JPH10189297A - 加速器用真空チェンバ - Google Patents

加速器用真空チェンバ

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JPH10189297A
JPH10189297A JP34507496A JP34507496A JPH10189297A JP H10189297 A JPH10189297 A JP H10189297A JP 34507496 A JP34507496 A JP 34507496A JP 34507496 A JP34507496 A JP 34507496A JP H10189297 A JPH10189297 A JP H10189297A
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JP
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chamber
curved wall
convex curved
radiation
wall portion
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JP34507496A
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Masao Tsuchiya
将夫 土屋
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端状ダクトとビームチャンネルとの接続部
分に組み込まれる真空チェンバにおいて、放射光ビーム
の入射による熱変形や熱損傷を抑止できるようにする。 【解決手段】 電子eから放出される放射光ビームs
を、チェンバ本体21の凸湾曲壁部に穿設したビーム通
過開口28から放射光取出部材22及びビームライン接
続部材23を介して外部へ出射させる際に、チェンバ本
体21の凸湾曲壁部内に穿設された2本の冷却媒体流路
25に冷却媒体13を連続的に流通させることにより、
チェンバ本体21の凸湾曲壁部を効果的に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加速器用真空チェン
バに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光速に近い速度で移動する電子がその進
行方向を磁場や電場で曲げられると、電子の軌道の接線
方向に放射光とよばれる電磁波(光)を放出する。
【0003】図8は放射光発生手段の一例を示すもの
で、この放射光発生手段は、線形加速装置1とシンクロ
トロン等の粒子加速器2とを備えている。
【0004】線形加速装置1は、電子(荷電粒子)eを
射出する電子銃等の電子発生装置3と、一端が電子発生
装置3に接続された直管状の加速ダクト4と、該加速ダ
クト4の内方を移動する電子eに高周波を付与して該電
子eを加速する高周波加速装置5とを有している。
【0005】粒子加速器2は、筒状の真空チェンバを複
数接続することにより形成された無端状ダクト6と、該
無端状ダクト6の湾曲部分において電子eの軌道を曲げ
るための偏向電磁石7と無端状ダクト6の内方を移動す
る電子eに高周波を付与して該電子eを加速する高周波
加速装置8とを有している。
【0006】上記の無端状ダクト6の所定の湾曲部分に
は、線形加速装置1から出射される電子eが無端状ダク
ト6の直管部分にその管軸に沿って入射し得るように、
前記の加速ダクト4の他端部が接続されている。
【0007】また、加速ダクト4が接続されている部分
とは異なる無端状ダクト6の他の湾曲部分には、該湾曲
部分を光速に近い速度で移動する電子eの進行方向が曲
げられることにより放出される放射光ビームsを無端状
ダクト6の外部へ導くための直管状のビームチャンネル
9の一端が接続されている。
【0008】更に、ビームチャンネル9の他端には、前
記の放射光ビームsを利用する実験を行うための実験装
置10が設けられている。
【0009】図8に示す放射光発生手段によって放射光
ビームsを放出させる際には、加速ダクト4、無端状ダ
クト6、ビームチャンネル9及び実験装置10の内方を
超高真空状態に減圧して、電子eが光速に近い速度で移
動できる状態とした後、電子発生装置3から電子eを出
射させる。
【0010】電子発生装置3から射出される電子eは、
高周波加速装置5によって加速され、無端状ダクト6に
入射する。
【0011】この電子eは、高周波加速装置8によって
加速されて無端状ダクト6を周回するとともに、偏向電
磁石7により各湾曲部分において軌道を曲げられ、これ
により、電子eから放射光ビームsが放出される。
【0012】無端状ダクト6のビームチャンネル9が接
続されている湾曲部分において放出される放射光ビーム
sは、ビームチャンネル9を経て実験装置10に入射す
る。
【0013】一方、放射光ビームsは電子eの軌道上を
発光点とする発散光であるため、ビームチャンネル9を
経て実験装置10に入射するだけでなく、無端状ダクト
6の湾曲部分を構成しているチェンバ本体の凸湾曲壁部
の内面にも、放射光ビームsが入射することになり、放
射光ビームsのエネルギー値が高い場合には、チェンバ
本体に温度上昇に起因した変形や損傷が生じることがあ
る。
【0014】そこで、図4及び図5に示すように、無端
状ダクト6を構成する真空チェンバ11の外側面に、該
真空チェンバ11の内壁面において放射光ビームsが入
射する部分に沿って延びる冷却媒体管路12を溶接固着
し、水等の冷却媒体13を冷却媒体管路12に連続的に
流通させて、電子eの軌道上を発光点とした放射光ビー
ムsによる真空チェンバ11の熱変形や熱損傷を抑制し
たり、あるいは、図6及び図7に示すように、無端状ダ
クト6を構成する真空チェンバ14の所定箇所に、該真
空チェンバ14の内側面への放射光ビームsの入射を防
止するアブソーバー15を設置して、電子eの軌道上を
発光点とした放射光ビームsによる真空チェンバ14の
熱変形や熱損傷を抑制している。
【0015】アブソーバー15は、中空状の冷却構造体
16と、該冷却構造体16の先端部に固着された銅、ア
ルミニウム合金よりなるブロック状の受光部材17とで
構成されている。
【0016】このアブソーバー15は、真空チェンバ1
4の凸湾曲壁部を貫通し且つ放射光ビームsが受光部材
17に入射し得るように真空チェンバ14に溶接固着さ
れている。
【0017】更に、冷却構造体16の内方には、冷却媒
体供給管路18によって冷却媒体13が連続的に供給さ
れ、また、冷却構造体16へ供給された冷却媒体13は
冷却媒体回収管路19によって外部へ排出されるように
なっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8におけ
る無端状ダクト6の湾曲部分とビームチャンネル9との
接続部分に、図4及び図5に示すような冷却構造を備え
た真空チェンバ11を組み込むとすると、真空チェンバ
11の外部へ放射光ビームsを出射させるためのビーム
通過開口20を、真空チェンバ11の凸湾曲壁部に設け
なければならず、よって、ビーム通過開口20の前後に
おいて冷却媒体管路12が分断されて該ビーム通過開口
20の付近における冷却能力が不足し、真空チェンバ1
1に熱変形や熱損傷が発生することがある。
【0019】また、冷却媒体管路12を溶接によって真
空チェンバ11に固着するため、真空チェンバ11に溶
接歪が生じることが懸念される。
【0020】一方、図8における無端状ダクト6の湾曲
部分に、図6及び図7に示すような冷却構造を備えた真
空チェンバ14を組み込むとすると、真空チェンバ14
に多数のアブソーバー15を設置しなければならず、真
空チェンバ14に構造が複雑になる。
【0021】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、無端状ダクトとビームチャンネルとの接続部分に組
み込まれる加速器用真空チェンバにおいて、放射光ビー
ムの入射による熱変形や熱損傷を抑止できるようにする
ことを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に記載した加速器用真空チェンバ
では、湾曲筒状に形成されたチェンバ本体21の凸湾曲
壁部に、チェンバ本体基端側から先端側へ向って延びる
2本の冷却媒体流路25を設け、チェンバ本体21の凸
湾曲壁部におけるチェンバ本体基端寄り部分に、放射光
ビームsをチェンバ本体外方へ出射させ得るビーム通過
開口28を設け、チェンバ本体21の凸湾曲壁部外面に
一側が開口した中空状の放射光取出部材22を、該放射
光取出部材22が前記のビーム通過開口28を取り囲む
ように固着し、放射光取出部材22に筒状のビームライ
ン接続部材23の基端部を、チェンバ本体21のビーム
通過開口28から出射される放射光ビームsがビームラ
イン接続部材23に入射し得るように取り付けている。
【0023】また、本発明の請求項2に記載した加速器
用真空チェンバでは、上述した本発明の請求項1に記載
の加速器用真空チェンバの構成に加えて、放射光取出部
材22に排気ポート31を取り付け、チェンバ本体21
の凸湾曲壁部におけるチェンバ本体先端寄り部分に、チ
ェンバ本体21の内方と放射光取出部材22の内方とを
連通する排気孔29を設けている。
【0024】更に、本発明の請求項3に記載した加速器
用真空チェンバでは、本発明の請求項1あるいは請求項
2に記載の加速器用真空チェンバの構成に加えて、チェ
ンバ本体21の凸湾曲壁部外面に該凸湾曲壁部の円弧状
縁部に沿って延び且つ外方へ向って突出するフランジ部
30を形成し、フランジ部30及びチェンバ本体21の
凸湾曲壁部外面に放射光取出部材22の開口縁部を固着
している。
【0025】本発明の請求項1から請求項3に記載の加
速器用真空チェンバのいずれにおいても、放射光ビーム
sの一部を、チェンバ本体21の凸湾曲壁部に穿設した
ビーム通過開口28から放射光取出部材22及びビーム
ライン接続部材23を介して外部へ出射させる際に、チ
ェンバ本体21の凸湾曲壁部内に穿設された2本の冷却
媒体流路25に冷却媒体を連続的に流通させ、凸湾曲壁
部への放射光ビームsの入射に起因したチェンバ本体2
1の熱変形や熱損傷を抑止する。
【0026】また、本発明の請求項2に記載した加速用
真空チェンバでは、ビーム通過開口28に加えてチェン
バ本体21の凸湾曲壁部に設けた排気孔29により、チ
ェンバ本体21の内方と放射光取出部材22の内方との
連通開口面積を増大させ、チェンバ本体21の内方の効
率減圧効率及び真空度分布の均一化の向上を図る。
【0027】更に、本発明の請求項3記載した加速器用
真空チェンバにおいては、チェンバ本体21の凸湾曲壁
部外面の円弧状縁部に形成したフランジ部30に、放射
光取出部材22の開口縁部を溶接固着することにより、
チェンバ本体21の凸湾曲壁部外面に対する放射光取出
部材22の溶接固着作業の簡便化を図る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0029】図1から図3は本発明の加速器用真空チェ
ンバの実施の形態の一例を示すものであり、この加速器
用真空チェンバは、無端状ダクト6に組み込まれる湾曲
筒状のチェンバ本体21と、該チェンバ本体21の凸湾
曲壁部の外面に固着された中空状の放射光取出部材22
と、該放射光取出部材22に取り付けられ且つビームチ
ャンネル9を介して実験装置10(図8参照)が接続さ
れる短筒状のビームライン接続部材23とを備えてい
る。
【0030】チェンバ本体21は、熱伝導率が高いアル
ミニウム合金の押出成形加工によって形成したものであ
る。
【0031】チェンバ本体21の基端及び先端には、チ
ェンバ本体21を他の真空チェンバ(図示せず)とに接
続するための真空フランジ24が溶接固着されている。
【0032】チェンバ本体21の凸湾曲壁部内には、チ
ェンバ本体基端側から先端側へ向って延びる2本の冷却
媒体流路25が穿設されている。
【0033】上記の冷却媒体流路25の基端部には、チ
ェンバ本体21の凸湾曲壁部に取り付けられた供給管接
続部材26が連通し、冷却媒体流路25の先端部には、
チェンバ本体21の凸湾曲壁部に取り付けられた回収管
接続部材27が連通している。
【0034】更に、供給管接続部材26には、冷却媒体
供給管を介して冷却媒体ポンプの吐出口が接続され、ま
た、回収管接続部材27には、冷却媒体回収管を介して
熱交換器及び冷却冷却媒体ポンプの吸引口が接続されて
おり、冷却媒体ポンプを作動させると、冷却媒体流路2
5に水等の冷却媒体13が連続的に流通するようになっ
ている。
【0035】チェンバ本体21の凸湾曲壁部の基端寄り
部分には、チェンバ本体21の内方、あるいは、該チェ
ンバ本体21の電子eの進行方向上流側に位置する他の
真空チェンバの内方において放出される放射光ビームs
をチェンバ本体21の外部へ出射させるためのビーム通
過開口28が、先に述べた2本の冷却媒体流路25の間
に位置するように穿設されている。
【0036】また、チェンバ本体21の凸湾曲壁部の先
端寄り部分には、チェンバ本体21の内方から外方へ貫
通する排気孔29がチェンバ本体21の円弧方向に複数
穿設されている。
【0037】上記の排気孔29の間隔は、チェンバ本体
21の内方、あるいは、該チェンバ本体21の電子eの
進行方向上流側に位置する他の真空チェンバの内方にお
いて放出される放射光ビームsが排気孔29を通過する
ことなく該排気孔29に隣接する部分に入射し得るよう
に設定されている。
【0038】更に、チェンバ本体21の凸湾曲壁部外面
の円弧状縁部には、凸湾曲壁部に沿って延び且つ外方へ
向って突出するフランジ部30が形成されている。
【0039】放射光取出部材22は、熱伝導率が高いア
ルミニウム合金によって形成され一側が開口した中空状
に形成されている。
【0040】この放射光取出部材22の一側の開口縁部
は、前記のチェンバ本体21のフランジ部30、凸湾曲
壁部のビーム通過開口28の穿設箇所よりも基端側に位
置する部分の外面、凸湾曲壁部の排気孔29の穿設箇所
よりも先端側に位置する部分の外面に密着し得る形状に
形成され且つこれら各部に対して溶接により固着されて
いる。
【0041】すなわち、チェンバ本体21の凸湾曲壁部
に穿設されているビーム通過開口28並びに排気孔29
は、放射光取出部材22によって気密に取り囲まれた状
態になっている。
【0042】また、放射光取出部材22の底面には、排
気ポンプ(図示せず)の吸引口に接続されるべき排気ポ
ート31が取り付けられており、該排気ポート31は、
前記のビーム通過開口28並びに排気孔29を介してチ
ェンバ本体21の内方に連通するようになっている。
【0043】ビームライン接続部材23は、熱伝導率が
高いアルミニウム合金の押出成形加工によって形成した
ものである。
【0044】このビームライン接続部材23の基端部
は、チェンバ本体21の内方、あるいは、該チェンバ本
体21の電子eの進行方向上流側に位置する他の真空チ
ェンバの内方において放出される放射光ビームsがビー
ムライン接続部材23の内方へ入射し得るように、放射
光取出部材22の端面に溶接により固着されている。
【0045】ビームライン接続部材23の先端部には、
真空フランジ32が取り付けられており、該真空フラン
ジ32は、ビームチャンネル9の基端部の真空フランジ
33に締結されている。
【0046】なお、図1から図3では、チェンバ本体2
1の内方を進行する電子eの軌道をチェンバ本体21に
沿って曲げるための偏向電磁石の図示を省略している。
【0047】図1から図3に示す加速器用真空チェンバ
が組み込まれた無端状ダクト6から放射光ビームsを放
出させる際には、放射光取出部材22の排気ポート31
に接続された排気ポンプ、他の真空チェンバに接続され
た排気ポンプを作動させることにより、チェンバ本体2
1及び他の真空チェンバによって構成される無端状ダク
ト6、放射光取出部材22、ビームライン接続部材2
3、ビームチャンネル9のそれぞれの内方を超高真空状
態に減圧して、電子eが光速に近い速度で移動できる状
態とする。
【0048】このとき、図1から図3に示す加速器用真
空チェンバにおいては、チェンバ本体21の内方と放射
光取出部材22の内方とが、ビーム通過開口28並びに
複数の排気孔29を介して連通しているので、チェンバ
本体21の内方を効率よく減圧することができ、また、
チェンバ本体21の内方の真空度の分布も均一になる。
【0049】次いで、冷却媒体ポンプを作動させること
により、チェンバ本体21の冷却媒体流路25に水等の
冷却媒体を連続的に流通させておく。
【0050】この状態で、線形加速装置1(図8参照)
から電子eを無端状ダクト6へ出射させ、該無端状ダク
ト6において電子eを周回させる。
【0051】無端状ダクト6に組み込まれているチェン
バ本体21の内方を進行する際に、電子eの軌道が偏向
電磁石(図示せず)によってチェンバ本体21に沿うよ
うに曲げられる際に放出される放射光ビームsの一部
は、チェンバ本体21の凸湾曲壁部に穿設されたビーム
通過開口28を通過し、放射光取出部材22の内方を経
てビームライン接続部材23に入射し、更に、ビームチ
ャンネル9から実験装置10(図8参照)に到達する。
【0052】一方、上記の経路でビーム通過開口28を
通過しない放射光ビームsは、チェンバ本体21の凸湾
曲壁部のビーム通過開口28や排気孔29に隣接する部
分に入射することになる。
【0053】このとき、図1から図3に示す加速器用真
空チェンバにおいては、チェンバ本体21の凸湾曲壁部
内に穿設されたチェンバ本体基端側から先端側へ向って
延びる2本の冷却媒体流路25に冷却媒体13が連続的
に流通しているので、チェンバ本体21の凸湾曲壁部が
効果的に冷却され、放射光ビームsの入射に起因するチ
ェンバ本体21の熱変形や熱損傷が抑止される。
【0054】更に、図1から図3に示す加速器用真空チ
ェンバを製作する際には、チェンバ本体21の凸湾曲壁
部外面の円弧状縁部に形成した凸湾曲壁部に沿って延び
且つ外方へ向って突出するフランジ部30に、放射光取
出部材22の開口縁部を溶接固着するので、チェンバ本
体21の凸湾曲壁部外面に対する放射光取出部材22の
溶接固着作業の簡便化を図ることができ、よって、チェ
ンバ本体21に放射光取出部材22を容易に且つ確実に
固着することができる。
【0055】なお、本発明の加速器用真空チェンバは、
上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え
得ることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の加速器用真
空チェンバにおいては、下記のような種々の優れた効果
を奏し得る。
【0057】(1)本発明の請求項1から請求項3に記
載の加速器用真空チェンバのいずれにおいても、放射光
ビームsの一部を、チェンバ本体21の凸湾曲壁部に穿
設したビーム通過開口28から放射光取出部材22及び
ビームライン接続部材23を介して外部へ出射させる際
に、チェンバ本体21の凸湾曲壁部内に穿設された2本
の冷却媒体流路25に冷却媒体を連続的に流通させるこ
とにより、チェンバ本体21の凸湾曲壁部を効果的に冷
却するので、アブソーバー等の複雑な冷却機構を用いる
ことなく、凸湾曲壁部への放射光ビームsの入射に起因
したチェンバ本体21の熱変形や熱損傷を抑止すること
ができる。
【0058】(2)本発明の請求項2に記載した加速用
真空チェンバでは、ビーム通過開口28に加えてチェン
バ本体21の凸湾曲壁部に設けた排気孔29により、チ
ェンバ本体21の内方と放射光取出部材22の内方との
連通開口面積を増大させているので、チェンバ本体21
の内方の効率減圧効率及び真空度分布の均一化の向上を
図ることができる。
【0059】(3)本発明の請求項3記載した加速器用
真空チェンバにおいては、チェンバ本体21の凸湾曲壁
部外面の円弧状縁部に形成したフランジ部30に、放射
光取出部材22の開口縁部を溶接固着するので、チェン
バ本体21の凸湾曲壁部外面に対する放射光取出部材2
2の溶接固着作業の簡便化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速器用真空チェンバの実施の形態の
一例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図1のIII−III矢視図である。
【図4】従来の冷却構造の一例が適用された真空チェン
バを示す断面図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】従来の冷却構造の他の例が適用された真空チェ
ンバを示す断面図である。
【図7】図6のVII−VII矢視図である。
【図8】放射光発生手段の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
21 チェンバ本体 22 放射光取出部材 23 ビームライン接続部材 25 冷却媒体流路 28 ビーム通過開口 29 排気孔 30 フランジ部 31 排気ポート s 放射光ビーム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲筒状に形成されたチェンバ本体(2
    1)の凸湾曲壁部に、チェンバ本体基端側から先端側へ
    向って延びる2本の冷却媒体流路(25)を設け、チェ
    ンバ本体(21)の凸湾曲壁部におけるチェンバ本体基
    端寄り部分に、放射光ビーム(s)をチェンバ本体外方
    へ出射させ得るビーム通過開口(28)を設け、チェン
    バ本体(21)の凸湾曲壁部外面に一側が開口した中空
    状の放射光取出部材(22)を、該放射光取出部材(2
    2)が前記のビーム通過開口(28)を取り囲むように
    固着し、放射光取出部材(22)に筒状のビームライン
    接続部材(23)の基端部を、チェンバ本体(21)の
    ビーム通過開口(28)から出射される放射光ビーム
    (s)がビームライン接続部材(23)に入射し得るよ
    うに取り付けたことを特徴とする加速器用真空チェン
    バ。
  2. 【請求項2】 放射光取出部材(22)に排気ポート
    (31)を取り付け、チェンバ本体(21)の凸湾曲壁
    部におけるチェンバ本体先端寄り部分に、チェンバ本体
    (21)の内方と放射光取出部材(22)の内方とを連
    通する排気孔(29)を設けた請求項1に記載の加速器
    用真空チェンバ。
  3. 【請求項3】 チェンバ本体(21)の凸湾曲壁部外面
    に該凸湾曲壁部の円弧状縁部に沿って延び且つ外方へ向
    って突出するフランジ部(30)を形成し、フランジ部
    (30)及びチェンバ本体(21)の凸湾曲壁部外面に
    放射光取出部材(22)の開口縁部を固着した請求項1
    あるいは請求項2に記載の加速器用真空チェンバ。
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