JPH10237311A - アルミナ充填樹脂またはゴム組成物 - Google Patents

アルミナ充填樹脂またはゴム組成物

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JPH10237311A
JPH10237311A JP3937097A JP3937097A JPH10237311A JP H10237311 A JPH10237311 A JP H10237311A JP 3937097 A JP3937097 A JP 3937097A JP 3937097 A JP3937097 A JP 3937097A JP H10237311 A JPH10237311 A JP H10237311A
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紳一郎 田中
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洋 小川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高い熱伝導性と優れた成形加工性のアルミナ粉
末含有樹脂またはゴム組成物提供。 【解決手段】(1)重量累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積50%の粒径をそれぞれD10、D50
とし、成分AとしてD50が2〜100μm、D50/
D10が1〜3、成分Bとして、D50が1〜10μ
m、D50をBET比表面積より算出した粒径で除した
値が1〜3、かつ成分AのD50に対して1/10〜1
/2のD50の粒子よりなるα−アルミナ粉末、成分C
として、D50が0.01〜5μm、 かつ成分BのD
50に対して1/100〜1/2のD50の粒子よりな
るα−または遷移アルミナ粉末、であるとき、A、B、
C成分の割合が、50〜90体積%、5〜40体積%、
1〜30体積%、である成分A、B、Cを含む成形用樹
脂またはゴム組成物。 (2)熱伝導率が5W/m以上である上記(1)の成形
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナを含有す
る樹脂またはゴム組成物および成形した成形体に関し、
特に電子材料の封止材として使用される組成物および成
形体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の分野を中心に機器の高
密度化、コンパクト化が進み、それに伴い半導体等の電
子部品から発散される熱の放散が大きな課題となってい
る。そのため、高い熱伝導性と高い電気絶縁性を有する
樹脂組成物が要求されるようになり、熱伝導性封止材、
熱伝導性接着剤として実用化されている。
【0003】これらの材料として用いられている樹脂ま
たはゴム組成物には、エポキシ樹脂、イミド樹脂、シリ
コーン樹脂、シリコーンゴム等にシリカ、アルミナ、マ
グネシア、ボロンナイトライド等の無機粉末を添加した
ものが知られている。
【0004】上記無機粉末として、電融アルミナや焼結
アルミナを粉砕したアルミナ粉末が用いられることが報
告されているが、該アルミナは、破砕形状で鋭いカッテ
ィングエッジを有しアスペクト比が高い粒子よりなる粉
末であるため、充填性に劣り、高い熱伝導性が期待され
る場合には、十分なものではなかった。
【0005】上記問題を解決するために、特開昭64−
69661号公報には、アルミナ粒子とカッテイングエ
ッジを有しない形状である球状コランダム粒子からなる
アルミナを充填した高熱伝導性ゴム・プラスチック組成
物が提案されている。しかし大小2成分の球状アルミナ
粒子を混合することが開示されているにすぎない。
【0006】一方、特公昭58−22055号公報に
は、特殊なアルミナ粉末、すなわち形状因子(アスペク
ト比)が1.0〜1.4で、かつある一定の粒度分布を
有するアルミナ粉末は、シリコーンゴムに高充填するこ
とが可能であり、得られたシリコーンゴムは高い熱伝導
性を有することが記載されている。しかし、該アルミナ
粉末は一部が凝集した球状粒子であり、これをさらにロ
ッドミルあるいはマラーおよびらいかい器形式の粉体処
理装置で解砕する必要があり、この解砕により微粒子が
発生するとともにカッティングエッジが発生しアスペク
ト比が上昇することは避けられない。
【0007】また、特開平4−328163号公報に
は、オルガノポリシロキサンに球状アルミナと硬化剤を
添加した熱伝導性シリコーンゴム組成物が記載されてい
る。ここで用いられている球状アルミナは、金属アルミ
ニウムを溶融してから酸素により直接酸化させることに
より得られ、高い真球度すなわち1に近いアスペクト比
を有する。しかし2種類のオルガノシロキサンおよび1
種類のアルミナを混合することを開示しているにすぎな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した問題点を解決して、高い熱伝導性と優れた成形加工
性の両方を満足させることのできるアルミナ粉末を含有
する樹脂またはゴム組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のア
ルミナを使用して高充填化を達成することにより、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の
(1)、(2)に関するものである。
【0010】(1)重量累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積50%の粒径をそれぞれD10、D50
とし、成分AとしてD50が2μm以上100μm以下
で、D50/D10が1以上3以下の粒子よりなるα−
アルミナ粉末、成分Bとして、D50が1μm以上10
μm以下、D50をBET比表面積より算出した粒径で
除した値が1以上3以下で、かつ成分AのD50に対し
て1/10以上1/2以下のD50の粒子よりなるα−
アルミナ粉末、成分Cとして、D50が0.01μm以
上5μm以下、 かつ成分BのD50に対して1/10
0以上1/2以下のD50の粒子よりなるα−または遷
移アルミナ粉末、であるとき、成分Aと成分Bと成分C
の合計体積に占める各A、B、C成分の割合が、50体
積%以上90体積%以下、5体積%以上40体積%以
下、1体積%以上30体積%以下、である成分A、B、
Cを含むことを特徴とする成形用樹脂またはゴム組成
物。 (2)熱伝導率が5W/m以上である上記(1)の成形
用組成物を成形した成形体。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明
する。本発明に用いることのできる、成分Aまたは成分
Bまたは成分Cとしては、原料として遷移アルミナまた
は熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ粉末を、塩
化水素を含有する雰囲気ガス中にて焼成することにより
得られるαーアルミナ粉末(特開平6ー191833号
公報あるいは特開平6ー191836号公報)を挙げる
ことができる。
【0012】D50が2μm以上100μm以下の粗粒
側の成分は粒度分布の測定が容易であるのでD50/D
10を指標とし、DA50が10μm未満の成分はD5
0を測定値のバラツキが少ないBET比表面積から算出
した径で除した値を指標としたが、本発明に好ましく用
いることのできるアルミナ粉末は、2μm以上100μ
m以下の成分AはD50/D10が1以上2以下と粒度
分布がシャープで微粒が少なく、中間の成分BはD50
をBET比表面積径で除した値が2以下とやはり微粒の
少ない粉末である。
【0013】本発明に好ましく用いることのできるアル
ミナ粉末の粒子は、粒径にかかわらず平均アスペクト比
が2以下であり、さらに好ましくは1.5以下、最も好
ましくは1.3以下である。アスペクト比が2を超え
る、棒状、楕円状、破砕粒子状の粒子よりなるアルミナ
粉末を使用すると、樹脂やゴムに60体積%以上の高い
体積比率での充填が困難となる場合が生じる。
【0014】本発明に好ましく用いることのできるアル
ミナ粉末のうち成分Aと成分Bは、α−アルミナの粒子
よりなり、α―アルミナ単結晶粒子よりなるアルミナ粉
末が、樹脂やゴムに充填した場合の成形体の熱伝導度を
高める上でさらに好ましい。成分Cは、α−アルミナま
たは遷移アルミナ(γ―アルミナ、θ―アルミナ、δ―
アルミナ)を使用することができるが、α―アルミナが
好ましく、α―アルミナ単結晶粒子よりなるアルミナ粉
末が、樹脂やゴムに充填した場合の成形体の熱伝導度を
高める上でさらに好ましい。
【0015】本発明に好ましく用いることのできるアル
ミナ粉末のうち成分Cは、D50をBET比表面積より
算出した粒径で除した値が1以上3以下が好ましい。
【0016】本発明の樹脂組成物における、成分A、
B、Cのアルミナ粉末の合計体積割合は、60〜95体
積%が好ましい。60体積%未満では熱伝導率を高める
効果が低く、また、95体積%を越えると成形性が低下
する。
【0017】成分Aと成分Bと成分Cの合計体積に占め
る各A、B、C成分の割合が、50体積%以上90体積
%以下、5体積%以上30体積%以下、5体積%以上3
0体積%以下、であり、そのいずれが満たされなくとも
成分A、B、Cのアルミナ粉末の合計体積の樹脂組成物
における体積割合が60%以上に高充填することが困難
となる。成分Aと成分Bと成分Cの合計体積に占める成
分Aの割合は70体積%以上90体積%以下が望まし
く、75体積%以上85体積%以下がさらに望ましい。
成分Aと成分Bと成分Cの合計体積に占める成分Bの割
合は10体積%以上30体積%以下が望ましく、15体
積%以上30体積%以下がさらに望ましい。成分Aと成
分Bと成分Cの合計体積に占めるCの割合は5体積%以
上20体積%以下が望ましく、10体積%以上15体積
%以下がさらに望ましい。
【0018】本発明に用いることのできる成分A、B、
C以外に、実質的に破面を有しない、多面体一次粒子よ
りなるアルミナ粉末、バイヤー法アルミナ、電融アルミ
ナ、有機金属の加水分解法によるアルミナ等、工業的に
入手可能なアルミナをさらにアルミナ充填樹脂組成物の
5体積%以下加えることができる。
【0019】本発明が対象とする樹脂あるいはゴムとし
ては、熱伝導性が高い樹脂が好適であり、エポキシ樹
脂、イミド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、
シリコーンゴム等が挙げられる。
【0020】エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA
型、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の
ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物に代表
される物質を使用することができる。
【0021】シリコーンゴムの主成分としては、直鎖状
オルガノポリシロキサンで加硫可能なものであれば特に
制限されず、例えばジメチルポリシロキサンまたはビニ
ル基含有ジメチルポリシロキサンと有機過酸化物からな
る熱加硫型オルガノポリシロキサン、ビニル基含有ジメ
チルポリシロキサンと−SiH基を有するジメチルハイ
ドロジエンポリシロキサンと触媒としての白金または白
金化合物からなる付加反応過硫型オルガノポリシロキサ
ン、またはこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0022】なお、本発明の樹脂またはゴム組成物中に
は、アルミナ粉末以外の無機粉末、分散剤、脱泡剤、離
型剤、難燃剤、着色剤等の各種添加物を、本発明の目的
を損なわない範囲にて、添加することも可能である。
【0023】本発明のアルミナ粉末は微粒が少ないので
吸着水分が低く、エポキシ樹脂あるいはイミド樹脂に充
填した場合、水分に起因するクラックが発生を低減で
き、また、シリコーン樹脂やシリコーンゴムに充填した
場合、シリコーン中のケイ素に結合した水素との反応が
抑制され優れた貯蔵安定性を有することが可能になる。
【0024】本発明において、アルミナ粉末を樹脂ある
いはゴムに混合する方法は特に制限されず、ロール、ニ
ーダーあるいはプラネタリー型撹拌機等の一般の混合機
を用いて混合、コンパウンド化することが可能である。
【0025】本発明による樹脂あるいはゴム組成物を用
いて半導体等、電子部品を封止する方法としては、トラ
ンスファーモールド、コンプレッションモールド、イン
ジェクションモールド、あるいはポッティング法等を用
いることができ、成形する方法としては、押出成形、射
出成形、圧縮成形、カレンダーロール成形等を用いるこ
とができる。
【0026】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0027】なお、本発明における各種の測定は次のよ
うにして行った。 1.D50、D10の測定 セディグラフ5000ET(マイクロメリティクス社
製)を使用し、X線透過沈降法により測定した。 2.BET比表面積の測定 フローソーブII2300型(マイクロメリテイクス社
製)を使用して測定した。 3.アスペクト比の測定 SEM(走査型電子顕微鏡、日本電子株式会社製:T-
300)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真
から5ないし10個の粒子を選び出して画像解析を行
い、その平均値として求めた。
【0028】実施例1 住友化学工業株式会社製水酸化アルミニウム粉末(商品
名AKP−DA)を空気中800℃で焼成し原料とし
た。該原料を塩化水素100%雰囲気中1100℃で2
時間焼成し、α相のアルミナ粉末を得た。該アルミナ粉
末は実質的に破面を有しない、8〜20面を有する多面
体粒子よりなり、SEM写真から測定した一次粒子径は
18μmであった。粒度分布を測定した結果、D50が
18μm、D10が14μm、D90が25μmであ
り、D50/D10は1.3であった。BET比表面積
は0.1m/gであったので、比表面積径は15μm
となり、DA50をBET比表面積径で除した値は1.
2であった。
【0029】住友化学工業株式会社製水酸化アルミニウ
ム粉末(商品名AKP−DA)を空気中で800℃で焼
成した粉末に、BET比表面積が5.8m/gの住友
化学工業株式会社製α−アルミナ粉末(商品名AKP−
30)を0.3重量%添加して混合原料とし、該混合原
料を塩化水素100%雰囲気中1000℃で1時間焼成
し、α相のアルミナ粉末を得た。該アルミナ粉末は実質
的に破面を有しない、8〜20面を有する多面体粒子よ
りなり、SEM写真より測定した一次粒子径は2μmで
あった。粒度分布を測定した結果、D50が1.8μ
m、D10が1.4μmであり、D50/D10は1.
3であった。BET比表面積は1.0m/gであった
ので、比表面積径は1.5μmとなり、D50を表面積
径で除した値は1.2であった。
【0030】住友化学工業株式会社製水酸化アルミニウ
ム粉末(商品名AKP−DA)を空気中で800℃で焼
成した粉末に、BET比表面積が13.0m2/gの住
友化学工業株式会社製α−アルミナ粉末(商品名AKP
−53)を1.25重量%添加して混合原料とし、該混
合原料を塩化水素100%雰囲気中1000℃で1時間
焼成し、α相のアルミナ粉末を得た。該アルミナ粉末は
実質的に破面を有しない、8〜20面を有する多面体粒
子よりなり、SEM写真より測定した一次粒子径は0.
4μmであった。粒度分布を測定した結果、D50が
0.42μm、D10が0.27μmであり、D50/
D10は1.6であった。BET比表面積は3.9m
/gであったので、比表面積径は0.38μmとなり、
D50を表面積径で除した値は1.1であった。
【0031】上記D50が18μmのアルミナ粉末と、
上記D50が1.8μmのアルミナ粉末と、上記D50
が0.42μmのアルミナ粉末を、重量比で74:1
4:12の割合で混合した。
【0032】混合粉末をフィラーとして樹脂に添加し
た。樹脂は住友化学工業株式会社製エポキシ樹脂(商品
名ELA−128)を使用し、重合開始剤として2−エ
チル−4−メチルイミダゾールをELA−128が10
0部に対して3重量部添加し、該混合粉末を75体積%
となるように添加してアルミナ製3本ロールにより混練
および混合を行った。体積%は、アルミナの密度を4.
0g/cm、エポキシ樹脂の密度を1.2g/cm
として重量から計算した。該混合物をトランスファー成
形により板状に成形し、180℃で5時間加熱して硬化
させ、複合体を作製した。得られた複合体の室温(20
℃)における熱伝導度をレーザーフラッシュ法により測
定した結果、9.5W/mKであった。
【0033】実施例2 実施例1で作製した、D50が18μmのアルミナ粉末
と、D50が1.8μmのアルミナ粉末と、D50が
0.42μmのアルミナ粉末を、重量比(=体積比)で
57:31:12の割合で混合した。
【0034】混合粉末をフィラーとして、重合開始剤添
加量を1.5重量部、該混合粉末の添加量を80体積%
とした以外は実施例1と同様にして樹脂に添加した。該
混合物をトランスファー成形により板状に成形し、18
0℃で2時間に加熱して硬化させ、複合体を作製した。
得られた複合体の室温(21℃)における熱伝導度をレ
ーザーフラッシュ法により測定した結果、10.4W/
mKであった。
【0035】実施例3 実施例1で作製した、D50が18μmのアルミナ粉末
と、D50が1.8μmのアルミナ粉末と、D50が
0.42μmのアルミナ粉末を、重量比(=体積比)で
57:29:15の割合で混合した。
【0036】混合粉末をフィラーとして、重合開始剤添
加量を1.5重量部、該混合粉末の添加量を83体積%
とした以外は実施例1と同様にして樹脂に添加した。該
混合物をトランスファー成形により板状に成形し、18
0℃で2時間に加熱して硬化させ、複合体を作製した。
得られた複合体の室温(20℃)における熱伝導度をレ
ーザーフラッシュ法により測定した結果、12.6W/
mKであった。
【0037】実施例4 実施例1で作製した、D50が18μmのアルミナ粉末
と、D50が1.8μmのアルミナ粉末と、住友化学工
業株式会社製α―アルミナ粉末(商品名AKP−30)
でD50が0.28μm、BET比表面積が6.9m
2/g(BET比表面積より算出される粒径は0.22
μm)、アスペクト比が1.3のアルミナ粉末を、重量
比(=体積比)で70:20:10の割合で混合した。
混合粉末をフィラーとして、重合開始剤添加量を1.5
重量部、該混合粉末の添加量を81体積%とした以外は
実施例1と同様にして樹脂に添加した。該混合物をトラ
ンスファー成形により板状に成形し、180℃で2時間
に加熱して硬化させ、複合体を作製した。得られた複合
体の室温(20℃)における熱伝導度をレーザーフラッ
シュ法により測定した結果、10.8W/mKであっ
た。
【0038】実施例5 実施例1で作製した、D50が18μmのアルミナ粉末
と、D50が1.8μmのアルミナ粉末と、住友化学工
業株式会社製γ―アルミナ粉末(商品名AKP−G1
5)でD50が0.1μm、BET比表面積が110m
2/g(BET比表面積より算出される粒径は0.01
μm)、アスペクト比が1のアルミナ粉末を、重量比
(=体積比)で65:25:10の割合で混合した。混
合粉末をフィラーとして、重合開始剤添加量を1.5重
量部、該混合粉末の添加量を76体積%とした以外は実
施例1と同様にして樹脂に添加した。該混合物をトラン
スファー成形により板状に成形し、180℃で2時間に
加熱して硬化させ、複合体を作製した。得られた複合体
の室温(20℃)における熱伝導度をレーザーフラッシ
ュ法により測定した結果、9.5W/mKであった。
【0039】比較例1 フジミインコーポレーテッド製電融アルミナWA#80
0とWA#6000を混合し樹脂に添加した。WA#8
00は破砕面を有する不定形粒子よりなるαーアルミナ
粉末であり、D50が15μm、D10が11μm、D
90が17μmであり、D50/D10は1.4であっ
た。BET比表面積は0.2m/gであったので、B
ET比表面積径は7.5μmとなり、D50を比表面積
径で除した値は2.0であった。WA#6000は破砕
面を有する不定形粒子よりなるαーアルミナ粉末であ
り、D50が1.8μm、D10が1.1μmであり、
D50/D10は1.6であった。WA#6000のB
ET比表面積は3.7m/gであったので、比表面積
径は0.41μmとなり、D50を比表面積径で除した
値は4.4であった。
【0040】WA#800とWA#6000を重量比で
80:20の割合で混合し、実施例1と同様にしてエポ
キシ樹脂にフィラーとして添加したが、総アルミナ添加
量を70体積%とした場合はエポキシ樹脂とアルミナ粉
末の混合物は流動せずトランスファー成形できなかっ
た。そこでプレス成形し、180℃で5時間加熱硬化さ
せたが、成形体内部にボイドが発生し、比重より計算さ
れる密度の78%までしか密度が上がらず、実質的に成
形体を作製できなかった。総アルミナ添加量を60体積
%として実施例1と同様にしてトランスファー成形によ
り複合体を作製した。得られた複合体の室温(21℃)
における熱伝導度をレーザーフラッシュ法により測定し
た結果、1.6W/mKであった。
【0041】
【発明の効果】本発明の樹脂あるいはゴム組成物は、高
い熱伝導性を有し成形性に優れた電気絶縁性の材料であ
り、熱伝導性封止材、熱伝導性接着材、放熱シートとし
て好適に使用できる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量累積粒度分布の微粒側からの累積1
    0%、累積50%の粒径をそれぞれD10、D50と
    し、成分AとしてD50が2μm以上100μm以下
    で、D50/D10が1以上3以下の粒子よりなるα−
    アルミナ粉末、成分Bとして、D50が1μm以上10
    μm以下、D50をBET比表面積より算出した粒径で
    除した値が1以上3以下で、かつ成分AのD50に対し
    て1/10以上1/2以下のD50の粒子よりなるα−
    アルミナ粉末、成分Cとして、D50が0.01μm以
    上5μm以下、 かつ成分BのD50に対して1/10
    0以上1/2以下のD50の粒子よりなるα−または遷
    移アルミナ粉末、であるとき、成分Aと成分Bと成分C
    の合計体積に占める各A、B、C成分の割合が、50体
    積%以上90体積%以下、5体積%以上40体積%以
    下、1体積%以上30体積%以下、である成分A、B、
    Cを含むことを特徴とする成形用樹脂またはゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 成分AのD50/D10が1以上2以
    下、成分BのD50をBET比表面積より算出した粒径
    で除した値が1以上2以下である請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 成分CのD50をBET比表面積より算
    出した粒径で除した値が1以上2以下である請求項1記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】 成分AのD50が5μm以上50μm以
    下である請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 成分AのD50が10μm以上30μm
    以下である請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 成分CのD50が0.3μm以上1μm
    未満である請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 全体積に占める成分A、B、Cの合計体
    積が60体積%以上95体積%以下である請求項1記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】 全体積に占める成分A、B、Cの合計体
    積が70体積%以上95体積%以下である請求項1記載
    の組成物。
  9. 【請求項9】 樹脂がエポキシ樹脂である請求項1記載
    の成形用樹脂またはゴム組成物。
  10. 【請求項10】 樹脂がイミド樹脂である請求項1記載
    の成形用樹脂またはゴム組成物。
  11. 【請求項11】 熱伝導率が5W/mK以上である請求
    項1記載の成形用組成物を成形した成形体。
  12. 【請求項12】 熱伝導率が9W/mK以上である請求
    項1記載の成形用組成物を成形した成形体。
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