JPH10184466A - 内燃機関の蒸発燃料制御装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料制御装置

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JPH10184466A
JPH10184466A JP35779296A JP35779296A JPH10184466A JP H10184466 A JPH10184466 A JP H10184466A JP 35779296 A JP35779296 A JP 35779296A JP 35779296 A JP35779296 A JP 35779296A JP H10184466 A JPH10184466 A JP H10184466A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、連通路途中に設けたチェックバル
ブにより、燃料タンクへの給油中を除く、内燃機関停止
時及び運転時にリフューエルベーパコントロール弁が閉
鎖され、燃料タンク内の燃料や蒸発燃料がキャニスタ側
に流入する惧れが全くなく、燃料や蒸発燃料によるキャ
ニスタの劣化を防止し得て、キャニスタ性能を確保でき
ることを目的としている。 【構成】 このため、内燃機関の蒸発燃料制御装置にお
いて、燃料タンクにリフューエルベーパコントロール弁
を設け、リフューエルベーパコントロール弁を、ダイヤ
フラムにより区画され燃料タンクの給油管の給油側近傍
に連絡すべく形成した第1室とダイヤフラムにより区画
されキャニスタ及び燃料タンクに連絡すべく形成した第
2室とにより構成し、第1室とキャニスタとを連絡する
連通路を設けるとともに連通路途中にチェックバルブを
設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の蒸発
燃料制御装置に係り、特にリフューエルベーパコントロ
ール弁の第1室とキャニスタとを連絡する連通路途中に
設けたチェックバルブにより、燃料タンクへの給油中を
除く、内燃機関停止時及び運転時にリフューエルベーパ
コントロール弁が閉鎖され、燃料タンク内の燃料や蒸発
燃料がキャニスタ側に流入する惧れが全くなく、燃料や
蒸発燃料によるキャニスタの劣化を防止し得て、キャニ
スタ性能を確保できる内燃機関の蒸発燃料制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両において、燃料タンク等から大気中
に漏洩する蒸発燃料は、炭化水素(HC)を多量に含み
大気汚染の原因の一つとなっており、また、燃料の損失
にも連ながることから、これを防止するための各種の技
術が知られている。その代表的なものとして、活性炭な
どの吸着剤を収容したキャニスタに燃料タンクの蒸発燃
料を内燃機関の運転時に離脱(パージ)させて内燃機関
に供給する蒸発燃料制御装置(エバポシステム)があ
る。
【0003】また、内燃機関の蒸発燃料制御装置として
は、例えば特開平7−279788号公報に開示される
ものがある。この公報に開示される燃料タンクは、フィ
ラーチューブの上端に燃料給油ガンの挿入によって開く
シャッタを設け、タンク本体内の上部空間とキャニスタ
とを連通するベントチューブを設け、ベントチューブの
タンク本体内に臨む端部に過給油防止バルブを設け、ベ
ントチューブの管路途中に、シャッタの開閉動作に連動
してベントチューブの管路を閉塞するベントカットバル
ブを設け、ベントチューブ内の過給油防止バルブとベン
トカットバルブの間の空間と、フィラーチューブ内の上
部空間を連通する隙間をフィラーチューブの側壁に設
け、過給油防止バルブの大型・重量化を招くことなく、
同バルブのストィックを防止するとともに、タンク本体
内の温度が上昇したて場合のフィラーチューブ内の液面
上昇を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内燃
機関の蒸発燃料制御装置において、図7に示す如く、2
は車両(図示せず)に搭載される内燃機関、4は吸気マ
ニホルド、6は吸気通路、8はサージタンク、10は絞
り弁、12は燃料噴射弁、14はエアクリーナ、16は
燃料タンクである。
【0005】この燃料タンク16には、給油キャップ1
8が備えられた給油管(フィラーホース)20が連設さ
れている。この給油管20は、給油路(フィラー通路)
22を形成するものである。
【0006】燃料タンク16内には、図示しない燃料ポ
ンプと、タンク圧力センサ24と、燃料量によって上下
動する図示しないフロート弁体を有するリフューエルベ
ーパコントロール弁26及びフロート弁28と、燃料量
を検出するレベルゲージ30とが設けられている。リフ
ューエルベーパコントロール弁26は、燃料タンク16
の略中央部位に配設されている。また、フロート弁28
は、リフューエルベーパコントロール弁26よりも小型
であり、燃料タンク16の中央部位から離間して配設さ
れている。燃料ポンプには、図示しない燃料供給通路の
一端側が連絡して設けられている。この燃料供給通路の
他端側は、燃料噴射弁12に連絡して設けられている。
この燃料噴射弁12には、燃料圧レギュレータ32が連
設されている。この燃料圧レギュレータ32には、燃料
リターン通路(図示せず)の一端側が連絡して設けられ
ている。この燃料リターン通路の他端側は、燃料タンク
16内に開口して設けられている。
【0007】燃料タンク16と内燃機関2の吸気系間に
は、正圧式の蒸発燃料制御装置(エバポシステム)34
が設けられている。
【0008】この蒸発燃料制御装置34においては、各
一端側が燃料タンク16内に連通したエバポ通路、例え
ば第1〜第3エバポ通路36〜40の各他端側と一端側
が吸気通路6を構成するサージタンク8に連通したパー
ジ通路42の他端側との間には、キャニスタ44が設け
られている。
【0009】第1エバポ通路36の一端側の端部は、燃
料タンク16内のリフューエルベーパコントロール弁2
6に連絡して設けられ、第2エバポ通路38の一端側の
端部は、第3エバポ通路40の途中に連通されている。
【0010】第3エバポ通路40の一端側の端部は、燃
料タンク16内においてフロート案内体46内で案内さ
れて上下動するフロート弁28によって開閉されるよう
にフロート案内体46内で燃料タンク16の上部から所
定距離だけ離間した箇所に配設されている。
【0011】そして、燃料タンク16内において、第1
エバポ通路36の一端側の端部と第3エバポ通路40の
一端側の端部との間には、隔差が存在する。
【0012】第1エバポ通路36の他端側は、キャニス
タ44の上部位置に連通している。第2エバポ通路38
の他端側は、第3エバポ通路40の途中に連通してい
る。第3エバポ通路40の他端側は、キャニスタ44の
上部位置に連通している。
【0013】前記リフューエルベーパコントロール弁2
6には、図示しないフロート弁体と、図示しないハウジ
ング内で区画体であるダイヤフラムによって区画形成さ
れた圧力作用室たる第1室と通路連絡室たる第2室とが
設けられ、また、第1室にはダイヤフラムを押圧するス
プリングが設けられ、更に、第2室でダイヤフラムの中
央部位が接離することによって第1エバポ通路36を開
閉させる弁座体が設けられている。第1室と給油路22
とは、タンク側連絡通路48によって連絡されている。
【0014】前記第2エバポ通路38の途中に、2ウェ
イ電磁バルブからなるソレノイド弁(VSV)50を設
ける。
【0015】前記第3エバポ通路40には、内燃機関2
の停止時に、燃料タンク16のタンク内圧が所定の設定
圧よりも大となると、第3エバポ通路40を開成するよ
うに開動作するタンク内圧制御弁たる圧力コントロール
弁52が設けられている。この圧力コントロール弁52
は、チェック弁からなり、図示しないハウジング内で区
画体とこの区画体に設けられたチェック体とを有してい
る。第2エバポ通路38の他端側は、この圧力コントロ
ール弁52よりもキャニスタ44側、つまり圧力コント
ロール弁52を迂回するようにの第3エバポ通路40に
連通されている。また、上述の設定圧は、燃料タンク1
6への給油中でも圧力コントロール弁52を閉動作させ
る圧力値である。
【0016】パージ通路42の途中には、内燃機関2の
運転状態に応じて吸気通路6への蒸発燃料量を制御する
パージ弁(ソレノイド弁)54が設けられている。
【0017】第1〜第3エバポ通路36〜40の各他端
側とパージ通路42の他端側とは、キャニスタ44の上
部内に並設して開口している。また、このキャニスタ4
4には、大気連絡通路56の一端側が連通して設けられ
ている。この大気連絡通路56の他端側には、大気連絡
通路56を開閉するエアカット弁(ソレノイド弁)58
とエアクリーナ60とが設けられている。
【0018】キャニスタ44は、燃料タンク16内で発
生して第1〜第3エバポ通路36〜40に導かれた蒸発
燃料を吸着保持するとともに、内燃機関2の運転中には
大気連絡通路56から導入した大気によって吸着保持し
た蒸発燃料を離脱してパージ通路42から吸気通路6に
供給させるものである。
【0019】燃料噴射弁12とソレノイド弁50とパー
ジ弁54とエアカット弁58とは、制御手段62に連絡
している。
【0020】そして、内燃機関2の燃料タンク16への
給油前においては、図8に示す如く、リフューエルベー
パコントロール弁26とソレノイド弁50とが閉鎖され
ており、圧力コントロール弁52によって燃料タンク1
6のタンク内圧が保持されている。
【0021】このとき、燃料タンク16のタンク内圧が
所定の設定圧よりも大となると、圧力コントロール弁5
2が第3エバポ通路40を開放するように動作し、燃料
タンク16内で発生した蒸発燃料が第3エバポ通路40
によってキャニスタ44に吸着される。
【0022】また、内燃機関2の燃料タンク16への給
油中においては、図9に示す如く、リフューエルベーパ
コントロール弁26の第1室に負圧が作用してリフュー
エルベーパコントロール弁26が開放されることとな
り、燃料タンク16内で発生した蒸発燃料が第1エバポ
通路36によってキャニスタ44に吸着される。
【0023】そして、キャニスタ44に吸着された蒸発
燃料は、内燃機関の運転状態に応じて、パージ通路42
を介して吸気通路6にパージされる。
【0024】更に、内燃機関の燃料タンク16への給油
後においては、図10に示す如く、リフューエルベーパ
コントロール弁26とソレノイド弁50とが閉鎖されて
おり、圧力コントロール弁52が燃料タンク16のタン
ク内圧を保持している。
【0025】そして、内燃機関の運転中においては、図
11に示す如く、リフューエルベーパコントロール弁2
6と圧力コントロール弁52とが閉鎖されているが、ソ
レノイド弁50が開放され、燃料タンク16内で発生し
た蒸発燃料が第2エバポ通路38と第3エバポ通路40
の一部とによってキャニスタ44に吸着される。
【0026】更にまた、内燃機関の燃料タンク16への
給油直後の満タンク時においては、図12に示す如く、
リフューエルベーパコントロール弁26の第1室内の圧
力P1 と燃料タンク16内の圧力P2 との関係は、 P2 >P1 となり、給油管20内の油面と燃料タンク16内の油面
との差をh1 (〓Ag)とすると、第1室内の圧力P1 に
差h1 (〓Ag)を加えることにより、燃料タンク16内
の圧力P2 と略同等となるものである。
【0027】また、内燃機関の燃料タンク16への給油
による満タンク後の走行中においては、図13に示す如
く、リフューエルベーパコントロール弁26が開放され
ることとなり、図示しないキャニスタと燃料タンク16
内とが第1エバポ通路36を介して連絡され、リフュー
エルベーパコントロール弁26の第1室内の圧力P1’
と燃料タンク16内の圧力P2 ’との関係は、 P2 ’>P1 ’ となり、給油管20内の油面と燃料タンク16内の油面
との差をh2 ’(〓Ag)とすると、第1室内の圧力P1
’に差h2 ’(〓Ag)を加えることにより、燃料タン
ク16内の圧力P2 ’と略同等となるものである。
【0028】この結果、前記リフューエルベーパコント
ロール弁の第1室内の圧力と燃料タンク内の圧力と間に
圧力差が生じ、この圧力差がリフューエルベーパコント
ロール弁の付勢力に打ち勝つと、内燃機関停止時及び運
転時に燃料タンク内の燃料や蒸発燃料がキャニスタ側に
流入することとなり、燃料や蒸発燃料によってキャニス
タが劣化し、キャニスタ性能を確保することができない
とともに、エバポエミッションが増大するという不都合
がある。
【0029】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、燃料タンク内に連通した
エバポ通路と内燃機関の吸気系の吸気通路に連通したパ
ージ通路との間に前記内燃機関の停止中に前記燃料タン
ク内で発生して前記エバポ通路に導かれた蒸発燃料を吸
着保持するとともに前記内燃機関の運転中には大気連絡
通路から導入した大気によって吸着保持した蒸発燃料を
離脱して前記パージ通路から前記吸気通路に供給させる
キャニスタを設け、前記パージ通路途中に前記内燃機関
の運転状態に応じて前記吸気通路への蒸発燃料量を制御
するパージ弁を設け、前記燃料タンクに燃料量によって
上下動し前記エバポ通路を開閉するフロート弁を設け、
前記燃料タンクからの作用圧が設定圧よりも大となった
際にエバポ通路を開放するタンク内圧制御弁を設けた内
燃機関の蒸発燃料制御装置において、前記燃料タンクに
リフューエルベーパコントロール弁を設け、このリフュ
ーエルベーパコントロール弁を、ダイヤフラムにより区
画され前記燃料タンクの給油管の給油側近傍に連絡すべ
く形成した第1室とダイヤフラムにより区画され前記キ
ャニスタ及び燃料タンクに連絡すべく形成した第2室と
により構成し、前記第1室とキャニスタとを連絡する連
通路を設けるとともにこの連通路途中にはチェックバル
ブを設けたことを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の態様】この発明の構成によれば、リフュ
ーエルベーパコントロール弁の第1室とキャニスタとを
連絡する連通路途中に設けたチェックバルブにより、燃
料タンクへの給油中を除く、内燃機関停止時及び運転時
にリフューエルベーパコントロール弁が閉鎖され、燃料
タンク内の燃料や蒸発燃料がキャニスタ側に流入する惧
れが全くなく、燃料や蒸発燃料によるキャニスタの劣化
を防止し、キャニスタ性能を確保している。
【0031】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。
【0032】図1〜図6はこの発明の実施例を示すもの
である。この実施例において、上述の従来技術に使用し
たものと同一機能を果たす箇所には、その箇所の符号に
記号「A」を付して説明するとともに、新規符号の場合
にも記号「A」を付して説明する。
【0033】図1〜図6に示す如く、車両(図示せず)
の燃料タンク16Aに、給油キャップ18Aが備えられ
た給油管(フィラーホース)20Aが連設されている。
この給油管20Aは、給油路(フィラー通路)22Aを
形成する。
【0034】前記燃料タンク16A内には、図示しない
燃料ポンプと、図示しないタンク圧力センサと、燃料量
によって上下動する後述するフロート弁体26A−3を
有するリフューエルベーパコントロール弁26A及びフ
ロート弁28Aと、燃料量を検出するレベルゲージ(図
示せず)とが設けられている。
【0035】燃料タンク16Aと図示しない内燃機関の
吸気系間には、正圧式の蒸発燃料制御装置(エバポシス
テム)34Aが設けられている。
【0036】この蒸発燃料制御装置34Aにおいては、
各一端側が燃料タンク16A内に連通したエバポ通路、
例えば第1〜第3エバポ通路36A〜40Aの各他端側
と、一端側が吸気通路(図示せず)を構成する図示しな
いサージタンクに連通したパージ通路42Aの他端側と
の間に、キャニスタ44Aが設けられている。
【0037】第1エバポ通路36Aの一端側の端部は、
燃料タンク16A側のリフューエルベーパコントロール
弁26Aの第2室26A−2に連絡して設けられ、第2
エバポ通路38Aの一端側の端部は、第3エバポ通路4
0Aの途中に連通されている。
【0038】第3エバポ通路40Aの一端側の端部は、
燃料タンク16A内において図示しないフロート案内体
内で案内されて上下動するフロート弁28Aによって開
閉されるようにフロート案内体内で燃料タンク16の上
部から所定距離だけ離間した箇所に配設されている。
【0039】燃料タンク16A内において、第1エバポ
通路36Aの一端側の端部と第3エバポ通路40Aの一
端側の端部との間には、隔差が存在する。
【0040】前記第1エバポ通路36Aの他端側はキャ
ニスタ44Aの上部位置に連通するとともに、第2エバ
ポ通路38Aの他端側は第3エバポ通路40Aの途中に
連通し、第3エバポ通路40Aの他端側はキャニスタ4
4Aの上部位置に連通している。
【0041】前記リフューエルベーパコントロール弁2
6Aには、フロート弁体26A−3と、ハウジング26
A−4内で区画体であるダイヤフラム26A−5によっ
て区画形成された圧力作用室たる第1室26A−1と、
通路連絡室たる第2室26A−2とが設けられ、また、
第1室26A−1にはダイヤフラム26A−5を押圧す
るスプリング26A−6が設けられ、更に、第2室26
A−2でダイヤフラム26A−5の中央部位が接離する
ことによって第1エバポ通路36Aを開閉させる弁座体
(図示せず)が設けられている。
【0042】つまり、リフューエルベーパコントロール
弁26Aは、ダイヤフラム26A−5により区画され前
記燃料タンク16Aの給油管(フィラーホース)20A
の給油側近傍に連絡すべく形成した第1室26A−1と
ダイヤフラム26A−5により区画され前記キャニスタ
44A及び燃料タンク16Aに連絡すべく形成した第2
室26A−2とにより構成されている。
【0043】そして、第1室26A−1と給油路22A
とは、タンク側連絡通路48Aによって連絡されてい
る。なお、符号50Aはソレノイド弁、52Aは圧力コ
ントロール弁、54Aはパージ弁(ソレノイド弁)、5
8Aはエアカット弁(ソレノイド弁)、60Aはエアク
リーナ、72Aは大気連絡通路である。
【0044】ここで、前記第1室26A−1とキャニス
タ44Aとを連絡する連通路74Aを設けるとともに、
この連通路74A途中にチェックバルブ76Aを設ける
構成とする。
【0045】詳述すれば、図1に示す如く、連通路74
Aの一端側を、給油後の内燃機関停止時及び運転時に第
1室26A−1と給油管20Aの給油側近傍との圧力差
をなくすべくリフューエルベーパコントロール弁26A
の第1室26A−1と給油管20Aの給油側近傍の第1
室26A−1と給油路22Aとを連絡するタンク側連絡
通路48A途中に連絡して設けるとともに、連通路74
Aの他端側を、第2エバポ通路38Aの連絡部位よりも
キャニスタ44A側の第3エバポ通路40Aに連絡して
設け、連通路74A途中に1ウェイバルブからなるチェ
ックバルブ76Aを配設している。
【0046】また、前記チェックバルブ76Aは、内燃
機関停止中に燃料タンク16A内の圧力が上昇した際
に、燃料タンク16A内の圧力を所定の設定レベルに保
持し、蒸発燃料がキャニスタ44A内に流入するのを防
止している。
【0047】更に、前記チェックバルブ76Aは、給油
中に給油管20Aの給油側近傍の給油路22Aの蒸発燃
料をキャニスタ44A側に流入させ、蒸発燃料が給油管
20Aの給油側から大気に放出されるのを防止してい
る。
【0048】更にまた、前記燃料タンク16Aの給油キ
ャップ18A近傍の給油管(フィラーホース)20A内
には、無鉛あるいは有鉛用給油ガン(図示せず)を検知
する図示しないバルブが配設されている。
【0049】なお符号78Aは、前記チェックバルブ7
6Aをバックアップするオリフィス、80Aは逆止弁で
ある。
【0050】次に作用を説明する。
【0051】前記内燃機関の停止時且つ給油前には、図
2に示す如く、リフューエルベーパコントロール弁26
Aとソレノイド弁50Aとが閉鎖されており、燃料タン
ク16A内の蒸発燃料が開放されるフロート弁28Aを
介して圧力コントロール弁52Aに至り、この圧力コン
トロール弁52Aが燃料タンク16Aのタンク内圧を保
持し、余剰のタンク内圧は圧力コントロール弁52Aを
介してキャニスタ44Aに流れる。
【0052】燃料タンク16Aへの給油中には、図3に
示す如く、大気圧と等しい状態にあるリフューエルベー
パコントロール弁26Aの第1室26A−1内の圧力P
1 と約50〜300〓Agの燃料タンク16A内の圧力P
2 との関係が、 P2 >P1 となっており、リフューエルベーパコントロール弁26
Aが開放され、第1エバポ通路36Aを介して燃料タン
ク16A内の蒸発燃料がキャニスタ44Aに吸着され
る。
【0053】燃料タンク16Aへの給油直後且つ内燃機
関の停止時には、図4に示す如く、未だ、リフューエル
ベーパコントロール弁26Aの第1室26A−1内の圧
力P1 と燃料タンク16A内の圧力P2 との関係が、 P2 >P1 の傾向にある。
【0054】しかし、給油管20A内の燃料面と燃料タ
ンク16Aの燃料面との高低差Hによる高低圧力PH
勘案すると、 P2 =P1 +PH となっており、リフューエルベーパコントロール弁26
Aは閉鎖状態にある。
【0055】そして、燃料タンク16Aへの給油直後且
つ内燃機関の運転時(その1)には、ソレノイド弁50
Aが開放されるので、略大気圧のキャニスタ44A側の
圧力がチェックバルブ76Aを開放させてリフューエル
ベーパコントロール弁26Aに作用し、燃料タンク16
A内の圧力P2 が大気圧となる。つまり、 P2 =P1 +Ph となる。
【0056】このとき、燃料タンク16A内の圧力P2
が大気圧に近づくと、給油キャップ18Aが閉鎖されて
いるので、リフューエルベーパコントロール弁26Aの
第1室26A−1内の圧力P1 も変化し、リフューエル
ベーパコントロール弁26Aの第1室26A−1内の圧
力P1 も負圧状態となる。すなわち、燃料タンク16A
内の圧力P2 とリフューエルベーパコントロール弁26
Aの第1室26A−1内の圧力P1 との差圧△Pは、図
4に示すものと同様のレベルで推移する。
【0057】しかし、前記チェックバルブ76Aを、リ
フューエルベーパコントロール弁26Aの第1室26A
−1内の圧力P1 に係わる連通路74A途中に設けたこ
とにより、リフューエルベーパコントロール弁26Aの
第1室26A−1内の圧力P1 が負圧となった場合に、
リフューエルベーパコントロール弁26Aの第1室26
A−1内の圧力P1 が略大気圧となるように作用する。
つまり、リフューエルベーパコントロール弁26Aの第
1室26A−1内の圧力P1 と燃料タンク16A内の圧
力P2 とが略同一の圧力レベルとなる。この状態が図6
の内燃機関の運転時(その2)である。
【0058】前記オリフィス78Aは、リフューエルベ
ーパコントロール弁26Aの第1室26A−1内の圧力
P1 と燃料タンク16A内の圧力P2 とを略同一の圧力
レベルとすべく機能するものであるが、給油エミッショ
ンが増大しないように、燃料タンク16Aの燃料充満
時、つまり満タン時に燃料タンク16Aの燃料内に位置
すべく設けてあるため、燃料が運転によってある程度消
費され、燃料面が低下してオリフィス78Aが燃料面よ
りも上方位置となるまでは機能しない。従って、オリフ
ィス78Aは、あくまで前記チェックバルブ76Aのバ
ックアップ、つまりホローするものである。
【0059】これにより、前記リフューエルベーパコン
トロール弁26Aの第1室26A−1とキャニスタ44
Aとを連絡する連通路74A途中に設けたチェックバル
ブ76Aによって燃料タンク16Aへの給油中を除く、
内燃機関停止時及び運転時にリフューエルベーパコント
ロール弁26Aが閉鎖され、燃料タンク16A内の燃料
や蒸発燃料がキャニスタ44A側に流入する惧れが全く
なく、燃料や蒸発燃料によるキャニスタ44Aの劣化を
防止し得て、キャニスタ性能を確保し得る。
【0060】また、前記内燃機関停止中に燃料タンク1
6A内の圧力が上昇した際に、チェックバルブ76Aに
よって燃料タンク16A内の圧力を所定の設定レベルに
保持し得ることにより、蒸発燃料がキャニスタ44A内
に流入するのを確実に防止することができ、キャニスタ
44Aの劣化防止に寄与し得る。
【0061】更に、給油中には、前記チェックバルブ7
6Aによって給油管20Aの給油側近傍の給油路22A
の蒸発燃料をキャニスタ44A側に流入させることがで
きることにより、蒸発燃料が給油管20Aの給油側から
大気に放出されるのを防止し得て、実用上有利である。
【0062】なお、この発明は上述実施例に限定される
ものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0063】例えば、この発明の実施例において、リフ
ューエルベーパコントロール弁の第1室とキャニスタと
を連絡する連通路途中に設けたチェックバルブを、1ウ
ェイバルブとして説明したが、チェックバルブを2ウェ
イバルブとすることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、燃料タンク内に連通したエバポ通路と内
燃機関の吸気系の吸気通路に連通したパージ通路との間
に内燃機関の停止中に燃料タンク内で発生してエバポ通
路に導かれた蒸発燃料を吸着保持するとともに内燃機関
の運転中には大気連絡通路から導入した大気によって吸
着保持した蒸発燃料を離脱してパージ通路から吸気通路
に供給させるキャニスタを設け、パージ通路途中に内燃
機関の運転状態に応じて吸気通路への蒸発燃料量を制御
するパージ弁を設け、燃料タンクに燃料量によって上下
動しエバポ通路を開閉するフロート弁を設け、燃料タン
クからの作用圧が設定圧よりも大となった際にエバポ通
路を開放するタンク内圧制御弁を設けた内燃機関の蒸発
燃料制御装置において、燃料タンクにリフューエルベー
パコントロール弁を設け、リフューエルベーパコントロ
ール弁を、ダイヤフラムにより区画され燃料タンクの給
油管の給油側近傍に連絡すべく形成した第1室とダイヤ
フラムにより区画されキャニスタ及び燃料タンクに連絡
すべく形成した第2室とにより構成し、第1室とキャニ
スタとを連絡する連通路を設けるとともに連通路途中に
チェックバルブを設けたので、リフューエルベーパコン
トロール弁の第1室とキャニスタとを連絡する連通路途
中に設けたチェックバルブによって燃料タンクへの給油
中を除く、内燃機関停止時及び運転時にリフューエルベ
ーパコントロール弁が閉鎖され、燃料タンク内の燃料や
蒸発燃料がキャニスタ側に流入する惧れが全くなく、燃
料や蒸発燃料によるキャニスタの劣化を防止し得て、キ
ャニスタ性能を確保し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す内燃機関の蒸発燃料制
御装置のシステム構成図である。
【図2】内燃機関の停止時且つ給油前の燃料タンクの概
略図である。
【図3】燃料タンクへの給油中の燃料タンクの概略図で
ある。
【図4】燃料タンクへの給油直後且つ内燃機関の停止時
の燃料タンクの概略図である。
【図5】燃料タンクへの給油直後且つ内燃機関の運転時
(その1)の燃料タンクの概略図である。
【図6】内燃機関の運転時(その2)の燃料タンクの概
略図である。
【図7】この発明の従来技術を示す内燃機関の蒸発燃料
制御装置のシステム構成図である。
【図8】給油前の燃料タンクの概略図である。
【図9】給油中の燃料タンクの概略図である。
【図10】給油後の燃料タンクの概略図である。
【図11】運転中の燃料タンクの概略図である。
【図12】給油直後の満タンク時の燃料タンクの概略図
である。
【図13】給油直後の満タンクとなった後の走行中の燃
料タンクの概略図である。
【符号の説明】
16A 燃料タンク 18A 給油キャップ 20A 給油管(フィラーホース) 22A 給油路(フィラー通路) 26A リフューエルベーパコントロール弁 26A−1 第1室 26A−2 第2室 26A−3 フロート弁体 26A−4 ハウジング 26A−5 ダイヤフラム 26A−6 スプリング 34A 蒸発燃料制御装置(エバポシステム) 36A 第1エバポ通路 38A 第2エバポ通路 40A 第3エバポ通路 74A 連通路 76A チェックバルブ 78A オリフィス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内に連通したエバポ通路と内
    燃機関の吸気系の吸気通路に連通したパージ通路との間
    に前記内燃機関の停止中に前記燃料タンク内で発生して
    前記エバポ通路に導かれた蒸発燃料を吸着保持するとと
    もに前記内燃機関の運転中には大気連絡通路から導入し
    た大気によって吸着保持した蒸発燃料を離脱して前記パ
    ージ通路から前記吸気通路に供給させるキャニスタを設
    け、前記パージ通路途中に前記内燃機関の運転状態に応
    じて前記吸気通路への蒸発燃料量を制御するパージ弁を
    設け、前記燃料タンクに燃料量によって上下動し前記エ
    バポ通路を開閉するフロート弁を設け、前記燃料タンク
    からの作用圧が設定圧よりも大となった際にエバポ通路
    を開放するタンク内圧制御弁を設けた内燃機関の蒸発燃
    料制御装置において、前記燃料タンクにリフューエルベ
    ーパコントロール弁を設け、このリフューエルベーパコ
    ントロール弁を、ダイヤフラムにより区画され前記燃料
    タンクの給油管の給油側近傍に連絡すべく形成した第1
    室とダイヤフラムにより区画され前記キャニスタ及び燃
    料タンクに連絡すべく形成した第2室とにより構成し、
    前記第1室とキャニスタとを連絡する連通路を設けると
    ともにこの連通路途中にはチェックバルブを設けたこと
    を特徴とする内燃機関の蒸発燃料制御装置。
  2. 【請求項2】 前記チェックバルブは、給油後の内燃機
    関停止時及び運転時に第1室と給油管の給油側近傍との
    圧力差をなくすべくリフューエルベーパコントロール弁
    の第1室と給油管の給油側近傍とを連絡するタンク側連
    絡通路に連絡した前記連通路途中に設けられるチェック
    バルブである特許請求の範囲の請求項1に記載の内燃機
    関の蒸発燃料制御装置。
  3. 【請求項3】 前記チェックバルブは、内燃機関停止中
    に燃料タンク内の圧力が上昇した際に、燃料タンク内の
    圧力を所定の設定レベルに保持し、蒸発燃料がキャニス
    タ内に流入するのを防止するチェックバルブである特許
    請求の範囲の請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記チェックバルブは、リフューエルベ
    ーパコントロール弁の第1室と給油管の給油側近傍とを
    連絡するタンク側連絡通路に連絡した前記連通路途中に
    設けられ、給油中に給油管の給油側近傍の蒸発燃料をキ
    ャニスタ側に流入させ、蒸発燃料が給油管の給油側から
    大気に放出されるのを防止するチェックバルブである特
    許請求の範囲の請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料制
    御装置。
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