JPH08258577A - 燃料蒸気排出防止装置 - Google Patents

燃料蒸気排出防止装置

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JPH08258577A
JPH08258577A JP8596895A JP8596895A JPH08258577A JP H08258577 A JPH08258577 A JP H08258577A JP 8596895 A JP8596895 A JP 8596895A JP 8596895 A JP8596895 A JP 8596895A JP H08258577 A JPH08258577 A JP H08258577A
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義明 小山田
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仁志 原島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料給油時に、燃料タンク内で発生する燃料蒸
気の大気への排出を防止する。 【構成】本発明は、燃料タンク10と、一端を該燃料タ
ンク10に連結し、他端近傍に給油ガンの挿入により開
閉するシャッター23を設けたフィラーパイプ20と、
前記燃料タンク10内で発生した燃料蒸気を吸着するキ
ャニスタ30と、該キャニスタ30と燃料タンク10と
を連結し、燃料液面とともに上昇して満タン規制する満
タン規制バルブ71と燃料給油時に燃料タンク10内の
圧力増加により開閉するエアベント回路切換バルブ72
とを有するエアベント回路70と、前記キャニスタ30
と燃料タンク10とを連結し、前記シャッター23に連
動して開閉するエアブリーザ回路切換バルブ63とを有
するエアブリーザ回路60とから構成したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料給油時に発生する
燃料蒸気の大気への排出を防止する燃料蒸気排出防止装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの燃料タンクには燃料タンク
上方からエバポパイプを介してキャニスタに連結し、さ
らにキャニスタとインテークマニホールドをパージパイ
プを介して連結する燃料蒸気排出防止装置を設けてい
る。そして燃料タンク内で発生した燃料蒸気は燃料タン
クからエバポパイプを介してキャニスタに吸着し、パー
ジパイプを介してエンジンに供給して燃焼させる。また
燃料タンクには、燃料給油のためのフィラーパイプを設
け、このフィラーパイプ上方と燃料タンク上方とを連結
するベントパイプを設け、燃料給油時には燃料タンク内
の圧力をベントパイプを通って大気へ逃がすことで燃料
を満タンにすることができる。従って、燃料給油時には
キャニスタが燃料蒸気を吸着できず、ベントパイプを介
して大量に大気へ排出されるため、大気汚染が問題視さ
れている。
【0003】そこで特開平2−119667号公報に記
載の従来の燃料蒸気排出防止装置では図6に示すように
燃料タンク1とエンジン吸気系4とを連結するエバポパ
イプ6と、そのエバポパイプ6の途中に設けられたキャ
ニスタ3と、燃料タンク1上面とフィラーパイプ2上方
とを連結するベントパイプ5を分岐してオンボードキャ
ニスタ3aに連結するキャニスタパイプ7とを設けてい
る。このキャニスタパイプ5の途中には通常、燃料蒸気
がエバポパイプ6を介してキャニスタ3に吸着されるよ
うに常時閉塞し、燃料給油時のみ開放する電磁バルブ7
aと、燃料給油時のみ作動するポンプ7bとを設けてい
る。そしてフィラーパイプ2上端近傍に設けたスイッチ
などの検出装置8が給油ガンを挿入して給油するのを検
出すると、電磁バルブ7aを開放し、ポンプ7bを始動
して燃料タンク1内で発生し、ベントパイプ5を通って
大気へ排出されようとする燃料蒸気をキャニスタパイプ
7側に吸入し、オンボードキャニスタ3aで吸着する。
従って燃料給油時に燃料蒸気を大気へ排出することがな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の燃料蒸気排出防止装置においては、燃料給油時にベン
トパイプを介して大気に排出される燃料蒸気をポンプに
てオンボードキャニスタに吸入するが、依然ベントパイ
プがフィラーパイプに連結されるため、ポンプにて吸入
できない燃料蒸気がベントパイプからフィラーパイプを
介して大気に排出される虞があるという問題がある。
【0005】そこで本発明は上記した従来技術の問題に
鑑みてなされたものであり、ベントパイプとフィラーパ
イプとを連結せず、燃料給油時には、燃料タンク内で発
生したすべての燃料蒸気をエアベント回路を介してキャ
ニスタに吸着することで燃料蒸気の大気への排出を防止
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の燃料蒸気
排出防止装置は、燃料タンクと、一端を該燃料タンクに
連結し、他端近傍に給油ガンの挿入により開口するシャ
ッターを設けたフィラーパイプと、前記燃料タンク内で
発生した燃料蒸気を吸着するキャニスタと、該キャニス
タと燃料タンクとを連結し、燃料タンク上面内側で内部
にフロートを有し燃料液面とともに上昇して満タン規制
する満タン規制バルブと燃料給油時に燃料タンク内の圧
力増加により開放するエアベント回路切換バルブとを有
するエアベント回路と、前記キャニスタと燃料タンクと
を連結し、前記シャッターに連動して開閉するエアブリ
ーザ回路切換バルブとを有するエアブリーザ回路とから
なることを特徴とする。
【0007】本発明の第2の燃料蒸気排出防止装置は、
燃料タンクと、一端を該燃料タンクに連結し、他端に給
油ガンの挿入により開閉するシャッターを設けたフィラ
ーパイプと、前記燃料タンク内で発生した燃料蒸気を吸
着するキャニスタと、該キャニスタとキャニスタ側パイ
プとを介して連結し、前記シャッターの開閉に連動して
切換える弁体を有する切換バルブと、該切換バルブと燃
料タンクとを連結し、燃料タンク上面内側に内部にフロ
ートを有し燃料液面とともに上昇して満タン規制する満
タン規制バルブを有するエアベント回路と、前記切換バ
ルブと燃料タンクとを連結するエアブリーザ回路とから
なり、燃料給油時には前記切換バルブによりキャニスタ
側パイプとエアベント回路とを連通し、燃料給油時以外
にはキャニスタ側パイプとエアブリーザ回路とを連通す
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】第1の燃料蒸気排出防止装置によると、燃料給
油時に給油ガンをフィラーパイプに挿入すると給油ガン
先端によりシャッターを開口し、このシャッターの開口
に連動してエアブレーザ回路切換バルブを閉塞する。そ
して燃料タンクに対し給油を開始すると燃料タンク内の
燃料液面の上昇に伴い、燃料タンク内の圧力が高くな
る。従って、燃料タンク内の圧力が満タン規制バルブを
通ってエアベント回路切換バルブのスプリング付勢力に
抗してダイヤフラムを押し上げることでエアベント回路
切換バルブを開放し、燃料タンク内の燃料蒸気がエアベ
ント回路を通ってキャニスタに吸着されるため、大気へ
の排出を防止することができる。
【0009】第2の燃料蒸気排出防止装置によると、燃
料給油時に給油ガンをフィラーパイプに挿入すると給油
ガン先端によりシャッターが開口し、このシャッターの
開口に連動して切換バルブが切換えられてエアベント回
路とキャニスタ側パイプとが連通する。従って燃料タン
クに対し給油を開始すると燃料タンク内の燃料液面が上
昇するに伴い燃料タンク内の圧力が高くなる。従って、
燃料タンク内で発生した燃料蒸気は満タン規制バルブ、
エアベント回路、切換バルブ、キャニスタ側パイプを通
ってキャニスタに吸着されるため大気への排出を防止す
ることができる。
【0010】
【実施例】図面は本発明の一実施例を示すものであり、
図1は第1実施例の燃料蒸気排出防止装置の全体構成
図、図2は給油ガンを挿入した状態のフィラーパイプ上
方の拡大図、図3はエアベント回路切換バルブの拡大
図、図4は第2実施例の燃料蒸気排出防止装置の全体構
成図、図5は切換バルブを示すものであり、(a)は燃
料給油以外の状態を示す説明図、(b)は燃料給油状態
を示す説明図をそれぞれ示す。
【0011】まず、燃料タンク全体の概要について説明
する。
【0012】図1において、10は燃料タンクであり、
この燃料タンク10の上方には燃料を給油するためのフ
ィラーパイプ20を連結して設けている。このフィラー
パイプ20の上端には、フィラーパイプ20の開口部を
閉塞するためのフィラーキャップ21を螺着して設けて
いる。また、このフィラーキャップ21をフィラーパイ
プ20より外して図2に示すように給油ガンGを挿入し
たときにフィラーパイプ20内面にフィラーパイプ20
より径を小さくして先細り形状とし、先端に開口を設
け、先細り形状の部分で給油ガンGを開口に案内し、そ
の開口で給油ガンG先端を支持することができるリスト
リクタ22を固着して設けている。さらに、このリスト
リクタ22の開口を板バネなどの付勢、または自重によ
り常に閉塞し、給油ガンG先端に押されると開口するよ
うフィラーパイプ20内側にヒンジ結合されたシャッタ
ー23を設けている。そしてフィラーパイプ20の下方
には、リキッドシール機能を持たせるためにフィラーパ
イプ20を屈曲して形成すると共に燃料給油時に燃料タ
ンク10内が高圧となり、液化燃料が燃料タンク10か
らフィラーパイプ20へ吹き返さないように燃料タンク
10とフィラーパイプ20との連結箇所に吹返し防止弁
24を設けている。
【0013】30は燃料蒸気を吸着するためのキャニス
タであり、このキャニスタ30には、燃料蒸気の排出口
31、吸入口32および大気の吸排口33を形成し、排
出口31はエンジンのインテークマニホールド40のス
ロットル弁の下流位置とパージ回路50を介して連結
し、パージ回路50の途中にはエンジンの運転条件や燃
料タンク10内の圧力状態により開放するデューティソ
レノイドバルブよりなるパージ制御弁51が介在してい
る。そして、このパージ制御弁51が開放するとインテ
ークマニホールド負圧によりキャニスタ30内の燃料蒸
気がパージ回路50に吸入されてエンジンで燃焼され
る。またキャニスタ30の吸入口32には燃料タンク1
0上面と連結し、燃料給油時に燃料タンク10内で発生
する燃料蒸気をキャニスタ30で吸着するためのエアベ
ント回路70と、燃料給油時以外に燃料タンク10内で
発生する燃料蒸気をキャニスタ30で吸着するためのエ
アブリーザ回路60とを連結してなる。
【0014】エアブリーザ回路60は、燃料タンク10
上面で、かつ車幅方向2箇所に連結している。このエア
ブリーザ回路60の燃料タンク10との連結箇所で、か
つ燃料タンク10内側には燃料液面と共に上下移動して
エアブリーザ回路60の開口を閉塞するフロートを内部
に有するフューエルカットオフバルブ61,61を設け
ることで、コーナリング時などの燃料タンク10の傾き
時に液化燃料がキャニスタ30に流出することを防止す
る。また、このエアブリーザ回路60にはフューエルカ
ットオフバルブ61,61の下流側にそれぞれ設けた燃
料タンク側パイプ62を合流させてフィラーパイプ20
の上方外周でシャッター23の開閉に連動してバルブ6
3aが開閉するエアブリーザ回路切換バルブ63を設け
ている。このエアブリーザ回路切換バルブ63は常時開
放されており、燃料タンク10内で発生した燃料蒸気を
キャニスタ30で吸着し、燃料給油時はシャッター23
に押し上げられて閉塞し、燃料タンク10内の圧力がエ
アブリーザ回路60を通って逃げることを防止するた
め、満タン規制を確実に行うことができる。また、この
エアブリーザ回路切換バルブ63の下流側には、エンジ
ンの運転条件や燃料タンク10内が熱膨張等により高圧
になったことを検出してパージ回路50のパージ制御弁
51を開放することでインテークマニホールド負圧によ
りキャニスタ30内の圧力が燃料タンク10内の圧力よ
り低下すると燃料タンク10からキャニスタ30へ開放
し、燃料液面の低下等により燃料タンク10内の圧力が
キャニスタ30内の圧力より低下するとキャニスタ30
から燃料タンク10へ開放することで燃料タンク10内
を一定の圧力に保つ双方向性の低圧2ウェイバルブより
なる圧力制御弁64を設ける。この圧力制御弁64の下
流側には車両がロールオーバしたときに液化燃料が燃料
タンク10よりキャニスタ30側に流出することを防止
するためのロールオーババルブ65を設けており、この
ロールオーババルブ65の下流側をキャニスタ30に連
結する。
【0015】次に、エアベント回路70は、燃料タンク
10上面に連結され、このエアベント回路70の燃料タ
ンク10との連結箇所で、かつ燃料タンク10内側には
燃料給油時に燃料液面と同様に上昇し、燃料満タン時に
エアベント回路70の開口を閉塞するフロートを内部に
有する満タン規制バルブ71を設けている。また、この
エアベント回路70には満タン規制バルブ71とキャニ
スタ30との間に図3に示すように、ダイヤフラム72
aにより上室72bと下室72cとに区切られ、上室7
2bには常に下室72c側に付勢するスプリング72d
と、フィラーパイプ20の上方に連結したフィラーパイ
プ側パイプ73とを設け、下室72cには満タン規制バ
ルブ71と連結し、上端開口部を常にダイヤフラム72
aにより閉塞された燃料タンク側パイプ74と、一端を
キャニスタ30と連結し、他端の開口部を常にダイヤフ
ラム72aにより閉塞されたキャニスタ側パイプ75と
からなるエアベント回路切換バルブ72を設けている。
このエアベント回路切換バルブ72の下流側はエアブリ
ーザ回路60に連結し、キャニスタ30に連結される。
【0016】以上のような構成により、燃料給油中に燃
料タンク10内で発生した燃料蒸気はフィラーパイプ2
0下方のリキッドシール機能により燃料タンク10から
フィラーパイプ20へ排出することを防止している。ま
た、給油ガンGをフィラーパイプ20に挿入するとリス
トリクタ22により開口まで案内された給油ガンG先端
によりシャッター23が開口し、このシャッター23の
開口に連動してエアブリーザ回路切換バルブ63を閉塞
する。従って、燃料給油中の燃料タンク10内の圧力が
エアブリーザ回路60を通って逃げることを防止するた
め満タン規制を確実に行うことができる。燃料タンク1
0に対し燃料給油を開始すると燃料タンク10内の燃料
液面が上昇するに伴い、燃料タンク10内の圧力が高く
なり、エアベント回路切換バルブ72の下室72cの圧
力も高くなる。しかし、エアベント回路切換バルブ72
の上室72bはフィラーパイプ20と連通するため、ほ
ぼ大気圧であり、上室72bと下室72cとの圧力差が
生じてダイヤフラム72aをスプリング付勢力に抗して
押し上げてエアベント回路切換バルブ72を開放する。
そして燃料蒸気はエアベント回路を通ってキャニスタに
吸着される(図1のの黒塗り矢印で示す)。
【0017】燃料給油時以外の場合は、エンジンの運転
条件や燃料タンク10内の圧力状態により、パージ回路
50のパージ制御弁51を開放する。そしてインテーク
マニホールド負圧によりキャニスタ30内の圧力が燃料
タンク10内より低下すると、圧力制御弁64が燃料タ
ンク10からキャニスタ30へ開放する。従って、熱膨
張等で高圧となっている燃料タンク10内で発生した燃
料蒸気はエアブリーザ回路60のフィーエルカットオフ
バルブ61、燃料タンク側パイプ62、エアブリーザ回
路切換バルブ63、圧力制御弁64、ロールオーババル
ブ65を介してキャニスタ30に吸着される(図1の白
抜き矢印で示す)。また燃料液面の低下等で燃料タンク
10内の圧力がキャニスタ30より低下すると圧力制御
弁64がキャニスタ30から燃料タンク10へ開放し、
燃料タンク10内の負圧により大気をキャニスタ30の
大気吸排口33より吸入する。従って燃料タンク10内
に大気を供給することで燃料タンク10内を一定の圧力
に保つことができる。
【0018】次に図4,5に示す本発明の第2の実施例
を説明する。
【0019】第2の実施例において、燃料タンク10
と、燃料タンク10上方に連結され、上方にシール部材
22とシャッター23とを設け、下方に屈曲してリキッ
ドシール機能を持たせると共に吹き返し防止弁24を設
けたフィラーパイプ20と、燃料蒸気の排出口31、吸
入口32及び大気の吸排口33を有するキャニスタ30
と、このキャニスタ30の燃料蒸気の排出口31からエ
ンジンのインテークマニホールド40と連結するパージ
回路50と、そのパージ回路50の途中に所定の条件に
より開閉するパージ制御弁51とからなる構成は第1の
実施例と同一の構成であるから同一符号を付して説明を
省略する。
【0020】キャニスタ30の燃料蒸気の吸入口32
は、キャニスタ側パイプ80を介してフィラーパイプ2
0上方の外周に設けられた3ポート2位置弁よりなり、
エアブリーザ回路60とエアベント回路70とを切換え
て、キャニスタ側パイプ80と連通する切換バルブ90
と連結する。この切換バルブ90は第1弁室91、第2
弁室92、第3弁室93よりなりそれぞれにエアブリー
ザ回路60、エアベント回路70、キャニスタ側パイプ
80を連結してなる。そしてエアベント回路70を連結
する第1弁室91とキャニスタ側パイプ80を連結する
第3弁室93とを仕切る第1隔壁94には第1弁室91
と第3弁室93を連通するための第1の孔95と、常に
スプリングなどで付勢されて第1の孔94を閉塞する弁
体96と、この弁体96と一体に形成され、フィラーパ
イプ20内に設けられたシャッター23に連動して開閉
するように第1の孔95とフィラーパイプ20とを貫通
する弁体96の案内部97とを設けている。さらにエア
ブリーザ回路60を連結する第2弁室92と第1弁室9
1、第3弁室93とを仕切る第2隔壁98にはシャッタ
ー23の開口に連動して移動する弁体96が当接する位
置に第2弁室92と第3弁室93とを連通する第2の孔
99を設けている。
【0021】切換バルブ90の第2弁室92に連結する
エアブリーザ回路60は、燃料タンク10上面で、かつ
車幅方向2箇所に連結している。このエアブリーザ回路
60の燃料タンク10との連結箇所で、かつ燃料タンク
10内側には燃料液面により上下移動してエアブリーザ
回路60の開口を閉塞するフロートを内部に有するフュ
ーエルカットオフバルブ61,61を設けることで、コ
ーナリング時などの燃料タンク10の傾き時に液化燃料
がキャニスタ30に流出することを防止する。また、こ
のフューエルカットオフバルブ61,61の下流側には
それぞれ燃料タンク側パイプ62を合流させた後、エン
ジンの運転条件や燃料タンク10内が熱膨張等により高
圧になったことを検出してパージ回路50のパージ制御
弁51を開放することでインテークマニホールド負圧に
よりキャニスタ30内の圧力が燃料タンク10内の圧力
より低下すると燃料タンク10からキャニスタ30へ開
放し、燃料液面の低下等により燃料タンク10内の圧力
がキャニスタ30内の圧力より低下したときにキャニス
タ30から燃料タンク10へ開放することで燃料タンク
10内を一定の圧力に保つ双方向性の低圧2ウェイバル
ブよりなる圧力制御弁64を設ける。この圧力制御弁6
4の下流側には車両がロールオーバしたときに液化燃料
が燃料タンク10よりキャニスタ30側に流出すること
を防止するためのロールオーババルブ65を設けてお
り、このロールオーババルブ65の下流側を切換バルブ
90の第2弁室92に連結する。
【0022】次に、切換バルブ90の第1弁室91に連
結するエアベント回路70は、燃料タンク10上面に連
結され、このエアベント回路70の燃料タンク10との
連結箇所で、かつ燃料タンク10内側には燃料給油時に
燃料液面と同様に上昇し、燃料満タン時にエアベント回
路70の開口を閉塞するフロートを内部に有する満タン
規制バルブ71を設けている。
【0023】以上のような構成により、燃料給油中に燃
料タンク10内で発生した燃料蒸気はフィラーパイプ2
0下方のリキッドシール機能により燃料タンク10から
フィラーパイプ20へ排出することを防止している。ま
た、給油ガンGをフィラーパイプ20に挿入するとリス
トリクタ22により開口まで案内されて給油ガンG先端
によりシャッター23が開口し、このシャッター23の
開口に連動して切換バルブ90の案内部97が押されて
弁体96が移動し、第2の孔99を閉塞するため第1弁
室91と第3弁室93とを連通する。従って燃料タンク
10に対し給油を開始すると燃料タンク10内の燃料液
面が上昇するに伴い燃料タンク10内の圧力が高くな
り、燃料タンク10内で発生した燃料蒸気は満タン規制
バルブ71、エアベント回路70、切換バルブ90の第
1弁室91、第3弁室93、キャニスタ側パイプ80を
通ってキャニスタ30に吸着される(図4の黒塗り矢印
で示す)。
【0024】燃料給油時以外の場合、切換バルブ90は
第1の孔95を閉塞するよう弁体96を付勢するため第
2弁室92と第3弁室93とが連通する。そしてエンジ
ンの運転条件や燃料タンク10内の圧力状態により、パ
ージ回路50のパージ制御弁51を開放するとインテー
クマニホールド負圧によりキャニスタ30内の圧力が燃
料タンク10より低下し、圧力制御弁64を燃料タンク
10からキャニスタ30へ開放する。従って、熱膨張等
で高圧となっていた燃料タンク10内で発生した燃料蒸
気はエアブリーザ回路60のフィーエルカットオフバル
ブ61、燃料タンク側パイプ62、圧力制御弁64、ロ
ールオーババルブ65、切換バルブ90の第2弁室9
2、第3弁室93、キャニスタ側パイプ80を介してキ
ャニスタに吸着される(図4の白抜き矢印で示す)。ま
た燃料液面の低下等で燃料タンク10内の圧力がキャニ
スタ30より低下すると圧力制御弁64がキャニスタ3
0から燃料タンク10へ開放し、燃料タンク10内の負
圧により大気をキャニスタ30の大気吸排口33より吸
入する。従って、燃料タンク10内に大気を供給するこ
とで燃料タンク10内を一定の圧力に保つことができ
る。
【0025】さらに、第1の実施例のように、エアベン
ト回路切換バルブ72とエアブリーザ回路切換バルブ6
3とを設けず、それらの機能を切換バルブ90のみで行
うため部品点数や取付け工数の削減が可能となり、車載
レイアウトにおいて有利である。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の燃料蒸気排
出防止装置は、燃料給油時に給油ガンをフィラーパイプ
に挿入すると給油ガン先端によりシャッターを開口し、
このシャッターに連動してエアブリーザ回路切換バルブ
を閉塞することで、燃料タンクに対し給油を開始すると
燃料タンク内の燃料液面の上昇に伴い、燃料タンク内の
圧力が高くなり、エアベント回路切換バルブの下室の圧
力も高圧となる。エアベント回路切換バルブの上室は、
フィラーパイプと連通するため、ほぼ大気圧であり、上
室と下室との圧力差が生じてダイヤフラムをスプリング
付勢力に抗して押し上げてエアベント回路切換バルブを
開放する。従って燃料蒸気は、エアベント回路を通って
キャニスタに吸着されるため、大気への排出を防止する
ことができる。
【0027】本発明の第2の燃料蒸気排出防止装置は、
燃料給油時に給油ガンをフィラーパイプに挿入すると給
油ガン先端によりシャッターが開口し、このシャッター
の開口に連動して切換バルブの案内部が押されて弁体が
移動し、第2の孔を閉塞するため第1弁室と第3弁室と
を連通する。従って燃料タンクに対し給油を開始すると
燃料タンク内の燃料液面が上昇するに伴い燃料タンク内
の圧力が高くなり、燃料タンク内で発生した燃料蒸気は
満タン規制バルブ、エアベント回路、切換バルブの第1
弁室、第3弁室、キャニスタ側パイプを通ってキャニス
タに吸着されるため、大気への排出を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、燃料蒸気
排出防止装置の全体構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示すもので、フィラー
パイプに給油ガンを挿入した状態の拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示すもので、エアベン
ト回路切換バルブの拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示すもので、燃料蒸気
排出防止装置の全体構成図である。
【図5】本発明の第2の実施例の切換バルブを示すもの
であり、(a)はフィラーキャップを螺着した状態を示
す説明図、(b)は給油のため、給油ガンを挿入した状
態を示す説明図である。
【図6】従来の技術を示す構成図である。
【符号の説明】
10 燃料タンク 20 フィラーパイプ 23 シャッター 30 キャニスタ 50 パージ回路 60 エアブリーザ回路 63 エアブリーザ回路切換バルブ 64 圧力制御弁 70 エアベント回路 71 満タン規制バルブ 72 エアベント回路切換バルブ 80 キャニスタ側パイプ 90 切換バルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、一端を該燃料タンクに連
    結し、他端近傍に給油ガンの挿入により開閉するシャッ
    ターを設けたフィラーパイプと、前記燃料タンク内で発
    生した燃料蒸気を吸着するキャニスタと、該キャニスタ
    と燃料タンクとを連結し、燃料タンク上面内側で内部に
    フロートを有し燃料液面とともに上昇して満タン規制す
    る満タン規制バルブと燃料給油時に燃料タンク内の圧力
    増加により開放するエアベント回路切換バルブとを有す
    るエアベント回路と、前記キャニスタと燃料タンクとを
    連結し、前記シャッターに連動して開閉するエアブリー
    ザ回路切換バルブとを有するエアブリーザ回路とからな
    ることを特徴とする燃料蒸気排出防止装置。
  2. 【請求項2】 燃料タンクと、一端を該燃料タンクに連
    結し、他端に給油ガンの挿入により開閉するシャッター
    を設けたフィラーパイプと、前記燃料タンク内で発生し
    た燃料蒸気を吸着するキャニスタと、該キャニスタとキ
    ャニスタ側パイプを介して連通し、前記シャッターの開
    閉に連動して切換える弁体を有する切換バルブと、該切
    換バルブと燃料タンクとを連結し、燃料タンク上面内側
    に内部にフロートを有し燃料液面とともに上昇して満タ
    ン規制する満タン規制バルブを有するエアベント回路
    と、前記切換バルブと燃料タンクとを連結するエアブリ
    ーザ回路とからなり、燃料給油時には前記切換バルブに
    よりキャニスタ側パイプとエアベント回路とを連通し、
    燃料給油時以外にはキャニスタ側パイプとエアブリーザ
    回路とを連通することを特徴とする燃料蒸気排出防止装
    置。
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