JPH10208920A - 樹脂結合型磁石組成物 - Google Patents

樹脂結合型磁石組成物

Info

Publication number
JPH10208920A
JPH10208920A JP9023317A JP2331797A JPH10208920A JP H10208920 A JPH10208920 A JP H10208920A JP 9023317 A JP9023317 A JP 9023317A JP 2331797 A JP2331797 A JP 2331797A JP H10208920 A JPH10208920 A JP H10208920A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
ester
acid
acid ester
bonded magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9023317A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Yoshizawa
昌一 吉澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP9023317A priority Critical patent/JPH10208920A/ja
Publication of JPH10208920A publication Critical patent/JPH10208920A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/06Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • H01F1/08Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together
    • H01F1/083Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together in a bonding agent

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気特性に優れた樹脂結合型磁石の得られる樹
脂結合型磁石組成物の提供。 【解決手段】(A) カルボン酸エステル、スルホン酸エス
テルおよびリン酸エステルからなる群から選ばれる少な
くとも1種のエステル化合物で被覆された、異方性磁場
(HA )が50kOe 以上の磁性粉末、ならびに(B) 熱可塑
性樹脂を含む樹脂結合型磁石組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エステルで被覆さ
れた磁性粉末を含む樹脂結合型磁石組成物に関し、特に
磁気特性に優れた樹脂結合型磁石の得られる該組成物に
関する。
【0002】
【従釆の技術】従来、磁性粉末を焼結したフェライト磁
石、アルニコ磁石、希土類磁石などが、モーターなどに
用いられている。しかし、該焼結方法では、脆いものし
か得られないため、薄肉または複雑形状のものを得にく
いという欠点を有する。また、該磁石は、焼結時に、体
積率で15〜20%収縮する。したがって、寸法精度の高い
磁石が得られず、研磨などの加工が必要になるという欠
点を有する。これらの欠点を解決するために、ポリアミ
ド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑
性樹脂を磁性粉末のバインダー成分として含む樹脂結合
型磁石組成物が開発されている。該組成物を200 ℃以上
の高温下で加熱成形すると、樹脂結合型磁石を得ること
ができる。しかし、該磁性粉末は、上記の高温にさらさ
れると、磁気特性、特に保磁力が低下する。これまで、
加熱しても減磁率の低く抑えられた樹脂結合型磁石は得
られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、従来の熱可塑性樹脂結合型磁石の欠点を解消
し、磁気特性に優れた樹脂結合型磁石の得られる樹脂結
合型磁石組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために、鋭意検討した結果、下記の組成物に
より、磁気特性の優れた磁石が得られることを見出し
た。すなわち、本発明は、(A) カルボン酸エステル、ス
ルホン酸エステルおよびリン酸エステルからなる群から
選ばれる少なくとも1種のエステル化合物で被覆され
た、異方性磁場(HA)が50kOe 以上の磁性粉末、なら
びに(B) 熱可塑性樹脂を含む樹脂結合型磁石組成物を提
供するものである。さらに、本発明は、上記の樹脂結合
型磁石組成物を加熱成形して得られる樹脂結合型磁石を
提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。(A) 磁性粉末 磁性粉末(A) は、前記のエステル化合物で被覆された、
異方性磁場(HA )が50kOe 以上のものである。該磁性
粉末の原料としては、樹脂結合型磁石に従来用いられる
磁性粉末を特に制限なく使用でき、例えば希土類−Co
系;希土類−Fe−B系;希土類−Fe−N系の磁性粉
末が挙げられる。これらの中では、磁性粉末を組成物中
へ高充填(例えば95重量%以上)でき、その結果、磁気
特性の優れた樹脂結合型磁石が得られる点で、Nd−F
e−B系の液体急冷法による合金粉末、およびSm−F
e−N系の合金粉末が好ましい。なお、液体急冷法によ
って得られたNd−Fe−B系の磁性粉末は、鱗片状の
形状を有するため、ジェットミル、ボールミルなどで粉
砕することが望ましい。
【0006】該磁性粉末の平均粒径は、通常、500 μm
以下でよく、好ましくは200 μm以下、特に好ましくは
100 μm以下である。平均粒径が大きすぎると、組成物
の流動特性が悪化したり、得られる樹脂結合型磁石の寸
法安定性および表面平滑性が悪化する場合がある。
【0007】磁性粉末(A) は、前記のエステル化合物で
被覆されることが必須である。エステル化合物は、一種
単独でも二種以上組み合わせて使用してもよい。被覆さ
れた磁性粉末は、高温(例えば300 ℃)に加熱されて
も、酸化劣化しにくなるので、得られる磁石の保持力の
低下を防ぐことができる。前記カルボン酸エステルは、
カルボン酸と下記式: R−OH 〔ここで、Rは一価の有機基である〕で示されるアルコ
ールとのエステルである。ここで、該Rとしては、エチ
ル基、ブチル基などの炭素原子数が、通常、1〜50、好
ましくは2〜30のアルキル基;シクロヘキシル基などの
炭素原子数が、通常、6〜50のシクロアルキル基;フェ
ニル基、トリル基などのアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基などのアラルキル基;ならびにメトキシエ
チル基などのアルコキシ基が挙げられる。該カルボン酸
としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テトラヒド
ロ酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ン−2−酸、マレイン酸、フマル酸、トリメリット酸、
クエン酸、イタコン酸、オレイン酸、リシノール酸、ス
テアリン酸、ラウリン酸およびグルタル酸が挙げられ
る。
【0008】前記フタル酸エステルの具体例としては、
フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−
(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジ−n−オクチル、
フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジイソブチル、フタ
ル酸ジヘプチル、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジイソ
デシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジウンデシ
ル、フタル酸ジ(へプチル、ノニルまたはウンデシ
ル)、フタル酸ベンジル、フタル酸ブチルベンジル、フ
タル酸ジイソノニル、フタル酸アルキルベンジル、フタ
ル酸ジメトキシエチル、フタル酸ジブトキシエチルおよ
びフタル酸ジメチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0009】前記イソフタル酸エステルの具体例として
は、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジブチル、イ
ソフタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、イソフタル酸
ジ−n−オクチル、イソフタル酸ジイソオクチル、イソ
フタル酸ジイソブチル、イソフタル酸ジヘプチル、イソ
フタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジイソデシル、イソ
フタル酸ジトリデシル、イソフタル酸ジウンデシル、イ
ソフタル酸ジ(ヘプチル、ノニルまたはウンデシル)、
イソフタル酸ベンジル、イソフタル酸ブチルベンジル、
イソフタル酸ジイソノニル、イソフタル酸アルキルベン
ジル、イソフタル酸ジメトキシエチル、イソフタル酸ジ
ブトキシエチルおよびイソフタル酸ジメチルシクロヘキ
シルが挙げられる。
【0010】前記テトラヒドロ酸エステルの具体例とし
ては、テトラヒドロフタル酸ジエチル、テトラヒドロフ
タル酸ジブチル、テトラヒドロフタル酸ジ−(2−エチ
ルヘキシル)、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチ
ル、テトラヒドロフタル酸ジイソオクチル、テトラヒド
ロフタル酸ジイソブチル、テトラヒドロフタル酸ジヘプ
チル、テトラヒドロフタル酸ジフェニル、テトラヒドロ
フタル酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジトリデ
シル、テトラヒドロフタル酸ジウンデシル、テトラヒド
ロフタル酸ジ(ヘプチル、ノニルまたはウンデシル)、
テトラヒドロフタル酸ベンジル、テトラヒドロフタル酸
ブチルベンジル、テトラヒドロフタル酸ジイソノニル、
テトラヒドロフタル酸アルキルベンジル、テトラヒドロ
フタル酸ジメトキシエチル、テトラヒドロフタル酸ジブ
トキシエチルおよびテトラヒドロフタル酸ジメチルシク
ロヘキシルが挙げられる。
【0011】前記アジピン酸エステルの具体例として
は、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジブチル、アジピ
ン酸ジ−(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ−n−
オクチル、アジピン酸ジイソオクチル、アジピン酸ジイ
ソブチル、アジピン酸ジヘプチル、アジピン酸ジフェニ
ル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジトリデシ
ル、アジピン酸ジウンデシル、アジピン酸ジ(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、アジピン酸ベンジル、
アジピン酸ブチルベンジル、アジピン酸ジイソノニル、
アジピン酸アルキルベンジル、アジピン酸ジメトキシエ
チル、アジピン酸ジプトキシエチルおよびアジピン酸ジ
メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0012】前記アゼライン酸エステルとしては、アゼ
ライン酸ジエチル、アゼライン酸ジブチル、アゼライン
酸ジ−(2−エチルヘキシル)、アゼライン酸ジ−n−
オクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸
ジイソブチル、アゼライン酸ジヘプチル、アゼライン酸
ジフェニル、アゼライン酸ジイソデシル、アゼライン酸
ジトリデシル、アゼライン酸ジウンデシル、アゼライン
酸ジ(ヘプチル、ノニルまたはウンデシル)、アゼライ
ン酸ベンジル、アゼライン酸ブチルベンジル、アゼライ
ン酸ジイソノニル、アゼライン酸アルキルベンジル、ア
ゼライン酸ジメトキシエチル、アゼライン酸ジプトキシ
エチルおよびアゼライン酸ジメチルシクロヘキシルが挙
げられる。
【0013】前記セバシン酸エステルの具体例として
は、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシ
ン酸ジ−(2−エチルヘキシル)、セバシン酸ジ−n−
オクチル、セバシン酸ジイソオクチル、セバシン酸ジイ
ソブチル、セバシン酸ジヘプチル、セバシン酸ジフェニ
ル、セバシン酸ジイソデシル、セバシン酸ジトリデシ
ル、セバシン酸ジウンデシル、セバシン酸ジ(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、セバシン酸ベンジル、
セバシン酸ブチルベンジル、セバシン酸ジイソノニル、
セバシン酸アルキルベンジル、セバシン酸ジメトキシエ
チル、セバシン酸ジブトキシエチルおよびセバシン酸ジ
メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0014】前記マレイン酸エステルの具体例として
は、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイ
ン酸ジ−(2−エチルヘキシル)、マレイン酸ジ−n−
オクチル、マレイン酸ジイソオクチル、マレイン酸ジイ
ソブチル、マレイン酸ジヘプチル、マレイン酸ジフェニ
ル、マレイン酸ジイソデシル、マレイン酸ジトリデシ
ル、マレイン酸ジウンデシル、マレイン酸ジ(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、マレイン酸ベンジル、
マレイン酸ブチルベンジル、マレイン酸ジイソノニル、
マレイン酸アルキルベンジル、マレイン酸ジメトキシエ
チル、マレイン酸ジブトキシエチルおよびマレイン酸ジ
メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0015】前記フマル酸エステルの具体例としては、
フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジ−
(2−エチルヘキシル)、フマル酸ジ−n−オクチル、
フマル酸ジイソオクチル、フマル酸ジイソブチル、フマ
ル酸ジヘプチル、フマル酸ジフェニル、フマル酸ジイソ
デシル、フマル酸ジトリデシル、フマル酸ジウンデシ
ル、フマル酸ジ(ヘプチル、ノニルまたはウンデシ
ル)、フマル酸ベンジル、フマル酸ブチルベンジル、フ
マル酸ジイソノニル、フマル酸アルキルベンジル、フマ
ル酸ジメトキシエチル、フマル酸ジブトキシエチルおよ
びフマル酸ジメチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0016】前記トリメリット酸エステルの具体例とし
ては、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸トリ
ブチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシ
ル)、トリメリット酸トリ−n−オクチル、トリメリッ
ト酸トリイソオクチル、トリメリット酸トリイソブチ
ル、トリメリット酸トリヘプチル、トリメリット酸トリ
フェニル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリッ
ト酸トリトリデシル、トリメリット酸トリウンデシル、
トリメリット酸トリ(ヘプチル、ノニルまたはウンデシ
ル)、トリメリット酸ベンジル、トリメリット酸ブチル
ベンジル、トリメリット酸トリイソノニル、トリメリッ
ト酸アルキルベンジル、トリメリット酸トリメトキシエ
チル、トリメリット酸トリブトキシエチルおよびトリメ
リット酸トリメチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0017】前記クエン酸エステル具体例としては、ク
エン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリ
−(2−エチルヘキシル)、クエン酸トリ−n−オクチ
ル、クエン酸トリイソオクチル、クエン酸トリイソブチ
ル、クエン酸トリヘプチル、クエン酸トリフェニル、ク
エン酸トリイソデシル、クエン酸トリトリデシル、クエ
ン酸トリウンデシル、クエン酸トリ(ヘプチル、ノニル
またはウンデシル)、クエン酸べンジル、クエン酸ブチ
ルベンジル、クエン酸トリイソノニル、クエン酸アルキ
ルベンジル、クエン酸トリメトキシエチル、クエン酸ト
リブトキシエチル、クエン酸トリメチルシクロヘキシ
ル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルト
リブチルおよびクエン酸アセチルトリ−(2−エチルヘ
キシル)が挙げられる。
【0018】前記イタコン酸エステルの具体例として
は、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、イタコ
ン酸ジ−(2−エチルヘキシル)、イタコン酸ジ−n−
オクチル、イタコン酸ジイソオクチル、イタコン酸ジイ
ソブチル、イタコン酸ジヘプチル、イタコン酸ジフェニ
ル、イタコン酸ジイソデシル、イタコン酸ジトリデシ
ル、イタコン酸ジウンデシル、イタコン酸ジ(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、イタコン酸ベンジル、
イタコン酸ブチルベンジル、イタコン酸ジイソノニル、
イタコン酸アルキルベンジル、イタコン酸ジメトキシエ
チル、イタコン酸ジブトキシエチル、イタコン酸ジメチ
ルシクロヘキシル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸
モノブチル、イタコン酸モノ−(2−エチルヘキシ
ル)、イタコン酸モノ−n−オクチル、イタコン酸モノ
イソオクチル、イタコン酸モノジイソブチル、イタコン
酸モノヘプチル、イタコン酸モノフェニル、イタコン酸
モノイソデシル、イタコン酸モノトリデシル、イタコン
酸モノウンデシル、イタコン酸モノ(ヘプチル、ノニル
またはウンデシル)、イタコン酸ベンジル、イタコン酸
ブチルベンジル、イタコン酸モノイソノニル、イタコン
酸アルキルベンジル、イタコン酸モノメトキシエチル、
イタコン酸モノブトキシエチルおよびイタコン酸モノメ
チルシクロヘキシルが挙げられる。
【0019】前記オレイン酸エステルの具体例として
は、オレイン酸エチル、オレイン酸ブチル、オレイン酸
(2−エチルヘキシル)、オレイン酸−n−オクチル、
オレイン酸イソオクチル、オレイン酸イソブチル、オレ
イン酸へプチル、オレイン酸フェニル、オレイン酸イソ
デシル、オレイン酸トリデシル、オレイン酸ウンデシ
ル、オレイン酸(ヘプチル、ノニルまたはウンデシ
ル)、オレイン酸ベンジル、オレイン酸、オレイン酸イ
ソノニル、オレイン酸メトキシエチル、オレイン酸ブト
キシエチルおよびオレイン酸メチルシクロヘキシルが挙
げられる。
【0020】前記リシノール酸エステルの具体例として
は、リシノール酸エチル、リシノール酸ブチル、リシノ
ール酸(2−エチルヘキシル)、リシノール酸−n−オ
クチル、リシノール酸イソオクチル、リシノール酸イソ
ブチル、リシノール酸へプチル、リシノール酸フェニ
ル、リシノール酸イソデシル、リシノール酸トリデシ
ル、リシノール酸ウンデシル、リシノール酸(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、リシノール酸ベンジ
ル、リシノール酸、リシノール酸イソノニル、リシノー
ル酸メトキシエチル、リシノール酸ブトキシエチルおよ
びリシノール酸メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0021】前記ステアリン酸エステルの具体例として
は、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステア
リン酸(2−エチルヘキシル)、ステアリン酸−n−オ
クチル、ステアリン酸イソオクチル、ステアリン酸イソ
ブチル、ステアリン酸へプチル、ステアリン酸フェニ
ル、ステアリン酸イソデシル、ステアリン酸トリデシ
ル、ステアリン酸ウンデシル、ステアリン酸(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、ステアリン酸ペンジ
ル、ステアリン酸、ステアリン酸イソノニル、ステアリ
ン酸メトキシエチル、ステアリン酸ブトキシエチルおよ
びステアリン酸メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0022】前記グルタル酸エステルの具体例として
は、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、グルタ
ル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、グルタル酸ジ−n−
オクチル、グルタル酸ジイソオクチル、グルタル酸ジイ
ソブチル、グルタル酸ジヘプチル、グルタル酸ジフェニ
ル、グルタル酸ジイソデシル、グルタル酸ジトリデシ
ル、グルタル酸ジウンデシル、グルタル酸ジ(ヘプチ
ル、ノニルまたはウンデシル)、グルタル酸ベンジル、
グルタル酸ブチルベンジル、グルタル酸ジイソノニル、
グルタル酸アルキルベンジル、グルタル酸ジメトキシエ
チル、グルタル酸ジブトキシエチルおよびグルタル酸ジ
メチルシクロヘキシルが挙げられる。
【0023】前記スルホン酸エステルの具体例として
は、フェノール系アルキルスルホン酸エステル、および
N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミドが挙げられ
る。
【0024】前記リン酸エステルは、リン酸と前記アル
コールとのエステルであり、具体的には、リン酸トリエ
チル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−(2−エチルヘ
キシル)、リン酸トリ一n−オクチル、リン酸トリイソ
オクチル、リン酸トリイソブチル、リン酸トリヘプチ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリイソデシル、リン
酸トリトリデシル、リン酸トリウンデシル、リン酸トリ
(ヘプチル、ノニルまたはウンデシル)、リン酸ベンジ
ル、リン酸ブチルベンジル、リン酸トリイソノニル、リ
ン酸アルキルベンジル、リン酸トリメトキシエチル、リ
ン酸トリブトキシエチルおよびリン酸トリメチルシクロ
ヘキシルが挙げられる。
【0025】前記エステル化合物の使用量は、磁性粉末
100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部でよく、好
ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜1重量
部である。該エステル化合物が少なすぎると、得られる
樹脂結合型磁石の保磁力が低下するなど、磁気特性が低
下する。逆に多すぎると、所望の物理的特性、特に機械
的強度の高い樹脂結合型磁石が得られない。
【0026】磁性粉末(A) を調製するには、例えば以下
のようにして行われる。すなわち、前記エステル化合物
の所定量を有機溶媒で希釈した後、磁性粉末を添加して
混合する。次いで、この混合物を、通常、24時間以上、
真空または減圧乾燥(例えば−760 〜−500 mmHg)する
ことにより、前記の有機溶媒を除去する。上記有機溶媒
としては、アルコール系、ケトン系、芳香族系有機溶媒
またはこれらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはケトン
系有機溶媒である。有機溶媒の量は、通常、磁性粉末の
5〜10重量%でよい。
【0027】(B) 熱可塑性樹脂 (B) 成分の熱可塑性樹脂は、磁性粉末(A) のバインダー
として働くものであり、熱可塑性樹脂として従来公知の
ものを特に制限なく使用できる。熱可塑性樹脂(B) の具
体例としては、6ナイロン、6,6ナイロン、11ナイ
ロン、12ナイロン、6,12ナイロン、芳香族系ナイ
ロン、これらの末端アミノ基および/またはカルボキシ
ル基を脂肪酸などで変性した変性ナイロンなどのポリア
ミド樹脂;直鎖型ポリフェニレンサルファイド樹脂、架
橋型ポリフェニレンサルファイド樹脂、セミ架橋型ポリ
フェニレンサルファイド樹脂などのポリフェニレンサル
ファイド樹脂;低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、超高分子量ポリ
エチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリアルキレ
ン樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−
エチルアクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル−ブ
タジェン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合樹脂などの共重合樹脂;アイオノマー樹
脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリテン樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、メタクリル樹
脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化塩化エチレ
ン樹脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合樹脂、四フッ
化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂、ポリアリルエーテルアリル
スルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族ポ
リエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂などが挙げられ
る。共重合体からなる樹脂は、ランダム共重合体、ブロ
ック共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよい。熱
可塑性樹脂には、これらの熱可塑性樹脂を一種単独でも
二種以上組み合わせて使用してもよい。
【0028】これら熱可塑性樹脂の溶融粘度または分子
量は、得られる樹脂結合型磁石に所望の機械的強度が得
られる範囲で低いほうが好ましい。熱可塑性樹脂(B) の
形状は、パウダー状、ビーズ状、ペレット状など、特に
限定されないが、磁性粉末(A) と均一に混合される点
で、パウダー状が好ましい。
【0029】本発明の組成物において、(B) 成分の配合
量は、(A) 成分100 重量部に対して、通常、1〜150 重
量部でよく、好ましくは5〜100 重量部、特に好ましく
は10〜50重量部である。(B) 成分が多すぎると、所望の
磁気特性の樹脂結合型磁石が得られない場合があり、逆
に少なすぎると、組成物の混練抵抗(トルク)が大きく
なったり、流動性が低下して成形困難になったりする場
合がある。
【0030】その他の添加剤 本発明の組成物には、(A) 〜(B) 成分のほかに、プラス
チック成形用滑剤、安定剤などを添加することができ
る。前記滑剤としては、例えばパラフィンワックス、流
動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
ワックス、エステルワックス、カルナウバワックス、マ
イクロワックスなどのワックス類;ステアリン酸、1,
2−オキシステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、
オレイン酸などの脂肪酸類;ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜
鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸
亜鉛などの脂肪酸塩(金属石鹸類);ステアリン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、べへン酸アミ
ド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキ
システアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラ
ウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチ
レンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミ
ド、N−ステアリルステアリン酸アミドなどの脂肪酸ア
ミド類;ステアリン酸ブチルなどの脂肪酸エステル;エ
チレングリコール、ステアリルアルコールなどのアルコ
ール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールおよびこれら変
性物からなるポリエーテル類;ジメチルポリシロキサ
ン、シリコングリースなどのポリシロキサン類;フッ素
系オイル、フッ素系グリース、含フッ素樹脂粉末などの
フッ素化合物;ならびに窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化
マグネシウム、アルミナ、二酸化ケイ素、二硫化モリブ
デンなどの無機化合物粉体が挙げられる。これらの滑剤
は、一種単独でも二種以上組み合わせてもよい。該滑剤
の配合量は、磁性粉末(A)100 重量部に対し、通常、0.5
〜20重量部でよく、好ましくは1〜20重量部である。
【0031】前記安定剤としては、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス
(1,2,2,6,6−ぺンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、1−[2−{3−(3,5−ジ−第三
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}−4−{3−(3,5−ジ−第三ブチル一4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、8−べンジル−7,7,
9,9−テトラメチル−3−オクチル一1,2,3−ト
リアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、
4−べンソイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン、こはく酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシ
エチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルヒぺリジン重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリア
ジン一2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ]へキサメチレン
[[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ]]、2−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,
2,2,6,6−べンタメチル−4−ピペリジル)など
のヒンダードアミン系安定剤;ならびにフェノール系、
ホスファイト系、チオエーテル系などの抗酸化剤が挙げ
られる。これらの安定剤も、一種単独でも二種以上組み
合わせてもよい。該安定剤の配合量は、磁性粉末(A)100
重量部に対し、通常、0.01〜5重量部でよく、好まし
くは0.05〜3重量部である。
【0032】樹脂結合型磁石組成物の調製 本発明の組成物は、前記(A) 〜(B) 成分および必要に応
じてその他の添加剤を、均一に混合することにより得ら
れる。
【0033】本発明において、各成分の混合方法は特に
限定されす、例えばリボンブレンダー、タンブラー、ナ
ウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサ
ーなどの混合機;ならびにバンバリーミキサー、ニーダ
ー、ロール、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出
機などの混練機を用いた方法が挙げられる。得られる組
成物の形状は、パウダー状、ビース状、ペレット状、ま
たはこれらの混合物の形であり、取扱いやすさの点でペ
レット状が好ましい。
【0034】樹脂結合磁石の作製 得られた組成物は、熱可塑性樹脂の溶融温度で加熱溶融
された後、所望の形状に成形される。成形法としては、
例えば射出成形法、押出成形法および圧縮成形法が挙げ
られ、これらの中では、射出成形法および押出成形法が
好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
具体的に説明する。なお、実施例および比較例に用いた
成分、試験方法、評価方法は単なる例示であり、本発明
の趣旨を逸脱しない限り、これらに限定されるものでは
ない。また、以下において、部は重量部を意味する。
【0036】〔実施例1〜85、比較例1〜4〕(i) 樹脂結合型磁石組成物の調製 磁性粉末(A) の調製 各例において、所定量のエステル化合物(表1〜17参
照)をn−ヘキサン10部に溶かした後、この溶液を磁性
粉末100 重量部を添加した。次いで、プラネタリーミキ
サー(40rpm )を用いて、温度20℃で混合し、-760mmH
g、120 ℃の真空オーブン中で24時間乾燥させ、エステ
ル化合物で被覆された磁性粉末(A) を調製した。なお、
比較例1〜4では、エステル化合物による被覆を行わな
かった。なお、表に示す磁性粉末およびエステル化合物
の詳細は、以下のとおりである。磁性粉末 磁性粉末1:Nd−Fe−B系磁性粉末 (商品名:MQP−B、米国ゼネラルモーターズ社製) 異方性磁場 70.4kOe 、 平均粒径 150 μm 磁性粉末2:SmCo5 系磁性粉末 〔商品名:RCo5 合金、住友金属鉱山(株)製〕 異方性磁場 246 kOe 、 平均粒径 20μmエステル化合物エステル 1:フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 2:イソフタル酸ジメチルエステル 3:テトラヒドロ酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 4:アジピン酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 5:アゼライン酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 6:セバシン酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 7:ドデカン−2−酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 8:マレイン酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 9:フマル酸ジ−(2−エチルヘキシル)エステル 10:トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)エステル 11:クエン酸アセチルトリ−n−ブチルエステル 12:オレイン酸ブチルエステル 13:リシノール酸メチルアセチルエステル 14:ステアリン酸ブチルエステル 15:リン酸トリメチルエステル 16:グルタル酸ジイソデシル 組成物の調製 上記で得られた磁性粉末(A) に、熱可塑性樹脂(B) およ
び滑剤(ステアリン酸リチウム)を表1〜18に示す割
合で配合し、次いでプラネタリーミキサー(40rpm )
で、温度80℃で混合した。次いで、-760mmHg、120 ℃の
真空オーブン中で24時間乾燥させ、樹脂結合型磁石組成
物を調製した。なお、表に示す樹脂(B) は、以下のもの
を意味する。熱可塑性樹脂(B) PA1:分子量18,000の12ナイロン(商品名:UBE ナ
イロン、3014U 宇部興産(株)製) PA2:6ナイロン(商品名:ユニチカナイロン、A1
020、ユニチカ (株) 製) PPS:架橋型ポリフェニレンサルファイド(商品名:
H1タイプ、 (株) トープレン製)
【0037】(ii)樹脂結合磁石の作製 組成物のペレット化 上記で得られた組成物を、20mmφシングル押出機(L/
D=25、CR=2.0 、回転数=20rpm 、5mmφストラン
ドダイ、シリンダー温度200 ℃〜320 ℃、ダイス温度28
0 〜350 ℃)にて押し出し、ホットカットペレタイザー
にて5mmφ×5mmのペレット状組成物を作製した。 組成物の加熱成形 これらのペレット状組成物を、(株)日本製鋼所製磁場
中射出成形機(J-20MII)にて、以下の条件: 成形温度=240 〜320 ℃、 金型温度=100 〜120 ℃ で成形し、横φ10mm×15mmの樹脂結合型磁石を得た。な
お、磁性粉末2〔すなわち、SmCo5 系〕を使用した
時のみ、15〜20kOe の磁場のかけられた金型内で成形し
た。
【0038】(iii) 磁気特性の評価 得られた磁石の磁気特性を、保磁力および保磁力低下率
により評価した。 保磁力の測定 上記で得られた樹脂結合型磁石の保磁力を、チオフィ−
型自記磁束計を用いて常温で測定した。この保持力をi
Hcと称する。iHcの測定結果を表1〜表18に示す。 保磁力低下率の測定 樹脂結合型磁石の保磁力低下率を以下の手順で測定し
た。(i) - で被覆処理された磁性粉末(A) を、ロータ
リーポンプにて10-3Torrの真空度まで減圧した雰囲気
中、300℃の温度で1時間加熱処理した。なお、比較
例1〜4では、未被覆の磁性粉末(A) を、上記と同様に
加熱処理した。加熱処理により劣化された磁性粉末(A)
を用いて、(i) - 〜(ii)と同様の操作により、組成物
の調製および磁石の作製を行い、次いで、(iii) - と
同様の操作で、該磁石の保磁力を測定した。この保持力
をiHc300 と称する。そして、iHc300 および前記
のiHcを下記式: 保磁力低下率(%)=(iHc−iHc300 )/iHc
×100 に代入することにより、保磁力低下率を求めた。その結
果を表1〜18に併せて示す。なお、保持力低下率の値が
小さいほど、加熱処理による磁気特性の劣化は少ない。
【0039】
【表1】
【表2】
【0040】
【表3】
【表4】
【0041】
【表5】
【表6】
【0042】
【表7】
【表8】
【0043】
【表9】
【表10】
【0044】
【表11】
【表12】
【0045】
【表13】
【表14】
【0046】
【表15】
【表16】
【0047】
【表17】
【表18】
【0048】
【発明の効果】本発明の樹脂結合型磁石樹脂組成物によ
れば、加熱成形時などにおける磁気特性の劣化を防い
で、磁気特性に優れる磁石を得ることができる。得られ
る磁石は、一般家庭電化製品、通信・音響機器、医療機
器、一般産業用機器などに有用であり、特にモーター、
音響機器、OA機器などの小型機器に有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) カルボン酸エステル、スルホン酸エス
    テルおよびリン酸エステルからなる群から選ばれる少な
    くとも1種のエステル化合物で被覆された、異方性磁場
    (HA)が50kOe 以上の磁性粉末、ならびに(B) 熱可塑
    性樹脂を含む樹脂結合型磁石組成物。
  2. 【請求項2】前記カルボン酸エステルは、フタル酸エス
    テル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロ酸エステ
    ル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバ
    シン酸エステル、ドデカン−2−酸エステル、マレイン
    酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステ
    ル、クエン酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン
    酸エステル、リシノール酸エステル、ステアリン酸エス
    テル、ラウリン酸エステルまたはグルタル酸エステルで
    ある、請求項1に記載の樹脂結合型磁石組成物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の樹脂給合型磁石組成物を
    加熱成形して得られる樹脂結合型磁石。
JP9023317A 1997-01-22 1997-01-22 樹脂結合型磁石組成物 Pending JPH10208920A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9023317A JPH10208920A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 樹脂結合型磁石組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9023317A JPH10208920A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 樹脂結合型磁石組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10208920A true JPH10208920A (ja) 1998-08-07

Family

ID=12107218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9023317A Pending JPH10208920A (ja) 1997-01-22 1997-01-22 樹脂結合型磁石組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10208920A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068332A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Pilot Corp 可撓性樹脂磁石組成物
JP2006005304A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 希土類系ボンド磁石用組成物及びそれを用いて得られる希土類系ボンド磁石
JP2017210663A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 国立大学法人東北大学 磁石合金粉の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068332A (ja) * 1999-08-26 2001-03-16 Pilot Corp 可撓性樹脂磁石組成物
JP2006005304A (ja) * 2004-06-21 2006-01-05 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 希土類系ボンド磁石用組成物及びそれを用いて得られる希土類系ボンド磁石
JP4501546B2 (ja) * 2004-06-21 2010-07-14 住友金属鉱山株式会社 希土類系ボンド磁石用組成物及びそれを用いて得られる希土類系ボンド磁石
JP2017210663A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 国立大学法人東北大学 磁石合金粉の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3882490B2 (ja) 高耐候性磁石粉の製造方法及び得られる製品
JPH10208920A (ja) 樹脂結合型磁石組成物
JPH07226312A (ja) 磁性材樹脂複合材料
JP3478126B2 (ja) 樹脂結合型金属組成物および金属成形体
JPH10208919A (ja) 樹脂結合型磁石組成物
JP2000173808A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物および樹脂結合型磁石
JP2001072863A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物
JP2002093611A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石
JPH0917622A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH0935920A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH10172820A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH08293407A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH0917620A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH10177908A (ja) 樹脂結合型磁石組成物
JPH0917621A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JP3468070B2 (ja) 樹脂結合型金属組成物および金属成形体
JPH10208921A (ja) 樹脂結合型磁石組成物
JPH11144929A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH0845721A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び該組成物を使用する樹脂結合型磁石の製造方法
JPH08236330A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及びこれを用いた磁石
JPH10172818A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH10172819A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH0935919A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JPH09148113A (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及び樹脂結合型磁石
JP4720048B2 (ja) 樹脂結合型磁石用組成物及びそれを用いた樹脂結合型磁石の製造方法