JPH10191877A - 膨化食品の生地及び膨化食品 - Google Patents
膨化食品の生地及び膨化食品Info
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Abstract
で製造できる膨化食品の生地、及びこの生地を焼成して
得られる、皮部がソフトで、中空構造の膨化食品を提供
する。 【解決手段】 アミロース含有量25重量%以下の澱粉又
は穀粉、及びそれらのα化物、アセチル化物、エーテル
化物から選ばれた少なくとも一種からなる澱粉質原料10
0 重量部と、酸又は凝乳酵素で凝集又は凝固させ、熟成
をしていない乳加工品10〜150 重量部とに水を加えて、
生地水分量を35〜60重量%に調整して膨化食品の生地を
得る。次いで、この生地を焼成して、中空構造の膨化食
品を得る。
Description
に適した中空構造の膨化食品を製造するための生地及び
その生地を用いて製造した膨化食品に関する。
ては、シュー皮がある。シュー皮は、卵と小麦粉を主原
料とし、次のような方法で製造されている。まず、油脂
と水とを混合して沸騰させ、これに小麦粉に膨張剤を配
合したものを添加、混合し、加熱を止めて、65℃程度ま
で冷めたら、卵を少しずつ添加、混合して生地を調製す
る。次に、得られた生地を天板の上に所定間隔を開けて
絞り出し、オーブン等を用いて、例えば200 ℃で15分
間、続いて180 ℃で15分間焼成すると、生地が薄皮とな
って伸展しつつ膨化し、中空構造のシュー皮となる。
して、タピオカ澱粉とチーズを主原料とする生地を焼成
して得られるポン・デ・ケージョと呼ばれる食品があ
る。ポン・デ・ケージョは、特にブラジルにおいて作ら
れており、内部はいわゆる餅状であり、かつ、パンのよ
うなスポンジ状の気泡が形成された状態又は米菓子のよ
うな「す」が入った状態のものである。
たタピオカ澱粉を主成分とし、少なくとも適当量のナチ
ュラルチーズ粉と乾燥ミルク及び少量の食塩を適当量の
水、生鮮牛乳、卵等の液体性材料と混和整形してなるタ
ピオカ澱粉を用いた食品生地が開示されている。この食
品生地は、焼き物、煮物、揚げ物、炒め物として調理で
き、例えば、各種パン、フライドポテト、コンソメ、ポ
タージュ、ロールサンド、製菓原料、ヌードル、クレー
プ、パンケーキ、スナック、ホットケーキミックス等の
食品素材として利用できると記載されている。
を主成分とする物質とα化穀類粉末とを含有し、マイク
ロ波加熱によって膨化した膨化食品が開示され、蛋白質
を主成分とする物質としてプロセスチーズ、ナチュラル
チーズ等のチーズ、粉乳、乾燥卵白粉末等を用いるこ
と、α化穀類粉末として、寒梅粉、α化ワキシーコーン
スターチ、α化タピオカスターチ等を用いることが記載
されている。
と卵を主原料とする従来のシュー皮は、その生地を調製
する際に、加熱を行った後、所定温度まで冷却し、その
間に、原料を順次加えて行かなければならず、操作が煩
雑であるという問題があった。また、主原料として卵と
小麦粉を用いることから、卵や小麦粉にアレルギーを示
す人は、食べることができないという問題があった。
ような中空構造を有する食品ではなく、また、放置する
と、澱粉が老化すると共に水分が蒸発して、硬くなって
収縮するため、保存性が悪いという問題があった。
食品生地は、α化タピオカ澱粉や、ナチュラルチーズ粉
などを含むものの、焼成しても膨化しにくいため、シュ
ー皮のような中空構造の食品を得ることは困難であっ
た。
膨化食品も、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ等の蛋
白質原料と、α化タピオカ澱粉等のα化穀粉とを原料と
するものの、加熱したときに膨化しにくく、シュー皮の
ような中空構造の食品を得ることは困難であった。
とを用いなくても、簡単な工程で製造できる膨化食品の
生地、及びこの生地を焼成して得られる、皮部がソフト
で、中空構造の膨化食品を提供することにある。
を達成するため鋭意研究した結果、特定の澱粉質原料
と、特定の乳加工品と、水とを特定割合で配合した生地
を焼成すると、従来の卵と小麦粉とを用いたシュー皮と
同様な、皮部がソフトで中空構造の膨化食品が得られる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
有量25重量%以下の澱粉又は穀粉、及びそれらのα化
物、アセチル化物、エーテル化物から選ばれた少なくと
も一種からなる澱粉質原料100 重量部と、酸又は凝乳酵
素で凝集又は凝固させ、熟成をしていない乳加工品10〜
150 重量部とに水を加えて、生地水分量を35〜60重量%
に調整したことを特徴とする膨化食品の生地を提供する
ものである。
て、前記澱粉質原料が、ワキシーコーンスターチ、もち
米澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、米澱粉、小麦澱粉、
馬鈴薯澱粉、α化ワキシースターチ、α化タピオカ澱
粉、アセチル化ワキシースターチ、アセチル化タピオカ
澱粉、α化架橋ワキシースターチ、α化架橋タピオカ澱
粉から選ばれた少なくとも一種である膨化食品の生地を
提供するものである。
おいて、前記乳加工品が、クリームチーズ、カッテージ
チーズ、ヨーグルト、カゼイン、カゼインナトリウムか
ら選ばれた少なくとも一種である膨化食品の生地を提供
するものである。
一つの発明において、前記配合成分の他に、ミルク、油
脂、糖類、膨化剤、香辛料、香料、調味料、ビタミン、
ミネラルから選ばれた少なくとも一種を含有する膨化食
品の生地を提供するものである。
一つの発明による膨化食品の生地を焼成して得られ、中
空構造となっていることを特徴とする膨化食品を提供す
るものである。
の澱粉質原料及び特定の乳加工品を原料とし、これに特
定の水分量となるように水を加えて調製した生地からな
るので、焼成したときに膨化しやすく、従来のシュー皮
と同様な、皮部がソフトで中空構造の膨化食品を得るこ
とができる。
量加えて混合するだけでよく、従来のシュー皮用生地に
比べて製造工程が著しく簡単になる。更に、原料として
小麦粉や卵を使用しなくてもよいので、小麦粉や卵にア
レルギーを示す人々でも食することができる。
662 号記載の食品生地や、特開平3-147752号記載の膨化
食品も、タピオカ澱粉及びチーズを原料としているが、
熟成をした通常のチーズを用いており、しかも水の配合
量が適切でないため、シュー皮のような中空構造の膨化
食品を得ることはできなかった。
て、前記のような特定のものを用いることにより、本発
明の効果を確実に得ることができる。また、これらの澱
粉質原料の中から適宜選択して用いることにより、味、
風味、食感等を所望のものにすることができる。
前記のような特定のものを用いることにより、本発明の
効果を確実に得ることができる。また、これらの乳加工
品の中から適宜選択して用いることにより、味、風味、
食感等を所望のものにすることができる。
び乳加工品に他に、ミルク、油脂、糖類、膨化剤、香辛
料、香料、調味料、ビタミン、ミネラル等を適宜選択し
て配合することにより、味、風味、食感等に変化をもた
せることができる。
ルギーを示す人々でも食することができ、従来のシュー
皮と同様に皮部がソフトで中空構造を有する膨化食品を
提供することができる。この膨化食品は、シュー皮の代
替品としての用途の他、スナック菓子、澱粉あられ、豆
菓子の衣、揚げ物用衣、ドーナツ等の各種製品に適用す
ることができる。
ては、アミロース含有量25重量%以下、好ましくは22重
量%以下の澱粉又は穀粉、及びそれらのα化物、アセチ
ル化物、エーテル化物から選ばれた少なくとも一種を用
いる。アミロース含有量が25重量%を超える澱粉質原料
では、十分な膨化性が得られず、中空構造の膨化食品を
得ることが困難となる。
穀粉としては、例えば、ワキシーコーンスターチ、もち
種コーンフラワー、もち米澱粉、もち粉、白玉粉、タピ
オカ澱粉、タピオカパール、キャッサバ粉、甘藷澱粉、
さつまいもの粉、米澱粉、米粉、寒梅粉等を用いること
ができる。また、小麦アレルギー患者用食品としては適
さないが、小麦澱粉、小麦粉を用いることもできる。ま
た、馬鈴薯澱粉、ポテトフラワー、マッシュポテト、か
たくり澱粉、かたくり粉、葛澱粉、葛粉、コーンスター
チ、コーンフラワー、コーングリッツ等のうち、アミロ
ース含有量25重量%以下のものも用いることができる。
更に、上記アミロース含有量25重量%以下の澱粉又は穀
粉のα化物、アセチル化物、エーテル化物、架橋澱粉を
α化処理したものであってもよく、軽度の酸化物、複合
化工物を用いることもできる。これらのうち、特に好ま
しいのは、ワキシーコーンスターチ、もち米澱粉、タピ
オカ澱粉、甘藷澱粉、米澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、
α化ワキシースターチ、α化タピオカ澱粉、アセチル化
ワキシースターチ、アセチル化タピオカ澱粉、α化架橋
ワキシースターチ、α化架橋タピオカ澱粉である。
み合わせて用いてもよい。更に、これらの澱粉質原料を
ベースにして、20重量%を超えない範囲で、アミロース
含有量が25重量%を超える澱粉質原料を配合して用いる
こともできる。
乳、脱脂乳等の乳成分を酸又は凝乳酵素で凝集又は凝固
させ、熟成をしていないものを用いる。ここで、酸とし
ては、乳酸、酪酸、クエン酸等を用いることができる。
凝乳酵素としては、レンネット及びレンネットライクと
呼ばれる、凝乳用に使用されているプロテアーゼ類(蛋
白分解酵素)等を用いることができる。なお、酸又は凝
乳酵素で凝集又は凝固させた乳加工品であっても、更に
熟成させたものは、生地が焼成時にだれ、膨化しにく
く、皮部が硬くなるので好ましくない。
凝固させて得られるクリームチーズ、カッテージチー
ズ、乳成分を凝集させて得られるヨーグルト、乳成分の
凝固成分であるカゼイン、カゼインナトリウム等を用い
ることが好ましく、作業性、膨化性、食感等の面からク
リームチーズが特に好ましい。
原料及び乳加工品の他に、必要に応じてミルク、油脂、
糖類、膨化剤、香辛料、香料、調味料、ビタミン、ミネ
ラル等を配合することもできる。
料100 重量部と、上記乳加工品10〜150 重量部、好まし
くは50〜100 重量部と、必要に応じて上記のようなその
他の成分とを配合し、水を加えて、生地水分量を35〜60
重量%、好ましくは40〜55重量%に調整することにより
得られる。
配合割合が、10重量部未満の場合には、生地の流動性、
成形性が十分でなく、作業性、膨化性が劣化し、150 重
量部を超えると、焦げやすくなり、中空構造になりにく
くなる。なお、澱粉質原料100 重量部に対する乳加工品
の配合割合は、10〜150 重量部の範囲で変えることがで
き、乳加工品の配合割合が多くなるにしたがって流動
性、成形性がよくなり、焼き色が付きやすくなる傾向に
ある。
には、生地がまとまらず、作業に支障をきたし、60重量
%を超えると、粘性が低くなり過ぎて成形が困難とな
り、また、中空構造になりにくくなる。なお、生地水分
量は、上記範囲内であれば適宜変更でき、上記範囲内で
も水分量が少ない場合には、圧延、型抜き用に適し、少
し多くすると絞り出し生地に適し、更に多くした場合に
は、型に入れて焼成する生地に適している。また、生地
水分量が多くなるに従って大きく膨化し、中空構造もき
れいにできる傾向がある。
られた生地を、生地水分量に応じて圧延、型抜きする
か、絞り出すか、型に入れて焼成することにより得られ
る。焼成は、オーブン、トンネル釜、家庭用オーブン等
を用いて行うことが好ましく、165 〜220 ℃で、10〜50
分間行うことが好ましい。なお、必要に応じて、焼成
後、乾燥を行ってもよい。
を用いたシュー皮と同様ななめらかな外観で、中空構造
であり、皮部には小さな気泡が均一にできていてソフト
である。したがって、中空構造であることを生かして、
従来のシュー皮と同様に、中空構造の中にカスタードク
リームや生クリーム等を充填してシュークリーム様食品
として利用することができる他、澱粉質原料、乳加工
品、その他の配合品の種類を適宜選択して、スナック菓
子、澱粉あられ、豆菓子の衣、揚げ物用衣、ドーナツ
等、広い分野に用いることができる。
1H」(商品名、日本食品化工株式会社製)を用い、乳
加工品としてクリームチーズを用いて、表1に示す配合
割合で混合し、水を加えて十分撹拌して水分量47.4〜4
7.8重量%の生地を調製し、得られた生地の状態を観察
した。
約4cm、高さ約1.5cm に、所定間隔を開けて絞り出し、
オーブンに入れて、上火175 ℃、下火190 ℃で、35分間
焼成して膨化食品を得た。これらを試料A〜Eとする。
て、膨化の状態及び中空構造が形成されているかどうか
を観察した。また、生地を絞り出した状態及び膨化食品
の断面を写真に撮った。これらの結果を表1及び図1
(a)、(b)に示す。なお、図1(a)は生地を絞り
出した状態を示す写真、図1(b)は生地を焼成して得
た膨化食品の断面の写真である。
澱粉質原料100 重量部に対する乳加工品の配合割合が25
〜150 重量部の試料B〜Eは、いずれも膨化し、中空構
造ができることがわかる。また、乳加工品を400 重量部
配合した試料Aは、膨化し、部分的に中空になるが、焦
げやすくなるという問題があった。更に、試料B〜Eど
うしを比較すると、乳加工品の配合割合が多いほど、生
地の流動性、成形性がよく、焼き色が付きやすい傾向が
あった。
それぞれ100 重量部配合し、水の配合量を表2に示すよ
うに代え、あとは試験例1と同様にして、生地を調製し
た。
にして、天板上に絞り出し、オーブンに入れて焼成して
膨化食品を得た。これらを試料F〜Mとする。
て、膨化の状態及び中空構造が形成されているかどうか
を観察した。また、表2のG、H、J、K、Lの生地を
絞り出した状態及びG〜Lの膨化食品の断面を写真に撮
った。これらの結果を表2及び図2(a)、(b)に示
す。なお、図2(a)は生地を絞り出した状態を示す写
真、図2(b)は生地を焼成して得た膨化食品の断面の
写真である。
分量を変えて製造した試料F〜Mのいずれの膨化食品
も、少なくともある程度は膨化し、中空構造になること
がわかる。この中でも、特に生地水分量が45〜52重量%
の範囲にある試料H〜Kは、ホイップクリーム様の生地
で成形しやすく、きれいな中空構造が形成されるので好
ましいことがわかる。また、生地水分量が40.5重量%の
試料Fでは、可塑性の生地となって生地がまとまりにく
い傾向があり、生地水分量が56.3重量%の試料Mでは、
流動性の生地となって、成形しにくい傾向があった。
ス含有量0重量%)、もち米澱粉(アミロース含有量0
重量%)、タピオカ澱粉(アミロース含有量17〜20重量
%)、甘藷澱粉(アミロース含有量20〜22重量%)、米
澱粉(アミロース含有量22〜24重量%)、小麦澱粉(ア
ミロース含有量23〜24重量%)、馬鈴薯澱粉(アミロー
ス含有量23〜25重量%)をそれぞれ用い、これらの澱粉
質原料100 gと、クリームチーズ100 gとに、水を加え
て水分量48〜52重量%となるように調製し、十分撹拌し
て生地を得た。
約4cm、高さ約1.5cm に、所定間隔を開けて絞り出し、
オーブンに入れて、上火175 ℃、下火190 ℃で、35分間
焼成して膨化食品を得た。ワキシーコーンスターチを用
いたものを実施例1、もち米澱粉を用いたものを実施例
2、タピオカ澱粉を用いたものを実施例3、甘藷澱粉を
用いたものを実施例4、米澱粉を用いたものを実施例
5、小麦粉澱粉を用いたものを実施例6、馬鈴薯澱粉を
用いたものを実施例7とする。
は、従来のシュー皮と同様に、なめらかな外観で、中空
構造を有し、皮部には小さな気泡が均一にできていてソ
フトであった。また、実施例1〜7のいずれも、原料を
混合するだけで容易に生地を製造することができた。更
に、14日間放置しても、中空構造及び膨化状態が変化せ
ず、保存性にも優れていた。なお、卵、小麦粉を用いて
いないので、これらにアレルギーを示す人も食べること
ができた。
量24〜26重量%の葛澱粉、アミロース含有量25〜27重量
%のコーンスターチ、アミロース含有量50重量%のハイ
アミロースコーンスターチ、アミロース含有量70重量%
のハイアミロースコーンスターチに代え、あとは実施例
1〜7と同様にして、生地を調製し、この生地を焼成し
て膨化食品を得た。
ターチを用いたものを比較例2、アミロース含有量50重
量%のハイアミロースコーンスターチを用いたものを比
較例3、アミロース含有量70重量%のハイアミロースコ
ーンスターチを用いたものを比較例4とする。
分に切り、膨化の状態と、中空構造ができているかどう
かを観察した。これらの結果を表3に示す。
ス含有量25%重量以下の澱粉質原料を用いて製造した膨
化食品は、いずれも膨化して、少なくとも部分的には中
空構造ができることがわかる。また、特に実施例1〜4
のアミロース含有量22重量%以下の澱粉質原料を用いた
ものは、きれいな中空構造が得られるので、好ましいこ
とがわかる。
含有量が25重量%を超えるものは、膨化しないか、わず
かに膨化するだけで、中空構造はできないことがわか
る。
ターチ(アミロース含有量0重量%)、α化タピオカ澱
粉(アミロース含有量17〜20重量%)、アセチル化ワキ
シースターチ(アミロース含有量0重量%)、アセチル
化タピオカ澱粉(アミロース含有量17〜20重量%)、α
化架橋ワキシースターチ(アミロース含有量0重量%)
に代え、あとは実施例1〜7と同様にして、生地を調製
し、得られた生地を焼成して膨化食品を得た。α化ワキ
シースターチを用いたものを実施例8、α化タピオカ澱
粉を用いたものを実施例9、アセチル化ワキシースター
チを用いたものを実施例10、アセチル化タピオカ澱粉を
用いたものを実施例11、α化架橋ワキシースターチを用
いたものを実施例12とする。
ーチ(アミロース含有量25〜27重量%)、架橋ワキシー
スターチ(アミロース含有量0重量%)、架橋アセチル
化タピオカ澱粉(アミロース含有量17〜20重量%)、架
橋タピオカ澱粉(アミロース含有量17〜20重量%)に代
え、あとは実施例1〜7と同様にして、生地を調製し、
この生地を焼成して膨化食品を得た。α化コーンスター
チを用いたものを比較例5、架橋ワキシースターチを用
いたものを比較例6、架橋アセチル化タピオカ澱粉を用
いたものを比較例7、架橋タピオカ澱粉を用いたものを
比較例8とする。
分に切り、膨化の状態と、中空構造ができているかどう
かを観察した。これらの結果を表4に示す。
ス含有量25重量%以下の澱粉質原料のα化物、アセチル
化物、架橋澱粉をα化処理したものを用いて製造した膨
化食品は、いずれも膨化して、中空構造ができることが
わかる。
含有量の高い澱粉質原料をα化したもの、又はアミロー
ス含有量が25重量%以下でもアセチル化アジピン酸架
橋、燐酸架橋の処理を施したものは、膨化しないことが
わかる。
粉(アミロース含有量17〜20重量%)を用い、乳加工品
として、カッテージチーズ(乳成分を凝固させたも
の)、クリームチーズ(乳成分を凝固させたもの)又は
ヨーグルト(乳成分を凝集させたもの)を用い、それら
の配合量は、タピオカ澱粉100 g、上記乳加工品100 g
として、あとは実施例1〜7と同様にして、生地を得、
生地の状態を観察した。
にして焼成して膨化食品を得た。カッテージチーズを用
いたものを実施例13、クリームチーズを用いたものを実
施例14、ヨーグルトを用いたものを実施例15とする。
成分の処理なし)、全脂粉乳(乳成分を乾燥させたも
の)、脱脂粉乳(乳成分を脱脂、乾燥させたもの)、ゴ
ーダチーズ(乳成分を凝固、熟成させたもの)、エダム
チーズ(乳成分を凝固、熟成させたもの)、カマンベー
ルチーズ(乳成分を凝固、熟成させたもの)、とろける
チーズ(乳成分を凝固、熟成させたもの)、プロセスチ
ーズ(乳成分を凝固、熟成、溶融させたもの)に代え、
実施例13〜15と同様にして生地を得、生地の状態を観察
した。
様に焼成して膨化食品を得た。成分無調整牛乳を用いた
ものを比較例9、全脂粉乳を用いたものを比較例10、脱
脂粉乳を用いたものを比較例11、ゴーダチーズを用いた
ものを比較例12、エダムチーズを用いたものを比較例1
3、カマンベールチーズを用いたものを比較例14、とろ
けるチーズを用いたものを比較例15、プロセスチーズを
用いたものを比較例16とする。
分に切り、膨化の状態と、中空構造ができているかどう
かを観察した。これらの結果を、生地の状態とともに表
5に示す。
し、熟成させないで製造した乳加工品であるカッテージ
チーズ、クリームチーズ又はヨーグルトを用いて製造し
た実施例13〜15の膨化食品は、いずれも膨化して、中空
構造ができることがわかる。
ない成分無調整牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳を用いて製造
した比較例9〜11の膨化食品は、中空にはなるが、皮部
が硬く、また、生地が流動性で成形しにくいことがわか
る。
した乳加工品であるゴーダチーズ、エダムチーズ、カマ
ンベールチーズ、とろけるチーズ、プロセスチーズを用
いて製造した比較例12〜16の食品は、膨化しないことが
わかる。
特定の澱粉質原料及び特定の乳加工品を原料とし、これ
に特定の水分量となるように水を加えて調製した生地を
用いるので、焼成したときに膨化しやすく、従来のシュ
ー皮と同様な、皮部がソフトで中空構造の膨化食品を得
ることができる。また、生地の調製は、上記原料に水を
特定量加えて混合するだけでよく、従来のシュー皮用生
地に比べて製造工程が著しく簡単になる。更に、原料と
して小麦粉や卵を使用しなくてもよいので、小麦粉や卵
にアレルギーを示す人々でも食することができる。こう
して得られた本発明の膨化食品は、シュー皮、スナック
菓子、澱粉あられ、豆菓子の衣、揚げ物用衣、ドーナツ
等の各種製品に適用することができる。
発明の膨化食品を製造した場合における、生地を絞り出
した状態及び膨化食品の断面を示す写真である。
て本発明の膨化食品を製造した場合における、生地を絞
り出した状態及び膨化食品の断面を示す写真である。
Claims (5)
- 【請求項1】 アミロース含有量25重量%以下の澱粉又
は穀粉、及びそれらのα化物、アセチル化物、エーテル
化物から選ばれた少なくとも一種からなる澱粉質原料10
0 重量部と、酸又は凝乳酵素で凝集又は凝固させ、熟成
をしていない乳加工品10〜150 重量部とに水を加えて、
生地水分量を35〜60重量%に調整したことを特徴とする
膨化食品の生地。 - 【請求項2】 前記澱粉質原料が、ワキシーコーンスタ
ーチ、もち米澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、米澱粉、
小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、α化ワキシースターチ、α化タ
ピオカ澱粉、アセチル化ワキシースターチ、アセチル化
タピオカ澱粉、α化架橋ワキシースターチ、α化架橋タ
ピオカ澱粉から選ばれた少なくとも一種である請求項1
記載の膨化食品の生地。 - 【請求項3】 前記乳加工品が、クリームチーズ、カッ
テージチーズ、ヨーグルト、カゼイン、カゼインナトリ
ウムから選ばれた少なくとも一種である請求項1又は2
記載の膨化食品の生地。 - 【請求項4】 前記配合成分の他に、ミルク、油脂、糖
類、膨化剤、香辛料、香料、調味料、ビタミン、ミネラ
ルから選ばれた少なくとも一種を含有する請求項1〜3
のいずれか一つに記載の膨化食品の生地。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載の生
地を焼成して得られ、中空構造となっていることを特徴
とする膨化食品。
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---|---|---|---|
JP01967497A JP3678525B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 膨化食品の生地及び膨化食品 |
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---|---|---|---|
JP01967497A JP3678525B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 膨化食品の生地及び膨化食品 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10191877A true JPH10191877A (ja) | 1998-07-28 |
JP3678525B2 JP3678525B2 (ja) | 2005-08-03 |
Family
ID=12005792
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01967497A Expired - Lifetime JP3678525B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | 膨化食品の生地及び膨化食品 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3678525B2 (ja) |
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