JPH10195826A - 橋梁架設工法とその装置 - Google Patents

橋梁架設工法とその装置

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JPH10195826A
JPH10195826A JP206297A JP206297A JPH10195826A JP H10195826 A JPH10195826 A JP H10195826A JP 206297 A JP206297 A JP 206297A JP 206297 A JP206297 A JP 206297A JP H10195826 A JPH10195826 A JP H10195826A
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bridge
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piers
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Noboru Fukazawa
登 深澤
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Nippon Kokan Koji KK
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Nippon Kokan Koji KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】施工現場の省スペース化を図り、施工現場での
環境破壊を最小限に抑えるとともに、橋桁の応力照査お
よび補強を必要とせず、架設用仮設備も少なくてすみ、
コスト低減を図ることができる橋梁架設工法とその装置
を提供する。 【解決手段】一の橋脚1B上にてその両側に位置する橋
脚1A,1Cへ架け渡す一対の橋桁10A,10Bを、
前記橋脚1Bに沿って鉛直方向に組立て、次に一対の橋
桁10A,10Bを、それぞれ橋脚1Bの下端側に支持
した下端部を回転中心として、回転端となる上端部を両
側の橋脚1A,1Cの上端に支持させるように傾動さ
せ、続いて一対の橋桁10A,10Bを、それぞれ両側
の橋脚1A,1Cの上端に支持した上端部を回転中心と
して該上端部を一の橋脚1Bから離れるようにスライド
させつつ、下端部を一の橋脚1Bの上端に支持させるよ
うに吊上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、据付位置にて架設
すべき橋桁を組立て、該橋桁を所定の径間に架け渡す橋
梁架設工法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、橋桁下に架設用仮設備の設置が困
難な場合の橋梁架設工法としては、大別すると、橋桁部
材を据付位置に直接組立てる工法と、橋桁部材を据付位
置以外で組立てておき据付位置まで移動させる工法があ
る。
【0003】前者の工法の例としては、桁下にベントを
設置せずケーブルクレーンを用いて橋桁を張り出しなが
ら架設するケーブルクレーン片持式工法や、吊り橋のよ
うに張り渡されたケーブルからハンガーロープで橋桁を
吊り下げながら架設するケーブルエレクション直吊り工
法、鉄塔頂部から斜めに張ったケーブルにより橋桁を吊
り下げながら架設するケーブルエレクション斜吊り工
法、それに橋桁の組立てや架設にトラベルクレーンを用
いるトラベルクレーン片持工法等がある。
【0004】後者の工法の例としては、橋桁を取付道路
上、既設桁上あるいは架設軌条桁上で組立て、手延機、
台車、吊下げ装置等を用いて橋軸方向に送り出して据付
る送出し工法、橋桁を架け渡そうとする径間に架設桁を
予め架け渡し、架設桁上の巻上機を用いて部材を架設桁
に吊り下げながら架設したり、架設桁上の台車に部材を
載せながら架設する架設桁工法等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の技術では何れの工法でも、橋桁の組立て
は、その橋梁の持つ縦断勾配とほぼ同様に横方向(水平
方向)に組立てることになり、橋桁の移動も横方向とな
る。そのため、橋桁の組立て作業が広範囲となって、架
橋区間以外の工事用地が必要となる場合が多く、工事ス
ペースに乏しい現場は工事の能率化が妨げられ、また工
事用地の確保による環境破壊が問題となっていた。
【0006】また、前記ケーブルクレーン片持式工法
や、ケーブルエレクション(直吊りまたは斜吊り)工法
では、架設時の応力状態が完成形に対して正負が逆にな
る場合があり、応力照査の結果の如何により補強が必要
となることがあった。また、トラベルクレーン片持工
法、送出し工法、それに架設桁工法では、既に架設され
た橋桁上にクレーンや運搬設備等の重量物を載置するた
め、架設時応力照査を必要とし、場合によっては架設時
に桁断面が決定されるという不都合があった。
【0007】更に、トラベルクレーン片持工法、送出し
工法、それに架設桁工法では、仮支点やその連続移動に
伴い橋桁の構成部材(腹板)の座屈照査等も必要とな
り、その結果により補強が必要となる場合もあった。以
上のことは、架設工事の能率化を妨げる要因となってい
た。
【0008】ところで、山岳部における橋梁は渓谷上に
設けることが多く、橋梁の下方はたいてい急斜面や森林
地帯となっている。このため、工事用道路は下部工(橋
脚の立設工事等)と同一のもの(通常11t車が通行可
能なもの)となる。また、急斜地に架設物を築造するこ
とは経済的に不利(PC橋と比較して)であることや、
環境破壊が問題となる。このような条件下で鋼橋を架設
することは、下部工とほぼ同様の施工条件で架設可能な
工法を考える必要があった。
【0009】本発明は、以上のような従来技術が有する
問題点に着目してなされたもので、橋桁の2径間分を1
橋脚位置で組立てることにより省スペース化を図り、下
部工と同様な工事用地や搬入路により施工が可能で、ま
た山岳部では自然環境破壊を最小限に抑えることがで
き、更に橋桁の応力照査および補強を必要とせず、架設
用仮設備も少なくてすみ、コスト低減を図ることができ
る橋梁架設工法とその装置を提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、以下の各項に存す
る。 1. 据付位置にて架設すべき橋桁(10A〜10D)
を組立て、該橋桁(10A〜10D)を所定の径間に架
け渡す橋梁架設工法において、据付位置に所定の径間で
複数の橋脚(1A〜1E)を立設し、少なくとも一の橋
脚(1B)上にてその両側に位置する橋脚(1A,1
C)へ架け渡す一対の橋桁(10A,10B)を、前記
一の橋脚(1B)に沿って鉛直方向に組立て、前記一の
橋脚(1B)上で組立てた一対の橋桁(10A,10
B)を、それぞれ一の橋脚(1B)の下端側に支持した
下端部を回転中心として、回転端となる上端部を両側の
橋脚(1A,1C)の上端に支持させるように傾動さ
せ、続いて前記一対の橋桁(10A,10B)を、それ
ぞれ両側の橋脚(1A,1C)の上端に支持した上端部
を回転中心として該上端部を一の橋脚(1B)から離れ
るようにスライドさせつつ、下端部を一の橋脚(1B)
の上端に支持させるように吊上げる工程を含むことを特
徴とする橋梁架設工法。
【0011】2. 1項記載の橋梁架設工法であって、
前記一の橋脚(1B)の脇に該橋脚(1B)の上端より
更に上方に延びるクレーン(20)を設置し、該クレー
ン(20)により移動足場(30)を一の橋脚(1B)
に沿って鉛直方向に移動させつつ、前記一対の橋桁(1
0A,10B)を組立て、該一対の橋桁(10A,10
B)の下端部は、一の橋脚(1B)の下端側に設けた回
転機構(40)で回転可能に支持し、前記一対の橋桁
(10A,10B)を、それぞれ前記回転機構(40)
で支持された下端部を回転中心として、回転端となる上
端部を前記一の橋脚(1B)の上端側に設けた傾動機構
(50)により両側の橋脚(1A,1C)の上端に支持
させるように傾動させ、続いて前記一対の橋桁(10
A,10B)を、それぞれ両側の橋脚(1A,1C)の
上端に設けた回転スライド機構(60)で支持された上
端部を回転中心とし、該上端部を一の橋脚(1B)から
離れるようにスライドさせつつ、下端部を前記一の橋脚
(1B)の上端側に設けた吊上機構(50)により一の
橋脚(1B)の上端に支持させるように吊上げる工程を
含むことを特徴とする橋梁架設工法。
【0012】3. 2項記載の橋梁架設工法に用いる橋
梁架設装置であって、前記一の橋脚(1B)の脇に該橋
脚(1B)の上端より更に上方に延びるように設置され
たクレーン(20)と、前記一対の橋桁(10A,10
B)の組立てに伴って前記クレーン(20)により一の
橋脚(1B)に沿って鉛直方向に移動させられる移動足
場(30)と、前記一の橋脚(1B)の下端側に設けら
れ、前記一対の橋桁(10A,10B)の下端部を回転
可能に支持する回転機構(40)と、前記一の橋脚(1
B)の上端側に設けられ、前記一対の橋桁(10A,1
0B)を、それぞれ前記回転機構(40)で支持された
下端部を回転中心として、回転端となる上端部を両側の
橋脚(1A,1C)の上端に支持させるように傾動させ
る傾動機構(50)と、前記両側の橋脚(1A,1C)
の上端側に設けられ、前記一対の橋桁(10A,10
B)の上端部を回転可能かつ前記一の橋脚(1B)から
離れるようにスライド可能に支持する回転スライド機構
(60)と、前記一の橋脚(1B)の上端側に設けら
れ、前記一対の橋桁(10A,10B)を、それぞれ前
記回転スライド機構(60)で支持された上端部を回転
中心とし該上端部をスライドさせつつ、下端部を前記一
の橋脚(1B)の上端に支持させるように吊上げる吊上
機構(50)とを有することを特徴とする橋梁架設装
置。
【0013】4. 3項記載の橋梁架設装置であって、
前記傾動機構(50)は、前記吊上機構(50)を兼ね
ることを特徴とする橋梁架設装置。
【0014】次に前述した解決手段に基づく作用を説明
する。本発明に係る橋梁架設工法とその装置によれば、
施工現場における据付位置に所定の径間で複数の橋脚
(1A〜1E)を立設してから、先ず一の橋脚(1B)
上にてその両側に位置する橋脚(1A,1C)へ架け渡
す一対の橋桁(10A,10B)を、一の橋脚(1B)
に沿って鉛直方向に組立てる。
【0015】この場合、2径間分の橋桁(10A〜10
C)を一の橋脚(1B)上で組立てるため、橋桁(10
A,10B)の組立て場所は一の橋脚(1B)の立設ス
ペースですみ、省スペース化を図ることができる。
【0016】次に、前記一の橋脚(1B)上で組立てた
一対の橋桁(10A,10B)を、それぞれ一の橋脚
(1B)の下端側に支持した下端部を回転中心として、
回転端となる上端部を両側の橋脚(1A,1C)の上端
に支持させるように傾動させる。このとき一対の橋桁
(10A,10B)は、それぞれ一の橋脚(1B)から
その両側の橋脚(1A,1C)まで架け渡せる長さを要
し、必ずしも一の橋脚(1B)の全高とは一致しない。
【0017】続いて前記一対の橋桁(10A,10B)
を、それぞれ両側の橋脚(1A,1C)の上端に支持し
た上端部を回転中心として該上端部を一の橋脚(1B)
から離れるようにスライドさせつつ、下端部を一の橋脚
(1B)の上端に支持させるように吊上げることで、前
記一の橋脚(1B)を間にしてその両側の橋脚(1A,
1C)間に渡る2径間分の橋脚(1A〜1E)の架設が
完了する。
【0018】以上のような橋梁架設工法とその装置によ
れば、工事の際の省スペース化を図ることができるのみ
ならず、橋桁(10A〜10D)に生じる応力は完成形
と同方向となり、橋桁(10A〜10D)全体の架設時
応力査定は必要なくなり、また補強も必要とせず、更に
架設用仮設備も少なくてすむ。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明を代表
する実施の形態を説明する。図1〜図12は本発明の一
の実施の形態に係る橋梁架設工法とその装置を示してい
る。
【0020】図1に示すように、橋梁架設工法を実施す
る架設現場は山岳部における渓谷上であり、本工法によ
り架設する橋の規模は、例えば全長340mにもおよぶ
大型のものである。施工現場の据付位置には、所定の径
間で5本の橋脚1A〜1Eが立設されている。ここで橋
脚1A〜1Eは橋台の概念を含むものである。
【0021】更に詳しく言えば、渓谷の両端地点に、僅
かに地上に露出する短い橋脚1A,1Eが立設され、渓
谷両端の中間に位置する最深地点には、最も全高の長い
橋脚1Cが立設され、この橋脚1Cと両端の橋脚1A,
1Eとの間にも、やや両端の橋脚1A,1E寄りの地点
に、それぞれ橋脚1B,1Dが立設されている。
【0022】本工法は2径間分の橋桁を一の橋脚位置で
組立てることに大きな特徴があるが、本実施の形態で
は、橋脚1A〜1Cに渡る2径間分の橋桁10A,10
Bを、その間の橋脚1B上で組立て、同様に橋脚1C〜
1Eに渡る2径間分の橋桁10C,10Dを、その間の
橋脚1D上で組立てるようになっている。以下、橋脚1
A〜1Cに渡る2径間分の橋桁10A,10Bの組立て
および架設を代表して説明する。
【0023】一の橋脚1Bの脇には、該橋脚1Bの上端
より更に上方に延びるクレーン20が設置されている。
クレーン20は、次述する移動足場30や各種部材を橋
脚1Bに沿って鉛直方向に移動させるものであり、橋脚
1Bの上端よりも上方に延びる支柱21と、支柱21の
上端に回動自在に設けられ水平方向に折曲するブーム2
2とから成る。ブーム22の先端にはウインチワイヤー
を介してフックが吊り下げられている。なお、一の橋脚
1Bの上端側にその上方に延びる特別なクレーンを取付
けるようにしてもよい。
【0024】図2および図3に示すように、移動足場3
0は、一の橋脚1B上にてその両側に位置する橋脚1
A,1Cへ架け渡す一対の橋桁10A,10Bを、橋脚
1Bに沿って鉛直方向に組立てる際の作業用の足場であ
る。ここで各橋桁10A,10Bを組立てるための移動
足場30は、それぞれ別体として構成されている。
【0025】移動足場30は、鉛直方向に一致する組立
て時の橋桁10Aの橋軸方向への組立て進行に伴って、
前記クレーン20により徐々に上方へ移動できるように
なっている。移動足場30の詳細は図示省略したが、基
本的にはH鋼梁枠やパイプ梁枠から橋桁10Aを取り囲
む形状に組立てられており、随所に妻側手摺や軽量足場
板等が配設されて成る。
【0026】一の橋脚1Bに沿って鉛直方向に組立てら
れる一対の橋桁10A,10Bの下端部は、それぞれ橋
脚1Bの下端側に設けられた回転機構40によって回転
可能に支持されている。この回転機構40は、橋脚1B
の下端側より側方へ張り出すように突設された受梁41
と、該受梁41上にアンカーで固設された回転ブラケッ
ト42とから成る。
【0027】図3および図4に示すように、回転機構4
0の回転ブラケット42に、橋桁10Aの下端部の一端
が直接支持されることになる。このような回転機構40
を構成する受梁41や回転ブラケット42は、橋桁10
A全体の重量を支持し得る強度を有している。
【0028】図1に示すように、橋脚1Bの上端側に
は、前記一対の橋桁10A,10Bを、それぞれ前記回
転機構40で支持された下端部を回転中心として、回転
端となる上端部を両側の橋脚1A,1Cの上端に支持さ
せるように傾動させる傾動機構50が設けられている。
【0029】更に詳しく言えば傾動機構50は、図3に
示すように、橋脚1Bの上端に支持されたベース台51
と、ベース台51上のドラムから垂下され橋桁10Aを
吊上げまたは吊り下げるワイヤ52と、ワイヤ52を橋
桁10Aに掛止するための連結具53と、ワイヤ52を
巻き上げたり引き出すためのクランプ装置54とから成
る。
【0030】橋脚1Bの両側にある橋脚1A,1Cの上
端には、一対の橋桁10A,10Bの上端部をそれぞれ
回転可能、かつ前記橋脚1Bから離れるようにスライド
可能に支持する回転スライド機構60が設けられてい
る。図5に示すように、回転スライド機構60は、各橋
桁10A,10Bの上端に固設されたスライドレール6
1と、該スライドレール61に摺動可能に嵌合するスラ
イダ62と、該スライダ62上に固設された回転ブラケ
ット63とから成る。回転ブラケット63に、橋桁10
Aの上端部の一端が直接支持されることになる。
【0031】図6に示すように、本実施の形態における
前記傾動機構50は、一対の橋桁10A,10Bを、そ
れぞれ前記回転スライド機構60で支持された上端部を
回転中心とし該上端部をスライドさせつつ、下端部を前
記橋脚1Bの上端に支持させるように吊上げるための吊
上機構も兼ねている。もちろん、傾動機構50と吊上機
構とを別々に構成してもよい。
【0032】前述したクレーン20、移動足場30、回
転機構40、傾動機構(兼吊上機構)50、それに回転
スライド機構60によって、本実施の形態に係る橋梁架
設装置が構成されている。
【0033】次に前述の橋脚架設装置を用いた橋梁架設
工法について説明する。図1に示すように、先ず最初に
施工現場の据付位置に、所定の径間で5本の橋脚1A〜
1Eを立設する。本工法では、橋脚1A〜1Cに渡る2
径間分の橋桁10A,10Bを、その間の橋脚1B上で
組立て、同様に橋脚1C〜1Eに渡る2径間分の橋桁1
0C,10Dを、その間の橋脚1D上で組立てる。以
下、橋脚1A〜1Cに渡る2径間分の橋桁10A,10
Bの組立ておよび架設を代表して説明する。
【0034】図7に示すように、一の橋脚1Bの脇に該
橋脚1Bの上端より更に上方に延びるクレーン20を設
置し、該クレーン20により移動足場30(図3参照)
を橋脚1Bに沿って鉛直方向に移動させつつ、一対の橋
桁10A,10Bを組立てる。ここで一対の橋桁10
A,10Bの組立ては同時に進行するとよい。また、一
対の橋桁10A,10Bは、一の橋脚1Bからそれぞれ
両側の橋脚1A,1Cまで架け渡せる長さを要し、一方
の橋桁10Aは他方の橋桁10Bよりも短くなってい
る。
【0035】一対の橋桁10A,10Bの下端部は、一
の橋脚1Bの下端側に設けた回転機構40によって回転
可能に支持されるので、一対の橋桁10A,10B全体
を支持するのに特別な用地や基礎を必要とせず既設の橋
脚1Bで足りる。このように、2径間分の橋桁10A,
10Bを一の橋脚1B上で組立てるため、橋桁10A,
10Bの組立て場所は一の橋脚1Bの立設スペースです
み、省スペース化を図ることができる。また、上部工用
の搬入路の必要がなく、仮設備も削減することができ、
山岳部では自然環境の破壊を最小限に抑えることができ
る。
【0036】次に図8に示すように、前記橋脚1B上で
組立てた一対の橋桁10A,10Bを、先ず橋桁10A
から前記回転機構40で支持された下端部を回転中心と
して、回転端となる上端部を橋脚1Bの上端側にある傾
動機構50によって、側方にある橋脚1Aの上端に支持
させるように傾動させる。ここでは図3に示す傾動機構
50のクランプ装置54によりワイヤ52を徐々に延ば
して、橋桁10Aの上端部を橋脚1Aの上端にもたれ掛
けさせるようにする。
【0037】続いて、橋桁10Aの下端部を前記回転機
構40から外す一方、橋桁10Aの上端部を橋脚1Aの
上端にある回転スライド機構60で支持する。そして、
図9に示すように、橋桁10Aを、橋脚1Aの回転スラ
イド機構60で支持された上端部を回転中心とし、該上
端部を橋脚1Bから離れるように側方へスライドさせつ
つ、下端部を前記傾動機構50により橋脚1Bの上端に
支持させるように吊上げる。橋桁10Aの上下端部は、
それぞれ両橋脚1A,1Bの上端に固設すればよい。
【0038】そして今度は、図10および図11に示す
ように、橋脚1B上で組立てたもう片方の橋桁10B
を、前述した橋桁10Aと同様の手順で両橋脚1B,1
Cの上端間に架設すればよい。一対の橋桁10A,10
Bを同時に架設するようにしてもよい。一対の橋桁10
A,10Bの架設作業が完了したら、橋脚1Bの脇に設
置していたクレーン20を撤去する。
【0039】以上のような橋梁架設工法によれば、工事
の際の省スペース化を図ることができるのみならず、橋
桁10A〜10Dに生じる応力は完成形と同方向とな
り、橋桁10A〜10D全体の架設時応力査定は必要な
くなり、また補強も必要とせず、更に架設用仮設備も少
なくてすみ、コストを低減することができる。また、橋
桁10A〜10Dの組立ては、下部工と同時に進行可能
であり、上下部全体の工期を短縮することも可能とな
る。なお、本発明に係る橋梁架設工法とその装置は、前
述したものに限定されるわけではない。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る橋梁架設工法とその装置に
よれば、2径間分の橋桁を一の橋脚上にて該橋脚に沿っ
て鉛直方向に組立てるので、施工現場の省スペース化を
実現でき、下部工と同様の工事用地や搬入路により施工
が可能で、また山岳部では自然環境破壊を最小限に抑え
ることができ、更に橋桁に生じる応力は完成形と同方向
となるから、橋桁の特別な応力照査や補強を必要とせ
ず、架設用仮設備も少なくてすみ、工事の大幅なコスト
ダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法とそ
の装置を用いる現場を示す正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設装置を示
す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設装置を構
成する傾動機構および回転機構を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設装置を構
成する回転機構を拡大して示す正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設装置を構
成する回転スライド機構を拡大して示す正面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設装置を構
成する傾動機構(吊上機構)を拡大して示す正面図であ
る。
【図7】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の一
工程を説明するための正面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の一
工程を説明するための正面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の一
工程を説明するための正面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の
一工程を説明するための正面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の
一工程を説明するための正面図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る橋梁架設工法の
一工程を説明するための正面図である。
【符号の説明】
1A〜1E…橋脚 10A〜10D…橋桁 20…クレーン 30…移動足場 40…回転機構 50…傾動機構(吊上機構) 60…回転スライド機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】据付位置にて架設すべき橋桁を組立て、該
    橋桁を所定の径間に架け渡す橋梁架設工法において、 据付位置に所定の径間で複数の橋脚を立設し、少なくと
    も一の橋脚上にてその両側に位置する橋脚へ架け渡す一
    対の橋桁を、前記一の橋脚に沿って鉛直方向に組立て、 前記一の橋脚上で組立てた一対の橋桁を、それぞれ一の
    橋脚の下端側に支持した下端部を回転中心として、回転
    端となる上端部を両側の橋脚の上端に支持させるように
    傾動させ、 続いて前記一対の橋桁を、それぞれ両側の橋脚の上端に
    支持した上端部を回転中心として該上端部を一の橋脚か
    ら離れるようにスライドさせつつ、下端部を一の橋脚の
    上端に支持させるように吊上げる工程を含むことを特徴
    とする橋梁架設工法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の橋梁架設工法であって、 前記一の橋脚の脇に該橋脚の上端より更に上方に延びる
    クレーンを設置し、該クレーンにより移動足場を一の橋
    脚に沿って鉛直方向に移動させつつ、前記一対の橋桁を
    組立て、該一対の橋桁の下端部は、一の橋脚の下端側に
    設けた回転機構で回転可能に支持し、 前記一対の橋桁を、それぞれ前記回転機構で支持された
    下端部を回転中心として、回転端となる上端部を前記一
    の橋脚の上端側に設けた傾動機構により両側の橋脚の上
    端に支持させるように傾動させ、 続いて前記一対の橋桁を、それぞれ両側の橋脚の上端に
    設けた回転スライド機構で支持された上端部を回転中心
    とし、該上端部を一の橋脚から離れるようにスライドさ
    せつつ、下端部を前記一の橋脚の上端側に設けた吊上機
    構により一の橋脚の上端に支持させるように吊上げる工
    程を含むことを特徴とする橋梁架設工法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の橋梁架設工法に用いる橋梁
    架設装置であって、 前記一の橋脚の脇に該橋脚の上端より更に上方に延びる
    ように設置されたクレーンと、 前記一対の橋桁の組立てに伴って前記クレーンにより一
    の橋脚に沿って鉛直方向に移動させられる移動足場と、 前記一の橋脚の下端側に設けられ、前記一対の橋桁の下
    端部を回転可能に支持する回転機構と、 前記一の橋脚の上端側に設けられ、前記一対の橋桁を、
    それぞれ前記回転機構で支持された下端部を回転中心と
    して、回転端となる上端部を両側の橋脚の上端に支持さ
    せるように傾動させる傾動機構と、 前記両側の橋脚の上端側に設けられ、前記一対の橋桁の
    上端部を回転可能かつ前記一の橋脚から離れるようにス
    ライド可能に支持する回転スライド機構と、 前記一の橋脚の上端側に設けられ、前記一対の橋桁を、
    それぞれ前記回転スライド機構で支持された上端部を回
    転中心とし該上端部をスライドさせつつ、下端部を前記
    一の橋脚の上端に支持させるように吊上げる吊上機構と
    を有することを特徴とする橋梁架設装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の橋梁架設装置であって、 前記傾動機構は、前記吊上機構を兼ねることを特徴とす
    る橋梁架設装置。
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