JPH10231475A - フォトクロミック液状組成物およびフォトクロミックシート - Google Patents

フォトクロミック液状組成物およびフォトクロミックシート

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JPH10231475A
JPH10231475A JP4982597A JP4982597A JPH10231475A JP H10231475 A JPH10231475 A JP H10231475A JP 4982597 A JP4982597 A JP 4982597A JP 4982597 A JP4982597 A JP 4982597A JP H10231475 A JPH10231475 A JP H10231475A
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JP
Japan
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photochromic
methyl
group
substituted
methoxy
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Withdrawn
Application number
JP4982597A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Aono
俊明 青野
Masato Satomura
正人 里村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10231475A publication Critical patent/JPH10231475A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトクロミック液状組成物およびフォトク
ロミックシートの低温での消色速度を改善する。 【解決手段】 特定のフォスフィン系化合物を、有機溶
媒の5乃至90重量%の範囲で使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機フォトクロミ
ック化合物および有機溶媒を含む油滴が、親水性ポリマ
ーを含む水相中に分散しているフォトクロミック液状組
成物およびそれを用いて製造するフォトクロミックシー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミック化合物は、光(通常は
UV光)を照射すると発色し、光照射の中止あるいは加
熱や波長の異なる光の照射のような手段によって消色す
る性質を有する化合物である。フォトクロミック化合物
の概略については、Photochromism, Molecule and Syst
ems (Ed by H.Durrr; H.Bouas-Laurent Elsevier, NewY
ork 1989)に説明が記載されている。フォトクロミック
化合物には、ハロゲン化銀含有無機ガラスのような無機
化合物が含まれる。ただし、無機フォトクロミック化合
物は、消色の速度が非常に遅い。そのため、最近では主
に、フルギド化合物、インドリノスピロピラン化合物、
チオインドリノスピロピラン化合物やスピロピラン化合
物のような有機フォトクロミック化合物について、研究
および開発が進められている。有機フォトクロミック化
合物については、特公昭45−28892号、同48−
23787号、同49−48631号、同55−362
84号、特開昭58−113203号、同61−263
935号、同61−267578号、同63−6617
8号、特開平1−52783号、同2−42084号、
同2−69471号、同3−11075号、同3−12
118号、同3−133988号、同3−252453
号、同3−252493号、同5−273692号の各
公報、米国特許4980089号、欧州特許40195
8A2号、東独特許0153−690号、同1563−
72号の各明細書に記載がある。
【0003】フォトクロミック化合物の用途としては、
印刷材料、調光用レンズ(例、矯正用レンズ、サングラ
ス用レンズ、ゴーグル用レンズ)、衣料用変色繊維、紫
外線チェッカーや感光性インクが提案されている。現
在、特に実用化が進んでいるのは、サングラスおよびゴ
ーグルの用途である。いずれの用途においても、フォト
クロミック化合物の発色と消色の速度が重要である。有
機フォトクロミック化合物は、無機フォトクロミック化
合物よりも消色速度が速いが、それでも、さらに改良が
必要である。有機フォトクロミック化合物の消色速度
は、温度条件に大きく依存し、低温での消色速度が遅い
との問題がある。フォトクロミック化合物の主要な用途
であるサングラスやゴーグルは、雪山のような低温条件
下で使用する場合が多い。
【0004】特公平7−26095号公報に、有機フォ
トクロミック化合物の発色および消色速度を、大幅に改
善する方法が開示されている。有機フォトクロミック化
合物は、一般に、有機ポリマーからなるマトリックス中
に分散させて使用している。この場合、フォトクロミッ
ク化合物がマトリックスに固定されており、発色反応や
消色反応におけるフォトクロミック化合物の分子構造の
変化に時間がかかるとの問題が生じていた。上記公報記
載の発明では、高沸点有機溶媒からなる油滴に有機フォ
トクロミック化合物を添加し、その油滴を親水性ポリマ
ーを含む層中に分散させる。これによって、フォトクロ
ミック化合物の分子構造を自由に変化させることが可能
になり、発色速度および消色速度が著しく改善された。
しかし、同公報に記載されている方法を用いても、低温
での有機フォトクロミック化合物の消色速度が不充分で
あり、さらに、速度を向上させることが求められてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
での消色速度が改善されたフォトクロミック液状組成物
およびフォトクロミックシートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記(A
1)〜(A3)のフォトクロミック液状組成物および下
記(B1)〜(B3)のフォトクロミックシートにより
達成された。 (A1)有機フォトクロミック化合物および有機溶媒を
含む油滴が、親水性ポリマーを含む水相中に分散してい
るフォトクロミック液状組成物であって、上記油滴が、
さらに下記式(1)で表わされるホスフィン系化合物
を、有機溶媒の5乃至90重量%の範囲で含むことを特
徴とするフォトクロミック液状組成物。
【0007】
【化3】
【0008】式中、X1 、X2 およびX3 は、それぞれ
独立に、酸素原子または硫黄原子であり;そして、R
1 、R2 およびR3 は、それぞれ独立に、アルキル基、
置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、ア
ラルキル基、置換アラルキル基、アリール基または置換
アリール基である。 (A2)上記有機溶媒が、カルボン酸エステル類、リン
酸エステル類、カルボン酸アミド類、フェノール類、芳
香族アミン類およびハロゲン置換炭化水素類からなる群
より選ばれる沸点が190℃以上の有機化合物である
(A1)に記載のフォトクロミック液状組成物。 (A3)上記油滴の屈折率と上記親水性ポリマーの屈折
率との差が、0.05未満である(A1)に記載のフォ
トクロミック液状組成物。
【0009】(B1)透明支持体上に親水性ポリマーを
含む親水性層を有し、有機フォトクロミック化合物およ
び有機溶媒を含む油滴が親水性層中に分散しているフォ
トクロミックシートであって、上記油滴が、さらに上記
式(1)で表わされるホスフィン系化合物を、有機溶媒
の5乃至90重量%の範囲で含むことを特徴とするフォ
トクロミックシート。 (B2)上記有機溶媒が、カルボン酸エステル類、リン
酸エステル類、カルボン酸アミド類、フェノール類、芳
香族アミン類およびハロゲン置換炭化水素類からなる群
より選ばれる沸点が190℃以上の有機化合物である
(B1)に記載のフォトクロミックシート。 (B3)上記油滴の屈折率と上記親水性ポリマーの屈折
率との差が、0.05未満である(B1)に記載のフォ
トクロミックシート。
【0010】
【発明の効果】本発明者の研究によれば、上記式(1)
で表わされるホスフィン系化合物は、有機フォトクロミ
ック化合物の低温での消色を著しく促進する。これによ
り、低温での消色速度が遅いとの有機フォトクロミック
化合物の問題が解消される。本発明の効果は、サングラ
スやゴーグルのような低温条件下での使用が予想される
用途において、特に有効である。なお、特公平7−26
095号公報には、上記式(1)で表わされるホスフィ
ン系化合物が、油滴を形成するための有機溶媒の例とし
て記載されている。しかし、本発明者が検討したとこ
ろ、ホスフィン系化合物は、有機溶媒としての機能が貧
弱である。そのため、ホスフィン系化合物を溶媒とする
油滴では、良好な結果を得ることができない。そこで、
本発明では、ホスフィン系化合物とは別に油滴を形成す
るための有機溶媒を使用し、ホスフィン系化合物は有機
溶媒よりも少ない(有機溶媒の5乃至90重量%の)量
で、消色促進剤として使用する。これにより、本発明
は、ホスフィン系化合物による低温での消色速度の改善
効果に加えて、有機溶媒の油滴を使用したことによる発
色および消色速度の改善効果(特公平7−26095号
公報に記載の発明の効果)も得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(フォトクロミック化合物)フォトクロミック化合物に
は、インドリノスピロピラン化合物、フルギド化合物、
ピラン化合物、スピロオキサジン化合物、スピロナフト
オキサジン化合物、ジアリールエテン化合物、クロメン
化合物、これらの化合物のチオ体、スチルベン誘導体お
よびアゾ化合物が含まれる。フォトクロミック化合物
は、一般に部分骨格として下記の環状構造を有する。
【0012】
【化4】
【0013】上記式において、X10は炭素原子または窒
素原子であり;Y10は酸素原子または硫黄原子であり;
環に含まれる原子には、一または二個の置換基が結合し
ていてもよく;そして、二個以上の置換基が結合して、
縮合環またはスピロ環を形成してもよい。
【0014】置換基の例には、アルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、iso-プロピル、ブチル、sec-ブ
チル、ペンチル、iso-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、
オクチル、ドデシル、ステアリル)、置換アルキル基
(例、トリフルオロメチル、N−(p−プロピルフェニ
ル)カルバモイルメチル、N−iso-ペンチルカルバモイ
ルメチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチ
ル、2−プロポキシカルボニルエチル)、アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、オクチルオキ
シ)、置換アルコキシ基(例、2−ヒドロキシエトキ
シ、3−ヒドロキシプロポキシ)、アルコキシカルボニ
ル基(例、エトキシカルボニル)、アルキルチオ基
(例、メチルチオ)、アラルキル基(例、ベンジル)、
置換アラルキル基(例、n−ペンタデシルベンジル)、
アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ)、アルケニル
基、(例、1−プロペニル、アリル)、アリール基
(例、フェニル)、置換アリール基(例、ジイソプロピ
ルナフチル)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニ
ル)、アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチ
オ)、ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子)、置換アミノ基(例、ジメチルアミノ、エチルア
ミノ、ジエチルアミノ、ジブチルアミノ、エチルブチル
アミノ、フェニルアミノ)、アミド基(例、アセトアミ
ド、プロピオンアミド、ブチルアミド、ベンズアミド、
メタクリルアミド、2−フランカルボキサミド)、アシ
ル基(例、アセチル、ベンゾイル、アクリロイル)、ア
シルオキシ基(例、アセトキシ、アクリロイルオキ
シ)、アルキルスルホニル基(例、メタンスルホニル、
ブタンスルホニル)、置換カルバモイル基(例、N−メ
チルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−iso-
ペンチルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、N−
フェニルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバモイ
ル、N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル、N−ヒ
ドロキシカルバモイル)、置換スルファモイル基(例、
ブタンスルファモイル)、置換カルバモイルオキシ基
(例、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ)、複素環
基(例、ピペリジノ、ピロリジノ、フリル)、ウレイ
ド、ヒドロキシ、シアノおよびニトロが含まれる。
【0015】置換基の炭素原子数は、30以下であるこ
とが好ましく、20以下であることがより好ましく、1
5以下であることがさらに好ましく、10以下であるこ
とが最も好ましい。置換基が結合して形成する縮合環お
よびスピロ環については、後述する具体例において例示
する。好ましいフォトクロミック化合物の母核を、下記
式(I)および(II)で表わす。
【0016】
【化5】
【0017】上記式(I)および(II)において、
11、X12およびX13は、それぞれ独立に、炭素原子ま
たは窒素原子であり;Y11は酸素原子または硫黄原子で
あり;R11は水素原子または置換基であり;環に含まれ
る原子には、さらに、一または二個の置換基が結合して
いてもよく;そして、二個以上の置換基が結合して、縮
合環またはスピロ環を形成してもよい。置換基の例は、
前述した通りである。置換基が結合して形成する縮合環
およびスピロ環については、後述する具体例において例
示する。さらに好ましいフォトクロミック化合物を、下
記式(VI)および(VII)で表わす。
【0018】
【化6】
【0019】上記式(VI)において、X14、X15
16、X17およびX18は、それぞれ独立に、炭素原子ま
たは窒素原子であり;環に含まれる原子には、さらに、
一または二個の置換基が結合していてもよく;そして、
二個以上の置換基が結合して、縮合環またはスピロ環を
形成してもよい。置換基の例は、前述した通りである。
置換基が結合して形成する縮合環およびスピロ環につい
ては、後述する具体例において例示する。上記式(VII)
において、X19およびX20は、それぞれ独立に、炭素原
子または窒素原子であり;Yは酸素原子または硫黄原子
であり;R12およびR13は、それぞれ独立に、水素原子
または置換基であり;環に含まれる原子には、さらに、
一または二個の置換基が結合していてもよく;二個以上
の置換基が結合して、縮合環またはスピロ環を形成して
もよく;そして、R12およびR13の少なくとも一方は、
ヒドロキシ、アミド結合またはスルホンアミド結合を含
む置換基である。置換基の例は、前述した通りである。
【0020】ヒドロキシ、アミド結合またはスルホンア
ミド結合を含む置換基の例には、カルバモイル置換アル
キル基(例、N−(p−プロピルフェニル)カルバモイ
ルメチル、N−iso-ペンチルカルバモイルメチル)、ヒ
ドロキシ置換アルキル基(例、2−ヒドロキシエチ
ル)、ヒドロキシ置換アルコキシ基(例、2−ヒドロキ
シエトキシ、3−ヒドロキシプロポキシ)、アミド基
(例、アセトアミド、プロピオンアミド、ブチルアミ
ド、ベンズアミド、メタクリルアミド、2−フランカル
ボキサミド)、置換カルバモイル基(例、N−メチルカ
ルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−iso-ペンチ
ルカルバモイル、N−ブチルカルバモイル、N−フェニ
ルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバモイル、N
−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル、N−ヒドロキ
シカルバモイル)、置換スルファモイル基(例、ブタン
スルファモイル)、置換カルバモイルオキシ基(例、
N,N−ジエチルカルバモイルオキシ)およびウレイド
が含まれる。置換基が結合して形成する縮合環およびス
ピロ環については、以下の具体例において例示する。以
下に、フォトクロミック化合物の具体例を示す。
【0021】
【化7】
【0022】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ia−00 無置換 Ia−01 R3 、R5 =メトキシ Ia−02 R3 、R5 =クロロ Ia−03 R3 、R5 =メチル Ia−04 R3 =ヒドロキシ、R5 =クロロ、R7 、R8 =メチル Ia−05 R3 、R5 =ジメチルアミノ Ia−06 R5 =アセトアミド Ia−07 R2 、R3 =メチル、R5 =メトキシ Ia−08 R1 =フルオロ、R5 =メトキシ Ia−09 R1 =メチル、R5 =メトキシ Ia−10 R10=ブロモ Ia−11 R9 =クロロ Ia−12 R3 =メトキシ、R5 =エトキシ、R9 =アセトキシ Ia−13 R3 =メトキシ、R9 =アセトキシ Ia−14 R4 =ブトキシ、R5 =メチル、R9 =メトキシ Ia−15 R3 =メトキシ、R5 =メチル、R8 =ブチル、 R11=プロピオンアミド ────────────────────────────────────
【0023】 (続き) ──────────────────────────────────── Ia−16 R3 、R5 =メトキシ、R9 =ヒドロキシ Ia−17 R5 =メチル、R9 =メトキシ Ia−18 R3 =メトキシ、R6 =メチル、R11=プロピオンアミド Ia−19 R5 =メトキシ Ia−20 R3 =ヒドロキシ、R5 =クロロ、R7 =メチル Ia−21 R3 =ブトキシ、R5 =アセトアミド Ia−22 R2 、R3 =メチル、R5 =メトキシ、R12=プロピル Ia−23 R2 、R3 =メチル、R5 =メトキシ、R12=プロピル、 R13=N,N−ジエチルカルバモイルオキシ Ia−24 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R5 =メトキシ Ia−25 R3 =ジメチルアミノ Ia−26 R3 =ブトキシ、R5 =ブチルアミド、R13=アセトキシ Ia−27 R2 =メチル、R3 =エチル、R5 、R12=メトキシ Ia−28 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R5 =フェノキシ ──────────────────────────────────── Ib−01 R1 、R2 =ジメチルアミノ Ib−02 R1 、R2 =メトキシ Ib−03 R1 、R2 =ブトキシ Ib−04 R1 、R2 =ブチロイル ────────────────────────────────────
【0024】
【化8】
【0025】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ic−01 R3 =ブトキシ、R5 =アセトアミド Ic−02 R2 、R3 =メチル、R5 =メトキシ、R9 =プロピル Ic−03 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R5 =メトキシ Ic−04 R3 =ジメチルアミノ Ic−05 R3 =ブトキシ、R5 =ブチルアミド Ic−06 R2 =メチル、R3 =エチル、R5 =メトキシ、R9 =メトキシ Ic−07 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R5 =フェノキシ Ic−08 R3 、R5 =メトキシ、R7 =ヒドロキシ Ic−09 R5 =メチル、R7 =メトキシ Ic−10 R3 =メトキシ、R6 =メチル、R8 =プロピオンアミド ──────────────────────────────────── Id−01 R1 =メチル、R2 =ブチル Id−02 R2 =オクチル ────────────────────────────────────
【0026】
【化9】
【0027】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ie−01 R1 =メチル、R2 =ブチル Ie−02 R2 =アセチル ──────────────────────────────────── If−00 無置換 If−01 R1 =ブトキシ ────────────────────────────────────
【0028】
【化10】
【0029】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ig−00 無置換 ──────────────────────────────────── Ih−00 無置換 Ih−01 R1 =メトキシ Ih−02 R2 =オクチルオキシ ────────────────────────────────────
【0030】
【化11】
【0031】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ii−00 無置換 Ii−01 R7 =ブロモ Ii−02 R2 =ジブチルアミノ、R3 =メチル、R4 =フェニルアミノ、 R6 =オクチルオキシ Ii−03 R2 =メトキシ Ii−04 R2 、R3 =クロロ Ii−05 R2 、R3 =メトキシ Ii−06 R1 、R2 =メチル、R3 =メトキシ、R8 =プロピル Ii−07 R3 =アセトアミド、R5 =メトキシ Ii−08 R2 =メチル、R3 =メトキシ、R8 =プロピル Ii−09 R2 =ジエチルアミノ、R3 =ブチル、R4 =アニリノ Ii−10 R2 =ジブチルアミノ、R3 =メチル、R4 =トルイジノ Ii−11 R2 =メトキシ、R3 =ブトキシ、R6 =ペンチルオキシ Ii−12 R2 =ジヘキシルアミノ、R3 =エチル、R4 =アニリノ、 R6 =ブチル、R8 =メチル Ii−13 R2 、R3 、R8 =ブトキシ ──────────────────────────────────── Ij−01 R1 、R4 =メトキシ、R2 =エチル、R3 =メチル Ij−02 R2 =メチル、R3 =アセトアミド ────────────────────────────────────
【0032】
【化12】
【0033】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Ik−01 R2 、R4 =メトキシ、R3 =ジメチルアミノ Ik−02 R1 、R2 、R4 =メトキシ、R3 =ジメチルアミノ ──────────────────────────────────── Il−01 R2 =ジブチルアミノ、R3 =メチル、R4 =アニリノ Il−02 R1 =ブトキシ、R2 =ジブチルアミノ、R3 、R4 =メチル、 R5 =メトキシ ────────────────────────────────────
【0034】
【化13】
【0035】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Im−01 R1 =メトキシ、R2 =エトキシ、R3 =アセトキシ Im−02 R1 =ブトキシ、R2 =アセトアミド ──────────────────────────────────── In−00 無置換 In−01 R3 =ヒドロキシ、R5 =クロロ、R8 =アセチル In−02 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R6 =メトキシ In−03 R3 、R6 =ジメチルアミノ、R9 =プロピル In−04 R3 =ヒドロキシ、R6 =クロロ、R7 =メチル、R8 =アセチル In−05 R1 =フルオロ、R4 =トリフルオロメチル、R6 =フェノキシ In−06 R2 、R3 =メチル、R6 =メトキシ In−07 R3 、R6 =ジメチルアミノ In−08 R3 =ジメチルアミノ ────────────────────────────────────
【0036】
【化14】
【0037】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Io−01 R1 =メチル、R2 =メトキシ ──────────────────────────────────── Ip−00 無置換 ────────────────────────────────────
【0038】
【化15】
【0039】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Iq−01 R1 、R2 =メチル Iq−02 R1 、R2 =フェニル Iq−03 R1 、R2 =メチル、R3 、R4 =メトキシ ──────────────────────────────────── Ir−01 R1 、R2 =ジメチルアミノ ────────────────────────────────────
【0040】
【化16】
【0041】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── Is−01 R1 =メチル、R2 =メトキシ ──────────────────────────────────── It−01 R1 =メチル、R2 =ブチル ────────────────────────────────────
【0042】
【化17】
【0043】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIa−01 R2 、R9 、R10=メチル、R6 =ヘキシル IIa−02 R2 =メチルチオ、R6 =sec-ブチル、R9 、R10=メチル IIa−03 R2 =ベンゾイル、R6 =ベンジル、R9 、R10=メチル IIa−04 R2 =フェニルチオ、R6 =iso-ペンチル、R8 =メトキシ、 R9 、R10=メチル IIa−05 R1 、R2 、R6 、R9 、R10=メチル、R4 =アセチル、 R7 =メトキシ、 IIa−06 R4 、R6 、R9 、R10=メチル IIa−07 R1 =アセトキシ、R4 、R6 、R9 、R10=メチル IIa−08 R2 =メトキシ、R4 =ピペリジノ、R6 、R9 、R10=メチル IIa−09 R2 =ヒドロキシ、R4 =シアノ、R6 、R9 、R10=メチル IIa−10 R2 =メトキシ、R4 =トリフルオロメチル、R6 =ヘキシル、 R9 、R10=メチル IIa−11 R1 =フェノキシ、R6 、R9 、R10=エチル IIa−12 R1 =メタクリルアミド、R3 =エチルブチルアミノ R6 =ヘプチル、R9 、R10=メチル IIa−13 R3 =アクリロイルオキシ、R4 =1−プロペニル、 R6 =プロピル、R7 =クロロ、R9 、R10=メチル IIa−14 R2 =N−ブチルカルバモイル、R6 、R9 、R10=メチル IIa−15 R1 =エチルアミノ、R4 =トリフルオロメチル、 R6 =2−プロポキシカルボニルエチル、R9 、R10=エチル ────────────────────────────────────
【0044】 (続き) ──────────────────────────────────── IIa−51 R5 =N−フェニルカルバモイル、R6 =ブチル、 R9 、R10=メチル IIa−52 R5 =2−ヒドロキシエトキシ、R6 、R9 、R10=エチル IIa−53 R6 =2−ヒドロキシエチル、R9 、R10=メチル IIa−54 R5 =ブチルアミド、R6 =プロピル、R9 、R10=メチル IIa−55 R5 =ヒドロキシ、R6 =ブチル、R8 =メトキシ、 R9 、R10=メチル IIa−56 R2 =ブロモ、R6 =2−ヒドロキシエチル、R9 、R10=メチル IIa−57 R2 =エトキシカルボニル、R6 =2−ヒドロキシエチル、 R9 、R10=メチル IIa−58 R5 =ウレイド、R6 =ヘキシル、R9 、R10=メチル IIa−59 R5 =N−フェニルカルバモイル、R6 =ベンジル IIa−60 R5 =N−フェニルカルバモイル、R6 =2−エチルヘキシル IIa−61 R5 =N−トリルカルバモイル、R6 =オクチル、 R7 =ジブチルアミノ ──────────────────────────────────── IIb−01 R2 、R5 、R7 、R8 =エチル IIb−02 R2 =メトキシ、R3 =エトキシ、R5 =ドデシル、 R7 、R8 =メチル IIb−03 R1 =アセチル、R2 、R6 、R7 、R8 =メチル、R3 =クロロ、 R5 =オクチル ──────────────────────────────────── IIb−51 R4 =N−フェニルカルバモイル、R5 =ブチル、 R7 、R8 =メチル ────────────────────────────────────
【0045】
【化18】
【0046】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIc−01 R1 =ニトロ、R2 =プロピル、R3 、R4 =メチル ──────────────────────────────────── IId−01 R1 =エチル、R2 、R3 、R4 =メチル ──────────────────────────────────── IId−51 R2 =N−(p−プロピルフェニル)カルバモイルメチル、 R3 、R4 =メチル ────────────────────────────────────
【0047】
【化19】
【0048】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIe−01 R1 =メトキシ、R2 =エトキシ、R3 、R5 、R6 =メチル IIe−02 R1 =アセチル、R2 、R4 =メトキシ、R3 、R5 、R6 =メチル ──────────────────────────────────── IIe−51 R1 =アセチル、R2 =メトキシ、R3 =2−ヒドロキシエチル、 R5 、R6 =メチル ──────────────────────────────────── IIf−01 R1 =ブタンスルホニル、R2 =クロロ、R3 、R4 、R5 =メチル ────────────────────────────────────
【0049】
【化20】
【0050】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIg−01 R1 =メトキシ、R2 =ジエチルアミノ、R3 、R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIg−51 R2 =N−シクロヘキシルカルバモイル、R3 、R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIh−01 R5 =ヘキシル、R8 、R9 =メチル IIh−02 R5 、R9 、R10=メチル IIh−03 R5 、R9 、R10=エチル IIh−04 R5 =ベンジル、R9 、R10=メチル IIh−05 R5 、R9 、R10=メチル、R7 =クロロ IIh−06 R5 、R9 、R10=メチル、R7 =メトキシ IIh−07 R3 =エトキシ、R5 、R9 、R10=メチル IIh−08 R2 =ニトロ、R5 、R9 、R10=メチル IIh−09 R2 =ブチル、R5 、R9 、R10=メチル IIh−10 R2 =エチル、R4 =メタンスルホニル、R5 、R9 、R10=エチル IIh−11 R2 =メトキシ、R3 =エトキシ、R5 =ドデシル、 R9 、R10=メチル IIh−12 R1 =アセチル、R2 、R6 、R9 、R10=メチル、R3 =クロロ、 R5 =オクチル IIh−13 R4 =N−フェニルカルバモイル IIh−14 R4 =N−キシリルカルバモイル、R5 =イソプロピル、 R7 =ジメチルアミノ IIh−15 R4 =N−ブトキシフェニルカルバモイル、 R5 =2−エチルヘキシル、R9 、R10=メチル ────────────────────────────────────
【0051】
【化21】
【0052】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIi−01 R4 、R6 、R7 、R8 =メチル IIi−02 R1 =アセチル、R2 =トリフルオロメチル、R4 =エチル、 R5 、R6 、R7 、R8 =メチル IIi−03 R1 、R6 =メトキシ、R2 =エトキシ、R4 、R7 、R8 =メチル IIi−04 R1 、R4 、R7 、R8 =メチル、R2 =トリフルオロメチル、 R5 、R6 =メトキシ IIi−05 R1 =メトキシ、R2 =エトキシ、R4 、R7 、R8 =メチル IIi−06 R1 =アセチル、R2 、R5 =メトキシ、 R3 =N−メチルカルバモイル、R4 、R7 、R8 =メチル ──────────────────────────────────── IIj−01 R1 =アセトキシ、R5 、R8 、R9 =メチル IIj−02 R4 =ピペリジノ、R5 、R8 、R9 =メチル IIj−03 R1 、R7 =メトキシ、R2 =エトキシ、R5 、R8 、R9 =メチル IIj−04 R2 、R4 =トリフルオロメチル、R5 =ヘキシル、 R8 、R9 =メチル IIj−05 R3 =フェニル、R4 =1−プロペニル、R5 =プロピル、 R6 、R7 =クロロ、R8 、R9 =メチル IIj−06 R1 =メチル、R2 =トリフルオロメチル、 R5 、R8 、R9 =プロピル、R6 、R7 =メトキシ ────────────────────────────────────
【0053】
【化22】
【0054】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIk−01 R1 =ニトロ、R2 、R3 、R4 =メチル ──────────────────────────────────── IIl−01 R1 、R3 、R4 =メチル、R2 =クロロ ────────────────────────────────────
【0055】
【化23】
【0056】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIm−01 R1 、R2 、R3 =メチル ──────────────────────────────────── IIn−01 R1 =フェニル、R2 =トリフルオロメチル、 R3 、R4 、R5 =エチル ────────────────────────────────────
【0057】
【化24】
【0058】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIo−01 R8 =ヘキシル、R13、R14=メチル IIo−02 R8 、R13、R14=メチル IIo−03 R8 、R13、R14=エチル IIo−04 R8 =ベンジル、R13、R14=メチル IIo−05 R8 、R11、R13、R14=メチル IIo−06 R8 、R13、R14=メチル、R11=クロロ IIo−07 R8 、R13、R14=メチル、R11=メトキシ IIo−08 R3 =アセトキシ、R8 、R13、R14=メチル IIo−09 R6 =エトキシ、R8 、R13、R14=メチル IIo−10 R6 =ピペリジノ、R8 、R13、R14=メチル IIo−11 R4 =ニトロ、R8 、R13、R14=メチル、R11=クロロ IIo−12 R4 、R6 =トリフルオロメチル、R8 =ヘキシル、 R13、R14=メチル IIo−13 R4 =ブチル、R8 、R13、R14=メチル IIo−14 R3 =エチル、R5 =ブチル、R8 =ヘプチル、R13、R14=メチル IIo−15 R3 =アセチル、R4 =トリフルオロメチル、R8 =エチル、 R10、R11、R13、R14=メチル ────────────────────────────────────
【0059】 (続き) ──────────────────────────────────── IIo−16 R5 =フェニル、R6 =1−プロペニル、R8 =プロピル、 R10、R11=クロロ、R13、R14=メチル IIo−17 R4 =メチル、R8 =ヘキシル、R13、R14=メチル IIo−18 R4 =メチルチオ、R8 =sec-ブチル、R12=メトキシ、 R13、R14=メチル IIo−19 R4 =フェニルチオ、R8 =iso-ペンチル、R13、R14=メチル IIo−20 R3 、R8 、R13、R14=メチル、R4 =メタンスルホニル、 R6 =アセチル、R10=メトキシ、R12=エチル IIo−21 R6 、R8 、R13、R14=メチル IIo−22 R3 =アセトキシ、R6 、R8 、R13、R14=メチル IIo−23 R4 =アセチル、R6 =ピペリジノ、R8 、R13、R14=メチル IIo−24 R4 =ヒドロキシ、R6 =シアノ、R8 、R13、R14=メチル IIo−25 R4 =メトキシ、R6 =トリフルオロメチル、R8 =ヘキシル、 R13、R14=メチル IIo−26 R3 =フェノキシ、R8 、R13、R14=エチル IIo−27 R3 =メタクリルアミド、R5 =エチルアミノ、R6 =ブチル、 R8 =ヘプチル、R13、R14=メチル IIo−28 R1 =ピペリジノ、R5 =アクリロイルオキシ、 R6 =1−プロペニル、R8 =プロピル、R10=クロロ、 R13、R14=メチル IIo−29 R4 =N−ブチルカルバモイル、R8 、R13、R14=メチル IIo−30 R3 =エチルアミノ、R6 =トリフルオロメチル、 R8 =2−プロポキシカルボニルエチル、R13、R14=エチル ────────────────────────────────────
【0060】 (続き) ──────────────────────────────────── IIo−51 R7 =N−フェニルカルバモイル、R8 、R13、R14=メチル IIo−52 R7 =N−ブチルカルバモイル、R8 =エチル、R13、R14=メチル IIo−53 R7 =N−iso-ペンチルカルバモイル、R8 、R13、R14=エチル、 R11=メチル IIo−54 R4 =メトキシ、R7 =N−ヒドロキシ−N−メチルカルバモイル、 R8 =ヘキシル、R11=クロロ、R13、R14=メチル IIo−55 R7 =N−シクロヘキシルカルバモイル、R8 =ベンジル、 R11=メトキシ、R13、R14=メチル IIo−56 R7 =N−ヒドロキシカルバモイル、R8 =2−メトキシエチル、 R13、R14=メチル IIo−57 R4 、R7 =ブタンスルファモイル、R8 =iso-プロピル、 R13=メチル、R14=エチル IIo−58 R7 =アセトアミド、R8 =プロピル、R13、R14=メチル IIo−59 R7 =ヒドロキシ、R8 =ヘキシル、R13、R14=メチル IIo−60 R7 =ベンズアミド、R8 =ペンチル、R13、R14=メチル IIo−61 R7 =2−フランカルボキサミド、R8 =アリル、 R13、R14=メチル IIo−62 R7 =2−ヒドロキシエトキシ、R8 =エチル、R13、R14=メチル IIo−63 R1 =3−ヒドロキシプロポキシ、R8 =プロピル、 R13、R14=メチル IIo−64 R8 =2−ヒドロキシエチル、R13、R14=メチル IIo−65 R8 =N−iso-ペンチルカルバモイルメチル、R13、R14=メチル ────────────────────────────────────
【0061】 (続き) ──────────────────────────────────── IIo−66 R7 =N−フェニルカルバモイル、 R8 =N−iso-ペンチルカルバモイルメチル、R13、R14=メチル IIo−67 R2 =メトキシ、R7 =N−エチルカルバモイル、R8 =エチル、 R9 、R11=クロロ、R13、R14=メチル ──────────────────────────────────── IIp−01 R1 、R3 、R4 =メチル、R2 =メトキシ ────────────────────────────────────
【0062】
【化25】
【0063】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIq−01 R1 =フェニル、R2 =トリフルオロメチル、 R3 、R4 、R5 =エチル ──────────────────────────────────── IIr−51 R1 =N−シクロヘキシルカルバモイル、R2 、R3 、R4 =メチル ────────────────────────────────────
【0064】
【化26】
【0065】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIs−01 R1 =アセチル、R2 =ジエチルアミノ、R3 、R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIs−51 R2 =3−ヒドロキシプロポキシ、R3 =プロピル、 R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIt−51 R1 =ベンズアミド、R2 =N−エチルカルバモイル、R3 =メチル ────────────────────────────────────
【0066】
【化27】
【0067】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIu−51 R1 =メトキシ、R2 =N−エチルカルバモイル、R3 =プロピル、 R4 、R5 =メチル IIu−52 R1 =メチル、R2 =N−フェニルカルバモイル、R3 =エチル、 R4 、R5 =メチル IIu−53 R1 =メチル、R2 =アセトアミド、R3 =アリル、 R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIv−01 R1 =ニトロ、R2 、R3 、R4 =メチル ────────────────────────────────────
【0068】
【化28】
【0069】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIw−01 R2 、R4 、R5 =メチル IIw−02 R2 、R4 、R5 =メチル、R3 =メトキシ IIw−03 R1 =エチル、R2 、R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIx−01 R1 =フェニル、R2 =トリフルオロメチル、 R3 、R4 、R5 =エチル ────────────────────────────────────
【0070】
【化29】
【0071】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIy−01 R1 =フェノキシカルボニル、R2 =ベンゾイル、R3 =ベンジル、 R4 、R5 =メチル ──────────────────────────────────── IIz−01 R1 =ニトロ、R2 =プロピル、R3 、R4 =メチル ────────────────────────────────────
【0072】
【化30】
【0073】 ──────────────────────────────────── 具体例 置換基(記載のないRは水素原子) ──────────────────────────────────── IIA−01 R1 =ピロリジノ、R2 =ブタンスルホニル、R3 =クロロ、 R4 、R5 、R6 =メチル ────────────────────────────────────
【0074】二種類以上のフォトクロミック化合物を併
用してもよい。特に、望ましい発色色相(例えば、黒
色)を得るためには、複数のフォトクロミック化合物の
併用が有効である。フォトクロミック化合物の使用量
は、フォトクロミックシートにおける塗布量として、
0.05乃至10g/m2 であることが好ましく、0.
1乃至5g/m2 であることがさらに好ましい。
【0075】(有機溶媒)油滴の形成に使用する有機溶
媒は、高沸点(190℃以上)の溶媒を用いることが好
ましい。高沸点有機溶媒は、実質的に水に不溶性である
ことが好ましい。なお、本発明では後述するフォスフィ
ン系化合物を消色促進剤として使用するため、フォスフ
ィン系化合物は高沸点有機溶媒には含まれない。高沸点
有機溶媒の例には、カルボン酸エステル類(例、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジシク
ロヘキシル、フタル酸ジメトキシエチル、アジピン酸ジ
ブチル、アゼレン酸ジイソオククチル、クエン酸トリブ
チル、ラウリン酸ブチル、セバシン酸ジブチル)、リン
酸エステル類(例、リン酸トリシクロヘキシル、リン酸
トリブチル、リン酸トリイソオクチル)、カルボン酸ア
ミド類(例、N,N−ジエチルカプリル酸アミド、N,
N−ジメチルパルミチン酸アミド、ブチル−(m−ペン
タデシル)フェニルエーテル、エチル−(2,4−ジ−
tert−ブチル)フェニルエーテル)、フェノール類
(例、2,5−ジ−tert−アミルフェノール)、アニリ
ン類(例、2−ブトキシ−5−tert−オクチルアニリ
ン)、置換炭化水素類(例、塩化パラフィン)および界
面不活性な疎水性有機ポリマー(例、ポリメチルメタク
リレート、ポリエチルメタクリレート、ポリエチルアク
リレート、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ−
N−tert−ブチルアクリルアミド、ポリ−N−tert−オ
クチルアクリルアミド)が含まれる。
【0076】高沸点有機溶媒に代えて、または加えて、
低沸点(130℃以下)の有機溶媒を用いてもよい。低
沸点有機溶媒は、水と混和するものを用いてもよい。低
沸点有機溶媒の例には、エステル類(例、炭酸プロピレ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
ブチル、プロピオン酸エチル)、アルコール類(例、se
c-ブチルアルコール)、ケトン類(例、メチルエチルケ
トン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロヘキサ
ノン)、アミド類(例、ジメチルホルムアミド)および
スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド)が含まれ
る。フォトクロミック化合物1重量部に対して、有機溶
媒を0.1乃至100重量部の範囲で使用することが好
ましく、0.2乃至10重量部の範囲で使用することが
さらに好ましい。
【0077】(フォスフィン系化合物)本発明では、下
記式(1)で表わされるフォスフィン系化合物を使用す
る。
【0078】
【化31】
【0079】式(1)において、X1 、X2 およびX3
は、それぞれ、酸素原子または硫黄原子である。合成の
容易さを考慮すると、X1 、X2 およびX3 は全て同じ
原子であることが好ましい。硫黄原子よりも酸素原子の
方が好ましい。式(1)において、R1 、R2 およびR
3 は、それぞれ、アルキル基、置換アルキル基、アルケ
ニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、置換アラル
キル基、アリール基または置換アリール基である。合成
の容易さを考慮すると、R1 、R2 およびR3 は全て同
じ基であることが好ましい。アルキル基、置換アルキル
基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基およ
び置換アリール基が好ましく、アルキル基、置換アルキ
ル基、アリール基および置換アリール基がより好まし
く、アルキル基および置換アルキル基がさらに好まし
く、アルキル基が最も好ましい。
【0080】R1 、R2 およびR3 の総炭素原子数は、
6以上であることが好ましく、9以上であることがより
好ましく、12以上であることがさらに好ましく、15
以上であることが最も好ましい。総炭素原子数の上限
は、化合物の融点が120℃以下となる値にすることが
好ましい。アルキル基は、環状構造よりも鎖状構造を有
していることが好ましい。鎖状アルキル基は、分岐を有
していてもよい。アルキル基の例には、メチル、エチ
ル、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、t−ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニルおよび
ドデシルが含まれる。置換アルキル基のアルキル部分
は、上記アルキル基と同様である。置換アルキル基の置
換基の例としては、アルコキシ基(例、メトキシ、エト
キシ、ブトキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキ
シ)、ヒドロキシルおよびハロゲン原子(例、フッ素原
子)を挙げることができる。置換アルキル基の例には、
フェノキシエチル、エトキシプロピル、メトキシプロピ
ル、エトキシブトキシプロピル、フルオロエチルおよび
トリフルオロメチルが含まれる。
【0081】アルケニル基は、環状構造よりも鎖状構造
を有していることが好ましい。鎖状アルケニル基は、分
岐を有していてもよい。アルケニル基の例には、プロペ
ニル、ブテニル、ヘキセニル、デセニルおよびドデセニ
ルが含まれる。置換アルケニル基のアルケニル部分は、
上記アルケニル基と同様である。置換アルケニル基の置
換基の例は、上記置換アルキル基の置換基の例と同様で
ある。アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基
と同様である。アラルキル基の例に、ベンジルおよびフ
ェネチルが含まれる。置換アラルキル基のアラルキル部
分は、上記アラルキル基と同様である。置換アラルキル
基の置換基の例は、下記置換アリール基の置換基の例と
同様である。置換アラルキル基の例には、ジメチルベン
ジルが含まれる。
【0082】アリール基の例には、フェニルが含まれ
る。置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基
と同様である。置換アリール基の置換基の例としては、
アルキル基(例、ブチル、ペンチル、デシル)、アルコ
キシ基(例、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、アルケ
ニルオキシ基(例、ブテニルオキシ)およびハロゲン原
子(例、フッ素原子)を挙げることができる。置換アリ
ール基の例には、ドデシルフェニル、ブチルフェニル、
メトキシブチルフェニル、ペンチルフェニルおよびブテ
ニルオキシフェニルが含まれる。
【0083】式(1)で表わされるフォスフィン系化合
物の具体例を以下に挙げる。 (101)トリドデシルオキシフォスフィン (102)トリデシルオキシフォスフィン (103)トリノニルオキシフォスフィン (104)トリヘキシルオキシフォスフィン (105)トリドデシルチオフォスフィン (106)トリデシルチオフォスフィン (107)トリノニルチオフォスフィン (108)トリヘキシルチオフォスフィン (109)トリドデシルフェニルオキシフォスフィン (110)トリブチルフェニルオキシフォスフィン
【0084】(111)トリエチルオキシフォスフィン (112)トリメトキシブチルフェニルオキシフォスフ
ィン (113)トリプロペニルオキシフォスフィン (114)トリデセニルオキシフォスフィン (115)トリプロピルフェノキシフォスフィン (116)トリヘキセニルオキシフォスフィン (117)トリドデセニルオキシフォスフィン (118)トリデセニルチオフォスフィン (119)トリブテニルオキシフェニルオキシフォスフ
ィン
【0085】本発明では、式(1)で表わされるフォス
フィン系化合物を、有機溶媒の5乃至90重量%の範囲
で使用する。フォスフィン系化合物の使用量は、有機溶
媒の10乃至80重量%であることが好ましく、15乃
至70重量%であることがさらに好ましく、20乃至6
0重量%であることが最も好ましい。
【0086】(油滴状分散)フォトクロミック化合物お
よびフォスフィン系化合物は、有機溶媒に溶解させ、得
られた溶液(油相)を、後述する親水性ポリマーの水溶
液(水相)と混合することによって、フォトクロミック
化合物を含む油相を油滴状に分散させることができる。
なお、親水性ポリマーの水溶液の代わりに、水と油相と
を混合して、油滴を形成してから親水性ポリマーを添加
することもできる。油滴の粒子サイズは、0.02乃至
50μmであることが好ましく、0.05乃至10μm
であることがより好ましく、0.05乃至1μmである
ことがさらに好ましく、0.05乃至0.5μmである
ことが最も好ましい。油相と水相の混合では、攪拌下の
水相に油相を加える順混合法を用いてもよい。ただし、
逆混合法の一種である転相法は、微細な油滴粒子を形成
できるため、特に好ましい。転相法では、攪拌下の油相
に水相を加えて、W/Oエマルジョンを形成し、これを
転相させて、O/Wエマルジョンを形成する。
【0087】油滴の粒子サイズを小さくするためには、
分散機を用いることが好ましい。大きな剪断力を有する
高速攪拌型分散機や高強度の超音波エネルギーを用いる
分散機を用いることができる。高速攪拌型分散機では、
分散作用する部分が、液中で高速(500〜20000
rpm)に回転することが好ましい。高速攪拌型分散機
の例には、ディゾルバー、ポリトロン、ホモキミサー、
ホモブレンダー、ケディミルやジェットアジターが含ま
れる。ディゾルバー(高速インペラー分散機とも呼ばれ
る)が好ましい。高速で回転する軸に鋸歯上のプレート
を交互に上下方向に折り曲げたインペラーを装着したデ
ィゾルバー(特開昭55−129136号公報記載)を
用いることが特に好ましい。油滴状分散においては、界
面活性剤を用いることが好ましい。界面活性剤を多量に
使用して、微細な油滴を形成した後、過剰量の界面活性
剤を水洗により除去してもよい(WO−93/3420
号明細書記載)。補助溶剤を、油滴状分散において使用
してもよい。界面活性剤や補助溶剤の除去方法は、米国
特許2322027号、同2801171号、同294
6360号、同3396027号および同423339
7号の各明細書に記載がある。エマルジョンの水相と油
相との界面に外殻を形成して、油滴をマイクロカプセル
としてもよい。従来から知られている様々なマイクロカ
プセルの製造方法が採用できる。本発明における「油
滴」には、油滴の表面に外殻を形成したマイクロカプセ
ルも含まれる。
【0088】(親水性ポリマー)親水性ポリマーは、好
ましくは350nmより長い波長、より好ましくは35
0nmよりも長い波長に吸収を有しないことが望まし
い。一般には、無色透明な親水性ポリマーを使用する。
親水性ポリマーは、水溶性であることが特に好ましい。
親水性ポリマーの例には、タンパク質(例、ゼラチン、
ゼラチン誘導体、ゼラチンと他のポリマーとのグラフト
ポリマー、アルブミン、カゼイン)、多糖類(例、ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、セルロース硫酸エステル、アルギン酸ナトリウム)
および合成親水性ポリマー(例、ポリビニルアルコー
ル、部分アセタール化ポリビニルアルコール、ポリ−N
−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルイミダゾール)が含まれる。なお、合成親水性
ポリマーは、上記のポリマーのコポリマーを用いてもよ
い。
【0089】特に好ましい親水性ポリマーは、ゼラチン
およびその誘導体である。ゼラチンとしては、一般的な
石灰処理ゼラチン以外に、酸処理ゼラチンを用いてもよ
い。ゼラチン誘導体は、一般に、ゼラチンと特定の化合
物との反応により得られる。ゼラチンと反応させる化合
物の例には、酸ハライド、酸無水物、アルデヒド類、イ
ソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルトン類、ビ
ニルスルホンアミド類、マレインイミド化合物、ポリア
ルキレンオキシド類およびエポキシ化合物が含まれる。
ゼラチン誘導体には、ゼラチン加水分解物も含まれる。
加水分解物は、通常はゼラチンの酵素分解により得られ
る。親水性ポリマーの使用量は、一般に、1乃至10g
/m2 である。
【0090】(屈折率調整用ポリマー)フォトクロミッ
ク化合物を含む油滴を分散した乳化物では、通常、油滴
と親水性ポリマーとの屈折率が異なり、その結果とし
て、ヘイズが発生する。ヘイズの発生を防止するため、
油滴中にポリマーを添加して、油滴と親水性ポリマーと
の屈折率が、ほぼ同じとなるように調整することが好ま
しい。屈折率の差は、0.05未満であることが好まし
く、0.04未満であることがさらに好ましく、0.0
3未満であることが最も好ましい。油滴の屈折率の調整
のためには、エチレン性不飽和モノマーの重合により得
られるポリマーを用いることが好ましい。エチレン性不
飽和モノマーの例には、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルエステル、
マレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン
酸ジエステル、アクリルアミド類、メタクリルアミド
類、ビニルエーテル類およびスチレン類が含まれる。
【0091】ポリマーは、ラテックスとして使用するこ
とが好ましい。具体的には、フォトクロミック化合物を
含む油滴を分散した乳化物とポリマーラテックスを混合
し、油滴をラテックス中のポリマーの粒子に、含浸また
は溶解合一させる。ポリマーの使用量および分子量は、
油滴と親水性ポリマーとの屈折率の差を考慮して決定す
る。ラテックスの使用量は、油滴の量の1乃至500重
量%であることが好ましく、10乃至200重量%の範
囲であることが好ましく、50乃至150重量%である
ことがさらに好ましい。
【0092】(その他の添加剤)フォトクロミック化合
物を含む油滴を分散した乳化物には、さらに、酸化防止
剤、発色促進剤、消色促進剤あるいは還元剤を添加して
もよい。発色促進剤としては、アセタール基またはケタ
ール基を有する化合物やサリチル酸亜鉛類を用いること
ができる。
【0093】(透明支持体)透明支持体としては、合成
ポリマーシートやガラス板を用いることができる。合成
ポリマーの例には、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイミドおよびセルロース誘導体(例、ト
リアセチルセルロース)が含まれる。透明支持体の片面
または両面に、帯電防止層を設けてもよい。帯電防止層
は、半導体金属酸化物(例、アルミナゾル、酸化スズ)
を親水性バインダーと共に塗布して形成することができ
る。なお、用途によっては、透明支持体をレンズとして
機能させてもよい。透明支持体の厚さは、一般に10μ
m乃至10mmである。連続的にフォトクロミック化合
物を含む層(フォトクロミック発色層)を塗布するため
には、10乃至200μmの厚さの透明フイルム上に、
フォトクロミック発色層を塗布し、必要に応じて、さら
に透明な基体上に積層していくことが好ましい。
【0094】(フォトクロミックシートの層構成)透明
支持体上に、フォトクロミック化合物を含む油滴を分散
した乳化物を塗布および乾燥することにより、フォトク
ロミックシートが製造される。フォトクロミック化合物
を含む層の厚さは、0.5乃至50μmであることが好
ましく、1乃至20μmであることがさらに好ましい。
フォトクロミック化合物を含む層は、透明支持体上に二
層以上(六層程度まで)設けてもよい。フォトクロミッ
クシートには、さらに保護層や紫外線吸収層を設けても
よい。
【0095】保護層は、フォトクロミック化合物を含む
層の上に、ポリマーを含む層として設けられる。ポリマ
ーとしては、親水性ポリマーと疎水性ポリマーの双方が
用いられる。親水性ポリマーの例は、フォトクロミック
化合物を含む層に用いられる親水性ポリマーの例と同様
である。疎水性ポリマーの例には、前述した屈折率の調
整に用いられるポリマーの例に加えて、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール、エチレン−酢酸ビニル
コポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリ塩
化ビニル、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸エス
テル−メタクリル酸エステルコポリマー、ポリエステ
ル、酢酸ビニル−塩化ビニルコポリマー、ポリカーボネ
ート、スチレン−無水マレイミドコポリマー、スチレン
−ビニルトルエンコポリマー、クロロスルホン化ポリエ
チレン、ニトロセルロース、ポリオレフィンおよびポリ
イミドが含まれる。また、ラングミュア−ブロジェット
法による累積膜として、保護層を形成してもよい。累積
膜を形成する場合は、保護層のマトリックスとして、シ
ランカップリング剤、ω−トリコサン酸、ジオクタデシ
ルジメチルアンモニウムクロライドやステアリン酸メチ
ルのような、ポリマー以外の化合物を用いることができ
る。保護層のマトリックスとして使用する化合物は、好
ましくは350nmより長い波長、より好ましくは35
0nmよりも長い波長に吸収を有しないことが望まし
い。保護層の厚さは、0.1乃至10μmであることが
好ましく、0.2乃至5μmであることがさらに好まし
い。
【0096】透明支持体とフォトクロミック化合物を含
む層との間に、紫外線吸収層を設けてもよい。従来のフ
ォトクロミック化合物の用途では、紫外線吸収剤の使用
や紫外線吸収層の設置は、全く考慮されていなかった。
フォトクロミック化合物は、紫外線の吸収により発色す
る。そのため、紫外線吸収剤をフォトクロミック化合物
と共存させたり、紫外線吸収層をフォトクロミック化合
物を含む層よりも光源側に設置することはできない。ま
た、フォトクロミック化合物が、一定量の紫外線を吸収
していることは、その発色反応によって、確実に証明さ
れている。しかし、本発明者の研究により、フォトクロ
ミック化合物を含む層は、予想外に多量の紫外線を透過
していることが判明した。有害な紫外線の透過を防止す
るためには、透明支持体とフォトクロミック化合物を含
む層との間に、紫外線吸収層を設けることが好ましい。
【0097】紫外線吸収剤としては、有機紫外線吸収色
素または無機微粒子を用いることができる。紫外線吸収
色素の例には、アリール置換ベンゾトリアゾール化合
物、4−チアゾリドン化合物、ベンゾフェノン化合物、
ケイ皮酸エステル化合物、ブタジエン化合物およびベン
ゾ外殻サゾール化合物が含まれる。無機微粒子として
は、酸化亜鉛、酸化セシウムや二酸化チタンのような、
金属酸化物の超微粒子が用いられる。また、紫外線吸収
性ポリマーを紫外線吸収剤として用いてもよい。紫外線
吸収層中の紫外線吸収剤の量は、0.02乃至10g/
2 であることが好ましく、0.1乃至5g/m2 であ
ることがさらに好ましい。紫外線吸収層のバインダー
は、前述したフォトクロミック化合物を含む層や保護層
に添加するポリマーと同様のポリマーを用いることがで
きる。なお、紫外線吸収剤が油溶性の場合は、油滴状に
分散してもよい。油滴に使用する有機溶媒は、フォトク
ロミック化合物を含む層に使用する有機溶媒と同様であ
る。
【0098】(用途)本発明のフォトクロミック液状組
成物およびフォトクロミックシートには、印刷材料、調
光用レンズ(例、矯正用レンズ、サングラス用レンズ、
ゴーグル用レンズ)、衣料用変色繊維、紫外線チェッカ
ーや感光性インクのような様々な用途に適用できる。フ
ォトクロミック化合物の用途については、様々な文献に
記載がある。また、実願昭61−100485号明細書
(実開昭63−6431号公報)に記載されているよう
に、フォトクロミックシートをカメラに取り付けて、光
量不足の際に警告マークが表示されるようにしてもよ
い。さらに、実願昭61−100487号明細書(実開
昭63−6428号公報)に記載されているように、カ
メラに取り付けられる光量の測定装置に、フォトクロミ
ックシートを利用してもよい。
【0099】
【実施例】
[実施例1] 「フォトクロミックシート(調光フィルター)の作成」
下記の層構成のフォトクロミックシート101を作成し
た。
【0100】 ──────────────────────────────────── (1)保護層 ゼラチン 1.0g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤) 0.08g/m2 ──────────────────────────────────── (2)UV吸収層 ゼラチン 1.5g/m2 下記のUV吸収剤(A) 0.75g/m2 高沸点有機溶媒(1) 0.8g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤) 0.08g/m2 ──────────────────────────────────── (3)中間層 ゼラチン 1.0g/m2 ──────────────────────────────────── (4)フォトクロミック発色層 ゼラチン 3.0g/m2 フォトクロミック化合物(IIo−01) 0.2g/m2 フォトクロミック化合物(Ia−00) 0.2g/m2 フォトクロミック化合物(Ia−01) 0.2g/m2 高沸点有機溶媒(1) 0.8g/m2 トリドデシルチオフォスフィン(消色促進剤) 0.3g/m2 ラテックス(1) 2.4g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤) 0.05g/m2 ──────────────────────────────────── 厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート透明支持体 ────────────────────────────────────
【0101】
【化32】
【0102】(フォトクロミック発色層塗布液の調製)
フォトクロミック化合物(IIo−01)0.37g、フ
ォトクロミック化合物(Ia−00)0.37g、フォ
トクロミック化合物(Ia−01)0.37gおよびト
リドデシルチオフォスフィン(消色促進剤)0.555
gを高沸点有機溶媒(1)1.44gに溶解し、これを
14重量%ゼラチン水溶液20gに添加し、さらに、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤)の
5重量%水溶液10mlを加えて、ミクロホモジナイザ
ーにて20000rpmの回転数で乳化分散した。乳化
物に、さらに水40mlおよび14重量%ゼラチン水溶
液20gを加えた後、ラテックス(1)を固形分で4.
44g相当添加し、約1時間攪拌して、塗布液を調製し
た。なお、ラテックス(1)の添加前の油滴の屈折率は
1.50、親水性バインダーであるゼラチンの屈折率は
1.53であった。屈折率が1.55のラテックスを添
加することで、油滴の屈折率は1.52に調整された。
【0103】
【化33】
【0104】
【化34】
【0105】「フォトクロミックサングラスの作成」以
上のように作成したフォトクロミックシート(調光フィ
ルター)を、サングラスのレンズの形状に切断した。フ
ォトクロミックシートの紫外線吸収層表面と、サングラ
スのレンズの外側表面とを、反応型接着剤(ボンドUV
670、東亜合成(株)製)を用いて接着した。作成し
たサングラスを着用してみたところ、−10乃至0℃程
度の低温条件においても、明るさに対応して、フォトク
ロミック化合物の発色濃度が迅速に変化した。
【0106】[比較例1]実施例1のフォトクロミック
シート101の作成において、トリドデシルチオフォス
フィン(消色促進剤)を使用せず、高沸点有機溶媒
(1)の塗布量を1.1g/m2 に変更した以外は、実
施例1と同様にして、フォトクロミックシート100を
作成した。
【0107】[比較例2]実施例1のフォトクロミック
シート101の作成において、高沸点有機溶媒を使用せ
ず、トリドデシルチオフォスフィン(消色促進剤)の塗
布量を1.1g/m2 に変更した以外は、実施例1と同
様にして、フォトクロミックシート110を作成した。
【0108】[実施例2〜3]実施例1のフォトクロミ
ックシート101の作成において、トリドデシルチオフ
ォスフィンに代えて、トリドデシルオキシホスフィンお
よびトリプロピルフェノキシホスフィンをそれぞれ同量
使用した以外は、実施例1と同様にして、フォトクロミ
ックシート102〜103を作成した。なお、ラテック
ス添加後の油滴の屈折率はいずれも1.52、親水性バ
インダーであるゼラチンの屈折率は1.53であった。
【0109】「フォトクロミックシートの評価」実施例
1〜3および比較例1、2において作成したフォトクロ
ミックシートについて、フォトクロミック化合物の低温
での消色速度を測定した。−5℃の環境下におけるUV
照射による発色色素の吸収スペクトルおよびその濃度の
減衰の測定を行なった。UV光を照射し一定濃度となっ
たところで、UV光照射を中止し、その発色色素の吸収
が20%まで減衰するのに要した時間(t)を求めた。
結果は第1表に示す。
【0110】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 試料番号 消色時間(t) シートの透明性 ──────────────────────────────────── 101 60秒 透明 102 40秒 透明 103 35秒 透明 100 60分 透明 110 60秒 ヘイズを目視で確認 ────────────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 13/285 G02B 5/23 G02B 5/23 G03C 1/73 503 G03C 1/73 503 D06M 13/32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機フォトクロミック化合物および有機
    溶媒を含む油滴が、親水性ポリマーを含む水相中に分散
    しているフォトクロミック液状組成物であって、 上記油滴が、さらに下記式(1)で表わされるホスフィ
    ン系化合物を、有機溶媒の5乃至90重量%の範囲で含
    むことを特徴とするフォトクロミック液状組成物。 【化1】 式中、X1 、X2 およびX3 は、それぞれ独立に、酸素
    原子または硫黄原子であり;そして、R1 、R2 および
    3 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換アルキル
    基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、
    置換アラルキル基、アリール基または置換アリール基で
    ある。
  2. 【請求項2】 上記有機溶媒が、カルボン酸エステル
    類、リン酸エステル類、カルボン酸アミド類、フェノー
    ル類、芳香族アミン類およびハロゲン置換炭化水素類か
    らなる群より選ばれる沸点が190℃以上の有機化合物
    である請求項1に記載のフォトクロミック液状組成物。
  3. 【請求項3】 上記油滴の屈折率と上記親水性ポリマー
    の屈折率との差が、0.05未満である請求項1に記載
    のフォトクロミック液状組成物。
  4. 【請求項4】 透明支持体上に親水性ポリマーを含む親
    水性層を有し、有機フォトクロミック化合物および有機
    溶媒を含む油滴が親水性層中に分散しているフォトクロ
    ミックシートであって、 上記油滴が、さらに下記式(1)で表わされるホスフィ
    ン系化合物を、有機溶媒の5乃至90重量%の範囲で含
    むことを特徴とするフォトクロミックシート。 【化2】 式中、X1 、X2 およびX3 は、それぞれ独立に、酸素
    原子または硫黄原子であり;そして、R1 、R2 および
    3 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換アルキル
    基、アルケニル基、置換アルケニル基、アラルキル基、
    置換アラルキル基、アリール基または置換アリール基で
    ある。
  5. 【請求項5】 上記有機溶媒が、カルボン酸エステル
    類、リン酸エステル類、カルボン酸アミド類、フェノー
    ル類、芳香族アミン類およびハロゲン置換炭化水素類か
    らなる群より選ばれる沸点が190℃以上の有機化合物
    である請求項4に記載のフォトクロミックシート。
  6. 【請求項6】 上記油滴の屈折率と上記親水性ポリマー
    の屈折率との差が、0.05未満である請求項4に記載
    のフォトクロミックシート。
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