JPH07262943A - X線管装置 - Google Patents

X線管装置

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JPH07262943A
JPH07262943A JP33764494A JP33764494A JPH07262943A JP H07262943 A JPH07262943 A JP H07262943A JP 33764494 A JP33764494 A JP 33764494A JP 33764494 A JP33764494 A JP 33764494A JP H07262943 A JPH07262943 A JP H07262943A
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JP
Japan
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insulating oil
ray tube
inflow direction
deflector
ray
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Application number
JP33764494A
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English (en)
Inventor
Takahisa Fujimoto
貴央 藤本
Mototatsu Doi
元達 土肥
Yoshihiko Dan
芳彦 壇
Hideshi Kanazawa
英志 金澤
Yoshitaka Seki
善隆 関
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】冷却器又は絶縁油の強制循環装置を備えたX線
管装置において、X線管外囲器のX線放射窓など、局部
的に加熱される部分の加熱破壊を防止し、また絶縁油の
劣化を防止する。 【構成】X線管11fを収納する管容器11g内へ冷却
器12又は循環器からの絶縁油11hが流入する際、そ
の方向を管容器11g内の局部的に加熱される部分11c
へ向ける絶縁油流入方向偏向具13を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強制的に絶縁油を循環
冷却する冷却器又は絶縁油を強制循環する循環器を備え
たX線管装置に係り、特に、X線管及びX線管に組合せ
る部品の冷却特性を向上したX線管装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の、強制的に絶縁油を循環冷却する
冷却器又は絶縁油を循環する循環器を備えたX線管装置
は、X線管装置本体と冷却器又は循環器とで構成されて
いる。この場合、X線管装置本体は、フィラメントを有
するマイナス電位の陰極,ターゲットを有するプラス電
位の陽極,X線放射窓を有するアース電位のX線管外囲
器及び陽極を駆動するステータコイルを備えてなるX線
管と,このX線管を収納する管容器と,絶縁及び冷却を
目的として管容器内に満たされる絶縁油とで構成されて
いる。なお、管容器の一端部には絶縁油出口が、他端部
には絶縁油入口が、各々設けられている。
【0003】また、絶縁油を強制冷却する冷却器は、ラ
ジエイタと,このラジエイタに送風する冷却ファンと,
前記絶縁油出口及びラジエイタ間を連結するホースと,
ラジエイタに連結されたポンプと,このポンプ及び絶縁
油入口間を連結するホースとで構成されている。
【0004】また、絶縁油を強制循環する循環器は、冷
却器からファン,ラジエイタを除いた部材と同じ構成で
ある。
【0005】上記X線管の発熱は、次のようにして生じ
る。すなわち、X線管の陰極,陽極間には百数十kVの
高電圧が印加され、高温に加熱されたフィラメントから
放出された熱電子がターゲットに衝突する。この時、タ
ーゲット表面からX線と2次電子が発生し、この衝突エ
ネルギーの99%は熱に変換され、熱は主に輻射により
外囲器に放散し、2次電子も熱入力として外囲器に入射
する。また、ターゲットを起動,制動させることにより
ステータコイルからも発熱する。
【0006】従来のX線管装置における冷却技術は、X
線管装置本体に冷却器又は循環器を備え、強制的に絶縁
油を循環冷却する方法が採られている。すなわち、管容
器内のX線管,ステータコイルの発生熱は絶縁油に放散
され、管容器の一端部に取付けられた絶縁油出口から冷
却器を通って冷却され、再び管容器の他端部の絶縁油入
口から管容器内に流入するようになされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次
のような問題点があった。X線管,ステータコイルは、
絶縁油との熱伝達により冷却される。管容器から出た絶
縁油は冷却器を介して再び管容器に入るが、この絶縁油
は管容器内に流入すると、絶縁油出口に向けて一様に流
れると同時に流速が減速され、X線管外囲器部での流速
は絶縁油出口部に対して数%に減速されるため、X線管
外囲器との熱伝達が低下する。このため、ターゲットか
らの輻射熱及び2次電子によりX線管外囲器が局部的に
加熱され、過剰な温度上昇はX線管外囲器のX線放射窓
の破壊や絶縁油の劣化を加速するという問題点があっ
た。また、ターゲットを駆動するステータコイルが温度
上昇してX線管の回転特性が低下することや、X線管の
陰極側のガラスステム内に滞留する絶縁油が局部的に温
度上昇し、陰極リード間の絶縁が低下したり、ガラスス
テムに蒸飛されているゲッタ膜をいためたりする問題点
もあった。
【0008】本発明の目的は、熱伝達を向上し、局部加
熱によるX線管外囲器、特にそのX線放射窓の破損,ス
テータコイルの絶縁低下,X線管の陰極側のガラスステ
ム部の局部的絶縁低下を防止し、また絶縁油の劣化を防
止することのできるX線管装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、強制的に絶
縁油を循環冷却する冷却器を備えたX線管装置におい
て、X線管を収納する管容器内へ前記冷却器からの絶縁
油が流入する際、その方向を管容器内の局部的に加熱さ
れる部分へ向ける絶縁油流入方向偏向具を設けることに
より達成される。
【0010】また上記目的は、絶縁油を強制循環する循
環器を備えたX線管装置において、X線管を収納する管
容器内へ前記循環器からの絶縁油が流入する際、その方
向を管容器内の局部的に加熱される部分へ向ける絶縁油
流入方向偏向具を設けることにより達成される。
【0011】また上記目的は、上記絶縁油流入方向偏向
具として、流量増幅機能をもつ流量増幅・絶縁油流入方
向偏向具を用いることにより、顕著に達成される。
【0012】また上記目的は、上記絶縁油流入方向偏向
具として、複数の分岐を有することにより達成される。
【0013】また上記目的は、上記偏向具の分岐路の1
つ以上が、ステータコイル部及び/又はX線管のガラス
ステム内に導かれて、該部分を局部的に集中冷却するこ
とにより達成される。
【0014】
【作用】冷却器で冷却され、あるいは強制循環される絶
縁油は、管容器内に流入すると一様に流れる。この流れ
る方向を局部的に加熱される部分、特にX線管外囲器の
X線放射窓方向,ステータコイル方向,X線管の陰極の
ガラスステム内などに偏向,集中させることにより、熱
源からの熱伝達が向上して、冷却率が向上し、また絶縁
油の劣化が防止される。
【0015】また流体は、連続の法則により、単位時間
に断面を通過する流量は常に一定であり、絶縁油の運動
エネルギーは、運動エネルギー=(1/2)×(流量)
×(流速)2 で表すことができる。この法則から、流量を
絞ることにより流速は増大することとなる。流速が増大
した絶縁油は、流れの方向により流体摩擦により静止し
ている絶縁油を誘引し、流量を増幅する作用を持ってい
る。この原理により、流量が増大し熱源からの熱伝達が
向上し冷却率を向上させることができるもので、増幅・
絶縁油流入方向偏向具として、このような原理を応用し
たものを用いることにより、冷却率の向上,絶縁油の劣
化防止が顕著なものとなる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明によるX線管装置の一実施例を示
す一部切断構成図である。図示するように、本発明のX
線管装置、ここでは強制的に絶縁油を循環冷却する冷却
器を備えたX線管装置は、X線管装置本体11と冷却器
12とで構成されている。
【0017】上記X線管装置本体11は、フィラメント
を有するマイナス電位の陰極11a,ターゲットを有す
るプラス電位の陰極11b,X線放射窓11cを有する
アース電位のX線管外囲器11d及び陽極11bを駆動
するステータコイル11eを備えてなるX線管11f
と,このX線管11fを収納する管容器11gと,絶縁
及び冷却を目的として管容器11g内に満たされる絶縁
油11hとで構成されている。なお、11iは管容器1
1gの一端部に設けられた絶縁油出口、11jは管容器
11gの他端部に設けられた絶縁油入口である。
【0018】また、絶縁油11hを強制冷却する冷却器
12は、ラジエイタ12aと,このラジエイタ12aに
送風する冷却ファン12bと,前記絶縁油出口11i及
びラジエイタ12a間を連結するホース12cと,ラジ
エイタ12aに連結されたポンプ12dと,このポンプ
12d及び絶縁油入口11j間を連結するホース12eと
で構成されている。
【0019】以上は従来装置と特に変わるところはな
く、本発明装置では、上述構成に加えて、絶縁油流入方
向偏向具13を設けたものである。この絶縁油流入方向
偏向具13は、X線管11fを収納する管容器11g内
へ冷却器12からの絶縁油11hが流入する際、その方向
を管容器11g内の局部的に加熱される部分、ここでは
X線管外囲器11dのX線放射窓11c方向に偏向,集
中させるものである。これにより、熱源からの熱伝達が
向上して、管容器11g内の局部的加熱部分の冷却率が
向上し、また絶縁油の劣化が防止される。
【0020】図2は前記絶縁油流入方向偏向具13の第
1の具体例である箱型偏向板を示す側断面図である。こ
こでは、管容器11gの端部に設けられた絶縁油入口1
1jの内側に、流入口21aを開けた箱型偏向板21を
取り付け、絶縁油流入方向偏向具13としたものであ
る。箱型偏向板21の材料としては、鉛などの重金属材
料(強度を必要とする場合は他の構造用金属材料と組合
せても良い。)が使われる。絶縁油入口11jからX線
が漏れるのを防止するのに有効である。
【0021】このような構成において、前記冷却器12
から冷却された絶縁油11hは偏向板21により流れが
偏向され、流入口21aより流入する。この流入口21
aを局部的に加熱される部分、例えばX線放射窓11c
に向け、絶縁油11hを集中して流すことにより、熱伝
達が向上して冷却率を向上させることができ、同時に絶
縁油の劣化防止が図れる。
【0022】図3は前記絶縁油流入方向偏向具13の第
2の具体例である流入位置出しホースを示す側断面図で
ある。ここでは、図2に示した箱型偏向板21に代え、
局部的に加熱される部分に直接、絶縁油11hを当てる
ために、流入位置を特定する流入位置出しホース31を
設け、これを絶縁油流入方向偏向具13としたものであ
る。
【0023】図4は前記絶縁油流入方向偏向具13の第
3の具体例である流量増幅機能をもつ流量増幅・絶縁油
流入方向偏向具の側断面図である。ここでは、管容器1
1gの端部に設けられた絶縁油入口11jの内側に、流
量増幅・絶縁油流入方向偏向具41を取り付け、絶縁油
流入方向偏向具13としたものである。
【0024】図4において、41aは後述リング状ノズ
ル孔を持つ高圧室、41bはノズル孔から出た絶縁油1
1hの方向を曲げる偏向板、41cは絶縁油11hが通
り抜けるリング状ノズル孔、41dは絶縁油11hが流
れる方向と反対側に位置する開放孔、41eは流量増
幅,流入方向偏向された絶縁油11hを吐出するノズル
であり、これらは流量増幅・絶縁油流入方向偏向具41
を構成する。絶縁油流入方向偏向具41の構成材料とし
ては、絶縁油入口11jに近い付け根部41fはX線し
ゃへい効果を考慮して、鉛などの重金属材料が良いが、
他の部分は加工性を考慮して耐油性プラスチックなどが
適する。しかし、偏向具が短い場合は高電圧絶縁の問題
もないので、金属を使用しても良いことは言うまでもな
い。
【0025】このような構成において、前記冷却器12
から冷却された絶縁油11hは、絶縁油入口11jを通
り、高圧室41aに流入する。流入した絶縁油11h
は、ノズル孔41cを通過する時、高圧室41aにおい
て流路が絞られ圧力が高まる。これにより、絶縁油11
hは、その速度が高められ、ノズル41e方向に曲げら
れ、ノズル41e内面に沿って流れ出ようとする(矢印
4a参照)。この時、開放孔41d部分の静止している
絶縁油4bを吸引し増幅してノズル41e方向に流れよ
うとする。更に、増幅された絶縁油11hは、ノズル4
1eを通過する時、絶縁油4cも誘引し、流量増幅され
た絶縁油4dとなって吐出する。
【0026】この増幅されて吐出した絶縁油4dが、局
部加熱される部分に狙って流されるもので、これによ
り、熱伝達が著しく向上して冷却率を向上させることが
でき、同時に絶縁油の劣化防止が図れる。
【0027】図5は前記絶縁油流入方向偏向具13の第
4の具体例で、流量増幅機能をもつ流量増幅・絶縁油流
入方向偏向具の他の実施例を示す側断面図である。ここ
では、図4の実施例において、局部的に加熱される部分
に直接、絶縁油4dを当てるために、流入位置を特定す
る流入位置出しノズル41gを設け、流量増幅・絶縁油
流入方向偏向具41としたもので、その他の部分は図4
と同様である。この場合、ノズル41gが絶縁油入口1
1jに近い部分に配置されるので、絶縁油入口11jか
らのX線漏れを防止するために、ノズル41gについて
X線しゃへい可能な材料を使用しておく必要がある。
【0028】なお上述実施例では、本発明を、強制的に
絶縁油を循環冷却する冷却器を備えたX線管装置に適用
した場合について説明したが、絶縁油を強制循環可能で
ある循環器を備えているX線管装置にも適用できる。
【0029】図6は、そのような本発明によるX線管装
置の実施例を示す一部切断構成図である。強制的に絶縁
油を循環する循環器を備えたX線管装置は、図示するよ
うに、X線管装置本体11と循環器12′とで構成され
ている。X線管装置本体11は図1と同様の構成であ
り、そのX線管装置本体11の端部に、絶縁油出口11
i,絶縁油入口11jを介して連結されたポンプ12d
で主構成をなす循環器12′と一体構成されてなる。
【0030】図7は、前記絶縁油流入方向偏向具13の
第5の具体例であるジェット吹付け構造の断面図であ
る。ここでは、局部的に加熱される部分に直接、絶縁油
11hをジェット吹付けするため、図3に示した盲の流
入位置出しホース31の先端にそのホース31の断面積
より小さくなるような多数の穴31aを設け、この多数
の穴31aを設けた流入位置出しホース31を絶縁油流
入方向偏向具13としたものである。
【0031】図8は、前記絶縁油流入方向偏向具13の
第6の具体例である流速増幅構造の断面図である。ここ
では、局部的に加熱される部分に速い流速の絶縁油11
hを直接当てるため、図3に示した流入位置出しホース
31の先端を局部的に絞った絞り部31bを設け、この
絞り部31bを設けた流入位置出しホース31を絶縁油
流入方向偏向具13としたものである。
【0032】図9は、前記絶縁油流入方向偏向具13の
第7の具体例である、乱流を発生させる構造の断面図で
ある。ここでは、局部的に加熱される部分に乱流状の絶
縁油11hを直接当てるため、図3に示した流入位置出
しホース31の内部に螺旋状のインナープレート31c
を有する。これにより、流入位置出しホース31内の絶
縁油11hはインナープレート31cの形状に沿って排
出され、絶縁油11hは乱流になる。この乱流を発生さ
せるインナープレート31cを備えた流入位置出しホー
ス31を絶縁油流入方向偏向具13としたものである。
【0033】図10は、前記絶縁油流入方向偏向具13
の第8の具体例である円弧状ノズル構造の断面図であ
る。図11は、図10を矢印イ方向から示した断面図で
ある。ここでは、局部的に加熱される部分に均等に絶縁
油11hが直接当たるよう、図3に示した流入位置出し
ホース31の先端が管容器11gと同円弧状の、かつ、
流入位置出しホース31の断面積より小さくなるような
ノズル31dを設け、これを設けた流入位置出しホース
31を絶縁油流入方向偏向具13としたものである。
【0034】図12は、前記絶縁油流入方向偏向具13
の第9の具体例である、油流入口先端部が複数に分岐さ
れた構造の断面図である。ここでは、局部的に加熱され
る部分に絶縁油11hが直接当たるよう複数方向に分岐
された分岐ノズル31eを設け、これを設けた流入位置
出しホース31を絶縁油流入方向偏向具13としたもの
である。この場合、分岐ノズル31eの先端部が高電圧
部に近接する場合には、偏向具13の付け根部分の材料
にはX線しゃへい材料を使用し、分岐ノズル31eの先
端部の材料には耐油性プラスチックを使用して、両者の
中間を接着剤その他により接続すると良い。
【0035】図13は、前記絶縁油流入方向偏向具13
の第10の具体例である、X線管外囲器11dに直接、
絶縁油流入方向偏向具13を取り付けた構造の断面図で
ある。すなわち、X線管外囲器11dの局部的に加熱さ
れる部分、例えばX線放射窓11cを冷却する場合、X
線管外囲器11dにノズル31fを固定し、そのノズル
31fは、その開口部が管容器11gの端部に設けられ
た絶縁油入口に対向して位置し、絶縁油出口11jから
吐き出された絶縁油11hを直接、ノズル31fに入り込
むことが可能な径を有してなり、これを絶縁油流入方向
偏向具13としたものである。この場合のノズル31f
の材料としては、X線管外囲器11dの材料に近い性質
の材料を使用するのが適当であり、例えばX線管外囲器
11dが金属の場合は金属を、ガラスなどの場合は絶縁
材料を使用すると良い。
【0036】図14は、前記絶縁油流入方向偏向具13
の第11の具体例である、油流入口先端部に複数の偏向
翼を取り付けた構造の断面図である。ここでは、図3に
示した流入位置出しホース31から排出された絶縁油1
1hが局部的に加熱される部分に導かれるよう管容器1
1g内部に複数の偏向翼31gを設け、この偏向翼31
g又はこの偏向翼31gと流入位置出しホース31とを
絶縁油流入方向偏向具13としたものである。
【0037】図15は、前記絶縁油流入方向偏向具13
の第12の具体例である、箱型偏向板21の側面に複数
の分岐路を設け、X線管の陰極のガラスステム内やステ
ータコイルを局部的に冷却する構造の断面図である。こ
こでは、絶縁油流入方向偏向具13の箱型偏向板21の
側面に分岐ノズル31h,31iが設けられており、分
岐ノズル31hはX線管11fの陰極のガラスステム1
1k内に導かれて、ガラスステム11kを冷却し、分岐
ノズル31iはステータコイル11eの周辺部に導かれ
て、ステータコイル11eを冷却する。これらの分岐ノ
ズルは、他に追加することもできるし、またX線管装置
各部の熱放散量との関係を考慮して、分岐ノズル31h
と31iは両方一緒につけても良いし、片方だけでもつ
けても良い。
【0038】図16(a),(b)は図15における分岐
ノズル31hの詳細を示す断面図である。図16(a)
に示す如く、分岐ノズル31hは絶縁油流入方向偏向具
13の側面の孔をあけた所に接着剤等により取り付けら
れている。分岐ノズル31hを設けることにより、絶縁
油11hは、X線放射窓11c方向に流れる主路と、X
線管11fの陰極のガラスステム11k内に流れる副路
とに分流される。図16(b)は、X線管11fの陰極
部の一部分を示す破断断面図である。X線管11fの陰
極には、X線管11fの陰極を支持したり、フィラメン
ト加熱のためのフィラメントリード線11mを支持する
ために管球カバー11lが取り付けられているため、ガ
ラスステム11k内の絶縁油は局部的に籠ってしまうた
め冷却がされにくい構造になっている。本発明では、図
16(b)に示す如く、分岐ノズル31hの先端部を管
球カバー11lの孔を通してガラスステム11k内に導
き、この部分の絶縁油を冷却することにより、ガラスス
テム11kを冷却できるようにしたものである。ガラス
ステム11k内の絶縁油量は少ないので、分岐ノズル3
1hの流量は少なくて良いので、分岐ノズル31hの内
径は細くても良いが、ガラスステム11k内には、高電
位のフィラメントリード線11m等が配置されているの
で、分岐ノズル31hの先端部には耐熱性,耐油性の良
い絶縁材料、例えば、テフロンチューブやワニスガラス
チューブ等を使用する必要がある。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、絶
縁油の流入方向を、X線管外囲器のX線放射窓などの局
部的加熱部分へ向け、あるいは同時に絶縁油の流量を増
加させて熱伝達を向上したので、局部加熱によるX線管
外囲器、特にそのX線放射窓の破損,ステータコイルの
絶縁低下,X線管の陰極側のガラスステム部の局部的絶
縁低下を防止し、また絶縁油の劣化を防止することがで
きるという効果がある。
【0040】ここで、図2に例示した本発明装置の具体
的な効果を述べると、例えば撮影条件約140kws/
scanで診断中に温度上昇するX線管外囲器、特に、X線
放射窓の最高温度の低減は約100℃得られ、その熱応
力については従来の約3割の応力低減が得られ、その結
果、X線放射窓の破損が防止でき、また、絶縁油の劣化
を防止できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるX線管装置の一実施例を示す一断
切断構成図である。
【図2】図1中の絶縁油流入方向偏向具の第1の具体例
を示す側断面図である。
【図3】同じく絶縁油流入方向偏向具の第2の具体例を
示す側断面図である。
【図4】同じく絶縁油流入方向偏向具の第3の具体例を
示す側断面図である。
【図5】同じく絶縁油流入方向偏向具の第4の具体例を
示す側断面図である。
【図6】本発明によるX線管装置の他の実施例を示す一
断切断構成図である。
【図7】同じく絶縁油流入方向偏向具の第5の具体例を
示す側断面図である。
【図8】同じく絶縁油流入方向偏向具の第6の具体例を
示す側断面図である。
【図9】同じく絶縁油流入方向偏向具の第7の具体例を
示す側断面図である。
【図10】同じく絶縁油流入方向偏向具の第8の具体例
を示す側断面図である。
【図11】図10を矢印イ方向から示した断面図であ
る。
【図12】同じく絶縁油流入方向偏向具の第9の具体例
を示す側断面図である。
【図13】同じく絶縁油流入方向偏向具の第10の具体
例を示す側断面図である。
【図14】同じく絶縁油流入方向偏向具の第11の具体
例を示す側断面図である。
【図15】同じく絶縁油流入方向偏向具の第12の具体
例を示す側断面図である。
【図16】図15において、偏向具から分岐された分岐
路の詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
11 X線管装置本体 11c X線管放射窓 11d X線管外囲器 11e ステータコイル 11f X線管 11g 管容器 11h 絶縁油 11i 絶縁油出口 11j 絶縁油入口 11k ガラスステム 12 冷却器 13 絶縁油流入方向偏向具 21 箱型偏向板(絶縁油流入方向偏向具) 31 流入位置出しホース(絶縁油流入方向偏向具) 31e,31h,31i 分岐ノズル 41 流量増幅・絶縁油流入方向偏向具(絶縁油流入方
向偏向具) 4a ノズル孔表面を沿って出た絶縁油 4b 偏向板側から吸引される絶縁油 4c ノズル側から吸引される絶縁油 4d 最終的に増幅されて出た絶縁油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金澤 英志 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 関 善隆 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強制的に絶縁油を循環するポンプと、前記
    絶縁油の熱を放熱するラジエイタと,このラジエイタを
    空冷するためのファンとからなる冷却器を備えたX線管
    装置において、X線管を収納する管容器内へ前記冷却器
    からの絶縁油が流入する際、その方向を管容器内の局部
    的に加熱される部分へ向ける絶縁油流入方向偏向具を設
    けることを特徴とするX線管装置。
  2. 【請求項2】ポンプにより強制的に絶縁油を循環する循
    環器を備えたX線管装置において、X線管を収納する管
    容器内へ前記循環器からの絶縁油が流入する際、その方
    向を管容器内の局部的に加熱される部分へ向ける絶縁油
    流入方向偏向具を設けることを特徴とするX線管装置。
  3. 【請求項3】絶縁油流入方向偏向具は、流量増幅機能を
    もつ流量増幅・絶縁油流入方向偏向具である請求項1又
    は2に記載のX線管装置。
  4. 【請求項4】絶縁油流入方向偏向具は、複数の分岐路を
    有することを特徴とする請求項1又は2に記載のX線管
    装置。
  5. 【請求項5】偏向具の分岐路の1つ以上がステータコイ
    ル部及び/又はX線管のガラスステム内に導かれて、該
    部分を局部的に集中冷却することを特徴とする請求項4
    に記載のX線管装置。
JP33764494A 1994-02-02 1994-12-28 X線管装置 Pending JPH07262943A (ja)

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