JPH08296210A - 橋脚の構築工法ならびに橋脚の解体工法およびリフトアップ・回転装置 - Google Patents

橋脚の構築工法ならびに橋脚の解体工法およびリフトアップ・回転装置

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JPH08296210A
JPH08296210A JP16901395A JP16901395A JPH08296210A JP H08296210 A JPH08296210 A JP H08296210A JP 16901395 A JP16901395 A JP 16901395A JP 16901395 A JP16901395 A JP 16901395A JP H08296210 A JPH08296210 A JP H08296210A
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秀夫 高島
Kenji Takahashi
健次 高橋
Keiichi Amemori
慶一 雨森
Koichi Ichikawa
浩一 市川
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Mitsunori Maeda
三憲 前田
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昭人 森
Noboru Isohata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋脚の構築・解体に際し、既設橋桁の下方の
限られたヤード内で橋脚を効率良く構築・解体すること
ができ、架設制限の厳しい都市部等においても大幅な交
通規制を受けることなく、架設コストの大幅な削減およ
び工期の大幅な短縮を図れるようにする。 【解決手段】橋脚設置位置の基礎上に柱基部2を構築し
た後、この柱基部上において柱頂部4・梁部5からなる
橋脚頂部をその橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向Xに沿
う状態で構築し、この橋脚頂部をこのままの状態でリフ
トアップ・回転装置10でリフトアップし、橋脚頂部の
下部に柱中間部3を挿入・固定した後、これら橋脚頂部
および橋脚中間部をリフトアップ・回転装置10で水平
回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方向Yに沿
うようにし、次いで柱中間部3を柱基部2に接合して橋
脚1を完成させる。解体に際しては、逆の手順で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、橋梁の架設工事
における鋼製橋脚またはRC製橋脚を、リフトアップ,
水平回転または移動により構築する構築工法、ならびに
水平回転,リフトダウンまたは移動により解体する解体
工法、およびこの工法に使用するリフトアップ・回転装
置に関するものであり、特に架設制限を受ける都市部で
の橋脚構築、既設橋脚の解体や補強補修に極めて有効な
工法および装置である。
【0002】
【従来の技術】橋梁の架設工事は、一般に、橋脚基礎上
に橋脚を構築した後、この橋脚間に配置した足場やベン
ト支保工で橋桁を支持しながら橋桁を架設している。橋
脚構築に際しては、橋脚基礎の周囲に架設スペースを確
保し、クレーン等を使用して橋脚の下部から順に組立て
て接合している。図21〜図23に示すのは、既設の橋
桁Gの下で既設橋脚を解体した後、既設の橋脚基部Cを
利用して橋脚1を新たに構築する従来例(RC製の橋脚
下部B+鋼製の橋脚上部A)であり、構築に際しては、
次のような手順で行っている。
【0003】 図21に示すように、既設の橋桁Gが
橋桁用ベント100とジャッキアップ装置101で支持
された状態で、既設のRC製橋脚基部Cの上にRC製橋
脚下部Bを築造した後(図22(ii)参照) 、この橋脚下
部Bと一方の橋桁用ベント100との間に橋脚地組用ベ
ント102を設置し、橋脚下部Bと他方の橋桁用ベント
100との間にトラッククレーン103を配置する。次
いで、このトラッククレーン103を用いてトレーラ1
04から橋脚地組用ベント102上に頂部A1 と梁部A
2 を吊り込み、この頂部A1 と梁部A2 を橋脚地組用ベ
ント102の上部に連結して支持しつつ、頂部A1 と梁
部A2 とをボルトまたは溶接で接合し(図22(i) 参
照)、橋脚上部Aをその張り出し方向が橋軸直角方向Y
と平行となるように地組する。
【0004】 図22(ii),(iii) に示すように、ト
ラッククレーン103で吊り上げた吊上用ビームA3
梁部A2 の先端にボルトまたは溶接で継ぎ足した後、ト
ラッククレーン103より大型のトラッククレーン10
5を橋軸直角方向Yの左右両側に配置し、一対のトラッ
ククレーン105により橋脚上部Aを吊り上げ、この橋
脚上部Aを橋脚下部Bの上に設置する。頂部A1 と橋脚
下部Bは連結支持装置106で連結支持し、梁部A2
連結支持装置107と橋脚用ベント108で連結支持す
る。次いで、図23に示すように、頂部A1 内および頂
部A1 と橋脚下部Bとの間にコンクリート109を打設
し、橋脚1を完成させた後、橋桁Gをジャッキダウンし
てシュー110を介して橋脚1に支持させる。
【0005】既設橋脚の解体に際しては、前述の構築と
は逆の手順で行う(図示省略,図21〜図23参照)。
即ち、橋桁用ベント100とジャッキアップ装置101
で支持された既設の橋桁Gを若干ジャッキアップさせ、
既設の橋脚上部A’の梁部A2 ’を連結支持装置107
と橋脚用ベント108で連結支持し、橋脚上部A’と橋
脚下部B’との境目をワイヤソーで切断し、橋脚上部
A’を大型のトラッククレーン105を用いて吊り上げ
て橋脚地組用ベント102の上部に連結支持させる。次
いで、この橋脚上部A’をガス切断により解体し、トラ
ッククレーン103で撤去する。続いて、橋脚下部B’
を図23(i) に示すように、橋脚基部Cの若干上方でワ
イヤソーにより切断して解体除去し、鉄筋が突出してい
る部分のコンクリートを手割りで除去し、橋脚基部Cの
みとする。また、必要に応じて橋脚基部Cも除去する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のクレーンによる橋脚の構築工法および既設橋脚
の解体工法の場合、クレーンを既設橋桁の橋軸直角方向
(橋桁幅方向)の左右側方の道路にはみ出した状態で作
業を行うため、特に道路等による側方制限を受ける都市
部等の構築や解体に際しては、大幅な交通規制を受けて
工事期間が延び、また長期間にわたって構築・解体ヤー
ドを確保しなければならず、構築・解体コストが増大す
るという問題があった。さらに、前記交通規制が周辺の
交通事情をより悪化する結果となっていた。
【0007】また、クレーンによる橋脚部材の組立・解
体および橋脚上部の吊上げ・吊下ろしでは、上方の既設
橋桁によりクレーン作業が制限され、効率の良い構築作
業,解体作業を行うことができない。また、高所での作
業が多く、危険を伴うと共に、コストも増加していた。
【0008】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、都市部等における限
られた構築・解体ヤード内で橋脚の構築・解体を効率良
く行うことができ、交通規制を最小限に抑えて工事期間
を短縮することにより、構築・解体コストの大幅な削減
および工期の大幅な短縮を図れ、さらに構築・解体作業
を低所で行うことができる橋脚の構築工法ならびに橋脚
の解体工法およびリフトアップ・回転装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1の構
築工法は、図1(a)に示すように、橋脚設置位置にお
ける新設または既設の橋脚基部Cを取り囲むようにリフ
トアップ・回転装置10を設置し、このリフトアップ・
回転装置10の構柱部材6で橋脚頂部Aを支持しつつ橋
脚頂部Aと橋脚中間部Bをその橋脚頂部張り出し方向が
橋軸方向Xに沿う状態で構築した後、この橋脚頂部Aお
よび橋脚中間部Bを前記リフトアップ・回転装置10に
より水平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方
向Yに沿うようにし、次いで前記橋脚中間部Bを前記橋
脚基部Cに接合して橋脚1を完成させることを特徴とす
る。リフトアップ・回転装置10には、回転台11と、
リフトアップ機構12を備えた装置を使用し、橋脚頂部
Aと橋脚中間部Bをリフトアップ機構12の構柱部材6
で支持しつつクレーンを使用して組み立てる。
【0010】この発明に係る第1の解体工法は、前述の
第1構築工法とは逆の手順であり(図1(a)参照)、
既設の橋脚基部C’を取り囲むようにリフトアップ・回
転装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10
の構柱部材6で既設の橋脚頂部A’を支持し、既設の橋
脚頂部A’および橋脚中間部B’を支持しながら既設の
橋脚基部C’から切断分離した後、既設の橋脚頂部A’
および橋脚中間部B’を前記リフトアップ・回転装置1
0で水平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向X
に沿うようにし、この状態から既設の橋脚頂部A’およ
び橋脚中間部B’を既設の橋脚基部C’上から除去する
ことを特徴とする。
【0011】この発明に係る第2の構築工法は、図1
(b)に示すように、橋脚設置位置における新設または
既設の橋脚基部Cを取り囲むようにリフトアップ・回転
装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10の
構柱部材6で橋脚頂部Aを支持しつつ橋脚頂部Aをその
橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向Xに沿う状態で構築
し、この橋脚頂部Aを前記リフトアップ・回転装置10
でリフトアップして橋脚頂部Aの下部に橋脚中間部Bを
挿入・固定した後、これら橋脚頂部Aおよび橋脚中間部
Bを前記リフトアップ・回転装置10で水平回転させて
橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方向Yに沿うように
し、次いで前記橋脚中間部Bを橋脚基部Cに接合して橋
脚1を完成させることを特徴とする。
【0012】この発明に係る第2の解体工法は、前述の
第2構築工法とは逆の手順であり(図1(b)参照)、
既設の橋脚基部C’を取り囲むようにリフトアップ・回
転装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10
の構柱部材6で既設の橋脚頂部A’を支持し、既設の橋
脚頂部A’および橋脚中間部B’を支持しながら既設の
橋脚基部C’から切断分離した後、既設の橋脚頂部A’
および橋脚中間部B’を前記リフトアップ・回転装置1
0で水平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向X
に沿うようにし、この状態から既設の橋脚頂部A’から
既設の橋脚中間部B’を切断分離して除去し、次いで既
設の橋脚頂部A’を前記リフトアップ・回転装置10で
リフトダウンさせ、既設の橋脚頂部A’を既設の橋脚基
部C’上から除去することを特徴とする。
【0013】この発明に係る第3の構築工法は、図1
(c)に示すように、橋脚設置位置における新設または
既設の橋脚基部Cを取り囲むようにリフトアップ・回転
装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10の
構柱部材6で橋脚頂部Aを支持しつつ橋脚頂部Aをその
橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向Xに沿う状態で構築
し、この橋脚頂部Aを前記リフトアップ・回転装置10
でリフトアップした後、水平回転させて橋脚頂部張り出
し方向が橋軸直角方向Yに沿うようにし、次いでこの橋
脚頂部Aの下部に橋脚中間部Bを挿入・固定し、続いて
この橋脚中間部Bを橋脚基部Cに接合して橋脚1を完成
させることを特徴とする。
【0014】この発明に係る第3の解体工法は、前述の
第3構築工法とは逆の手順であり(図1(c)参照)、
既設の橋脚基部C’を取り囲むようにリフトアップ・回
転装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10
の構柱部材6で既設の橋脚頂部A’を支持し、既設の橋
脚中間部B’を既設の橋脚頂部A’および橋脚基部C’
から切断除去した後、既設の橋脚頂部A’を前記リフト
アップ・回転装置10で水平回転させて橋脚頂部張り出
し方向が橋軸方向Xに沿うようにし、この状態から既設
の橋脚頂部A’を前記リフトアップ・回転装置10でリ
フトダウンさせ、既設の橋脚頂部A’を既設の橋脚基部
C’上から除去することを特徴とする。
【0015】この発明に係る第4の構築工法は、図1
(d)に示すように、橋脚設置位置における新設または
既設の橋脚下部Bの橋軸直角方向の隣接側部にリフトア
ップ・回転装置10を設置し、このリフトアップ・回転
装置10の構柱部材6で橋脚上部Aを地上付近で支持し
つつ橋脚上部Aをその橋脚上部張り出し方向が橋軸方向
Xに沿う状態で組み立てた後、この橋脚上部Aをリフト
アップ・回転装置10で所定の高さまでリフトアップ
し、次いでリフトアップ・回転装置10を橋軸直角方向
Yに横移動させて橋脚下部Bの上に橋脚上部Aを位置せ
しめ、この状態から橋脚上部Aをリフトアップ・回転装
置10で水平回転させて橋脚上部張り出し方向が橋軸直
角方向Yに沿うようにし、続いて橋脚上部Aを橋脚下部
Bに接合して橋脚を完成させることを特徴とする。
【0016】この発明に係る第4の解体工法は、前述の
第4構築工法とは逆の手順であり(図1(d)参照)、
既設の橋脚下部B’を取り囲むようにリフトアップ・回
転装置10を設置し、このリフトアップ・回転装置10
の構柱部材6で既設の橋脚上部Aを支持し、既設の橋脚
上部Aを既設の橋脚下部Bから切断分離した後、既設の
橋脚上部Aをリフトアップ・回転装置10で水平回転さ
せて橋脚上部張り出し方向が橋軸方向Xに沿うように
し、この状態からリフトアップ・回転装置10を橋軸直
角方向Yに横移動させて橋脚上部Aを橋脚下部Bの橋軸
直角方向隣接側部に位置せしめ、次いで橋脚上部Aをリ
フトアップ・回転装置10でリフトダウンし、橋脚上部
Aを解体除去することを特徴とする。
【0017】この発明に係る第5の構築工法は、図1
(e)に示すように、橋脚設置位置における新設または
既設の橋脚下部Bの橋軸方向Xの隣接側部にリフトアッ
プ・移動装置70を設置し、このリフトアップ・移動装
置70の構柱部材6で橋脚上部Aを地上付近で支持しつ
つ橋脚上部Aの梁部A2 をその梁部張り出し方向が橋軸
直角方向に沿う状態で組み立てた後、この梁部A2 をリ
フトアップ・移動装置70で橋軸直角方向Yに移動した
後、橋軸方向Xへ移動させて、梁部A2 をその設置位置
の下方に位置せしめ、梁部A2 をリフトアップ・移動装
置70で所定の高さまでリフトアップし、次いで梁部A
2 を頂部A1 に接合して橋脚1を完成させることを特徴
とする。
【0018】この発明に係る第5の解体工法は、前述の
第5構築工法とは逆の手順であり(図1(e)参照)、
既設の橋脚上部A’の梁部A2'の下方にリフトアップ・
移動装置70を設置し、このリフトアップ・移動装置7
0の構柱部材6で既設の梁部A2'を支持し、既設の梁部
2'を橋脚上部Aの頂部A1'から切断した後、リフトア
ップ・移動装置70で梁部A2'をリフトダウンし、次い
で梁部A2'をリフトアップ・移動装置70で橋軸方向X
に移動させた後、橋軸直角方向Yに移動させて、既設の
橋脚下部Bの橋軸方向の隣接側部に位置せしめ、梁部A
2'を除去することを特徴とする。
【0019】この発明に係る第6の構築工法は(図19
参照)、橋脚設置位置における新設または既設の橋脚下
部Bの橋軸方向Xの隣接側部にリフトアップ・移動装置
70を設置し、このリフトアップ・移動装置70の構柱
部材6で橋脚上部Aを地上付近で支持しつつ橋脚上部A
をその梁部張り出し方向が橋軸直角方向Yに沿う状態で
組み立てた後、この橋脚上部Aをリフトアップ・移動装
置70で所定高さまでリフトアップした後、リフトアッ
プ・移動装置70を橋軸方向Xへ移動させて橋脚下部B
の上に橋脚上部Aを位置せしめ、次いで橋脚上部Aを橋
脚下部Bに接合して橋脚1を完成させることを特徴とす
る。
【0020】この発明に係る第6の解体工法は、前述の
第6構築工法とは逆の手順であり、図19に示すよう
に、既設の橋脚下部B’を一対のリフトアップ機構12
が橋軸直角方向Yから挟むようにリフトアップ・移動装
置70を設置し、このリフトアップ・移動装置70の構
柱部材6で既設の橋脚上部A’の一対の梁部A2'を支持
し、既設の橋脚上部A’を橋脚下部B’から切断した
後、既設の橋脚上部A’をリフトアップ・移動装置70
で橋軸方向Xに移動させて既設の橋脚下部B’の橋軸方
向Xの隣接側部に位置せしめ、次いで橋脚上部A’をリ
フトアップ・移動装置70で所定の高さまでリフトダウ
ンし、橋脚上部A’を解体除去することを特徴とする。
【0021】上記いずれの構築工法および解体工法にお
いて、橋脚頂部の梁部が左右非対称に張り出している場
合等においては、橋脚の上部にバランスウェイトを設け
て橋脚の重心バランスを制御する。さらに、この重心バ
ランス制御に際しては、橋脚の上部の一方の梁部あるい
は支持点等に設置した重心位置検出センサー(傾斜角セ
ンサー,ロードセルなど)の検出信号に基づいて、他方
の梁部に設置したバランスウェイトを移動制御する。
【0022】この発明に係るリフトアップ・回転装置
は、図3あるいは図13に示すように、橋脚基部に案内
支持されて橋脚基部の周りを回転可能な回転台11と、
この回転台11の両側に一体回転可能に設けられ、橋脚
の上部を支持する構柱部材を継ぎ足して上昇させるリフ
トアップ機構12から構成する。
【0023】〔作用〕以上のような構成において、左右
に梁部を有する橋脚頂部または橋脚上部が、その張り出
し方向が橋軸方向に沿う状態で橋梁下方ヤード内で組立
てられ、所定の高さとなった橋脚頂部または橋脚上部が
水平回転される。橋脚頂部や橋脚中間部などの組立・接
合・塗装等を、既設桁直下などの橋軸方向に沿う橋梁下
方ヤード内において行うことができ、また、障害物をク
リアできる高さとなった時点で水平回転させて、橋脚頂
部が橋軸直角方向に沿う正規の位置とするため、大幅な
交通規制を受けることなく、橋桁幅方向に幅をとる架設
ヤードを長期間にわたって確保することなく、橋脚を構
築でき、コストの削減および工期の短縮を図ることがで
きる。橋脚上部の一部あるいは全部を橋梁下方ヤード内
で水平移動させる場合も同様である。解体に際しても、
同様に橋梁下方ヤード内で行うことができる。
【0024】また、構築に際しては、橋軸方向に沿う状
態で組立られた橋脚頂部または橋脚上部をリフトアップ
した後、水平回転させることにより、あるいは梁部を水
平移動させた後、リフトアップし、もしくは橋脚上部を
リフトアップした後、水平移動させることにより、既設
桁等による上方制限内の空間で橋脚を効率良く構築する
ことができると共に、低所で作業を行うことができる。
また、解体の場合も同様である。
【0025】リフトアップ・回転装置は、橋脚頂部また
は橋脚上部を支持して上昇させるベント架台と、橋梁頂
部を水平回転させる回転装置として機能を兼ね備え、橋
脚頂部または橋脚上部を地上近くで組立てた後、所定の
高さまで上昇させることができ、橋脚部材の組立・接合
・塗装等あるいは橋脚部材の解体を地上近くの低位置で
行うことができる。また、橋脚頂部または橋脚上部の左
右の支持位置を調整することにより、水平回転時,リフ
トアップもしくはリフトダウン時,あるいは固定時等に
おいて橋脚の重心バランスを安定させることができる。
【0026】橋脚頂部にバランスウェイトを設けること
により、重心バランスを制御することができ、さらに、
橋脚頂部の傾斜や支持反力等を重心位置検出センサーに
より検出し、この検出信号に基づいてバランスウェイト
を移動調整することにより、橋脚の重心バランスを簡単
に自動的に制御することができる。これにより、橋脚頂
部の梁部が左右非対称の場合でも、重心バランスを調整
して、水平回転,リフトアップもしくはリフトダウン,
あるいは固定等を安定して安全に行うことができる。
【0027】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て説明する。これは、上空および側方の架設制限を受け
る都市部における鋼製あるいはRC製の橋脚の構築およ
び解体に適用した例である。図1に、この発明に係る橋
脚の第1〜第5構築工法(第1〜第5解体工法)の概略
を示す。なお、以下の説明で、橋桁の長手方向を橋軸方
向X,橋桁の幅方向を橋軸直角方向Yとする。
【0028】図2,図7〜図10に、この発明に係る第
2構築工法を適用して鋼橋脚を構築する例を示し、図
3,図4に、この工法に使用するリフトアップ・回転装
置を示し、図5,図6に、橋脚頂部が左右非対称の場合
に適用するバランスウェイト装置と,この装置を使用し
た工法を示す。
【0029】図2に示すように、鋼橋脚1は、単柱式の
柱上部で橋脚頂部が左右両側に水平に張り出すT字型で
あり、基礎上に設置される柱基部2,単柱式の柱中間部
3,T字状の柱頂部4,左右一対の梁部5から構成され
ている。このような鋼橋脚1を設置する箇所は、既設橋
桁Gにより上空制限を受け、両側の道路Rなどにより側
方制限を受け、さらに既設橋脚1’により前方・後方制
限を受けている(図2,図7参照)。
【0030】このような状況において、本発明の第2構
築工法においては、後に詳述するように、柱基部2(橋
脚基部C)上に柱頂部4・梁部5(橋脚頂部A)をその
橋脚頂部張り出し方向(梁部延在方向)が橋軸方向Xと
平行となる状態で組立て、既設桁の下部スペースを利用
することにより、交通障害とならないようにし、次いで
リフトアップ・回転装置10により前記柱頂部4・梁部
5をリフトアップした後、柱中間部3(橋脚中間部B)
を挿入・組立して障害物をクリアできる高さとし、この
状態からリフトアップ・回転装置10により柱中間部3
・柱頂部4・梁部5(橋脚頂部Aおよび橋脚中間部B)
を水平に回転させ、橋脚頂部張り出し方向が正規の橋軸
直角方向Yに向くようにする。
【0031】リフトアップ・回転装置10は、図3,図
4に示すように、柱基部2の上部に案内支持されて柱基
部2の周りを回転可能な回転台11と、この回転台11
の両側に一体回転可能に設けられ、橋脚頂部を支持する
構柱部材6を継ぎ足して上昇させるリフトアップ機構1
2とから構成されている。このリフトアップ機構12
は、主に回転台11の左右両側に一体的に設けられる外
タワー13と、この外タワー13内に昇降自在に収納さ
れ、構柱部材の最上部となる内タワー14と、この内タ
ワー14の下部に挿入・取付けされる構柱部材としての
単位マスト15と、継ぎ足された単位マスト15を上昇
させる油圧シリンダ16から構成されている。
【0032】回転台11は、横断面矩形の柱基部2を取
り囲む平面形状のフレーム架台であり、下部に水平ロー
ラ17を多数有している。一方、柱基部2の側には、水
平ローラ17が遊嵌合して転動し得るH形鋼等からなる
案内リング18が柱基部2の上部にブラケット等を介し
て取付けられており、これにより回転台11が柱基部2
に拘束されつつ回転可能に案内支持されている。また、
外タワー13の下部には、敷板19上を転動する走行車
輪20が設けられている。従って、回転台11およびリ
フトアップ機構12が一体的に柱基部2中心の周りを水
平回転することになる。
【0033】また、回転台11およびリフトアップ機構
12を水平回転させる回転駆動装置は、例えば、回転台
11に設置したモータと、このモータに取り付けたピニ
オンと、案内リング18に設けた円弧状のラックとから
構成する。なお、回転台11の前後に一対のフレーム1
1aは、外タワー13に対して着脱可能に取り付けられ
ており、後述するように柱中間部3を挿入するに際して
邪魔になる場合には、一方のフレーム11aを取り外す
ことができるようにされている。
【0034】外タワー13には、案内ローラ21が内タ
ワー14または単位マスト15を両側から挟持するよう
に、また上下に二段で、合計8個配設されており、内タ
ワー14および単位マスト15を昇降可能に案内支持し
ている。内タワー14の上面には、柱頂部4と内タワー
14とを着脱可能に連結するブラケット・ピンからなる
連結支持装置22、あるいは柱頂部4を単に支持する支
持装置が橋脚頂部4の幅方向に一対で設置されている。
【0035】油圧シリンダ16は、上部のシリンダ基部
が外タワー13上部に架け渡された連結梁部材13aの
下面に取付けられ、ピストンロッド先端に把持部材23
が揺動可能に取付けられ、把持部材23が単位マスト1
5の側面に着脱できるようにされている。なお、この油
圧シリンダ16のストロークは、単位マスト15の高さ
よりも大きく設定されている。
【0036】単位マスト15の側面には、把持部材23
の突起23aが挿入される挿入孔15aが形成され、油
圧シリンダ16の収縮により単位マスト15が1ストロ
ーク分上昇する。柱頂部4の下面に連結した内タワー1
4の下部に挿入した単位マスト15を油圧シリンダ16
で1ストローク分上昇させ、次いで、上昇した単位マス
ト15の下部に次の単位マスト15を挿入し、油圧シリ
ンダ16を伸長させて下部の単位マスト15を把持して
上昇させる。これを繰り返すことにより、単位マスト1
5に支持された内タワー14すなわち橋脚頂部(柱頂部
4・梁部5)が上昇する。
【0037】次に、リフトアップ時,水平回転時および
固定時等の橋脚全体の重心バランスは、内タワー14の
連結支持装置22による支持位置の調整で制御すること
により、安定したリフトアップ,水平回転,あるいは固
定等が可能であるが、図5に示すように、梁部5の長さ
が左右で異なり、リフトアップ,水平回転および固定が
不安定となる場合には、重心位置検出センサー30とバ
ランスウェイト31を使用する。
【0038】重心位置検出センサー30は、梁部5のX
方向およびY方向の傾斜を検出する傾斜角センサーある
いは反力を検出するロードセルなどとし、傾斜角センサ
ー30aの場合には、長い方の梁部5−1の先端に設置
する。ロードセル30bの場合には、柱頂部4と内タワ
ー14の支持位置に設置する。左右の各支持位置におい
ては、橋脚頂部幅方向に一対で設置されている連結支持
装置22のそれぞれにロードセル30bを設けることに
より、X方向およびY方向の反力状態が検出される。な
お、バランスウェイト31は短い方の梁部5−2に設置
してカウンターウェイトとする。
【0039】バランスウェイト31は、図5に示すよう
に、X−Y平面内で自由に位置調整できるようにする。
即ち、バランスウェイト31を一対のX軸ガイドレール
32でX方向に移動自在に支持し、X軸駆動モータ33
のスクリュースピンドル34をバランスウェイト31に
螺合させてX軸方向に移動させる。X軸ガイドレール3
2の端部は、一対のY軸ガイドレール35によりY軸方
向に移動自在に支持し、Y軸駆動モータ36とY軸駆動
レール37によるラック・ピニオン方式でX軸部材全体
を移動させる。
【0040】重心位置検出センサー30の検出信号は、
制御装置40に入力されて演算処理され、この制御装置
40によりX軸駆動モータ33およびY軸駆動モータ3
6が制御される。傾斜角センサー30aにより梁部5の
X方向およびY方向の傾斜が検出され、あるいはロード
セル30bにより橋脚頂部のX方向およびY方向の支持
反力の差が検出され、制御装置によりX方向およびY方
向の傾斜がなくなるように、あるいはX方向およびY方
向で支持反力が等しくなるように、バランスウェイト3
1がX軸,Y軸方向に移動される。これにより、橋脚全
体の重心バランスが安定する。
【0041】以上のような構成において、次のような手
順で、鋼橋脚の構築が行われる(図7〜図10参照)。
なお、鋼橋脚の構築箇所は、既設の橋桁Gにより上方制
限され、既設の橋脚1’により前方・後方制限され、道
路Rにより側方制限されている。
【0042】(1) 図7(i),(ii) に示すように、橋脚設
置位置を掘削し、基礎50を打設し、この基礎50上に
柱基部2を取り付ける。柱基部2の上部が突出するよう
に、柱基部2を一部埋め戻し、あるいは全部埋め戻しす
る。
【0043】(2) 図7(iii) に示すように、リフトアッ
プ・回転装置10を回転台11が柱基部2を取り囲むよ
うに、またリフトアップ機構12が橋軸方向Xに左右一
対で位置するように設置する。さらに、左右一対の梁部
5の下面に設置されて支持する連結支持装置52を上部
に有するベント部材51を、リフトアップ機構12の外
側に左右一対で設置する。
【0044】(3) 図8(i) に示すように、柱頂部4をク
レーン等で柱基部2上に吊り込み、柱頂部4の下面を連
結支持装置22によりリフトアップ機構12の内タワー
14に連結して支持し、あるいは単に支持する。また、
吊り込んだ梁部5の下面を連結支持装置52によりベン
ト部材51に連結して支持し、あるいは単に支持し、梁
部5を柱頂部4に溶接等で接合する。次いで、図8(ii)
に示すように、単位マスト15を下部に継ぎ足し、継
ぎ足した単位マスト15を油圧シリンダ16で上昇さ
せ、これを繰り返すことにより、一体化した柱頂部4お
よび梁部5を所定の高さ、この実施例では(橋脚高さ+
α)まで上昇させる。
【0045】(4) 図8(ii)に示すように、柱中間部3を
橋軸直角方向Yから挿入する横取り装置53を一対のリ
フトアップ機構12間を貫通するように橋軸直角方向Y
に沿って配設し、柱頂部4の下部に柱中間部3を挿入す
る。この際、柱中間部3の挿入が困難な場合には、回転
台11の挿入側のフレーム11aを予め取り外してお
く。なお、この実施例は、柱中間部3を一本だけ挿入・
接合する例であるが、橋脚高さが高い場合には、柱中間
部3を複数本挿入する。この場合には、単位柱中間部3
を挿入・接合した後、リフトアップ機構12で橋脚頂部
・柱中間部からなる橋脚上部を所定ストロークだけ上昇
させ、次の柱中間部3を挿入・固定し、これを繰り返す
ことにより、所定の高さとする。
【0046】(5) 図9(i) に示すように、柱頂部4の下
部に柱中間部3の上部を溶接等により接合する。次い
で、図9(ii)に示すように、横取り装置53を撤去し、
取り外しておいた回転台11のフレーム11aを取付け
る。
【0047】(6) 図9の状態で、柱中間部3・柱頂部4
・梁部5は、リフトアップ機構12により支持され、柱
中間部3の下面と柱基部2の上面との間には隙間があ
り、この状態から、図9に示すように、回転台11を9
0°回転させることにより、柱中間部3・柱頂部4・梁
部5を水平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角
方向Yに沿うようにする。これにより、左右一対の梁部
5が橋桁幅方向に平行な正規の位置となる。
【0048】(7) 柱中間部3・柱頂部4・梁部5をリフ
トアップ機構12により若干下降させて、柱中間部3の
下面を柱基部上面に溶接等で接合する。リフトアップ・
回転装置10を撤去し、一部埋め戻しの場合には、残っ
た部分を埋め戻しすることにより、鋼橋脚1が完成す
る。次いで、既設桁をジャッキダウン等により鋼橋脚に
支承させ、あるいは新しい橋桁を鋼橋脚1間に架け渡
し、さらに既設橋脚を撤去するなどの工事を行う。
【0049】この発明に係る第2解体工法は、前述の第
2構築工法とは逆の手順で行えばよい。この場合も、既
設橋桁Gにより上空制限を受け、両側の道路Rなどによ
り側方制限を受けており、概略次のような手順となる
(図示省略,図1(c),図2参照)。
【0050】(1) 橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方向
Yに沿う既設の橋脚1’を取り囲むように、リフトアッ
プ・回転装置10を設置し、このリフトアップ・回転装
置10の構柱部材6(14・15)で既設の橋脚頂部
A’(柱頂部4’・梁部5’)を支持する。
【0051】(2) 柱頂部4’と柱中間部3’との境目を
ガストーチ等により切断し、橋脚頂部A’から柱中間部
3’を横取装置53を使用して橋軸方向Xに移動させて
除去する。次いで、残った橋脚頂部A’をリフトアップ
・回転装置10で水平回転させて橋脚頂部張り出し方向
が橋軸方向Xに沿うようにする。
【0052】(3) この状態から橋脚頂部A’をリフトア
ップ・回転装置10のリフトアップ機構12によりリフ
トダウンさせ、橋脚基礎C’上に位置させる。このリフ
トダウンは、前述のリフトアップと逆の手順で行うこと
ができる。
【0053】(4) 橋脚頂部A’が橋脚基礎C’上に位置
すると、梁部5’をベント部材51で支持、クレーンで
柱頂部4’・梁部5’を解体除去する。必要に応じて、
橋脚基礎C’を除去する。
【0054】なお、図1(c)の第3構築工法(第3解
体工法)においては、前述の第2構築工法とは水平回転
と橋脚中間部の挿入・固定(除去)の順番が異なるだけ
で、その他は同様である。また、図1(a)の第1構築
工法(第1解体工法)においては、リフトアップ(リフ
トダウン)工程を省略している。
【0055】次に、図11,図12に、この発明に係る
第4構築工法を適用して橋脚を構築する例を示し、図1
3に、この工法に使用するリフトアップ・回転装置を示
す。
【0056】これは、図11に示すように、既設の鋼製
の橋脚下部Bの上に鋼製の橋脚上部Aを組み付ける例で
ある。
【0057】図13のリフトアップ・回転装置は、前述
した第2構築工法に使用するリフトアップ・回転装置1
0と同様の構成であるが、後述するように、横移動を行
うため、旋回用レール60に加えて横移動用レール61
を敷設している。旋回用レール60は、橋脚下部Bに組
み付けられた状態のリフトアップ・回転装置10の複数
の走行車輪20が転動できるように、橋脚下部Bの回り
に同心円状に2本敷設されている。横移動用レール61
は、旋回用レール60とレール上面が面一でリフトアッ
プ・回転装置10が橋脚下部B位置と橋脚下部Bの橋軸
直角方向Yの側部位置との間を移動できるように、また
図示の状態の走行車輪20が橋軸直角方向Yに転動でき
るように片側で3本配設されている。このリフトアップ
・回転装置10の横移動は、ウインチとワイヤロープに
よる牽引移動方式あるいは油圧ジャッキによる尺取り方
式などとする。
【0058】以上のような構成において、次に示す手順
で第4構築工法を行う(図11,12参照)。なお、こ
の場合も、既設橋桁Gにより上空制限を受け、両側の道
路Rにより側方制限を受けている。
【0059】(1) 図11(i) に示すように、既設橋桁G
は橋桁用ベント部材62で支持され、橋脚設置位置に
は、既設の橋脚下部Bが残されている。この橋脚下部B
の周囲に旋回用レール60と横移動用レール61を敷設
し、横移動用レール61の道路側の上にリフトアップ・
回転装置10を設置する。
【0060】(2) 橋脚地組用クレーン63を片側の道路
1 に配置し、このクレーン63を使用して橋脚上部A
を橋脚下部Bの隣接側部においてその橋脚上部張り出し
方向が橋軸方向Xと平行な状態となるように地組立てす
る。この地組工程では、片側道路R1 の交通規制を行
う。また、橋脚上部Aは、リフトアップ・回転装置10
の一対の構柱部材6と、一対の橋脚地組用ベント部材6
4で支持する。
【0061】(3) 橋脚上部Aの地組立が終了すると、橋
脚地組用クレーン63を撤去し、交通規制を解除する。
次いで、リフトアップ・回転装置10のリフトアップ機
構12により橋脚上部Aをリフトアップし、所定の高さ
(橋脚高さ+α)まで上昇させる。
【0062】(4) リフトアップ・回転装置10を橋軸直
角方向Yに横移動させ、橋脚上部Aを橋脚下部Bの上に
位置させる。この横移動の際、リフトアップ・回転装置
10の回転台11の前部フレームは予め取り外してお
き、リフトアップ・回転装置10が橋脚下部Bを取り囲
む状態で組み付けられると、前記前部フレームを取付け
る。
【0063】(5) リフトアップ・回転装置10の回転台
11を90°回転させることにより、橋脚上部Aを回転
させて橋脚上部張り出し方向が橋軸直角方向Yと平行と
なるようにする。次いで、リフトアップ・回転装置10
のリフトアップ機構12により、橋脚上部Aを若干リフ
トダウンさせ、橋脚上部Aの下面を橋脚下部Bの上面に
溶接等で接合する。リフトアップ・回転装置10,旋回
用レール60,横移動用レール61,橋脚地組用ベント
部材64を解体撤去し、既設橋桁Gをジャッキダウン等
により、完成した鋼橋脚1に支承させて構築工事が完了
する。
【0064】次に、図14,図15に、この発明に係る
第4解体工法を適用してRC製の橋脚を解体する例を示
す。この場合も、前述の第4構築工法で使用したリフト
アップ・回転装置10を使用し、次のような手順で解体
を行う。
【0065】(1) 既設のRC製橋脚1’を挟んで橋桁用
ベント部材62を配置し、この橋桁用ベント部材62で
既設の橋桁Gを支持すると共に、そのジャッキアップ装
置で若干ジャッキアップさせておく。既設の橋脚下部
B’の周囲に旋回用レール60と横移動用レール61を
敷設し、旋回用レール60の上にリフトアップ・回転装
置10を橋脚下部B’を取り囲むように設置し、その構
柱部材6で既設の橋脚上部A’の梁部A2'を支持する。
【0066】(2) この状態で橋脚上部A’と橋脚下部
B’の境目をワイヤーソーで切断し、リフトアップ・回
転装置10で橋脚上部A’を若干リフトアップする。こ
の状態からリフトアップ・回転装置10の回転台11を
90°回転させることにより、橋脚上部A’を回転させ
て橋脚上部張り出し方向が橋軸方向Xと平行となるよう
にする。
【0067】(3) 片側の道路R1 を一部交通規制して、
リフトアップ・回転装置10を橋軸直角方向Yに横移動
させ、橋脚上部A’を橋脚下部B’の隣接側部に位置さ
せる。
【0068】この横移動の際、リフトアップ・回転装置
10の回転台11の前部フレームは予め取り外してお
き、横移動が終了すると元の位置に取付ける。
【0069】(4) リフトアップ・回転装置10のリフト
アップ機構12により、橋脚上部A’をリフトダウンさ
せる。橋脚上部A’の梁部A2'は、予め設置しておいた
橋脚用ベント部材64で支持する。橋脚上部A’をクレ
ーン等で解体除去し、リフトアップ・回転装置10,旋
回用レール60,横移動用レール61を解体撤去し、交
通規制を解除する。次いで、RC製の橋脚下部B’を除
去し、必要に応じて橋脚基部C’を除去して解体工事が
完了する。
【0070】次に、図16,図17に、この発明に係る
第5解体工法を適用してRC製の橋脚を解体する例を示
し、図18に、この工法に使用するリフトアップ・移動
装置を示す。
【0071】図18のリフトアップ・移動装置70は、
前述したリフトアップ・回転装置10の回転台11を直
線移動できる移動台としたものであり、リフトアップ・
回転装置10と同様に、移動台71の両側にリフトアッ
プ機構12を備え、リフトアップ機構12の下部に走行
車輪20を有している。また、リフトアップ・移動機構
70を縦・横に移動させるための縦移動用レール72と
横移動用レール73を敷設している。縦移動用レール7
2および横移動用レール73は、それぞれ橋脚下部B’
の隣接側部において橋軸方向X,橋軸直角方向Yと平行
に配設され、かつレール上面が面一の状態で互いに交差
して配設されている。このリフトアップ・移動装置70
の移動も、牽引移動方式などとする。
【0072】以上のような構成において、次に示す手順
で第5解体工法を行う(図16,17参照)。なお、こ
の場合も、既設橋桁Gにより上空制限を受け、両側の道
路Rにより側方制限を受けている。
【0073】(1) 既設のRC製橋脚1’を挟んで橋桁用
ベント部材62を配置し、この橋桁用ベント部材62で
既設の橋桁Gを支持すると共に、そのジャッキアップ装
置で若干ジャッキアップさせておく。片側の道路R1
交通規制し、既設の橋脚下部B’の周囲に縦移動用レー
ル72と横移動用レール73を敷設し、縦移動用レール
72の上にリフトアップ・移動装置70を一方の梁部A
2 ’の下に位置するように設置し、その構柱部材6で既
設の橋脚上部A’の梁部A2'を支持する。他方の梁部A
2 ’は、梁用ベント部材74で支持する。
【0074】(2) この状態で梁部A2'と頂部A1'の境目
をワイヤーソーで切断する。この状態からリフトアップ
・移動装置70のリフトアップ機構12により梁部A2'
をリフトダウンさせ、リフトアップ・移動装置70を橋
軸方向Xに縦移動させ、横移動用レール73上に位置さ
せる。
【0075】(3) リフトアップ・移動装置70を橋軸直
角方向Yに横移動させ、梁部A2'を橋軸直角方向中央部
に位置させる。縦移動用レール72と横移動用レール7
3の一部を撤去し、交通規制を解除する。次いで、梁部
2'を若干リフトアップし、梁部A2'下に梁用ベント部
材75を設置する。梁部A2'をリフトダウンし、梁部A
2'を梁用ベント部材75で支持し、リフトアップ・移動
装置70および残りの横移動用レール73を撤去する。
【0076】(4) クレーン等を使用して梁部A2'を解体
除去する。他方の梁部A2'も同様に移動させて解体除去
する。次いで、RC製の頂部A1'および橋脚下部B’を
除去し、必要に応じて橋脚基部C’を除去すれば、解体
工事が完了する。なお、第5構築工法では、前述の第5
解体工法と逆の手順で行えばよい。
【0077】次に、図19,図20に、この発明に係る
第6解体工法を適用してRC製の橋脚を解体する例を示
す。この場合も、前述の第5解体工法で使用したリフト
アップ・移動装置70と同様のものを使用することがで
き、次のような手順で解体を行う。なお、この場合も、
既設橋桁Gにより上空制限を受け、両側の道路Rにより
側方制限を受けている。
【0078】(1) 既設のRC製橋脚1’を挟んで橋桁用
ベント部材62を配置し、この橋桁用ベント部材62で
既設の橋桁Gを支持すると共に、そのジャッキアップ装
置で若干ジャッキアップさせておく。既設の橋脚下部
B’を挟んで橋軸方向Xに沿う一対の縦移動用レール7
2をそれぞれ敷設し、縦移動用レール72の上にリフト
アップ・移動装置70をその一対のリフトアップ機構1
2が橋脚下部B’を挟むように設置し、その構柱部材6
で既設の橋脚上部A’の一対の梁部A2'をそれぞれ支持
する。
【0079】(2) この状態で橋脚上部A' と橋脚下部
B' の境目をワイヤーソーで切断する。
【0080】この状態からリフトアップ・移動装置70
のリフトアップ機構12により橋脚上部A' を若干リフ
トアップさせ、リフトアップ・移動装置70を橋軸方向
Xに縦移動させる。
【0081】(3) 橋脚下部B' の橋軸方向Xの隣接側部
に位置した橋脚上部A' を、リフトアップ・移動装置7
0のリフトアップ機構12でリフトダウンさせ、梁部A
2'を梁用ベント部材75で支持する。このリフトダウン
した状態で、橋脚上部A' の梁部A2'は道路上の建築限
界よりも高い位置に位置するようにする。次いで、リフ
トアップ・移動装置70および縦移動用レール72を撤
去し、橋脚下部B' をワイヤソーで複数に分割しつつ小
型クレーン80で撤去する。
【0082】(4) 梁切断用構台81を設置し、橋脚上部
A' の梁部A2'および頂部A1'をワイヤソーで複数に分
割しつつ小型クレーン80で撤去する。切断した各ブロ
ックをトレーラ82で搬出し、梁切断用構台81等を撤
去することにより解体工事が完了する。なお、第6構築
工法では、前述の第6解体工法と逆の手順で行えばよ
い。
【0083】なお、いずれの構築工法および解体工法に
おいても、図5,図6に示したバランスウェイトによる
重心バランス制御を行えることはいうまでもない。ま
た、以上は上空(既設桁)あるいは橋軸直角方向に架設
制限がある場合について説明したが、これに限らず、橋
梁を新設する場合にも適用できることはいうまでもな
い。
【0084】
【発明の効果】この発明に係る橋脚の構築工法およびリ
フトアップ・回転装置は、以上のような構成からなるの
で、次のような効果を奏する。
【0085】(1) 構築の場合には、左右に梁部を有する
橋脚頂部または橋脚上部がその張り出し方向が橋軸方向
に沿った状態で組立てられ、障害物をクリアできる高さ
となった時点で橋脚頂部が水平回転されるため、制限さ
れた構築・解体ヤード内で構築・解体作業を行うことが
でき、従来のように大幅な交通規制を受けることなく、
ヤードを長期間にわたって確保することなく、架設制限
の厳しい都市部等においても、橋脚の構築・解体を容易
に行うことができる。
【0086】(2) 橋梁下部の橋軸方向ヤード内で、橋脚
部材を回転移動あるいは水平移動させると共に、組立・
接合・塗装などの作業を行うことができ、従来のように
大幅な交通規制を受けることがなく、ヤードを長期間に
わたって確保する必要がなく、構築・解体コストの大幅
な削減および工期の大幅な短縮を図ることができる。
【0087】(3) 構築・解体にリフトアップ工法を使用
することにより、既設橋桁等による上方制限内の空間で
橋脚を効率良く構築することができると共に、橋梁頂部
の組立・接合・塗装などの作業を地上近くで行うことが
でき、作業の安全性が著しく向上すると共に、構築・解
体コストをより低減し、工期をより短縮することができ
る。
【0088】(4) リフトアップ・回転装置は、ベント架
台と回転装置の機能を兼ね備え、比較的簡単な構造で、
架設制限の厳しい都市部等において橋脚を容易に構築
し、解体することができる。また、構柱部材の支持位置
を調整することで、橋脚の重心バランスを制御すること
ができる。
【0089】(5) バランスウェイトあるいは重心位置検
出センサーを設置することにより、橋脚の重心位置を簡
単に自動的に制御することができ、橋脚頂部において張
り出す梁部が左右非対称の場合でも、安定した水平回
転, リフトアップもしくはリフトダウン,あるいは固定
作業を行うことができ、安全な橋脚の構築・解体を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る橋脚の第1〜第5構築工法を示
し、(イ)は概略側面図、(ロ)は概略正面図である。
【図2】この発明に係る橋脚の第2構築工法を示す斜視
図である。
【図3】この発明に係る橋脚の第2構築工法に使用する
リフトアップ・回転装置を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図である。
【図4】図2のリフトアップ・回転装置の側面図であ
る。
【図5】橋脚頂部が左右非対称の場合などに適用される
バランスウェイト装置であり、(a)は平面図、(b)
は側面図である。
【図6】橋脚頂部が左右非対称の場合の工法を示し、
(a)はリフトアップ時の正面図、(b)は水平回転時
の平面図である。
【図7】この発明に係る橋脚の第2構築工法(その1)
を示す正面図である。
【図8】この発明に係る橋脚の第2構築工法(その2)
を示す正面図、(ii-b) は側面図である。
【図9】この発明に係る橋脚の第2構築工法(その3)
を示す正面図、(ii-b) は平面図である。
【図10】この発明に係る橋脚の第2構築工法(その
4)を示す(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図11】この発明に係る橋脚の第4構築工法を工程順
に示し、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図12】この発明に係る橋脚の第4構築工法のフロー
チャートである。
【図13】この発明に係る橋脚の第4構築工法で使用す
るリフトアップ・回転装置を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図14】この発明に係る橋脚の第4解体工法を工程順
に示し、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図15】この発明に係る橋脚の第4解体工法のフロー
チャートである。
【図16】この発明に係る橋脚の第5解体工法を工程順
に示し、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図17】この発明に係る橋脚の第5解体工法のフロー
チャートである。
【図18】この発明に係る橋脚の第5解体工法で使用す
るリフトアップ・移動装置を示す平面図である。
【図19】この発明に係る橋脚の第6解体工法の概略を
示す斜視図である。
【図20】この発明に係る橋脚の第6解体工法を工程順
に示し、(イ)は平面図、(ロ)は正面図である。
【図21】従来の橋脚構築工法(その1)を示し、
(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図22】従来の橋脚構築工法(その2)を順に示す正
面図である。
【図23】従来のRC製橋脚下部に鋼製梁を構築する方
法を順に示す正面図である。
【符号の説明】
X…橋軸方向,Y…橋軸直角方向,Z…高さ方向,A…
橋脚頂部(橋脚上部),A1 …頂部,A2 …梁部,B…
橋脚中間部(橋脚下部),C…橋脚基部,1…橋脚,2
…柱基部,3…柱中間部,4…柱頂部,5…梁部,6…
構柱部材,10…リフトアップ・回転装置,11…回転
台,12…リフトアップ機構,13…外タワー,14…
内タワー,15…単位マスト,16…油圧シリンダ,1
7…水平ローラ,18…案内リング,19…敷板,20
…走行車輪,21…案内ローラ,22…連結支持装置,
23…把持部材,30…重心位置検出センサー,31…
バランスウェイト,40…制御装置,50…基礎,51
…ベント部材,52…連結支持装置,53…横取り装
置,60…旋回用レール,61…横移動用レール,62
…橋桁用ベント部材,63…橋脚地組用クレーン,64
…橋脚用ベント部材,70…リフトアップ・移動装置,
71…移動台,72…縦移動用レール,73…横移動用
レール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 光男 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 高島 秀夫 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 高橋 健次 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 雨森 慶一 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 市川 浩一 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 藤原 誠 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 前田 三憲 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 森 昭人 東京都中央区銀座6丁目2番10号 株式会 社巴コーポレーション内 (72)発明者 五十畑 登 東京都江東区豊洲3丁目4番5号 株式会 社巴技研内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋脚設置位置における新設または既設の
    橋脚基部を取り囲むようにリフトアップ・回転装置を設
    置し、このリフトアップ・回転装置の構柱部材で橋脚頂
    部を支持しつつ橋脚頂部と橋脚中間部をその橋脚頂部張
    り出し方向が橋軸方向に沿う状態で構築した後、この橋
    脚頂部および橋脚中間部を前記リフトアップ・回転装置
    により水平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角
    方向に沿うようにし、次いで前記橋脚中間部を前記橋脚
    基部に接合して橋脚を完成させることを特徴とする橋脚
    の構築工法。
  2. 【請求項2】 既設の橋脚基部を取り囲むようにリフト
    アップ・回転装置を設置し、このリフトアップ・回転装
    置の構柱部材で既設の橋脚頂部を支持し、既設の橋脚頂
    部および橋脚中間部を支持しながら既設の橋脚基部から
    切断分離した後、既設の橋脚頂部および橋脚中間部を前
    記リフトアップ・回転装置で水平回転させて橋脚頂部張
    り出し方向が橋軸方向に沿うようにし、この状態から既
    設の橋脚頂部および橋脚中間部を既設の橋脚基部上から
    除去することを特徴とする橋脚の解体工法。
  3. 【請求項3】 橋脚設置位置における新設または既設の
    橋脚基部を取り囲むようにリフトアップ・回転装置を設
    置し、このリフトアップ・回転装置の構柱部材で橋脚頂
    部を支持しつつ橋脚頂部をその橋脚頂部張り出し方向が
    橋軸方向に沿う状態で構築し、この橋脚頂部を前記リフ
    トアップ・回転装置でリフトアップして橋脚頂部の下部
    に橋脚中間部を挿入・固定した後、これら橋脚頂部およ
    び橋脚中間部を前記リフトアップ・回転装置で水平回転
    させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方向に沿うよう
    にし、次いで前記橋脚中間部を橋脚基部に接合して橋脚
    を完成させることを特徴とする橋脚の構築工法。
  4. 【請求項4】 既設の橋脚基部を取り囲むようにリフト
    アップ・回転装置を設置し、このリフトアップ・回転装
    置の構柱部材で既設の橋脚頂部を支持し、既設の橋脚頂
    部および橋脚中間部を支持しながら既設の橋脚基部から
    切断分離した後、既設の橋脚頂部および橋脚中間部を前
    記リフトアップ・回転装置で水平回転させて橋脚頂部張
    り出し方向が橋軸方向に沿うようにし、この状態から既
    設の橋脚頂部から既設の橋脚中間部を切断分離して除去
    し、次いで既設の橋脚頂部を前記リフトアップ・回転装
    置でリフトダウンさせ、既設の橋脚頂部を既設の橋脚基
    部上から除去することを特徴とする橋脚の解体工法。
  5. 【請求項5】 橋脚設置位置における新設または既設の
    橋脚基部を取り囲むようにリフトアップ・回転装置を設
    置し、このリフトアップ・回転装置の構柱部材で橋脚頂
    部を支持しつつ橋脚頂部をその橋脚頂部張り出し方向が
    橋軸方向に沿う状態で構築し、この橋脚頂部を前記リフ
    トアップ・回転装置でリフトアップした後、水平回転さ
    せて橋脚頂部張り出し方向が橋軸直角方向に沿うように
    し、次いでこの橋脚頂部の下部に橋脚中間部を挿入・固
    定し、続いてこの橋脚中間部を橋脚基部に接合して橋脚
    を完成させることを特徴とする鋼橋脚の構築工法。
  6. 【請求項6】 既設の橋脚基部を取り囲むようにリフト
    アップ・回転装置を設置し、このリフトアップ・回転装
    置の構柱部材で既設の橋脚頂部を支持し、既設の橋脚中
    間部を既設の橋脚頂部および橋脚基部から切断除去した
    後、既設の橋脚頂部を前記リフトアップ・回転装置で水
    平回転させて橋脚頂部張り出し方向が橋軸方向に沿うよ
    うにし、この状態から既設の橋脚頂部を前記リフトアッ
    プ・回転装置でリフトダウンさせ、既設の橋脚頂部を既
    設の橋脚基部上から除去することを特徴とする橋脚の解
    体工法。
  7. 【請求項7】 橋脚設置位置における新設または既設の
    橋脚下部の橋軸直角方向の隣接側部にリフトアップ・回
    転装置を設置し、このリフトアップ・回転装置の構柱部
    材で橋脚上部を地上付近で支持しつつ橋脚上部をその橋
    脚上部張り出し方向が橋軸方向に沿う状態で組み立てた
    後、この橋脚上部をリフトアップ・回転装置で所定の高
    さまでリフトアップし、次いでリフトアップ・回転装置
    を橋軸直角方向に横移動させて橋脚下部の上に橋脚上部
    を位置せしめ、この状態から橋脚上部をリフトアップ・
    回転装置で水平回転させて橋脚上部張り出し方向が橋軸
    直角方向に沿うようにし、続いて橋脚上部を橋脚下部に
    接合して橋脚を完成させることを特徴とする橋脚の構築
    工法。
  8. 【請求項8】 既設の橋脚下部を取り囲むようにリフト
    アップ・回転装置を設置し、このリフトアップ・回転装
    置の構柱部材で既設の橋脚上部を支持し、既設の橋脚上
    部を既設の橋脚下部から切断分離した後、既設の橋脚上
    部をリフトアップ・回転装置で水平回転させて橋脚上部
    張り出し方向が橋軸方向に沿うようにし、この状態から
    リフトアップ・回転装置を橋軸直角方向に横移動させて
    橋脚上部を橋脚下部の橋軸直角方向隣接側部に位置せし
    め、次いで橋脚上部をリフトアップ・回転装置でリフト
    ダウンし、橋脚上部を解体除去することを特徴とする橋
    脚の解体工法。
  9. 【請求項9】 橋脚設置位置における新設または既設の
    橋脚下部の橋軸方向の隣接側部にリフトアップ・移動装
    置を設置し、このリフトアップ・移動装置の構柱部材で
    橋脚上部を地上付近で支持しつつ橋脚上部の梁部をその
    梁部張り出し方向が橋軸直角方向に沿う状態で組み立て
    た後、この梁部をリフトアップ・移動装置で橋軸直角方
    向に移動した後、橋軸方向へ移動させて、梁部をその設
    置位置の下方に位置せしめ、梁部をリフトアップ・移動
    装置で所定の高さまでリフトアップし、次いで梁部を橋
    脚上部の頂部に接合して橋脚を完成させることを特徴と
    する橋脚の構築工法。
  10. 【請求項10】 既設の橋脚上部の梁部の下方にリフト
    アップ・移動装置を設置し、このリフトアップ・移動装
    置の構柱部材で既設の梁部を支持し、既設の梁部を橋脚
    上部の頂部から切断した後、リフトアップ・移動装置で
    梁部をリフトダウンし、次いで梁部をリフトアップ・移
    動装置で橋軸方向に移動させた後、橋軸直角方向に移動
    させて、既設の橋脚下部の橋軸方向の隣接側部に位置せ
    しめ、梁部を除去することを特徴とする橋脚の解体工
    法。
  11. 【請求項11】 橋脚設置位置における新設または既設
    の橋脚下部の橋軸方向の隣接側部にリフトアップ・移動
    装置を設置し、このリフトアップ・移動装置の構柱部材
    で橋脚上部を地上付近で支持しつつ橋脚上部をその梁部
    張り出し方向が橋軸直角方向に沿う状態で組み立てた
    後、この橋脚上部をリフトアップ・移動装置で所定高さ
    までリフトアップした後、リフトアップ・移動装置を橋
    軸方向へ移動させて橋脚下部の上に橋脚上部を位置せし
    め、次いで橋脚上部を橋脚下部に接合して橋脚を完成さ
    せることを特徴とする橋脚の構築工法。
  12. 【請求項12】 既設の橋脚下部を一対のリフトアップ
    機構が橋軸直角方向から挟むようにリフトアップ・移動
    装置を設置し、このリフトアップ・移動装置の構柱部材
    で既設の橋脚上部の一対の梁部を支持し、既設の橋脚上
    部を橋脚下部から切断した後、既設の橋脚上部をリフト
    アップ・移動装置で橋軸方向に移動させて既設の橋脚下
    部の橋軸方向の隣接側部に位置せしめ、次いで橋脚上部
    をリフトアップ・移動装置で所定の高さまでリフトダウ
    ンし、橋脚上部を解体除去することを特徴とする橋脚の
    解体工法。
  13. 【請求項13】 請求項1,請求項3,請求項5,請求
    項7,請求項9,または請求項11に記載の橋脚の構築
    工法において、橋脚の上部にバランスウェイトを設けて
    橋脚の重心バランスを制御することを特徴とする橋脚の
    構築工法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の橋脚の構築工法に
    おいて、重心位置検出センサーの検出信号に基づいて、
    橋脚の上部の梁部に設置したバランスウェイトを移動制
    御することを特徴とする橋脚の構築工法。
  15. 【請求項15】 請求項2,請求項4,請求項6,請求
    項8,請求項10,または請求項12に記載の橋脚の解
    体工法において、橋脚上部にバランスウェイトを設けて
    橋脚の重心バランスを制御することを特徴とする橋脚の
    解体工法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の橋脚の解体工法に
    おいて、重心位置検出センサーの検出信号に基づいて、
    橋脚の上部の梁部に設置したバランスウェイトを移動制
    御することを特徴とする橋脚の解体工法。
  17. 【請求項17】 橋脚基部に案内支持されて橋脚基部の
    周りを回転可能な回転台と、この回転台の両側に一体回
    転可能に設けられ、橋脚の上部を支持する構柱部材を継
    ぎ足して上昇させるリフトアップ機構を備えていること
    を特徴とするリフトアップ・回転装置。
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