JPH10233338A - 可変コンデンサおよびそれを用いたlc複合部品 - Google Patents

可変コンデンサおよびそれを用いたlc複合部品

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JPH10233338A
JPH10233338A JP9034556A JP3455697A JPH10233338A JP H10233338 A JPH10233338 A JP H10233338A JP 9034556 A JP9034556 A JP 9034556A JP 3455697 A JP3455697 A JP 3455697A JP H10233338 A JPH10233338 A JP H10233338A
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electrode
side electrode
stator
rotation
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Motosuke Kinoshita
元祐 木下
浩幸 ▲岸▼下
Hiroyuki Kishishita
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/40Structural combinations of variable capacitors with other electric elements not covered by this subclass, the structure mainly consisting of a capacitor, e.g. RC combinations
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/04Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of effective area of electrode
    • H01G5/06Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of effective area of electrode due to rotation of flat or substantially flat electrodes

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステータ側電極が第1の電極部と第2の電極
部とに分割され、第1の電極部とロータ側電極との対向
によって第1のコンデンサ部が形成されるとともに、第
2の電極部とロータ側電極との対向によって第2のコン
デンサ部が形成され、かつこれら第1のコンデンサ部と
第2のコンデンサ部とがロータ側電極によって直列に接
続され、また、これらコンデンサ部による直列静電容量
の最大値が、ロータの1回転で1回だけ生じるようにさ
れた、可変コンデンサにおいて、ロータの接触バランス
を安定させ、それによって、静電容量を安定させる。 【解決手段】 ステータ側電極3aにおける第1の電極
部14aを、ロータの回転中心の一方側に形成しなが
ら、第2の電極部15aを、ロータの回転中心の他方側
に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変コンデンサ
およびそれを用いたLC複合部品に関するもので、特
に、静電容量を変えるようにロータを1回転させたと
き、この静電容量の最大値が1回だけ現れるように構成
された可変コンデンサ、およびそれを用いたLC複合部
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この発明にとって興味ある可変コンデン
サについて、図1を参照して説明する。なお、図1は、
この発明の一実施形態の説明においても参照されるもの
である。図1に示すように、可変コンデンサ1は、電気
絶縁性材料からなるステータ2を備え、ステータ2の表
面上には、ステータ側電極3が形成される。このステー
タ側電極3に接触するように、誘電体からなるロータ4
が配置される。ロータ4の表面上には、ロータ側電極5
が形成され、このロータ側電極5は、ロータ4を介して
ステータ側電極3に対向するようにされる。これらステ
ータ側電極3とロータ側電極5との対向によって、対向
面積に応じた大きさの静電容量が形成される。
【0003】上述の対向面積あるいは静電容量は、ロー
タ4をステータ2に対して回転させることによって、変
化する。このようにロータ4を回転可能に保持するた
め、調整部材6の軸部7が、ロータ4に設けられた軸受
穴8およびステータ2に設けられた軸受穴9を貫通する
ように設けられる。調整部材6は、その上端部に形成さ
れたフランジ10がロータ側電極5に半田付けされるな
どして、ロータ4に対しては固定されるが、ステータ2
に対しては、軸部7の軸線まわりに回転可能である。し
たがって、フランジ10の上面に形成された調整用溝1
1にスクリュードライバのような調整用工具(図示せ
ず。)を係合させて、調整部材6を回転させれば、ロー
タ4をステータ2に対して回転させることができる。
【0004】調整部材6の軸部7の下端部には、スプリ
ングワッシャ12が嵌め込まれ、次いでプッシュナット
13が嵌め込まれる。プッシュナット13は、軸部7か
ら抜けないように軸部7の周面に食い込み、また、スプ
リングワッシャ12は、プッシュナット13をステータ
2から離隔させる方向に付勢しているため、このスプリ
ングワッシャ12の作用によって、ロータ4がステータ
側電極3に対して安定して接触する状態を維持すること
ができる。
【0005】図1では、ステータ側電極3およびロータ
側電極5が正確には図示されていないが、この発明にと
って興味ある可変コンデンサ1は、次のような構成を有
している。すなわち、ステータ側電極3は、互いに独立
した第1の電極部と第2の電極部とからなり、図2に示
すように、第1の電極部とロータ側電極5との対向によ
って第1のコンデンサ部16が形成されるとともに、第
2の電極部とロータ側電極5との対向によって第2のコ
ンデンサ部17が形成され、かつ第1のコンデンサ部1
6と第2のコンデンサ部17とはロータ側電極5によっ
て直列に接続されている。
【0006】このような直列静電容量は、第1および第
2の電極部にそれぞれ接続された第1および第2の端子
電極18および19(図1)から取り出されるが、静電
容量の調整操作をより容易にするためには、この静電容
量は、ロータ4の1回転において、最大値が1回だけ生
じるようにされることが望ましい。このような要望を満
たす可変コンデンサが、たとえば実開昭58−1339
26号公報に記載されている。この公報には、図31に
示すようなロータ側電極5pを形成したロータ4と図3
2に示すようなステータ側電極3pを形成したステータ
2とが開示されている。なお、図31および図32にお
いて、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照
数字を付し、重複する説明は省略する。
【0007】図31に示すように、ロータ側電極5p
は、略半円形の形状を有している。他方、ステータ側電
極3pは、図32に示すように、第1および第2の電極
部14pおよび15pを備える。第1の電極部14p
は、ロータ側電極5pの内周側部分に対向し得る略半円
形の形状であり、第2の電極部15pは、第1の電極部
14pの外周に沿って略180度の範囲で延び、ロータ
側電極5pの外周側部分に対向し得る形状である。ま
た、第1の電極部14pには、第1の端子電極18pが
接続され、第2の電極部15pには、第2の端子電極1
9pが接続される。
【0008】このような構成において、第1の電極部1
4pとロータ側電極5pとの対向によって第1のコンデ
ンサ部16が形成され、第2の電極部15pとロータ側
電極5pとの対向によって第2のコンデンサ部17が形
成される。これら第1および第2のコンデンサ部16お
よび17はロータ側電極5pによって直列接続される。
【0009】このようにして得られる直列静電容量は、
図31および図32にそれぞれ示した角度のまま、ロー
タ側電極5pとステータ側電極3pとが対向したとき、
最大値となり、このような最大値は、ロータ4の1回転
において、1回だけ生じる。すなわち、この従来技術で
は、ロータ4の1回転において、静電容量の最大値が1
回だけもたらされるようにするため、ロータ側電極5p
に対する第1の電極部14pの対向面積が最大になった
とき、同じくロータ側電極5pに対する第2の電極部1
5pの対向面積も最大となるように、第1および第2の
電極部14pおよび15pの配置を選んでおり、より具
体的には、第1および第2の電極部14pおよび15p
が、いずれも、ロータ4の回転中心に関して一方側にの
み片寄って配置されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような形状のステータ側電極3pおよびロータ側電極
5pが採用されたとき、次のような問題に遭遇すること
がある。すなわち、ステータ側電極3pを構成する第1
および第2の電極部14pおよび15pが、いずれも、
ロータ4の回転中心に関して一方側にのみ片寄って配置
されているので、ステータ側電極3pの厚みに起因し
て、ロータ4のステータ側電極3pに対する接触バラン
スが良好でなく、したがって、調整中の静電容量が安定
しないとともに、調整後の静電容量(セッティングドリ
フト)が不安定になる、という問題に遭遇する。
【0011】この問題を解決するため、図32に示すよ
うに、ステータ2上であって、ステータ側電極3pが形
成された領域とは反対側に、ダミー電極20を形成する
こともある。しかしながら、このようなダミー電極20
の形成は、その効果が十分ではないことがあり、また、
材料コストの上昇にもつながるので、さらなる改善が望
まれる。
【0012】そこで、この発明の目的は、上述した問題
を解決し得る可変コンデンサおよびそれを用いたLC複
合部品を提供しようとすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、電気絶縁性
材料からなるステータと、ステータの表面上に形成され
たステータ側電極と、ステータ側電極に接触しながら回
転するように配置された誘電体からなるロータと、ロー
タによって保持されかつロータの少なくとも一部を介し
てステータ側電極に対向するように形成されたロータ側
電極とを備え、ステータ側電極は、互いに独立した第1
の電極部と第2の電極部とからなり、第1の電極部とロ
ータ側電極との対向によって第1のコンデンサ部が形成
されるとともに、第2の電極部とロータ側電極との対向
によって第2のコンデンサ部が形成され、かつ第1のコ
ンデンサ部と第2のコンデンサ部とがロータ側電極によ
って直列に接続され、これら第1のコンデンサ部と第2
のコンデンサ部との直列静電容量は、ロータの1回転に
おいて、最大値が1回だけ生じるようにされた、可変コ
ンデンサに向けられる。
【0014】このような構成の可変コンデンサにおい
て、上述した技術的課題を解決するため、この発明で
は、第1の電極部の少なくとも一部は、ロータの回転中
心の一方側に形成され、第2の電極部は、ロータの回転
中心の他方側に形成されていることを特徴としている。
この発明において、ロータ側電極の形状としては、種々
の態様がある。たとえば、ロータ側電極は、略半円形と
される。また、他の実施形態では、ロータ側電極は、互
いに実質的に同心であって、ロータの回転中心から互い
に逆方向への広がりを有する、比較的大径の略半円形の
主領域と、比較的小径の略半円形の副領域とを備える形
状とされる。さらに他の実施形態では、上述の主領域に
おいて、当該主領域と実質的に相似形の開口が形成され
る。
【0015】また、ステータ側電極を構成する第1およ
び第2の電極部の各形状に関しても、以下のような種々
の態様がある。たとえば、ロータ側電極が、上述のよう
に、互いに実質的に同心であって、ロータの回転中心か
ら互いに逆方向への広がりを有する、比較的大径の略半
円形の主領域と、比較的小径の略半円形の副領域とを備
える形状とされるとき、ステータ側電極の第1の電極部
は、主領域に対向し得る形状をもってロータの回転中心
の一方側にのみ形成され、第2の電極部は、主領域に対
向し得るが、副領域に対向し得る位置において切欠き部
分を有する形状とされる。
【0016】また、他の実施形態では、第1の電極部
は、ロータ側電極に対向し得る形状をもってロータの回
転中心の両側にまたがるように形成され、第2の電極部
は、主領域の外周側部分に対向し得るが、副領域に対向
し得る位置において切欠き部分を有する形状とされる。
さらに他の実施形態では、第1の電極部は、副領域に対
向し得る略半円形の形状をもってロータの回転中心の一
方側にのみ形成され、第2の電極部は、主領域に対向し
得る略半円形の形状をもってロータの回転中心の他方側
にのみ形成される。
【0017】上述の実施形態において、第2の電極部
は、副領域に対向し得る位置において切欠き部分を有す
る形状とされてもよい。さらに他の実施形態において、
第1の電極部は、ロータの回転中心を中心とする比較的
小径の円形の形状を有し、第2の電極部は、主領域の外
周側部分に対向し得る形状を有するとともに、第1の電
極部の外周に沿って略180度の範囲で延びるようにさ
れる。
【0018】この発明において、ロータ側電極に対する
第1および第2の電極部の各対向面積の変化に関して、
典型的には、次のような3つの態様がある。第1の態様
では、ロータの回転に従って、ロータ側電極に対する第
1および第2の電極部の各対向面積は、一方が増加した
とき、他方が減少するようにされるとともに、ロータ側
電極と第2の電極部との対向面積が最大となったとき、
この最大の対向面積に実質的に等しい対向面積をもって
ロータ側電極と第1の電極部とが対向するようにされ
る。
【0019】第2の態様では、ロータ側電極と第1の電
極部との対向面積は、ロータの回転に関わらず実質的に
一定とされ、ロータの回転に従って、ロータ側電極と第
2の電極部との対向面積のみが変化するようにされる。
第3の態様では、ロータの回転に従って、ロータ側電極
に対する第1および第2の電極部の各対向面積は、とも
に増加またはともに減少するように変化される。
【0020】この発明は、また、上述のような可変コン
デンサを用いたLC複合部品にも向けられる。このLC
複合部品では、その一方主面上にロータ側電極が形成さ
れるとともに、第1および第2の電極部に第1および第
2の引出電極を介してそれぞれ接続される第1および第
2の端子電極ならびに第1および第2の端子電極とは独
立して第3の端子電極がそれぞれ形成された、電気絶縁
性の基板の一部によって、ステータが与えられる。ま
た、このLC複合部品は、さらに、ロータを、共に回転
させるように、保持するものであって、基板の一方主面
に対して直交する軸線のまわりに回転するように保持さ
れた、調整部材と、第1または第2の端子電極と第3の
端子電極との間に接続されるインダクタと、調整部材の
一部を露出させる開口を有するとともに、調整部材、ロ
ータおよびインダクタを収容するように基板に取り付け
られる、シールドカバーとを備える。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に説明するこの発明に係る種
々の実施形態は、図1に示した可変コンデンサ1に備え
るステータ2およびロータ4上にそれぞれ形成されたス
テータ側電極3およびロータ側電極5の各形状に関する
ものである。図3ないし図5は、この発明の第1の実施
形態を説明するためのものである。図3および図4に
は、それぞれ、可変コンデンサ1に備えるロータ4およ
びステータ2が平面図で示されている。また、図5は、
ロータ4のいくつかの典型的な回転角度における、ステ
ータ側電極3aに対するロータ側電極5a(破線で示
す。)の対向状態を示している。
【0022】図3を参照して、誘電体からなるロータ4
の表面上には、ロータ側電極5aが形成される。ロータ
側電極5aは、互いに実質的に同心であって、軸受穴8
に対応するロータ4の回転中心から互いに逆方向への広
がりを有する、比較的大径の略半円形の主領域21a
と、比較的小径の略半円形の副領域22aとを備えてい
る。
【0023】他方、図4を参照して、電気絶縁性材料か
らなるステータ2の表面上には、ステータ側電極3aが
形成される。ステータ側電極3aは、互いに独立した第
1の電極部14aと第2の電極部15aとからなる。第
1の電極部14aは、軸受穴9に対応するロータ4の回
転中心の一方側に形成され、第2の電極部15aは、ロ
ータ4の回転中心の他方側に形成される。
【0024】より特定的には、第1の電極部14aは、
ロータ側電極5aの主領域21aの略全面に対向し得る
形状をもってロータ4の回転中心の一方側にのみ形成さ
れている。また、第2の電極部15aは、ロータ側電極
5aの主領域21aの外周側部分に対向し得るが、副領
域22aに対向し得る位置において切欠き部分23aを
有している。
【0025】また、第1の電極部14aには、第1の端
子電極18aが接続され、第2の電極部15aには、第
2の端子電極19aが接続される。これら端子電極18
aおよび19aは、それぞれ、ステータ2の端面まで引
き出される。このようなステータ2およびロータ4を用
いて、図1に示した可変コンデンサ1を構成したとき、
図2に示すような等価回路を実現する。すなわち、第1
の電極部14aとロータ側電極5aとの対向によって第
1のコンデンサ部16が形成されるとともに、第2の電
極部15aとロータ側電極5aとの対向によって第2の
コンデンサ部17が形成され、かつ第1のコンデンサ部
16と第2のコンデンサ部17とはロータ側電極5aに
よって直列に接続され、これら第1のコンデンサ部16
と第2のコンデンサ部17との直列静電容量は、第1お
よび第2の端子電極18aおよび19aから取り出され
る。
【0026】上述の静電容量は、ロータ4の回転に従っ
て、第1の電極部14aとロータ側電極5aとの対向面
積、および第2の電極部15aとロータ側電極5aとの
対向面積を変えることによって、変えられる。その態様
が、図5に示されている。図5には、ロータ4の回転角
度を、(1)0度、(2)45度、(3)90度、
(4)135度、および(5)180度、というように
変えたときにもたらされる、第1の電極部14aとロー
タ側電極5aとの対向部分、および第2の電極部15a
とロータ側電極5aとの対向部分が、それぞれ、ハッチ
ングした領域をもって示されている。
【0027】図5に示すように、ロータ4の回転角度が
大きくなるにつれて、第1の電極部14aとロータ側電
極5aとの対向面積Aが減少し、他方、第2の電極部1
5aとロータ側電極5aとの対向面積Bが増加してい
る。また、図示しないが、ロータ4の回転角度が180
度を超えたときには、順次、(4)、(3)、(2)に
示した各状態とは上下対称的な状態が得られ、対向面積
Aが増加する一方、対向面積Bが減少し、回転角度が3
60度となったとき、再び(1)に示した状態が得られ
る。
【0028】上述のことから、ロータ4の回転によって
変化する静電容量は、180度を中心として対称的な特
性を示すことが理解できる。そして、(1)0度におい
て、第2の電極部15aとロータ側電極5aとの対向面
積Bは「0」であるので、静電容量は最小値を示すこと
も理解できる。この実施形態では、静電容量は、(5)
180度において、最大値を示すように設計されてい
る。したがって、静電容量は、ロータ4の1回転におい
て、最大値が1回だけ生じるようになる。このことを可
能にするには、次のような条件が満たされなければなら
ない。
【0029】すなわち、この実施形態のように、ロータ
4の回転に従って、ロータ側電極5aに対する第1およ
び第2の電極部14aおよび15aのそれぞれの対向面
積AおよびBに関して、一方が増加したとき、他方が減
少するようにされる場合には、(5)に示すように、ロ
ータ側電極5aと第2の電極部15aとの対向面積Bが
最大となったとき、この最大の対向面積Bに実質的に等
しい対向面積Aをもってロータ側電極5aと第1の電極
部14aとが対向するようにされる。
【0030】図6ないし図8は、この発明の第2の実施
形態を説明するためのものである。図6、図7および図
8は、それぞれ、前述した第1の実施形態に係る図3、
図4および図5に相当する図である。図6を参照して、
ロータ4の表面上には、ロータ側電極5bが形成され
る。ロータ側電極5bは、第1の実施形態におけるロー
タ側電極5aと同様、比較的大径の略半円形の主領域2
1bと、比較的小径の略半円形の副領域22bとを備え
ている。なお、副領域22bに関しては、第1の実施形
態における副領域22aに比べて、より小径の略半円形
とされている。
【0031】他方、図7を参照して、ステータ2の表面
上には、ステータ側電極3bが形成される。ステータ側
電極3bは、互いに独立した第1の電極部14bと第2
の電極部15bとからなる。より特定的には、第1の電
極部14bは、ロータ側電極5bの略全面に対向し得る
形状をもってロータ4の回転中心の両側にまたがるよう
に形成されている。また、第2の電極部15bは、ロー
タ側電極5bの主領域21bの外周側部分に対向し得る
が、副領域22bに対向し得る位置において切欠き部分
23bを有している。なお、第2の電極部15bに設け
られた切欠き部分23bは、前述したように、ロータ側
電極5bの副領域22bがより小径とされたことに関連
して、第1の実施形態における切欠き部分23aに比べ
て、より小さくされている。
【0032】また、第1の電極部14bには、第1の実
施形態の場合と同様、第1の端子電極18bが接続さ
れ、第2の電極部15bには、第2の端子電極19bが
接続される。この第2の実施形態によっても、図2に示
すような等価回路を実現する。第1の電極部14bとロ
ータ側電極5bとの対向による第1のコンデンサ部16
と、第2の電極部15bとロータ側電極5bとの対向に
よる第2のコンデンサ部17との直列接続によって与え
られた静電容量は、第1の実施形態の場合と同様、ロー
タ4の回転に従って、第1の電極部14bとロータ側電
極5bとの対向面積、および第2の電極部15bとロー
タ側電極5bとの対向面積を変えることによって、変え
られる。その態様が、図8に示されている。
【0033】図8を参照して、図5に示した場合と同
様、ロータ4の回転角度が大きくなるにつれて、第1の
電極部14bとロータ側電極5bとの対向面積Aが減少
し、他方、第2の電極部15bとロータ側電極5bとの
対向面積Bが増加している。この第2の実施形態におい
ても、静電容量は、(5)180度において、最大値を
示すように設計されていて、このことから、ロータ4の
1回転において、最大値を1回だけ示す。
【0034】このため、この第2の実施形態において
も、(5)に示すように、ロータ側電極5bと第2の電
極部15bとの対向面積Bが最大となったとき、この最
大の対向面積Bに実質的に等しい対向面積Aをもってロ
ータ側電極5bと第1の電極部14bとが対向するよう
にされる。この第2の実施形態によれば、第1の実施形
態と比較したとき、ステータ2およびロータ4に対して
それぞれ許容される設計寸法が同じであるとすれば、
(5)における第2の電極部15bとロータ側電極5b
との対向面積Bをより大きくでき、したがって、これに
等しいロータ側電極5bと第1の電極部14bとの対向
面積Aもより大きくできるので、より大きな最大静電容
量を得ることができる。
【0035】次に説明する実施形態では、ロータ側電極
と第1の電極部との対向面積は、ロータの回転に関わら
ず実質的に一定とされ、ロータの回転に従って、ロータ
側電極と第2の電極部との対向面積のみが変化するよう
にされている。すなわち、図9に示すように、直列に接
続された第1のコンデンサ部16aおよび第2のコンデ
ンサ部17のうち、第1のコンデンサ部16aが固定と
され、第2のコンデンサ部17のみが可変とされた、等
価回路を実現する。
【0036】図10ないし図12は、この発明の第3の
実施形態を説明するためのものである。図10、図11
および図12は、それぞれ、前述した第1の実施形態に
係る図3、図4および図5に相当する図である。図10
を参照して、ロータ4の表面上には、ロータ側電極5c
が形成される。ロータ側電極5cは、第1の実施形態に
おけるロータ側電極5aと同様、比較的大径の略半円形
の主領域21cと、比較的小径の略半円形の副領域22
cとを備えている。
【0037】他方、図11を参照して、ステータ2の表
面上には、ステータ側電極3cが形成される。ステータ
側電極3cは、互いに独立した第1の電極部14cと第
2の電極部15cとからなる。より特定的には、第1の
電極部14cは、ロータ側電極5cの副領域22cに対
向し得る略半円形の形状をもってロータ4の回転中心の
一方側にのみ形成されている。また、第2の電極部15
cは、ロータ側電極5cの主領域21cに対向し得る略
半円形の形状をもってロータ4の回転中心の他方側にの
み形成されている。
【0038】また、第1の電極部14cには、引出電極
24cを介して、第1の端子電極18cが接続され、第
2の電極部15cには、第2の端子電極19cが接続さ
れる。この第3の実施形態に係るステータ2およびロー
タ4を用いて、図1に示した可変コンデンサ1を構成し
たとき、図9に示すような等価回路を実現する。すなわ
ち、第1の電極部14cとロータ側電極5cとの対向に
よる第1のコンデンサ部16aは実質的に固定であり、
第2の電極部15cとロータ側電極5cとの対向による
第2のコンデンサ部17のみが可変とされる。
【0039】これら第1のコンデンサ部16aと第2の
コンデンサ部17との直列静電容量は、ロータ4の回転
に従って変えられる。その態様が、図12に示されてい
る。図12に示すように、ロータ4の回転角度が大きく
なるにつれて、第1の電極部14cとロータ側電極5c
との対向面積Aについては実質的に一定であるが、第2
の電極部15cとロータ側電極5cとの対向面積Bは増
加している。また、図示しないが、ロータ4の回転角度
が180度を超えたときには、順次、(4)、(3)、
(2)に示した各状態とは上下対称的な状態が得られ、
実質的に対向面積Bのみが減少し、回転角度が360度
となったとき、再び(1)に示した状態が得られる。
【0040】上述のことから、ロータ4の回転による静
電容量の変化は、第2の電極部15cとロータ側電極5
cとの対向面積Bの変化によってのみもたらされるとと
もに、このようにロータ4の回転によって変化する静電
容量は、(5)180度において最大値を示し、(1)
0度において最小値を示すことが理解できる。この第3
の実施形態によれば、第1の電極部14cとロータ側電
極5cとの対向による静電容量が常に生じ、かつ、第2
の電極部15cとロータ側電極5cとによる静電容量は
最小値であっても「0」にはならないので、可変コンデ
ンサ1によって得られる最小静電容量を、第1または第
2の実施形態の場合より、大きくすることができる。ま
た、最大静電容量についても、図12(5)と図5
(5)とを比較すればわかるように、ステータ2の全体
の面積に対する対向面積Bの比率を大きくすることがで
きるので、少なくとも第1の実施形態の場合に比べて、
最大静電容量を大きくすることができる。
【0041】図13ないし図15は、この発明の第4の
実施形態を説明するためのものである。図13、図14
および図15は、それぞれ、前述した第1の実施形態に
係る図3、図4および図5に相当する図である。図13
を参照して、ロータ4の表面上には、ロータ側電極5d
が形成される。ロータ側電極5dは、第1の実施形態に
おけるロータ側電極5a等と同様、比較的大径の略半円
形の主領域21dと、比較的小径の略半円形の副領域2
2dとを備えている。
【0042】他方、図14を参照して、ステータ2の表
面上には、ステータ側電極3dが形成される。ステータ
側電極3dは、互いに独立した第1の電極部14dと第
2の電極部15dとからなる。より特定的には、第1の
電極部14dは、第3の実施形態における第1の電極部
14cと実質的に同様の形状であって、ロータ側電極5
dの副領域22dに対向し得る略半円形の形状をもって
ロータ4の回転中心の一方側にのみ形成されている。ま
た、第2の電極部15dは、第3の実施形態における第
2の電極部15cに相当する形状に対して、ロータ側電
極5dの副領域22dに対向し得る位置において切欠き
部分23dを形成した形状を有している。
【0043】また、第1の電極部14dには、第3の実
施形態の場合と同様、引出電極24dを介して、第1の
端子電極18dが接続され、第2の電極部15dには、
第2の端子電極19dが接続される。この第4の実施形
態によっても、図9に示すような等価回路を実現する。
すなわち、第1の電極部14dとロータ側電極5dとの
対向による第1のコンデンサ部16aは実質的に固定で
あり、第2の電極部15dとロータ側電極5dとの対向
による第2のコンデンサ部17のみが可変とされる。
【0044】これら第1のコンデンサ部16aと第2の
コンデンサ部17との直列静電容量は、ロータ4の回転
に従って変えられる。すなわち、図15に示すように、
ロータ4の回転角度が大きくなるにつれて、第3の実施
形態の場合と同様、第1の電極部14dとロータ側電極
5dとの対向面積Aについては実質的に一定であるが、
第2の電極部15dとロータ側電極5dとの対向面積B
は増加している。
【0045】したがって、ロータ4の回転による静電容
量の変化は、第3の実施形態の場合と同様、第2の電極
部15dとロータ側電極5dとの対向面積Bの変化によ
ってのみもたらされるとともに、このようにロータ4の
回転によって変化する静電容量は、(5)180度にお
いて最大値を示し、(1)0度において最小値を示すこ
とになる。
【0046】この第4の実施形態によれば、第3の実施
形態に比べて、最大静電容量および最小静電容量をとも
により小さくすることができる。図16ないし図18
は、この発明の第5の実施形態を説明するためのもので
ある。図16、図17および図18は、それぞれ、前述
した第1の実施形態に係る図3、図4および図5に相当
する図である。
【0047】図16を参照して、ロータ4の表面上に
は、ロータ側電極5eが形成される。ロータ側電極5e
は、第1の実施形態におけるロータ側電極5a等と同
様、比較的大径の略半円形の主領域21eと、比較的小
径の略半円形の副領域22eとを備えている。他方、図
17を参照して、ステータ2の表面上には、ステータ側
電極3eが形成される。ステータ側電極3eは、互いに
独立した第1の電極部14eと第2の電極部15eとか
らなる。
【0048】より特定的には、第1の電極部14eは、
ロータ4の回転中心を中心とする比較的小径の円形の形
状を有している。また、第2の電極部15eは、ロータ
側電極5eの主領域21eの外周側部分に対向し得る形
状を有するとともに、第1の電極部14eの外周に沿っ
て略180度の範囲で延びている。また、第1の電極部
14eには、第3の実施形態の場合と同様、引出電極2
4eを介して、第1の端子電極18eが接続され、第2
の電極部15eには、第2の端子電極19eが接続され
る。
【0049】この第5の実施形態によっても、図9に示
すような等価回路を実現する。すなわち、第1の電極部
14eとロータ側電極5eとの対向による第1のコンデ
ンサ部16aは実質的に固定であり、第2の電極部15
eとロータ側電極5eとの対向による第2のコンデンサ
部17のみが可変とされる。これら第1のコンデンサ部
16aと第2のコンデンサ部17との直列静電容量は、
ロータ4の回転に従って変えられる。すなわち、図18
に示すように、ロータ4の回転角度が大きくなるにつれ
て、第3の実施形態の場合と同様、第1の電極部14e
とロータ側電極5eとの対向面積Aについては実質的に
一定であるが、第2の電極部15eとロータ側電極5e
との対向面積Bは増加している。
【0050】したがって、ロータ4の回転による静電容
量の変化は、第3の実施形態の場合と同様、第2の電極
部15eとロータ側電極5eとの対向面積Bの変化によ
ってのみもたらされるとともに、このようにロータ4の
回転によって変化する静電容量は、(5)180度にお
いて最大値を示し、(1)0度において最小値を示すこ
とになる。
【0051】この第5の実施形態によれば、第4の実施
形態に比べて、最大静電容量をより大きくすることがで
きる。図19ないし図21は、この発明の第6の実施形
態を説明するためのものである。図19、図20および
図21は、それぞれ、前述した第1の実施形態に係る図
3、図4および図5に相当する図である。
【0052】図19を参照して、ロータ4の表面上に
は、ロータ側電極5fが形成される。ロータ側電極5f
は、略半円形である。他方、図20を参照して、ステー
タ2の表面上には、ステータ側電極3fが形成される。
ステータ側電極3fは、互いに独立した第1の電極部1
4fと第2の電極部15fとからなる。これら第1の電
極部14fおよび第2の電極部15fは、第5の実施形
態における第1の電極部14eおよび第2の電極部15
eとそれぞれ実質的に同様の形状を有している。
【0053】また、第5の実施形態の場合と同様、第1
の電極部14fには、引出電極24fを介して、第1の
端子電極18fが接続され、第2の電極部15fには、
第2の端子電極19fが接続される。この第6の実施形
態によっても、図9に示すような等価回路を実現する。
すなわち、第1の電極部14fとロータ側電極5fとの
対向による第1のコンデンサ部16aは実質的に固定で
あり、第2の電極部15fとロータ側電極5fとの対向
による第2のコンデンサ部17のみが可変とされる。
【0054】これら第1のコンデンサ部16aと第2の
コンデンサ部17との直列静電容量は、ロータ4の回転
に従って変えられる。すなわち、図21に示すように、
ロータ4の回転角度が大きくなるにつれて、第3の実施
形態の場合と同様、第1の電極部14fとロータ側電極
5fとの対向面積Aについては実質的に一定であるが、
第2の電極部15fとロータ側電極5fとの対向面積B
は増加している。
【0055】したがって、ロータ4の回転による静電容
量の変化は、第3の実施形態の場合と同様、第2の電極
部15fとロータ側電極5fとの対向面積Bの変化によ
ってのみもたらされるとともに、このようにロータ4の
回転によって変化する静電容量は、(5)180度にお
いて最大値を示し、(1)0度において最小値を示すこ
とになる。
【0056】図22ないし図24は、この発明の第7の
実施形態を説明するためのものである。図22、図23
および図24は、それぞれ、前述した第1の実施形態に
係る図3、図4および図5に相当する図である。図22
を参照して、ロータ4の表面上には、ロータ側電極5g
が形成される。ロータ側電極5gは、第1の実施形態に
おけるロータ側電極5a等と同様の輪郭を有し、比較的
大径の略半円形の主領域21gと、比較的小径の略半円
形の副領域22gとを備えているが、主領域21gにお
いて、この主領域21gと実質的に相似形の開口部分2
5gを有している。
【0057】他方、図23を参照して、ステータ2の表
面上には、ステータ側電極3gが形成される。ステータ
側電極3gは、互いに独立した第1の電極部14gと第
2の電極部15gとからなる。これら第1の電極部14
gおよび第2の電極部15gは、第1の実施形態におけ
る第1の電極部14aおよび第2の電極部15aとそれ
ぞれ実質的に同様の形状を有していて、第2の電極部1
5gには、ロータ側電極5gの副領域22gに対向する
位置において切欠き部分23gが形成されている。
【0058】また、第1の実施形態の場合と同様、第1
の電極部14gには、第1の端子電極18gが接続さ
れ、第2の電極部15gには、第2の端子電極19gが
接続される。この第7の実施形態によっても、図9に示
すような等価回路が実現されることができる。すなわ
ち、第1の電極部14gとロータ側電極5gとの対向に
よる第1のコンデンサ部16aは実質的に固定であり、
第2の電極部15gとロータ側電極5gとの対向による
第2のコンデンサ部17のみが可変とされる。
【0059】これら第1のコンデンサ部16aと第2の
コンデンサ部17との直列静電容量は、ロータ4の回転
に従って変えられる。すなわち、図24に示すように、
ロータ4の回転角度が大きくなるにつれて、第2の電極
部15gとロータ側電極5gとの対向面積Bは増加する
が、第1の電極部14gとロータ側電極5gとの対向面
積Aについては実質的に一定となるように設計される。
【0060】したがって、ロータ4の回転による静電容
量の変化は、第3の実施形態の場合と同様、第2の電極
部15gとロータ側電極5gとの対向面積Bの変化によ
ってのみもたらされるとともに、このようにロータ4の
回転によって変化する静電容量は、(5)180度にお
いて最大値を示し、(1)0度において最小値を示すこ
とになる。
【0061】なお、この第7の実施形態において、前述
したように、ロータ4の回転に関わらず、第1の電極部
14gとロータ側電極5gとの対向面積Aが実質的に一
定となるように設計されるのではなく、これを変形し
て、ロータ4の回転角度が大きくなるにつれて、第2の
電極部15gとロータ側電極5gとの対向面積Bが増加
しながら、第1の電極部14gとロータ側電極5gとの
対向面積Aが減少するように設計されてもよい。この場
合には、第1または第2の実施形態の場合と同様、図2
4(5)に示すように、ロータ側電極5gと第2の電極
部15gとの対向面積Bが最大となったとき、この最大
の対向面積Bに実質的に等しい対向面積Aをもってロー
タ側電極5gと第1の電極部14gとが対向するように
される。
【0062】図25ないし図27は、この発明の第8の
実施形態を説明するためのものである。図25、図26
および図27は、それぞれ、前述した第1の実施形態に
係る図3、図4および図5に相当する図である。図25
を参照して、ロータ4の表面上には、ロータ側電極5h
が形成される。ロータ側電極5hは、図22に示した第
7の実施形態におけるロータ側電極5gと同様、比較的
大径の略半円形の主領域21hと、比較的小径の略半円
形の副領域22hとを備えながら、主領域21hにおい
て、この主領域21hと実質的に相似形の開口部分25
hを有している。
【0063】他方、図26を参照して、ステータ2の表
面上には、ステータ側電極3hが形成される。ステータ
側電極3hは、図14に示した第4の実施形態における
ステータ側電極3dと同様の形状を有していて、互いに
独立した第1の電極部14hと第2の電極部15hとか
らなる。より特定的には、第1の電極部14hは、ロー
タ側電極5hの副領域22hに対向し得る略半円形の形
状をもってロータ4の回転中心の一方側にのみ形成され
ている。また、第2の電極部15hは、ロータ側電極5
hの副領域22hに対向し得る位置において切欠き部分
23hを形成した形状を有している。
【0064】また、第1の電極部14hには、引出電極
24hを介して、第1の端子電極18hが接続され、第
2の電極部15hには、第2の端子電極19hが接続さ
れる。この第8の実施形態によれば、前述した図2に示
すような等価回路が実現されることができる。すなわ
ち、第1の電極部14hとロータ側電極5hとの対向に
よる第1のコンデンサ部16と、第2の電極部15hと
ロータ側電極5hとの対向による第2のコンデンサ部1
7とが、直列接続され、この直列接続によって与えられ
た静電容量は、ロータ4の回転に従って、第1の電極部
14hとロータ側電極5hとの対向面積、および第2の
電極部15hとロータ側電極5hとの対向面積を変える
ことによって、変えられる。その態様が、図27に示さ
れている。
【0065】図27を参照して、ロータ4の回転角度が
大きくなるにつれて、第1の電極部14hとロータ側電
極5hとの対向面積A、および第2の電極部15hとロ
ータ側電極5hとの対向面積Bがともに増加し、(5)
180度において、これら対向面積AおよびBは、とも
に最大値を示し、それゆえ、静電容量も最大値を示す。
図示しないが、ロータ4の回転角度が180度を超えた
ときには、順次、(4)、(3)、(2)に示した各状
態とは上下対称的な状態が得られ、対向面積AおよびB
がともに減少し、回転角度が360度となったとき、再
び(1)に示した状態が得られ、この状態において、対
向面積AおよびBはともに「0」となり、静電容量は最
小値を示す。
【0066】なお、図27に示した(1)、(2)およ
び(3)の状態において、ステータ側電極3hにおける
第1の電極部14hに接続される引出電極24hに対し
て、ロータ側電極5hが対向する領域Dが存在するが、
この領域Dによって形成される静電容量は実質的に無視
することができる。図28には、この発明の実施形態に
係る可変コンデンサ1において実現される、ロータ4の
回転角度に対する静電容量の変化が示されている。図2
8に示すように、この発明の実施形態に係る可変コンデ
ンサ1によれば、ロータ4の360度の回転、すなわち
1回転において、静電容量は、180度の回転角度をと
ったときに、1回だけ最大値を示すようになる。
【0067】なお、図28において、実線は、第1また
は第2の実施形態のように、ロータ側電極5aまたは5
bと第2の電極部15aまたは15bとの対向面積Bが
最大となったときに、この最大の対向面積Bに実質的に
等しい対向面積Aをもってロータ側電極5aまたは5b
と第1の電極部14aまたは14bとが対向するように
設計された、可変コンデンサ1の場合を示している。
【0068】これに対して、破線は、第3ないし第7の
実施形態のように、ロータ側電極5cないし5gと第1
の電極部14cないし14gとの対向面積が、ロータ4
の回転に関わらず実質的に一定とされ、ロータ4の回転
に従って、ロータ側電極5cないし5gと第2の電極部
15cないし15gとの対向面積のみが変化するように
設計された、可変コンデンサ1の場合を示している。
【0069】この後者の可変コンデンサ1の場合には、
前者の可変コンデンサ1に比べて、静電容量の変化を直
線により近くすることができるので、静電容量の調整に
おいて、静電容量の比較的大きい領域での分解能が高め
られ、したがって、調整操作がより容易になるという利
点が奏される。さらに、図28において、1点鎖線は、
第8の実施形態のように、ロータ側電極5hに対する第
1および第2の電極部14hおよび15hの各対向面積
が、ロータ4の回転に従って、ともに増加またはともに
減少するように設計された、可変コンデンサ1の場合を
示している。
【0070】第8の実施形態によれば、静電容量は、1
点鎖線で示すように、直線的に変化するので、実線で示
した第1または第2の実施形態の場合だけでなく、破線
で示した第3ないし第7の実施形態の場合に比べても、
静電容量の調整において、静電容量の比較的大きい領域
での分解能がさらに高められ、したがって、調整操作が
より一層容易になるという利点が奏される。
【0071】以上の種々の実施形態における、特にステ
ータ側電極を構成する第1および第2の電極部の形成状
態を別の局面から比較したとき、第1、第3、第4、第
7または第8の実施形態においては、第2、第5または
第6の実施形態に比べて、第1の電極部14a、14
c、14d、14gまたは14hと第2の電極部15
a、15c、15d、15gまたは15hとの間の間隔
をより長くすることができ、あるいは、これら第1の電
極部14a、14c、14d、14gまたは14hの端
縁と第2の電極部15a、15c、15d、15gまた
は15hの端縁とが互いに接近して延びる距離をより短
くすることができる。
【0072】このことから、第1、第3、第4、第7ま
たは第8の実施形態によれば、第1の電極部14a、1
4c、14d、14gまたは14hの端縁と第2の電極
部15a、15c、15d、15gまたは15hの端縁
との間で不所望にも形成される静電容量を、第2、第5
または第6の実施形態に比べて、より小さくすることが
でき、したがって、最小静電容量をより小さくすること
ができる。
【0073】また、以上の種々の実施形態における、特
にステータ側電極を構成する電極部と端子電極との各接
続状態を別の局面から比較したとき、第1、第2または
第7の実施形態によれば、ステータ側電極3a、3bま
たは3gの第1の電極部14a、14bまたは14gお
よび第2の電極部15a、15bまたは15gのいずれ
の外周側端縁をも、ロータ側電極5a、5bまたは5g
の外周側端縁と同じか、より外側に位置させることがで
きるので、第3ないし第6および第8の実施形態におけ
る引出電極24cないし24fおよび24hに相当する
引出電極を必要としない。
【0074】このことから、第1、第2または第7の実
施形態によれば、このような引出電極の影響を受けずに
静電容量を形成することができるので、ロータ4の回転
に従い、静電容量をより均一に変化させることができ、
その結果、静電容量の調整をより容易にすることができ
る。もっとも、第3ないし第6および第8の実施形態に
おける引出電極24cないし24fおよび24hについ
ては、それによって形成される静電容量を無視できる程
度に、できるだけ細幅とする対策を採ることが好まし
い。
【0075】以上、この発明に係る可変コンデンサにお
けるステータ側電極およびロータ側電極に関するいくつ
かの形態を例示したが、その他、種々の形態への変更が
可能である。また、上述した各実施形態におけるステー
タ側電極とロータ側電極との組合せに関して、たとえ
ば、第7の実施形態におけるロータ側電極5gに対し
て、第2の実施形態におけるステータ側電極3b、ある
いは第3の実施形態におけるステータ側電極3c、ある
いは第5の実施形態におけるステータ側電極3eを組み
合わせる、また、第6の実施形態におけるロータ側電極
5fに対して、第2の実施形態におけるステータ側電極
3bを組み合わせる、というように、異なる実施形態間
でのステータ側電極またはロータ側電極の交換も可能で
ある。
【0076】また、図示した各実施形態では、ステータ
2およびロータ4にそれぞれ軸受穴9および8が設けら
れ、これらを貫通する軸部7によって、ロータ4がステ
ータ2に対して回転するように配置されたが、ロータ
が、たとえば外周側で回転可能に保持されるなど、他の
手段によって保持される場合には、上述のような軸受穴
は、ステータおよびロータのいずれにも設けられる必要
がない。この後者の場合には、ステータ側電極およびロ
ータ側電極の各形成領域を、軸受穴が設けられていた領
域にまで広げるようにしてもよい。
【0077】また、ロータ側電極5a等に関して、この
実施形態では、ロータ4の表面上に形成されたが、ロー
タを積層構造とし、その内部にロータ側電極を形成する
ようにしてもよい。この場合には、ロータの厚みの一部
を介してロータ側電極をステータ側電極に対向させるこ
とができるので、ロータにおいて十分な機械的強度を確
保しながら、より大きな最大静電容量を得ることができ
る。
【0078】図29および図30には、この発明の一実
施形態によるLC複合部品26が示されている。ここ
で、図29は、LC複合部品26の内部構造を示す縦断
面図であり、図30は、LC複合部品26に備える要素
を分解して示す斜視図である。このLC複合部品26
は、上述した可変コンデンサ1において採用された構
成、より特定的には、図3ないし図5を参照して説明し
た第1の実施形態による可変コンデンサ1に相当する可
変コンデンサ1aを含んでいる。したがって、図3ない
し図5に示した要素に相当する要素には、同様の参照符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0079】LC複合部品26は、たとえばアルミナの
ような電気絶縁性材料からなる基板27を備える。基板
17は、その一部をもって前述したステータ2を与える
もので、その一方主面すなわち図示の状態での上方主面
上には、第1および第2の電極部14aおよび14bか
らなるステータ側電極3aが形成される。また、同じく
この主面上には、第1および第2の電極部14aおよび
15aから第1および第2の引出電極28および29を
介してそれぞれ接続される第1および第2の端子電極3
0および31が形成されるとともに、第1および第2の
端子電極30および31とは独立して第3の端子電極3
2が形成される。また、基板27のこの主面上には、第
3の端子電極32の形成位置とは逆側に遊び電極33が
形成される。
【0080】これら電極3aならびに28〜33は、た
とえば導電性ペーストを基板27上に塗布し焼き付ける
ことによって形成される。焼付け後において、セッティ
ングドリフトやQ等の特性を良くするため、好ましく
は、電極3aならびに28〜33は、鏡面研磨される。
なお、ステータ側電極3a、第3の端子電極32、なら
びに遊び電極33は、導電性ペーストを2度塗布するな
どして厚く形成され、それによって、たとえ基板27に
反りが生じていても、ステータ側電極3aに適正な研磨
が施されるようにされる。
【0081】基板27には、第1および第2の電極部1
4aおよび15aの間に軸受穴9が貫通して設けられ、
また、第1、第2および第3の端子電極30、31およ
び32が形成された各領域内に貫通穴34、35および
36がそれぞれ設けられる。上述した基板27上のステ
ータ側電極3aに接触するように、前述したロータ4が
配置される。ロータ4の中心には、基板27の軸受穴9
と整列する軸受穴8が貫通して設けられ、また、ロータ
4の図示の状態での上方主面上には、ロータ側電極5a
が形成されている。このロータ側電極5aは、ステータ
側電極3aに対してロータ4を介して対向する。
【0082】基板27の上方主面に対して直交する軸線
のまわりに回転するように、調整部材37が保持され
る。より詳細には、調整部材37は、回転の軸線を与え
る軸部38を備え、この軸部38は、ロータ4の軸受穴
8および基板27の軸受穴9を貫通する。また、調整部
材37は、ロータ4を収納する空間をその内周側に形成
するスカート部39をその下方端側に有している。スカ
ート部39の端面は、基板27の上方主面に接触する。
これによって、スカート部39は、ロータ4と基板27
との間に塵埃が侵入することを防止する効果を有してい
る。調整部材37は、その外周面上に段部40を形成し
ており、それによって、スカート部39が形成された部
分より上方の部分でより細くされる。
【0083】調整部材37の上方端側には、図示しない
たとえばスクリュードライバのような調整用工具との係
合が可能とされた調整用形状部分、たとえば調整用溝4
8を有している。この調整用形状部分は、溝以外の形状
をもって与えられてもよい。調整部材37は、好ましく
は、電気絶縁性材料から一体に形成される。この電気絶
縁性材料として、たとえば、ポリアミド系樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート、液晶樹脂、ポリフェニレンサル
ファイド、等の熱可塑性樹脂、あるいはセラミック系材
料を用いることができる。樹脂を用いる場合、LC複合
部品26を半田付けするときに受ける熱や高温下での長
期使用に対する安定性を確保するため、熱変形温度の高
い樹脂を用いることが好ましい。
【0084】なお、調整部材37は、全体が電気絶縁性
材料で構成される必要はなく、少なくともステータ側電
極3aおよびロータ側電極5aに対して電気絶縁状態と
されていればよく、必要な部分においてのみ電気絶縁性
材料で構成されていてもよい。調整部材37のスカート
部39を、基板27の上方主面に接触する状態に維持す
るための接触維持手段として、この実施形態では、基板
27の下方主面側において軸部38に係合してこの軸部
38の軸受穴9および8からの抜けを防止する係合部材
を備えている。この係合部材は、この特定的な実施形態
では、プッシュナット42で構成される。プッシュナッ
ト42は、軸部38にその下端から嵌め込まれるが、嵌
め込まれた後は軸部38から抜けないように軸部38に
食い込む。
【0085】上述の接触維持手段は、さらに弾発部材と
してのスプリングワッシャ43を備える。スプリングワ
ッシャ43は、プッシュナット42を嵌め込む前に軸部
38に嵌め込まれ、基板27の下方主面とプッシュナッ
ト42との間に配置される。スプリングワッシャ43
は、プッシュナット42を基板27から離隔させる方向
に付勢するばね性を有している。
【0086】このように、スプリングワッシャ43を備
えていると、スカート部39を基板27により確実に接
触させることができるという利点があるが、このような
利点を望まないならば、スプリングワッシャ43を備え
ず、プッシュナット42を基板27の下方主面に直接接
触させるようにしてもよい。上述のように、スカート部
39が基板27に接触するとき、第1および第2の端子
電極30および31は、このスカート部39が接触する
領域の外側に位置し、また、スカート部39は、第1お
よび第2の引出電極28および29にも接触する。した
がって、調整部材37の回転が繰り返されると、スカー
ト部39が引出電極28および29を繰り返し擦ること
になるため、引出電極28および29において断線が生
じることがある。このような断線を生じにくくするた
め、この実施形態では、第1および第2の引出電極28
および29は、スカート部39に接触する部分28aお
よび29aにおいて他の部分に比べて広幅とされてい
る。このように引出電極28および29がスカート部3
9に接触する部分28aおよび29aにおいて広幅とさ
れることにより、断線を生じにくくすることができるば
かりでなく、調整部材37の回転においてがたつきを生
じにくくすることができる。
【0087】スカート部39内において調整部材37と
ロータ4との間には、ロータ4を基板27の上方主面に
向かって押圧するとともに、調整部材37の回転をロー
タ4に伝達してロータ4を調整部材37とともに回転さ
せる弾性体からなる回転伝達部材が配置される。この回
転伝達部材は、この実施形態では、Oリング44によっ
て与えられる。また、調整部材37には、Oリング44
を位置決めするリング状の溝45が形成される。
【0088】このように、Oリング44と調整部材37
およびロータ4との各間には摩擦が働き、この摩擦によ
りロータ4が調整部材37とともに回転し、また、Oリ
ング44が有する弾性に従って、ロータ4が基板27に
向かって押圧される。なお、Oリング44の装着時の変
形は、その弾性限界より小さい範囲で生じるようにされ
るのが好ましい。
【0089】前述した第2の端子電極31が形成された
領域内の貫通穴35には、このLC複合部品26の第1
の端子となる端子ピン46が下方から挿入され、第2の
端子電極31に半田付けされる。さらに、インダクタと
してのコイル47が用意される。コイル47は、この実
施形態では、空芯コイルによって構成される。なお、コ
イル47は、空芯コイルの他に、チップインダクタまた
は基板27上に配線パターンによって形成されたインダ
クタを用いて構成されてもよい。コイル47の一方端部
は、基板27の上方から貫通穴34内に挿入され、基板
27の下方まで引き出される。この一方端部は、第1の
端子電極30に半田付けされるとともに、このLC複合
部品26の第2の端子を構成する。また、コイル47の
他方端部は、基板27の上方から貫通穴36内に挿入さ
れ、基板27の下方まで引き出される。この他方端部
は、第3の端子電極32に半田付けされるとともに、こ
のLC複合部品26の第3の端子を構成する。
【0090】なお、上述したように、LC複合部品26
の第2および第3の端子を、コイル47の端部をもって
構成するのではなく、別に用意された端子ピンのような
部材によって構成してもよい。調整部材37およびコイ
ル47を収容するように、シールドカバー48が基板2
7に取り付けられる。シールドカバー48は、調整部材
37の調整用溝41を露出させる開口49を有する。
【0091】シールドカバー48は、LC複合部品26
の内部を保護するとともに、シールド効果を与えるため
のもので、たとえば金属板のような導電性材料からなる
板材を折り曲げることによって形成される。シールドカ
バー48には、それ自身の一部をもって複数の折り曲げ
片50および複数の切り起こし片51がそれぞれ形成さ
れ、これら折り曲げ片50と切り起こし片51との間に
基板27の端縁部を挟むことによって、シールドカバー
48が基板27に対して位置決めされる。
【0092】シールドカバー48は、基板27の下方側
においても張り出し、その内側に形成される空間内に調
整部材37の軸部38等を位置させている。また、シー
ルドカバー48の下端縁からさらに下方へ突出して、ア
ース端子52が形成される。シールドカバー48は、金
属で構成する他、たとえば、液晶樹脂等のめっき容易な
樹脂により構成し、ニッケル等の金属めっきを施したも
の、あるいは導電性が付与された樹脂で構成してもよ
い。
【0093】このように構成されたLC複合部品26に
おいて、可変コンデンサ1aによって形成される静電容
量は、端子ピン46とコイル47の一方端部との間に取
り出される。また、コイル47によって形成されるイン
ダクタンスは、その両端部間に取り出される。静電容量
は、調整部材37を回転させることにより、調整するこ
とができる。
【0094】上述したLC複合部品26は、図3ないし
図5を参照して説明した第1の実施形態による可変コン
デンサ1に相当する可変コンデンサ1aを含んでいた
が、他の実施形態による可変コンデンサ1のいずれかに
相当する可変コンデンサを含んでいてもよい。
【0095】
【発明の効果】以上のように、この発明は、ステータ側
電極が第1の電極部と第2の電極部とに分割され、第1
の電極部とロータ側電極との対向によって第1のコンデ
ンサ部が形成されるとともに、第2の電極部とロータ側
電極との対向によって第2のコンデンサ部が形成され、
かつこれら第1のコンデンサ部と第2のコンデンサ部と
がロータ側電極によって直列に接続された、可変コンデ
ンサおよびそれを用いたLC複合部品に向けられるもの
であるが、このような可変コンデンサにおいて、上述の
第1および第2のコンデンサ部による直列静電容量の最
大値が、ロータの1回転で1回だけ生じるようにするた
めには、前述したように、たとえば実開昭58−133
926号公報に記載されているような対策を採ることが
一般的に考えられる。しかしながら、このような対策を
単純に採用した場合には、ステータ側電極を構成する第
1および第2の電極部が、いずれも、ロータの回転中心
に関して一方側にのみ片寄って配置されてしまうことに
なる。
【0096】これに対して、この発明に係る可変コンデ
ンサおよびそれを用いたLC複合部品によれば、ステー
タ側電極における第1の電極部の少なくとも一部を、ロ
ータの回転中心の一方側に形成しながら、第2の電極部
を、ロータの回転中心の他方側に形成するので、ロータ
のステータ側電極に対する接触バランスが良好になり、
したがって、調整中の静電容量を安定させることができ
るとともに、調整後の静電容量(セッティングドリフ
ト)を安定なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にとって興味ある可変コンデンサ1を
示す断面図である。
【図2】図1に示した可変コンデンサ1が与える等価回
路を示す図である。
【図3】この発明の第1の実施形態において用いられる
ロータ4を示す平面図である。
【図4】この発明の第1の実施形態において用いられる
ステータ2を示す平面図である。
【図5】この発明の第1の実施形態におけるステータ側
電極3aの第1および第2の電極部14aおよび15a
に対するロータ側電極5aの対向状態の変化を、ロータ
4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図6】この発明の第2の実施形態において用いられる
ロータ4を示す平面図である。
【図7】この発明の第2の実施形態において用いられる
ステータ2を示す平面図である。
【図8】この発明の第2の実施形態におけるステータ側
電極3bの第1および第2の電極部14bおよび15b
に対するロータ側電極5bの対向状態の変化を、ロータ
4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図9】この発明の第3の実施形態による可変コンデン
サ1等が与える等価回路を示す図である。
【図10】この発明の第3の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図11】この発明の第3の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図12】この発明の第3の実施形態におけるステータ
側電極3cの第1および第2の電極部14cおよび15
cに対するロータ側電極5cの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図13】この発明の第4の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図14】この発明の第4の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図15】この発明の第4の実施形態におけるステータ
側電極3dの第1および第2の電極部14dおよび15
dに対するロータ側電極5dの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図16】この発明の第5の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図17】この発明の第5の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図18】この発明の第5の実施形態におけるステータ
側電極3eの第1および第2の電極部14eおよび15
eに対するロータ側電極5eの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図19】この発明の第6の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図20】この発明の第6の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図21】この発明の第6の実施形態におけるステータ
側電極3fの第1および第2の電極部14fおよび15
fに対するロータ側電極5fの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図22】この発明の第7の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図23】この発明の第7の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図24】この発明の第7の実施形態におけるステータ
側電極3gの第1および第2の電極部14gおよび15
gに対するロータ側電極5gの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図25】この発明の第8の実施形態において用いられ
るロータ4を示す平面図である。
【図26】この発明の第8の実施形態において用いられ
るステータ2を示す平面図である。
【図27】この発明の第8の実施形態におけるステータ
側電極3hの第1および第2の電極部14hおよび15
hに対するロータ側電極5hの対向状態の変化を、ロー
タ4の回転角度の変化とともに図解的に示す平面図であ
る。
【図28】この発明の第1または第2の実施形態(実
線)ならびに第3ないし第7の実施形態(破線)による
可変コンデンサ1におけるロータ4の回転角度に対する
静電容量の変化を示す図である。
【図29】この発明の実施形態による可変コンデンサ1
aを用いて構成されたLC複合部品26を示す縦断面図
である。
【図30】図29に示したLC複合部品26に備える要
素を分解して示す斜視図である。
【図31】この発明にとって興味ある従来の可変コンデ
ンサに備えるロータ4を示す平面図である。
【図32】図31に示したロータ4と組み合わされるス
テータ2を示す平面図である。
【符号の説明】
1,1a 可変コンデンサ 2 ステータ 3,3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h
ステータ側電極 4 ロータ 5,5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5h
ロータ側電極 6,37 調整部材 7,38 軸部 8,9 軸受穴 14a,14b,14c,14d,14e,14f,1
4g,14h 第1の電極部 15a,15b,15c,15d,15e,15f,1
5g,15h 第2の電極部 16,16a 第1のコンデンサ部 17 第2のコンデンサ部 21a,21b,21c,21d,21e,21g,2
1h 主領域 22a,22b,22c,22d,22e,22g,2
2h 副領域 23a,23b,23d,23g,23h 切欠き部分 25g,25h 開口部分 26 LC複合部品 27 基板 28 第1の引出電極 29 第2の引出電極 30 第1の端子電極 31 第2の端子電極 32 第3の端子電極 47 コイル 48 シールドカバー 49 開口 A 第1の電極部とロータ側電極との対向面積 B 第2の電極部とロータ側電極との対向面積

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性材料からなるステータと、前
    記ステータの表面上に形成されたステータ側電極と、前
    記ステータ側電極に接触しながら回転するように配置さ
    れた誘電体からなるロータと、前記ロータによって保持
    されかつ前記ロータの少なくとも一部を介して前記ステ
    ータ側電極に対向するように形成されたロータ側電極と
    を備え、 前記ステータ側電極は、互いに独立した第1の電極部と
    第2の電極部とからなり、 前記第1の電極部と前記ロータ側電極との対向によって
    第1のコンデンサ部が形成されるとともに、前記第2の
    電極部と前記ロータ側電極との対向によって第2のコン
    デンサ部が形成され、かつ前記第1のコンデンサ部と前
    記第2のコンデンサ部とは前記ロータ側電極によって直
    列に接続され、 前記第1のコンデンサ部と前記第2のコンデンサ部との
    直列静電容量は、前記ロータの1回転において、最大値
    が1回だけ生じるようにされ、 前記第1の電極部の少なくとも一部は、前記ロータの回
    転中心の一方側に形成され、前記第2の電極部は、前記
    ロータの回転中心の他方側に形成されていることを特徴
    とする、可変コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記ロータ側電極は、略半円形である、
    請求項1に記載の可変コンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記ロータ側電極は、互いに実質的に同
    心であって、前記ロータの回転中心から互いに逆方向へ
    の広がりを有する、比較的大径の略半円形の主領域と、
    比較的小径の略半円形の副領域とを備える、請求項1に
    記載の可変コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記ロータ側電極は、前記主領域におい
    て、当該主領域と実質的に相似形の開口を有する、請求
    項3に記載の可変コンデンサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極部は、前記主領域に対向
    し得る形状をもって前記ロータの回転中心の一方側に形
    成され、前記第2の電極部は、前記主領域の外周側部分
    に対向し得るが、前記副領域に対向し得る位置において
    切欠き部分を有する、請求項3または4に記載の可変コ
    ンデンサ。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極部は、前記ロータ側電極
    の前記主領域および前記副領域に対向し得る形状をもっ
    て前記ロータの回転中心の両側にまたがるように形成さ
    れ、前記第2の電極部は、前記主領域の外周側部分に対
    向し得るが、前記副領域に対向し得る位置において切欠
    き部分を有する、請求項2、3または4に記載の可変コ
    ンデンサ。
  7. 【請求項7】 前記第1の電極部は、前記副領域に対向
    し得る略半円形の形状をもって前記ロータの回転中心の
    一方側に形成され、前記第2の電極部は、前記主領域に
    対向し得る略半円形の形状をもって前記ロータの回転中
    心の他方側に形成される、請求項3または4に記載の可
    変コンデンサ。
  8. 【請求項8】 前記第2の電極部は、前記副領域に対向
    し得る位置において切欠き部分を有する、請求項7に記
    載の可変コンデンサ。
  9. 【請求項9】 前記第1の電極部は、前記ロータの回転
    中心を中心とする比較的小径の円形の形状を有し、前記
    第2の電極部は、前記主領域の外周側部分に対向し得る
    形状を有するとともに、前記第1の電極部の外周に沿っ
    て略180度の範囲で延びる、請求項2ないし4のいず
    れかに記載の可変コンデンサ。
  10. 【請求項10】 前記ロータの回転に従って、前記ロー
    タ側電極に対する前記第1および第2の電極部の各対向
    面積は、一方が増加したとき、他方が減少するようにさ
    れるとともに、前記ロータ側電極と前記第2の電極部と
    の対向面積が最大となったとき、この最大の対向面積に
    実質的に等しい対向面積をもって前記ロータ側電極と前
    記第1の電極部とが対向するようにされる、請求項5ま
    たは6のいずれかに記載の可変コンデンサ。
  11. 【請求項11】 前記ロータ側電極と前記第1の電極部
    との対向面積は、前記ロータの回転に関わらず実質的に
    一定とされ、前記ロータの回転に従って、前記ロータ側
    電極と前記第2の電極部との対向面積のみが変化するよ
    うにされる、請求項5、7、8または9に記載の可変コ
    ンデンサ。
  12. 【請求項12】 前記ロータの回転に従って、前記ロー
    タ側電極に対する前記第1および第2の電極部の各対向
    面積は、ともに増加またはともに減少するように変化さ
    れる、請求項8に記載の可変コンデンサ。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
    の可変コンデンサを用いたLC複合部品であって、 その一方主面上に前記ロータ側電極が形成されるととも
    に、前記第1および第2の電極部に第1および第2の引
    出電極を介してそれぞれ接続される第1および第2の端
    子電極ならびに前記第1および第2の端子電極とは独立
    して第3の端子電極がそれぞれ形成された、電気絶縁性
    の基板の一部によって、前記ステータが与えられ、さら
    に、 前記ロータを、共に回転させるように、保持するもので
    あって、前記基板の一方主面に対して直交する軸線のま
    わりに回転するように保持された、調整部材と、 前記第1または第2の端子電極と前記第3の端子電極と
    の間に接続されるインダクタと、 前記調整部材の一部を露出させる開口を有するととも
    に、前記調整部材、前記ロータおよび前記インダクタを
    収容するように前記基板に取り付けられる、シールドカ
    バーとを備える、LC複合部品。
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