JP3940001B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発燃料処理装置のコストを抑えるのに好適な蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両は一般に、燃料タンク内に発生するガス状の蒸発燃料(主な成分はHC(ハイドロカーボン)である。)をエンジンの吸気通路に流す蒸発燃料処理装置を備える。このような蒸発燃料処理装置としては、例えば、ゼネラルモーターズ社製シボレーマリブ2000年モデル用サービスマニュアルに記載されたものが知られている。
【0003】
上記した蒸発燃料処理装置の技術を以下に説明する。
図11は従来の蒸発燃料処理装置を説明する系統図であり、蒸発燃料処理装置200は、燃料タンク201の上部に取付けた燃料流出防止用カットバルブ202及び蒸発燃料送り側組立体203と、これらの燃料流出用カットバルブ202及び蒸発燃料送り側組立体203から延ばした第1蒸発燃料配管204と、この第1蒸発燃料配管204の先端に接続したキャニスタ205と、このキャニスタ205内へ取込む外気の流入口を開閉するベントバルブ206と、キャニスタ205から延ばした第2蒸発燃料配管207と、この第2蒸発燃料配管207の先端に接続したバージコントロールバルブ208とからなる。なお、211はフィラーパイプである。
【0004】
蒸発燃料送り側組立体203は、燃料タンク201内の圧力を検知する圧力センサ213を備える。
キャニスタ205は、燃料タンク201内から流出した蒸発燃料を内部の活性炭で一旦吸着する容器である。
【0005】
パージコントロールバルブ208は、インテークマニホールドに接続するインテークマニホールド接続口214を開閉することにより、キャニスタ205内で吸着しておいた蒸発燃料を空気とともにインテークマニホールド内へ流出させるのを制御する弁である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術では、例えば、キャニスタ205のベントバルブ206が詰まる等の原因でインテークマニホールド内の負圧が燃料タンク201に作用して燃料タンク201内の圧力が所定値よりも低くなると、圧力センサ213がこの圧力低下を検知してパージコントロールバルブ208を閉じ、燃料タンク201内の圧力が低下しないようにしている。
【0007】
このような構造では、常に燃料タンク201内の圧力を圧力センサ213で検知しなければならず、圧力センサ213が必要不可欠となる。
圧力センサ213は高価であり、蒸発燃料処理装置において、コスト低減のためにこのような圧力センサ213を使用しない構造が求められている。
【0008】
そこで、本発明の目的は、蒸発燃料処理装置を改良することで、蒸発燃料処理装置のコストを抑えることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、燃料タンクの上部に第1の開口及び第2の開口を設け、燃料タンク内の燃料液面が所定レベルに達したら第1の開口を閉じるカット弁と、このカット弁が閉じる燃料液面よりも低い満タン時の液面に達したら第2の開口を閉じるフロート弁とを燃料タンク内に備え、第1の開口から燃料タンク内に発生する蒸発燃料を導き出す蒸発燃料配管を延ばし、この蒸発燃料配管をキャニスタに接続するとともに、第2の開口から蒸発燃料配管より大径の大径蒸発燃料配管を延ばし、この大径蒸発燃料配管をキャニスタに接続し、ダイヤフラムの一方の面に大気圧及びスプリング力を作用させることでキャニスタ側に通じるバルブ開口部をダイヤフラムの他方の面で閉じるとともにダイヤフラムの他方の面に燃料タンク側の圧力を作用させるようにして燃料タンク側の圧力が一定値より上昇したときに管路を開くダイアフラム弁であってキャニスタ側の圧力が所定値より低下したときに管路を閉じるダイヤフラム弁を、大径蒸発燃料配管に介設するとともに、燃料タンク内が負圧になったときにキャニスタから燃料タンクへの流れを促すチェック弁を大径蒸発燃料配管上でダイヤフラム弁に並列に設けたことを特徴とする。
【0010】
ダイアフラム弁及びチェック弁によって、キャニスタ側の圧力が所定値より低下したときに、キャニスタ側の圧力、特に大きな負圧が燃料タンクに作用するのを防止することができ、また、燃料タンク内に過大な正圧が作用するのを防止することができて、例えば、従来のように、燃料タンク内の圧力を監視するための高価な圧力センサが不要になり、蒸発燃料処理装置のコストを下げることができる。
【0011】
請求項2は、第1の開口から延ばした蒸発燃料配管を大径蒸発燃料配管に合流させた後にキャニスタに接続したことを特徴とする。
蒸発燃料配管を大径蒸発燃料配管に合流させた後にキャニスタに接続したことで、蒸発燃料配管の全長を短縮することができ、蒸発燃料処理装置の構造を簡略にすることができて、蒸発燃料処理装置のコストを抑えることができる。
【0012】
請求項3は、蒸発燃料配管に、燃料タンク側の圧力が規定値より上昇したときに開く第2チェック弁を設けたことを特徴とする。
給油時に、燃料液面が満タン位置を越えて燃料タンク側の圧力が規定値を越えるまでは第2チェック弁が閉じた状態にあるため、燃料がキャニスタ側に流出するのをより一層防止することができる。
【0013】
請求項4は、ダイヤフラム弁及び第1チェック弁を共通の弁箱に収めることで一体構造としたことを特徴とする。
ダイヤフラム弁及び第1チェック弁を一体構造としたことで、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストを抑えることができる。
【0014】
請求項5は、ダイヤフラム弁及び第1チェック弁をキャニスタと一体構造にしたことを特徴とする。
ダイヤフラム弁及び第1チェック弁をキャニスタと一体構造にしたことで、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストをより一層抑えることができる。
【0015】
請求項6は、ダイアフラム弁及び第1チェック弁をフロート弁と一体構造にしたことを特徴とする。
ダイアフラム弁及び第1チェック弁をフロート弁と一体構造にしたことで、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストをより一層抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る蒸発燃料処理装置(第1の実施の形態)を説明する系統図であり、蒸発燃料処理装置10は、燃料タンク11の上部に取付けたカット12弁及びフロート弁13と、カット弁12から延ばした第1蒸発燃料配管14(請求項1に記載した蒸発燃料配管である)と、この第1蒸発燃料配管14の途中に設けた2方向弁15と、第1蒸発燃料配管14の先端に取付けたキャニスタ16と、前述のフロート弁13から延ばすとともにキャニスタ16に接続した大径蒸発燃料配管としての第2蒸発燃料配管17と、この第2蒸発燃料配管17の途中に設けた負圧カット弁18(第1の実施の形態)と、キャニスタ16からエンジンの吸気管21まで延ばした第3蒸発燃料配管22と、この第3蒸発燃料配管22の途中に設けたパージコントロール弁23とからなる。なお、25はフィラーパイプ、26はフィラーキャップ、27はブリーザパイプ、28は燃料である。
【0017】
カット弁12は、バルブケース31と、このバルブケース31内に上下移動可能に収納した弁体32とからなり、上部に、第1蒸発燃料配管14に通じる第1の開口としての第1開口33を備えるものであり、例えば、燃料タンク11が所定角度以上傾いて燃料液面が所定レベルに達したら弁体32で第1開口33を閉じ、燃料28がキャニスタ16側へ流出するのを防止する。
【0018】
フロート弁13は、バルブケース35と、このバルブケース35内に上下移動可能に収納したフロート36からなり、上部に、第2蒸発燃料配管17に通じる第2の開口としての第2開口38を備えるものであり、燃料液面が所定レベルに達したら、いわゆる「満タン」になったらフロート36が第2開口38を閉じる。
上記のカット弁12は、燃料液面がフロート弁13の閉じる位置では、開いている。
【0019】
二方向弁15は、燃料タンク11内が正圧及び負圧のときに開き、しかも、キャニスタ16側が負圧のときに閉じる弁である。
キャニスタ16は、燃料タンク11内から流出した蒸発燃料を内部の活性炭で一旦吸着する容器であり、内部に外気を導入する外気取入れ口41を備える。
第2蒸発燃料配管17は、第1蒸発燃料配管14よりも大径にすることで、給油中に燃料タンク11内で発生する蒸発燃料を燃料タンク11からキャニスタ16へ積極的に送るようにした管である。
【0020】
負圧カット弁18は、吸気管21内の負圧が第2蒸発燃料配管17を介して燃料タンク11に作用するのを防止する弁であり、詳細は図2で説明する。
パージコントロール弁23は、キャニスタ16内に吸着しておいた蒸発燃料を空気とともに吸気管21内へ流出させる量をコントロールする弁である。
【0021】
図2は本発明に係る蒸発燃料処理装置の負圧カット弁(第1の実施の形態)の断面図であり、負圧カット弁18は、ダイアフラム弁44と、このダイヤフラム弁44をバイパスする補助配管45の途中に設けた第1チェック弁46とからなる。
【0022】
ダイアフラム弁44は、バルブケース48と、このバルブケース48内に取付けたダイアフラム51と、このダイヤフラム51でバルブケース48内を蒸発燃料を満たす蒸発燃料室52及び大気が出入りする大気室53に分離したときに蒸発燃料室52内に設けるとともに第2蒸発燃料配管17に通じ且つ先端をダイアフラム51に当てたバルブ開口部としての第1バルブ開口54と、大気室53内にダイアフラム51の背面を押圧させるために設けたスプリング55とからなる。なお、56は大気室53を外部に連通させるためにバルブケース48に設けた大気連通口である。
【0023】
第1チェック弁46は、バルブケース58と、補助配管45に通じる第2バルブ開口61と、この第2バルブ開口61を開閉する弁体62と、この弁体62を閉じる方向に弾性力を発生させるスプリング63とからなる。
【0024】
以上に述べた負圧カット弁18の作用を説明する。
図3(a),(b)は本発明に係る負圧カット弁(第1の実施の形態)の作用を説明する作用図である。
(a)において、燃料タンク内が正圧の場合には、燃料タンク内の圧力がダイアフラム弁44の蒸発燃料室52内に伝わり、ダイヤフラム51の中央部はスプリング55の弾性力に抗して上方へ移動し、第1バルブ開口54が開いた状態になる。従って、蒸発燃料は矢印のように燃料タンクからキャニスタに流れる。
【0025】
また、キャニスタ側が負圧の場合には、第1バルブ開口54はダイヤフラム51を吸引するため、ダイヤフラム51は第1バルブ開口54に密着する、即ちダイヤフラム弁44は閉じる。
【0026】
(b)において、燃料タンク内が負圧の場合には、燃料タンク内の圧力で第1チェック弁46のバルブケース58内が負圧になり、弁体62がスプリング63の弾性力に抗して右方向に移動し、第1チェック弁46が開くため、キャニスタ側から空気が矢印のように燃料タンク内に流れる。
【0027】
以上に述べた蒸発燃料処理装置10の作用を次に説明する。
図4(a)〜(c)は本発明に係る蒸発燃料処理装置(第1の実施の形態)の作用を説明する作用図である。
(a)において、例えば、燃料タンク11にフィラーパイプ25から給油中には、燃料タンク11内には燃料が撹拌されることで蒸発燃料が発生しやすくなる。このように給油時に蒸発燃料が発生することで、燃料タンク11内は圧力が高くなり、この圧力でダイアフラム弁44が開くため、蒸発燃料は第1蒸発燃料配管14(図1参照)よりも大径の第2蒸発燃料配管17を矢印のようにダイヤフラム弁44を介してキャニスタ16に流れる。
また、給油中の他に、例えば、燃料タンク11の温度が高くなって燃料タンク11内の圧力が高くなったときも上記したのと同様である。
【0028】
(b)において、例えば、燃料タンク11の温度が低くなって燃料タンク11内の圧力が低くなった場合は、この圧力で第1チェック弁46が開き、キャニスタ16側から第2蒸発燃料配管17を第1チェック弁46を介して空気が燃料タンク11内に矢印のように流れる。
(c)において、キャニスタ16に矢印のように大きな負圧が作用した場合は、ダイヤフラム弁44及び第1チェック弁46が共に閉じるため、負圧が燃料タンク11内に作用することがない。
【0029】
図5は本発明に係る負圧カット弁(第2の実施の形態)の断面図であり、負圧カット弁71は、ダイアフラム弁72と第1チェック弁73とを一体にしたものであり、ダイアフラム弁72は、バルブケース74と、このバルブケース74内に設けたダイアフラム75と、このダイヤフラム75でバルブケース74内を蒸発燃料を満たす蒸発燃料室76及び大気が出入りする大気室77に分離したときに蒸発燃料室76内に設けるとともに第2蒸発燃料配管17に通じ且つ先端をダイアフラム75に当てたバルブ開口78と、大気室77内にダイアフラム75の背面を押圧させるために設けたスプリング79とからなり、第2蒸発燃料配管17の端部に第1チェック弁73を取付けたものである。なお、75aはスプリング79の一旦を受けるためにダイアフラム75に取付けたスプリング端受け部材、81は大気室77を外部に連通させるためにバルブケース74に設けた大気連通口である。
【0030】
第1チェック弁73は、筒状のバルブケース83と、このバルブケース83内に設けた隔壁84と、この隔壁84に設けたバルブ開口85と、このバルブ開口85を開閉する弁体86と、この弁体86を閉じる方向に弾性力を発生させるスプリング87とからなる。
【0031】
図6は本発明に係る負圧カット弁(第3の実施の形態)の断面図であり、負圧カット弁91は、ダイアフラム弁92と第1チェック弁93とをキャニスタ94に一体にしたものである。
【0032】
ダイアフラム弁92は、キャニスタ94に一体的に取付けたバルブケース96と、このバルブケース96内に設けたダイアフラム97と、このダイヤフラム97でバルブケース96内を蒸発燃料を満たす蒸発燃料室98及び大気が出入りする大気室101に分離したときに蒸発燃料室98内に設けるとともにキャニスタ94に連通させた補助室102に通じ且つ先端をダイアフラム97に当てたバルブ開口103と、大気室101内にダイアフラム97の背面を押圧させるために設けたスプリング104とからなり、第2蒸発燃料配管17の端部を接続した蒸発燃料室98内に第1チェック弁93を設けたものである。
【0033】
第1チェック弁93は、筒状のバルブケース106と、このバルブケース106内に設けた隔壁107と、この隔壁107に設けたバルブ開口108と、このバルブ開口108を開閉する弁体111と、この弁体111を閉じる方向に弾性力を発生させるスプリング112とからなる。なお、114はキャニスタ94内と補助室102内とを連通させる連通管、115はキャニスタ94の内部に外気を導入する外気取入れ口である。
【0034】
図7は本発明に係る負圧カット弁(第4の実施の形態)の断面図であり、負圧カット弁121は、負圧カット弁71(図5参照)を燃料タンク11のフロート弁13に接続したものであり、負圧カット弁121と負圧カット弁71とはバルブケースのみ異なる。即ち、負圧カット弁121のバルブケース122は、フロート弁13の第2開口38に連通する管部123を備える。
【0035】
図8は本発明に係る蒸発燃料処理装置(第5の実施の形態)を説明する系統図であり、蒸発燃料処理装置130は、図1に示した蒸発燃料処理装置10の第1蒸発燃料配管14の先端を、負圧カット弁18の燃料タンク11側の第2蒸発燃料配管17に接続するとともに2方向弁15を廃止した装置である。
【0036】
即ち、図8において、蒸発燃料処理装置130は、第2蒸発燃料配管17における第2開口38と負圧カット弁18との間に、第1開口33から延ばした第1蒸発燃料配管131の先端を接続した装置である。なお、蒸発燃料処理装置130の他の構成については蒸発燃料処理装置10(図1参照)と同一であり、説明は省略する。
【0037】
このように、第1蒸発燃料配管131を設ける構造にすることで、第1蒸発燃料配管131の全長を短縮することができ、蒸発燃料処理装置130の構造を簡略にすることができて、例えば、車両での第1蒸発燃料配管131の組付けを容易に行うことができる。
【0038】
図9は本発明に係る蒸発燃料処理装置(第6の実施の形態)を説明する系統図であり、蒸発燃料処理装置140は、図8に示した蒸発燃料処理装置130の第1蒸発燃料配管131に図9に示す第2チェック弁141を設けた装置である。
【0039】
即ち、蒸発燃料処理装置140は、第2蒸発燃料配管17における第2開口38と負圧カット弁18との間に、第1開口33から延ばした第1蒸発燃料配管131の先端を接続し、この第1蒸発燃料配管131に、燃料タンク11内の圧力が規定値より上昇したときに開く第2チェック弁141を設けた装置である。なお、蒸発燃料処理装置140の他の構成については蒸発燃料処理装置130(図8参照)と同一であり、説明は省略する。
【0040】
第2チェック141は、バルブケース142と、第1蒸発燃料配管131に通じるバルブ開口143と、このバルブ開口143を開閉する弁体145と、この弁体145を閉じる方向に弾性力を発生させるスプリング146とからなる。
【0041】
このように、第1蒸発燃料配管131に第2チェック弁141を設けることで、例えば、燃料タンク11に給油中に、燃料タンク11が満タンになっても、燃料タンク11内の圧力が規定値より上昇しなければ、第2チェック弁141が開かないため、燃料28がキャニスタ16側に流出することがない。また、第2チェック弁141が開かないと、給油中に燃料タンク11内の圧力が高まり、この圧力によって燃料28がブリーザパイプ27からフィラーパイプ25内に噴出するため、満タンあるいは満タンを越えたことが直ちに分かるため、過給油を防止することができる。
【0042】
ダイヤフラム弁44も、燃料タンク11内の圧力が一定値より上昇しないと開かないが、本発明の蒸発燃料処理装置140は、ダイヤフラム弁44及び第2チェック弁141によって、キャニスタ16側への燃料の流出をより一層防止することができる。
【0043】
図10は本発明に係る蒸発燃料処理装置の第2チェック弁及びカット弁の別の実施の形態を示す断面図であり、図9に示した蒸発燃料処理装置140(第6の実施の形態)の第2チェック弁141とカット弁12とを一体構造にしたことを示す。
【0044】
即ち、図10において、弁組立て体151は、バルブケース152と、このバルブケース152に設けたカット弁部153及びチェック弁部154とからなり、燃料タンク11(図9参照)の上部に設けるものである。
【0045】
カット弁部153は、バルブケース152内に設けたカット弁室156と、このカット弁室156内に上下移動可能に収納した弁体157と、バルブケース152に設けた下部開口158及び連通口161,161と、チェック弁部154に通じる上部開口162とを備え、例えば、燃料タンク11(図9参照)が所定角度以上傾いて燃料液面が所定レベルに達したら弁体157で上部開口162を閉じる。
【0046】
チェック弁部154は、バルブケース152内に設けたチェック弁室165と、このチェック弁室165内に上下移動可能に収納したボール状の弁体166と、この弁体166を上部開口162を閉じる側に弾性力を発生させるスプリング167と、チェック弁室165を第1蒸発燃料配管131(図9参照)に接続して連通させる配管接続部168とを備え、例えば、燃料タンク11内の圧力が規定値より上昇したときに開く。
【0047】
以上の図1及び図2で説明したように、本発明は第1に、燃料タンク11の上部に第1開口33及び第2開口38を設け、燃料タンク11内の燃料液面が所定レベルに達したら第1開口33を閉じるカット弁12と、このカット弁12が閉じる燃料液面よりも低い満タン時の液面に達したら第2開口38を閉じるフロート弁13とを燃料タンク11内に備え、第1開口33から燃料タンク11内に発生する蒸発燃料を導き出す第1蒸発燃料配管14を延ばし、この第1蒸発燃料配管14をキャニスタ16に接続するとともに、第2開口38から第1蒸発燃料配管14より大径の第2蒸発燃料配管17を延ばし、この第2蒸発燃料配管17をキャニスタ16に接続し、ダイヤフラム51の一方の面に大気圧及びスプリング力を作用させることでキャニスタ16側に通じる第1バルブ開口54をダイヤフラム51の他方の面で閉じるとともにダイヤフラム51の他方の面に燃料タンク11側の圧力を作用させるようにして燃料タンク11側の圧力が一定値より上昇したときに管路を開き、キャニスタ16側の圧力が所定値より低下したときに管路を閉じるダイヤフラム弁44を第2蒸発燃料配管17に介設するとともに、燃料タンク11内が負圧になったときにキャニスタ16から燃料タンク11への流れを促す第1チェック弁46をダイヤフラム弁44に並列に設けたことを特徴とする。
【0048】
ダイアフラム弁44及び第1チェック弁46によって、キャニスタ16側の圧力が所定値より低下したときに、キャニスタ16側の圧力、特に大きな負圧が燃料タンク11に作用するのを防止することができ、また、燃料タンク11内に過大な正圧が作用するのを防止することができて、例えば、従来のように、燃料タンク内の圧力を監視するための高価な圧力センサが不要になり、蒸発燃料処理装置10のコストを下げることができる。
また、燃料タンク11に大きな負圧が作用することがないから、燃料タンク11の板厚を小さくすることができ、燃料タンク11の軽量化を図ることができる。
【0049】
本発明は第2に、図8で説明したように、第1開口33から延ばした第1蒸発燃料配管131を第2蒸発燃料配管17に合流させた後にキャニスタ16に接続したことを特徴とする。
第1蒸発燃料配管131を第2蒸発燃料配管17に合流させた後にキャニスタ16に接続したことで、第1蒸発燃料配管131の全長を短縮することができ、蒸発燃料処理装置130の構造を簡略にすることができ、蒸発燃料処理装置130のコストを抑えることができる。
【0050】
本発明は第3に、図9で説明したように、第1蒸発燃料配管131に、燃料タンク11側の圧力が規定値より上昇したときに開く第2チェック弁141を設けたことを特徴とする。
給油時に、燃料液面が満タン位置を越えて燃料タンク11側の圧力が規定値を越えるまでは第2チェック弁141が閉じた状態にあるため、燃料28がキャニスタ16側に流出するのをより一層防止することができる。
【0051】
本発明は第4に、図1及び図5で説明したように、ダイヤフラム弁72及び第1チェック弁73を共通の弁箱としてのバルブケース74に収めることで一体構造としたことを特徴とする。
ダイヤフラム弁72及び第1チェック弁73を一体構造としたことで、蒸発燃料処理装置10の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置10のコストを抑えることができる。
【0052】
本発明は第5に、図1及び図6で説明したように、ダイヤフラム弁92及び第1チェック弁93をキャニスタ94と一体構造にしたことを特徴とする。
ダイヤフラム弁92及び第1チェック弁93をキャニスタ94と一体構造にしたことで、蒸発燃料処理装置10の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置10のコストをより一層抑えることができる。
【0053】
本発明は第6に、図1及び図7で説明したように、ダイアフラム弁72及び第1チェック弁73をフロート弁13と一体構造にしたことを特徴とする。
ダイアフラム弁72及び第1チェック弁73をフロート弁13と一体構造にしたことで、蒸発燃料処理装置10の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置10のコストをより一層抑えることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1の蒸発燃料処理装置は、燃料タンクの第2の開口から蒸発燃料配管より大径の大径蒸発燃料配管を延ばし、この大径蒸発燃料配管をキャニスタに接続し、ダイヤフラムの一方の面に大気圧及びスプリング力を作用させることでキャニスタ側に通じるバルブ開口部をダイヤフラムの他方の面で閉じるとともにダイヤフラムの他方の面に燃料タンク側の圧力を作用させるようにして燃料タンク側の圧力が一定値より上昇したときに管路を開き、キャニスタ側の圧力が所定値より低下したときに管路を閉じるダイヤフラム弁を大径蒸発燃料配管に介設するとともに、燃料タンク内が負圧になったときにキャニスタから燃料タンクへの流れを促すチェック弁を大径蒸発燃料配管上でダイヤフラム弁に並列に設けたので、ダイアフラム弁及びチェック弁によって、キャニスタ側の圧力が所定値より低下したときに、キャニスタ側の圧力、特に大きな負圧が燃料タンクに作用するのを防止することができ、また、燃料タンク内に過大な正圧が作用するのを防止することができて、例えば、従来のように、燃料タンク内の圧力を監視するための高価な圧力センサが不要になり、蒸発燃料処理装置のコストを下げることができる。
【0055】
請求項2の蒸発燃料処理装置は、第1の開口から延ばした蒸発燃料配管を大径蒸発燃料配管に合流させた後にキャニスタに接続したので、蒸発燃料配管の全長を短縮することができ、蒸発燃料処理装置の構造を簡略にすることができて、蒸発燃料処理装置のコストを抑えることができる。
【0056】
請求項3の蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料配管に、燃料タンク側の圧力が規定値より上昇したときに開く第2チェック弁を設けたので、給油時に、燃料液面が満タン位置を越えて燃料タンク側の圧力が規定値を越えるまでは第2チェック弁が閉じた状態にあるため、燃料がキャニスタ側に流出するのをより一層防止することができる。
【0057】
請求項4の蒸発燃料処理装置は、ダイヤフラム弁及び第1チェック弁を共通の弁箱に収めることで一体構造としたので、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストを抑えることができる。
【0058】
請求項5の蒸発燃料処理装置は、ダイヤフラム弁及び第1チェック弁をキャニスタと一体構造にしたので、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストをより一層抑えることができる。
【0059】
請求項6の蒸発燃料処理装置は、ダイアフラム弁及び第1チェック弁をフロート弁と一体構造にしたので、蒸発燃料処理装置の構造を簡素にすることができ、蒸発燃料処理装置のコストをより一層抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸発燃料処理装置(第1の実施の形態)を説明する系統図
【図2】本発明に係る蒸発燃料処理装置の負圧カット弁(第1の実施の形態)の断面図
【図3】本発明に係る負圧カット弁(第1の実施の形態)の作用を説明する作用図
【図4】本発明に係る蒸発燃料処理装置(第1の実施の形態)の作用を説明する作用図
【図5】本発明に係る負圧カット弁(第2の実施の形態)の断面図
【図6】本発明に係る負圧カット弁(第3の実施の形態)の断面図
【図7】本発明に係る負圧カット弁(第4の実施の形態)の断面図
【図8】本発明に係る蒸発燃料処理装置(第5の実施の形態)を説明する系統図
【図9】本発明に係る蒸発燃料処理装置(第6の実施の形態)を説明する系統図
【図10】本発明に係る蒸発燃料処理装置の第2チェック弁及びカット弁の別の実施の形態を示す断面図
【図11】従来の蒸発燃料処理装置を説明する系統図
【符号の説明】
10,130,140…蒸発燃料処理装置、11…燃料タンク、12…カット弁、13…フロート弁、14,131…蒸発燃料配管(第1蒸発燃料配管)、16,94…キャニスタ、17…大径蒸発燃料配管(第2蒸発燃料配管)、33…第1の開口(第1開口)、38…第2の開口(第2開口)、44,72,92…ダイアフラム弁、46,73,93…第1チェック弁、51,75,97…ダイアフラム、54,78,103…バルブ開口部(第1バルブ開口、バルブ開口、バルブ開口)、74…弁箱(バルブケース)、141…第2チェック弁。

Claims (6)

  1. 燃料タンクの上部に第1の開口及び第2の開口を設け、燃料タンク内の燃料液面が所定レベルに達したら第1の開口を閉じるカット弁と、このカット弁が閉じる燃料液面よりも低い満タン時の液面に達したら第2の開口を閉じるフロート弁とを燃料タンク内に備え、前記第1の開口から燃料タンク内に発生する蒸発燃料を導き出す蒸発燃料配管を延ばし、この蒸発燃料配管をキャニスタに接続するとともに、前記第2の開口から前記蒸発燃料配管より大径の大径蒸発燃料配管を延ばし、この大径蒸発燃料配管を前記キャニスタに接続し、ダイヤフラムの一方の面に大気圧及びスプリング力を作用させることでキャニスタ側に通じるバルブ開口部をダイヤフラムの他方の面で閉じるとともにダイヤフラムの他方の面に燃料タンク側の圧力を作用させるようにして燃料タンク側の圧力が一定値より上昇したときに管路を開くダイアフラム弁であってキャニスタ側の圧力が所定値より低下したときに管路を閉じるダイヤフラム弁を、前記大径蒸発燃料配管に介設するとともに、燃料タンク内が負圧になったときにキャニスタから燃料タンクへの流れを促す第1チェック弁を前記大径蒸発燃料配管上で前記ダイヤフラム弁に並列に設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. 前記第1の開口から延ばした前記蒸発燃料配管を前記大径蒸発燃料配管に合流させた後に前記キャニスタに接続したことを特徴とする請求項1記載の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記蒸発燃料配管に、前記燃料タンク側の圧力が規定値より上昇したときに開く第2チェック弁を設けたことを特徴とする請求項2記載の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記ダイヤフラム弁及び前記第1チェック弁を共通の弁箱に収めることで一体構造としたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記ダイヤフラム弁及び前記第1チェック弁を前記キャニスタと一体構造にしたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記ダイアフラム弁及び前記第1チェック弁を前記フロート弁と一体構造にしたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の蒸発燃料処理装置。
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