JPH1022372A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH1022372A
JPH1022372A JP17807996A JP17807996A JPH1022372A JP H1022372 A JPH1022372 A JP H1022372A JP 17807996 A JP17807996 A JP 17807996A JP 17807996 A JP17807996 A JP 17807996A JP H1022372 A JPH1022372 A JP H1022372A
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JP
Japan
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film
insulating film
semiconductor device
manufacturing
groove
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Application number
JP17807996A
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English (en)
Inventor
Takashi Uehara
隆 上原
Toshiki Yabu
俊樹 薮
Takaaki Uketa
高明 受田
Takashi Nakabayashi
隆 中林
Mizuki Segawa
瑞樹 瀬川
Masatoshi Arai
雅利 荒井
Satoshi Ueda
聡 上田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランダムなパターンからなる溝型素子分離領
域を備え、高集積化に適した半導体装置及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 半導体基板10に溝101を形成し、溝
101に酸化硅素膜21と特定濃度のBPSG膜22と
を順次堆積した後、狭幅の溝101xに発生したボイド
102が消滅し、かつBPSG膜22の表面の段差形状
が変らない条件で熱処理を行う。その後、全面上に酸化
硅素膜23を堆積した後、反転マスクパターンを用い
て、酸化珪素膜23,BPSG膜等を異方性エッチング
して、狭幅の溝101xには埋め込み層103aを、広
幅の溝101zには平坦化用凸部104を残存させる。
その後、さらに酸化硅素膜を堆積して、基板全体を平坦
化する。幅の狭い溝や広い溝を同時に均一性よく埋め込
み、かつBPSG膜からの不純物によるゲート絶縁膜の
汚染を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレンチ分離構造
を有する半導体装置の製造方法に関し、特に微細な素子
分離の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置に対する高集積化・高
速化の要請に伴い、半導体装置中の各半導体素子及び各
半導体素子を分離するための素子分離に対しても、益々
微細化の要求が強くなってきている。
【0003】素子分離形成方法としては、従来より選択
酸化法(以下LOCOS法と略す)を基本とした形成方
法が主に用いられてきた。しかしながら、半導体装置の
微細化にともない素子分離領域の幅が狭まってくると、
このLOCOS法では、半導体基板への欠陥を発生させ
ずにバーズビークの発生や素子分離機能を維持するのに
必要な膜厚のLOCOS膜を得ることが困難である。
【0004】そこで、最近では、より微細な素子分離を
形成する方法として、LOCOS法に代わり溝型素子分
離を形成するいわゆるトレンチ分離法が有望視されてい
る。トレンチ分離法では、半導体基板の素子分離となる
領域に溝を形成した後、絶縁膜で溝を埋める方法であ
る。この方法では、バーズビークの発生はなく、また溝
の深さを変えることにより素子分離となる絶縁膜の膜厚
を任意に調整しうる利点がある。
【0005】図8(a)〜(d)は、従来のトレンチ分
離法による素子分離の形成工程の例を示す断面図であ
る。
【0006】まず、図8(a)に示すように、半導体基
板200上に酸化硅素膜201と窒化硅素膜202とを
順次形成し、さらに、窒化硅素膜202の上に、素子分
離領域Rtoの上方に開口部を有し、素子形成領域Rtrを
覆うフォトレジスト膜210を形成する。
【0007】次に、図8(b)に示すように、フォトレ
ジスト膜210をマスクとしてドライエッチングを行
い、窒化硅素膜202,酸化硅素膜201及び半導体基
板200を順次選択的に除去して、半導体基板200に
溝221を形成する。このとき、溝221には半導体素
子の種類等に応じて何種類かの幅のものがあり、例えば
図8(b)に示す狭幅の溝221xと、中間幅の溝22
1yと、広幅の溝221zとがある。
【0008】次に、図8(c)に示すように、基板の全
面上に酸化硅素膜230を堆積し、広幅の溝221z上
の酸化硅素膜230の上の凹部のみを覆うフォトレジス
ト膜211を形成する。このフォトレジスト膜211
は、図8(a)に示すフォトレジスト膜210を形成す
るのに用いたマスクパターンを反転した後縮小して得ら
れるものを使用して形成される。このような反転マスク
を用いることにより、広幅の部分に生じる凹部を解消
し、基板全体の凹凸を緩和して後の平坦化工程を円滑に
行うようにしているのである。
【0009】次に、図8(d)に示すように、フォトレ
ジスト膜211をマスクとして異方性エッチングを行
い、酸化硅素膜230を選択的に除去する。この工程
で、図8(d)に示すように、狭幅の溝221xには埋
め込み層231aが残存し、広幅の溝221zの中央に
は平坦化用凸部231bが残存する。
【0010】その後の工程の図示は省略するが、全面に
酸化硅素膜及びフォトレジスト膜を堆積して全面エッチ
バックするレジストエッチバック法、あるいは基板の全
面上に酸化硅素膜を堆積してCMP(ケミカルメカニカ
ルポリッシング)を行うCMP法によって基板全体を平
坦化した後、酸化硅素膜等で構成されるゲート絶縁膜
や、多結晶硅素膜等で構成されるゲート電極を形成す
る。
【0011】以上のような素子分離の形成工程によっ
て、メモリセル等の半導体素子が密集している領域には
狭幅の素子分離領域を形成し、周辺回路などの半導体素
子が孤立して存在する領域には広幅の素子分離領域を形
成しながら、全体としての平坦性と膜厚の均一性とを良
好に維持することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の素子分離の形成方法においては、以下のような問題
があった。
【0013】図8(c)に示す工程において、素子分離
の幅がそれほど微細化されていない段階では、狭幅の溝
211xのアスペクト比もそれほど大きくないので、図
8(c)に示すように酸化硅素膜230によって完全に
埋め込まれた状態になる。しかし、素子分離の微細化が
さらに進行すると、狭幅の溝211xが酸化硅素膜23
0によって完全に埋め込まれずに、同図中に破線で示す
ようなボイド232が発生するようになる。そして、図
8(d)に示す工程で、このボイド232が埋め込み層
231aの表面に開口すると、平面的には各ボイドがつ
ながる。したがって、この上に電極配線等が形成される
と、ボイドの存在により電極配線が短絡する等の不具合
を生ぜしめる虞れがある。すなわち、トレンチ分離法に
おいても、素子分離の微細化に伴い溝のアスペクト比が
大きくなるにつれて、狭幅つまり高アスペクト比の溝を
良質な絶縁膜によりボイドを生じることなく埋め込むこ
とが困難となってきている。
【0014】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、溝型素子分離構造を有する半導体装
置において、半導体素子の特性に悪影響を与えることな
く、狭幅の溝をボイドを生ぜしめることなく埋め込むと
ともに幅の広い溝に対しては平坦性及び膜厚均一性を維
持することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、請求項1〜17に記載される半導体装
置の製造方法に関する手段と、請求項18〜23に記載
される半導体装置の構造に関する手段とを講じている。
【0016】請求項1に係る半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に、半導体素子と該半導体素子を分離する
ための溝型素子分離とを有する半導体装置の製造方法で
あって、上記半導体基板上に酸化硅素膜及びエッチング
ストッパ膜を順次形成する第1の工程と、上記半導体素
子の形成領域を覆い上記溝型素子分離の形成領域を開口
した第1のマスク部材を用いて、上記エッチングストッ
パ膜、上記酸化硅素膜及び上記半導体基板を選択的に除
去して、上記溝型素子分離の形成領域に少なくとも広幅
の溝と狭幅の溝との2種類の溝を形成する第2の工程
と、上記第2の工程を経た基板の全面上に、不純物の上
記半導体基板内への拡散を阻止する機能を有する下敷き
用絶縁膜と、低温でフローする特性を有する第1の埋め
込み用絶縁膜とを順次堆積する第3の工程と、上記狭幅
の溝における第1の埋め込み用絶縁膜中のボイドを消滅
させるように熱処理を行う第4の工程と、上記第4の工
程を経た基板の全面上に、不純物の上方への拡散を阻止
する機能を有する拡散防止用絶縁膜を堆積する第5の工
程と、上記拡散防止用絶縁膜の上記広幅の溝の中央部に
位置する部分に生じた凹部を覆う第2のマスク部材を用
いて異方性エッチングを行い、上記拡散防止用絶縁膜、
上記第1の埋め込み用絶縁膜及び上記下敷き用絶縁膜を
順次除去して、上記溝のうち狭幅の溝に上記下敷き用絶
縁膜及び上記第1の埋め込み用絶縁膜で構成される埋め
込み層を残存させる一方、上記広幅の溝の中央部に上記
下敷き用絶縁膜,上記第1の埋め込み用絶縁膜及び上記
拡散防止用絶縁膜で構成される平坦化用凸部を残存させ
る第6の工程と、上記第6の工程を経た基板の全面上に
不純物の上方への拡散を阻止する機能を有する第2の埋
め込み用絶縁膜を堆積する第7の工程と、上記第2の埋
め込み用絶縁膜を少なくとも上記エッチングストッパ膜
が露出する位置まで除去する第8の工程とを備えてい
る。
【0017】この方法により、第3の工程で堆積される
狭幅の溝における第1の埋め込み用絶縁膜内にボイドが
生じても、第4の工程における熱処理によって消滅する
ので、後にボイドの一部が第1の埋め込み用絶縁膜の表
面に露出するのを確実に防止することができる。また、
広幅の溝には平坦化凸部が形成されるので広幅の溝にお
ける平坦性と膜厚の均一性が良好に維持される。したが
って、半導体装置の高集積化に伴い素子分離領域の幅が
縮小されても素子分離機能の優れた溝型素子分離を形成
することができる。
【0018】請求項2に係る半導体装置の製造方法は、
請求項1において、上記第8の工程では、上記第2の埋
め込み用絶縁膜を上記エッチングストッパ膜が露出しか
つ上記第1の埋め込み用絶縁膜の残存部が露出しない位
置まで除去するとともに、上記第8の工程の後に、上記
素子形成領域における半導体基板上にゲート絶縁膜を堆
積する第9の工程と、上記ゲート絶縁膜の上に導電膜を
堆積する第10の工程と、上記導電膜をパターニングし
て上記半導体素子のゲート電極を形成する第11の工程
とをさらに備えている。
【0019】この方法により、第9の工程で半導体素子
のゲート絶縁膜を形成する際に、第1の埋め込み用絶縁
膜の残存部が拡散防止用絶縁膜又は第2の埋め込み用絶
縁膜で覆われているので、フロー特性の良好な第1の埋
め込み絶縁膜中の不純物が上方に拡散して素子領域に侵
入するのを確実に防止できる。したがって、特性の良好
な半導体素子を搭載した半導体装置を形成することがで
きる。
【0020】請求項3に記載されるように、請求項2に
おいて、上記第1の工程では、上記エッチングストッパ
膜を、窒化硅素膜,多結晶硅素膜及び非晶質硅素膜のう
ち少なくともいずれか1つで構成することが好ましい。
【0021】請求項4に係る半導体装置の製造方法は、
請求項3において、上記第3の工程では、上記下敷き用
絶縁膜と上記第1の埋め込み用絶縁膜との厚みを合計し
た値が、上記溝の深さの値よりも大きくなるように上記
下敷き用絶縁膜及び上記第1の埋め込み用絶縁膜を堆積
する方法である。
【0022】この方法により、第10の工程において、
ゲート絶縁膜を形成する際に第1の埋め込み用絶縁膜の
残存部がゲート絶縁膜の上方に突出することがないの
で、確実に請求項3の作用効果を発揮することができ
る。
【0023】請求項5に係る半導体装置の製造方法は、
請求項1において、上記第1の工程では、上記酸化硅素
膜を上記半導体素子のゲート酸化膜とし、上記エッチン
グストッパ膜を第1の導電膜で構成するとともに、上記
第8の工程の後に、上記第8の工程を経た基板の全面上
に第2の導電膜を堆積する第9の工程と、上記第1及び
第2の導電膜をパターニングして上記半導体素子のゲー
ト電極を形成する第10の工程とをさらに備えている。
【0024】この方法により、下敷き用絶縁膜や第1及
び第2の埋め込み用絶縁膜が形成される前からゲート絶
縁膜及びその上の第1の導電膜が形成されているので、
その後の工程で第1の埋め込み絶縁膜中の不純物が素子
領域内に侵入することがない。したがって、各膜の厚み
の自由度が拡大し、製造工程が容易に行なわれることに
なる。
【0025】請求項6に記載されるように、請求項5に
おいて、上記第1の工程では、上記第1の導電膜を多結
晶硅素膜及び非晶質硅素膜のうち少なくともいずれか1
つで構成し、上記第9の工程では、上記第2の導電膜を
多結晶硅素膜,非晶質硅素膜,金属膜,金属化合物膜の
うちいずれか1つで構成することが好ましい。
【0026】請求項7に係る半導体装置の製造方法は、
請求項1において、上記第6の工程では、上記第2のマ
スク部材を上記第1のマスク部材を形成するためのマス
クパターンを反転,縮小して自動的に生成する方法であ
る。
【0027】この方法により、広幅の溝において適切な
位置に適切な大きさの平坦化凸部を形成することがで
き、広幅の溝における平坦性及び膜厚の均一性を良好に
維持することができる。
【0028】請求項8に係る半導体装置の製造方法は、
請求項1において、上記第6の工程では、上記溝のうち
上記狭幅の溝を除く溝の両側面上に上記下敷き用絶縁膜
及び第1の埋め込み用絶縁膜で構成されるサイドウォー
ルを形成する方法である。
【0029】この方法により、狭幅の溝を除く溝の底部
の傾きが緩やかになるので、第2の埋め込み用絶縁膜を
堆積する際に、狭幅の溝を除く溝における第2の埋め込
み用絶縁膜中のボイドの発生が確実に防止されることに
なる。
【0030】請求項9に係る半導体装置の製造方法は、
請求項1において、上記第3及び第5の工程では、上記
第1の埋め込み用絶縁膜及び第2の絶縁膜の厚みを合計
した値が上記溝の深さと上記酸化硅素膜の厚みと上記エ
ッチングストッパ膜の厚みとを合計した値にほぼ等しく
なるように、上記第1の埋め込み用絶縁膜及び拡散防止
用絶縁膜を形成する方法である。
【0031】この方法により、素子分離領域及び素子形
成領域に亘る基板全体の平坦性が向上する。
【0032】請求項10に係る半導体装置の製造方法
は、請求項1において、上記第3の工程では、上記第1
の埋め込み用絶縁膜としてBPSG膜を形成する方法で
ある。
【0033】この方法により、BPSG膜の低温での熱
処理における良好なフロー性を利用して、第1の埋め込
み用絶縁膜内におけるボイドを容易に消滅させることが
できる。
【0034】請求項11に係る半導体装置の製造方法
は、請求項1又は10において、上記第4の工程では、
上記熱処理を上記第1の埋め込み用絶縁膜の表面の段差
形状が殆ど変らないような温度で行う方法である。
【0035】この方法により、第1の埋め込み用絶縁膜
の表面形状が変わることで後の工程において平坦度維持
が困難化するのを有効に防止することができる。
【0036】請求項12に係る半導体装置の製造方法
は、請求項10において、上記第3の工程では、上記B
PSG膜中のP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度を14〜
19モル%とし、上記第4の工程では、850℃以下の
温度で熱処理を行う方法である。
【0037】請求項13に係る半導体装置の製造方法
は、請求項10において、上記第3の工程では、上記B
PSG膜中のP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度を18〜
26モル%とし、上記第4の工程では、800℃以下の
温度で熱処理を行う方法である。
【0038】請求項12又は13の方法により、BPS
G膜を第1の埋め込み用絶縁膜として用いた場合に、ボ
イドの消滅させるための熱処理の際に第1の埋め込み絶
縁膜の表面段差形状を不変とすることができる。
【0039】請求項14に係る半導体装置の製造方法
は、請求項1又は10において、上記3の工程を行う際
の上記狭幅の溝のアスペクト比を2〜3.5とする方法
である。
【0040】この方法により、素子分離領域が微細化さ
れても、素子分離領域の厚みを十分厚く維持しながら、
アスペクト比の増大に伴って第1の埋め込み絶縁膜に発
生する確率が高くなるボイドを確実に消滅させることが
できる。
【0041】請求項15に係る半導体装置の製造方法
は、半導体基板上に、半導体素子と該半導体素子を分離
するため溝型素子分離とを有する半導体装置の製造方法
であって、半導体基板上に酸化硅素膜及びエッチングス
トッパ膜を順次形成する第1の工程と、素子形成領域を
覆う第1のマスク部材を用いて、上記エッチングストッ
パ膜、上記酸化硅素膜及び上記半導体基板を選択的に除
去して素子分離領域に溝を形成する第2の工程と、上記
第2の工程を経た基板の全面上に、不純物の上記半導体
基板内への拡散を阻止する機能を有する下敷き用絶縁膜
と、低温でフローする特性を有する埋め込み用絶縁膜と
を順次堆積する第3の工程と、上記埋め込み用絶縁膜の
表面の段差形状が殆ど変らない条件で熱処理を行って、
上記溝型素子分離における上記埋め込み用絶縁膜に生じ
たボイドを消滅させる第4の工程とを備えている。
【0042】請求項16に係る半導体装置の製造方法
は、請求項15において、上記第3の工程では、上記埋
め込み用絶縁膜としてP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度
が14〜19モル%のBPSG膜を堆積し、上記第4の
工程では、850℃以下の温度で熱処理を行う方法であ
る。
【0043】請求項17に係る半導体装置の製造方法
は、請求項15において、上記第3の工程では、上記埋
め込み用絶縁膜としてP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度
が18〜26モル%のBPSG膜を堆積し、上記第4の
工程では、800℃以下の温度で熱処理を行う方法であ
る。
【0044】請求項15〜17の方法により、溝型素子
分離構造を有する半導体装置の製造工程全般において、
溝をBPSG膜等のフロー特性のよい埋め込み用絶縁膜
で埋め込むとともに、熱処理によって、埋め込み用絶縁
膜の表面段差形状を変えることなく埋め込み用絶縁膜膜
内に生じたボイドを消滅させることができる。したがっ
て、製造工程中における基板の平坦性の維持が容易とな
り、特性の良好なかつ信頼性の高い半導体装置を形成す
ることができる。
【0045】請求項18に係る半導体装置は、半導体基
板上に、半導体素子と、該半導体素子を分離するための
第1の溝型素子分離と、第2の溝型素子分離との少なく
とも2種類の溝型素子分離を有する半導体装置におい
て、上記第1の溝型素子分離は、広幅の溝の底部中央に
形成され、不純物の上記半導体基板への拡散を阻止する
機能を有する下敷き用絶縁膜と低温でフローする特性を
有する第1の埋め込み用絶縁膜と不純物の上方への拡散
を阻止する機能を有する拡散防止用絶縁膜とで構成され
た平坦化用凸部と、上記広幅の溝内のうち上記平坦化用
凸部が占める部分を除く部分を埋めて形成され不純物の
上方への拡散を防止する機能を有する第2の埋め込み用
絶縁膜とにより構成されており、上記第2の溝型素子分
離は、狭幅の溝の両側面の少なくとも一部と底面とを覆
う上記下敷き用絶縁膜と、上記狭幅の溝内の上記第1の
埋め込み用絶縁膜の上に堆積された上記第2の埋め込み
用絶縁膜とにより構成されており、上記半導体素子は、
上記各溝型素子分離の間の半導体基板の上に形成された
ゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜の上に形成されたゲー
ト電極とを有する構成としたものである。
【0046】この構成により、半導体装置の製造工程に
おいて、狭幅の溝において第1の埋め込み絶縁膜中のボ
イドが発生していても第1の埋め込み用絶縁膜が低温で
のフロー性を有しているので、容易にボイドを消滅させ
うる構造となる。したがって、素子分離領域の幅が縮小
されても、半導体装置の溝型素子分離における素子分離
機能を高く維持することができる。
【0047】請求項19に係る半導体装置は、請求項1
8において、上記半導体素子のゲート電極は、第1の導
電膜と第2の導電膜とにより構成されていて、上記第1
の導電膜と上記第2の埋め込み用絶縁膜との高さ位置が
ほぼ等しい構成としたものである。
【0048】この構成により、半導体装置の素子分離領
域及び素子形成領域に亘る全体の平坦度が良好となる。
【0049】請求項20に係る半導体装置は、請求項1
8又は19において、上記溝型素子分離のうち上記第2
の溝型素子分離を除く溝型素子分離は、溝の両側面上に
形成され、上記第1及び拡散防止用絶縁膜で構成される
サイドウォールをさらに備えている構成としたものであ
る。
【0050】この構成により、第1の溝型素子分離にお
ける第2の埋め込み用絶縁膜の下地の傾斜が緩やかにな
るので、第2の埋め込み用絶縁膜内にボイドが発生する
のを抑制することができる。
【0051】請求項21に係る半導体装置は、請求項1
8において、上記第1及び第2の溝型素子分離におい
て、上記第1の埋め込み用絶縁膜は上記第2の埋め込み
用絶縁膜により完全に覆われている構成としたものであ
る。
【0052】この構成により、フロー性のよい第1の埋
め込み用絶縁膜に含まれる不純物が、半導体装置の製造
工程で半導体素子のゲート絶縁膜に侵入しにくい構造と
なるので、半導体装置中の半導体素子の特性が良好とな
る。
【0053】請求項22に係る半導体装置は、請求項1
8又は19において、上記第1の埋め込み用絶縁膜は、
BPSG膜により構成されている構成としたものであ
る。
【0054】この構成により、フロー性の良好なBPS
G膜が第1の埋め込み用絶縁膜として使用されるので、
低温の熱処理によって容易にボイドを消滅させることが
できる構造となるので、高温の熱処理を行う際に生じる
半導体素子の特性の劣化を抑制することができる。
【0055】請求項23に係る半導体装置は、請求項2
2において、上記BPSG膜中のP2 O5 とB2 O3 の
合計の濃度は、14〜26モル%である構成としたもの
である。
【0056】この構成により、半導体装置の製造工程に
おいて、熱処理温度を適宜選択すれば、第1の埋め込み
絶縁膜内のボイドを消滅させながら第1の埋め込み絶縁
膜の表面の段差形状を変えないようにできる構造とな
る。したがって、平坦度や膜厚の均一性のよい溝型素子
分離を有しかつ信頼性の高い半導体装置を構成すること
ができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1(a)〜(e)及び図2(a)
〜(d)は、第1の実施形態における素子分離の形成工
程を示す断面図である。
【0058】まず、図1(a)に示すように、半導体基
板10を酸化して、半導体基板10上に厚み20nmの
酸化硅素膜11を形成した後、酸化硅素膜11の上にエ
ッチングストッパ膜となる厚み180nmの窒化硅素膜
12を堆積する。その上に、素子分離領域Rtoに開口部
を有し、素子形成領域Rtrを覆うフォトレジスト膜41
をフォトリソグラフィ工程により形成する。
【0059】次に、図1(b)に示すように、フォトレ
ジスト膜41をマスクとしてドライエッチングを行い、
窒化硅素膜12,酸化硅素膜11及び半導体基板10を
順次選択的に除去して、半導体基板10に深さ500n
mの素子分離用の溝101を形成した後、フォトレジス
ト膜41を除去する。このとき、半導体基板10には、
狭幅の溝101x、中間幅の溝10y,広幅の溝101
zというような例えば3種類の幅を有する溝が形成され
ている。ただし、実際には、これらの溝101x〜10
1yは3種類とは限らず、かつ3種類の幅の溝101x
〜10zが連続して形成されているとは限らない。
【0060】その後、図1(c)に示すように、CVD
を行って、基板上に、半導体基板11中への不純物の拡
散を阻止するための下敷き用絶縁膜である厚み50nm
の酸化硅素膜21を堆積し、さらに厚み300nmのB
PSG膜22を堆積する。なお、BPSG膜22の膜厚
は、酸化硅素膜21及びBPSG膜22の合計膜厚Tob
が溝101の深さDptよりも小さくなるように設定す
る。その理由は、後にゲート酸化膜を形成する際にBP
SG膜22の表面が露出しているとBPSG膜22中の
不純物が上方に拡散するので、ゲート酸化膜を形成する
時点でBPSG膜22を露出させないようにするためで
ある。
【0061】このとき、図1(c)に示すように、BP
SG膜22が堆積された時点では、狭幅の溝101xに
おけるBPSG膜22内にはボイド102が発生してい
るが、その後、熱処理することによりBPSG膜22中
のボイド102は消滅する。この熱処理の際、BPSG
膜22を大きくフローしてしまうと下地の高低に応じて
BPSG膜22の膜厚が変化するため、後の工程におけ
る平坦化を行うための処理例えば反転パターンを有する
フォトレジスト膜の形成等が円滑に行なえなくなる。そ
して、平坦化を行った後の段差のばらつきが発生し、歩
留りを大きく低下させる。そのため、この熱処理ではB
PSG膜22の表面モフォロジーがあまり変化しないよ
うに、BPSG膜22中のボロン,リンの濃度及び熱処
理条件を設定する。以下、その方法について、以下に具
体的に説明するが、まず、BPSG膜の基本的なフロー
特性について説明する。
【0062】BPSG膜22のフロー特性は、一般に熱
処理条件(温度、時間、雰囲気)とBPSG膜22中の
不純物成分であるP2 O5 とB2 O3 の合計のモル濃度
(以下、トータル不純物濃度という)に依存する。図3
は、本発明の過程で行なった実験の結果得られたデータ
を示し、窒素雰囲気中での850℃,30分の熱処理に
おけるBPSG膜のフロー特性のP2 O5 とB2 O3 の
濃度との関係を示すマップである。図中、直線lA より
も上方の領域Zo1はトータル不純物濃度が14モル%以
下の領域であり、直線lA と直線lB とに挟まれ多領域
Zo2はトータル不純物濃度が14〜19モル%の領域で
あり、直線lB よりも下方の領域Zo3はトータル不純物
濃度が19モル%以上の領域である。図4(a)〜
(c)は、それぞれ図3に示す各領域Zo1,Zo2,Zo3
におけるBPSG膜22のフロー特性を示す図である。
図4(a)に示すように、領域Zo1では、BPSG膜は
充分なフロー特性を示し、BPSG膜中のボイド102
が消滅するだけでなく、BPSG膜の表面モフォロジー
が変化する。このとき、フロー角θは、θ<70゜を満
たす値になる。図4(b)に示すように、領域Zo2で
は、BPSG膜は若干流動性を示し、BPSG膜中のボ
イド102は消滅するが、BPSG膜の表面モフォロジ
ーはほとんど変化しない。このとき、フロー角θは、θ
≧70゜を満たす値である。一方、図4(c)に示すよ
うに、領域Zo3では、BPSG膜22は流動性を示さ
ず、狭幅の溝101xにおけるBPSG膜22中のボイ
ド102は残存したままである。
【0063】本実施形態では、図1(c)に示す工程か
ら図1(d)に示す工程に至る間に温度850℃の条件
で熱処理を行うが、図1(c)に示す工程で堆積される
BPSG膜のトータル不純物濃度が領域Zo2の範囲にあ
るようにしておくことにより、BPSG膜の表面モフォ
ロジーをあまり変化させることなく、狭幅の溝101x
におけるBPSG膜中のボイド102を消滅させる。
【0064】その後、図1(d)に示すように、CVD
法により、基板の全面上に拡散防止用絶縁膜としての厚
み350nmの酸化硅素膜23を堆積する。このとき、
酸化硅素膜21、BPSG膜22及び酸化硅素膜23の
膜厚を合計した値Tobo は、半導体基板10に形成され
ている段差の高さ、すなわち溝101の深さ、酸化硅素
膜11の厚み及び窒化硅素膜12の厚みを合計した値H
tosn(本実施形態では700nm)に等しくなるように
形成されている。このように形成することにより、拡散
防止用絶縁膜(酸化硅素膜23)の平坦化工程における
膜厚の均一性を確保でき、パターン依存性を最小限に抑
えることができる。次に、広幅の溝101zにおける酸
化硅素膜23の凹部上のみを覆うフォトレジスト膜42
を形成する。このフォトレジスト膜42は、例えば図1
(a)に示す素子形成領域Rtrを覆うフォトレジスト膜
41のマスクパターン(レチクル)から以下のようにし
て自動的に生成される。まず、フォトレジスト膜41の
マスクパターンを反転させることで、素子分離領域Rto
を覆うフォトレジスト膜のパターンが得られる。その
後、このパターンを等方的に若干縮小させることによ
り、狭幅の溝101xや中間幅の溝101yを覆う部分
のないフォトレジスト膜のパターンが得られる。ただ
し、BPSG膜22及び酸化硅素膜23の合計膜厚に応
じてパターンの縮小率を決めておく。
【0065】次に、図1(e)に示すように、このフォ
トレジスト膜42をマスクとして、異方性エッチングを
行って、素子形成領域Rtr上の窒化硅素膜11が露出す
るまで酸化硅素膜23、BPSG膜22及び酸化硅素膜
21を順次除去すると、狭幅の溝101xには埋め込み
層103aが残存し、中間幅の溝101yや広幅の溝1
01zの側面にはサイドウォール103bが残存し、広
幅の溝101zの中央には平坦化用凸部103cが残存
する。ただし、溝101y,101zの側面の傾斜が緩
やかな場合には、サイドウォール103bは残存しなく
なるが、その場合には次の工程で第2の埋め込み用絶縁
膜を堆積する際にボイドが発生しにくいので、不具合は
生じない。
【0066】次に、図2(a)に示すように、基板の全
面上に第2の埋め込み用絶縁膜である酸化硅素膜24を
堆積した後、基板表面を平坦化するためのフォトレジス
ト膜43を塗布する。
【0067】その後、図2(b)に示すように、エッチ
バック法により、フォトレジスト膜43及び酸化硅素膜
24を窒化硅素膜12が露出しかつ半導体基板10の表
面が露出しない位置まで除去する。つまり、酸化硅素膜
24の上端面が、図2(b)に示す範囲H1内にあれば
よい。
【0068】その後、図2(c)に示すように、窒化硅
素膜12を除去し、さらに酸化硅素膜11を除去するこ
とで、基板の表面がほぼ平坦になる。ただし、溝101
x〜101z上の酸化硅素膜24が上方に多少突出して
いてもよい。また、CMPを行うことにより、図2
(a)に示す状態から図2(c)に示す状態まで平坦化
するようにしてもよい。
【0069】次に、図2(d)に示すように、基板上
に、ゲート酸化膜13及び多結晶硅素膜14及びタング
ステンシリサイド膜15を形成し、これをパターニング
してゲート電極を形成する。この工程において、上述の
ように、半導体基板10上にゲート酸化膜を形成する際
には、半導体基板10を構成するシリコンの表面部分を
熱酸化するが、図2(d)に示すように、BPSG膜で
構成される埋め込み層103a,サイドウォール103
b及び平坦化用凸部103cが酸化硅素膜24によって
完全に覆われているので、BPSG膜中の不純物が上方
に拡散して素子領域内に入り込むのを確実に防止するこ
とができる。
【0070】本実施形態によれば、トレンチ分離用の溝
を形成した後、狭幅の溝101xをボイドを残存させる
ことなくBPSG膜で埋め込むと同時に、広幅の溝10
1zに対しては平坦性及び膜厚均一性を損なうことのな
い埋め込み層を形成することができる。しかも、ゲート
酸化膜形成のための熱酸化工程で、BPSG膜の表面が
露出することはないので、BPSG膜から上方に拡散し
た不純物が素子領域内に侵入するのを有効に防止するこ
とができ、よって、特性の良好なMOSトランジスタを
形成することができる。
【0071】尚、本実施形態では酸化硅素膜11を半導
体基板の熱酸化により形成したが、CVDやスパッタリ
ングにより形成してもよい。また、窒化硅素膜12の代
りに、多結晶硅素膜や非晶質硅素膜を用いてもよい。さ
らに、下敷き用絶縁膜としてCVDによる酸化硅素膜2
1を用いたが、酸化硅素膜21の堆積前に半導体基板の
熱酸化による酸化硅素膜を形成してもよい。特に、エッ
チングストッパ膜として多結晶硅素膜又は非晶質硅素膜
を用いた場合は、半導体基板の熱酸化時に多結晶または
非晶質硅素膜も同時に酸化されるため、下敷き用絶縁膜
としての酸化硅素膜21をCVDにより堆積する必要は
ない。
【0072】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について説明する。図5(a)〜(e)及び図6(a)
〜(c)は、第2の実施形態における素子分離の形成工
程を示す断面図である。
【0073】まず、図5(a)に示すように、半導体基
板10を酸化して、半導体基板10上に厚み10nmの
ゲート酸化膜13を形成した後、第1の導電層である厚
み190nmの多結晶硅素膜14を形成する。この多結
晶硅素膜14の上に素子形成領域Rtrを覆うフォトレジ
スト膜41をフォトリソグラフィにより形成する。
【0074】次に、図5(b)に示すように、フォトレ
ジスト膜41をマスクとしてドライエッチングを行っ
て、多結晶硅素膜14、ゲート酸化膜13及び半導体基
板10を順次選択的に除去して半導体基板10に深さ5
00nmの素子分離用の溝101を形成した後、フォト
レジスト膜41を除去する。このとき、半導体基板10
には、狭幅の溝101x、中間幅の溝101y,広幅の
溝101zというような例えば3種類の幅を有する溝が
形成されている。
【0075】その後、図5(b)に示すように、CVD
を行って、基板の全面上に下敷き用絶縁膜として厚み5
0nmの酸化硅素膜21を堆積し、更に450nmのB
PSG膜22を堆積する。尚、本実施形態では既にゲー
ト酸化膜の形成とゲート電極となる多結晶硅素膜14の
形成工程を終了しているので、後の工程におけるBPS
G膜内の不純物の上方への拡散を考慮する必要はない。
したがって、BPSG膜22を形成するに際し、酸化硅
素膜21及びBPSG膜22の合計膜厚が溝101の深
さよりも小さくなるように制限を加える必要はない。
【0076】本実施形態においても、BPSG膜22を
堆積した時点では、狭幅の溝101xにはボイド102
が発生している。しかし、BPSG膜22中のボロン、
リンの濃度及び熱処理条件を第1の実施形態と同様に設
定することにより、BPSG膜22の表面モフォロジー
があまり変化せずに、狭幅の溝101xにおけるBPS
G膜22中のボイド102を消滅させることができる。
【0077】その後、図5(d)に示すように、CVD
を行って、基板の全面上に拡散防止用絶縁膜としての厚
み200nmの酸化硅素膜23を堆積する。ここで、酸
化硅素膜21、BPSG膜22及び酸化硅素膜23の膜
厚を合計した値Tobo は、第1の実施形態と同様に、半
導体基板10に形成されている段差の高さ、即ち溝10
1の深さ、酸化硅素膜11の厚み及び窒化硅素膜12の
厚みを合計した値Htosn(本実施形態では700nm)
に等しくなるように形成されている。このように形成す
ることにより、拡散防止用絶縁膜(酸化硅素膜23)の
平坦化工程における膜厚の均一性を確保でき、パターン
依存性を最小限に抑えることができる。次に、上記第1
の実施形態と同様に、広幅の溝101zにおいて形成さ
れる酸化硅素膜23の凹部上のみを覆うフォトレジスト
膜42を形成する。このフォトレジスト膜42は、図5
(a)に示すフォトレジスト膜41のマスクパターンの
反転マスクをさらに縮小したものを用いて形成されるも
のである。
【0078】次に、図5(e)に示すように、このフォ
トレジスト膜42をマスクとして、異方性エッチングを
行って、素子形成領域上の多結晶硅素膜14が露出する
まで酸化硅素膜23、BPSG膜22及び酸化硅素膜2
1を順次除去すると、狭幅の溝101xには埋め込み層
103aが残存し、中間幅の溝101yや広幅の溝10
1zの両側面上にはサイドウォール103bが残存し、
広幅の溝101zの中央には平坦化用凸部103cが残
存する。ただし、溝101y,101zの側面の傾斜が
緩やかな場合には、サイドウォール103bは残存しな
くなるが、その場合には、次の工程で第2の埋め込み用
絶縁膜を堆積する際にボイドが発生しにくいので、不具
合は生じない。
【0079】次に、図6(a)に示すように、基板の全
面上に第2の埋め込み用絶縁膜である酸化硅素膜24を
堆積した後、基板表面を平坦化するためのフォトレジス
ト膜43を塗布する。
【0080】その後、図6(b)に示すように、エッチ
バック法により、フォトレジスト膜43及び酸化硅素膜
24を多結晶硅素膜14の表面が完全に露出する直後ま
で除去する。
【0081】その後、図6(c)に示すように、基板の
全面上に第2の導電層としてのタングステンシリサイド
膜15を堆積し、これをパターニングする。このタング
ステンシリサイド膜15と、すでに形成されている多結
晶硅素膜14とによりゲート電極を構成する。
【0082】本実施形態によっても、上記第1の実施形
態と同様にトレンチ分離用の溝を形成した後、幅の狭い
溝をボイドを生じることなく埋め込むと同時に、幅の広
い溝に対しては平坦性及び膜厚均一性を損なうことのな
い埋め込み層を形成することができる。
【0083】また本実施形態によれば、BPSG膜22
を堆積する前に既にゲート酸化膜13を形成しており、
かつBPSG膜22を堆積する時点で多結晶硅素膜14
及び酸化硅素膜21によりゲート酸化膜及びトランジス
タのチャネル部分が保護されているため、BPSG膜か
らの不純物の混入によるデバイス特性の変動を確実に排
除することができる。
【0084】本実施形態によれば、上記第1の実施形態
と同様に、トレンチ分離用の溝を形成した後、狭幅の溝
101xをボイドを残存させることなくBPSG膜で埋
め込むと同時に、広幅の溝101zに対しては平坦性及
び膜厚均一性を損なうことのない埋め込み層を形成する
ことができる。特に、第1の実施形態と比べて、BPS
G膜を堆積する前に、ゲート酸化膜及びゲート電極用多
結晶硅素膜を形成しているので、各膜の厚みの関係を考
慮しなくてもBPSG膜からゲート酸化膜への不純物の
侵入を確実に防止することができる利点がある。
【0085】なお、本実施形態では、ゲート電極を構成
する第1の導電層として多結晶硅素膜を用いたが、非晶
質硅素膜を用いてもよい。また、ゲート電極を構成する
第2の導電層としてタングステンシリサイド膜を用いた
が、多結晶硅素膜、非晶質硅素膜、他の金属、金属化合
物のいずれかもしくはそれらの積層構造であってもよ
い。また、下敷き用絶縁膜としてCVD法による酸化硅
素膜21を用いたが、酸化硅素膜21の堆積前に半導体
基板の熱酸化による酸化硅素膜を形成するか、または熱
酸化による酸化硅素膜のみでもよい。
【0086】また、第2の埋め込み用絶縁膜24を平坦
化する工程ではレジストエッチバック法を用いたが、C
MP(ケミカルメカニカルポリッシング)法による平坦
化を行ってもかまわない。
【0087】なお、上記第1,第2の実施形態において
BPSG膜の熱処理を850℃で行ったが、熱処理温度
を800℃以下に下げることもできる。その場合、85
0℃の場合の領域Zo2に相当するトータル不純物濃度は
18〜26モル%であるので、トータル不純物濃度をこ
の範囲に設定することにより、800℃で熱処理を行っ
て、BPSG膜の表面モフォロジーをあまり変化させる
ことなく、狭幅の溝におけるBPSG膜中のボイドを消
滅させることができる。
【0088】なお、上記第1,第2の実施形態では、図
中に各溝にテーパをつけた形状を示したが、素子分離領
域が微細化されるにつれて、溝の底部の幅を十分大きく
確保する必要が生じるので、溝の側面をほぼ垂直にする
ほうが好ましい。その際には、特にBPSG膜内にボイ
ドが発生しやすくなるが、上記各実施形態では、斯かる
場合にもボイドを確実に消滅させることができる。
【0089】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について説明する。図7(a)〜(f)は、第3の実施
形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0090】まず、図7(a)に示す工程では、上記第
1の実施形態と同様に、図1(a)〜(c)に示す工程
を実施する。まず、半導体基板10の上に酸化硅素膜1
1(厚み10〜20nm程度)及びエッチングストッパ
膜である多結晶硅素膜22(厚み100〜300nm程
度)を堆積した後、多結晶硅素膜22の上に、素子分離
領域Rtoを開口しかつ素子形成領域Rtrを覆うフォトレ
ジスト膜(図1(a)に示すフォトレジスト膜41に相
当するもの)を形成する。そして、上記フォトレジスト
膜をマスクとしてエッチングを行い、多結晶硅素膜22
及び酸化硅素膜11を除去した後、さらに半導体基板1
0を堀込んで、所定深さ(約500nm)の溝101を
形成する。このとき、半導体基板10の表面と溝101
の側面との間の角度θは90゜付近(80〜100゜程
度の範囲)であるが、必ずしもこれに限定されるもので
はない。本実施形態では、図7(a)〜(f)に3つの
狭幅の溝101xと広幅の溝101zとが示されてお
り、中間幅の溝は示されていないが、半導体基板10の
他の部位には、多種の中間幅の溝が存在していてもよ
い。
【0091】そして、溝101が形成された状態で、基
板上に下敷き用絶縁膜である酸化硅素膜21(HTO
膜)を形成し、さらに、この上にBPSG膜22を溝部
101の深さ寸法の1/2よりも大寸法の厚み(例えば
300〜500nm程度)で堆積する。このBPSG膜
22は、例えばシラン系BPSG膜,TEOS系BPS
G膜等のフロー性を有する膜である。このBPSG膜2
2中のP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度は、14〜19
モル%の範囲である。ただし、BPSG膜22中のP2
O5 とB2 O3 の合計の濃度を18〜26モル%として
もよい。
【0092】このとき、図1(c)に示すと同様に、幅
の狭い素子分離領域Rtoにおいて、狭幅の溝101xの
アスペクト比が高いので、BPSG膜22中にボイド1
02が発生する確率が極めて高い。
【0093】次に、図7(b)に示すように、上記第1
の実施形態で説明したように、ボイド102を消滅さ
せ、かつBPSG膜の表面モフォロジーを変化させない
条件で、BPSG膜22の熱処理を行う。例えば850
℃の熱処理により、BPSG膜22のフローを行い、ボ
イド102を消滅させる。BPSG膜22中のP2 O5
とB2 O3 の合計の濃度が14〜19モル%のときに
は、850℃以下の温度で熱処理を行う。また、BPS
G膜中のP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度を18〜26
モル%のときには、800℃以下の温度で熱処理を行
う。
【0094】次に、図7(c)に示すように、BPSG
膜22をエッチバックし、狭幅の溝101xの底部付近
に埋め込み層22aを残して、素子形成領域Rtr内のB
PSG膜22を完全に除去する。
【0095】次に、図7(d)に示すように、基板の全
面上に溝101の深さ寸法よりも大寸法の厚み(例えば
800〜1000nm程度)を有する第2の埋め込み用
絶縁膜である酸化硅素膜24を堆積し、溝101を酸化
硅素膜24で埋める。この酸化硅素膜24は、BPSG
膜22中の不純物が上方に拡散するのを阻止する機能を
有していればよい。このとき、狭幅の溝101xの底部
に埋め込み層22aが形成されているので、溝101x
のアスペクト比が小さくなったのと同じ効果が生じ、酸
化硅素膜24中にはボイドは発生しない。
【0096】その後、図7(e)に示す工程で、図示し
ないが、酸化硅素膜24の上にフォトレジスト膜を堆積
して、レジストエッチバック法による平坦化を行う。こ
の状態で、各溝101は、角膜の残存部21a,22
a,24aによって埋め込まれる。
【0097】さらに、図7(f)に示すように、上記第
1の実施形態における図2(b)に示す工程と同じ処理
を行う。ただし、本実施形態では、広幅の溝101zに
平坦化用凸部は形成されない。さらにその後、上記第1
の実施形態における図2(d)に示す工程と同じ処理を
行って、素子形成領域RtrにMOSトランジスタのゲー
ト酸化膜,ゲート電極等を形成する。
【0098】本実施形態では、図7(d)に示す工程で
溝101内に酸化硅素膜24が堆積される際に、狭幅の
溝101x内に埋め込み層22aが形成されているため
に、溝部101xのアスペクト比が小さくなったのと同
じ効果が得られる。すなわち、シャドウィング効果によ
るボイドの発生を招くことがない。特に、溝101x自
体の形状は、その側面と基板表面との間の角度がほぼ9
0゜に近くなるように、つまりテーパを持たないか、テ
ーパを持っても極めて小さくできるので、狭幅の溝10
1xの底部の幅寸法は上部の幅寸法とそれほど変わらな
い。すなわち、高集積化された半導体装置においても、
良好な素子分離機能を確保しながら、半導体装置の信頼
性の劣化を有効に防止することができる。
【0099】上記第1〜第3の実施形態において、溝を
埋め込むために用いる第1の埋め込み用絶縁膜として
は、BPSG膜だけでなく、PSG膜,BSG膜,ヒ素
含有酸化硅素膜等でもよく、また、酸化硅素膜を堆積し
てから不純物イオンの注入を行うことでフロー性を与え
てもよい。さらに、フッ素を含有したBPSG膜等を用
いることも可能である。
【0100】
【発明の効果】請求項1〜14によれば、溝型素子分離
を有する半導体装置の製造方法として、半導体基板に形
成された素子分離領域において、狭幅の溝と広幅の溝と
に下敷き用絶縁膜とフロー性のよい第1の埋め込み用絶
縁膜とを堆積し、狭幅の溝では熱処理を行ってボイドを
消滅させた後第2の埋め込み用絶縁膜と共に埋め込む一
方、広幅の溝では中央部に平坦化用凸部を形成した後第
2の埋め込み用絶縁膜と共に埋め込んで全体を平坦化
し、素子形成領域にはゲート絶縁膜とゲート電極とを形
成して半導体素子を形成するようにしたので、半導体装
置の特性を損ねることなく、かつ半導体素子狭幅の溝に
おけるボイドを残存させることなく、広幅の溝における
平坦性と膜厚の均一性とを高く維持することができ、よ
って、高集積化された半導体装置の信頼性の向上を図る
ことができる。
【0101】請求項15〜17によれば、溝型素子分離
構造を有する半導体装置の製造方法として、溝に埋め込
まれたフロー性の埋め込み用絶縁膜の表面の段差形状を
変えることなく、ボイドを消滅させる条件で熱処理を行
うようにしたので、高集積化された半導体装置の製造工
程における基板の平坦性の維持の容易化を図ることがで
きる。
【0102】請求項18〜23によれば、溝型素子分離
構造を有する半導体装置の構造として、素子分離領域に
おいて、狭幅の溝はフロー特性のよい埋め込み用絶縁膜
とで埋め込む一方、広幅の溝の中央部には平坦化用凸部
を設けるようにしたので、狭幅の溝に発生する埋め込み
用絶縁膜中のボイドのない、かつ広幅の溝における平坦
性と膜厚の均一性のよい素子分離を得ることができ、よ
って、集積度の高い,かつ信頼性の高い半導体装置の提
供を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の素子分離の形成工程のうちB
PSG膜のドライエッチング工程が終了するまでの工程
を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態の素子分離の形成工程のうちB
PSG膜のドライエッチング工程が終了した後ゲート電
極を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図3】第1、第2の実施形態における各不純物の濃度
とBPSG膜のフロー特性との関係を示すマップ図であ
る。
【図4】図3のマップ中の各領域に相当する不純物濃度
を有するBPSG膜のフロー後の形状を示す断面図であ
る。
【図5】第2の実施形態の素子分離の形成工程のうちB
PSG膜のドライエッチング工程が終了するまでの工程
を示す断面図である。
【図6】第2の実施形態の素子分離の形成工程のうちB
PSG膜のドライエッチング工程が終了した後ゲート電
極を形成するまでの工程を示す断面図である。
【図7】第3の実施形態における素子分離の形成工程を
示す断面図である。
【図8】従来の素子分離の形成工程を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 半導体基板 11 酸化硅素膜 12 窒化硅素膜(エッチングストッパ膜) 13 ゲート酸化膜(ゲート絶縁膜) 14 多結晶硅素膜 15 タングステンシリサイド膜 21 酸化硅素膜(下敷き用絶縁膜) 22 BPSG膜(第1の埋め込み用絶縁膜) 23 酸化硅素膜(拡散防止用絶縁膜) 24 酸化硅素膜(第2の埋め込み用絶縁膜) 41〜43 フォトレジスト膜 101 溝 102 ボイド 103a 埋め込み層 103b サイドウォール 103c 平坦化用凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中林 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 瀬川 瑞樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 荒井 雅利 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上田 聡 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、半導体素子と該半導体
    素子を分離するための溝型素子分離とを有する半導体装
    置の製造方法であって、 上記半導体基板上に酸化硅素膜及びエッチングストッパ
    膜を順次形成する第1の工程と、 上記半導体素子の形成領域を覆い上記溝型素子分離の形
    成領域を開口した第1のマスク部材を用いて、上記エッ
    チングストッパ膜、上記酸化硅素膜及び上記半導体基板
    を選択的に除去して、上記溝型素子分離の形成領域に少
    なくとも広幅の溝と狭幅の溝との2種類の溝を形成する
    第2の工程と、 上記第2の工程を経た基板の全面上に、不純物の上記半
    導体基板内への拡散を阻止する機能を有する下敷き用絶
    縁膜と、低温でフローする特性を有する第1の埋め込み
    用絶縁膜とを順次堆積する第3の工程と、 上記狭幅の溝における第1の埋め込み用絶縁膜中のボイ
    ドを消滅させるように熱処理を行う第4の工程と、 上記第4の工程を経た基板の全面上に、不純物の上方へ
    の拡散を阻止する機能を有する拡散防止用絶縁膜を堆積
    する第5の工程と、 上記拡散防止用絶縁膜の上記広幅の溝の中央部に位置す
    る部分に生じた凹部を覆う第2のマスク部材を用いて異
    方性エッチングを行い、上記拡散防止用絶縁膜、上記第
    1の埋め込み用絶縁膜及び上記下敷き用絶縁膜を順次除
    去して、上記溝のうち狭幅の溝に上記下敷き用絶縁膜及
    び上記第1の埋め込み用絶縁膜で構成される埋め込み層
    を残存させる一方、上記広幅の溝の中央部に上記下敷き
    用絶縁膜,上記第1の埋め込み用絶縁膜及び上記拡散防
    止用絶縁膜で構成される平坦化用凸部を残存させる第6
    の工程と、 上記第6の工程を経た基板の全面上に、不純物の上方へ
    の拡散を阻止する機能を有する第2の埋め込み用絶縁膜
    を堆積する第7の工程と、 上記第2の埋め込み用絶縁膜を、少なくとも上記エッチ
    ングストッパ膜が露出する位置まで除去する第8の工程
    とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第8の工程では、上記第2の埋め込み用絶縁膜を、
    上記エッチングストッパ膜が露出しかつ上記第1の埋め
    込み用絶縁膜の残存部が露出しない位置まで除去すると
    ともに、 上記第8の工程の後に、 上記素子形成領域における半導体基板上にゲート絶縁膜
    を形成する第9の工程と、 上記ゲート絶縁膜の上に導電膜を堆積する第10の工程
    と、 上記導電膜をパターニングして上記半導体素子のゲート
    電極を形成する第11の工程とをさらに備えていること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第1の工程では、上記エッチングストッパ膜を、窒
    化硅素膜,多結晶硅素膜及び非晶質硅素膜のうち少なく
    ともいずれか1つで構成することを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第3の工程では、上記下敷き用絶縁膜と上記第1の
    埋め込み用絶縁膜との厚みを合計した値が、上記溝の深
    さの値よりも大きくなるように上記下敷き用絶縁膜及び
    上記第1の埋め込み用絶縁膜を堆積することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第1の工程では、上記酸化硅素膜を上記半導体素子
    のゲート酸化膜とし、上記エッチングストッパ膜を第1
    の導電膜で構成するとともに、 上記第8の工程の後に、 上記第8の工程を経た基板の全面上に、第2の導電膜を
    堆積する第9の工程と、 上記第1及び第2の導電膜をパターニングして上記半導
    体素子のゲート電極を形成する第10の工程とをさらに
    備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第1の工程では、上記第1の導電膜を多結晶硅素膜
    及び非晶質硅素膜のうち少なくともいずれか1つで構成
    し、 上記第9の工程では、上記第2の導電膜を多結晶硅素
    膜,非晶質硅素膜,金属膜,金属化合物膜のうちいずれ
    か1つで構成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第6の工程では、上記第2のマスク部材は上記第1
    のマスク部材を形成するためのマスクパターンを反転,
    縮小して自動的に生成されることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第6の工程では、上記溝のうち上記狭幅の溝を除く
    溝の両側面上に上記下敷き用絶縁膜及び第1の埋め込み
    用絶縁膜で構成されるサイドウォールを形成することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第3及び第5の工程では、上記第1の埋め込み用絶
    縁膜及び拡散防止用絶縁膜の厚みを合計した値が上記溝
    の深さと上記酸化硅素膜の厚みと上記エッチングストッ
    パ膜の厚みとを合計した値にほぼ等しくなるように、上
    記第1の埋め込み用絶縁膜及び拡散防止用絶縁膜を形成
    することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記第3の工程では、上記第1の埋め込み用絶縁膜とし
    てBPSG膜を形成することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1又は10記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記第4の工程では、上記熱処理を上記第1の埋め込み
    用絶縁膜の表面の段差形状が殆ど変らないような温度で
    行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第3の工程では、上記BPSG膜中のP2 O5 とB
    2 O3 の合計の濃度を14〜19モル%とし、 上記第4の工程では、850℃以下の温度で熱処理を行
    うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第3の工程では、上記BPSG膜中のP2 O5 とB
    2 O3 の合計の濃度を18〜26モル%とし、 上記第4の工程では、800℃以下の温度で熱処理を行
    うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1又は10記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記3の工程を行う際の上記狭幅の溝のアスペクト比は
    2〜3.5であることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 半導体基板上に、半導体素子と該半導
    体素子を分離するため溝型素子分離とを有する半導体装
    置の製造方法であって、 半導体基板上に酸化硅素膜及びエッチングストッパ膜を
    順次形成する第1の工程と、 素子形成領域を覆う第1のマスク部材を用いて、上記エ
    ッチングストッパ膜、上記酸化硅素膜及び上記半導体基
    板を選択的に除去して素子分離領域に溝を形成する第2
    の工程と、 上記第2の工程を経た基板の全面上に、不純物の上記半
    導体基板内への拡散を阻止する機能を有する下敷き用絶
    縁膜と、低温でフローする特性を有する埋め込み用絶縁
    膜とを順次堆積する第3の工程と、 上記埋め込み用絶縁膜の表面の段差形状が殆ど変らない
    条件で熱処理を行って、上記溝型素子分離における上記
    埋め込み用絶縁膜に生じたボイドを消滅させる第4の工
    程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第3の工程では、上記埋め込み用絶縁膜として、P
    2 O5 とB2 O3 の合計の濃度が14〜19モル%のB
    PSG膜を堆積し、 上記第4の工程では、850℃以下の温度で熱処理を行
    うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第3の工程では、上記埋め込み用絶縁膜として、P
    2 O5 とB2 O3 の合計の濃度が18〜26モル%のB
    PSG膜を堆積し、 上記第4の工程では、800℃以下の温度で熱処理を行
    うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 半導体基板上に、半導体素子と、該半
    導体素子を分離するための第1の溝型素子分離と、第2
    の溝型素子分離との少なくとも2種類の溝型素子分離を
    有する半導体装置において、 上記第1の溝型素子分離は、 広幅の溝の底部中央に形成され、不純物の上記半導体基
    板への拡散を阻止する機能を有する下敷き用絶縁膜と不
    純物を含み低温でフローする特性を有する第1の埋め込
    み用絶縁膜と不純物の上方への拡散を阻止する機能を有
    する拡散防止用絶縁膜とで構成された平坦化用凸部と、 上記広幅の溝内のうち上記平坦化用凸部が占める部分を
    除く部分を埋めて形成された第2の埋め込み用絶縁膜と
    により構成されており、 上記第2の溝型素子分離は、 狭幅の溝の両側面の少なくとも一部と底面とを覆う上記
    下敷き用絶縁膜と、 上記狭幅の溝内の上記第1の埋め込み用絶縁膜の上に堆
    積された上記第2の埋め込み用絶縁膜とにより構成され
    ており、 上記半導体素子は、 上記各溝型素子分離の間の半導体基板の上に形成された
    ゲート絶縁膜と、該ゲート絶縁膜の上に形成されたゲー
    ト電極とを有することを特徴とする半導体装置。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の半導体装置におい
    て、 上記半導体素子のゲート電極は、第1の導電膜と第2の
    導電膜とにより構成されていて、 上記第1の導電膜と上記第2の埋め込み用絶縁膜との高
    さ位置がほぼ等しいことを特徴とする半導体装置。
  20. 【請求項20】 請求項18又は19記載の半導体装置
    において、 上記溝型素子分離のうち上記第2の溝型素子分離を除く
    溝型素子分離は、溝の両側面上に形成され、上記第1及
    び拡散防止用絶縁膜で構成されるサイドウォールをさら
    に備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項18記載の半導体装置におい
    て、 上記第1及び第2の溝型素子分離において、上記第1の
    埋め込み用絶縁膜は上記第2の埋め込み用絶縁膜により
    完全に覆われていることを特徴とする半導体装置。
  22. 【請求項22】 請求項18又は19記載の半導体装置
    において、 上記第1の埋め込み用絶縁膜は、BPSG膜により構成
    されていることを特徴とする半導体装置。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の半導体装置におい
    て、 上記BPSG膜中のP2 O5 とB2 O3 の合計の濃度
    は、14〜26モル%であることを特徴とする半導体装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6465325B2 (en) * 2001-02-27 2002-10-15 Fairchild Semiconductor Corporation Process for depositing and planarizing BPSG for dense trench MOSFET application
JP2006196843A (ja) * 2005-01-17 2006-07-27 Toshiba Corp 半導体装置およびその製造方法
JP2012009489A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Denso Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
CN106501899A (zh) * 2015-09-07 2017-03-15 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 一种二氧化硅的刻蚀方法

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