JPH10213866A - 画像読み取り装置の性能評価用具およびそれを用いた性能評価方法 - Google Patents

画像読み取り装置の性能評価用具およびそれを用いた性能評価方法

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JPH10213866A
JPH10213866A JP9017166A JP1716697A JPH10213866A JP H10213866 A JPH10213866 A JP H10213866A JP 9017166 A JP9017166 A JP 9017166A JP 1716697 A JP1716697 A JP 1716697A JP H10213866 A JPH10213866 A JP H10213866A
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glass plate
fluorescent
performance
phosphor layer
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JP9017166A
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Masashi Hakamata
正志 袴田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、蛍光検出システムに用いられ、蛍
光画像を読み取る画像読み取り装置のフレア性能を評価
するための性能評価用具およびそれを用いた性能評価方
法を提供することを、その課題とする。 【解決手段】 本発明によれば、この課題は、支持体2
と支持体上に形成された蛍光体層4とを備えた蛍光板5
が、ガラス板6の縁部近傍を除く表面の一部に、支持体
が、蛍光体層に対して、ガラス板と反対側に位置するよ
うに固定されたことを特徴とする画像読み取り装置の性
能評価用具1によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像読み取り装置の性
能評価用具およびそれを用いた性能評価方法に関するも
のであり、さらに詳細には、蛍光検出システムに用いら
れ、蛍光画像を読み取る画像読み取り装置のフレア性能
を評価するための性能評価用具およびそれを用いた性能
評価方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用いて、被
写体を透過した放射線のエネルギーを、蓄積性蛍光体シ
ートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれる輝尽性蛍光
体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波により、輝尽
性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性
蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、ディ
ジタル画像信号を生成し、画像処理を施して、CRTな
どの表示手段あるいは写真フイルムなどの記録材料上
に、放射線画像を生成するように構成された放射線診断
システムが知られている(たとえば、特開昭55−12
429号公報、同55−116340号公報、同55−
163472号公報、同56−11395号公報、同5
6−104645号公報など。)。
【0003】また、同様な輝尽性蛍光体を、放射線の検
出材料として用い、放射性標識を付与した物質を、生物
体に投与した後、その生物体あるいはその生物体の組織
の一部を試料とし、この試料を、輝尽性蛍光体層が形成
された蓄積性蛍光体シートと一定時間重ね合わせること
により、放射線エネルギーを輝尽性蛍光体層に含まれる
輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁波に
よって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体を励
起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検
出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を施し
て、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルムなど
の記録材料上に、画像を生成するように構成されたオー
トラジオグラフィシステムが知られている(たとえば、
特公平1−60784号公報、特公平1−60782号
公報、特公平4−3952号公報など)。
【0004】さらに、電子線あるいは放射線が照射され
ると、電子線あるいは放射線のエネルギーを吸収して、
蓄積、記録し、その後に、特定の波長域の電磁波を用い
て励起すると、照射された電子線あるいは放射線のエネ
ルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する
輝尽性蛍光体を、電子線あるいは放射線の検出材料とし
て用い、金属あるいは非金属試料などに電子線を照射
し、試料の回折像あるいは透過像などを検出して、元素
分析、試料の組成解析、試料の構造解析などをおこなっ
たり、生物体組織に電子線を照射して、生物体組織の画
像を検出する電子顕微鏡による検出システムや、放射線
を試料に照射し、得られた放射線回折像を検出して、試
料の構造解析などをおこなう放射線回折画像検出システ
ムなどが知られている(たとえば、特開昭61−517
38号公報、特開昭61−93538号公報、特開昭5
9−15843号公報など)。
【0005】これらの蓄積性蛍光体シートを画像の検出
材料として使用するシステムは、写真フイルムを用いる
場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要で
あるだけでなく、得られた画像データに画像処理を施す
ことにより、所望のように、画像を再生し、あるいは、
コンピュータによる定量解析が可能になるという利点を
有している。他方、オートラジオグラフィシステムにお
ける放射性標識物質に代えて、蛍光物質を標識物質とし
て使用した蛍光検出(fluorescence) システムが知られ
ている。このシステムによれば、蛍光画像を読み取るこ
とにより、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マ
ウスにおける投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状
態、蛋白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評
価などをおこなうことができ、たとえば、電気泳動させ
るべき複数のDNA断片を含む溶液中に、蛍光色素を加
えた後に、複数のDNA断片をゲル支持体上で電気泳動
させ、あるいは、蛍光色素を含有させたゲル支持体上
で、複数のDNA断片を電気泳動させ、あるいは、複数
のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後
に、ゲル支持体を、蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどし
て、電気泳動されたDNA断片を標識し、励起光によ
り、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出することに
より、画像を生成し、ゲル支持体上のDNAの分布を検
出したり、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体
上で、電気泳動させた後に、DNAを変性(denaturati
on)し、次いで、サザン・ブロッティング法により、ニ
トロセルロースなどの転写支持体上に、変性DNA断片
の少なくとも一部を転写し、目的とするDNAと相補的
なDNAもしくはRNAを蛍光色素で標識して調製した
プローブと変性DNA断片とをハイブリダイズさせ、プ
ローブDNAもしくはプローブRNAと相補的なDNA
断片のみを選択的に標識し、励起光によって、蛍光色素
を励起して、生じた蛍光を検出することにより、画像を
生成し、転写支持体上の目的とするDNAを分布を検出
したりすることができる。さらに、標識物質により標識
した目的とする遺伝子を含むDNAと相補的なDNAプ
ローブを調製して、転写支持体上のDNAとハイブリダ
イズさせ、酵素を、標識物質により標識された相補的な
DNAと結合させた後、蛍光基質と接触させて、蛍光基
質を蛍光を発する蛍光物質に変化させ、励起光によっ
て、生成された蛍光物質を励起して、生じた蛍光を検出
することにより、画像を生成し、転写支持体上の目的と
するDNAの分布を検出したりすることもできる。この
蛍光検出システムは、放射性物質を使用することなく、
簡易に、遺伝子配列などを検出することができるという
利点がある。
【0006】このため、488nmの波長のレーザ光を
発するアルゴンレーザ励起光源を備え、蛍光検出システ
ムに使用可能な画像読み取り装置が提案されている。し
かしながら、蓄積性蛍光体シートを、画像の検出材料と
して用いる放射線診断システム、オートラジオグラフィ
システム、電子顕微鏡による検出システムおよび放射線
回折画像検出システムも、また、蛍光検出システムも、
いずれも、画像を担持した蓄積性蛍光体シート、ゲル支
持体あるいは転写支持体などの画像担体を、励起光によ
り走査した結果、画像担体から発する光を検出して、画
像を生成し、診断や検出などをおこなうものであるた
め、画像読み取り装置が、これらいずれのシステムにも
使用できるように構成されていることが便利であり、好
ましい。
【0007】そこで、BaFX(Xはハロゲン)系の輝
尽性蛍光体を励起可能なレーザ光を発するレーザ励起光
源を備え、オートラジオグラフィシステムに使用可能
で、蛍光検出システムに使用される蛍光物質を励起可能
な450nmの波長の光を発するLEDを備え、蛍光検
出システムにも使用可能な画像読み取り装置が提案され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような画像読み取
り装置にあっては、精度良く、再現された画像のフレア
が基準未満であるかの性能を評価することが必要であ
る。従来、蓄積性蛍光体シートを、画像の検出材料とし
て用いる放射線診断システム、オートラジオグラフィシ
ステム、電子顕微鏡による検出システムおよび放射線回
折画像検出システムに用いられる画像読み取り装置にあ
っては、放射線不透過材料よりなり、矩形の孔が形成さ
れたマスクを、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層上
に置き、輝尽性蛍光体層の一部にのみ放射線を照射し、
あるいは、矩形の放射線源を蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層に接触させて、輝尽性蛍光体層の一部にのみ
放射線を照射した後、励起光により、輝尽性蛍光体層上
を走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽光を光電検出
して得られた画像データ中の放射線を照射していない部
分に対応する画像データに基づいて、フレアを評価して
いた。
【0009】しかしながら、蓄積性蛍光体シートを、画
像の検出材料として用いる放射線診断システム、オート
ラジオグラフィシステム、電子顕微鏡による検出システ
ムおよび放射線回折画像検出システムにおいては、励起
によって生ずる輝尽光の波長は、励起光の波長よりも短
く、蛍光検出システムにおいては、励起によって生ずる
蛍光の波長が励起光の波長よりも長いため、蛍光検出シ
ステム用の画像読み取り装置のフレア性能を評価するた
めには、使用できず、蛍光検出システム用の画像読み取
り装置のフレア性能を評価するための性能評価用具およ
び評価方法の開発が望まれていた。したがって、本発明
は、蛍光検出システムに用いられ、蛍光画像を読み取る
画像読み取り装置のフレア性能を評価するための性能評
価用具およびそれを用いた性能評価方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【発明の構成】本発明のかかる目的は、支持体と、前記
支持体上に形成された蛍光体層とを備えた蛍光板が、ガ
ラス板の縁部近傍を除く表面の一部に、前記支持体が、
前記蛍光体層に対して、前記ガラス板と反対側に位置す
るように固定されたことを特徴とする画像読み取り装置
の性能評価用具によって達成される。本発明によれば、
励起光を、ガラス板を介して、蛍光板に照射した際、蛍
光体層が存在しない部分では、励起光はガラス板を透過
してしまい、蛍光体蛍光体層から発せられた蛍光のみを
光電的に検出して、画像データを生成することができる
から、画像データを解析することによって、画像読み取
り装置のフレア性能を容易に評価することが可能にな
る。
【0011】本発明の前記目的はまた、支持体と、前記
支持体上に形成された蛍光体層とを備えた蛍光板が、ガ
ラス板の縁部近傍を除く表面の一部に、前記支持体が、
前記蛍光体層に対して、前記ガラス板と反対側に位置す
るように固定された性能評価用具を、470nmないし
480nmの波長のレーザ光または530nmないし5
40nmの波長のレーザ光で走査し、前記蛍光体層から
発せられた蛍光を光電的に検出して、アナログ画像デー
タを生成し、ディジタル化して得られたディジタル画像
データに基づいて、画像読み取り装置の性能を評価する
ことを特徴とする画像読み取り装置の性能評価方法によ
って達成される。本発明によれば、蛍光物質を励起する
のに適した470nmないし480nmの波長のレーザ
光または530nmないし540nmの波長のレーザ光
により、ガラス板を介して、蛍光板を走査した際、蛍光
体層が存在しない部分では、励起光はガラス板を透過し
てしまい、蛍光体層から発せられた蛍光のみを光電的に
検出して、アナログ画像データを生成し、ディジタル化
して得られたディジタル画像データを解析することによ
って、画像読み取り装置のフレア性能を容易に評価する
ことが可能になる。
【0012】本発明において、蛍光体層に含まれる蛍光
体としては、レーザ励起光源から発せられるレーザ光の
照射を受けた時に、蛍光を発し、10μ秒以下の遅延残
光時間を有するものであればよく、とくに限定されるも
のではないが、470nmないし480nmの波長のレ
ーザ光あるいは530nmないし540nmの波長のレ
ーザ光を、励起光として使用する画像読み取り装置にお
いては、YAG:Ce、BaAl8 13:Eu2+、Ba
Mg2 Al6 27:Eu2+、Sr4 Al1425:E
2+、SrMgAl1017:Eu2+およびY3 Al3
2 12:Ce2+などが好ましく使用することができ、
これらの中では、YAG:Ceが最も好ましい。本発明
において、画像担体に、標識された試料の画像を担持さ
せ、470nmないし480nmの波長のレーザ光によ
って励起して、画像を読み取るために使用することので
きる蛍光色素は、470ないし480nmの波長のレー
ザによって励起可能な蛍光色素であれば、とくに、限定
されるものではない。470ないし480nmの波長の
レーザによって励起可能な蛍光色素としては、たとえ
ば、Fluorescein (C.I. No. 45350) 、構造式(1) で示
されるFluorescein-X 、構造式(2) で示される YOYO-1
、構造式(3) で示される TOTO-1 、構造式(4) で示さ
れる YO-PRO-1 、構造式(5) で示されるCy-3(登録商
標)、構造式(6) で示されるNile Red、構造式(7) で示
されるBCECF 、Rhodamine 6G (C.I. No. 45160)、Acri
dine Orange (C.I. No. 46005) 、SYBR Green(C2H6O
S) 、Quantum Red 、R-Phycoerythrin、Red 613 、Red
670 、Fluor X 、Fluorescein 標識アミダイト、FAM
、AttoPhos、Bodipy phosphatidylcholine、SNAFL 、C
alcium Green 、Fura Red、Fluo 3、AllPro、NBD phosp
hoethanolamine などが好ましく使用することができ
る。また、本発明において、画像担体に、標識された試
料の画像を担持させ、530nmないし540nmの波
長のレーザ光によって励起して、画像を読み取るために
使用することのできる蛍光色素は、530ないし540
nmの波長のレーザにより励起可能な蛍光色素であれ
ば、とくに、限定されるものではない。530ないし5
40nmの波長のレーザにより励起可能な蛍光色素とし
ては、たとえば、構造式(5) で示される Cy-3 (登録商
標)、Rhodamine 6G (C.I.No. 45160)、Rhodamine B
(C.I. No. 45170 )、構造式(8) で示される Ethidium
Bromide 、構造式(9) で示されるTexas Red 、構造式(1
0)で示される Propidium Iodide 、構造式(11)で示され
る POPO-3 、Red 613 、Red 670 、Carboxyrhodamine
(R6G)、R-Phycoerythrin 、Quantum Red 、JOE 、HEX
、Ethidium homodimer、Lissamine rhodamine B pepti
de などが、好ましく使用することができる。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明にかかる好ましい実施態様につき、詳細に説明を加え
る。図1は、本発明の実施態様にかかる画像読み取り装
置用の性能評価用具の略斜視図であり、図2は、そのA
−A線に沿った略部分断面図である。本実施態様にかか
る性能評価用具は、蛍光検出システムに用いられる画像
読み取り装置のフレア性能を評価するものである。図1
および図2に示されるように、性能評価用具1は、セリ
ウム賦活YAG蛍光体がバインダーに分散され、ポリエ
チレンテレフタレートの支持体2上に、アクリル系樹脂
からなる下塗り層3aを介して形成された蛍光体層4
と、蛍光体層の表面に形成されたポリエチレンテレフタ
レートよりなる保護層3bとを備えた蛍光板5を、ガラ
ス板6のほぼ中央部に、ワイヤー7によって固定するこ
とにより構成されている。本実施態様においては、蛍光
板5のサイズは、本実施態様においては、1cm×1cmで
ある。
【0020】図3は、本発明の実施態様にかかる性能評
価用具1により、そのフレア性能が評価される画像読み
取り装置の外観を示す略斜視図である。図3に示される
ように、画像読み取り装置8は、画像担体ユニットをセ
ットするサンプルステージ9を備えており、サンプルス
テージ9にセットされた画像担体ユニットは、移送機構
(図示せず)によって、図3において、Zで示される方
向に送られ、画像読み取り装置8内の所定の位置に位置
させられ、レーザ光によって走査されるように構成され
ている。図4は、本発明の実施態様にかかる性能評価用
具1により、その性能が評価される画像読み取り装置の
内部の略斜視図である。図4において、画像読み取り装
置は、473nmの波長のレーザ光を発する第1のレー
ザ励起光源11と633nmの波長のレーザ光を発する
第2のレーザ励起光源12を備えている。本実施態様に
おいては、第1のレーザ励起光源11は第二高調波生成
(Second Harmonic Generation) 素子によって構成さ
れ、第2のレーザ励起光源12はHe−Neレーザ光源
により構成されている。
【0021】第1のレーザ励起光源11により発生され
たレーザ光13は、633nmの波長の光を透過し、4
73nmの波長の光を反射するダイクロイックミラー1
4により反射されて、ビーム・エクスパンダ15に入射
する。他方、第2のレーザ励起光源12から発せられた
レーザ光13は、ダイクロイックミラー14を透過し
て、ビーム・エクスパンダ15に入射する。レーザ光1
3は、ビーム・エクスパンダ15により、そのビーム径
が正確に調整され、ポリゴンミラー16に入射する。ポ
リゴンミラー16によって偏向されたレーザ光13は、
fθレンズ17を介して、反射鏡18により反射され
て、画像担体ユニット20上に、一次元的に入射する。
fθレンズ17は、画像担体ユニット20が、レーザ光
13により、図4において、Xで示される方向に、すな
わち、主走査方向に走査するときに、つねに、均一の線
速度で、走査がなされることを保証するものである。
【0022】図3および図4に示された画像読み取り装
置は、転写支持体やゲル支持体などに記録された蛍光色
素の画像および蓄積性蛍光体シートに形成された輝尽性
蛍光体層に記録された放射線あるいは電子線の画像を読
み取ることができるように構成されており、蛍光色素の
画像を読み取る場合は、第1のレーザ励起光源11が作
動され、画像担体ユニット20は、図4の例では、ガラ
ス板21と、その上に載置され、蛍光色素によって標識
された変性DNAの電気泳動画像が記録された転写支持
体22により構成されている。また、輝尽性蛍光体層に
記録された放射線あるいは電子線の画像を読み取る場合
は、第2のレーザ励起光源12が作動され、画像担体ユ
ニット20は、図5に示されるように、一方の面に輝尽
性蛍光体層25が形成され、他方の面に磁性層(図示せ
ず)が形成された蓄積性蛍光体シート26と、一方の面
にゴム状のマグネットシート(図示せず)が貼着された
アルミニウムなどの支持板27とからなり、蓄積性蛍光
体シート26の磁性層と支持板27のマグネットシート
とが、磁力によって付着され一体化されている。
【0023】レーザ光13による主走査方向への走査と
同期して、モータ(図示せず)によって、画像担体ユニ
ット20は、図4において、Y方向に、すなわち、副走
査方向に移動され、転写支持体22あるいは輝尽性蛍光
体層25の全面が、レーザ光13によって走査されるよ
うになっている。転写支持体22あるいは輝尽性蛍光体
層25の走査線に対向するように、転写支持体22ある
いは輝尽性蛍光体層25に近接して、光ガイド30が配
置されている。光ガイド30は、その受光端部が直線状
をなし、その射出端部は、フォトマルチプライアなどの
光電変換型の光検出器31の受光面に、近接して、配置
されている。光ガイド30は、無蛍光ガラスなどを加工
して作られており、受光端部から入射した光が、その内
面で、全反射を繰り返しながら、射出端部を経て、光検
出器31の受光面に伝達されるように、その形状が定め
られている。
【0024】したがって、レーザ光13の照射により、
転写支持体22に含まれている蛍光色素が励起されて、
発光した蛍光あるいは輝尽性蛍光体層25に含まれてい
る輝尽性蛍光体が励起されて、発光した輝尽光は、光ガ
イド30に入射し、その内部で、全反射を繰り返しなが
ら、射出端部を経て、光検出器21によって受光され
る。光検出器31の前には、473nmの波長の光をカ
ットし、473nmよりも波長の長い光を透過する第1
のフィルタ32aおよび輝尽性蛍光体から発光される輝
尽光の波長域の光のみを透過し、633nmの波長の光
をカットする第2のフィルタ32bを備えたフィルタ部
材32が設けられている。転写支持体22に記録された
蛍光色素の電気泳動画像を読み取るときは、第1のフィ
ルタ32aが光検出器31の前に位置するように、フィ
ルタ部材32が移動され、他方、蓄積性蛍光体シート2
6に形成された輝尽性蛍光体層25に記録された遺伝子
中の放射性標識物質の位置情報に関する画像を読み取る
ときは、第2のフィルタ32bが光検出器31の前に位
置するように、フィルタ部材32が移動されるように構
成されている。
【0025】光検出器31によって光電的に検出された
光は、電気信号に変換され、所定の増幅率を有する増幅
器34によって、所定のレベルの電気信号に増幅された
後、A/D変換器35に入力される。電気信号は、A/
D変換器35において、信号変動幅に適したスケールフ
ァクタで、ディジタル信号に変換され、ラインバッファ
36に入力される。ラインバッファ36は、走査線1ラ
イン分の画像データを一時的に記憶するものであり、以
上のようにして、走査線1ライン分の画像データが記憶
されると、そのデータを、ラインバッファ36の容量よ
りもより大きな容量を有する送信バッファ37に出力
し、送信バッファ37は、所定の容量の画像データが記
憶されると、画像データを、画像処理装置38に出力す
るように構成されている。画像処理装置38に入力され
た画像データは、画像データ記憶手段(図示せず)に記
憶され、画像データ記憶手段から読み出されて、必要に
応じて、画像処理が施され、CRT(図示せず)などの
表示手段上に、可視画像として、表示され、あるいは、
さらに、画像解析装置39によって、解析される。
【0026】以上のように構成された画像読み取り装置
8のフレアを、本発明の実施態様にかかる性能評価用具
1により評価する時は、性能評価用具1が、ガラス板6
が下方を向くように、サンプルステージ9にセットさ
れ、移送機構によって、図3において、Zで示される方
向に送られ、画像読み取り装置8内の所定の位置に位置
させられる。次いで、第1のレーザ励起光源11が作動
され、ポリゴンミラー16の回転にともない、性能評価
用具1が副走査方向に移動されることによって、性能評
価用具1の全面が、473nmの波長のレーザ光13に
より走査される。473nmの波長のレーザ光13は、
蛍光板5の蛍光体層4に照射され、蛍光体層4から発せ
られた蛍光が、光ガイド30に導かれるが、蛍光板5が
固定された部分以外では、ガラス板6を透過し、光ガイ
ド30に入射することがなく、したがって、蛍光体層4
から発せられた蛍光のみが、光ガイド30により、光検
出器31に導かれる。ここに、光検出器31の前面に
は、473nmよりも波長の長い光を透過する第1のフ
ィルタ32aが位置させられており、その結果、励起光
の波長である473nmよりも長い波長の蛍光のみが、
光検出器31によって光電的に検出され、アナログ画像
データが生成される。生成されたアナログ画像データ
は、増幅器34により、所定のレベルの電気信号に増幅
された後、A/D変換器35に入力され、ディジタル画
像データに変換される。ディジタル化された画像データ
は、ラインバッファ36および送信バッファ37を介し
て、画像処理装置38に出力され、所定の画像処理が施
されて、画像解析装置39に出力される。
【0027】画像解析装置39は、ガラス板6に固定さ
れた蛍光板5の蛍光体層4を走査して得た画像データの
うち、nライン分の画像データの濃度信号レベルを平均
して、図6に示されるような濃度信号レベルのプロファ
イルを生成する。次いで、画像解析装置39は、濃度信
号レベルの最大値の95%の濃度信号レベルを有する画
素を、矩形の蛍光板5の縁部に対応する画素として、決
定する。さらに、画像解析装置39は、濃度信号レベル
の最大値の10%、1.0%、0.1%の濃度信号レベ
ルを有する画素を求め、矩形の蛍光板5の縁部に対応す
る画素からの距離を算出して、画像読み取り装置8のフ
レアを評価する。本発明は、以上の実施態様に限定され
ることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内
で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に
包含されるものであることがいうまでもない。
【0028】たとえば、前記実施態様においては、1cm
×1cmのサイズの蛍光板5を用いているが、蛍光板5の
サイズはこれに限定されるものではなく、任意に決定す
ることができる。さらに、前記実施態様においては、蛍
光板5をガラス板6のほぼ中央部に固定しているが、蛍
光板5のまわりの部分の画像データに基づいて、フレア
性能を評価可能であれば、必ずしも、蛍光板5をガラス
板6のほぼ中央部に固定する必要はなく、ガラス板6の
縁部近傍を除いたガラス板6の表面に固定すればよい。
また、前記実施態様においては、画像読み取り装置は、
633nmの波長のレーザ光13を発する第2のレーザ
励起光源12を備えているが、第2のレーザ励起光源3
2は必らずしも必要がない。
【0029】さらに、前記実施態様においては、第1の
レーザ励起光源11として、473nmの波長のレーザ
光13を発するものを用いているが、第1のレーザ励起
光源11として、470ないし480nmの波長のレー
ザ光13を発するレーザ励起光源を用いてもよく、ま
た、530nmないし540nmの波長のレーザ光13
を発するレーザ励起光源を用いてもよい。さらに、前記
実施態様においては、633nmの波長を有するレーザ
光13を発するHe−Neレーザ光源である第2のレー
ザ励起光源12を備えているが、He−Neレーザ光源
に代えて、635nmのレーザ光33を発する半導体レ
ーザ光源を用いてもよい。また、前記実施態様において
は、473nmの波長のレーザ光13を発する第1のレ
ーザ励起光源11として、第二高調波生成素子を用いて
いるが、他のレーザ励起光源を用いることもできる。
【0030】さらに、前記実施態様においては、光ガイ
ド20として、無蛍光ガラスなどを加工して作ったもの
を用いているが、光ガイド20としては、無蛍光ガラス
製のものに限らず、合成石英や、アクリル系合成樹脂な
どの透明な熱可塑性樹脂シートを加工して作ったものも
用いることができる。また、前記実施態様においては、
蓄積性蛍光体シートユニット26は、アルミニウム製の
支持板27を備えているが、支持板27の材質は、アル
ミニウムに限定されるものではなく、支持板27は、他
の金属あるいはプラスチックによって形成されていても
よい。さらに、前記実施態様においては、支持板27に
は、ゴム状のマグネットシートが貼着されているが、蓄
積性蛍光体シート26に形成された磁性層を磁力によっ
て吸引して、蓄積性蛍光体シート26を支持板27に一
体的に固定することができるものであればよく、ゴム状
のマグネットシートを貼着することなく、マグネットを
支持板27に埋め込むなどの方法を採用することもでき
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光検出システムに用
いられ、蛍光画像を読み取る画像読み取り装置のフレア
性能を評価するための性能評価用具およびそれを用いた
性能評価方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施態様にかかる画像読み取
り装置用の性能評価用具の略斜視図である。
【図2】図2は、図1のA−A線に沿った部分断面図で
ある。
【図3】図3は、本発明の実施態様にかかる性能評価用
具により、その性能が評価される画像読み取り装置の外
観を示す略斜視図である。
【図4】図4は、本発明の実施態様にかかる性能評価用
具により、その性能が評価される画像読み取り装置の内
部の略斜視図である。
【図5】図5は、画像担体ユニットの略斜視図である。
【図6】図6は、濃度信号レベルのプロファイルを示す
グラフである。
【符号の説明】
1 性能評価用具 2 支持体 3a 下塗り層 3b 保護層 4 蛍光体層 5 蛍光板 6 ガラス板 7 ワイヤー 8 画像読み取り装置 9 サンプルステージ 11 第1のレーザ励起光源 12 第2のレーザ励起光源 13 レーザ光 14 ダイクロイックミラー 15 ビーム・エクスパンダ 16 ポリゴンミラー 17 fθレンズ 18 反射鏡 20 画像担体ユニット 21 ガラス板 22 転写支持体 25 輝尽性蛍光体層 26 蓄積性蛍光体シート 27 支持板 30 光ガイド 31 光検出器 32 フィルタ部材 32a 第1のフィルタ 32b 第2のフィルタ 34 増幅器 35 A/D変換器 36 ラインバッファ 37 送信バッファ 38 画像処理装置 39 画像解析装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 31/09 H01L 31/00 A // G06T 1/00 G06F 15/64 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、前記支持体上に形成された蛍
    光体層とを備えた蛍光板が、ガラス板の縁部近傍を除く
    表面の一部に、前記支持体が、前記蛍光体層に対して、
    前記ガラス板と反対側に位置するように固定されたこと
    を特徴とする画像読み取り装置の性能評価用具。
  2. 【請求項2】 支持体と、前記支持体上に形成された蛍
    光体層とを備えた蛍光板が、ガラス板の縁部近傍を除く
    表面の一部に、前記支持体が、前記蛍光体層に対して、
    前記ガラス板と反対側に位置するように固定された性能
    評価用具を、470nmないし480nmの波長のレー
    ザ光または530nmないし540nmの波長のレーザ
    光で走査し、前記蛍光体層から発せられた蛍光を光電的
    に検出して、アナログ画像データを生成し、ディジタル
    化して得られたディジタル画像データに基づいて、画像
    読み取り装置の性能を評価することを特徴とする画像読
    み取り装置の性能評価方法。
JP9017166A 1997-01-30 1997-01-30 画像読み取り装置の性能評価用具およびそれを用いた性能評価方法 Pending JPH10213866A (ja)

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