JP5405413B2 - X線管の液体冷却 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、一般に、X線デバイスに関する。より詳細には、本発明の実施形態は、X線管の液体冷却のためのデバイス、システム、および方法に関する。
X線管は、医療診断および検査イメージング、医療治療、ならびに種々の医療試験および材料分析業界で必須になってきた。こうした機器は、医療および工業診断検査、放射線治療、半導体作製、および材料分析などの領域で一般に使用されている。
X線管は、通常、陰極組立体および陽極組立体を収容する真空容器を含む。真空容器は、金属、ガラス、セラミック、またはその組合せからなり得、通常、外側ハウジング内に配設される。電気絶縁または同様な冷媒などの冷却媒体は、外側ハウジングと真空容器との間に存在する容積内に配設されて、真空容器の表面からの熱を消散させうる。構成に応じて、ポンプおよび流体導管を介して外部熱交換器に冷媒を循環させることによって、熱が冷媒から除去されうる。そのような技術は特許文献1及び特許文献2に開示されている。陰極組立体は、一般に、金属性陰極ヘッド組立体およびX線を発生するために高いエネルギーを供給される電子源からなる。タングステンなどの耐熱性金属から一般に製造される陽極組立体は、陰極組立体から放出される電子を受取るように配向される焦点トラックを含む。
真空容器は、焦点トラックから放出されるX線が真空容器を通過して出られるように焦点トラックに整列した真空容器窓を含む。真空容器窓は、通常、真空容器の壁に形成されたポート内に配設され、溶接、ろう接、または他の方法によって真空容器に取り付けられる。
X線管の作動中、陽極が回転し、陰極が、加熱用電流でチャージされ、それにより、電子が、電子源または放出体から放出される。電位が、陰極と陽極との間に印加されて、放出された電子を、陽極の環状焦点トラックの方に加速する。環状焦点トラックに衝当する高加速電子の一部分によってX線が発生する。
高品質なX線画像を生成するために、X線束、すなわち、単位時間当たりに放出されるX線光子の数を最大にすることが望ましい。X線束は、焦点トラックに入射する、電子放出体によって放出される電子の数を増加させることによって増加しうる。
米国特許第6,215,852号明細書 米国特許第6,263,046号明細書
しかし、焦点トラックに衝当する電子の多くは、焦点トラックから真空容器窓の方に、また、陰極組立体と陽極組立体との間に配置される真空容器の部分の方に後方散乱される。後方散乱電子の数は、一般に、焦点トラックに衝当する電子の数に比例する。後方散乱電子が、真空容器または真空容器窓に衝当すると、後方散乱電子の運動エネルギーの相当な量が、熱エネルギーとして、真空容器または真空容器窓に伝達される。有効な冷却機構が無い場合、真空容器および/または真空容器窓は、過熱し、故障する可能性があり、それにより、真空容器およびX線管が作動する能力を低下させる。したがって、後方散乱電子の数が、焦点トラックに衝当する電子の数に比例するため、X線管の冷却の非効率は、電子放出体によって焦点トラックの方に放出されうる電子の最大数に、そして、その結果として、X線管によって生成されるX線画像の品質に事実上制限を課す。
真空容器の故障の可能性の増加に加えて、X線管作動中に生成される熱はまた、X線管が少なくとも部分的に浸漬され、かつ、真空容器窓と直接接触状態にある液体冷媒の沸騰をもたらす可能性がある。液体冷媒のこの沸騰は、X線が、意図されるターゲットに到る途中で沸騰する液体を通過するときに、X線の減衰に有害な変動をもたらす可能性がある。X線のこの有害なX線減衰変動は、結果として得られるターゲットのX線画像の欠陥を生じ、たとえば、X線照射される患者の誤診断をもたらす可能性がある。
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決するか、または、上述した環境などの環境だけにおいて作動する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で述べる一部の実施形態が実施されてもよい1つの例示的な技術領域を示すために提供されるに過ぎない。
一般に、例示的な実施形態は、X線管の液体冷却のためのデバイス、システム、および方法に関する。
1つの例示的な実施形態は、X線管を含む。X線管は、真空容器と、真空容器内に配設された陽極とを含む。陽極は、電子放出体によって放出される電子を受取るように構成される。X線管は、また、真空容器のポート内に配設された真空容器窓を含む。真空容器窓は、第1の軸および第2の軸を含み、第1の軸は、第2の軸より短い。冷媒の流れを誘導する手段は、冷媒が、第1の軸に実質的に平行な方向に真空容器窓の外部表面にわたって流れるようにさせる。
別の例示的な実施形態は、X線管を冷却する方法を含む。方法は、真空容器窓を備えるX線管内で冷媒の流れを生成することを含み、真空容器窓は、第1の軸および第2の軸を含み、第1の軸は、第2の軸より短い。方法は、また、第1の軸に実質的に平行な方向に真空容器窓の外部表面にわたって冷媒を誘導することを含む。方法は、また、真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って外部表面にわたって冷媒の流れ
を最適化することを含む。
なお別の例示的な実施形態は、外側ハウジングと、真空容器と、電子放出体と、陽極と、プレナムとを備えるX線管を含む。真空容器は、外側ハウジング内に配設され、短軸を有する真空容器窓を含む。電子放出体は、真空容器内に配設され、かつ、電子を放出するように構成される。陽極は、電子放出体によって放出される電子を受取るように真空容器内に配設される。陽極は、短軸に実質的に平行な回転軸を規定する。プレナムは、外側ハウジング内に配設され、かつ、端部であって、端部に形成された少なくとも1つの開口を有する、端部を有する。プレナムは、端部が短軸に対し実質的に垂直であるように配列される。
なお別の例示的な実施形態では、X線管は、液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成される。X線管は、陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、陰極ハウジングを前記缶に結合するアパーチャ本体とを含む。缶は第1の材料から形成され、アパーチャ本体は第2の材料から形成される。アパーチャ本体は、陰極と陽極との間に電子が通過することができるアパーチャを画定する。アパーチャ本体は、さらに、少なくとも2つの外部表面を画定し、その少なくとも2つの外部表面は、それぞれ、X線管が少なくとも部分的に浸漬される液体冷媒にさらされるように構成される。
なお別の例示的な実施形態では、X線管は、液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成される。X線管は、陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、第2の材料から形成されたアパーチャ本体とを含む。缶は第1の材料から形成され、アパーチャ本体は第2の材料から形成される。アパーチャ本体は、陰極と陽極との間に電子が通過することができるアパーチャを画定する。アパーチャ本体は、さらに、1つまたは複数の外部表面をさらに画定する。アパーチャ本体の外部表面の面積の少なくとも50%は、X線管が少なくとも部分的に浸漬される液体冷媒にさらされるように構成される。
なお別の例示的な実施形態では、X線管は、液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成される。X線管は、陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、陰極ハウジングを前記缶に結合するアパーチャ本体とを含む。缶は、ステンレス鋼を含む材料から形成され、アパーチャ本体は、銅を含む材料から形成される。アパーチャ本体は、陰極と陽極との間に電子が通過することができるアパーチャを画定する。アパーチャ本体は、さらに、缶によって画定される2つの対応する直交するろう接表面にろう接される、2つの直交するろう接表面を画定する。
本発明の例示的な実施形態の、これらのまた他の態様は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。
本発明の一部の実施形態の種々の態様をさらに明確にするために、本発明のより特定の説明が、添付図面に示す本発明の特定の実施形態を参照して行われる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態だけを示し、したがって、その範囲の制限と考えられるべきでないことが理解される。本発明は、添付図面の使用によって、さらなる具体性および詳細を持って述べられ説明される。
本発明の一部の実施形態による、プレナムを使用するX線管の略断面図である。 図1AのX線管の斜視図である。 図1AのX線管のコンポーネントのうちの一部の正面図である。 図1AのX線管で使用できるような、真空容器窓の正面図である。 真空容器窓における、後方散乱電子のz軸の例示的な分布をさらに示す、図2Aの真空容器窓の側断面図である。 真空容器窓における、後方散乱電子のx軸の例示的な分布をさらに示す、図2Bの真空容器窓および陽極の平面図である。 図1Aのプレナムの斜視図である。 図1Aのプレナムの平面図である。 図1AのX線管で使用されうるプレナムの代替の実施形態を示す図である。 図1AのX線管で使用されうるプレナムの別の代替の実施形態を示す図である。 X線管を冷却する例示的な方法のフローチャートである。 第2の例示的なハウジングおよび第2の例示的なX線管の略側面図である。 図6Aの例示的なハウジングおよび例示的なX線管の拡大側断面図である。 図6Aの例示的なX線管の正面斜視図である。 図7Aの例示的なX線管の部分分解正面斜視図である。 図6Aの例示的なアパーチャ本体および例示的なX線管の関連するコンポーネントの分解正面斜視図である。 組立後の、図8Aの例示的なアパーチャ本体および関連するコンポーネントの正面斜視図である。 図6Aの例示的なX線管の複数の部分の拡大図である。
本発明の実施形態は、一般に、X線管の液体冷却を対象とする。
少なくとも一部の例示的な実施形態では、X線管は、真空容器窓に衝当する後方散乱電子によって加熱されるX線管の真空容器窓にわたって冷媒の流れを誘導するプレナムまたは他の手段を含む。一部の例示的な実施形態は、真空容器と、真空容器内に配設され、かつ、電子放出体によって放出される電子を受取るように構成された陽極と、真空容器のポート内に配設された真空容器窓と、真空容器に取り付けられ、かつ、真空容器窓の短軸にわたって冷媒の流れを誘導するように構成されたプレナムとを有するX線管を含む。一部の実施形態では、真空容器窓の短軸にわたる冷媒の流れは、真空容器窓からの熱伝達率を増加させることができ、一部の他のX線管と比較して、信頼性および最大出力性能の増加をもたらす。
少なくとも一部の例示的な実施形態では、X線管は、液体冷却式アパーチャ本体を含む。液体冷却式アパーチャ本体は、X線管作動の副産物として発生する熱を収集し、この熱を、アパーチャ本体と接触状態にある循環する液体冷媒に伝達する。循環する液体冷媒へのこの熱伝達は、アパーチャ本体およびアパーチャ本体に結合する他のX線管コンポーネント内の熱誘発性変形応力を減少させる。X線管コンポーネント内のこの熱誘発性変形応力の減少は、X線管の真空容器における漏洩を低減し、それにより、X線管の作動寿命を延ばす。さらに、循環する液体冷媒へのこの熱伝達は、X線管窓と意図されるターゲットとの間に配置される液体冷媒の沸騰を減少させ、結果として得られる意図されるターゲットのX線画像の欠陥を低減する。
ここで、図が参照されるが、同様の構造は、同様の参照名称を与えられる。図は、図式的であり、本発明の一部の実施形態の略図であり、本発明の制限ではなく、また、図は、必ずしも一定比例尺に従って描かれるわけではないことが理解される。
I.第1の例示的な作動環境
最初に、図1Aを参照する。図1Aは、全体が100で示される第1の回転陽極型X線管の略構造を示す。図1AのX線管100は、断面で示される。X線管100は、外側ハウジング102を含み、その内部に真空容器が配設される。また、冷媒105も外側ハウジング102内に配設され、真空容器104の周りを循環して、X線管の冷却を補助し、真空容器104と外側ハウジング102との間の電気絶縁を提供する。一部の実施形態では、冷媒105は、一部の用途について所望の熱特性および電気絶縁特性を示す、電気絶縁油などの冷却流体を含むが、これに代えて、または、これに加えて、電気絶縁油以外の冷却流体が、X線管100において実施されうる。一部の実施形態では、冷媒105は、以下でより詳細に説明されるように、真空容器104の周りで特定の高温領域に意図的に誘導される。
真空容器104内には、陽極106および陰極108が配設される。陽極106は、陰極108から離間し、かつ、陰極108に対して対向して配設され、たとえば、少なくとも部分的に、銅またはモリブデン合金などの熱伝導性材料からなってもよい。陽極106および陰極108は、陽極106と陰極108との間での高電位の印加を可能にする電気回路内で接続される。陰極108は、適切な電力源に接続されるフィラメント(図示せず)を含み、作動中、電流がフィラメントを通って流れ、110Aで示す電子を、熱放出によって陰極108から放出させる。陽極106と陰極108との間での高電圧差の印加は、次いで、陰極フィラメントから、陽極106のターゲット114上に配置されている焦点トラック112に向けて電子110Aを加速させる。焦点トラック112は、たとえば、高い原子(「高Z」)番号を有するタングステンまたは他の材料(複数可)からなってもよい。電子110Aは、加速するにつれて、相当な量の運動エネルギーを獲得し、焦点トラック112上のターゲット材料に衝当すると、この運動エネルギーの一部は、図1Aに示す、非常に高い周波数の電磁波、すなわち、X線116に変換される。
焦点トラック112は、放出されたX線が真空容器窓118の方に誘導されるように配向される。真空容器窓118は、焦点トラック112と整列した地点において真空容器104の壁に画定されたポート内に配置される。さらに、真空容器窓118は、ベリリウムまたは他の適した材料(複数可)などのX線透過性材料からなる。
外側ハウジング窓120は、真空容器窓118に少なくとも部分的に整列するように配設される。外側ハウジング窓120は、同様に、X線透過性材料からなり、外側ハウジング102の壁に画定されたポート内に配設される。真空容器104から発し、外側ハウジング窓120を通過するX線116は、その経路が図1Aの122で全体が示される、実質的に円錐状の発散ビームとして放射、通過し得る。
陽極106は、陽極支持組立体126によって回転可能に支持される。陽極支持組立体126は、一般に、回転子スリーブ128およびハウジング132を有する軸受組立体130を備える。ハウジング132は、陽極106が軸受組立体130を介してハウジング132によって回転可能に支持されるように、真空容器104の一部分に固定して取り付けられ、それにより、陽極106がハウジング132に対して回転することが可能になる。固定子134は、回転子スリーブ128の周りに配設され、回転電磁界を利用して、回転子スリーブ128を回転させる。回転子スリーブ128は、陽極106に取り付けられ、それにより、X線管100の作動中に陽極106の回転が可能になる。
先に説明したように、焦点トラック112は、放出されたX線116が真空容器窓118の方に誘導されるように配向される。この焦点トラック112の配向によってまた、電子110Aの一部が、焦点トラック112からそれて、真空容器窓118の内部表面に向
けて偏向される。これらの偏向した電子は、本明細書で「後方散乱電子(backscatter electrons)」と呼ばれ、図1Aにおいて110Bで示される。後方散乱電子110Bは、相当な量の運動エネルギーを有する。後方散乱電子110Bが真空容器窓118の内部表面に衝当すると、後方散乱電子110Bの相当な量の運動エネルギーが、熱エネルギーとして真空容器窓に伝達される。
したがって、X線管100は、さらに、真空容器窓118にわたって冷媒105を誘導するように構成されるプレナム136を含む。特に、プレナム136は、真空容器窓118に近接して配置され、X線管100で使用される冷却システムに接続されて、冷媒105を、放出する、取出す、またはその他の方法で真空容器窓118にわたって誘導しうる。
図1Bおよび1Cをさらに参照すると、例示的なプレナム136および冷却システムの態様が開示される。図1Bは、外側ハウジング102の一部分が取除かれた、X線管100の斜視図を開示し、一方、図1Cは、真空容器104およびプレナム136を含む、X線管100のコンポーネントのうちの一部の正面図を開示する。
図1A〜1Cに開示するように、プレナム136は、真空容器104に取り付けられ、真空容器窓118に近接して配置されて、真空容器窓118にわたって冷媒105を誘導する。冷媒105の流れは、真空容器窓118および/またはX線管100の他の部分を対流によって冷却する。他の実施形態では、プレナム136は、外側ハウジング102および/またはX線管100の他のコンポーネントに取り付けられうる。
図1A〜1Cの実施例では、プレナム136は、真空容器窓118の陰極側118A(図1B、1C)から陽極側118B(図1B、1C)へ、次に、プレナム136内に、真空容器窓118にわたって冷媒105を誘導するように構成される取込みプレナムを備える。他の実施形態では、プレナム136は、陽極側118Bから陰極側118Aへ、真空容器窓118にわたって冷媒105を誘導するように配置される。これに代えて、または、これに加えて、プレナム136は、プレナム136から出て、陰極側118Aから陽極側118Bへ、また、その逆に、真空容器窓118にわたって冷媒105を誘導するように配置され構成される放出プレナムを備える。
一部の例示的な実施形態によれば、プレナム136は、冷媒供給部138(図1B、1C)、複数の真空容器キャビティ140A、140B、140C(図1A)、第1のホース142または他の流体導管(図1B、1C)、第2のホース144または他の流体導管(図1A〜1C)、ならびに冷媒戻り部146(図1A〜1C)を含む、冷却システムに接続される。任意選択で、冷媒供給部138および冷媒戻り部146の接続部は、ポンプおよび/または外部熱交換器に接続される。
冷却システムおよびプレナム136の例示的な作動モードを、ここで、冷媒105が冷却システムを通って流れるときの、種々の一般的な参照地点を特定する文字A〜Gを参照して説明する。A(図1B、1C)にて、冷媒105は、冷媒供給部138を介して外側ハウジング102内に流されて、真空容器104の周りを循環する。B(図1B、1C)にて、プレナム136は、真空容器窓118にわたって、真空容器窓118の短軸(図2Aを参照されたい)に実質的に平行な方向に、プレナム136内へと冷媒105を誘導する。冷媒は、プレナム136を通ってC(図1A)まで流れ、それにより、冷媒105は、真空容器キャビティ140A(図1A)内に流れる。冷媒105は、真空容器キャビティ140Aを通ってD(図1A)まで流れ、それにより、冷媒105は、第1のホース142(図1B、1C)に入る。冷媒105は、第1のホース142を通ってE(図1B、1C)まで流れ、次に、真空容器キャビティ140Bおよび140C(図1A)内に流れ
る。冷媒105は、真空容器キャビティ140B、140Cを通ってF(図1C)まで流れ、次に、第2のホース144に入る。冷媒105は、第2のホース144を通ってG(図1A、1C)まで流れ、冷媒戻り部146を介してX線管100を出る。一部の実施例では、冷媒戻り部146を出る冷媒105は、ポンプによって外部熱交換器に循環されるか、または、冷媒供給部138を介してX線管100内に戻るように循環される前に、その他の方法で冷却される。
参照文字A〜Gに関して述べた例示的な作動モードは、X線管100を通して冷媒を循環させる作動モードの一実施例に過ぎない。他の実施形態では、冷媒105は、述べた方向と反対の方向に循環する。たとえば、冷媒105は、AからGではなく、GからAへ循環する。これに代えて、または、これに加えて、冷媒は、冷媒供給部138、冷媒戻り部146、真空容器キャビティ140A〜140C、および/またはホース142、144の1つまたは複数を通して循環されることがなくとも、真空容器窓にわたって誘導されうる。
図1A〜1Cは、本発明の実施形態によるプレナム136が利用され得る1つの例示的な実施形態を開示する。しかし、プレナム136の実施形態がそれについて使用法および用途を見出す、多くの他のX線管構成および環境が存在することが理解されるであろう。したがって、本発明の範囲は、図で述べる実施例に限定されない。
II.熱エネルギー分布
一部の実施形態によれば、プレナム136は、真空容器窓118の外部表面にわたる冷媒105の流れを最適化するように構成される。冷媒105の流れは、後方散乱電子110Bが真空容器窓118の内部表面に衝当するときの、後方散乱電子110Bの分布に基づいて最適化されうり、その分布は、真空容器窓118の内部表面から外部表面への熱エネルギー束および真空容器窓118の外部表面の熱エネルギー集中度に直接影響を及ぼす。したがって、冷媒105の流れがどのように最適化されるかを説明する前に、以下の段落では、後方散乱電子110Bが真空容器窓118に衝当するときの後方散乱電子110Bの考えられる1つの分布を述べる。
最初に図2Aを参照するが、図2Aは真空容器窓118の正面図を開示する。示す実施例では、真空容器窓118は、形状が実質的に矩形で、短軸202および長軸204を含む。一部の実施形態では、真空容器窓118は、短軸202が陽極106の回転軸A(図2Cを参照されたい)に実質的に平行であり、かつ、長軸204が短軸202に対し実質的に垂直であるように陽極106に対して配設される。さらに、図2Bおよび2Cに最もよく見られるように、真空容器窓118は、実質的に平坦であり得る。
他の実施形態では、真空容器窓118は、限定はしないが、実質的に楕円、実質的に正方形、または同様なものなどの他の形状を有してもよい。これに代えて、または、これに加えて、真空容器窓118は、2つ以上の平面において湾曲または屈曲しうる。これらのまた他の実施形態では、真空容器窓118の「短軸(short axis)」は、対応する陽極の回転軸に実質的に平行であり、かつ、真空容器窓118の対応する長軸より短い、真空容器窓118の軸を指す。
図2Aに示すように、真空容器窓118は、陰極側118Aおよび陽極側118Bを含む。一般に、陰極側118Aは、任意に規定されるz方向で陰極108(図1Aを参照されたい)に最も近い真空容器窓118の側を指す。同様に、陽極側118Bは、陽極106(図1Aを参照されたい)に対してz方向で最も近い真空容器窓118の側を指す。
図2Bをさらに参照すると、真空容器窓118および陽極106の略側断面図が開示さ
れる。図示するように、焦点トラック112は、任意に規定されるx−y平面に対して傾斜を付けられる。一部の実施形態では、とりわけ、焦点トラック112の角度のために、後方散乱電子110Bは、一般に、真空容器窓118の内部表面118Cに衝当する可能性があり、z方向不均一分布は、陽極側118Bよりも陰極側118Aの近くに集中する。
たとえば、曲線206は、後方散乱電子110Bのz方向不均一分布の一実施例を表し、後方散乱電子110Bは陽極側118Bよりも陰極側118Aに近い領域Rに集中する。z方向の後方散乱電子110Bの分布曲線206は、実施例として提供されるだけである。請求される本発明の範囲内の他のX線管構成は、同様なまたは異なる分布曲線で表される後方散乱電子のz方向不均一分布を有する可能性がある。
後方散乱電子110Bは、後方散乱電子110Bが真空容器窓118に衝当する地点において、相当な量の運動エネルギーを、熱エネルギーとして真空容器窓118に伝達する。その結果、内部表面118Cにおける熱エネルギーのz方向の分布は、一般に、分布曲線206で表される後方散乱電子110Bのz方向の分布に関係する。
内部表面118Cにおける熱エネルギーは、真空容器窓118を通して伝導によって伝達される。(たとえば、y方向に測定された)真空容器窓118の厚さが、(たとえば、z方向に測定された)高さおよび(たとえば、x方向に測定された)長さより著しく小さいため、真空容器窓118の外部表面118Dにおけるz方向の熱エネルギーの分布もまた、一般に、分布曲線206で表される後方散乱電子110Bのz方向の分布に関係する。換言すれば、外部表面118Dは、一般に、陽極側118Bの近くよりも陰極側118Aの近くで熱い。
図2Cをさらに参照すると、真空容器窓118および陽極106の略正面図が開示される。図2Cは、とりわけ、陽極106の回転軸A、および、陰極108(図1Aを参照されたい)によって放出される電子が収束する焦点トラック112上の焦点208を開示する。図示するように、短軸202は、回転軸Aに実質的に平行である。さらに、真空容器窓118は、真空容器窓118のx方向の中心C、たとえば、真空容器窓118において短軸202の通る部分が、真空容器窓118の他の部分よりも焦点208に近くなるように、陽極106に対して配置される。
一部の実施形態では、とりわけ、中心Cが、真空容器窓118の他の部分よりも焦点208に近いため、後方散乱電子110Bは、一般に、x方向不均一分布が中心Cの周りに集中した状態で、内部表面118Cに衝当する。たとえば、曲線210は、後方散乱電子110Bが中心Cを中心とする領域Rに集中する、後方散乱電子110Bのx方向不均一分布の一実施例を表す。x方向の後方散乱電子110Bの分布曲線210は、実施例として提供されるだけであり、請求される本発明の範囲内の他のX線管構成は、同様なまたは異なる分布曲線で表される後方散乱電子のx方向不均一分布を有し得る。
内部表面118Cおよび外部表面118Dのz方向における熱エネルギーの分布と同様に、内部表面118Cおよび外部表面118Dのx方向における熱エネルギーの分布は、一般に、分布曲線210で表されるx方向の後方散乱電子110Bの分布に関係する。換言すれば、内部表面118Cおよび外部表面118Dは、一般に、真空容器窓118の中心Cの近くで熱い。
III.冷媒の流れの最適化
図3Aおよび3Bをさらに参照すると、例示的なプレナム136の斜視図および平面図が開示される。図3Aに示すように、複数の構造302が使用されて、プレナム136を
形成するように、2つ以上の別個の部品が共に固定される。たとえば、第1のセットの構造302は、プレナム136の第1の部分上に形成され、第2のセットの構造302は、プレナム136の第2の部分上に形成され、プレナム136の第1の部分および第2の部分はそれぞれ、別個の部品である。プレナム136の第1の部分上の構造は、一般に、プレナム136の第2の部分上の構造と整列され得、それによって、ネジ、ボルト、接着剤、または他の固定手段を使用して、構造302を介して、プレナム136の2つの部分を共に固定することができる。他の実施形態では、プレナム136は、一体成型コンポーネントである。
一部の実施形態では、プレナム136は、複数のタブ304であって、タブ304内に形成された貫通穴を有する、複数のタブ304を含んでもよい。プレナム136は、タブ304の貫通穴を通して、真空容器104または他の構造内にネジまたは他の締結具を挿入することによって、真空容器104またはX線管100の他のコンポーネントに固定されうる。ネジ、ボルト、クリップ、ポスト、接着剤、または他の固定手段を実施する他の固定機構が、これに代えて、または、これに加えて、真空容器104またはX線管100内の他の構造にプレナム136を固定するのに使用されうる。
図3Aおよび3Bに示すように、プレナム136は、第1の端部306および第2の端部308を含む。第1の端部306は、図1A〜1Cの冷却システムに取り付けられるように構成される。特に、本実施例では、第1の端部306は、図1Aで最もよく見られるように、真空容器キャビティ140Aに取り付けられて、冷媒105が、プレナム136から真空容器キャビティ140A内に流れることを可能にするように構成される。
プレナム136は、第2の端部308内に形成された1つまたは複数の開口310を含み、その開口310を通して、冷媒105が流れうる。任意選択で、プレナム136の実施形態は、1つまたは複数の打ち抜き部分またはノックアウトが第2の端部308内に形成されるように製造されうる。一部の実施形態では、打ち抜き部分またはノックアウトは、プレナム136を特定のデバイスまたは用途のためにカスタマイズするために、選択的に除去されうる。
プレナム136は、一般に、真空容器窓118の短軸202に実質的に平行な方向に、冷媒が開口310を出入りするよう流れるように、真空容器窓118に対して配置される。たとえば、示す実施形態では、プレナム136は、第2の端部308が短軸202に対し実質的に垂直であるように配列される。より具体的には、プレナム136は、第2の端部308が、短軸202に実質的に平行な任意の平面に対し実質的に垂直であるように配列される。他の実施形態では、プレナム136は、第2の端部308が短軸202に対し実質的に垂直であるように配列されない。
第2の端部308は、真空容器窓118の短軸202(図2A)に実質的に平行な方向に、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって冷媒105を誘導するために、真空容器窓118に近接して配設されるように構成される。したがって、プレナム136は、冷媒の流れを誘導する手段の構造的実施態様の一実施例として役立つ。この実施形態では、その手段は、短軸202に実質的に平行な方向に、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって冷媒の流れを誘導する。
この実施例および他の実施例では、短軸202に実質的に平行な方向に外部表面118Dにわたって流れるように冷媒を誘導することにより、冷媒105が真空容器窓118にわたって流れる距離を最小にして、冷媒105によって提供される冷却効果を最大にする。対照的に、真空容器窓118の長軸にわたって流れを誘導すると、真空容器窓の一端を、優先的に、真空容器窓の他端に比べて大幅に冷却し、窓内に好ましくない応力をもたら
す。
これに代えて、または、これに加えて、プレナム136は、一部の実施形態では、真空容器窓118の内部表面118Cにおける後方散乱電子110Bの不均一分布に従って冷媒105の流れを最適化するように構成されうる。一部の実施形態では、不均一分布に従って冷媒105の流れを最適化することは、外部表面118Dの他のエリアに比べて熱エネルギーの高い集中度を有する外部表面118Dのエリアにわたって最初に冷媒105を誘導すること、および、その後、外部表面118Dの他のエリアにわたって冷媒105を誘導することを含む。たとえば、図1Aで最もよく見られるように、プレナム136は、X線管真空容器窓118の外部表面118Dの、陰極側118A、たとえば、熱い側から、陽極側118B、たとえば、比較的冷たい側へ冷媒の流れを誘導するように、100内に配置され得る。
陰極側118Aから陽極側118Bへ冷媒の流れを誘導することにより、冷媒105と陰極側118Aとの間の温度勾配を最大にして、比較的熱い陰極側118Aから熱を除去する熱伝達を最大にする。結果として、冷媒105が陽極側118Bの方に流れる際に、冷媒105の温度は上がる。しかし、z方向の後方散乱電子110Bの分布が不均一であることで、陽極側118Bが陰極側118Aより冷たいため、冷媒105は、陽極側118Bにおける冷媒105の温度が陰極側118Aよりも高くても、陽極側118Bを管理可能な温度に冷却するのに十分な熱を陽極側118Bから除去するように伝達することができる。
したがって、プレナム136が、取込みプレナムを備える、すなわちプレナム136の第2の端部308(図3A〜3B)において開口310を介して冷媒105がプレナム136内に流れる、図1A〜1Cの実施例では、第2の端部308は、陰極側118Aより陽極側118Bの近くに配置される。こうして、冷媒105は、第2の端部308において開口310を介してプレナム136内に流れる前に、陰極側118Aから陽極側118Bへ真空容器窓118の外部表面118Dにわたって誘導される。
これに代えて、または、これに加えて、プレナム136が、放出プレナムを備える、すなわち第2の端部308(図3A〜3B)において開口310を介して冷媒105がプレナム136を出るように流れる場合、プレナム136は、任意選択で、図1A〜1Cに示すのと異なるように配置されうる。特に、プレナム136は、第2の端部308が陽極側118Bより陰極側118Aに近い状態で、X線管100内に配置されうる。この実施例では、冷媒105は、開口310を介して第2の端部308を出て、陰極側118Aから陽極側118Bへ真空容器窓118の外部表面118Dにわたって流れる。
これに代えて、または、これに加えて、図2A〜2Cに関して開示されたz方向分布と実質的に逆である後方散乱電子110Bのz方向不均一分布のために、真空容器窓118において陽極側118Bが陰極側118Aより熱い場合、プレナム136は、放出プレナムとして構成され、図1A〜1Cに示すのと同じ位置のままにされて、冷媒105が、開口310から出て、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって陽極側118Bから陰極側118Aへ誘導されうる。
これに代えて、または、これに加えて、図2A〜2Cに関して開示されたz方向分布と実質的に逆である後方散乱電子110Bのz方向不均一分布のために、真空容器窓118において陽極側118Bが陰極側118Aより熱い場合、プレナム136は、図1A〜1Cに示すのと異なって配置され、取込みプレナムとして作動しうる。特に、プレナム136は、第2の端部308(図3A〜3B)が陽極側118Bより陰極側118Aに近い状態で、X線管100内に配置されうる。この実施例では、プレナム136は、冷媒105
を、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって陽極側118Bから陰極側118Aへ、次に、開口310を介して第2の端部308内に誘導することになる。
こうして、外部表面118Dの冷たいエリアにわたって冷媒を誘導する前に、外部表面118Dの熱いエリアにわたって最初に冷媒105を誘導することは、後方散乱電子110Bの不均一分布に従って冷媒105の流れを最適化する一方法である。別の実施例では、後方散乱電子110Bの不均一分布に従って冷媒105の流れを最適化することは、外部表面118Dにわたって誘導される冷媒105の冷媒の流れ、たとえば、速度および/または流量を、x方向において変更することを含みうる。
たとえば、図4Aおよび4Bは、外部表面118Dにわたる冷媒105の流量を、x方向において変更するように構成されたプレナム400A、400Bを開示する。図4Aおよび4Bは、プレナム400A、400Bの平面図を示す。プレナム400A、400Bは、たとえば、プレナム136の代わりに、図1A〜1CのX線管100などのX線管で使用されうる。
一般に、冷媒105によって真空容器窓118から熱を除去する対流熱伝達率は、冷媒105の流量に比例する。冷媒105の流量を、x方向において変更するように、プレナム400A、400Bを設計することによって、真空容器窓118の外部表面118Dにおける熱伝達率は、外部表面118Dのx方向における異なる場所で異なるようにすることができる。したがって、本発明の実施形態によるプレナムは、種々のニーズに対処するように設計されうる。
図4Aに示すように、プレナム400Aは、冷却システムに取り付けられるように構成される第1の端部402を含む。たとえば、第1の端部402は、プレナム400Aと真空容器キャビティ140Aとの間で冷媒105が流れるように図1Aの真空容器キャビティ140Aに取り付けられるように構成される。
プレナム400Aはまた、第2の端部404および第2の端部404に形成された開口406を含む。示す実施例では、開口406は、開口406の端部よりも、開口406の中央部で幅が広いテーパ付き形状を有する。したがって、より大きな体積の冷媒105が、開口406の端部を出入りするように誘導されるよりも、開口406の中央部を出入りするように誘導される。
同様に、また、図4Bに示すように、プレナム400Bは、第1の端部408および第2の端部410を含む。しかし、図4Aのプレナム400Aとは異なり、プレナム400Bは、寸法が不均一である複数の開口412A〜412Eを含む。開口412A〜412Eの不均一性は、大きな体積の冷媒が、他の開口412A、412B、412D、412Eを通るよりも、中央開口412Cを通って流れることを可能にする。開口412A〜412Eの寸法、形状、数、位置、および向きは、変動させることができ、異なる実施形態について異なりうる。
したがって、図4Aおよび4Bの実施例では、プレナム400A、400Bは、その側部にわたってよりも、真空容器窓118の中心C(図2C)にわたってより大きな体積の冷媒105を誘導するように構成される。より大きな体積の冷媒105は、一般に、より大きな冷却能力を有するが、中心Cにわたるより大きな体積の冷媒105の誘導は、x方向において最も高い熱エネルギー集中度を有する真空容器窓118の部分に対してより大きな冷却効果を提供する。こうして、テーパ付き開口406それ自体、および/または、複数の不均一な開口412A〜412Eは、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって冷媒の流れを変更する手段の構造的実施態様の実施例として役立つ。
本実施例では、プレナム400A、400Bの第1の端部404、410に形成される開口(複数可)406、412A〜412Eは、真空容器窓118の中心Cの近くでより高い濃度を有する後方散乱電子110Bのx方向分布に従って、真空容器窓118の中心Cにわたってより大きな体積の冷媒105を誘導するように構成される。後方散乱電子110Bのx方向分布が、中心Cの近くではなく、真空容器窓118の1つまたは複数の側部の近くで高い濃度を有する他の実施形態では、開口(複数可)406、412A〜412Eは、熱エネルギーの、対応するより高い集中度を有する真空容器窓の対応する部分(複数可)にわたってより大きな体積の冷媒105を誘導するように、プレナム400A、400Bの第1の端部404、410に形成されうる。
IV.冷却方法
図1A〜2Cおよび5を組合せて参照して、X線管を冷却する方法500の一実施形態が開示される。方法500は、たとえば、図1A〜1CのX線管100を含む、種々のデバイスおよび作動環境で使用されうる。方法500は、X線管100の冷却システム内で冷媒の流れを生成すること(502)によって開始する。たとえば、冷媒の流れは、冷却システムに接続されるポンプによって生成され(502)、そのポンプは、X線管100の一部として含まれてもよく、または、X線管100と分離してもよい。
冷媒の流れを生成した(502)後、方法500は、真空容器窓118の短軸202に実質的に平行な方向に、真空容器窓118の外部表面118Dにわたって冷媒105を誘導すること(504)によって継続する。外部表面118Dにわたって冷媒105を誘導すること(504)は、プレナム136から出て、そして、外部表面118Dにわたって冷媒105を誘導することを含みうる。あるいは、外部表面118Dにわたって冷媒105を誘導すること(504)は、外部表面118Dにわたって、そして、プレナム136内に冷媒105を誘導することを含みうる。
方法500は、さらに、真空容器窓118の内部表面118Cに衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って、外部表面118Dにわたって冷媒の流れを最適化すること(506)を含む。不均一分布に従って外部表面118Dにわたって冷媒の流れを最適化すること(506)は、外部表面118Dにわたって誘導される冷媒105の冷媒の流れを変更することを含みうる。外部表面118Dにわたって誘導される冷媒105の冷媒の流れを変更することは、外部表面118Dの第2のエリアにわたってよりも、外部表面118Dの第1のエリアにわたってより大きな体積の冷媒を誘導することを含みうる。これに代えて、または、これに加えて、外部表面118Dにわたって誘導される冷媒105の冷媒の流れを変更することは、外部表面118Dの第2のエリアにわたって流れる冷媒105の第2の部分よりも大きな速度で流れるように、外部表面118Dの第1のエリアにわたって流れる冷媒105の第1の部分を誘導することを含みうる。
これに代えて、または、これに加えて、後方散乱電子110Bの不均一分布によって、陰極側118Aが陽極側118Bより熱くなる場合、不均一分布に従って外部表面118Dにわたって冷媒の流れを最適化すること(506)は、外部表面118Dの他のエリアよりも、熱エネルギーの高い集中度を有する外部表面118Dのエリアにわたって、最初に、冷媒105の流れを誘導することを含みうる。特に、冷媒105の流れは、より冷たい陽極側118Bにわたって誘導される前に、より熱い陰極側118Aにわたって最初に誘導されうる。さらに、冷媒105は、プレナム136から出て、そして、外部表面118Dにわたって、あるいは、外部表面118Dにわたって、そして、プレナム136内に誘導されうる。
V.第2の例示的な作動環境
図6Aおよび6Bを最初に参照して、例示的なX線管700を収容する例示的なハウジング600が開示される。図6Aに開示するように、例示的なハウジング600の内部表面は、冷媒リザーバを画定する。さらに、リザーバ窓602がハウジング600内に搭載される。リザーバ窓602は、ベリリウムまたは他の適した材料(複数可)などのX線透過性材料からなる。
また図6Aに開示するように、例示的なX線管700は、一般に、陰極ハウジング702と、缶704と、陰極ハウジング702を缶704に結合するアパーチャ本体800とを含み、X線管窓706は、アパーチャ本体800に取り付けられる。X線管窓706は、ベリリウムまたは他の適した材料(複数可)などのX線透過性材料からなる。缶704は、第1の材料から形成され、アパーチャ本体800は、第2の材料から形成される。少なくとも一部の例示的な実施形態では、第1の材料は第1の熱伝導率を有し、第2の材料は、第1の熱伝導率より大きい第2の熱伝導率を有する。
たとえば、缶704は、304ステンレス鋼などのステンレス鋼から形成されてもよい。この実施例では、アパーチャ本体800は、それとは異なり、ステンレス鋼の熱伝導率より大きい、特に、304ステンレス鋼の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する材料から形成されることになる。たとえば、アパーチャ本体800は、無酸素高伝導率(Oxygen−Free High Conductivity)(OFHC)銅などの銅、アルミニウム、銀、金、種々の耐熱材料、または、304ステンレス鋼の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する任意の他の材料から形成される。一般に、304ステンレス鋼の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する材料からアパーチャ本体800を形成することにより、図8Aおよび8Bに関連して以下でより詳細に説明するように、アパーチャ本体800の外部表面および内部表面に接して流れる液体冷媒によるアパーチャ本体800の冷却が改善される。
図6Aに開示するように、陰極ハウジング702、アパーチャ本体800、X線管窓706、および缶704は、陰極708および陽極710がその中に配置される真空容器707を少なくとも部分的に画定する。より詳細には、陰極708は、陰極ハウジング702内に少なくとも部分的に配置され、陽極710は、缶704内に少なくとも部分的に配置される。陽極710は、陰極708から離間し、かつ、陰極708に対向して配置され、また、たとえば、銅またはモリブデン合金などの熱伝導性材料から少なくとも部分的になってもよい。陽極710および陰極708は、陽極710と陰極708との間に高電位の印加を可能にする電気回路内で接続される。陰極708は、適切な電力源(図示せず)に接続されるフィラメント(図示せず)を含む。
図6Bに開示するように、例示的なX線管700の作動の前に、真空容器707は、真空を生成するために排気される。その後、例示的なX線管700の作動中に、電流が、陰極708のフィラメントを通って流れ、電子708aを、熱放出によって陰極708から放出させる。陽極710と陰極708との間での高電圧差の印加は、次いで、陰極フィラメントから、アパーチャ本体800に画定されるテーパ付きアパーチャ801を通って、陽極710上に配置されている焦点トラック712に向けて電子708aを加速させる。焦点トラック712は、たとえば、高い原子(「高Z」)番号を有するタングステンまたは他の材料(複数可)からなり得る。電子708aは、加速する際、相当な量の運動エネルギーを獲得し、焦点トラック712上のターゲット材料に衝当すると、この運動エネルギーの一部は、X線712aに変換される。
焦点トラック712は、放出されたX線712aがX線管窓706およびリザーバ窓602の方に誘導されるように配向される。X線管窓706およびリザーバ窓602は共に、X線透過性材料からなるため、焦点トラック712から放出されたX線712aは、X
線管窓706およびリザーバ窓602を通過して、意図されるターゲット(図示せず)に衝当し、それにより、X線画像(図示せず)が生成される。したがって、窓706は、X線管700がその中に少なくとも部分的に浸漬される液体冷媒620からの圧力から、X線管700の真空容器を真空に封止し、その上、回転陽極710によって発生するX線712aが、X線管700を出て、冷媒620を通過し、ハウジング600内に搭載される対応する窓602を通ってハウジング600を出ることを可能にする。
この焦点トラック712の配向によってまた、電子708aの一部が、焦点トラック712からそれて、アパーチャ本体800の種々の内部表面およびX線管窓706の内部表面に向けて偏向される。これらの偏向した電子は、本明細書で「後方散乱電子(backscatter electrons)」708bと呼ばれる。後方散乱電子708bは、相当な量の運動エネルギーを有する。後方散乱電子708bがアパーチャ本体800およびX線管窓706の内部表面に衝当すると、後方散乱電子708bの相当な量の運動エネルギーが、アパーチャ本体800およびX線管窓706に熱として伝達される。
例示的なX線管700は、回転陽極X線管として示されるが、本明細書に開示される例示的な実施形態は、循環性液体冷媒を利用する任意のタイプのX線管で使用されてもよい。したがって、本明細書に開示される例示的なX線管液体冷媒循環システムは、代替として、たとえば、固定陽極X線管で使用されてもよい。
VI.例示的なX線管液体冷媒循環システム
継続して図6Aを参照すると、また、図7Aおよび7Bも参照して、例示的なX線管液体冷媒循環システムの態様が開示される。例示的なX線管液体冷媒循環システムは、一般に、液体冷媒620を循環させることによって、アパーチャ本体800およびX線管窓706内の熱を含む、X線管700内の熱を消散させるように機能する。1つの例示的な実施形態では、液体冷媒620は、電気絶縁性液体冷媒であってよい。電気絶縁性液体の例は、フルオロカーボンまたはシリコンベースオイル、SYLTHERM、または脱イオン水を含むが、それに限定されない。例示的なX線管液体冷媒循環システムは、熱交換器、または、熱交換器と例示的なハウジング600とX線管700との間で冷媒620を循環するように機能する冷媒620(図示せず)を冷却する他の手段を含む。
例示的なX線管液体冷媒循環システムの第1の例示的な作動モードをここで開示する。最初に、冷却された冷媒620は、ハウジング600内に画定されるリザーバ内に配置されるホース(図示せず)内に流れる。冷媒ポートF(図7Aおよび7B)にて、冷媒620は、アパーチャ本体800内に流れる。冷媒620は、次いで、図8Aおよび8Bに関連して以下で説明されるように、アパーチャ本体800の内部冷媒通路824および826を通って流れる。冷媒620は、その後、冷媒ポートE(図7Aおよび7B)にてアパーチャ本体800を出て、ホース(図示せず)を通って缶704内に画定される種々の内部冷媒通路内に流れる。その後、ポートC(図6A)にて、冷媒620は、プレナム720内に流れる。ポートB(図7Aおよび7B)にて、冷媒620は、プレナム720から出て、そして、X線管窓706にわたって誘導される。さらに、X線管窓706のどちらのアパーチャ本体800上に搭載された流れガイド722(図7A)も、さらに、X線管窓706にわたって流れるように冷媒620を誘導するのに役立ち得る。プレナム720のポートBを出た後、冷媒620は、図6Aに開示するように、X線管700が冷媒620内に少なくとも部分的に浸漬されるように、ハウジング600の内部表面によって画定されるリザーバを充填する。冷媒620が、X線管700の内部通路を通って活発に循環され、その後、幾らか穏やかにX線管700の外部表面の周りに循環されるため、X線管700によって発生する熱が冷媒620に伝達されるにつれて、冷媒620の温度は上昇する。最後に、熱せられた冷媒620はハウジング600を出る。一部の実施例では、ハウジング600を出る熱せられた冷媒620は、ポンプによって外部熱交換器(図示せず
)に循環されるか、または、ハウジング600内に戻るように循環される前に、その他の方法で冷却される。
上述した第1の例示的な作動モードは、例示的なX線管液体冷媒循環システムについての作動モードの一例に過ぎない。第2の例示的な作動モードでは、冷媒620は、上述した方向と反対方向に循環する。
冷媒620は、アパーチャ本体800を通り、また、X線管窓706にわたって循環する際、後方散乱電子708a(図6Bを参照されたい)の衝突によって生じるアパーチャ本体800およびX線管窓706内の熱を、循環性冷媒620に伝達するように機能する。循環性冷媒620へのこの熱の伝達は、X線管700のコンポーネント内の熱誘発性変形応力を減少させ、X線管700の真空容器707の漏洩を低減し、それにより、X線管700の作動寿命を延ばす。さらに、循環性冷媒620へのこの熱伝達は、X線管窓706と直接接触状態にある冷媒620の沸騰を減少させ、結果として得られる意図されるターゲットのX線画像の欠陥を低減する。
VII.例示的な外部フィンセット
継続して図7Aおよび7Bを参照すると、フィンセット900の態様が開示される。図7Bに開示するように、各フィンセット900は、接続表面902および複数のフィン904を含む。各フィンセット900は、アパーチャ本体800の外部表面802および804または外部表面804および806に取り付けられるように構成される。少なくとも一部の例示的な実施形態では、フィンセット900は、缶704が形成される材料の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する材料から形成され得る。たとえば、フィンセット900は、アパーチャ本体800が形成されるのと同じ材料から形成されてもよい。さらにフィンセット900は、たとえば、銅またはアルミニウムから押出し加工されてもよい。図7Aおよび7Bに開示するように、各フィンセット900は、締結具906を使用してアパーチャ本体800に取り付けられてもよい。あるいは、各フィンセット900は、代わりに、たとえば、アパーチャ本体800に、機械的に取り付けられる、接着剤で取り付けられる、ろう接される、またはその他の方法で取り付けられてもよい。
フィン904はそれぞれ、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される冷媒620にさらされるように構成される(図6Aを参照されたい)。フィン904は、アパーチャ本体800の外部表面802、804、および806の表面積を効果的に拡大し、したがって、これらの表面の熱伝達率を上げる。12個のフィン904が図7Bの実施形態で開示されるが、特定の実施形態の所望の熱伝達率に応じて、12個より少ないフィン904または12個より多いフィン904が、代わりにアパーチャ本体800に取り付けられてもよいことが理解される。
フィンセット900に加えて、アパーチャ本体800の1つまたは複数の表面は、さらに、一体の波形表面803を含んでもよい。たとえば、図7Bに開示するように、波形表面803は、窓706の近くに配置されて、窓706の近くの表面積を効果的に拡大する。この拡大された表面積は、窓706の近傍のアパーチャ本体800の熱伝達率を上げる。
VIII.例示的なアパーチャ本体
図8Aおよび8Bを参照して、アパーチャ本体800のさらなる態様が開示される。図8Aに開示するように、アパーチャ本体800は、複数の外部表面を画定し、複数の外部表面は、それぞれ、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される(図6Aを参照されたい)循環性冷媒620にさらされるように構成される。たとえば、アパーチャ本体800は、それぞれが、循環性冷媒620に直接的にさらされるように構成される、外部前部表
面802、外部側部表面804および806、ならびに外部上部表面808を画定する。表面802〜808の表面積を合計すると、アパーチャ本体800の外部表面の面積の少なくとも50%が、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される循環性冷媒620に直接的にさらされるように構成されることになる。本明細書で使用される、句「アパーチャ本体800の外部表面(the exterior surfaces of the aperture body 800)」は、アパーチャ本体800によって完全に囲まれていないアパーチャ本体800の表面を指す。たとえば、「アパーチャ本体800の外部表面」は、以下で説明するように、アパーチャ801の内部表面も、内部冷媒通路824および826の内部表面も含まない。
さらに、アパーチャ本体800はまた、冷媒620に対する直接的な曝露から比較的薄い伝導性材料によって隔てられるだけである、背部表面810および底部表面812を画定する。特に、背部表面810は、比較的薄い伝導性多岐管814によって、冷媒620に対する直接的な曝露から隔てられ、底部表面812は、比較的薄い伝導性板816によって、冷媒620に対する直接的な曝露から隔てられる。図8Aに開示するように、多岐管814は、締結具818を使用してアパーチャ本体800に取り付けられてもよく、板816は、締結具820を使用してアパーチャ本体に取り付けられてもよい。
したがって、アパーチャ本体800は、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される循環性冷媒620(図6Aを参照されたい)に直接的にさらされるようにそれぞれ構成される4つの外部表面(802、804、806、および808)と、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される冷媒620にそれぞれ多岐管814および板816を介して間接的にさらされる2つの外部表面(810および812)とを画定する。外部表面802、804、806、808、810、および812が、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される循環性冷媒620に直接的にまたは間接的にさらされるとき、循環性冷媒620は、後方散乱電子708b(図6Bを参照されたい)の衝突によって生じたアパーチャ本体800内の熱を、循環性冷媒620に伝達するように機能する。
図8Aに開示されるように、アパーチャ本体800は、さらに窓枠822を画定してもよく、X線管窓706(図7Aを参照されたい)は、この窓枠822に取り付けられるように構成され、陽極710の焦点トラック712で生成されたX線712aは、この窓枠822を通してアパーチャ本体800を出る(図6Bを参照されたい)。さらに、アパーチャ本体800は、第1および第2の内部冷媒通路824および826を画定する。第1および第2の内部冷媒通路824および826は、たとえば、放電加工(EDM)を使用して形成されてもよく、放電加工(EDM)は、複雑でかつ精密な通路幾何形状を可能にし、また、アパーチャ本体800の種々の部分を共にろう接することによって通路を形成することに伴う困難さを回避する。第1の内部冷媒通路824は、窓枠822を囲み、第2の内部冷媒通路826は、アパーチャ801を囲む。しかし、一部の例示的な実施形態では、窓枠822が、アパーチャ本体800から分離されてもよく、その実施形態では、第1の内部冷媒通路824の少なくとも一部分もまた、アパーチャ本体800から分離されることになることが理解される。
さらに、図8Aに開示するように、第1のフィン828は、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分内に配置されてもよい。さらに、第2のフィン830は、第2の内部冷媒通路826内に配置されてもよい。第1のフィン828および第2のフィン830は、オフセットフィンであるが、第1のフィン828および/または第2のフィン830は、代わりに、波形フィン、ルーバ付きフィン、穴あきフィン、ストレートフィン、またはその何らかの組合せなどの、他のタイプのフィンであってよいことが理解される。さらに、第1のフィン828および第2のフィン830だけが、図8Aに開示されるが、1つのフィンセットだけ、または、3つ以上のフィンセットが、代わり
に、アパーチャ本体800の第1および/または第2の内部冷媒通路内に挿入されてもよいことが理解される。第1のフィン828および第2のフィン830は第1および第2の内部冷媒通路824および826の内部表面の表面積を効果的に拡大し、したがって、これらの表面の熱伝達率を増加させる。
第1のフィン828は、種々の方法で、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分内に固定されてもよい。たとえば、第1のフィン828は、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分内に挿入され、その後、窪んだ形状を有するように、比較的薄い領域832(図7Aを参照されたい)を内側に変形させることによって所定場所に固定されてもよい。この窪んだ形状は、比較的薄い領域832を、たとえば、適切な形状のツールおよびハンマで叩打することによって達成されてもよい。第1のフィン828は、これに加えて、または、これに代えて、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分の1つまたは複数の内部表面に第1のフィン828をろう接することによって所定場所に固定されてもよい。少なくとも一部の例示的な実施形態では、第1のフィン828を所定場所に固定するための窪んだ領域832の使用によって、第1のフィン828を所定場所にろう接する必要性を回避することができ、第1のフィン828の固定を簡単にできる。最後に、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分は、たとえば、締結具836を使用して板834をアパーチャ本体800に取り付けることによって、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される冷媒620(図6Aを参照されたい)から少なくとも部分的に封止されてもよい。これは、第1および第2の内部冷媒通路824および826を通って循環する冷媒620が、冷媒ポートB(図7Aを参照されたい)を通ってX線管700を出るまで、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される冷媒620(図6Aを参照されたい)から隔てられたままになることを可能にする。
同様に、第2のフィン830は、種々の方法で第2の内部冷媒通路826内に固定されてもよい。たとえば、第2のフィン830は、第2の内部冷媒通路826内に挿入され、その後、たとえば、締結具820を使用して板816をアパーチャ本体800に取り付けることによって、所定場所に固定されてもよい。板816の取り付けはまた、X線管700が少なくとも部分的に浸漬される(図6Aを参照されたい)冷媒620から、第2の内部冷媒通路826を少なくとも部分的に封止する。第2のフィン830がその中に配置される第2の内部冷媒通路826の部分は、アパーチャ本体800に対する板816の取り付けが、板816とアパーチャ本体800との間に第2のフィン830を挟むような寸法にされてもよい。第2のフィン830は、これに加えて、または、これに代えて、第2の内部冷媒通路826の1つまたは複数の内部表面に第2のフィン830をろう接することによって所定場所に固定されてもよい。
フィンは、これらの内部冷媒通路の一方または両方内にフィンを一体に形成することによって、第1および/または第2の内部冷媒通路824および826内に配置されてもよいことも理解される。たとえば、図6Bに開示するように、フィン831は、第1の内部冷媒通路824内に配置される。フィン831は、第1の内部冷媒通路824内に一体に形成される。フィン831は、たとえば、第1の内部冷媒通路824の機械加工中に、フィン831を機械加工することによって形成されてもよい。フィン831は、その後、多岐管814をアパーチャ本体800に取り付けることによって、第1の内部冷媒通路824内で封止されうる。
図8Bに開示するように、冷媒620が、たとえば、ポートFを通してアパーチャ本体800内を循環するとき、ポートEを通ってアパーチャ本体を出る前に、冷媒620の一部分は、第1の内部冷媒通路824を通って循環し、冷媒620の別の部分は、第2の内部冷媒通路826を通って循環することになる。冷媒620が、第1および第2の内部冷
媒通路824および826を通って流れ、第1および第2のフィン828および830を通過するため、循環性冷媒620は、後方散乱電子708a(図6Bを参照されたい)の衝突によって生じるアパーチャ本体800内の熱を、循環性冷媒620に伝達するように機能する。さらに、少なくとも一部の例示的な実施形態では、冷媒620が、第1および第2の内部冷媒通路824および826を通って循環するとき、循環性冷媒620に対する、後方散乱電子708a(図6Bを参照されたい)の衝突によって生じるアパーチャ本体800内の熱の伝達率を高めるために、冷媒620の沸騰が誘発されてもよい。
図6Bを再び参照して、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分に画定されるトレンチ838の態様が開示される。トレンチ838は、窓枠822に近接して画定され、第1および第2の内部冷媒通路824および826の重なっている部分と窓枠822との間の比較的薄い壁840を伸張するように機能する。アパーチャ本体800は、X線管700の作動中に加熱するにつれて、膨張し変形する傾向がある。比較的薄い壁840がX線管700の作動中に膨張し変形するため、トレンチ838は、伸張した比較的薄い壁840の一部分が、トレンチ838内に膨張することを可能にする。こうして、トレンチ838は、たとえば、窓706、窓枠822、および窓706と窓枠822との間の結合部における応力を除去する。この応力の除去は、窓706の、割れなどの応力関連故障の可能性を低減する。
トレンチ838に対する1つの代替法は、比較的薄い壁付きの窓枠をアパーチャ本体800の上部表面808の上に拡張させることであり、それが、同様に、たとえば、窓706、拡張した窓枠、および窓706と拡張した窓枠との間の結合部における応力を除去することになることが理解される。
継続して図6Bを参照して、窓枠822のさらなる態様が開示される。特に、窓枠822は、1つまたは複数の狭くなった部分842を含んでもよい。窓枠822の1つまたは複数の狭くなった部分842は、十分なX線712aがX線管700を出ることを可能にするのに十分な幅を依然として維持しながら、窓706の後方散乱電子による加熱を最小にし得る。
IX.アパーチャ本体の缶に対する例示的なろう接
図9を参照して、アパーチャ本体800および缶704のさらなる態様が開示される。図9に開示するように、アパーチャ本体800は、缶704によってそれぞれ画定される2つの対応する直交ろう接表面704aおよび704bにろう接されるように構成される2つの直交ろう接表面800aおよび800bを画定する。1つの例示的な実施形態では、このろう接は、直交ろう接表面800aおよび800bならびに704aおよび704bに対応する形状を有するろう接ワッシャ1000を使用することによって達成され、これは、アパーチャ本体800を缶704にろう接するプロセスを簡単にし得る。アパーチャ本体800および缶704の直交ろう接表面上でのろう接は、X線管700で実施される、逆L形状アパーチャ本体800の複雑な幾何形状などの複雑な形状を可能にする。
少なくとも一部の例示的な実施形態では、アパーチャ本体800および缶704の直交ろう接表面が、1つまたは複数の非直交ろう接表面と置換えられてもよいことが理解される。たとえば、単一の傾斜したろう接表面が、図9に開示する2重直交ろう接表面を置換えてもよい。さらに、角板(図示せず)が、真空の漏洩を防止するために、アパーチャ本体800と缶704との間の直交ろう接界面に取り付けられてもよい。角板は、標準的な設計の一部として使用されてもよく、または、あるいは、界面における真空漏洩を補修するのに使用されてもよい。さらに、ろう接リザーバ(図示せず)が、直交ろう接界面で使用されて、アパーチャ本体800と缶704との間のろう接結合部にさらなるろう接を提供してもよい。
本発明は、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化されてもよい。述べる実施形態は、全ての点で、制限的でなく、単に例証的であるとして考えられる。したがって、本発明の範囲は、以下の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求項の均等物の意味および範囲内に入る全ての変更は、特許請求項の範囲内に包含される。

Claims (40)

  1. X線管であって、
    真空容器と、
    前記真空容器内に配設され、かつ、電子放出体によって放出される電子を受取るように構成された陽極と、
    前記真空容器のポート内に配設された真空容器窓であって、第1の軸および第2の軸を含み、前記第1の軸は、前記第2の軸より短い、真空容器窓と、
    前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記第1の軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって流れるように冷媒を誘導する冷媒誘導手段とを備え
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成され、前記冷媒誘導手段は、前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって冷媒の流れを誘導するように前記真空容器窓に対して配設されるX線管。
  2. 前記冷媒誘導手段は、プレナムである請求項1に記載のX線管。
  3. 前記冷媒誘導手段は、前記外部表面にわたって冷媒の流れを変動させる手段をさらに備える請求項1に記載のX線管。
  4. 冷媒の流れを変動させる前記手段は、前記冷媒誘導手段内に形成された複数の開口を備え、前記複数の開口は寸法が不均一である請求項に記載のX線管。
  5. 冷媒の流れを変動させる前記手段は、前記冷媒誘導手段内に形成されたテーパ付き開口を備え、前記テーパ付き開口は、中央部および2つの側部を有し、前記テーパ付き開口の前記中央部は、前記テーパ付き開口の前記側部より幅が広い請求項に記載のX線管。
  6. 前記冷媒を循環させるように構成された冷却システムをさらに備え、前記冷却システムは、前記真空容器内に形成された1つまたは複数のキャビティと、冷媒供給部と、冷媒戻り部と、1つまたは複数のホースとを含む請求項1に記載のX線管。
  7. X線管を冷却する方法であって、
    真空容器窓を備えるX線管内で冷媒の流れを生成することであって、前記真空容器窓は、第1の軸および第2の軸を含み、前記第1の軸は前記第2の軸より短い、生成すること、
    前記第1の軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって冷媒を誘導すること、および、
    前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記外部表面にわたって冷媒の流れを最適化することを含み、
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成されており、前記冷媒の流れは前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって誘導される、方法。
  8. 前記不均一分布に従って冷媒の流れを最適化することは、前記外部表面にわたって前記冷媒の流れを変動させることを含む請求項に記載の方法。
  9. 前記外部表面にわたって前記冷媒の流れを変動させることは、前記外部表面の第2エリアよりも前記外部表面の第1エリアにわたって高体積の冷媒を誘導することを含む請求項に記載の方法。
  10. 前記外部表面にわたって前記冷媒の流れを変動させることは、前記外部表面の第1エリアにわたって流れる前記冷媒の第1の部分が、前記外部表面の第2エリアにわたって流れる前記冷媒の第2の部分より大きな速度で流れるように誘導することを含む請求項に記載の方法。
  11. 前記不均一分布に従って冷媒の流れを最適化することは、前記外部表面の第2エリアにわたって前記冷媒を誘導する前に、前記外部表面の第1エリアにわたって最初に前記冷媒を誘導することを含み、前記第1エリアは、前記第2エリアに比べて高集中度の熱エネルギーを有する請求項に記載の方法。
  12. X線管であって、
    外側ハウジングと、
    前記外側ハウジング内に配設された真空容器であって、短軸を有する真空容器窓を含む、真空容器と、
    前記真空容器内に配設され、かつ、電子を放出するように構成された電子放出体と、
    前記電子放出体によって放出される電子を受取るように前記真空容器内に配設され、かつ、前記短軸に実質的に平行な回転軸を規定する陽極と、
    プレナムとを備え、前記プレナムは、前記外側ハウジング内に配設され、かつ、前記プレナム内に形成された少なくとも1つの開口を有する端部を有し、前記プレナムは、前記端部が前記短軸に対し実質的に垂直であるように配列されており、前記プレナムは、前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記短軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって流れるように冷媒を誘導するよう構成されており、
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成されており、前記プレナムは、前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって冷媒の流れを誘導するように前記真空容器窓に対して配設されているX線管。
  13. 前記プレナムは、前記少なくとも1つの開口から出て前記真空容器窓の外部表面にわたって冷媒を誘導するように構成された放出プレナムを備える請求項12に記載のX線管。
  14. 記少なくとも1つの開口を有する前記端部は、前記外側ハウジング内において前記第
    2の側よりも前記第1の側の近くに配設される請求項13に記載のX線管。
  15. 前記プレナムは、前記真空容器窓の外部表面にわたって前記少なくとも1つの開口内に冷媒を誘導するように構成された取込みプレナムを備える請求項12に記載のX線管。
  16. 記少なくとも1つの開口を有する前記端部は、前記外側ハウジング内において前記第1の側よりも前記第2の側の近くに配設される請求項15に記載のX線管。
  17. 前記少なくとも1つの開口は、寸法が不均一な複数の開口を含む請求項12に記載のX線管。
  18. 前記複数の開口は、少なくとも、中央開口および2つの端部開口を含み、前記中央開口の寸法は、前記2つの端部開口のいずれの寸法よりも大きい請求項17に記載のX線管。
  19. 前記少なくとも1つの開口は、中央部および2つの側部を有するテーパ付き開口を含み、前記テーパ付き開口の前記中央部は、前記テーパ付き開口の前記側部より幅が広い請求項12に記載のX線管。
  20. 液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されたX線管であって、
    陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、
    第1の材料から形成される缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、
    第2の材料から形成されたアパーチャ本体とを備え、前記アパーチャ本体は、前記陰極ハウジングを前記缶に結合し、前記アパーチャ本体は、前記陰極と前記陽極との間に電子が通過し得るアパーチャを画定し、前記アパーチャ本体は、少なくとも2つの外部表面を画定し、前記少なくとも2つの外部表面は、それぞれ、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒にさらされるように構成されており、
    前記X線管は、
    前記X線管の真空容器のポート内に配設された真空容器窓であって、第1の軸および第2の軸を含み、前記第1の軸は、前記第2の軸より短い、真空容器窓と、
    前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記第1の軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって流れるように冷媒を誘導する冷媒誘導手段と、をさらに備え、
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成されており、前記冷媒誘導手段は、前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって冷媒の流れを誘導するように前記真空容器窓に対して配設されている、X線管。
  21. 前記アパーチャ本体は、少なくとも4つの外部表面を画定し、前記少なくとも4つの外部表面は、それぞれ、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒にさらされるように構成される請求項20に記載のX線管。
  22. 記アパーチャ本体は、前記真空容器窓が取り付けられる窓枠であって、前記陽極で生成されたX線が通って前記アパーチャ本体を出ることができる窓枠をさらに画定する請求項20に記載のX線管。
  23. 前記陰極ハウジング、前記アパーチャ本体、前記真空容器窓、および前記缶は、少なくとも部分的に前記真空容器を画定する請求項22に記載のX線管。
  24. 前記アパーチャ本体は、前記窓枠を囲む第1の内部冷媒通路をさらに画定する請求項23に記載のX線管。
  25. 液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されたX線管であって、
    陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、
    第1の材料から形成される缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、
    第2の材料から形成されたアパーチャ本体とを備え、前記アパーチャ本体は、前記陰極ハウジングを前記缶に結合し、前記アパーチャ本体は、前記陰極と前記陽極との間に電子が通過し得るアパーチャを画定し、前記アパーチャ本体は、1つまたは複数の外部表面をさらに画定し、前記アパーチャ本体の前記外部表面の面積の少なくとも50%は、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒にさらされるように構成されており、
    前記X線管は、
    前記X線管の真空容器のポート内に配設された真空容器窓であって、第1の軸および第2の軸を含み、前記第1の軸は、前記第2の軸より短い、真空容器窓と、
    前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記第1の軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって流れるように冷媒を誘導する冷媒誘導手段と、をさらに備え、
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成されており、前記冷媒誘導手段は、前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって冷媒の流れを誘導するように前記真空容器窓に対して配設されているX線管。
  26. 前記アパーチャ本体は、前記アパーチャを囲む第1の内部冷媒通路をさらに画定する請求項25に記載のX線管。
  27. 前記第1の内部冷媒通路内に配置されたフィンをさらに備える請求項26に記載のX線管。
  28. 前記フィンは、前記アパーチャ本体の窪んだ領域によって、前記第1の内部冷媒通路内の所定場所に固定される請求項27に記載のX線管。
  29. 前記第1の内部冷媒通路は、前記アパーチャ本体に取り付けられた1つまたは複数の板によって、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒から、少なくとも部分的に封止される請求項26に記載のX線管。
  30. 記アパーチャ本体は、前記真空容器窓が取り付けられる窓枠であって、前記陽極で生成されたX線が通って前記アパーチャ本体を出ることができる窓枠をさらに画定し、
    前記アパーチャ本体は、前記窓枠を囲む第2の内部冷媒通路をさらに画定する請求項26に記載のX線管。
  31. 前記真空容器窓の両側で前記アパーチャ本体上に配置された流れガイドをさらに備え、前記流れガイドは、前記真空容器窓にわたって流れるように前記冷媒を誘導するように構成される請求項30に記載のX線管。
  32. 前記真空容器窓が取り付けられる前記窓枠の部分は、前記アパーチャ本体の上部表面の上に延在する請求項30に記載のX線管。
  33. 前記第2の内部冷媒通路は、前記第1の内部冷媒通路と重なっている請求項30に記載のX線管。
  34. 前記第1および第2の内部冷媒通路の重なっている部分は、前記窓枠に近接するトレンチを画定する請求項33に記載のX線管。
  35. 前記第1の材料は、ステンレス鋼を含み、かつ、第1の熱伝導率を有し、
    前記第2の材料は、前記第1の熱伝導率より大きい第2の熱伝導率を有する請求項25に記載のX線管。
  36. 前記アパーチャ本体の1つまたは複数の外部表面に取り付けられた複数のフィンをさらに備え、前記フィンは、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒にさらされるように構成される請求項25に記載のX線管。
  37. 液体冷媒内に少なくとも部分的に浸漬されるように構成されたX線管であって、
    陰極ハウジング内に少なくとも部分的に配置された陰極と、
    ステンレス鋼を含む材料から形成される缶内に少なくとも部分的に配置された陽極と、
    銅を含む材料から形成されたアパーチャ本体とを備え、前記アパーチャ本体は、前記陰極ハウジングを前記缶に結合し、前記アパーチャ本体は、前記陰極と前記陽極との間に電子が通過し得るアパーチャを画定し、前記アパーチャ本体は、前記缶によって画定される2つの対応する直交するろう接表面にろう接される、2つの直交するろう接表面をさらに画定しており、
    前記X線管は、
    前記X線管の真空容器のポート内に配設された真空容器窓であって、第1の軸および第2の軸を含み、前記第1の軸は、前記第2の軸より短い、真空容器窓と、
    前記真空容器窓の内部表面に衝当する後方散乱電子の不均一分布に従って前記第1の軸に実質的に平行な方向に前記真空容器窓の外部表面にわたって流れるように冷媒を誘導する冷媒誘導手段と、をさらに備え、
    前記真空容器窓は、第2の側に比べて第1の側で高濃度の後方散乱電子を受取るように構成されており、前記冷媒誘導手段は、前記第1の側から前記第2の側へ前記外部表面にわたって冷媒の流れを誘導するように前記真空容器窓に対して配設されているX線管。
  38. 前記アパーチャ本体の前記2つの直交するろう接表面は、前記直交するろう接表面に相当する形状を有するろう接ワッシャを使用することによって、前記缶の2つの対応する直交するろう接表面にろう接される請求項37に記載のX線管。
  39. 前記アパーチャ本体の1つまたは複数の外部表面に取り付けられた複数のフィンをさらに備え、前記フィンは、X線管が少なくとも部分的に浸漬される前記液体冷媒にさらされるように構成される請求項37に記載のX線管。
  40. 前記フィンは、前記缶が形成される材料の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する材料から形成される請求項39に記載のX線管。
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