JPH10195303A - 合成樹脂組成物 - Google Patents

合成樹脂組成物

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JPH10195303A
JPH10195303A JP1201997A JP1201997A JPH10195303A JP H10195303 A JPH10195303 A JP H10195303A JP 1201997 A JP1201997 A JP 1201997A JP 1201997 A JP1201997 A JP 1201997A JP H10195303 A JPH10195303 A JP H10195303A
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composition according
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JP1201997A
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Mitsunobu Aoyama
光延 青山
Shigeo Takiyama
成生 瀧山
Hidehiko Nishioka
英彦 西岡
Shiro Motoyoshi
嗣郎 源吉
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Maruo Calcium Co Ltd
Original Assignee
Maruo Calcium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化、作業性、強度等の物性の改善された
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
a/Pの原子比が33.3以下であり、且つ特定の粒子
組成、粒子形状、粒子径、分散性、空隙率、比表面積を
有する充填剤を合成樹脂に配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂組成物に
関し、更に詳しくは、軽量化と共に、合成樹脂組成物に
必要とされる、作業性や強度等の物性を向上することが
可能である合成樹脂用充填材を配合してなる合成樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂組成物としては、プラスチック
成型品、シーラント、塗料等が挙げられるが、例えばシ
ーラント製品は、建築物、自動車等の分野に広く使用さ
れている建築物においては、特に個人住宅では壁土を使
用する代わりにサイディングボードが用いられるように
なり、需要が急増している。また、自動車においては、
防水、シール等の目的と、走行中のタイヤから跳ね上げ
られる砂利等からボディーを保護する目的にも使用され
ている。また、プラスチック成型品は家庭用電化製品や
自動車の内装等に広く使用されている。近年、建築方法
の進歩や自動車の高性能化に伴い、合成樹脂製品の強
度、作業性等の物性のさらなる向上に加え、軽量化が強
く望まれている。自動車においては、1台あたりに使用
される合成樹脂部品の使用量が多いため、特に軽量化が
望まれている分野である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂製品を軽量化
するために、添加剤をできるだけ少量添加し、強度や作
業性等の物性を維持、向上しようと添加剤の検討が多く
なされているが、良好な効果が得られていないのが現状
である。従来の合成樹脂用充填材としては、炭酸カルシ
ウム、シリカ、タルク、カオリンなどの無機粒子が挙げ
られ、これらを配合することにより、各種用途に適した
物性を付与できるものの、配合量の増加に伴い、必然的
に合成樹脂組成物の重量を重くするという問題があっ
た。一般的には、軽量化材として、ガラスバルーンや樹
脂バルーン等が挙げられるが、それらの軽量化材を使用
することにより、軽量化効果は顕著に観られるものの、
本来、合成樹脂組成物が必要とする、強度、接着性、作
業に適した粘性等の物性を損なうという問題と、高価な
ものであるためコスト的な問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するべく鋭意研究の結果、特定の粒子組成、粒子
形状、粒子径、分散性、空隙率、比表面積を有する合成
樹脂用充填材を配合してなる合成樹脂組成物が所期の目
的の機能を有していることを見いだし、本発明を完成し
た。
【0005】本発明は、炭酸カルシウムを核材とする花
弁状多孔質構造を有するリン酸カルシウム系化合物から
なり、Ca/Pの原子比が33.3以下であり、且つ下
記の式(a)〜(g)を満足する合成樹脂用充填材を5
重量%以上配合してなることを特徴とする合成樹脂組成
物である。 (a)0.1≦dx1≦20(μm) (b)1≦α≦5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦8 但し β=(d90−d10)/
d50 (d)0.01≦dx2≦1(μm) (e)95≦ω1≦99(%) (f)70≦ω2≦95(%) (g)50≦Sw1≦500(m2/g) 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
径(μm) α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子の50%平均粒子径(μm) β :シャープネス d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
(μm) d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
(μm) dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
た粒子の平均細孔径(μm) ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
空隙率(%) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g)
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂組成物に配合さ
れる合成樹脂用充填材の重要な特徴は粒子形状にあり、
単なるリン酸カルシウム系化合物ではなく、花弁状構造
を有する多孔質リン酸カルシウム系化合物で構成されて
いることにある。本発明の合成樹脂組成物に配合される
合成樹脂用添加剤の体積を、粒子径を直径とする球体の
体積と考えた場合、高い空隙率を有することから、粒子
の見かけ比重が低いため、従来の添加剤と同じ体積分添
加すれば添加重量は小さくなり、軽量化が可能となる。
また、従来の添加剤の粒子径とほぼ同じ粒子径を有して
おれば、従来の添加剤を使用したものと同じ粘性を有し
たまま合成樹脂組成物を軽量化することができる。本発
明の合成樹脂組成物に配合される合成樹脂用添加剤は粒
子表面がリン酸カルシウム系化合物であることから、樹
脂との親和性が高くまた、空隙部分に樹脂が入り込み、
樹脂と密着することから、合成樹脂組成物の強度を向上
させる。また、花弁状多孔質構造が自己崩壊性(外部か
らの応力が粒子に作用した場合、粒子の一部が破壊又は
崩壊変形することにより、外部からの応力を粒子自身が
自己吸収又は自己分散し、その結果、粒子外部に対する
粒子からの反発力が低下する性質)を有しているため、
合成樹脂組成物の耐衝撃性を向上させる。以下に本発明
を詳述する。
【0007】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材を構成する花弁状多孔質リン酸カルシウム
系化合物としては特に制限はないが、非晶質リン酸カル
シウム〔略号ACP、化学式Ca3 (PO4 2 ・nH
2 O〕、フッ素アパタイト〔略号FAP、化学式Ca10
(PO4 6 2 〕、塩素アパタイト〔略号CAP、化
学式Ca10(PO4 6 Cl2 〕、ヒドロキシアパタイ
ト〔略号HAP、化学式Ca10(PO4 6 (O
H)2 〕、リン酸八カルシウム〔略号OCP、化学式C
8 2 (PO4 6 ・5H2 O〕、リン酸三カルシウ
ム〔略号TCP、化学式Ca3 (PO4 2 〕、リン酸
水素カルシウム(略号DCP、化学式CaHPO4 )、
リン酸水素カルシウム二水和物(略号DCPD、化学式
CaHPO4 ・2H2 O)等が例示でき、一種又は二種
以上でもよく、中でも組成の安定性が高いという観点か
らヒドロキシアパタイト、リン酸八カルシウム、リン酸
三カルシウム、リン酸水素カルシウムが好ましく、ヒド
ロキシアパタイトが特に好ましい。又、安定性が最も高
いヒドロキシアパタイトの含有率に関して言えば、全リ
ン酸カルシウム系化合物に対して5重量%以上が好まし
く、50重量%がより好ましく、90重量%が最も好ま
しい。
【0008】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の粒子に占めるCa/Pの原子比は、3
3.3以下であり、粒子の空隙率を大きくするという観
点から、5.56以下が好ましく、3.33以下が更に
好ましく、1.85以下が最も好ましい。Ca/Pの原
子比が33.3を超えると十分な空隙率が得られなくな
り、また下限は粒子強度を維持するという観点から1.
60程度が好ましい。又、核材として用いた炭酸カルシ
ウムがすべてリン酸カルシウム系化合物に変化して核材
としての炭酸カルシウムが粒子中に存在せず、粒子重量
の100%(Ca/Pの原子比は1〜1.67)が花弁
状多孔質リン酸カルシウム系化合物に変化しても何ら問
題はない。
【0009】本発明の合成樹脂組成物における合成樹脂
充填材の配合量は、5重量%以上であり、十分な軽量化
と、強度物性を得るという観点から、20重量%以上が
好ましい。また良好な作業性を維持するという観点から
70重量%以下が好ましく、50重量%程度以下がより
好ましい。また、配合方法については、特に制限される
ことはなく、常法で全く問題ない。
【0010】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の平均粒子径dx1は、0.1≦dx1≦
20であり、平均粒子径が、0.1未満の場合、粒子の
凝集により合成樹脂中での分散性が低下し、又20を越
えた場合、粒子径が大きすぎるため樹脂との密着性が悪
く、合成樹脂組成物の強度を低下させ、また合成樹脂組
成物の表面の荒れの原因となるため好ましくない。好ま
しくは、0.2≦dx1≦10、更に好ましくは、0.
5≦dx1≦5である。
【0011】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の分散係数α及びシャープネスβは、それ
ぞれ1≦α≦5、0≦β≦8である。分散係数が5を越
えた場合、粗大な凝集体の割合が多くなり合成樹脂組成
物の強度低下の原因となり、又1未満の場合、微細粒子
の割合が大きくなり、粒子の凝集性が強まり合成樹脂中
での分散が低下する。シャープネスβが8を越えた場
合、粒子径が不均一、または粗大な凝集物が混在するた
め、合成樹脂組成物の強度低下の原因となる。好ましく
は1≦α≦2、0≦β≦3である。
【0012】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の平均細孔径dx2は、0.01≦dx2
≦1であり、平均細孔径が0.01未満の場合、合成樹
脂に配合した際、空隙部分に樹脂が入らず、微細な気泡
が混入するため、発泡の原因となる。又1を越えた場
合、粒子強度が極端に低下し、合成樹脂に配合する際に
粒子が破壊される場合がある。
【0013】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の静置空隙率ω1は、95≦ω1≦99で
あり、静置空隙率が95未満の場合、軽量化効果が低下
し、樹脂との密着性が低下する。又99を越えた場合、
粒子強度が極端に低下する。
【0014】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材の加圧空隙率ω2は、0≦ω2≦95であ
り、加圧空隙率が70未満の場合、軽量化効果が低下
し、樹脂との密着性が低下する。又95を越えた場合、
粒子強度が極端に低下する。
【0015】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材のBET比表面積SW1は、50≦SW1
≦500である。BET比表面積が50未満の場合、軽
量化効果低下し、樹脂との密着性が低下する。500を
越えた場合、粒子強度が極端に低下する。好ましくは1
00≦SW1≦350である。
【0016】本発明の合成樹脂組成物に配合される合成
樹脂用充填材は、粒子の分散性、安定性、樹脂との親和
性等をさらに高めるために、シランカップリング剤やチ
タネートカップリング剤等のカップリング剤、有機酸、
例えば脂肪酸、樹脂酸、アクリル酸、シュウ酸、クエン
酸等の有機酸、酒石酸、フッ酸等の無機酸、それらの重
合物及び共重合物、それらの塩、又はそれらのエステル
類等の表面処理剤、界面活性剤やヘキサメタリン酸ソー
ダ、ピロリン酸、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸、
トリポリリン酸ソーダ、トリメタリン酸、ハイポリリン
酸等の縮合リン酸及びその塩等の1種又は2種以上を、
常法に従い添加又は表面処理してもさしつかえない。
【0017】本発明の合成樹脂組成物に用いる合成樹脂
としては特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂で
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸
アミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリア
ミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げら
れ、熱硬化性樹脂ではフェノール樹脂、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、ケイ素樹脂等が挙げられ、これらは
単独で又は2種以上組み合わせて用いられるが、特に限
定することなく使用できる。合成樹脂製品として具体的
には、プラスチック成型品、塗料、シーラント、インキ
等であり、特に効果的であるのはシーラント製品であ
る。例えば、変性シリコーン、ポリウレタン、ポリサル
ファイド、ポリ塩化ビニルペースト等が挙げられる。
【0018】本発明の合成樹脂組成物に配合される他の
成分としては、特に制限はないが、必要に応じて炭酸カ
ルシウム、シリカ、タルク、カオリン等の無機粒子を目
的に応じて1種又は2種以上配合してもさしつかえな
く、又、花弁状構造を有しない非晶質リン酸カルシウム
〔略号ACP、化学式Ca3 (PO4 2 ・nH
2 O〕、フッ素アパタイト〔略号FAP、化学式Ca10
(PO4 6 2 〕、塩素アパタイト〔略号CAP、化
学式Ca10(PO4 6 Cl2 〕、ヒドロキシアパタイ
ト〔略号HAP、化学式Ca10(PO4 6 (O
H)2 〕、リン酸八カルシウム〔略号OCP、化学式C
8 2 (PO4 6 ・5H2 O〕、リン酸三カルシウ
ム〔略号TCP、化学式Ca3 (PO4 2 〕、リン酸
水素カルシウム(略号DCP、化学式CaHPO4 )、
リン酸水素カルシウム二水和物(略号DCPD、化学式
CaHPO4 ・2H2 O)等の花弁状構造を有しないリ
ン酸カルシウム系化合物を目的に応じて1種又は2種以
上配合してもさしつかえない。
【0019】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて更に詳細に説
明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものでは
ない。
【0020】下記の方法より、A〜Fの粒子を調製し
た。炭酸カルシウムの水懸濁液とリン酸の希釈水溶液を
Ca/Pの原子比が1.85〜55.56となる割合で水中
で下記の混合条件で混合後、更に下記の熟成条件で熟成
を行った後、脱水し、700℃以下の乾燥雰囲気下で乾
燥し、解砕仕上げを行った。調製整したA〜Fの粒子の
粉体物性を表1に示す。又、A粒子の電子顕微鏡写真を
図1(1000倍)図2(10000倍)に示す。図
1、図2より、A粒子は花弁状多孔質構造を有すること
が確認できる。
【0021】混合条件 炭酸カルシウムの水懸濁液分散体固形分濃度 1〜15
% リン酸の希釈水溶液濃度 1〜50% 混合撹拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 混合時間 0.1〜150時間 混合系水懸濁液温度 0〜80℃ 混合系の水懸濁液pH 5〜9 熟成条件 熟成系のCa濃度 0.4〜5% 混合撹拌羽根の周速 0.5〜50m/秒 熟成時間 0.1〜100時間 熟成系水懸濁液温度 20〜80℃ 熟成系水懸濁液pH 6〜9
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜4 表2に示す部数の変成シリコーンポリマー(鐘淵化学工
業株式会社製 カネカMSポリマー)に対し可塑剤(三
菱化成ビニル株式会社製 ダイアサイザー DOP)、
コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社製
MS−100M)及び粒子A〜Dを表2に示す配合量で
加え、遊星式撹拌機(倉敷紡績株式会社製 KK−50
2N)で遠心脱泡しながら3分間混合撹拌し、基材を調
製した。又オクチル酸錫(日東化学株式会社製 ネオス
タンU−28)、ラウリルアミン(花王石鹸株式会社製
ファーミン20D)、可塑剤(三菱化成ビニル株式会
社製 ダイアサイザー DOP)、カオリン(土屋カオ
リン株式会社製 ASP−170)及び粒子A〜Dを表
3に示す配合量で加え、遠心脱泡しながら3分間混合撹
拌し、硬化剤を調製した。基材と硬化剤を加え、遠心脱
泡しながら1分間混合撹拌し、変成シリコーン系シーリ
ング材である合成樹脂組成物を得た。
【0024】比較例1、2 粒子F、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社
製 スーパーSSS)を試料として、表2、3の配合に
て実施例1と同様にして変成シリコーン系シーリング材
である合成樹脂組成物を得た。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】〔物性評価〕上記の表2の基材と表3の硬
化剤とを配合して調製した変成シリコーン系シーリング
材である合成樹脂組成物について、下記の方法により性
能を評価した。結果を表4に示す。 粘度試験:基剤の粘度をB8U型粘度計を用いて測定し
た。 H型引張強度:各変成シリコーン系シーリング材を硬化
させ、JIS A5758の方法で測定した。
【0028】
【表4】 *比較例2に対しての重量減少分(重量%)
【0029】表4より、実施例1〜4、比較例1におい
ては軽量化効果が見られるが、比較例1については合成
樹脂組成物の物性が著しく劣っていることが確認でき
る。
【0030】実施例5〜8 1液ウレタン用樹脂(武田薬品株式会社製 タケネート
L1004)150重量部に対し、粒子A〜D、コロイ
ド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会社製MS−1
00M)を表5に示す配合量で加え、遊星式撹拌機(倉
敷紡績株式会社製 KK−502N)で遠心脱泡しなが
ら4分間混合撹拌し、ポリウレタン1液型シーリング材
である合成樹脂組成物を得た。
【0031】比較例3、4 粒子F、コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式
会社製 MS−100M)を試料として、表5の配合に
て実施例5と同様にしてポリウレタン1液型シーリング
材である合成樹脂組成物を得た。
【0032】
【表5】
【0033】〔物性評価〕上記の実施例5〜8、比較例
3、4で調整したポリウレタン1液シーリング材である
合成樹脂組成物について、下記の方法により物性を評価
した。結果を表6に示す。 粘度試験:基剤の粘度をB8U型粘度計を用いて測定し
た。 H型引張強度:各変成シリコーン系シーリング材を硬化
させ、JIS A5758の方法で測定した。表6よ
り、本発明の合成樹脂は、少量添加で良好な引張強度と
密着性を示し、軽量化されたものであることが確認でき
る。
【0034】
【表6】 *比較例4に対しての重量減少分(重量%)
【0035】実施例9、10 粒子A、Bを用いて、表7に示す配合比で擂カイ機で2
0分間混練した後、ペイントミルで再度分散させ、ポリ
塩化ビニルペーストである合成樹脂組成物を得た。
【0036】比較例5、6 粒子F、コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式
会社製 カルファイン200)を試料として、表7の配
合にて実施例9と同様にしてポリ塩化ビニルペーストで
ある合成樹脂組成物を得た。
【0037】
【表7】
【0038】〔物性評価〕上記の実施例9〜10、比較
例5、6で調整したポリ塩化ビニルペーストである合成
樹脂組成物についての粘度と軽量効果を表8に示す。表
8より、本発明の合成樹脂組成物は、少量添加で良好な
粘度が得られ、軽量化されたものであることが確認でき
る。
【0039】
【表8】 *1 B8U粘度計(20rpm)による測定値 *2 比較例6に対しての重量減少分(重量%)
【0040】実施例11、12 粒子A、Cを用いて、表9に示す配合比でヘンシェルミ
キサーでドライブレンドし、押し出し成型器でペレット
化した後、射出成型機により、ポリプロピレン(強度試
験用のダンベル片と柱状片)である合成樹脂組成物を得
た。
【0041】比較例7、8 粒子E、コロイド炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式
会社製 MSK−PO)を試料として、表9の配合にて
実施例11と同様にしてポリプロピレンである合成樹脂
組成物を得た。
【0042】
【表9】
【0043】〔物性評価〕上記の実施例11、12、比
較例7、8で調整したポリ塩化ビニルペーストである合
成樹脂組成物についての引張強度、曲げ強度、アイゾッ
ト衝撃強度と軽量効果を表10に示す。表10より、本
発明の合成樹脂組成物は、引張強度、曲げ強度、衝撃強
度が高く、尚かつ軽量化されたものであることが確認で
きる。
【0044】
【表10】 * 比較例8に対しての重量減少分(重量%)
【0045】
【発明の効果】叙上の通り、本発明の合成樹脂組成物は
特定の粒子組成、粒子形状、粒子径、分散性、空隙率、
及び比表面積を有する合成樹脂充填剤を配合することに
より、軽量化が図られると同時に作業性や強度が改善さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔質構造
を有するリン酸カルシウム系化合物粒子(A)の粒子構
造を示す電子顕微鏡写真(1000倍)である。
【図2】炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔質構造
を有するリン酸カルシウム系化合物粒子(A)の粒子構
造を示す電子顕微鏡写真(10000倍)である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸カルシウムを核材とする花弁状多孔
    質構造を有するリン酸カルシウム系化合物からなり、C
    a/Pの原子比が33.3以下であり、且つ下記の式
    (a)〜(g)を満足する合成樹脂用充填材を5重量%
    以上配合してなることを特徴とする合成樹脂組成物。 (a)0.1≦dx1≦20(μm) (b)1≦α≦5 但し α=d50/dx1 (c)0≦β≦8 但し β=(d90−d10)/
    d50 (d)0.01≦dx2≦1(μm) (e)95≦ω1≦99(%) (f)70≦ω2≦95(%) (g)50≦Sw1≦500(m2/g) 但し、 dx1:電子顕微鏡写真により測定した粒子の平均粒子
    径(μm) α :分散係数 d50:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子の50%平均粒子径(μm) β :シャープネス d90:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子のふるい通過側累計90%粒子径
    (μm) d10:マイクロトラックFRAレーザー式粒度分布計
    により測定した粒子のふるい通過側累計10%粒子径
    (μm) dx2:水銀圧入法により測定した細孔分布により求め
    た粒子の平均細孔径(μm) ω1 :JISK5101−91 20.1 顔料試験
    方法の静置法による見掛け比容(ml/g)を測定し、下
    記の式(h)により計算した静置空隙率(%) ω2:試料0.5gを断面積2cm2 の円筒に充填、30
    kg/cm2 の圧力で30秒間加圧、その厚みをノギスで測
    定し、下記の式(i)より計算した30kg/cm2 の加圧
    空隙率(%) Sw1:窒素吸着法によるBET比表面積(m2/g)
  2. 【請求項2】 BET比表面積Sw1が下記の式(j)
    を満足する請求項1記載の合成樹脂組成物。 (j)100≦Sw1≦350(m2/g)
  3. 【請求項3】 平均粒子径dx1が下記の式(k)を満
    足する請求項1又は2記載の合成樹脂組成物。 (k)0.2≦dx1≦10(μm)
  4. 【請求項4】 平均粒子径dx1が下記の式(l)を満
    足する請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成樹脂組
    成物。 (l)0.5≦dx1≦5(μm)
  5. 【請求項5】分散係数α及びシャープネスβが下記の式
    (m)及び(n)を同時に満足する、請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の合成樹脂組成物。 (m)1≦α≦2 (n)0≦β≦3
  6. 【請求項6】 粒子に占めるCa/Pの原子比が5.5
    6以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の合成
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 粒子に占めるCa/Pの原子比が3.3
    3以下である請求項6記載の合成樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 粒子に占めるCa/Pの原子比が1.8
    5以下である請求項7記載の合成樹脂組成物。
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