JPH10233125A - ケーブル - Google Patents
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- JPH10233125A JPH10233125A JP3484397A JP3484397A JPH10233125A JP H10233125 A JPH10233125 A JP H10233125A JP 3484397 A JP3484397 A JP 3484397A JP 3484397 A JP3484397 A JP 3484397A JP H10233125 A JPH10233125 A JP H10233125A
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Abstract
端末に接続する端子との接続部の気密性に優れ、機械
的、柔軟性に富んだケーブルを提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明は、絶縁導体を複数本撚り合わせ
た多芯撚線の外側に2層以上の被覆層を設けたケーブル
において、前記被覆層のうち最外層が、熱可塑性ポリウ
レタン95〜30重量%およびポリエステルエラストマ
ーまたはエチレン・グリシジルメタクリレ−ト系共重合
体5〜70重量%の混合物を押出し成形し電子線架橋し
た層であることを特徴とするケーブルである。本発明の
ケーブルは、優れた機械特性、柔軟性を有し、特に端末
加工性に優れたケーブルである。
Description
ト、電子機器用等に使用されるケーブルに関し、さらに
詳しくは、優れた機械特性、柔軟性を有し、ケーブルの
端末部分を各種センサ−や端子などに接続した後、この
接続部を気密もしくは水密に保持するためにポリエチレ
ンテレフタレ−トやポリブチレンテレフタレ−トでモ−
ルド加工処理するのに好適なケーブルに関するものであ
る。
されるケーブルとしては、機械特性、柔軟性が良好であ
る(要求される)ことから、熱可塑性ポリウレタン系組
成物を被覆したものが用いられている。このようなケー
ブルの導体に、センサ−などの機器部品を接続したり、
電極端子を接続し、その接続部およびその近傍の周囲を
樹脂モ−ルド(成形体)で気密もしくは水密に保護しよ
うとする場合、成形のしやすさや機械的強度に優れるこ
とから、ポリエチレンテレフタレ−トやポリブチレンテ
レフタレ−トがモールド材料として頻繁に用いられる。
ルの被覆材料とモ−ルド材料の選定によっては材料間の
熱収縮率の差により、端末加工時や使用時の加熱、冷却
過程において、ケーブルと成形体の界面に隙間が生じ、
界面に生じた隙間から水分が浸入するという問題があ
る。界面に生じた隙間から水分が浸入すると、ケーブル
の導体が腐食し、或いは接続された機器部品の性能が劣
化する等の不具合が発生するので、気密、水密性の保持
のために各種のシ−ル対策が必要となる。このため、端
末加工時の作業性が著しく煩雑となり、その作業には高
度の熟練を要していた。
の被覆材料を、モ−ルド材料と同一もしくは類似材料と
することが考えられるが、これらの樹脂材料はケーブル
の被覆材料としては成形加工性が悪く、ケーブルとして
の可撓性にも問題があり、また材料が高価である等実用
的ではない。本発明の目的は、気密性、水密性の保持の
ために特別なシ−ル対策を施さなくても、ケーブルと成
形体との界面の気密性、水密性が保たれ、ケーブルの導
体の腐食や接続された機器部品の性能劣化を防止でき、
耐熱性、低温特性に優れたケーブルを提供することにあ
る。
に、本発明においては、 1.絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の外側に2
層以上の被覆層を設けたケーブルにおいて、前記被覆層
のうち最外層が、熱可塑性ポリウレタン95〜30重量
%およびポリエステルエラストマー5〜70重量%をベ
ース樹脂とする樹脂組成物を押出し成形し電子線架橋し
た層であることを特徴とするケーブルを提供する。
線の外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルにおい
て、前記被覆層のうち最外層が、熱可塑性ポリウレタン
95〜30重量%およびエチレン・グリシジルメタクリ
レート系共重合体5〜70重量%をベース樹脂とする樹
脂組成物を押出し成形し電子線架橋した層であることを
特徴とするケーブルを提供する。
つの主目的は気密、水密性を保持しうる端末加工性に優
れたケーブルを提供することにある。この目的を達成す
る本発明のケーブルの実施態様を図1に例示する。図1
において1は多芯撚線で、該多芯撚線1は、例えば素線
外径0.18mmφの錫メッキ軟銅線を20本撚り合わ
せて外径1mmφに仕上げた撚線導体1a上に、ポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル等からなる絶縁層1bを設けた
絶縁導体を複数本(図1では2本)撚り合わせた構成と
なっている。2は多芯撚線1を被覆した被覆層で、該被
覆層2は複数層(図1では2層)からなり、内層2aは
例えば熱可塑性ポリウレタンをベース樹脂とする樹脂組
成物で、または、密度が0.86〜0.90g/cm3
であるエチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢
酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1
種をベ−ス樹脂とする樹脂組成物で構成されている。外
層2bは熱可塑性ポリウレタン95〜30重量%、ポリ
エステルエラストマー5〜70重量%をベース樹脂とす
る樹脂組成物を押出し成形し電子線架橋した層で構成さ
れているか、或いは、熱可塑性ポリウレタン95〜30
重量%、エチレン・グリシジルメタクリレート系共重合
体5〜70重量%をベース樹脂とする樹脂組成物を押出
し成形し電子線架橋した層で構成されている。なお、図
中3はケーブルである。
芯撚線1上に設けられる被覆層2を2層以上とし、その
最外層2bをウレタン樹脂を主成分とし、ポリエステル
エラストマ−を適量配合したベース樹脂からなる樹脂組
成物で押出し被覆して構成する。熱可塑性ポリウレタン
の配合量は30重量%以上とすることが好ましい。ウレ
タン樹脂の成分が30重量%より少なくなると、モール
ド樹脂であるポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブ
チレンテレフタレ−トとの接着性が弱くなり、またケー
ブルの低温特性や耐水性、耐摩耗性が低下するからであ
る。熱可塑性ポリウレタンとポリエステルエラストマ−
の樹脂組成物はポリエチレンテレフタレ−トまたはポリ
ブチレンテレフタレート樹脂モールド材との接着が極め
て良好である。ポリエステルエラストマ−の配合量は樹
脂成分100重量%のうち5〜70重量%、好ましくは
10〜70重量%の範囲が好適である。ポリエステルエ
ラストマ−の配合量を5重量%以上とすることにより、
ポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチレンテレフ
タレ−ト樹脂モールド材に対しての接着性が向上し、そ
の配合量を10%以上とすることによりその効果は一層
向上する。しかし、70重量%を越えるとケーブルの耐
熱水性や耐加水分解性が著しく低下し、またポリエチレ
ンテレフタレ−トまたはポリブチレンテレフタレート樹
脂モールド材との接着性のより一層の改善にも効果がな
くなるため、ポリエステルエラストマ−の配合量は5〜
70重量%が好ましい。
脂組成物は、熱可塑性ポリウレタン樹脂とエチレン・グ
リシジルメタクリレート系共重合体との混合物をベース
樹脂とした樹脂組成物である。熱可塑性ポリウレタン樹
脂に配合するエチレン・グリシジルメタクリレート系共
重合体はポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレ
ンテレフタレート樹脂モールド材との接着に対して効果
を助長させる。エチレン・グリシジルメタクリレート系
共重合体の配合量は樹脂成分100重量%のうち5〜7
0重量%の範囲が好適である。この場合エチレン・グリ
シジルメタクリレート系共重合体の配合量を5重量%以
上とすることにより、ポリエチレンテレフタレ−トまた
はポリブチレンテレフタレ−ト樹脂モールド材に対して
の接着性が向上し、その配合量を10%以上とすること
によりその効果は一層向上する。しかし、70重量%を
越えるとケーブルの耐熱水性や耐加水分解性が著しく低
下し、またポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブチ
レンテレフタレート樹脂モールド材との接着性のより一
層の改善にも効果がなくなるため、エチレン・グリシジ
ルメタクリレート系共重合体の配合量は5〜70重量%
が好ましい。
ル断面の真円度を高めるため多層とすることが好まし
い。多層被覆層の内、内層の被覆材料は樹脂成分が熱可
塑性ポリウレタンを主成分とする樹脂組成物がよい。こ
れを被覆材として用いることにより、内層と外層の被覆
層が接着し、その間の気密性や耐繰り返し屈曲性につい
ても良好に維持することが可能となるからである。さら
に被覆層における内層の樹脂組成物として、密度が0.
86〜0.90g/cm3 であるエチレン・αオレフィ
ン共重合体、およびエチレン・酢酸ビニル共重合体から
なる群から選ばれた少なくとも1種をベ−ス樹脂とする
樹脂組成物で構成すると良い。これらの樹脂を用いる
と、内層・外層間の気密性や繰り返し曲げ特性を維持し
つつ安価にケーブルを形成することが可能になる。
レタンとしては、ポリエステル系ウレタン樹脂(アジペ
−ト系、カプロラクトン系、ポリカ−ボネ−ト系)、ポ
リエ−テル系ウレタン樹脂があげられ、耐水性、耐カビ
性などの点でポリエ−テル系ウレタン樹脂が好ましい。
また、熱可塑性ポリウレタンの硬さ(タイプAデュロメ
−タ、1kgf)は90以下が好ましい。
ラストマーとしては、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リブチレンイソフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト等の芳香族ポリエステルとポリエーテルのエステル共
重合体が好ましい。例えば、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール(PTMG)とポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)の共重合体、PTMGとポリブチレンイソ
フタレート(PBI)の共重合体、PTMGとポリエチ
レンテレフタレート(PET)の共重合体等がある。
シジルメタクリレート系共重合体としては、例えば、エ
チレン・グリシジルメタクリレ−ト共重合体、エチレン
・グリシジルメタクリレ−ト・酢酸ビニル三元共重合
体、エチレン・グリシジルメタクリレ−ト・アクリル酸
メチル三元共重合体などがあげられ、これらを2種類以
上混合して用いてもよい。エチレン・グリシジルメタク
リレート系共重合体のメルトフロ−レイト(MFR)は
2〜10g/10min.(荷重216kgf、温度1
90℃)の範囲のものが好ましい。このようなものとし
ては、例えば、「ボンドファ−スト」(商品名、住友化
学工業(株)製)などが市販されており、機械特性や柔
軟性などのケーブルに必要な特性を十分考慮して、市販
品の各種グレ−ドから適宜選択して使用することができ
る。
レフィン共重合体は、エチレンとプロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセンなどのαオレフィン
の少なくとも1種との共重合体であり、架橋性、弾力性
の点から、密度0.86〜0.90g/cm3 であるも
のが好ましい。本発明において用いられるエチレン・酢
酸ビニル共重合体は、架橋性、弾力性の点から、酢酸ビ
ニル含有量が10〜30重量%のものが好ましい。エチ
レン・αオレフィン共重合体およびエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体は、架橋によって、その耐熱性を向上させる
ことができる。特に、ポリエチレンテレフタレ−トやポ
リブチレンテレフタレ−トのように高融点を有する樹脂
で端末加工(モールド加工)する場合には、架橋して耐
熱性を向上させておくとよい。
射による架橋方法が好ましい。電子線の線量は、1〜3
0Mradが適当である。なお熱可塑性ポリウレタンを
主成分とする樹脂組成物物を架橋させる場合、樹脂組成
物に多官能モノマ−〔トリメチロ−ルプロパントリメタ
クリレ−ト(TMPTM)、トリアリルシアヌレ−ト
等〕の架橋助剤を配合する事が必要である。配合部数は
架橋助剤の種類によっても異なるがベース樹脂100重
量部に対して0.2〜15重量部が適量である。なお架
橋度の制御は、照射線量、架橋助剤の種類、架橋助剤の
量を適宜選択することにより行なうことができる。
に用いる樹脂組成物には、絶縁導体やケーブルの被覆材
として一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、
酸化防止剤、金属不活性剤、難燃剤、分散剤、着色剤、
充填剤、滑剤等を本発明の目的を損なわない範囲で適宜
配合することができる。酸化防止剤としては、4.4’
−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,.’−ジフェニ
ル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル
−1,.−ジヒドロキノリンの重合物等のアミン系酸化
防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネ−ト)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等の
フェノ−ル系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3
−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブ
チルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミ
ダゾ−ルおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリト−ル−テ
トラキス(3−ラウリル−チオプロピオネ−ト)などの
イオウ系酸化防止剤などがあげられる。
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1,2,4−トリアゾ−ル、2,2, −
オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト)などが
あげられる。
−ルA(TBA)、デカブロモジフェニルオキサイド
(DBDPO)、オクタブロモジフェニルエ−テル(O
BDPE)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBC
D)、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBP
E)、トリブロモフェノ−ル(TBP)、エチレンビス
テトラブロモフタルイミド、TBA・ポリカ−ボネ−ト
オリゴマ−、臭素化ポリスチレン、臭素化エポキシ、エ
チレンビスペンタブロモジフェニ−ル、塩素化パラフィ
ン、ドデカクロロシクロオクタンなどのハロゲン系難燃
剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無
機系難燃剤、リン酸化合物、ポリリン酸化合物、赤リン
化合物などのリン系難燃剤などがあげられる。
レ−、酸化亜鉛、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化モリ
ブデン、三酸化アンチモン、シリカ、タルク、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、ほう酸亜鉛などがあげられ
る。
銅撚線 構成:20本/0.18mmφ)の上に、低密
度ポリエチレンを押出被覆して外径1.7mmの絶縁層
を形成し、これに加速電圧500keV、照射量20M
radの電子線を照射して上記絶縁層が架橋されている
絶縁導体を2本撚り合わせることにより、図1に示す多
芯撚線1を用意した。次いで、上記多芯撚線1上に、4
0mmφ押出機(L/D=25)で、下記に示す組成の
樹脂組成物AまたはBを外径4.21mmφとなるよう
に押出被覆し、適度に架橋して内層2aを構成した。次
いで、上記押出被覆内層2aの外側に表1に示す配合量
の樹脂組成物を表1に示す被覆外径になるように被覆
し、押出被覆後、表1に示す照射線量で電子線を照射し
て架橋し、外層2bを構成し、ケーブル3を完成した。
使用した。 ( 1) ウレタン樹脂(E−385) ポリエ−テル系ウレタン樹脂 日本ミラクトラン(株)製 ( 2) ポリエステルエラストマー ポリブチレンテレフタレート系エラストマ− ハイトレル2300X06 東レデュポン株式会社製 ( 3) エチレン・グリシジルメタクリレ−ト共重合体 ボンドファーストE 住友化学(株)製
方法で各種の特性を評価した。 (1)架橋度 ポリエステルエラストマーの場合はキシレン、熱可塑性
ポリウレタン樹脂はジメチルホルムアミド、エチレン・
グリシジルメタクリレート系共重合体の場合にはキシレ
ン、エチレン−αオレフィン共重合体の場合にはキシレ
ンを抽出液として用い、JIS C 3005に準じて
24時間抽出し乾燥後のゲル分率を測定した。2つのポ
リマーのブレンド系で抽出溶媒の異なる場合は、1度1
種の溶媒で抽出し乾燥後、別の溶媒で抽出して乾燥する
事によりゲル分率を測定した。
いた後の亀裂の有無を観察した。 (3)耐熱性 ケーブルを自己径のマンドレルに巻いた後、200℃3
0分加熱し溶融の有無を確認した。 (4)端末の気密性 図2に示すように、ケ−ブルの被覆層2および1bを除
去して導体1aを露出させ、その端部に電極端子5を接
続した。次いで、接続部とその近傍周囲をポリブチレン
テレフタレ−トで射出成形して樹脂成形体4を形成し、
接続部を保護した。このケーブルについて、120℃×
1時間、−40℃×1時間を1サイクルとして、10サ
イクルのヒ−トサイクル試験を行なった。その後、樹脂
成形体側とは反対の端末より2気圧の圧縮空気を注入
し、樹脂成形体側から漏れがないかを、水中に浸漬し、
気泡の有無で気密性を確認した。5サンプルについて、
試験をおこない、全て合格した場合を○、いずれかのサ
ンプルが不合格であった場合を×とした。
なった。 (1) 所定長のケーブルの被覆層を長手方向に2分割し、
絶縁導体を取り外し、(2) 2分割した半円形の被覆層を
金型内にセットし、(3) 金型内にポリブチレンテレフタ
レ−ト(東レ製)を射出して、被覆層上にポリブチレン
テレフタレ−トをモールド成形した。得られた樹脂成形
体を剥離試験に供した。剥離試験はケーブル被覆層をポ
リブチレンテレフタレ−ト成形体から90度の角度で5
0mm/分の速度で引き剥がし、その時の強度を測定
し、合わせて剥離面のポリブチレンテレフタレ−ト表面
にケ−ブルの被覆材が存在しているか否かを調査するこ
とにより行った。ポリブチレンテレフタレ−トとケ−ブ
ルの被覆層の接着界面に被覆樹脂組成物の凝集体が多く
存在した場合をその割合により「最多」「多」とし、少
量存在した場合を「少」、存在しない場合を「無」とし
て表わした。以上の評価結果を表1、2、3に併記し
た。
端末の気密性、接着性(剥離強度)に優れている。これ
に対して比較例31は熱可塑性ポリウレタンのみである
ためモールド材との接着性が悪く、同32〜34は架橋
していないために耐熱性が劣り、いずれも本発明の目的
には合致しなかった。
る被覆層の最外層を熱可塑性ポリウレタン95〜30重
量%にポリエステルエラストマーあるいは/またはエチ
レン・グリシジルメタクリレート系共重合体5〜70重
量%を配合した組成物で押出成形し、電子線架橋したも
のであるからポリエチレンテレフタレ−トまたはポリブ
チレンテレフタレート樹脂モールド材に対して接着性が
高く、端末成形体との界面の気密性、水密性が保たれ、
ケーブルの導体の腐食や接続する機器部品の性能劣化も
防げ、耐熱性、低温特性にも優れたケーブルを安価に提
供しうる効果があり、自動車用、ロボット用、電子機器
用等として経年安定して使用することができる。
状態を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の
外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルにおいて、前
記被覆層のうち最外層が、熱可塑性ポリウレタン95〜
30重量%およびポリエステルエラストマー5〜70重
量%をベース樹脂とする樹脂組成物を押出し成形し電子
線架橋した層であることを特徴とするケーブル。 - 【請求項2】絶縁導体を複数本撚り合わせた多芯撚線の
外側に2層以上の被覆層を設けたケーブルにおいて、前
記被覆層のうち最外層が、熱可塑性ポリウレタン95〜
30重量%およびエチレン・グリシジルメタクリレート
系共重合体5〜70重量%をベース樹脂とする樹脂組成
物を押出し成形し電子線架橋した層であることを特徴と
するケーブル。 - 【請求項3】前記被覆層のうち内層が熱可塑性ポリウレ
タンを主成分とする樹脂組成物を押出成形した層である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のケーブル。 - 【請求項4】前記被覆層のうち内層が、密度が0.86
〜0.90g/cm3であるエチレン・αオレフィン共
重合体またはエチレン・酢酸ビニル共重合体の群から選
ばれた少なくとも1種をベース樹脂とする樹脂組成物を
押出成形した層であることを特徴とする請求項1または
2に記載のケーブル。
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JP03484397A JP3663275B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | ケーブル |
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