JPH1021958A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池Info
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- JPH1021958A JPH1021958A JP8175180A JP17518096A JPH1021958A JP H1021958 A JPH1021958 A JP H1021958A JP 8175180 A JP8175180 A JP 8175180A JP 17518096 A JP17518096 A JP 17518096A JP H1021958 A JPH1021958 A JP H1021958A
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- secondary battery
- lithium ion
- battery
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Abstract
(57)【要約】
【課題】充電時に生成するデンドライトを防止し、安全
性の高いリチウムイオン二次電池を提供する。 【解決手段】正極2と、リチウムイオンを挿入、脱離可
能な材料を主体とする負極1と、非水電解質からなるリ
チウムイオン二次電池において、前記非水電解質がキノ
ン類、並びにキノン類に対応する還元体類を電解質に対
し0.001〜0.2mol/l含む構成とする。
性の高いリチウムイオン二次電池を提供する。 【解決手段】正極2と、リチウムイオンを挿入、脱離可
能な材料を主体とする負極1と、非水電解質からなるリ
チウムイオン二次電池において、前記非水電解質がキノ
ン類、並びにキノン類に対応する還元体類を電解質に対
し0.001〜0.2mol/l含む構成とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウムイオン二次
電池に関し、特にその電解質の改良に関するものであ
る。
電池に関し、特にその電解質の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本発明者は特開平7−169505号公
報において、リチウムイオン二次電池の上位概念に相当
するリチウム二次電池の電解質にp−ベンゾキノン等の
キノン類あるいはハイドロキノン等のキノン類の還元体
類を電解質に対して0.005〜1.0モル/kg含有
させる技術を提案した。この技術を採用することによ
り、リチウム二次電池を充電する際の樹枝状リチウム金
属(デンドライト)の生成に伴う電池の内部短絡を抑制
し、充放電サイクル数を増加させ、安全性を高める効果
が得られた。近年実用化されたリチウムイオン二次電池
は、負極にリチウムイオンを挿入脱離可能な材料を使用
することで、充電時でも実質的にデンドライトが生成し
ない電池構成となり、充放電サイクル数は飛躍的に伸び
た。
報において、リチウムイオン二次電池の上位概念に相当
するリチウム二次電池の電解質にp−ベンゾキノン等の
キノン類あるいはハイドロキノン等のキノン類の還元体
類を電解質に対して0.005〜1.0モル/kg含有
させる技術を提案した。この技術を採用することによ
り、リチウム二次電池を充電する際の樹枝状リチウム金
属(デンドライト)の生成に伴う電池の内部短絡を抑制
し、充放電サイクル数を増加させ、安全性を高める効果
が得られた。近年実用化されたリチウムイオン二次電池
は、負極にリチウムイオンを挿入脱離可能な材料を使用
することで、充電時でも実質的にデンドライトが生成し
ない電池構成となり、充放電サイクル数は飛躍的に伸び
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リチウ
ムイオン二次電池の構成を採用しても完全にデンドライ
トによる電池内部短絡を防止できたわけではない。高い
電流密度で充電を行うと負極材中にリチウムイオンが挿
入される速度が過剰になり、負極材表面に金属リチウム
が析出し、デンドライトが生成する。また、電池を過充
電すると負極材中に挿入可能なリチウムイオン量を越え
ることとなり、その過剰分のリチウムイオンが負極材表
面に金属リチウムとして析出し、デンドライトが生成す
る。上記過充電を防止するために電池本体に保護回路を
設ける手段が採用されているものもあるが、これは電池
自体の問題を解決したわけではない。また、上述したよ
うな高い電流密度での充電を極力避けるため、代表的な
リチウムイオン二次電池に用いられている電極は金属箔
を集電体とし、その表面に電極材(活物質)を薄く形成
し、電極面積を大きくしている。この電極を薄い多孔フ
ィルムを介して異なる極性の電極が直接接触しないよう
に捲回等の手段でコンパクト化して電池缶に収納し、密
封し電池としている。この電池は薄い多孔フィルムを挟
んで正極、負極が存在しているため正極、負極間距離が
非常に短い構成となっている。上記構成を採用している
ため、僅かな極板厚みのばらつきが正極、負極間距離に
大きいばらつきを生じさせる。正極、負極間距離がばら
つくと、その距離の短い部分に電流が集中する。従って
リチウムイオン二次電池では上記高い電流密度での充電
が電極の一部分で起こる恐れもある。本発明の解決しよ
うとする課題は、充電時に生成するデンドライトを防止
し、安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供するこ
とである。
ムイオン二次電池の構成を採用しても完全にデンドライ
トによる電池内部短絡を防止できたわけではない。高い
電流密度で充電を行うと負極材中にリチウムイオンが挿
入される速度が過剰になり、負極材表面に金属リチウム
が析出し、デンドライトが生成する。また、電池を過充
電すると負極材中に挿入可能なリチウムイオン量を越え
ることとなり、その過剰分のリチウムイオンが負極材表
面に金属リチウムとして析出し、デンドライトが生成す
る。上記過充電を防止するために電池本体に保護回路を
設ける手段が採用されているものもあるが、これは電池
自体の問題を解決したわけではない。また、上述したよ
うな高い電流密度での充電を極力避けるため、代表的な
リチウムイオン二次電池に用いられている電極は金属箔
を集電体とし、その表面に電極材(活物質)を薄く形成
し、電極面積を大きくしている。この電極を薄い多孔フ
ィルムを介して異なる極性の電極が直接接触しないよう
に捲回等の手段でコンパクト化して電池缶に収納し、密
封し電池としている。この電池は薄い多孔フィルムを挟
んで正極、負極が存在しているため正極、負極間距離が
非常に短い構成となっている。上記構成を採用している
ため、僅かな極板厚みのばらつきが正極、負極間距離に
大きいばらつきを生じさせる。正極、負極間距離がばら
つくと、その距離の短い部分に電流が集中する。従って
リチウムイオン二次電池では上記高い電流密度での充電
が電極の一部分で起こる恐れもある。本発明の解決しよ
うとする課題は、充電時に生成するデンドライトを防止
し、安全性の高いリチウムイオン二次電池を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極と、リチ
ウムイオンを挿入、脱離可能な材料を主体とする負極
と、非水電解質からなるリチウムイオン二次電池におい
て、前記非水電解質が、以下の式で表されるキノン類、
並びに前記式1乃至6で表されるキノン類に対応する還
元体類の少なくとも一つを電解質に対し0.001〜
0.2mol/l含むことを特徴とする。
ウムイオンを挿入、脱離可能な材料を主体とする負極
と、非水電解質からなるリチウムイオン二次電池におい
て、前記非水電解質が、以下の式で表されるキノン類、
並びに前記式1乃至6で表されるキノン類に対応する還
元体類の少なくとも一つを電解質に対し0.001〜
0.2mol/l含むことを特徴とする。
【0005】
【化7】
【0006】
【化8】
【0007】
【化9】
【0008】
【化10】
【0009】
【化11】
【0010】
【化12】
【0011】[上記各式においてm、nは1〜4の置換
基数、p、q、sは1〜6の置換基数、rは1〜8の置
換基数を表し、R1〜R6は水素または炭素数1〜4の
アルキル基、−C6H5、−F、−Cl、−Br、−I、
−OH、−OCH3、−OC2H5、−CN、−NH2、−
N(CH3)2、−SO3H、−COOR(Rは水素また
は炭素数1〜4のアルキル基)からなる群の少なくとも
一つの置換基を表すもので、同一分子内に複数の置換基
を有する場合は全て同じであってもよく、また異なって
もよい。] なおここでいう電解質とは、単に正極活物質層と負極活
物質層との間に積層された電解質層中の電解質のみを指
すものではなく、例えば、正極活物質層中に含有されて
いる電解質(イオン伝導体)等も含むものである。
基数、p、q、sは1〜6の置換基数、rは1〜8の置
換基数を表し、R1〜R6は水素または炭素数1〜4の
アルキル基、−C6H5、−F、−Cl、−Br、−I、
−OH、−OCH3、−OC2H5、−CN、−NH2、−
N(CH3)2、−SO3H、−COOR(Rは水素また
は炭素数1〜4のアルキル基)からなる群の少なくとも
一つの置換基を表すもので、同一分子内に複数の置換基
を有する場合は全て同じであってもよく、また異なって
もよい。] なおここでいう電解質とは、単に正極活物質層と負極活
物質層との間に積層された電解質層中の電解質のみを指
すものではなく、例えば、正極活物質層中に含有されて
いる電解質(イオン伝導体)等も含むものである。
【0012】上記式(1)に示されるキノン類の例とし
ては、p−ベンゾキノン、2,6−ジ(tert−ブチ
ル)−1,4−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノ
ン、フェニル−p−ベンゾキノン、クロロ−p−ベンゾ
キノン、ヨード−p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロ
−p−ベンゾキノン、2,6−ジブロモ−p−ベンゾキ
ノン、p−クロラニル、2,3−ジクロロ−5,6−ジ
シアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−p−ベン
ゾキノン、テトラメチル−p−ベンゾキノン、2,5−
ジヒドロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジメトキシ
−p−ベンゾキノン等がある。また上記式(1)に示さ
れるキノン類に対応するの還元体としては、これらのキ
ノン類にそれぞれ対応するハイドロキノン類、キンヒド
ロン類がある。また上記式(2)に示されるキノン類の
例としては、o−ベンゾキノン、4−メチル−o−ベン
ゾキノン、3,5−ジ(tert−ブチル)−o−ベン
ゾキノン、o−クロラニル等がある。また上記式(2)
に示されるキノン類に対応するの還元体としては、これ
らのキノン類にそれぞれ対応するハイドロキノン類、キ
ンヒドロン類がある。例えばハイドロキノン類として
は、オキシヒドロキノン、ピロガロール、没食子酸、プ
ロトカテキュ酸等がある。また上記式(3)に示される
キノン類の例としては、1,4−ナフトキノン、2−メ
チル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−1,4−ナ
フトキノン、5,8−ジオキシ−1,4−ナフトキノ
ン、6−プロモ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ
−1,4−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン−2−
カルボン酸メチルエステル等がある。また上記式(3)
に示されるキノン類に対応するの還元体としては、これ
らのキノン類にそれぞれに対応する1,4−ジオキシナ
フタリン類等がある。また上記式(4)に示されるキノ
ン類の例としては、1,2−ナフトキノン、4−メチル
−1,2−ナフトキノン、4−メトキシ−1,2−ナフ
トキノン、4−アミノ−1,2−ナフトキノン、4−ジ
メチルアミノ−1,2−ナフトキノン等がある。また上
記式(4)に示されるキノン類に対応するの還元体とし
ては、これらのキノン類にそれぞれに対応する1,4−
ジオキシナフタリン等がある。また上記式(5)に示さ
れるキノン類の例としては、アントラキノン、2−アミ
ノアントラキノン、アントラキノン−2−スルホン酸、
アリザリン、2,6−ジアミノアントラキノン、1,4
−ジメトキシアントラキノン、1,4,5,8−テトラ
オキシアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2
−メチルアントラキノン等がある。また上記式(5)に
示されるキノン類に対応するの還元体としては、これら
のキノン類にそれぞれに対応するアントラキノール類等
がある。また上記式(6)に示されるキノン類の例とし
ては、2,6−ナフトキノン等がある。また上記式
(6)に示されるキノン類の還元体としては、2,6−
ジオキシナフタリン等がある。
ては、p−ベンゾキノン、2,6−ジ(tert−ブチ
ル)−1,4−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノ
ン、フェニル−p−ベンゾキノン、クロロ−p−ベンゾ
キノン、ヨード−p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロ
−p−ベンゾキノン、2,6−ジブロモ−p−ベンゾキ
ノン、p−クロラニル、2,3−ジクロロ−5,6−ジ
シアノ−p−ベンゾキノン、テトラフルオロ−p−ベン
ゾキノン、テトラメチル−p−ベンゾキノン、2,5−
ジヒドロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジメトキシ
−p−ベンゾキノン等がある。また上記式(1)に示さ
れるキノン類に対応するの還元体としては、これらのキ
ノン類にそれぞれ対応するハイドロキノン類、キンヒド
ロン類がある。また上記式(2)に示されるキノン類の
例としては、o−ベンゾキノン、4−メチル−o−ベン
ゾキノン、3,5−ジ(tert−ブチル)−o−ベン
ゾキノン、o−クロラニル等がある。また上記式(2)
に示されるキノン類に対応するの還元体としては、これ
らのキノン類にそれぞれ対応するハイドロキノン類、キ
ンヒドロン類がある。例えばハイドロキノン類として
は、オキシヒドロキノン、ピロガロール、没食子酸、プ
ロトカテキュ酸等がある。また上記式(3)に示される
キノン類の例としては、1,4−ナフトキノン、2−メ
チル−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−1,4−ナ
フトキノン、5,8−ジオキシ−1,4−ナフトキノ
ン、6−プロモ−1,4−ナフトキノン、2−メトキシ
−1,4−ナフトキノン、1,4−ナフトキノン−2−
カルボン酸メチルエステル等がある。また上記式(3)
に示されるキノン類に対応するの還元体としては、これ
らのキノン類にそれぞれに対応する1,4−ジオキシナ
フタリン類等がある。また上記式(4)に示されるキノ
ン類の例としては、1,2−ナフトキノン、4−メチル
−1,2−ナフトキノン、4−メトキシ−1,2−ナフ
トキノン、4−アミノ−1,2−ナフトキノン、4−ジ
メチルアミノ−1,2−ナフトキノン等がある。また上
記式(4)に示されるキノン類に対応するの還元体とし
ては、これらのキノン類にそれぞれに対応する1,4−
ジオキシナフタリン等がある。また上記式(5)に示さ
れるキノン類の例としては、アントラキノン、2−アミ
ノアントラキノン、アントラキノン−2−スルホン酸、
アリザリン、2,6−ジアミノアントラキノン、1,4
−ジメトキシアントラキノン、1,4,5,8−テトラ
オキシアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2
−メチルアントラキノン等がある。また上記式(5)に
示されるキノン類に対応するの還元体としては、これら
のキノン類にそれぞれに対応するアントラキノール類等
がある。また上記式(6)に示されるキノン類の例とし
ては、2,6−ナフトキノン等がある。また上記式
(6)に示されるキノン類の還元体としては、2,6−
ジオキシナフタリン等がある。
【0013】上記構成を採用することで、リチウム二次
電池の電解質に含有させるキノン類あるいはキノン類に
それぞれ対応するハイドロキノン類、キンヒドロン類
が、高い電流密度での充電あるいは過充電に生成するデ
ンドライト表面に吸着しその成長を抑制する。従ってデ
ンドライトの発生を抑制して極板間短絡を防止し、安全
性を高めることができる。キノン類あるいはキノン類に
対応する還元体類の少なくとも一つを電解質に対し0.
001mol/lより下回る量を含ませると十分にデン
ドライトの発生を抑制できない。また、キノン類あるい
はキノン類に対応する還元体類の少なくとも一つを電解
質に対し0.2mol/lを上回る量を含ませると電池
の内部抵抗が増大して十分な放電容量を得られない。前
述した特開平7−169505号公報の発明はリチウム
イオン二次電池の上位概念に相当するリチウム二次電池
の電解質にp−ベンゾキノン等のキノン類あるいはハイ
ドロキノン等のキノン類の還元体類を電解質に対して
0.005〜1.0モル/kg含有させる技術であり、
本発明に比較してキノン類あるいはキノン類に対応する
還元体類の電解質に対する添加量が多くなる場合が多
い。本発明はリチウムイオン二次電池を対象としている
ため、他のリチウム二次電池に比較してデンドライトの
生成量が少なく、キノン類あるいはキノン類に対応する
還元体類の電解質に対する添加量も少なくて済むと考え
られる。
電池の電解質に含有させるキノン類あるいはキノン類に
それぞれ対応するハイドロキノン類、キンヒドロン類
が、高い電流密度での充電あるいは過充電に生成するデ
ンドライト表面に吸着しその成長を抑制する。従ってデ
ンドライトの発生を抑制して極板間短絡を防止し、安全
性を高めることができる。キノン類あるいはキノン類に
対応する還元体類の少なくとも一つを電解質に対し0.
001mol/lより下回る量を含ませると十分にデン
ドライトの発生を抑制できない。また、キノン類あるい
はキノン類に対応する還元体類の少なくとも一つを電解
質に対し0.2mol/lを上回る量を含ませると電池
の内部抵抗が増大して十分な放電容量を得られない。前
述した特開平7−169505号公報の発明はリチウム
イオン二次電池の上位概念に相当するリチウム二次電池
の電解質にp−ベンゾキノン等のキノン類あるいはハイ
ドロキノン等のキノン類の還元体類を電解質に対して
0.005〜1.0モル/kg含有させる技術であり、
本発明に比較してキノン類あるいはキノン類に対応する
還元体類の電解質に対する添加量が多くなる場合が多
い。本発明はリチウムイオン二次電池を対象としている
ため、他のリチウム二次電池に比較してデンドライトの
生成量が少なく、キノン類あるいはキノン類に対応する
還元体類の電解質に対する添加量も少なくて済むと考え
られる。
【0014】請求項2の発明では、上記構成において電
解質中に難燃性のフォスファゼン化合物を5〜25vo
l%含むことを特徴としている。これは万が一リチウム
イオン二次電池においてデンドライトが生成、成長し、
内部短絡を起こして部分的に過大な電流が流れ、電池温
度が上昇し電解質成分の一例である有機溶媒の揮発が起
こり、電池内圧が上昇し、電池の密閉性が保てなくな
り、化学的に活性で反応性の高い金属リチウムが大気中
の水分と反応して発火すると言った事態が発生した場合
でもその規模を小さくするためのものであり、安全性の
観点から最も好ましい電池になり得ると考えられる。電
解質中に含ませる難燃性のフォスファゼン化合物量を5
vol%より少なくすると、その機能を十分に発揮でき
ない。また電解質中に含ませる難燃性のフォスファゼン
化合物量を25vol%より多くすると、電池の内部抵
抗が増大して十分な放電容量を得られない。
解質中に難燃性のフォスファゼン化合物を5〜25vo
l%含むことを特徴としている。これは万が一リチウム
イオン二次電池においてデンドライトが生成、成長し、
内部短絡を起こして部分的に過大な電流が流れ、電池温
度が上昇し電解質成分の一例である有機溶媒の揮発が起
こり、電池内圧が上昇し、電池の密閉性が保てなくな
り、化学的に活性で反応性の高い金属リチウムが大気中
の水分と反応して発火すると言った事態が発生した場合
でもその規模を小さくするためのものであり、安全性の
観点から最も好ましい電池になり得ると考えられる。電
解質中に含ませる難燃性のフォスファゼン化合物量を5
vol%より少なくすると、その機能を十分に発揮でき
ない。また電解質中に含ませる難燃性のフォスファゼン
化合物量を25vol%より多くすると、電池の内部抵
抗が増大して十分な放電容量を得られない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図面
を参照し以下に説明する。図1に本発明の一例である円
筒形リチウムイオン二次電池の断面図を示す。1は負極
であり、負極活物質としての人造黒鉛粉末(商品名JS
P、日本黒鉛(株)製)とバインダーとしてポリフッ化
ビニリデンからなる合剤を集電体である銅箔の両面に形
成した。2は正極であり、正極活物質としての金属酸化
物であるLiCoO2と導電助剤としての黒鉛粉末とバ
インダーとしてのポリフッ化ビニリデンからなる合剤を
集電体であるアルミ箔の両面に形成した。これらの電極
を正極2,ポリプロピレン製の微孔性フィルムからなる
セパレータ3、負極1、セパレータ3の順に重ね捲回し
た後、ケース4中に挿入し正極2は蓋を兼ねた正極端子
5に、負極1はケース4にそれぞれスポット溶接により
接続した。そして、エチレンカーボネート(EC)とジ
メチルカーボネート(DMC)からなる混合溶媒(体積
比1:1)にLiPF6を1mol/l溶解させた電解
液を調整し,この電解液にp−ベンゾキノンを0.00
1mol/l添加したものをケース4内に3ml注入し
密閉化して公称容量が1000mAhのリチウムイオン
二次電池を作製した。これら一連の操作は大気中の水分
を除去した環境で行った。
を参照し以下に説明する。図1に本発明の一例である円
筒形リチウムイオン二次電池の断面図を示す。1は負極
であり、負極活物質としての人造黒鉛粉末(商品名JS
P、日本黒鉛(株)製)とバインダーとしてポリフッ化
ビニリデンからなる合剤を集電体である銅箔の両面に形
成した。2は正極であり、正極活物質としての金属酸化
物であるLiCoO2と導電助剤としての黒鉛粉末とバ
インダーとしてのポリフッ化ビニリデンからなる合剤を
集電体であるアルミ箔の両面に形成した。これらの電極
を正極2,ポリプロピレン製の微孔性フィルムからなる
セパレータ3、負極1、セパレータ3の順に重ね捲回し
た後、ケース4中に挿入し正極2は蓋を兼ねた正極端子
5に、負極1はケース4にそれぞれスポット溶接により
接続した。そして、エチレンカーボネート(EC)とジ
メチルカーボネート(DMC)からなる混合溶媒(体積
比1:1)にLiPF6を1mol/l溶解させた電解
液を調整し,この電解液にp−ベンゾキノンを0.00
1mol/l添加したものをケース4内に3ml注入し
密閉化して公称容量が1000mAhのリチウムイオン
二次電池を作製した。これら一連の操作は大気中の水分
を除去した環境で行った。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。上述した
発明の実施の形態に記載した製法で作製したリチウムイ
オン二次電池(A1−1)、及び上述した発明の実施の
形態に記載した製法において電解液中に含ませるキノン
類あるいはキノン類に対応する還元体類(以下、添加剤
と略記する)の種類とその量を変えた以外は同条件で作
製したリチウムイオン二次電池(A1−2〜A1−1
8、B1−2〜B1−9)、及び電解液中に添加剤を含
ませない以外は同条件で作製したリチウムイオン二次電
池(B1−1)について以下の実験を行い、本発明の有
効性を検証した。
発明の実施の形態に記載した製法で作製したリチウムイ
オン二次電池(A1−1)、及び上述した発明の実施の
形態に記載した製法において電解液中に含ませるキノン
類あるいはキノン類に対応する還元体類(以下、添加剤
と略記する)の種類とその量を変えた以外は同条件で作
製したリチウムイオン二次電池(A1−2〜A1−1
8、B1−2〜B1−9)、及び電解液中に添加剤を含
ませない以外は同条件で作製したリチウムイオン二次電
池(B1−1)について以下の実験を行い、本発明の有
効性を検証した。
【0017】(実験1)上記リチウムイオン二次電池を
500mAで電池電圧が4.15Vになるまで定電流充
電し、その後電池電圧4.15Vを維持する定電圧充電
を最大3時間行った後、200mAで終止電圧2.5V
まで定電流放電した。その後2000mAの定電流で電
池容量の250%まで充電する過充電試験を行った(n
=5)。それぞれのリチウムイオン二次電池について、
添加剤名、上記実験をしたときの放電容量と過充電時の
破裂及び発火の個数を表1、表2に示す。
500mAで電池電圧が4.15Vになるまで定電流充
電し、その後電池電圧4.15Vを維持する定電圧充電
を最大3時間行った後、200mAで終止電圧2.5V
まで定電流放電した。その後2000mAの定電流で電
池容量の250%まで充電する過充電試験を行った(n
=5)。それぞれのリチウムイオン二次電池について、
添加剤名、上記実験をしたときの放電容量と過充電時の
破裂及び発火の個数を表1、表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1、表2の結果により(A1−1〜A1
−18)の電池は破裂及び発火が起こらず、放電容量に
ついても添加剤を含まないB1−1の電池と比較して大
きな低下はみられず、安全性及び電池性能に優れている
ことが判る。また、添加剤量が0.2mol/lを越え
る(B1−3〜B1−9)の電池は破裂及び発火は起こ
らないが電池の放電容量が低下してしまう。これは電解
液のリチウムイオン伝導度が低下したためである。また
添加剤量が0.001mol/lを下回るB1−1、B
1−2の電池は破裂あるいは発火が起こった。このこと
より添加剤量は0.001〜0.2mol/lが最適で
あることがわかる。
−18)の電池は破裂及び発火が起こらず、放電容量に
ついても添加剤を含まないB1−1の電池と比較して大
きな低下はみられず、安全性及び電池性能に優れている
ことが判る。また、添加剤量が0.2mol/lを越え
る(B1−3〜B1−9)の電池は破裂及び発火は起こ
らないが電池の放電容量が低下してしまう。これは電解
液のリチウムイオン伝導度が低下したためである。また
添加剤量が0.001mol/lを下回るB1−1、B
1−2の電池は破裂あるいは発火が起こった。このこと
より添加剤量は0.001〜0.2mol/lが最適で
あることがわかる。
【0021】(実験2)添加剤としてp−ベンゾキノン
を0.2mol/l、それに加えてフォスファゼン化合
物としてメトキシオリゴエチレンオキシポリフォスファ
ゼン(以下MEP7と記す)を電解質に含ませた以外は
前述した発明の実施の形態に記載した製法と同条件でリ
チウムイオン二次電池を、MEP7量を変えて8種(A
2−1〜A2−8)作製した。上記8種のリチウムイオ
ン二次電池を500mAで電池電圧が4.15Vになる
まで定電流充電し、その後電池電圧4.15Vを維持す
る定電圧充電を最大3時間行った後、200mAで終止
電圧2.5Vまで定電流放電した。その後電池を満充電
状態にし、UL規格の1642の19.3Projec
tile testを実施した。表3にそれぞれのリチ
ウムイオン二次電池についてProjectile t
est結果、MEP7量、上記実験をしたときの放電容
量を示す。 Projectile test結果はそ
れに合格したものを○、不合格のものを×で示した。
を0.2mol/l、それに加えてフォスファゼン化合
物としてメトキシオリゴエチレンオキシポリフォスファ
ゼン(以下MEP7と記す)を電解質に含ませた以外は
前述した発明の実施の形態に記載した製法と同条件でリ
チウムイオン二次電池を、MEP7量を変えて8種(A
2−1〜A2−8)作製した。上記8種のリチウムイオ
ン二次電池を500mAで電池電圧が4.15Vになる
まで定電流充電し、その後電池電圧4.15Vを維持す
る定電圧充電を最大3時間行った後、200mAで終止
電圧2.5Vまで定電流放電した。その後電池を満充電
状態にし、UL規格の1642の19.3Projec
tile testを実施した。表3にそれぞれのリチ
ウムイオン二次電池についてProjectile t
est結果、MEP7量、上記実験をしたときの放電容
量を示す。 Projectile test結果はそ
れに合格したものを○、不合格のものを×で示した。
【0022】
【表3】
【0023】表3から明らかなように、MEP7量が電
解液に対して5vol%を下回るA2−5、A2−6の
電池はProjectile testでは不合格だっ
た。またMEP7量が電解液に対して25vol%を上
回るA2−7、A2−8の電池はProjectile
testに合格してはいるが、電解液のリチウムイオ
ン伝導度が低下したため電池の放電容量が少なくなって
いる。従ってMEP7量を電解質に対し5〜25vol
%含ませたA2−1〜A2−4のリチウムイオン二次電
池が、安全性及び電池性能の観点から最も好ましいと考
えられる。
解液に対して5vol%を下回るA2−5、A2−6の
電池はProjectile testでは不合格だっ
た。またMEP7量が電解液に対して25vol%を上
回るA2−7、A2−8の電池はProjectile
testに合格してはいるが、電解液のリチウムイオ
ン伝導度が低下したため電池の放電容量が少なくなって
いる。従ってMEP7量を電解質に対し5〜25vol
%含ませたA2−1〜A2−4のリチウムイオン二次電
池が、安全性及び電池性能の観点から最も好ましいと考
えられる。
【0024】なお本実施例では正極活物質としてLiC
oO2を用いたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、無機化合物、有機化合物の他の材質のものを正極
活物質として用いても構わない。無機化合物としては、
LiMn2O4、α−V2O5、LiV3O8、V6O13、L
iNiO2、MoS2、TiS2等を正極活物質として用
いることができる。また有機化合物としては、ポリアニ
リン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチオフェン誘導
体等を正極活物質として用いることができる。また本実
施例では電解質としてLiPF6からなるリチウム塩を
EC、DMCからなる有機溶媒に溶解した非水電解液を
用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、L
iCl4、LiBF4、LiAsF6、CF3SO3Li等
をリチウム塩としてとして用いることができる。またプ
ロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−
ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジ
オキソラン、スルホラン等から選ばれた1種または2種
以上を有機溶媒としてとして用いることができる。また
本実施例ではMEP7をフォスファゼン化合物として用
いたがこれに限定されない。また本実施例では正極、負
極の作製に用いるバインダーとしてポリフッ化ビニリデ
ンを用いたがこれに限定されない。また、本実施例では
正極集電体としてアルミ箔、負極集電体として銅箔を用
いたが、これらに限定されない。また本実施例では正極
の導電助剤として黒鉛粉末を用いたが、必ずしも導電助
剤は必要ではない。もし正極導電助剤を用いる場合でも
黒鉛粉末には限定されず、アルミウム等の金属粉末等を
用いてもよい。また本実施例では電解質として液体を用
いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ポリ
エチレンオキシド、ポリメタクリル酸オリゴアルキレン
オキシド、ポリ(ビニルブチロラクトン)等の高分子化
合物にリチウム塩含有させたものを高分子固体電解質と
して用いることができる。また高分子マトリックスに非
水電解液を含有させたゲル状物または粘性体等を用いる
こともできる。このようなものとしては、前述の高分子
固体電解質に前述の有機溶媒を溶解した粘性体、メタク
リル酸アルキルエステルとアクリロニトリルとの共重合
体とリチウム塩に両者を溶解する有機溶媒を添加した粘
性体、メトキシポリ(エチレングリコール)メタクリレ
ート、ポリ(エチレングリコール)ジメタクリレート、
シンナモイル化ポリエチレンオキシド等の感光性基を有
するポリマーと有機溶媒及びリチウム塩とからなる溶液
に紫外光等を照射して有機溶媒を含有したゲル状の架橋
体としたもの等がある。また本実施例では負極材(活物
質)として人造黒鉛粉末を用いたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、非晶質系の炭素材、錫等の金属
酸化物等、リチウムイオンを電気化学的に挿入脱離可能
な材料であれば構わないことは言うまでもない。また本
実施例では捲回式の円筒形電池を用いたが、電極をセパ
レータを介して積層する角形電池等にも適用でき、リチ
ウムイオン二次電池であれば電池の構造に依存しないこ
とは言うまでもない。
oO2を用いたが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、無機化合物、有機化合物の他の材質のものを正極
活物質として用いても構わない。無機化合物としては、
LiMn2O4、α−V2O5、LiV3O8、V6O13、L
iNiO2、MoS2、TiS2等を正極活物質として用
いることができる。また有機化合物としては、ポリアニ
リン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリチオフェン誘導
体等を正極活物質として用いることができる。また本実
施例では電解質としてLiPF6からなるリチウム塩を
EC、DMCからなる有機溶媒に溶解した非水電解液を
用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、L
iCl4、LiBF4、LiAsF6、CF3SO3Li等
をリチウム塩としてとして用いることができる。またプ
ロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−
ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジ
オキソラン、スルホラン等から選ばれた1種または2種
以上を有機溶媒としてとして用いることができる。また
本実施例ではMEP7をフォスファゼン化合物として用
いたがこれに限定されない。また本実施例では正極、負
極の作製に用いるバインダーとしてポリフッ化ビニリデ
ンを用いたがこれに限定されない。また、本実施例では
正極集電体としてアルミ箔、負極集電体として銅箔を用
いたが、これらに限定されない。また本実施例では正極
の導電助剤として黒鉛粉末を用いたが、必ずしも導電助
剤は必要ではない。もし正極導電助剤を用いる場合でも
黒鉛粉末には限定されず、アルミウム等の金属粉末等を
用いてもよい。また本実施例では電解質として液体を用
いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ポリ
エチレンオキシド、ポリメタクリル酸オリゴアルキレン
オキシド、ポリ(ビニルブチロラクトン)等の高分子化
合物にリチウム塩含有させたものを高分子固体電解質と
して用いることができる。また高分子マトリックスに非
水電解液を含有させたゲル状物または粘性体等を用いる
こともできる。このようなものとしては、前述の高分子
固体電解質に前述の有機溶媒を溶解した粘性体、メタク
リル酸アルキルエステルとアクリロニトリルとの共重合
体とリチウム塩に両者を溶解する有機溶媒を添加した粘
性体、メトキシポリ(エチレングリコール)メタクリレ
ート、ポリ(エチレングリコール)ジメタクリレート、
シンナモイル化ポリエチレンオキシド等の感光性基を有
するポリマーと有機溶媒及びリチウム塩とからなる溶液
に紫外光等を照射して有機溶媒を含有したゲル状の架橋
体としたもの等がある。また本実施例では負極材(活物
質)として人造黒鉛粉末を用いたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、非晶質系の炭素材、錫等の金属
酸化物等、リチウムイオンを電気化学的に挿入脱離可能
な材料であれば構わないことは言うまでもない。また本
実施例では捲回式の円筒形電池を用いたが、電極をセパ
レータを介して積層する角形電池等にも適用でき、リチ
ウムイオン二次電池であれば電池の構造に依存しないこ
とは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明により、充電時に生成す
るデンドライトを防止し、安全性の高いリチウムイオン
二次電池を提供することができた。また請求項2の発明
により、前記デンドライトの生成を防止した上に、万が
一内圧上昇などにより電池の密閉性が失われた状態でも
安全性を確保できるリチウムイオン二次電池を提供する
ことができた。
るデンドライトを防止し、安全性の高いリチウムイオン
二次電池を提供することができた。また請求項2の発明
により、前記デンドライトの生成を防止した上に、万が
一内圧上昇などにより電池の密閉性が失われた状態でも
安全性を確保できるリチウムイオン二次電池を提供する
ことができた。
【図1】本発明のリチウムイオン二次電池の一例の概略
断面図である。
断面図である。
1.負極 2.正極 3.セパレータ 4.ケース 5.蓋
Claims (2)
- 【請求項1】正極と、リチウムイオンを挿入、脱離可能
な材料を主体とする負極と、非水電解質からなるリチウ
ムイオン二次電池において、前記非水電解質が 式 【化1】 式 【化2】 式 【化3】 式 【化4】 式 【化5】 及び式 【化6】 [上記各式においてm、nは1〜4の置換基数、p、
q、sは1〜6の置換基数、rは1〜8の置換基数を表
し、R1〜R6は水素または炭素数1〜4のアルキル
基、−C6H5、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、
−OCH3、−OC2H5、−CN、−NH2、−N(CH
3)2、−SO3H、−COOR(Rは水素または炭素数
1〜4のアルキル基)からなる群の少なくとも一つの置
換基を表すもので、同一分子内に複数の置換基を有する
場合は全て同じであってもよく、また異なってもよ
い。]で表されるキノン類、並びに前記式1乃至6で表
されるキノン類に対応する還元体類の少なくとも一つを
電解質に対し0.001〜0.2mol/l含むことを
特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 【請求項2】電解質中に難燃性のフォスファゼン化合物
を5〜25vol%含むことを特徴とする請求項1記載
のリチウムイオン二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175180A JPH1021958A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | リチウムイオン二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175180A JPH1021958A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | リチウムイオン二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1021958A true JPH1021958A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=15991679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8175180A Pending JPH1021958A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | リチウムイオン二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1021958A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001023687A (ja) * | 1999-07-09 | 2001-01-26 | Sony Corp | 非水電解質電池 |
JP2006073513A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-03-16 | Samsung Sdi Co Ltd | リチウム二次電池およびリチウム二次電池パック |
JP2006253081A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Toshiba Corp | 非水電解質電池 |
WO2006134851A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | リチウムイオン二次電池 |
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JP2009093880A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Toyota Central R&D Labs Inc | 蓄電デバイス |
JP2009099449A (ja) * | 2007-10-18 | 2009-05-07 | Sony Corp | 非水電解液二次電池および非水電解液組成物 |
US7553588B2 (en) * | 2003-03-13 | 2009-06-30 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte and a lithium secondary battery comprising the same |
JP2009266825A (ja) * | 2002-07-15 | 2009-11-12 | Ube Ind Ltd | 非水電解液およびそれを用いたリチウム電池 |
WO2012033089A1 (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-15 | 新神戸電機株式会社 | 非水電解液電池 |
WO2015016189A1 (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 富士フイルム株式会社 | 非水二次電池用電解液および非水二次電池 |
US9059476B2 (en) | 2010-11-16 | 2015-06-16 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electrolyte for lithium secondary battery and lithium secondary battery including the same |
JP2019102420A (ja) * | 2017-11-30 | 2019-06-24 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | リチウム空気電池 |
JP2019200880A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 日本電信電話株式会社 | リチウム二次電池 |
WO2021017709A1 (en) * | 2019-07-26 | 2021-02-04 | Ningde Amperex Technology Limited | Electrolyte, and electrochemical device and electronic device comprising same |
-
1996
- 1996-07-04 JP JP8175180A patent/JPH1021958A/ja active Pending
Cited By (21)
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US8846249B2 (en) | 2005-06-16 | 2014-09-30 | Panasonic Corporation | Lithium ion secondary battery |
WO2006134851A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | リチウムイオン二次電池 |
WO2006134850A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | リチウムイオン二次電池 |
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