JP2008132989A - 車両用燃料タンク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】鞍形状燃料タンクに液体燃料を円滑に注入できるようにすることで、より円滑な給油作業をすることができる技術を提供する。
【解決手段】車両用燃料タンク装置10は、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室23と第2の燃料室24とこれら第1・第2の燃料室間を連通する中央の上げ底の連通室25とに区分した鞍形状燃料タンクを構成し、連通室25から外方にブリーザ通路52を延ばし、注入した液体燃料83が一定レベルまで上昇したときにブリーザ通路52の入口が、液体燃料83の液面を検知して、それ以上の燃料注入を阻止するように配置されている。第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83が膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路52の入口に直接当たることによる閉塞を阻止するバッフルプレート81を備える。
【選択図】図3
【解決手段】車両用燃料タンク装置10は、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室23と第2の燃料室24とこれら第1・第2の燃料室間を連通する中央の上げ底の連通室25とに区分した鞍形状燃料タンクを構成し、連通室25から外方にブリーザ通路52を延ばし、注入した液体燃料83が一定レベルまで上昇したときにブリーザ通路52の入口が、液体燃料83の液面を検知して、それ以上の燃料注入を阻止するように配置されている。第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83が膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路52の入口に直接当たることによる閉塞を阻止するバッフルプレート81を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は車両用燃料タンク装置の改良技術に関する。
車両において、燃料タンクに注入した液体燃料が一定レベルまで上昇したときに、タンク上部に備えたブリーザ通路をカット弁にて閉塞するようにした、燃料タンク装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第2884475号公報(第3頁、図1)
特許文献1によれば、従来の車両用燃料タンク装置は、燃料タンクに注入した液体燃料が一定レベルまで上昇したときに、タンク上部に備えたブリーザ通路をカット弁にて閉塞するようにしたものであり、燃料蒸発ガス排出防止装置を備える。燃料蒸発ガス排出防止装置は、燃料タンク内の燃料蒸発ガスをキャニスタに一時的に蓄え、エンジンが始動したときに、キャニスタからエンジンの吸気系に吸入させるようにする装置である。
ところで、車両には、前置きエンジン・後輪駆動車(FR車)のように、エンジンの動力をプロペラシャフトを介して後輪に伝達する駆動方式のものがある。このような車両においては、前後に通るプロペラシャフトに燃料タンクが干渉しない配置関係にする必要がある。
プロペラシャフトの最低地上高さは動力系の構造上、自ずから決まる。一方、燃料タンクはシート下に配置されることが多く、シート高さの制限を受けるので、地上高さを上げることには限界がある。燃料タンクがプロペラシャフトに干渉しないようにするには、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで鞍形状に形成することが考えられる。以下に、鞍形状燃料タンクを用いた従来の燃料タンク装置について説明する。
図4は従来の車両用燃料タンク装置の構成図であり、上記特許第2884475号公報の図1の構成を変形して表したものである。
従来の車両用燃料タンク装置100は、タンクの底101の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室102と第2の燃料室103とこれら第1・第2の燃料室102,103間を連通する中央の上げ底の連通室104とに区分した鞍形状燃料タンク105を構成し、連通室104から外方にブリーザ通路106を延ばし、燃料注入口107から第1の燃料室102に注入した液体燃料108を連通室104を介して第2の燃料室103にも溜めるようにし、注入した液体燃料108が一定レベルまで上昇したときにブリーザ通路106を閉塞するカット弁(フロート弁)109をブリーザ通路106の入口に備える。
従来の車両用燃料タンク装置100は、タンクの底101の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室102と第2の燃料室103とこれら第1・第2の燃料室102,103間を連通する中央の上げ底の連通室104とに区分した鞍形状燃料タンク105を構成し、連通室104から外方にブリーザ通路106を延ばし、燃料注入口107から第1の燃料室102に注入した液体燃料108を連通室104を介して第2の燃料室103にも溜めるようにし、注入した液体燃料108が一定レベルまで上昇したときにブリーザ通路106を閉塞するカット弁(フロート弁)109をブリーザ通路106の入口に備える。
連通室104から外方にブリーザ通路106を延ばし、その入口にカット弁109を設ける理由は、次の通りである。ガソリンスタンドの給油作業フロアは若干傾斜している。給油作業フロアに停止した車両は左又は右に若干傾くことになる。このような場合であっても、適正な給油量を確保するには、カット弁109を第1・第2の燃料室102,103ではなく、連通室104に配置することが好ましい。
燃料タンク105の底101の中央を上方へ窪ませ、その部分にプロペラシャフト111を通すことができる。ブリーザ通路106は、給油時のタンク内圧力によって開く開閉弁112を介して、キャニスタ113に接続している。図中、114はブリーザ通路、115はフロート弁、116は二方向弁、117はフィラーパイプである。
しかしながら、上記図4に示す従来の燃料タンク108は、タンクの底の中央からカット弁109までの高さH2が比較的小さくならざるを得ない。このため、第1の燃料室102から第2の燃料室103へ流れ込む液体燃料108が、カット弁109に当たることがあり得る。この結果、カット弁109は一時的に閉じて、ブリーザ通路106を閉塞する。燃料の注入を続行すると、内圧の上昇に応じてフィラーパイプ115内の液面が上昇し、給油ガン118の先端に達したときに、これを給油ガン118が検知して、注入を停止してしまう。このとき、第2の燃料室103内の液体燃料108は一定レベルに達していない。より円滑な給油作業をするには、このような現象の発生を極力排除することが好ましい。
そこで本発明の目的は、鞍形状燃料タンクにおける両方の燃料室に、液体燃料を円滑に注入できるようにすることで、より円滑な給油作業をすることができる技術を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1は、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室と第2の燃料室とこれら第1・第2の燃料室間を連通する中央の上げ底の連通室とに区分した鞍形状燃料タンクを構成し、連通室から外方にブリーザ通路を延ばし、燃料注入口から第1の燃料室に注入した液体燃料を連通室を介して第2の燃料室にも溜めるようにし、注入した液体燃料が一定レベルまで上昇したときにブリーザ通路の入口が、液体燃料の液面を検知して、それ以上の燃料注入を阻止するように配置されている車両用燃料タンク装置において、
鞍形状燃料タンクは、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、ブリーザ通路の入口近傍までタンク内に膨出させた膨出部と、連通室の膨出部に位置を合わせて設けられて、第1の燃料室から第2の燃料室へ流れ込む液体燃料を、膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路の入口に直接当たらないようにすることで前記ブリーザ通路の閉塞を阻止するバッフルプレートと、を備えたことを特徴とする。
鞍形状燃料タンクは、タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、ブリーザ通路の入口近傍までタンク内に膨出させた膨出部と、連通室の膨出部に位置を合わせて設けられて、第1の燃料室から第2の燃料室へ流れ込む液体燃料を、膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路の入口に直接当たらないようにすることで前記ブリーザ通路の閉塞を阻止するバッフルプレートと、を備えたことを特徴とする。
第1の燃料室から第2の燃料室へ流れ込む液体燃料が、膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路の入口に当たって一時的に閉塞することを、バッフルプレートによって阻止することができる。このため、液体燃料を注入するときのブリーザ通路の入口の連通確保を安定させることができる。従って、より円滑な給油作業をすることができる。
請求項1は、鞍形状燃料タンクに、第1の燃料室から第2の燃料室へ流れ込む液体燃料が膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路の入口に直接当たることによる閉塞を阻止するバッフルプレートを備えたので、第1の燃料室から第2の燃料室へ流れ込む液体燃料が、膨出部の頂部を超えるときにブリーザ通路の入口に当たって一時的に閉塞することを、バッフルプレートによって阻止することができる。このため、液体燃料を注入するときのブリーザ通路の入口の連通確保を安定させることができる。従って、より円滑な給油作業をすることができる。
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用燃料タンク装置の構成図であり、この車両用燃料タンク装置10の燃料タンク20を正面から見て断面して表したものである。
燃料タンク20は、タンクの底21の中央を上方へ窪ませることでタンク内に膨出部22を設け、このようにすることで、タンク内を第1の燃料室23と第2の燃料室24とこれら第1・第2の燃料室23,24間を連通する中央の上げ底の連通室25とに区分した、鞍形状燃料タンクであり、上部中央に上方へ隆起した隆起部26を一体に形成したものである。隆起部26の内部は連通室25を兼ねる。なお、隆起部26の有無は任意である。
燃料タンク20は、タンクの底21の中央を上方へ窪ませることでタンク内に膨出部22を設け、このようにすることで、タンク内を第1の燃料室23と第2の燃料室24とこれら第1・第2の燃料室23,24間を連通する中央の上げ底の連通室25とに区分した、鞍形状燃料タンクであり、上部中央に上方へ隆起した隆起部26を一体に形成したものである。隆起部26の内部は連通室25を兼ねる。なお、隆起部26の有無は任意である。
鞍形状燃料タンク20を後部に備えた車両(図示せず)は、前置きエンジン・後輪駆動車(FR車)であり、図左上に示すエンジン31の動力をプロペラシャフト32を介して後輪に伝達する駆動方式の自動車である。プロペラシャフト32は、車両の前後(この図の表裏方向)に延びる伝動軸である。燃料タンク20は、プロペラシャフト32に干渉しないように、タンクの底21の中央を上方へ窪ませることで、鞍形状に形成したことを特徴とする。
車両用燃料タンク装置10は、第1の燃料室23から上方へフィラーパイプ41(燃料供給管41)を延ばすとともに、その先端に燃料注入口42を備え、第2の燃料室24から上方へ第1のブリーザ通路43を延ばすとともに、その先端をフィラーパイプ41における燃料注入口42の近傍に接続し、さらに、燃料蒸発ガス排出防止装置50(略称;エバポシステム)を備える。
燃料注入口42から第1の燃料室23に注入した液体燃料を連通室25を介して第2の燃料室24にも溜めることができる。
フィラーパイプ41は、燃料注入口42から液体燃料を注入したときに開く第1の逆止弁44を、第1の燃料室23内の端部に備える。
第1のブリーザ通路43は、通常の燃料注入時に液体燃料に巻き込まれてフィラーパイプ41を流れる空気の量に見合うだけの量の、燃料蒸発ガスを流す通路であり、通路途中にチェック弁45(第2の逆止弁45)を備える。チェック弁45は、後述する第2のブリーザ通路52が閉塞する等の異常時に開いて、燃料タンク20から燃料蒸発ガスを燃料注入口42を通して外部に逃がすものであり、小孔45aを有する。
フィラーパイプ41は、燃料注入口42から液体燃料を注入したときに開く第1の逆止弁44を、第1の燃料室23内の端部に備える。
第1のブリーザ通路43は、通常の燃料注入時に液体燃料に巻き込まれてフィラーパイプ41を流れる空気の量に見合うだけの量の、燃料蒸発ガスを流す通路であり、通路途中にチェック弁45(第2の逆止弁45)を備える。チェック弁45は、後述する第2のブリーザ通路52が閉塞する等の異常時に開いて、燃料タンク20から燃料蒸発ガスを燃料注入口42を通して外部に逃がすものであり、小孔45aを有する。
燃料蒸発ガス排出防止装置50は、燃料タンク20内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ51に一時的に蓄え、エンジン31が始動したときに、キャニスタ51から外気と共にエンジン31の吸気系33(エアクリーナ34、気化器35、インテークマニホールド36等からなる)に吸入させるようにした装置である。
このような燃料蒸発ガス排出防止装置50は、連通室25の上部(すなわち、隆起部26の上部)から外方に延びてキャニスタ51の入口に接続した第2のブリーザ通路52と、第2のブリーザ通路52の入口に備えた第1のカット弁53と、第2のブリーザ通路52の途中に介在した開閉弁54と、連通室25の上部(すなわち、隆起部26の上部)から外方へ延びて第2のブリーザ通路52における開閉弁54の二次側に接続した第3のブリーザ通路55と、第3のブリーザ通路55の入口に備えた第2のカット弁56と、第3のブリーザ通路55の途中に介在した2ウエイ弁57と、第3のブリーザ通路55のバイパス通路58に介在したソレノイド弁59と、からなる。
キャニスタ51は、燃料蒸発ガスを吸着する活性炭等の吸着剤を充填したものである。
第2・第3のブリーザ通路52,55及びバイパス通路58は、燃料タンク20内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ51に導く、燃料蒸発ガス導管の役割を果たす。
第2・第3のブリーザ通路52,55及びバイパス通路58は、燃料タンク20内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ51に導く、燃料蒸発ガス導管の役割を果たす。
第1のカット弁53は、燃料タンク20に注入した液体燃料が一定レベルまで上昇したときに第2のブリーザ通路52を閉塞するフロート弁である。この第1のカット弁53は、弁ケース61と、弁ケース61の下端面に開けた燃料通過孔62と、弁ケース61の側壁に開けたガス通過孔63と、弁ケース61内に収納されて液体燃料の上昇により浮き上がるフロート式弁体64と、弁体64が浮き上がって閉じる弁座65と、弁体64を開く方向に弾発するばね(図示せず)からなる。
ブリーザ通路52の入口が、第1のカット弁53の燃料通過孔62である。
開閉弁54は、給油時の燃料タンク20内の圧力によって開くダイヤフラム弁であり、弁室71に第2のブリーザ通路52を接続し、ばね室72に連通管73を介して、フィラーパイプ41における燃料注入口42の近傍を接続したものである。
第2のカット弁56は、上記第1のカット弁53よりも高位に配置することで、第3のブリーザ通路55を極力開状態に維持したフロート弁であり、燃料タンク20に注入した液体燃料が第1のカット弁53で検知するレベルよりも一定以上高位まで上昇したときに第3のブリーザ通路55を閉塞することで、液体燃料のキャニスタ51への流出を防止することができる。
2ウエイ弁57は、燃料タンク20内の圧力を一定の範囲内に収める調圧弁である。
ソレノイド弁59は、燃料タンク20からキャニスタ51までのブリーザ通路のリークをチェックするときに用いる弁である。
2ウエイ弁57は、燃料タンク20内の圧力を一定の範囲内に収める調圧弁である。
ソレノイド弁59は、燃料タンク20からキャニスタ51までのブリーザ通路のリークをチェックするときに用いる弁である。
ところで、燃料タンク20は、タンクの底21の中央から第1のカット弁53までの高さH1が比較的小さくならざるを得ない。
これに対して本発明は、燃料タンク20に、第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料が第1のカット弁53に直接当たることを阻止するバッフルプレート81を備えたことを特徴とする。バッフルプレート81は、タンクの底21のうち、膨出部22から連通室25へ向かって延び、少なくとも第1のカット弁53の下半部を囲うことで、燃料通過孔62を囲った隔壁である。
これに対して本発明は、燃料タンク20に、第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料が第1のカット弁53に直接当たることを阻止するバッフルプレート81を備えたことを特徴とする。バッフルプレート81は、タンクの底21のうち、膨出部22から連通室25へ向かって延び、少なくとも第1のカット弁53の下半部を囲うことで、燃料通過孔62を囲った隔壁である。
図2は本発明に係る燃料タンクの上部の平面断面図であり、フィラーパイプ41から第1の燃料室23内へ液体燃料83を注入したときに、第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83が、第1のカット弁53に直接当たることを阻止するように、平面視略U字状のバッフルプレート81にて囲ったことを示す。平面視略U字状のバッフルプレート81は、第2の燃料室24側に開口する。
次に、上記構成の車両用燃料タンク装置10の作用を説明する。
図3は本発明に係る車両用燃料タンク装置の作用図である。
燃料注入口42から給油ガン82で液体燃料83を注入すると、液体燃料83はフィラーパイプ41を通じて燃料タンク20の第1の燃料室23へ充填される。このとき、フロート式弁体64が下がっているので、第1のカット弁53は開いている。燃料タンク20内の空気や燃料タンク20内で発生した燃料蒸発ガスは、充填された液体燃料83に相当する分だけ、第1のカット弁53から第2のブリーザ通路52を介して開閉弁54の弁室71に入る。この結果、弁室71内の圧力がばね室72内の大気圧を上回るので、開閉弁54が開になる。
図3は本発明に係る車両用燃料タンク装置の作用図である。
燃料注入口42から給油ガン82で液体燃料83を注入すると、液体燃料83はフィラーパイプ41を通じて燃料タンク20の第1の燃料室23へ充填される。このとき、フロート式弁体64が下がっているので、第1のカット弁53は開いている。燃料タンク20内の空気や燃料タンク20内で発生した燃料蒸発ガスは、充填された液体燃料83に相当する分だけ、第1のカット弁53から第2のブリーザ通路52を介して開閉弁54の弁室71に入る。この結果、弁室71内の圧力がばね室72内の大気圧を上回るので、開閉弁54が開になる。
このようにして燃料蒸発ガスは、燃料タンク20から第1のカット弁53→第2のブリーザ通路52→開閉弁54の経路や、第2のカット弁56→第3のブリーザ通路55→第2のブリーザ通路52でキャニスタ51に入り、吸着剤にてハイドロカーボン(HC)等の成分が吸着されるとともに、残る空気は外気に放出されることになる。燃料タンク20の内圧がほとんど上昇しないので、液体燃料83の注入は円滑である。
液体燃料83の注入が進むことで、第1の燃料室23内の液体燃料83のレベルは上昇し、膨出部22の頂部を超える。この結果、液体燃料83は膨出部22をオーバーフローして第2の燃料室24へ流れ込む。このときに第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83のレベル(液位)は、第1のカット弁53が第2のブリーザ通路52を閉塞させるレベルである。
しかし、バッフルプレート81は、第1の燃料室23から第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83が第1のカット弁53に直接当たることを阻止するように、第1のカット弁53の周囲を囲っている。このため、第2の燃料室24へ流れ込む液体燃料83によって第1のカット弁53が閉鎖動作をすることはない。液体燃料83を注入するときの第1のカット弁53の作動を安定させることができる。従って、より円滑な給油作業をすることができる。
その後、燃料タンク20に注入した液体燃料83が一定レベルまで上昇したときに満タンの状態(最大量貯油した状態)である。このことを第1のカット弁53が検知して第2のブリーザ通路52を閉塞する。燃料タンク20の内部が大気から概ね遮断されるので、これ以後は、内部の液面の上昇に伴って内圧が上昇する。注入を続行すると、内圧の上昇に応じて、フィラーパイプ41内の液面が上昇し、給油ガン82の先端に達すると、これを給油ガン82が検知して、注入を停止する(オートストップ)。これで、給油作業を終了する。
本発明の車両用燃料タンク装置は、車両の中央にプロペラシャフトなどの部品を設けて、これらの部品の上方に燃料タンクを配置した車両用燃料タンク装置に好適である。
20…鞍形状燃料タンク、21…タンクの底、23…第1の燃料室、24…第2の燃料室、25…連通室、42…燃料注入口、52…ブリーザ通路(第2のブリーザ通路)、53…カット弁(第1のカット弁)、81…バッフルプレート、83…液体燃料。
Claims (1)
- タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、タンク内を第1の燃料室と第2の燃料室とこれら第1・第2の燃料室間を連通する中央の上げ底の連通室とに区分した鞍形状燃料タンクを構成し、前記連通室から外方にブリーザ通路を延ばし、燃料注入口から前記第1の燃料室に注入した液体燃料を前記連通室を介して前記第2の燃料室にも溜めるようにし、注入した液体燃料が一定レベルまで上昇したときに前記ブリーザ通路の入口が、前記液体燃料の液面を検知して、それ以上の燃料注入を阻止するように配置されている車両用燃料タンク装置において、
前記鞍形状燃料タンクは、前記タンクの底の中央を上方へ窪ませることで、前記ブリーザ通路の入口近傍までタンク内に膨出させた膨出部と、前記連通室の前記膨出部に位置を合わせて設けられて、前記第1の燃料室から前記第2の燃料室へ流れ込む液体燃料を、前記膨出部の頂部を超えるときに前記ブリーザ通路の入口に直接当たらないようにすることで前記ブリーザ通路の閉塞を阻止するバッフルプレートと、を備えたことを特徴とする車両用燃料タンク装置。
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