JPH10225148A - 振動アクチュエータ - Google Patents

振動アクチュエータ

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Publication number
JPH10225148A
JPH10225148A JP9026361A JP2636197A JPH10225148A JP H10225148 A JPH10225148 A JP H10225148A JP 9026361 A JP9026361 A JP 9026361A JP 2636197 A JP2636197 A JP 2636197A JP H10225148 A JPH10225148 A JP H10225148A
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JP
Japan
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vibration
rotor
vibrator
rotation axis
elastic
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Application number
JP9026361A
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English (en)
Inventor
Takeshi Matsumoto
豪 松本
Michihiro Tobe
通宏 戸部
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転部材が円滑に回転する振動アクチュエー
タを提供する。 【解決手段】 所定の回転軸回りに回転可能な回転部材
(6)と、回転軸と交差する方向に振動発生源(4、
5)を挟み、振動発生源に励振されて、回転軸方向の端
部を振動させる2以上の弾性部材(2、3)とを有し、
弾性部材の端部が行う振動運動の一部を回転部材に伝達
することにより、回転部材を回転させる振動アクチュエ
ータにおいて、弾性部材の端部に、回転軸に垂直な平面
を有する平面部材(16)を設置し、平面を回転部材に
接触させることにより弾性部材の端部が行う振動運動を
回転部材に伝達することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性体を振動さ
せ、その振動運動の一部を伝達することで回転部材を回
転させる振動アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の振動アクチュエータに
は、例えば本願出願人が特開平8−140377号にお
いて開示した振動アクチュエータがある。図9は、特開
平8−140377号により提案した振動アクチュエー
タの縦断面図であり、図10はこの振動アクチュエータ
に用いる弾性体である固定子の斜視図である。
【0003】図9及び図10に示す縦−捩り振動型の振
動アクチュエータの固定子101は、駆動信号により励
振され、電気エネルギーを機械的変位に変換する電気機
械変換素子である圧電素子104、105と、これらの
圧電素子104、105が接合されるとともに圧電素子
104、105の励振により1次の縦振動と1次の捩り
振動とが同時に生じて、駆動面Dに駆動力が発生する弾
性体102、103とから構成される。
【0004】弾性体102、103は、厚肉の円筒を縦
に2分割した形状の部材であり、その分割面に圧電素子
104、105が挟み込まれる。圧電素子104、10
5は、合計4層からなっており、2層の圧電素子104
は、圧電定数d15が大きい捩り振動用の圧電素子であ
り、残りの2層の圧電素子105は圧電定数d31が大き
い縦振動用の圧電素子である。
【0005】弾性体102、103は、高さ方向の略中
心に、圧電素子104、105の積層方向と平行に貫通
孔102a、103aが形成される。この弾性体10
2、103は、その貫通孔102a、103aを用いて
ボルト102bとナット103bとで固定されることに
より、圧電素子104、105を挟み込むとともに、軸
方向の中心に挿入された固定軸107に螺着される。
【0006】相対運動部材である移動子106は、移動
子母材106−1と、固定子101の駆動面Dに接触す
る摺動材106−2とから構成されており、内周部に嵌
合されたベアリング等の位置決め部材108により、固
定軸107に対して位置決めされる。また、移動子10
6は、皿バネ等の加圧部材109aにより、固定子10
1の駆動面Dに向けて加圧接触される。
【0007】固定軸107は、円柱型の弾性体102、
103の中心軸方向に形成された中空部に貫通してお
り、弾性体102、103等からなる固定子101を固
定するとともに、移動子106を半径方向に位置決めす
るための固定部材である。この固定軸107は、図面上
の上端部にネジ部が形成されており、加圧部材109a
の加圧量を調整するナット等の調整部材109bが螺合
する。
【0008】各圧電素子104、105が、駆動信号の
印加によって励振されると、弾性体102、103に
は、捩り振動及び縦振動がそれぞれ生じる。この縦振動
及び捩り振動の共振周波数が略一致したときに、弾性体
102には縦振動と捩り振動とが同時に生じ(縮退)、
駆動面Dに楕円運動が発生して駆動力が生じ、加圧接触
する移動子106が固定軸107の中心軸回りに回転す
る。
【0009】図11は、図9及び図10に示す縦−捩り
振動型の振動アクチュエータについて捩り振動による移
動子の駆動原理を示す説明図である。なお、図11にお
いては、説明の便宜上、縦振動用の圧電素子105と圧
電素子105により生じる縦振動とは省略してある。
【0010】図11(a)に示すように、弾性体の中心
軸を含む平面に並列に設けられた捩り振動用の圧電素子
104、104に正弦波電界を加えると、正弦波電界の
正負に伴って、圧電素子104、104には剪断変形が
生じ、この剪断変形によって固定子101には図11
(b)ないし図11(d)に示すように両方向への捩り
振動が発生する。
【0011】一方、圧電素子105により生じる縦振動
の存在により、固定子と移動子とは間欠的に接触する。
具体的には、固定子と移動子とは、図11(b)又は
(d)の状態のときにのみ互いに接触する。この結果、
移動子は一方向の回転駆動力のみを伝達され、図11
(b)又は図11(d)に矢印で示す方向に回転する。
【0012】すなわち、図9ないし図11に示す縦−捩
り振動型の振動アクチュエータにおいて、縦振動は、固
定子及び移動子の間における動力の伝達をON−OFF
するクラッチとしての役割を果たす。一方、捩り振動
は、移動子(ロータ)に動力である回転力を与える役割
を果たす。なお、移動子を駆動するときには、一般的に
縦振動及び捩り振動それぞれの共振周波数付近で固定子
を振動させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図12は、特開平8−
140377号により提案した振動アクチュエータの固
定子101を示す側面図である。前述のように、固定子
101は、圧電素子104等を間に挟む2つの半円柱状
の弾性体102、103から構成されている。このため
に、駆動面Dには、図12に示されるように圧電素子を
挟む位置において弾性体102、103のエッジが現れ
ている。このようなエッジの存在は、駆動面Dにおける
摩擦係数の不均一の原因となり、ひいては駆動面D上を
摺動する移動子106の回転ムラの原因になるという問
題があった。
【0014】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたものであり、回転部材が円滑に回転する振動アクチ
ュエータを提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、所定の回転軸回りに回転可
能な回転部材と、前記回転軸と交差する方向に振動発生
源を挟み、前記振動発生源に励振されて、回転軸方向の
端部を振動させる2以上の弾性部材とを有し、前記弾性
部材の端部が行う振動運動の一部を前記回転部材に伝達
することにより、前記回転部材を回転させる振動アクチ
ュエータにおいて、 前記弾性部材の端部に、前記回転
軸に垂直な平面を有する平面部材を設置し、前記平面を
前記回転部材に接触させることにより前記弾性部材の端
部が行う振動運動を前記回転部材に伝達することを特徴
とする。
【0016】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
振動アクチュエータにおいて、前記振動発生源は、前記
弾性部材に、前記回転軸方向の縦振動及び前記回転軸回
りの捩り振動を発生させ、前記弾性部材の端部に楕円運
動を行わせることを特徴とする。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項1又は請求
項2に記載の振動アクチュエータにおいて、前記弾性部
材は、2つの半円柱状部材であり、前記振動発生源は、
前記2つ半円柱状部材の間に配置され、前記2つの半円
柱状部材とともに略円柱形状を構成することを特徴とす
る。
【0018】請求項4に係る発明は、請求項1から請求
項3までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータに
おいて、前記平面部材は、円板状部材又は環状部材であ
ることを特徴とする。
【0019】請求項5に係る発明は、請求項1から請求
項4までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータに
おいて、前記振動発生源は、電気的エネルギーを機械的
変位に変換することにより機械的振動を発生する電気機
械変換素子であることを特徴とする。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項1から請求
項5までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータに
おいて、前記振動発生源は、圧電素子であることを特徴
とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
に係る実施形態について、さらに詳しく説明する。な
お、以降の説明は、振動アクチュエータとして、超音波
の振動域を利用する超音波アクチュエータを例にとって
行う。図1は、本発明に係る振動アクチュエータの実施
形態を示す断面図である。本実施形態の振動アクチュエ
ータ10は、固定軸であるシャフト7と、互いに加圧接
触するとともにシャフト7により保持される振動子1及
びロータ6とを備える。
【0022】シャフト7は、軸方向と直交する断面形状
が円形の円柱状部材であり、一端にはねじ部7aが刻ま
れている。また、その他端は、固定面に適宜手段により
固定される。また、シャフト7には、後述するボルト1
3a〜13dを挿通させるためのボルト挿通孔7b〜7
eがシャフト7の長手方向と直交する方向について設け
られる。このシャフト7により、振動子1及びロータ6
が支持される。
【0023】振動子1は、SUS304製の弾性体であ
る半円柱状部材2、3と、これらに挟まれた状態で保持
される圧電素子4と圧電素子5とにより構成される。半
円柱状部材2、3は、中空の円柱体を縦に2分割して得
られる形状であり、その材質は、振動減衰の少ないステ
ンレス鋼、インバーないしはアルミニウム合金等の金属
材料を用いることが望ましいが、樹脂製であってもよ
い。
【0024】振動子1の外周面であって、後述する捩り
振動及び縦振動それぞれの振動の節となる位置には、く
びれである小径部1a、1b及び1cが段差状に形成さ
れる。振動子1の小径部1bは中央に形成されており、
一方、小径部1a、1cは小径部1bに関して対称な位
置に形成されている。このようにして、小径部1a〜1
cを設けることにより、振動子1には、大径部1A〜1
Dが形成される。小径部1a〜1cを形成するには、円
柱状の振動子母材に対して切削加工等の機械加工を行う
ことが簡単かつ確実である。
【0025】振動子1の各大径部1A〜1Dには、振動
子1の中心軸に直交する方向に、ボルト挿通孔1A’〜
1D’が形成される。半円柱状部材2、3は、圧電素子
4、5を挟んだ状態で中心部にシャフト7を挿入し、シ
ャフト7に設けられたボルト挿通孔7b〜7eと振動子
1に設けられたボルト挿通孔1A’〜1D’とのシャフ
ト軸方向位置を合わせておき、ボルト13a〜13dを
挿入して、ナット14a〜14dを締め付けることによ
り、固定される。
【0026】なお、振動子1とシャフト7との間には隙
間が設けられており、シャフト7が振動子1に発生する
振動を妨げないようになっている。また、ボルト13a
〜13dとシャフト7との間にも隙間が設けられてお
り、振動子1とともに振動するボルト13a〜13dが
シャフト7に接触しないようになっている。さらに、振
動子1は、その中心部に設けられたピン挿通孔1Eを貫
通するピン12によってシャフト7に固定される。
【0027】厚肉円筒状の部材であるロータ6は、その
中心部に設けられたベアリング8を介してシャフト7に
回転可能に支持される。ロータ6の材料は、アルミニウ
ム合金、ステンレス鋼等の金属又は樹脂が望ましい。
【0028】ロータ6の振動子1との摺動面には、PP
S又はPTFE含有樹脂等の摺動材15が接着されてい
る。この摺動材15は、ロータ6と振動子1との摺動抵
抗を低減させる役割を果たす部材である。一方、振動子
1のロータ6との摺動面、すなわち、半円柱部材2、3
の端部には、環状部材16が取り付けられている。環状
部材16は、振動子1の端面を平坦化するための部材で
ある。環状部材16は、半円柱部材2、3と同種の金属
材料又は樹脂などからなる部材であり、ロータ6と接触
する面がロータ6の回転軸に対し垂直かつ滑らかな平坦
面となっている。摺動材15(ロータ6)は、従来の振
動アクチュエータのように直接振動子1の端面と摺動す
ることはなく、環状部材16の平坦面と摺動する。この
ために、ロータ6は、振動子1の端部に存在するエッジ
や段差の影響を受けて回転ムラを生じることがなく、円
滑に回転する。
【0029】なお、ロータ6の摺動面の反対側の面にお
いては、シャフト7に加圧部材11及びばね9がこの順
に挿入されている。加圧部材11及びばね9は、シャフ
ト7に設けられたねじ部7aに噛合するナット7fによ
って締め付けられることにより、ロータ6を振動子1側
に向けて適宜圧力で加圧している。
【0030】図2(A)及び図2(B)は、本実施形態
の振動アクチュエータに用いる振動子1の斜視図であ
る。なお、図2において、半円柱状部材2、3を締め付
けるためのボルト挿通孔1A’〜1D’は省略してい
る。
【0031】図2に示すように、本実施形態では、振動
子1を構成する半円柱状部材2、3の間に、計8枚の板
状の圧電素子4、5が挟まれた状態で保持される。ま
た、上記に説明したように、半円柱部材2、3の図面上
側の端部には、環状部材16が備えられている。環状部
材16は、図2(B)において明らかなように、半円柱
部材2、3と圧電素子4との間で生じている段差を覆っ
ている。したがって、ロータ6より見ると、振動子1の
上面は平坦な面となっている。
【0032】圧電素子4は捩り振動用の素子であり、圧
電素子5は縦振動用の素子である。各圧電素子は2枚ず
つ積層されて配置されており、圧電素子4は、上部に4
枚配置され、一方、圧電素子5は、下部に4枚配置され
ている。圧電素子4の間には電極4a、及び4bが配置
され、圧電素子5の間には電極5a、5bが配置され
る。電極4a、4b、5a及び5bは、ステンレス鋼、
銅又はリン青銅等の金属板によって形成され、圧電素子
4、5に接着して固定するか、又はボルト13a〜13
d及びナット14a〜14dとによって締め付けて固定
する。また、半円柱状部材2、3は接地される。
【0033】図3(A)は本実施形態の振動アクチュエ
ータに用いる振動子の側面図であり、図3(B)〜図3
(D)はそれぞれ図3(A)におけるA−A、B−B、
及びC−C断面図であって、本実施形態の振動アクチュ
エータの圧電素子の配置を示すものである。なお、図3
(A)においても、図2と同様に、締め付け用のボルト
挿通孔1A’〜1D’は省略してある。
【0034】図3(B)、図3(C)及び図3(D)
は、いずれも、捩り振動用の圧電素子4及び縦振動用の
圧電素子5それぞれの分極方向を示す。捩り振動用の圧
電素子4はモータの軸方向に分極され、縦振動用の圧電
素子5は素子の厚さ方向に分極される。
【0035】図4及び図5は、圧電素子4及び圧電素子
5の分極方向及び電圧印加時の変形を模式的に示す説明
図である。捩り振動用の圧電素子4は、図4(A)に示
すように、平板の長さ方向に分極されており、電圧を印
加し、板厚方向に電界を発生させると、図4(B)に示
すように剪断変形を利用して振動子1を捩り振動させる
ことができる。
【0036】一方、縦振動用の圧電素子5は、図5
(A)に示すように、平板の厚さ方向に分極されてお
り、電圧を印加し、板厚方向に電界を発生させると、図
5(B)に示すように伸び変形する。この圧電素子5の
変形を利用して振動子1を縦振動させることができる。
【0037】次に、振動子1に発生する捩り振動及び縦
振動それぞれのタイミングについて説明する。図6は、
振動子1に発生する縦振動及び捩り振動を組み合わせて
振動子1の端面である駆動面に楕円運動を発生させるこ
とを示す説明図である。図中、ωは、駆動周波数をfと
したときの角周波数(ω=2πf)を表す。
【0038】図6に示すように、捩り運動の周期と伸縮
運動の周期との間の位相差を1/4周期、すなわちπ/
2ずらすと、駆動面上の点では楕円運動が発生する。t
=(6/4)(π/ω)の時点では、捩り振動の変位は
左側に最大であり、縦振動の変位は零である。
【0039】この状態から、t=(7/4)(π/ω)
〜0〜(2/4)(π/ω)までは、捩り振動は左側の
最大から右側の最大まで変位し、縦振動はゼロから上側
の最大に変位し、再びゼロに戻る。したがって、振動子
1の駆動面は、ロータ6(図6においては図示しな
い。)を押しながら、右方向に回転し、ロータ6は駆動
される。
【0040】次に、t=(2/4)(π/ω)〜(6/
4)(π/ω)までは、捩り振動は右側の最大から左側
の最大まで変位し、縦振動はゼロから下側の最大に変位
し再びゼロに戻る。したがって、振動子1の駆動面はロ
ータ6から離れながら左方向に回転するため、ロータ6
は駆動されない。このときに、ロータ6は加圧部材11
により加圧されていても、加圧部材11の固有振動数が
超音波振動域よりも低いため、振動子1の縮みに追従で
きない。
【0041】図7は、本実施形態の振動アクチュエータ
の駆動回路の一例を示すブロック図である。駆動信号発
生装置である発振器31は、所定の周波数の駆動信号を
発生するためのものであり、その出力は分岐して、一方
は、位相を90度進め(又は遅らせ)る移相器32を介
して増幅器33に接続され、他方は、増幅器34に直接
接続される。
【0042】各増幅器33、34は、それぞれ振動子1
に保持される電極4a〜4d、5a及び5bに接続され
る。なお、移相器32の位相差を調節して最適値を選ぶ
ことによって、振動アクチュエータ10のトルク、回転
数及び効率をともに向上させることもできる。
【0043】図8は、本実施形態にかかる振動アクチュ
エータの振動子1に発生する縦振動、捩り振動それぞれ
の振動モードの一例を示す説明図である。本実施形態で
は、1次の縦振動及び2次の捩り振動をそれぞれ振動子
1に発生させ、これらの振動を利用して振動子1の端面
に楕円運動を発生させている。ここで、効率よく振動ア
クチュエータを駆動するためには、振動アクチュエータ
の捩り振動の共振周波数と縦振動の共振周波数とを略一
致させて、回転変位振幅及び縦変位振幅をともに増大さ
せることが望ましい。これらの共振周波数を略一致させ
るために、本実施形態では振動子1に小径部(くびれ)
1a〜1cを設けている。
【0044】小径部(くびれ)1a〜1cは、捩り振動
の節(振動子1の長手方向の両端側2か所)と縦振動の
節(振動子1の長手方向の略中央)との合計3か所にそ
れぞれ設けられる。例えば、縦振動の節に設けられてい
る小径部1bの深さを深くするか、又は幅を広げること
によって、振動子1の1次の縦振動の剛性が低下するた
め、1次の縦振動の共振周波数を下げることができる。
【0045】このとき、小径部1bは2次の捩り振動の
腹に位置するため、2次の捩り振動の共振周波数にはさ
ほど影響を与えない。同様に、2次の捩り振動の節に設
けられている小径部1a、1cの形状を変更することに
よっても、2次の捩り振動の共振周波数を変化させるこ
とができる。
【0046】以上説明したように、本実施形態では、振
動子1の端面に環状部材16を取り付け、これにより振
動子1の端面を平坦化している。したがって、ロータ6
は、直接振動子1と摺動せず、振動子1の端面に存在す
るエッジの影響等を受けてロータ6の回転にムラが生じ
ることはない。また、環状部材16のロータ6と接触す
る面は、ロータ6の回転軸に垂直かつ滑らかな平坦面と
しているので、ロータ6がいずれの回転位置にあって
も、ロータ6と環状部材16との間の摩擦力の大きさは
等しく、この結果、ロータ6の円滑な回転が保証されて
いる。
【0047】(その他の実施形態)なお、本発明は、上
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
【0048】例えば、環状部材16を摺動材15と同一
の材質のものとし、一方、ロータ6には摺動材15を接
着せずに、ロータ6を直接環状部材16の上面において
摺動させ、回転させることとしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、弾性部材の端部に、回転軸に垂直な平面を有する
平面部材を設置し、平面部材の平面を回転部材に接触さ
せることにより弾性部材の端部が行う振動運動を回転部
材に伝達することとしたので、回転部材が滑らかに回転
する振動アクチュエータの提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる振動アクチュエータの一実施形
態を示す断面図である。
【図2】図1に示した振動アクチュエータに用いる振動
子1の斜視図である。
【図3】図2に示した振動子1の側面図である。
【図4】圧電素子4の分極方向及び電圧印加時の変形を
模式的に示す説明図である。
【図5】圧電素子5の分極方向及び電圧印加時の変形を
模式的に示す説明図である。
【図6】振動子1の端面に発生する楕円運動を示す説明
図である。
【図7】本発明に係る振動アクチュエータの駆動回路の
一例を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る振動アクチュエータの振動子1に
発生する縦振動、捩り振動それぞれの振動モードの一例
を示す説明図である。
【図9】特開平8−140377号に開示した振動アク
チュエータの断面図である。
【図10】特開平8−140377号に開示したの振動
アクチュエータに用いる固定子の斜視図である。
【図11】特開平8−140377号に開示した縦−捩
り振動型の振動アクチュエータにおける捩り振動による
移動子の駆動原理を示す説明図である。
【図12】特開平8−140377号に開示したの振動
アクチュエータに用いる固定子の側面図である。
【符号の説明】
1 振動子 2、3 半円柱状部材 4 捩り振動用の圧電素子 5 縦振動用の圧電素子 6 ロータ 7 シャフト 8 ベアリング 9 ばね 10 振動アクチュエータ 11 加圧部材 12 ピン 15 摺動材 16 環状部材 31 発振器 32 移相器 33、34 増幅器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転軸回りに回転可能な回転部材
    と、 前記回転軸と交差する方向に振動発生源を挟み、前記振
    動発生源に励振されて、回転軸方向の端部を振動させる
    2以上の弾性部材とを有し、 前記弾性部材の端部が行う振動運動の一部を前記回転部
    材に伝達することにより、前記回転部材を回転させる振
    動アクチュエータにおいて、 前記弾性部材の端部に、前記回転軸に垂直な平面を有す
    る平面部材を設置し、 前記平面を前記回転部材に接触させることにより前記弾
    性部材の端部が行う振動運動を前記回転部材に伝達する
    ことを特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の振動アクチュエータに
    おいて、 前記振動発生源は、前記弾性部材に、前記回転軸方向の
    縦振動及び前記回転軸回りの捩り振動を発生させ、前記
    弾性部材の端部に楕円運動を行わせることを特徴とする
    振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の振動アク
    チュエータにおいて、 前記弾性部材は、2つの半円柱状部材であり、 前記振動発生源は、前記2つ半円柱状部材の間に配置さ
    れ、前記2つの半円柱状部材とともに略円柱形状を構成
    することを特徴とする振動アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータにおいて、 前記平面部材は、円板状部材又は環状部材であることを
    特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータにおいて、 前記振動発生源は、電気的エネルギーを機械的変位に変
    換することにより機械的振動を発生する電気機械変換素
    子であることを特徴とする振動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載の振動アクチュエータにおいて、 前記振動発生源は、圧電素子であることを特徴とする振
    動アクチュエータ。
JP9026361A 1997-02-10 1997-02-10 振動アクチュエータ Pending JPH10225148A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009034885A1 (ja) * 2007-09-11 2009-03-19 Nikon Corporation 振動アクチュエータおよび撮像装置
JP2010057362A (ja) * 2009-12-11 2010-03-11 Canon Inc 振動波駆動装置

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