JP2583261B2 - 充填剤 - Google Patents

充填剤

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JP2583261B2 JP63004779A JP477988A JP2583261B2 JP 2583261 B2 JP2583261 B2 JP 2583261B2 JP 63004779 A JP63004779 A JP 63004779A JP 477988 A JP477988 A JP 477988A JP 2583261 B2 JP2583261 B2 JP 2583261B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、充填剤、詳しくは半導体等の電子部品の封
止材、電気絶縁ペースト、放熱シートなどに有用な充填
剤に関するものである。
〔従来の技術〕
半導体はますます高集積化、高電力化される方向にあ
り、高熱伝導性及び低熱膨張性を付与できる充填剤が望
まれている。このような特性を有する充填剤として窒化
硅素や窒化アルミニウム等の粉末が提案されている。例
えば、特開昭61-91243号公報には、窒化アルミニウムと
エポキシ樹脂とからなる封止材用樹脂組成物が、そして
窒化硅素充填剤については、特開昭61-101522号、同61-
221220、同61-285247、同62-43415号の公報において、
α−窒化硅素、β−窒化硅素の結晶形、粒径が60メツシ
ユ以上の細径、粉末状、繊維状、ウイスカー状の形状が
示されている。
しかしながら、これらの刊行物には窒化物粉末を充填
剤として使用する際の成形性、低熱膨張性及び高熱伝導
性を一挙に発現させるための適性条件は示されていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、これらの窒化物粉末は高熱伝導性かつ
耐熱性に優れたセラミツク成形体を製造するのに好まし
いフアインセラミツクス粉末として主に検討されてきて
いるが、樹脂組成物用の充填剤としての研究は広範囲か
つ詳細になされていないことに着目し、成形性、高熱伝
導性及び低熱膨張性の全てに優れた樹脂組成物を得るた
めの充填剤について窒化物の製造条件から鋭意検討した
結果、本発明の完成に到つたものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、見かけ気孔率が15〜35%である
硅素及び又はアルミニウムの粉末窒化物の粉砕物であつ
て、しかも比表面積の測定値/理論値の比が2以上であ
ることを特徴とする充填剤である。
以下、さらに詳しく本発明について説明する。
窒化物の代表的製造法として次の3つの方法が公知で
ある。
(1)金属ハロゲン化物とアンモニアから直接気相合成
もしくは金属イミド、金属アミドを経由して製造する方
法 (2)金属酸化物を還元窒化する方法 (3)金属を直接窒化する方法 本発明者らは(1)〜(3)の方法によつて得られる
粉末の充填剤としての特性を詳細に検討した結果、
(1)の方法で得られる窒化物は最も高純度であるが、
平均粒径が1μm以下であり、また、(2)の方法によ
る窒化物粉末も平均粒径がたかだか5μm以下であり、
しかもいずれの粉末も粒度分布がシヤープであるため、
充填剤として使用した場合、得られる樹脂組成物の流動
性が不足するので粉末を高充填することができず、高熱
伝導性及び低熱膨張性を十分に付与できないことがわか
つた。しかるに、(3)の方法による窒化物の粉末の場
合、平均粒径が0.1〜100μmの広範囲にわたつて調節可
能であるため、流動性が良好な充填剤を得ることがで
き、しかも気孔率が15〜35%である反応焼結塊(硅素及
び又はアルミニウムの粉末窒化物)を粉砕して得られる
ものであるため、特異的に高熱伝導性及び低熱膨張性に
優れた樹脂組成物を得ることができたのである。
本発明における窒化物としては、窒化硅素や窒化アル
ミニウム等が挙げられ、より高熱伝導性を樹脂組成物に
付与したい場合は窒化アルミニウムを、より低熱膨張性
を付与したい場合は窒化硅素を選択する。なお、窒化硅
素には、α−窒化硅素及びβ−窒化硅素の2種類の結晶
形が存在するがどちらでもよく、勿論両者の混合物であ
つてもよい。結晶形の相違よりも多孔質な粉末であるこ
との方が樹脂組成物に高熱伝導性及び低熱膨張性の付与
するうえで重要である。
(3)の方法による反応焼結塊は、通常、見かけ気孔
率が10〜50%であるが、本発明の充填剤を製造するに
は、見かけ気孔率が15〜35%好ましくは20〜33%であ
る。見かけ気孔率が35%を超える反応焼結塊を粉砕して
も多孔性の粉末は得難く樹脂組成物に十分な高熱伝導性
と低熱膨張性を付与することができない。一方、見かけ
気孔率が15%未満であつても粉砕物の多孔性が不足して
いるので同様な欠点が現われる。
本発明の窒化物粉末の多孔性は、比表面積の測定値S
(m2/g)と粒度分布から算出される理論比表面積So(m2
/g)との比S/Soで評価することができ、S/So≧2好まし
くはS/So≧2.5特に好ましくはS/So≧2.7である。すなわ
ち、材質が同じでも、多孔性粉末の方が中実な粉末より
も高熱伝導性及び低熱膨張性をより効果的に樹脂組成物
に付与できるという驚くべきことを本発明者らは見出し
たのである。S/So≧2であるような窒化物粉末を得るに
は、反応焼結塊の見かけ気孔率が15〜35%でなければな
らず、見かけ気孔率が15%未満であつたり、35%を超え
たりするとS/So≧2である窒化物粉末を得難い。なお
(1)の方法において金属イミドの熱処理条件を調節す
ることにより、S/So≧2である粉末を得ることも可能で
あるが、粒径が小さすぎるためか、それを充填剤として
使用しても成形性、高熱伝導性及び低熱膨張性が本発明
品のようには向上しない。
本発明における理論比表面積Soの算出法は次の様に定
義される。充填剤の形状を球と仮定すると粒径i(μ
m)の粒子の比表面積Si(m2/g)はSi=6/ρ・i(ρは
充填剤の真比重(g/cm3))で算出される。そこで、粒
度分布測定器で無機質充填剤の粒度分布を測定し、粒径
i(μm)の粒子の含有率がai(%)である場合、充填
剤の理論比表面積Soは で算出される。
(3)の方法によつて反応焼結塊を得るために使用さ
れる原料粉末は、65メツシユ以下好ましくは200メツシ
ユ以下特に好ましくは325メツシユ以下である。65メツ
シユよりも粗粒であると未反応分が残り、低熱膨張性や
電気絶縁性が損われる。良好な電気絶縁性を確保するた
めには、未反応金属の残存率が1%以下好ましくは0.5
%以下特に好ましくは0.3%以下になるように窒化条件
を決めることが重要である。
なお、本発明における未反応金属の残存率はX線回折
チヤートから得られる金属粉末と窒化物粉末との所定位
置のピークの高さの和に対する本発明の金属粉末のピー
クの比で代表させるものとする。具体的なピークは以下
のとおりである。
本発明の窒化物 α−窒化硅素の(210)面 本発明の窒化物 β−窒化硅素の(101)面 〃 窒化アルミニウムの(101)面 未反応金属 金属シリコンの(111)面 〃 金属アルミニウムの(111)面 (3)の方法によつて反応焼結塊を得るために使用さ
れる金属シリコンは、通常市販されている純度95%以上
好ましくは97%以上のものでよいが、256K以上の高集積
度DRAM等にはウラン含有率が1ppb未満である高純度金属
シリコンが好ましく、具体的には半導体用の金属シリコ
ン及びその製造工程で生ずる加工残や切粉等である。
金属アルミニウムも通常市販されている純度90%以上
好ましくは99%以上のものでよいが、低ウランが要求さ
れる場合には、純度99.999%以上の半導体用超高純度ア
ルミニウムが使用される。製法的には、金属アルミニウ
ム地金を粉砕してもよいが、反応性を高めたり不純物の
混入を防ぐためにアトマイズ粉や鱗片状の粉末の方がさ
らに好ましい。
(3)の方法による反応焼結塊を得るため、原料粉末
をそのまま高温窒化させてもよいが、見かけ気孔率が15
〜35%の反応焼結塊を収率よく得るためには、原料粉末
を混合、必要ならばカルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール等のバインダーを添加し、成形、脱
脂、高温窒化させるのが好ましい。
高温窒化するためのガス雰囲気としては、窒素及び/
又はアンモニアガス雰囲気下で実施するのがよい。な
お、必要ならば、水素、一酸化炭素を共存させてもよ
い。高温窒化する温度としては、600〜1800℃好ましく
は700〜1600℃であり、段階的にプログラム昇温させる
のが最も好ましい。
見かけ気孔率が15〜35%である反応焼結塊を得るため
には、原料金属の粒度及び比表面積、成形条件、雰囲気
ガス農度、温度条件、マグネシウム、鉄、銅、ニツケ
ル、バナジウム等の触媒の添加、反応緩衝剤としての窒
化硅素、窒化アルミニウムの添加及び発熱反応である
(3)の方法と吸熱反応である(2)の方法を併用する
方法、具体的には、シリコン、アルミニウムの少なくと
も1つとシリカ、アルミナの少なくとも1つとカーボン
混合物を窒化する方法等により行うことができる。例え
ば、反応緩衝剤として添加する窒化物粉末の量は、原料
金属粉末100重量部当り200重量部以下好ましくは150重
量部以下特に好ましくは100重量部以下である。添加量
が200重量部を超えると、反応焼結塊の見かけ気孔率が3
5%を超えるため、S/So≧2である窒化物粉末を得るこ
とができない。また(2)と(3)の方法を併用する場
合においても、原料金属粉末100重量部当り金属酸化物
の量が100重量部を超えるとフアイバー状もしくは粒状
の窒化物の割合が増大し、反応焼結塊というよりはむし
ろ単なる凝集塊となり、粉砕してもS/So≧2の窒化物粉
末を得ることができない。したがつて、金属酸化物の添
加量は原料金属粉末100重量部当り100重量部以下好まし
くは75重量部以下特に好ましくは50重量部以下である。
以上のようにして得られた反応焼結塊は、粉砕条件や
分級条件を適宜、制御することにより粒度分布や平均粒
径を変化させることができるが、樹脂用の充填剤として
の成形性を良好にしたり、S/So≧2である粉末とするた
めに、平均粒径が1μm以上好ましくは3μm以上特に
好ましくは5μm以上とする。平均粒径が1μm未満の
粉末では反応焼結塊が有していた多孔性が粉砕等により
損われ、S/Soが2以上である粉末を得難く、高熱伝導
性、低熱膨張性及び成形性に優れた樹脂組成物を得るこ
とが困難となる。また、粒度分布としては、粉砕品をそ
のまま篩で粗粒子を除去したり、必要に応じて分級した
ものでもよいが、好ましくはRRS粒度線図において最大
粒径からの累積重量%の10〜30重量%の1点と70〜90重
量%の1点とを結んだ直線の勾配が1.0以下特に好まし
くは0.75以下となる粒度分布である。勾配が1.0以下で
あると、流動性が良好でかつ成形物への気泡の巻きこみ
も少ないため、充填剤をより高充填することができ、一
段と熱伝導性、耐熱衝撃性及び耐湿信頼性を高めること
ができ、しかもピンホール等に起因する電気絶縁不良等
を抑制することができる。
ここでRRS粒度線図とは、Rosin-Rammlerの次式に従う
粒度分布を表わす粒度線図のことである。
R(Dp)=100exp(−b Dpn) (但し、式中R(Dp)は最大粒径から粒径Dpまでの累積
重量%、Dpは粒径、b及びnは定数である) RRS粒度線図における勾配とは、RRS粒度線図の最大粒
径からの累積重量%が10〜30重量%の1点と70〜90重量
%の1点とを結んだ直線で代表されるRosin-Rammlerの
式のn値のことをいう。なお、実際の粒度測定におい
て、最大粒径からの累積重量%の10〜30重量%の範囲の
1点と70〜90重量%の範囲の1点を結ぶ直線が2本以上
引き得る場合には、これらの直線の勾配の平均値で代表
させることとする。
本発明の充填剤は、気孔率が20〜35%である反応焼結
塊を粉砕して得られるS/SO≧2である窒化物粉末を必須
成分とするが、この成分以外に、形状が破砕状、球状、
ウイスカー状、繊維状又は鱗片状である溶融シリカ、生
シリカ、シリカチタニアガラス、クリストバライト化シ
リカ、珪酸アルミニウム、アルミナ、サイアロン、シリ
コンオキシナイトライド、窒化チタン、窒化ホウ素等の
第2成分を含んだものであつてもよい。第2成分の割合
は、必須成分重量に対して10倍量以下好ましくは3倍量
以下特に好ましくは1倍量以下である。10倍量を超える
と熱伝導性、耐熱衝撃性の少なくとも1つの特性が損わ
れる。なお、第2成分の充填剤を使用する場合、要求さ
れる封止材の特性に応じて充填剤を使いわけることが大
切である。すなわち、耐熱衝撃性及び耐湿信頼性を重視
する場合は溶融シリカやシリカチタニアガラスを選び、
熱伝導性を重視する場合はサイアロン、シリコンオキシ
ナイトライド、窒化ホウ素、アルミナを選び、金型等の
摩耗抑制とほどほどの熱伝導性及びコスト低減のために
は生シリカ、クリストバライト化シリカ、珪酸アルミニ
ウム等を選ぶ。
本発明の充填剤の最大粒径としては、小さいほど成型
時における素子表面の配線、パツシベーンヨン膜、ボン
デイングワイヤ等に傷をつけたり破損をさせたりするこ
とが少なくなるが、トランスフアー成形時のゲート詰り
を考慮した最大粒径は、500μm以下好ましくは149μm
以下特に好ましくは74μm以下である。なお、ダイボン
デイング接着用や銅箔接着用には、44μm以下さらに必
要により20μm以下とすることにより、平滑性と接着性
を向上させた樹脂組成物とすることができる。
本発明の充填剤に含まれるイオン性不純物としては、
Fe++5000ppm以下、Na+100ppm以下、Cl-50ppm以下であ
り、好ましくはFe++1000ppm以下、Na+30ppm以下、Cl-20
ppm以下、特に好ましくはFe++100ppm以下、Na+10ppm以
下、Cl-10ppm以下である。特にNa+が100ppmを超えたりC
l-が50ppmを超えたりすると耐湿信頼性が劣る。
本発明の充填剤の樹脂組成物中の含有率は、20〜97重
量%好ましくは30〜95重量%特に好ましくは40〜90重量
%である。樹脂充填材の含有率が20重量%未満である
と、樹脂組成物の成形性は優れるが、熱応力が大きく耐
熱衝熱性や耐湿信頼性が低下する。一方、97重量%を超
えると、樹脂組成物の成形性が損われ、未充填部やボイ
ドが多発し、電気絶縁性や信頼性が損われる。
本発明の充填剤が使用される樹脂としては、ビスフエ
ノール型エポキシ樹脂、フエノールノボラツク型エポキ
シ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン
型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂などのエポキ
シ樹脂、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキサゾ
ール、ポリベンズチアゾール、ポリオキサジアゾール、
ポリピラゾール、ポリキノキサリン、ポリキナゾリンジ
オン、ポリベンズオキサジノン、ポリインドロン、ポリ
キナゾロン、ポリインドキシル、シリコン樹脂、シリコ
ン−エポキシ樹脂、フエノール樹脂、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂、不飽和ポリエステル、ポリアミノビスマレイ
ミド、ジアリルフタレート樹脂、フツ素樹脂、TPX樹脂
(メチルペンテンポリマー「三井石油化学社製商品
名」)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテル
イミド、66−ナイロン及びMXD−ナイロン、アモルフア
スナイロン等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレー
ト及びポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、
ポリフエニレンスルフイド、変性ポリフエニレンエーテ
ル、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル、ポリスル
ホン、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変
性樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリル・アクリルゴ
ム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル−エチレ
ン・プロピレン・ジエンゴム−スチレン)樹脂等が挙げ
られるが、封止材、電気絶縁ペースト等には、通常、エ
ポキシ樹脂やシリコン−エポキシ樹脂、より高温下での
金属との接着強度や曲げ強度等の保持のためには、ケル
イミド(三井石油化学社製商品名)、BT樹脂(三菱瓦斯
化学社製商品名)等のポリアミノビスマレイミド系樹
脂、ゲートやランナーを再利用できる封止用樹脂として
は、ポリフエニレンスルフイド、ポリフエニレンスルフ
イドと液晶ポリマー及び/又はエポキシ基含有ポリマー
とのアロイ等が好ましい。
本発明の充填剤を使用した樹脂組成物には、耐熱衝撃
性を高めるために、ブチルゴム、アクリルゴム、エチレ
ンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラ
ストマー、ポリブタジエン等のゴム成分をこれら樹脂中
に含有させることもできる。さらに必要に応じて、ベン
ゾグアナミン、2,4−ジヒドラジノ−6−メチルアミノ
−S−トリアジン、2−メチルイミダゾール、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導
体、弗化ホウ素の各種アミン錯体、トリスジメチルアミ
ノメチルフエノール、1,8−ジアザ・ビシクロ(5,4,0)
−ウンデセン−7,ベンジルジメチルアミン等の第3級ア
ミン化合物、ジシアンジアミド、ビスフエノール型エポ
キシ樹脂もしくはクレゾールノボラツク型エポキシ樹脂
とアンモニアとの反応により得られるアミノアルコール
化合物、アジピン酸ヒドラジド等の含窒素硬化(促進)
剤、フエノールノボラツク、クレゾールノボラツク等の
フエノール系硬化剤、無水テトラヒドロフタル酸、無水
ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル
酸等の酸無水物系硬化剤、トリフエニルホスフイン、ト
リシクロヘキシルホスフイン、メチルジフエニルホスフ
イン、トリトリルホスフイン、1,2−ビス(ジフエニル
ホスフイノ)エタン、ビス(ジフエニルホスフイノ)メ
タン等の有機ホスフイン系硬化(促進)剤、ビス−(ト
リブチル錫)オキシド、ジオクテン酸錫、オクタン酸ア
ンチモン、酪酸錫、一酸化鉛、硫化鉛、炭酸鉛等の硬化
触媒、白金化合物等の重合触媒、ベンゾイルペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド等の加硫剤、カルナバワツク
ス、モンタナワツクス、ポリエステルオリゴマー、シリ
コン油、低分子量ポリエチレン、パラフイン、直鎖脂肪
酸の金属塩、酸アミド、エステル等の滑剤・離型剤、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフエノール、1,3,5−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
エノール)ブタン、ジステアリルチオジプロピオネー
ト、トリノニルフエニルホスフアイト、トリデシルホス
フアイト等の安定剤、2,2′−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2(2′−ヒドロキシ−5−メチ
ルフエニル)ベンゾトリアゾール、4−t−ブチルフエ
ニルサリチレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフエ
ニルアクリレート等の光安定剤、ベンガラ、カーボンブ
ラツク等の着色剤、三酸化アンチモン、四酸化アンチモ
ン、トリフエニルスチビン、水和アルミナ、フエロセ
ン、ホスフアゼン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロ
モフタル酸無水物、トリクレジルホスフエート、テトラ
ブロモビスフエノールA、臭素化エポキシ誘導体等の難
燃剤、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリ
エトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のシラン
系カツプリング剤、イソプロピルトリインステアロイル
チタネート、ジクミルフエニルオキシアセテートチタネ
ート、ビス(ジオクチルパイロホスフエート)オキシア
セテートチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼン
スルホニルチタネート等のチタン系カツプリング剤、ア
セトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のア
ルミ系カツプリング剤等を配合することができる。
本発明の充填剤を含有する樹脂組成物は、前記に示し
た各成分の所定量をヘンシエルミキサー等により充分混
合後、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、らいか
い機、アジホモミキサー、2軸押出機、1軸押出機等の
公知の混練手段により加熱混練して製造することができ
る。
〔発明の実施例〕
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。実施例および
比較例において「部」、「%」とあるのは、「重量
部」、「重量%」を意味する。
α−窒化硅素粉末の製造 金属Si粉末(最大粒径149μm、平均粒径10μm、純
度99.9%)100部、カルボキシメチルセルロースのアン
モニウム塩5%水溶液10部をVブレンダーにて20分間混
合し、金型プレス成形、乾燥、脱脂後窒素気流中で1000
℃まで200℃/hrで昇温し、1000〜1450℃の間を10℃/hr
で昇温し、1450℃でさらに10hr反応をさせて見かけ気孔
率23.3%を得た。この反応焼結塊を粗砕後、ボールミル
で3hr及び8hr微粉砕し目開き141μmの篩網で粗粒を除
去し、表−1に示すそれぞれ粉末A-1及びA-2を得た。
さらに粉末A-2をターボグラシフアイア(日清エンジ
ニアリング社製)空気分級機で分級し粉末A-12を得た。
β−窒化硅素粉末の製造 金属Si粉末(最大粒径149μm、平均粒径10μm、純
度99.9%)100部、β−窒化硅素粉末(最大粒径149μ
m、平均粒径4.6μm)もしくはアエロジルOX-50(日本
アエロジル社製)X部(表−1に記載)、カルボキシメ
チルセルロースのアンモニウム塩5%水溶液0.1×(100
+X)部をVブレンダーにて20分間混合後、金型プレス
成形、乾燥、脱脂後窒素気流中で250℃/hrの昇温速度で
1450℃まで昇温し、1450℃でさらに48hr時間反応させ
て、それぞれ見かけ気孔率14.5%、20.9%、33.3%、3
9.6%、27.8%である反応焼結塊を得た。この反応焼結
塊を粗砕後ボールミルで3hr粉砕し、目開き149μmの篩
網で粗粒を除去してそれぞれ粉末A-3〜A-7を得た。
窒化アルミニウム破砕粉末の製造 アトマイズアルミニウム粉末(最大粒径200μm、純
度99.99%)100部を黒鉛トレーに厚さ3cmになるように
均一に充填し、0.3気圧の窒素雰囲気下中、650℃で3h
r、750℃で2hr反応させたのち、さらに1000℃まで30℃/
hrで昇温し、その温度で1気圧の窒素雰囲気にし5hr反
応させて見かけ気孔率29.7%である反応焼結塊を得た。
これを前述と同様に粗粒を除去して粉末A-8を得た。
シリカ還元窒化法による窒化硅素粉末の製造 アエロジルOX-50(日本アエロジル社製)100部、ラン
プブラツク100部、イツトリア0.5部及びα−窒化硅素
(α化率92%、平均粒径0.9μm)20部を10hr湿式混合
し乾燥・粉砕して原料粉末を得た。この原料粉末を黒鉛
トレーに厚さ1cm以下になるように薄く充填し、窒素雰
囲気下、1450℃で7時間反応させた後、石英ボートにう
つしかえ、空気中700℃、3時間脱炭処理し、冷却後、
解砕篩分けして粉末A-9を得た。
シリコンイミド分解法による窒化硅素粉末の製造 アンモニアガス(純度99%)と4塩化珪素(純度99
%)とを気相状態で、アンモニア/4塩化珪素モル比7の
条件で常温で反応させて得られた窒化硅素前駆体を、Si
C製坩堝に入れ、窒素雰囲気下にて1550℃に昇温し10分
間保持した後1450℃まで30℃/分の速度で降温し、1450
℃に0.5hr及び6hr保持した後冷却・解砕・篩分けして粉
末A-10及びA-11を得た。
エポキシ樹脂組成物の製造 クレゾールノボラツクエポキシ樹脂(エポキシ当量21
5)150部、臭素化クレゾールノボラツクエポキシ樹脂
(エポキシ当量350)45部、フエノールノボラツク樹脂
(フエノール当量107)87部からなる樹脂組成物に表−
1で示す充填剤、三酸化アンチモン5.6部、カーボンブ
ラツク3部、カルナバワツクス4.4部および硬化促進剤
として2−ウンデシルイミダゾール2.5部、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン5部をミキシングロ
ールで混練後粉砕してエポキシ樹脂組成物を調整した。
これらの樹脂組成物を次に示す評価試験を実施した。そ
の結果を表−2に示す。
この実施例において記載した測定値は次の方法によつ
た。
(1)見掛け気孔率 窒化硅素の場合は水浸漬法、窒化アルミニウムの場合
はキシレン浸漬法による乾燥重量(W1)、液中重量
(W2)、飽液重量(W3)により、次式で算出した。
(2)α化率 X線回折測定により、次式で算出した。
hα(102);α−窒化珪素の(102)面の高さ hα(210);α−窒化珪素の(210)面の高さ hβ(101);β−窒化珪素の(101)面の高さ hβ(210);β−窒化珪素の(210)面の高さ (3)粒径 超音波分散機US-300(日本精機社製)で1分間超音波
分散させた後、レーザー回折式法による粒度測定(シー
ラス社製Granulometerモデル715型)を用いて行なつ
た。
(4)比表面積 カンタソープ(カンタークロム社製比表面積測定機)
を使用し、BET1点法で測定した。なお、Soの算出におい
て、α−窒化珪素、β−窒化硅素、窒化アルミニウムの
真比重はいずれとも3.18g/cm3とした。
(5)流動性(スパイラルフロー) EMMI規格に準じた金型を使用し成形温度170℃,成形7
0kg/cm2で測定した。
(6)熱膨張率 熱膨張率測定装置(アルバツク社製「TM-7000」)を
用い、室温〜150℃の範囲の熱膨張率を測定した。
(7)耐熱衝撃性(耐T/S性) アイランドサイズ4×7.5mmの16ピンリードフレーム
を各組成物によりトランスフアー成形し、16ピンDIP型
成形体を−196℃の液体と260℃の液体に30秒ずつ浸漬を
200回繰り返し、25個以上の成形体表面にクラツクが発
生するまでの回数を求めた。試料価数は50個である。
(8)熱伝導率 熱伝導率測定装置(アグネ社製「ARC-TC-1型」)を用
い、室温において温度傾斜法で測定した。
(9)スパーク品数 10個のタブレツトを1個ずつ高周波予熱した際にスパ
ークが発生したタブレツトの個数を示す。
〔発明の効果〕
本発明の充填剤を使用することにより、成形性、低熱
膨張性及び高熱伝導性に優れた樹脂組成物を得ることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/28 KAG C08K 3/28 KAG 3/34 KAH 3/34 KAH C09D 5/25 PQX C09D 5/25 PQX 7/12 PSK 7/12 PSK (56)参考文献 特開 昭61−272267(JP,A) 特開 昭61−91243(JP,A) 特開 昭58−91016(JP,A) 特開 昭61−35542(JP,A) 特開 昭60−195160(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】見かけの気孔率が15〜35%である硅素及び
    又はアルミニウムの粉末窒化物の粉砕物であって、しか
    も比表面積の測定値/理論値の比が2以上であることを
    特徴とする充填剤。
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