JPH10182967A - ポリイミドシロキサン樹脂組成物 - Google Patents
ポリイミドシロキサン樹脂組成物Info
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- JPH10182967A JPH10182967A JP8355363A JP35536396A JPH10182967A JP H10182967 A JPH10182967 A JP H10182967A JP 8355363 A JP8355363 A JP 8355363A JP 35536396 A JP35536396 A JP 35536396A JP H10182967 A JPH10182967 A JP H10182967A
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Abstract
物であって、低温かつ短期間の熱処理により、厚みが均
一でシリコンウェハーなどの基材に対する接着性に優れ
た皮膜が得られる該組成物の提供。 【解決手段】(a) 一般式(2) : 【化1】 〔式中、Xは4価の有機基であり、Rは2価の有機基で
あり、R1 およびR2 は1価の有機基であり、mは1〜
9の整数である〕で示される構造単位80〜5モル%を有
するポリイミドシロキサン樹脂、(b) 一般式(4) : 【化2】 〔式中、X、R、R1 およびR2 は前記と同じ意味であ
り、nは40〜200 の整数である〕で示される構造単位80
〜1モル%を有するポリイミドシロキサン樹脂、ならび
に(c) 有機溶剤からなり、(a) 成分と(b) 成分との重量
比が80/20 〜2000/1であるポリイミドシロキサン樹脂組
成物。
Description
リイミドシロキサン樹脂組成物に関し、硬化させること
により得られる皮膜が、機械的強度および絶縁性に優れ
るとともに、基材に対して接着性に優れ、特に電子部品
の絶縁保護膜に有用な該組成物に関する。
械特性、電気絶縁性などに優れるため、半導体の層間絶
縁膜または表面保護膜用の樹脂ワニスとして広く使用さ
れている。しかし、一般に芳香族ポリイミドからなるポ
リイミド樹脂は、有機溶剤に溶解しにくい。そこで、ポ
リイミド樹脂の前駆体(すなわち、ポリアミック酸)の
うち有機溶剤に可溶なものを半導体表面などに塗布した
後、加熱処理して、溶剤除去およびポリイミド化を行う
方法が採られる。この際、イミド化を完全に行い、かつ
高沸点溶剤を揮散させるためには、高温かつ長時間の乾
燥工程が必要であった。しかしこれでは、保護する電気
・電子部材が熱劣化を起こすという問題がある。
は、有機溶剤に可溶な芳香族ポリイミドが開示されてい
る。しかし、この芳香族ポリイミドは、シリコンウェハ
ー、ガラス板などの基材に対する接着性に劣るため、予
め接着促進剤などを用いて基板を処理する必要がある。
また、特開昭61−151237号公報、特開昭61−
118425号公報および米国特許4,395,527
号には、ビフェニルテトラカルボン酸無水物またはエー
テル結合を有する酸無水物を用いた可溶性ポリイミドが
開示されている。しかし、該可溶性ポリイミドは、塗布
むらが生じやすいので、均一な皮膜が得られない。
性に優れたポリイミドシロキサン樹脂組成物であって、
低温かつ短期間の熱処理により、厚みが均一でシリコン
ウェハーなどの基材に対する接着性に優れた皮膜が得ら
れる該組成物を提供することにある。
した結果、以下に示す組成物により前記課題を解決でき
ることを見出した。すなわち、本発明は、 (a) 一般式(1) :
で示される構造単位20〜95モル%と、一般式(2) :
であり、R1 およびR2は1価の有機基であり、mは1
〜9の整数である〕で示される構造単位80〜5モル%と
を有するポリイミドシロキサン樹脂であって、XとYの
合計の80モル%以上は、下記式群(3) :
およびR2 は前記と同じ意味であり、R3 は独立に水素
原子またはメチル基であり、Zは酸素原子またはメチレ
ン基である〕で示される基からなる群から選ばれる該樹
脂(以下、「樹脂α」という) (b) 前記一般式(1) で示される構造単位20〜99モル%
と、一般式(4) :
り、nは40〜200 の整数である〕で示される構造単位80
〜1モル%とを有するポリイミドシロキサン樹脂であっ
て、XとYの合計の80モル%以上が、前記式群(3) で示
される基からなる群から選ばれる該樹脂(以下、「樹脂
β」という)、ならびに (c) 有機溶剤からなり、(a) 成分と(b) 成分との重量比
〔すなわち、(a) / (b) 〕が80/20 〜2000/1であるポリ
イミドシロキサン樹脂組成物を提供するものである。
般式(2) で示される構造単位とを有するポリイミドシロ
キサン樹脂である。ただし、該樹脂中のXとYの合計の
80モル%以上、通常、80〜100 モル%、好ましくは90〜
100 モル%は、前記式群(3) で示される基からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の基である。式群(3) で示さ
れる特定基の合計が80モル%未満であると、該樹脂の溶
媒に対する溶解性が悪化する場合がある。
および一般式(2) のXの位置に導入されるものであり、
2価の有機基は、一般式(1) のYの位置に導入されるも
のである。式(3) 中のR’で示される1価の有機基とし
ては、好ましくは脂肪族不飽和結合を除く、炭素原子数
1〜6、好ましくは1〜4の非置換またはハロゲン置換
の1価炭化水素基であり、特にはメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などの炭素原子数1〜4のアルキ
ル基、ならびにこれらの基の炭素原子に結合した水素原
子の一部または全部をハロゲン原子で置換したクロロメ
チル基、トリフロロメチル基などの置換アルキル基が挙
げられ、好ましくはメチル基およびトリフロロメチル基
である。また、式(3) 中のR1 またはR2 で示される1
価の有機基としては、炭素原子数1〜10、好ましくは脂
肪族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜6の非置換また
はハロゲン置換の1価炭化水素基であり、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シ
クロヘキシル基、オクチル基などのアルキル基;ビニル
基、アリル基、プロペニル基などのアルケニル基;フェ
ニル基、トリル基などのアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基などのアラルキル基;ならびにこれらの基
の炭化原子に結合する水素原子の一部または全部をハロ
ゲン原子で置換したクロロメチル基、トリフロロメチル
基、トリフロロプロピル基などの置換炭化水素基が挙げ
られ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、フ
ェニル基およびトリフロロプロピル基である。
ましく導入される4価の有機基は、例えば以下の式:
4個含有し、エーテル酸素またはシロキサン結合を含ん
でもよい非置換またはハロゲン置換の4価炭化水素基で
ある。また、Yに好ましく導入される2価の有機基とし
ては、例えば以下の式:
エーテル酸素を含んでもよい非置換またはハロゲン置換
の2価炭化水素基である。
R1 またはR2 で示される1価の有機基としては、式群
(3) のR1 およびR2 で例示したのと同様の基が挙げら
れ、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、フェ
ニル基およびトリフロロプロピル基である。また、一般
式(2) 中のRで示される2価の有機基としては、メチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、
ヘキサメチレン基などの炭素原子数1〜6、特に3〜4
のアルキレン基;フェニレン基などのアリーレン基;こ
れらのアルキレン基、アリーレン基の組み合わせなどが
挙げられる。一般式(2) 中のmは1〜9の整数、好まし
くは1〜6の整数である。
造単位と、一般式(2) で示される構造単位との割合は、
モル比で20:80〜95:5であり、好ましくは30:70〜8
0:20である。一般式(2) で示される構造単位が、5モ
ル%未満であると、硬化後の皮膜の接着性、特にNi基
板およびSi基板に対する接着性が劣るようになり、逆
に80モル%を超えると、硬化後の皮膜のガラス転移温度
が低下し、その結果耐熱性に劣るようになる。
で示される4価の基において、式群(3) で示される基以
外のものとしては、例えば下記式:
いて、式群(3) で示される基以外のものとしては、例え
ば下記式:
150,000でよく、好ましくは20,000〜80,000の範囲であ
る。数平均分子量が小さすぎると、硬化後の皮膜の強度
が低下する場合がある。
と同じ意味である〕で示される群から選ばれる少なくと
も1種のテトラカルボン酸二無水物成分(i)と、下記式
(6) :
びに下記式(7) :
ある〕
方法を用いて環化重縮合させることにより得られる。テ
トラカルボン酸二無水物成分(i) とジアミン成分(ii)と
の当量比r〔すなわち、(i) の当量数/(ii)の当量数〕
は、好ましくは0.900≦r≦1.06、特に好ましくは0.975
≦r≦1.025である。当量比rが0.900 より小さすぎる
と、樹脂の分子量が小さくて脆くなる結果、硬化皮膜の
接着力も弱くなる。逆に、1.06より大きすぎると、未反
応のカルボン酸がイミド化のための加熱時に脱炭酸し、
発生するガスが発泡の原因となる。
雰囲気下で、溶媒に溶かし、通常、80℃以下、好ましく
は0〜40℃で反応させて、ポリイミドシロキサン樹脂の
前駆体であるポリアミック酸を合成し、次いで、得られ
たポリアミック酸を、通常、100 〜200 ℃、好ましくは
150 〜200 ℃に昇温させることにより、ポリアミック酸
の酸アミド部分を脱水閉環させ、目的とするポリイミド
シロキサン樹脂を合成する方法が採られる。
活性なものであれば、前記出発原料を完全に溶解できる
ものでなくともよい。例えば、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミドおよびジメチルスルホキシドが挙げられ、好ま
しくは非プロトン性極性溶媒、特に好ましくはN−メチ
ルピロリドン、シクロヘキサノンおよびγ−ブチロラク
トンである。これらの溶剤は、1種または2種以上組み
合わせて用いることができる。
ン、キシレンなどの共沸脱水剤を用いるのが望ましい。
は、好ましくは95%以上、特に好ましくは、98%以上で
ある。イミド化率が低すぎると、硬化後の皮膜がさらに
イミド化して、水が発生する場合がある。
無水マレイン酸、無水フタル酸などのジカルボン酸無水
物および/またはアニリン、n−ブチルアミンなどのモ
ノアミンを添加することもできる。ただし、ジカルボン
酸無水物の添加量は、ジカルボン酸二無水物100 重量部
当たり、通常、0〜2重量部であり、モノアミンの添加
量は、ジアミン100 重量部当たり、通常、0〜2重量部
である。
般式(4) で示される構造単位とを有するポリイミドシロ
キサン樹脂である。ただし、該樹脂中のXとYの合計の
80モル%以上、通常、80〜100 モル%、好ましくは90〜
100 モル%は、前記式群(3) で示される基からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の基である。このような特定
の基の合計が80モル%未満であると、該樹脂の溶媒に対
する溶解性が悪化する場合がある。
構造単位において、X、R、R1 およびR2 は、前記樹
脂αで述べたことがすべて当てはまる。一般式(4) で示
される構造単位中のn(すなわち、ポリシロキサンの重
合度)は、40〜200 の整数であり、好ましくは40〜150
の整数、特に好ましくは50〜90の整数である。
造単位と、一般式(4) で示される構造単位とのモル比
は、20:80〜99:1であり、好ましくは50:50〜99:
1、特に好ましくは80:20〜95:5である。一般式(4)
で示される構造単位が、1モル%未満であると、硬化時
に塗布むらを生じやすくなり、逆に80モル%を超える
と、相溶性が悪化する。
100,000 でよく、好ましくは10,000〜80,000の範囲であ
る。
において、式(7) で示されるジアミン成分の代わりに、
式(8) :
同じ意味である〕で示されるジアミン成分を用いる以外
は、樹脂αの製造方法と同様である。
は、樹脂α:樹脂βの重量比で、80:20〜2,000 :1、
好ましくは95:5〜2,000 :1、特に好ましくは99:1
〜1,000 :1に相当する量である。樹脂βの割合が上記
範囲より低すぎると、得られる組成物の塗布性が悪化す
る。逆に高すぎると、相溶性または組成物の均一性が悪
化する。
および作業性を改善するために用いられる。該有機溶剤
として、前記樹脂αの合成時に用いた溶媒のほか、トル
エン、キシレンなどの芳香族系、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン系、ジオキサンな
どのエーテル系、酢酸ブチル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル-2- アセタートなどのエステル系溶媒
を、樹脂の溶解性を損なわない範囲で用いることができ
る。
量は、得られる組成物の25℃における粘度が、通常、1
〜 5,000cSt になる量でよく、好ましくは5〜 2,000cS
t になる量である。具体的には、(a) および(b) 成分の
樹脂の固形分が、通常、1〜40重量%、好ましくは2〜
25重量%となる量である。
溶液と異なり、塗布後に高温かつ長時間の脱水工程を必
要としない。例えば、該組成物をシリコンなどの基板に
塗布後、通常、150 〜300 ℃、好ましくは150 〜250 ℃
の温度で、1〜4時間加熱すれば、ポリイミドシロキサ
ン樹脂の皮膜が得られる。
に優れる上、基材に対する接着性にも優れる。したがっ
て、該組成物は、特に電子部品用保護膜材料として有用
である。
が、これらの実施例に限定されるものではない。なお、
以下に示される粘度は、25℃における値である。また、
各例で使用されたポリイミドシロキサン樹脂原料は、以
下のとおりである。 BPDA : 3,3,4,4−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物 BPADA : 2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフ
ェノキシ)フェニル]プロパン二無水物 BAPP : 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン APM : 1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン APDMS : 平均分子量6,000 のα,ω−ビス(3−アミノ
プロピル)ポリジメチルシロキサン
BPDA 29.42g(0.10mol)を入れ、さらにN-メチル-2-ピロ
リドン147gを加えた。次いで、予めAPM 7.46g(0.03mo
l)およびBAPP 28.73g(0.07mol)をN-メチル-2-ピロリド
ン 49.8gに溶解した溶液を、前記混合液に滴下し、室温
で12時間反応させて、ポリアミック酸溶液を得た。得ら
れたポリアミック酸溶液に、トルエン30gを加え、200
℃で3時間反応させて、樹脂(α−1)を合成した。こ
の樹脂の数平均分子量は46,000であった。
フラスコに、BPADA 26.13g(0.05mol)を入れ、さらにN-
メチル-2-ピロリドン 99. 5gを加えた。次いで、予めAP
M 3.73g(0.015mol)およびBAPP 14.37g(0.035mol) をN
-メチル-2-ピロリドン 33.16gに溶解した溶液を、前記
混合液に滴下し、室温で12時間反応させてポリアミック
酸溶液とした。得られたポリアミック酸溶液に、トルエ
ン30gを加え、200℃で3時間反応させて樹脂(α−
2)を合成した。この樹脂の数平均分子量は38,000であ
った。
BPDA 14.71g(0.05mol)を入れ、さらにN-メチル-2-ピロ
リドン110gを加えた。次いで、予めAPDMS 15.0g(0.002
5mol) およびBAPP 19.5g(0.0475mol) をN-メチル-2-ピ
ロリドン 36.9gに溶解した溶液を,前記混合液に滴下
し、室温で12時間反応させて、ポリアミック酸溶液とし
た。得られたポリアミック酸溶液に、トルエン30gを加
え、200℃で3時間反応させて、樹脂(β−1)を合成
した。この樹脂の数平均分子量は、39,000であった。
フラスコに、BPADA 15.68g(0.03mol) を入れ、さらに
N-メチル-2- ピロリドン 109gを加えた。次いで、APDMS
9.0g(0.0015mol) およびBAPP 11.7g(0.0285mol)をN-
メチル-2-ピロリドン 29.0gに溶解した溶液を、前記混
合液に滴下し、室温で12時間反応させてポリアミック酸
溶液とした。得られたポリアミック酸溶液に、トルエン
30gを加え、200℃で3時間反応させて樹脂(β−2)
を合成した。この樹脂の数平均分子量は32,000 であっ
た。
に、樹脂(β−1)2重量部を混合し、N-メチル-2- ピ
ロリドンで希釈して、樹脂固形分10%、粘度530 cSt の
ポリイミドシロキサン樹脂組成物を得た。得られた組成
物の塗布性および接着性を、以下のようにして評価し
た。塗布性については、前記組成物をシリコンウエハー
基板上に滴下し、次いで温風乾燥機を用いて120 ℃×1
時間乾燥し、得られた皮膜の状態を目視にて観察した。
接着性については、前記組成物を用いてシリコンウエハ
ーまたはNi基板上に、流し塗りを行い、碁盤目剥離試
験(JIS k 5400 )による残存数を測定した。それらの
結果を表1に示す。
に、樹脂(β−2)2重量部を混合し、N-メチル-2- ピ
ロリドンで希釈して樹脂固形分10%、粘度370 cSt のポ
リイミドシロキサン樹脂組成物を得た。得られた組成物
の塗布性および接着性を、実施例1と同様の操作で評価
した。その結果を表1に示す。
-2- ピロリドンで希釈して、樹脂固形分10%、粘度530
cSt のポリイミドシロキサン樹脂溶液を得た。得られた
溶液の塗布性および接着性を、実施例1と同様の操作で
評価した。その結果を表1に示す。表1から、比較例1
のポリイミドシロキサンは、塗布性が悪いことがわか
る。したがって、電子部品の保護膜として使用した場合
に、膜厚にばらつきを生じ、信頼性が劣るものになる。
-2- ピロリドンで希釈して、樹脂固形分10%、粘度37
0 cSt のポリイミドシロキサン樹脂溶液を得た。得られ
た溶液の塗布性および接着性を、実施例1と同様の操作
で評価した。その結果を表1に示す。表1から、比較例
2のポリイミドシロキサンは、塗布性が悪いことがわか
る。したがって、電子部品の保護膜として使用した場合
に、膜厚にばらつきを生じ、信頼性が劣るものになる。
-2- ピロリドンで希釈して、樹脂固形分10%、粘度800
cSt のポリイミドシロキサン樹脂溶液を得た。得られた
溶液の塗布性および接着性を、実施例1と同様の操作で
評価した。その結果を表1に示す。表1から、比較例3
のポリイミドシロキサンは、Ni基板に対する接着性が
本発明の組成物より劣ることがわかる。
-2- ピロリドンで希釈して、樹脂固形分10%、粘度390
cSt のポリイミドシロキサン樹脂溶液を得た。得られた
溶液の塗布性および接着性を、実施例1と同様の操作で
評価した。その結果を表1に示す。表1から、比較例4
のポリイミドシロキサンは、Ni基板に対する接着性が
本発明の組成物より劣ることがわかる。
物は、シリコンウェハ一などの基材への塗布性に優れ、
低温かつ短時間の熱処理で皮膜を形成することができ
る。得られた皮膜は、該基材に対する接着性にも優れ
る。したがって、該組成物は、電子部品用保護膜の材料
として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】(a) 一般式(1) : 【化1】 〔式中、Xは4価の有機基、Yは2価の有機基である〕
で示される構造単位20〜95モル%と、一般式(2) : 【化2】 〔式中、Xは前記と同じ意味であり、Rは2価の有機基
であり、R1 およびR2は1価の有機基であり、mは1
〜9の整数である〕で示される構造単位80〜5モル%と
を有するポリイミドシロキサン樹脂であって、XとYの
合計の80モル%以上は、下記式群(3) : 【化3】 〔式中、R’は1価の有機基であり、R1 およびR2 は
前記と同じ意味であり、R3 は独立に水素原子またはメ
チル基であり、Zは酸素原子またはメチレン基である〕
で示される基からなる群から選ばれる該樹脂、(b) 前記
一般式(1) で示される構造単位20〜99モル%と、一般式
(4) : 【化4】 〔式中、X、R、R1 およびR2 は前記と同じ意味であ
り、nは40〜200 の整数である〕で示される構造単位80
〜1モル%とを有するポリイミドシロキサン樹脂であっ
て、XとYの合計の80モル%以上が、前記式群(3) で示
される基からなる群から選ばれる該樹脂、ならびに(c)
有機溶剤からなり、(a) 成分と(b) 成分との重量比が80
/20 〜2000/1であるポリイミドシロキサン樹脂組成物。 - 【請求項2】請求項1に記載の組成物を硬化させること
により得られるポリイミドシロキサン皮膜。 - 【請求項3】請求項1に記載の組成物を硬化させること
により得られる電子部品用保護膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35536396A JP3649543B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | ポリイミドシロキサン樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10182967A true JPH10182967A (ja) | 1998-07-07 |
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1996
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