JPH10182763A - 活性エネルギー線硬化型水性樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型水性樹脂組成物

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JPH10182763A
JPH10182763A JP34391396A JP34391396A JPH10182763A JP H10182763 A JPH10182763 A JP H10182763A JP 34391396 A JP34391396 A JP 34391396A JP 34391396 A JP34391396 A JP 34391396A JP H10182763 A JPH10182763 A JP H10182763A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 未照射の状態でタックフリーの表面を形成
し、電子線などの活性エネルギー線により硬化し、硬度
と耐摩性に優れた塗膜を与える組成物を提供する。 【構成】 1以上のカルボキシル基と2以上のヒドロキ
シル基を有するポリヒドロキシ化合物(1)、分子内に
2個以上の水酸基と2個以上のα,β−エチレン性二重
結合を有する化合物(2)および2以上のイソシアネー
ト基を有するポリイソシアネート化合物(3)を反応さ
せて得られる反応生成物を水に分散した水分散性ポリウ
レタン(A)、及び2以上の不飽和二重結合を有する化
合物(B成分)、及び光重合開始剤(C成分)なるA,
B及びCを含む水性樹脂組成物であって該B及びC成分
の各々の重量の80%以上がA成分から成る分散粒子内
に含有されることを特徴とする活性エネルギー線硬化型
水性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な水性活性エ
ネルギー線硬化型樹脂組成物に関し、さらに詳細には、
不飽和二重結合を含有する特定構造の水分散性ポリウレ
タン(A)にもとづき、このアニオン性ポリウレタン分
散粒子(A)が一分子中に2個以上の不飽和二重結合を
有する化合物(B)と光重合開始剤(C)を各々、80
%以上含んでなる水性紫外線硬化型樹脂組成物に関す
る。さらに本発明は、安全性と衛生性、環境適合性に優
れ、未照射の状態でタックフリーの表面を形成し、電子
線、紫外線などの活性エネルギー線により硬化し、硬度
と耐摩耗性にすぐれた塗膜を与える、接着剤、塗料、イ
ンキなどのバインダーとして有用な水性活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、
実質的に有機溶剤を含有していないため塗工、印刷など
の使用時の作業環境の安全性と衛生性に優れる他に、硬
化速度が速く生産性向上と省エネルギーの観点から有利
のため、従来の溶剤系塗料、インキ、コーティング剤に
代って徐々にその実用化の領域が拡がっており、無公害
の塗料、インキ、コーティング剤用の樹脂組成物として
将来性が期待されている。
【0003】このような活性エネルギー線硬化性樹脂組
成物は、その長所を生かして既に、各種プラスチック用
ハードコート剤、木工用塗料、印刷インキ、光ファイバ
ー用コーティング剤、紙・プラスチック用オーバーコー
ト剤などのバインダー成分として採用されている。しか
しながら、従来の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は
重合性不飽和基を含有するエポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレートなどのオリゴマーを主成分とし概して
高粘度であるので、塗工粘度やレオロジー特性の調節の
ために、多量の反応性希釈剤(モノマー)を使用した
り、有機溶剤を併用することで対処されている。反応性
希釈剤を多量に使用した場合には、皮膚刺激、過敏性障
害や硬化性低下、硬度などの硬化物物性の低下などの問
題を招き、また有機溶剤を併用する場合には大気汚染や
火災の危険性が高くなる。
【0004】水性活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
は、上にのべた従来型の活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物の欠点である高粘度、安全性と衛生上の問題を一挙
に解決するとともに、塗膜の総合的性能の向上、原材料
コストの低下が図れるため、近年特に注目され、実用化
に向けて研究開発が進められている。
【0005】現在、水性活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物として提案されているものとしては、1.水溶性レ
ジン(ノニオン型、アニオン型など)、2.エマルジョ
ン型、3.コロイダルディスパージョン型、4.強制乳
化型などがある。これらの中で代表的な素材としては、
上記の2.のタイプに属するウレタンアクリレートディ
スパージョンが挙げられる。このウレタンアクリレート
ディスパージョンは水溶性タイプ、エマルジョン型、強
制乳化型などに比し、塗工適性、塗膜性能が総合的に優
れているため、最近その開発が活発に行なわれている。
【0006】ウレタンアクリレートディスパージョンの
合成は、例えば特公平5−28241に開示されている
ような方法によって行なうことができる。すなわち、ジ
イソシアネート、ジオールとカルボキシル基を含むジオ
ール(例えば、ジメチロールプロピオン酸など)を反応
させ、NCO基を末端に有するカルボキシル基含有ポリ
ウレタンオリゴマーを調製した後、OH基含有アクリル
モノマーなどを反応させ、中和後、水中に分散させるこ
とによって、分子末端に重合性不飽和基を含むオリゴウ
レタンの水性分散液が得られる(その合成工程を図1に
示す)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によるウレタ
ンアクリレートディスパージョンにもとづくコーティン
グ組成物においては、以下のような問題点がある。すな
わち、この従来技術によるウレタンアクリレートディス
パージョンは、比較的分子量の大きい連鎖のウレタンプ
レポリマーの末端に二重結合を有しているため、活性エ
ネルギー線を照射して架橋させて得られる塗膜の硬度、
耐溶剤性、耐水性、耐摩耗性が不十分である。
【0008】また従来技術による水性活性エネルギー線
硬化型組成物においては、光重合開始剤の配合は、分子
骨格中にエチレン性不飽和基を有する重合体ないしオリ
ゴマーの水溶液またはその水分散体に後から添加、混合
することによって行なわれる。その後、塗布、乾燥と光
照射の操作が行なわれる。
【0009】そして光重合開始剤の添加、混合にあたっ
ては、1.水溶性の光開始剤を使用する方法、2.水に
難溶性の親油性の光開始剤を使用する場合には、あらか
じめ乳化剤によってエマルジョンの状態に転換した後に
添加する方法、3.液状の光開始剤を使用する場合に
は、水と混合しうる有機溶剤で希釈した後、添加する方
法、などの方法が採られる。
【0010】1.の場合には、光照射後の硬化物が水と
接触する際に溶出して、塗膜の表面状態の悪化や環境汚
染を招く可能性がある。また2.の場合には、光重合開
始剤とエチレン性不飽和基を有する重合体ないしオリゴ
マーの混合状態が不均一であるため、あるレベル以上の
耐溶剤性、耐水性と耐摩耗性を達成するために多量の光
重合開始剤を添加する必要があり、コスト的に好ましく
ない。3.の場合には、有機溶剤を使用するため、環境
汚染を招き、問題である。また、室温で液状の光重合開
始剤を使用した場合には、水性活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物を塗布、乾燥、光照射する工程で揮散しやす
く、硬化速度が遅くなったり、コスト的な問題を招く。
【0011】上にのべたように、従来技術の範囲では水
性のエネルギー線硬化型樹脂組成物中に光重合開始剤を
均一に配合することは極めて困難であった。
【0012】また、従来技術の領域においては、すでに
上に述べたような主鎖中にポリウレタン骨格を有する重
合体にもとづく水性活性エネルギー性硬化性樹脂組成物
ならびに側鎖にビニル結合を有する付加重合体にもとづ
く水性活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が提案されて
いる。
【0013】前者のポリウレタン系の水性活性エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物からの硬化物と硬化塗膜は、耐摩
耗性、耐傷付き性、耐衝撃性、耐屈曲性に優れているも
のの、重合性不飽和基が主としてポリウレタン骨格構造
の末端に存在すると共に骨格に柔軟なウレタン結合を持
つために塗膜の耐溶剤性と硬度の点でアクリレート系オ
リゴマーにもとづく通常の無溶剤系の活性エネルギー線
硬化性組成物および後者の付加重合体から成る水性活性
エネルギー線硬化性樹脂組成物に比較して劣っている。
【0014】後者の付加重合体にもとづく水性活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物においては、その製造方法に
由来する原因のため、付加重合体中のビニル結合の含有
率が低く、アクリレート系オリゴマーにもとづく従来型
の無溶剤系の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に比較
して、塗膜の耐溶剤性と硬度の点で劣っている。上に述
べた製造方法に由来する原因とは、すなわち、このタイ
プの樹脂は通常、メタクリル酸メチルとメタクリル酸の
共重合体とメタクリル酸グリシジルとの高分子反応をお
こなった後、残存するカルボキシル基をアンモニア、3
級アミンなどで中和することによって製造されるが、こ
の場合に高分子鎖の立体的障害と高転化率においては反
応途中でゲル化が起りやすいため、工業的な規模でビニ
ル結合の含有率の高い付加重合体の製造が極めて困難で
ある点である。
【0015】以上に述べたように、従来技術の範囲にお
いては、互いに相反する特性群である、1.硬度と2.
耐屈曲性、伸度、耐衝撃性を共に満足することが極めて
困難であった。
【0016】本発明の目的は、従来技術によっては達成
困難であった上記1.と2.の特性を両立できる新しい
水性活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、1.分子内に少くとも
2個の水酸基と少くとも2個のα,β−エチレン性二重
結合を有する特定構造の不飽和多価アルコールから誘導
される水分散性ポリウレタン(A)を使用し、2.上記
水分散性ポリウレタンの粒子内部に、分子内に2個以上
の不飽和二重結合を有する化合物(B)および光重合開
始剤(C)を内包させることによって、従来達成できな
かった課題を解消できる水性活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させる
に至った。
【0018】すなわち、本発明は、少くとも1個のカル
ボキシル基と2個以上のヒドロキシル基を有するポリヒ
ドロキシ化合物(1)、一般式
【0019】
【化2】
【0020】(ここにR1 はH又はCH3 基;R2 は2
〜4価の有機残基を示す。nは2〜4の整数を示す。)
で表わされる分子内に少くとも2個の水酸基と少くとも
2個のα,β−エチレン性二重結合を有する化合物
(2)および1分子内に2個以上のイソシアネート基を
有するポリイソシアネート化合物(3)なる(1)〜
(3)成分を必須成分として反応せしめることによって
得られる反応生成分を水に分散した水性ポリウレタン
(A成分)、及び分子内に2個以上の不飽和二重結合を
有する化合物(B成分)、及び光重合開始剤(C成分)
なるA,B及びC成分を含む水性樹脂組成物であって該
B及びC成分の各々の重量の80%以上がA成分から成
る分散粒子内に含有されることを特徴とする活性エネル
ギー線硬化型水性樹脂組成物に関するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物について、より詳細に説明する。
本発明の不飽和二重結合を有する水分散性ポリウレタン
(成分A)は、例えば次のような方法で製造される。す
なわち、まず、有機溶媒中で、一般式
【0022】
【化3】
【0023】で表わされる分子内に少くとも2個の水酸
基と少なくとも2個のα,β−エチレン性二重結合を有
する化合物(R1 はHまたはCH3 ;R2 は2価の有機
残基を示す。nは2〜4の整数を示す)(2)、少くと
も1個のカルボキシル基と2個以上のヒドロキシル基を
含有するポリヒドロキシ化合物(1)および、1分子中
に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネ
ート化合物(3)を重付加反応させて、末端にイソシア
ネート基を有するプレポリマーを製造した後、末端のイ
ソシアネート基を、末端停止のためのモノヒドロキシ化
合物と反応させて活性イソシアネート基を封鎖する。モ
ノヒドロキシ化合物としてα,β−エチレン性二重結合
を有するモノヒドロキシル化合物を用いれば末端に二重
結合を導入するとともに活性イソシアネート基を封鎖す
ることができる。
【0024】続いて、アミンを加えてポリウレタン骨格
に含まれる遊離のカルボキシル基を中和した後、水を加
えることによってO/W型のエマルジョンへ転換させ
る。続いて、減圧下に有機溶媒と一部の水を回収するこ
とによって本発明の水分散性ポリウレタン(A)を得
る。
【0025】本発明の水分散性ポリウレタン(A)は次
のような方法によっても得ることができる。すなわち、
上記方法によって末端にイソシアネート基を有するプレ
ポリマーを製造した後、3級アミンでポリウレタンプレ
ポリマー中の遊離のカルボキシル基を中和し、さらに、
水を加えることによってO/W型エマルジョンへ転換さ
せ、さらに1分子中に2個以上の1ないし2級アミノ基
またはヒドラジド基を有する化合物によって鎖伸長をお
こない、最後に減圧下に有機溶媒と一部の水を回収する
ことによって本発明の水分散性ポリウレタン(A)を得
る。
【0026】上記の反応プロセスで中和剤として使用さ
れるアミンとしては、アンモニア、トリエチルアミン、
トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン類など
が使用されるがこれらに限られる訳ではない。また上記
の鎖伸長反応の過程で使用される1分子中に2個以上の
1級ないし2級アミノ基を有する化合物としては、エチ
レンジアミン、トリエチレンテトラミン、アジピン酸ジ
ヒドラジドなどが挙げられるが、特にこれらに限られる
訳ではない。本発明において使用される一般式
【0027】
【化4】
【0028】で表わされる分子内に少くとも2個の水酸
基と少なくとも2個のα,β−エチレン性二重結合を有
する化合物(2)(R1 はHまたはCH3 ;R2 は2価
の有機残基を示す。nは2〜4の整数を示す)は、一般
にビニルエステル樹脂と言われる部類に含まれるもので
あり、下記の一般式で示される2官能タイプのエポキシ
樹脂、
【0029】
【化5】
【0030】などの2価の有機残基を表わす)とアクリ
ル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性二重結合
を有する酸との付加反応によって合成することができ
る。化合物(2)の具体的な例としては、下記のような
化合物が挙げられるが、これらに限られた訳ではない。
【0031】
【化6】
【0032】上記の中で、脂肪族系の化合物が芳香族系
の化合物よりも一般に低粘度であるため、水分散性ポリ
ウレタンの合成時の取扱いが容易である。エチレグリコ
ール、プロピレングリコールなどの脂肪族グリコールの
ジクリシジルエーテルとアクリル酸(またはメタクリル
酸)などのα,β−エチレン性二重結合を有する酸との
付加物は、分子量当りの2重結合の含有率がその他の化
合物に比較して高いため、本発明の水性活性エネルギー
線硬化型樹脂組成物から高い架橋密度を有する硬度、耐
久性などに優れた硬化物が得られることから、特に好ま
しく使用され、単独または他の化合物と併用して使用さ
れる。
【0033】本発明で使用される少くとも1個のカルボ
キシル基と2個以上のヒドロキシル基を含有するポリヒ
ドロキシ化合物(1)の例としては、2,2−ジメチロ
ールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、
2,2−ジメチロールペンタン酸などが挙げられる。こ
の中で特に好ましいものは、2,2−ジメチロールプロ
ピオン酸と2,2−ジメチロールブタン酸である。2,
2−ジメチロールブタン酸は2,2−ジメチロールプロ
ピオン酸と比較してウレタン合成反応に使用される有機
溶媒への溶解性に勝るために、低VOC(揮発性有機化
合物)の水性塗料、インキ、バインダーなどを製造する
上で特に好ましい。本発明の水分散性ポリウレタン
(A)の酸価(乾燥重量ベース)は5〜80KOH〔m
g〕/〔g〕の範囲内であることが好ましい。酸価が5
KOH(〔mg〕/〔g〕未満の場合、重合生成物を水
に浮化することができなくなる傾向があり、或は保存安
定性が悪くなる可能性がある。また、酸価が80KOH
〔mg〕/〔g〕を超える場合、本発明の活性エネルギ
ー線硬化型水性樹脂組成物の耐水性が悪くなる傾向があ
る。水分散性ポリウレタン(A)の酸価は上記ポリヒド
ロキシ化合物(1)の種類及び使用量によって調整する
ことができる。
【0034】本発明で使用される分子内に2個以上のイ
ソシアネート基を含有するポリイソシアネート化合物
(3)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチ
ルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルイソ
シアネートなどの芳香族ジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどの脂肪族または脂
環族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
トの環状三量体などのトリイソシアネートなどが挙げら
れる。この中でも特に好ましいものは、脂肪族および脂
環式ポリイソシアネートであり、これらのポリイソシア
ネートを使用した水性樹脂組成物から得られる塗膜の耐
候性は特に優れている。本発明の水性ポリウレタン
(A)の不飽和二重結合の含有量が一つの重要なファク
ターである。不飽和二重結合の含有量が0.2ミリグラ
ム当量/グラム以上であることが好ましい。含有量が
0.2ミリグラム当量/グラム未満の場合、本発明の水
性樹脂組成物は電子線、紫外線などのエネルギー線によ
る硬化反応性が低くなり、硬化物の耐溶剤性、耐摩耗性
などが不充分となる。不飽和二重結合の含有量は少くと
も2個の水酸基と少くとも2個のα,β−エチレン性二
重結合を有する化合物(2)の種類及び使用量によって
コントロールすることができる。不飽和二重結合の含有
量を高くするためには、分子量あたりの二重結合含有率
の高い化合物(2)を使用することが必要である。ま
た、本発明の水分散性ポリウレタン(A)の製造過程
で、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを製
造した後、末端のイソシアネート基をα,β−エチレン
性二重結合を有するモノヒドロキシ化合物で封鎖するこ
とによって、若干の不飽和二重結合を導入することもで
きる。
【0035】本発明で使用される分子内に2個以上の不
飽和二重結合を有する化合物(B)としては、一般にU
V硬化性組成物(インキ、塗料、レジストなど)の構成
成分として使用されている(メタ)アクリレート系オリ
ゴマーなどが使用される。これらの中でも好ましいもの
は、揮発性と皮膚刺激性の低いトリメチロールプロパン
のプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレー
ト、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物のジアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタア
クリレートなどの多官能性アクリレート、エポキシアク
リレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ジアリルフタレー
ト樹脂などの不飽和オリゴマー、不飽和ポリエステル、
側鎖に2重結合を有する不飽和アクリル系共重合体(た
とえば(メタ)アクリル酸を含むアクリル系共重合体と
メタクリル酸グリシジルの付加反応によって合成され
る)、ビニルエーテル化合物などが挙げられるが、特に
これらに限られるわけではない。これらの不飽和二重結
合を有する化合(B)の配合によって、始めて本発明の
樹脂組成物の高硬化性、高光沢が発現できるだけでな
く、また樹脂のコストダウンにも寄与する。化合物
(B)の配合量は水分散性ポリウレタン(A)の乾燥重
量に対し、3重量%以上、50重量%以下であることが
望ましい。配合量が3重量%以下になると、配合効果が
充分得られず、また配合量が50重量%以上になると、
水分散性ウレタン(A)の乳化力が足りないために、最
後に得られる水性樹脂組成物の安定性が悪くなり、保存
中に沈殿が出るなどの不具合が生じる傾向があるだけで
なく、熱乾燥後の塗膜(エネルギー線硬化する前の塗
膜)がタック性を帯びるようになる傾向がある。
【0036】本発明において使用される光重合開始剤
(C)としては、光励起によってビニル重合を開始でき
る機能を有する物質であれば特に制限されるものではな
く、その具体的な例としては、2,2−ジメトキシ−
1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ
−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−ヒドロキシ
−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノ
ン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、1−
〔4−2−(ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、
(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
〔(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチ
ル)ベンゼン〕−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフ
ォスフェイト(1−)、ベンゾイン、ベンジルジメチル
ケタール、オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノン〕、
2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベ
ンゾフェノン、2−または4−イソプロピルチオキサン
トンなどが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
特に好ましい開始剤は、室温で固形で揮散しにくいもの
である。
【0037】光重合開始剤(C)の配合量は、水分散性
ポリウレタン(A)及び分子内に2個以上の不飽和二重
結合を有する化合物(B)の乾燥重量に対して、0.0
1重量%以上、10重量%以下の範囲であることが好ま
しい。配合量が0.01%未満では、光重合による塗膜
の硬化が不完全で耐溶剤性、硬度などが不十分な塗膜し
か得られず問題であり、配合量が10重量%を超える場
合には、硬化塗膜からの光開始剤のブリードが起りやす
く問題であるだけでなく、コスト的にも好ましくなく、
場合によっては塗膜の黄変や耐候性の悪化などを招くこ
とになり問題となる。
【0038】本発明の2個以上の不飽和二重結合を有す
る化合物(B)と光重合開始剤(C)の各々の80%以
上が(A)成分からなる分散粒子に内包されることが必
要である。疎水性の化合物(B)と光重合開始剤(C)
の各々の80%以上が(A)成分からなる分散粒子に内
包されないと、経時的に沈でん或は表面に浮いて来る傾
向があり、均一な塗膜が得られなくなる。また、重合開
始剤(C)が均一に分散されないために、エネルギー線
による硬化が不十分となり、耐溶剤、耐摩耗性などの物
性が悪くなる。本発明の二重結合を含む水分性散ポリウ
レタン(A)の粒子内部に、2個以上の不飽和二重結合
を有する化合物(B)と光重合開始剤(C)を添加する
方法としては、本発明の二重結合を含む水分散性ポリウ
レタン(A)を製造する工程の途中の段階、すなわち、
有機溶媒中でポリオールとポリイソシアネートを反応さ
せて、ポリウレタンプレポリマーを製造する際に化合物
(B)と光重合開始剤(C)を共存させてもよいし、そ
れ以降の段階で反応系に水を加えて転相乳化を行なう前
の段階に、反応系内に化合物(B)と光重合開始剤
(C)を添加する方法が採用される。この方法によって
水分散性ポリウレタンの分散粒子内にこれらの二種類の
物質を安定に包含させることができる。これらの二種類
の物質がポリウレタン分散粒子内に安定に包含されてい
ることは、水相における溶解成分をUVスペクトル、ガ
スクロマトグラフィーなどによって分析することによっ
て確かめることができる。
【0039】本発明の組成物は、電子線などの放射線に
よっても硬化させることができ、紫外線による硬化の場
合と同様に硬度と耐溶剤性、耐摩耗性に優れた塗膜を得
ることができる。
【0040】本発明の活性エネルギー線硬化型水性樹脂
組成物は更に、密着性、硬度などの特性を向上する目的
で必要に応じて、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸
化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タル
ク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化
アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の公知慣
用の無機充填剤が使用できる。その使用量は、本発明の
組成物中の0〜60重量%が好ましく、特に好ましくは
5〜40重量%である。更に、必要に応じて、フタロシ
アニン・ブルー、フタロシアン・グリーン、アイオジン
・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレッ
ト、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラッ
クなどの公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコー
ル、ピロガロール、フェノチアジン等の公知慣用の重合
禁止剤、アスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロ
ナイト等の公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素
系、高分子系等の消泡剤および/または、レベリング
剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、
シランカップリング剤等の密着性付与剤のような公知慣
用の添加剤類を用いることができる。また、本発明の活
性エネルギー線硬化型水性樹脂組成物は、他の光重合性
オリゴマー類、たとえば、ポリウレタン(メタ)アクリ
レート、エポキシ(メタ)アクリレート、エポキシエス
テルの浮化分散体或は強制分散体、二重結合含有の水性
アクリル樹脂及び他の水性ウレタン、水性アクリル樹脂
などの慣用のバインダー樹脂を適宜の範囲でブレンドし
て使用することができる。
【0041】
【実施例】以下本発明を実施例により、さらに詳しく説
明する。 実施例1 下記の組成の原料を還流冷却器、温度計、窒素ガス導入
口とスターラーを備えた2リットル四ツ口フラスコに仕
込み、空気中で攪拌しながら90℃まで昇温し、均一に
溶解させた。 ・プロピレングリコールジクリシジルエーテル−アクリル酸 付加物(共栄社化学(株)製、エポキシエステル70PA) 120g ・ジメチロールプロピオン酸 15.6g ・N−メチルピロリドン 30g ・ハイドロキノン 0.35g ・酢酸エチル 150g
【0042】続いて、160gのジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、1.2gの有機すず触媒(共同薬
品株式会社製 KS−1260)及び0.3gのアミン
系触媒(サンアプロ株式会社製 U−CAT−SA10
2)を添加し、90±5℃で2時間反応させた。続い
て、反応混合物に40gのアクリル酸2−ヒドロキシエ
チルを添加し、さらに2時間、90±5℃で反応を続け
た。このようにして、末端と側鎖にビニル基を有するポ
リウレタンプレポリマーを得た。このプレポリマーのG
PC法によるポリスチレン換算の分子量は
【外1】 であった。反応混合物を65℃まで冷却し、45gの多
官能アクリレート(AKcros Chemical
社、Actilane430)と14.9gの固形の光
重合開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)を添
加し、30分間攪拌を続けた。
【0043】次いで、この反応混合物に9.4gのトリ
エチルアミンを加えて中和した後、イオン交換水565
gを添加した。次に、減圧下に酢酸エチルを留去し、多
官能アクリレートオリゴマーと光重合開始剤を含むポリ
ウレタン水性分散体を得た。このポリウレタン水性分散
体の特性を表1に示す。固形分率は40.1%、粘度は
0.2ポイズ、pHは8.1であった。
【0044】この水性分散体を固形分率5%となるよう
イオン交換水で希釈し、超遠心分離機(2×104 rp
m)にかけて、エマルジョン相を分離した後、透明な水
相を紫外・可視分光計で分析したところ、紫外部には全
く吸収は認められなかった。この結果から、光重合開始
剤及び多官能アクリレートが安定にポリウレタンエマル
ジョン粒子内に内包されていることが実証された。
【0045】この水性分散体に水を添加し、固形分25
%になるよう希釈した後、濡れ改質材として0.1重量
%の共栄社(株)製ポリフローKL−260を添加し、
ワニスを調製した。
【0046】上記ワニスをアート紙にバーコーターにて
乾燥膜厚4g/m2 となるように塗布した後、60℃で
2分間、熱風乾燥機中で乾燥し、ベルトコンベアー式の
UV照射装置(IST Strahlentechni
k社)を使用して紫外線を照射した。この時の照射エネ
ルギーは、100mJ/cm2 、200mJ/cm2
300mJ/cm2 の3水準に設定し、計3枚のテスト
紙を作成した。
【0047】このテスト紙を用いて、以下の方法によっ
て塗料の物性を評価し、その結果を表2に示した。 (1)光沢: 60°−60°鏡面反射 (2)基材密着性:セロテープ(ニチバン製)剥離 ○:まったく剥離なし △:70%以上残留 ×:残留面積70%未満 (3)未照射時の塗膜タック性:熱乾燥後の塗膜(UV
未照射)を用いてテストし、指触で判断した。 ○:タックなし ×:タックあり (4)耐摩耗性:学振式耐摩耗試験機(丸菱科学機械製
作所製)を使用し、#100のサンド・ペーパーをセッ
トし、100g/cm2 荷重の条件で、下地が露出する
までの往復の回数で評価。 (5)耐メチルエチルケトン(MEK)ラビング性:メ
チルエチルケトンを含浸させたガーゼで300g/cm
2 の荷重をかけてラビングテストを実施し、下地が露出
するまでの回数で評価。
【0048】(6)耐折り曲げ性:塗膜面を外側にして
テスト紙を折り曲げた後、折り目の状態で判定する ○:割れ目なし △:割れ目若干あり ×:完全に割れた (7)耐薬品性:1%NaOH、2%HClの水溶液及
びトルエンを用いて室温×2時間、スポットテストを行
った。 ○:塗膜変更なし △:光沢が低下した ×:塗膜が部分的に溶解、脱落した。
【0049】実施例2 実施例1と同じ重合装置に下記の組成の原料を仕込み酸
素気流中で攪拌しながら90℃まで昇温し、均一に溶解
させた。 エポキシエステル1600A 150g ジメチロールプロピオン酸 15.6g ハイドロキノン 0.35g N−メチルピロリドン 50g 酢酸エチル 150g 続いて110gのヘキサメチレンジイソシアネート、
1.2gの有機すず触媒(KS−1260)、0.3g
のアミン系触媒(U−CAT−SA102)を添加し、
90±5℃で2時間反応させた。続いて、5gのエチレ
ングリコールと100gの酢酸エチルの混合物を30分
かけて滴下したのち、更に90±5℃で1時間反応させ
た。次に40gのヒドロキシエチルアクリレートを添加
し、更に2時間、90±5℃で反応を続けた。このよう
にして、末端と側鎖にビニル基を有するポリウレタンポ
リマーを得た。この反応混合物を65℃まで冷却し、6
0gの多官能ウレタンアクリレートSatacure5
76(Acros Chemicals社製)と15g
の光重合開始剤IRG−907を添加し、30分間攪拌
を続けた。次いで、反応混合物に9.4gのトリエチル
アミンを加えて中和した後、イオン交換水544gを添
加した。次に減圧下で酢酸エチルとメチルエチルケトン
を留去し、水性分散体を得た。この水性分散体の性状値
を表1に示した。また実施例1と同様の方法で塗膜の物
性を評価した結果を表2に示した。
【0050】実施例3 実施例1で使用したワニスを、アート紙にバーコーター
を使用して乾燥膜厚4g/m2 となるように塗布した
後、60℃で2分間熱風乾燥機中で乾燥した。上記塗工
品に、電子線照射装置(Energ Science社
製Electrocurtain)によって照射線量1
0Mradのエネルギーの電子線を照射し、塗膜を硬化
させた。硬化塗膜の光沢値は86、基材密着性は良好で
あり、耐摩耗性は20回、耐メチルエチルケトンラビン
グは250回であった。硬化塗膜の耐折り曲げ性は良好
であり、1%NaOH、2%HClとトルエンに対する
スポットテストによる耐薬品性も良好であった。
【0051】比較例1 実施例1に示した重合処方と同様の方法で表1の比較例
1の欄に示した原料を使用して、分散粒子内部にアクリ
レートオリゴマーと光重合開始剤を含む水性分散体を合
成した。この水性分散体から得られたUV硬化塗膜の物
性を評価し、その結果を表2に示した。
【0052】比較例2 実施例1に示した重合処方と同様の方法で表1の比較例
2の欄に示した原料を使用して、分散粒子内にアクリレ
ートオリゴマーを含む水性分散体を合成した。この水性
分散体500gを1リットルのビーカーに入れ、攪拌し
ながら、光重合開始剤ダロキュアー1173(チバガイ
ギー社製)7.5gを添加し、引き続き攪拌を続けた
後、イオン交換水で固形分率が25重量%になるまで調
整した。この固形分率25重量%のワニスを使用して、
実施例1と同様の方法でUV硬化塗膜の評価をおこなっ
た。その結果を表2に示した。
【0053】比較例3 実施例1に示した重合処方と同様の方法で表1の比較例
3の欄に示した原料を使用して分散粒子内にアクリレー
トオリゴマーを含まず、光重合開始剤も含まない水分散
性ポリウレタンを合成した。この水分散性ポリウレタン
から得られたUV硬化塗膜の物性を評価し、その結果を
表2に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】上に述べた実施例ならびに比較例から明
らかなように、特定構造の不飽和二重結合を側鎖に有す
る水分散性ポリウレタン(A)と分子内に2個以上の不
飽和二重結合を有する化合物(B)と光重合開始剤
(C)から成り、成分(B)と(C)が上記ポリウレタ
ン分散粒子内に内包されている構成の水性活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物は、低VOCで環境適合性にすぐ
れ、水の揮散後にタックフリーの表面を形成し、紫外線
などの活性エネルギー線の照射後に、耐溶剤性、耐摩耗
性、光沢の優れた塗膜を形成という特徴を有し、従来技
術の範囲では達成されない高いレベルの安全性、衛生
性、生産性、塗膜物性を有する無公害塗料、インキ・コ
ーティング剤を得るために極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のウレタンアクリレートディスパージ
ョンの合成工程を示す説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも1個のカルボキシル基と2個以
    上のヒドロキシル基を有するポリヒドロキシ化合物
    (1)、一般式 【化1】 (ここにR1 はH又はCH3 基;R2 は2〜4価の有機
    残基を示す。nは2〜4の整数を示す)で表わされる分
    子内に少くとも2個の水酸基と少くとも2個のα,β−
    エチレン性二重結合を有する化合物(2)および1分子
    内に2ケ以上のイソシアネート基を有するポリイソシア
    ネート化合物(3)なる(1)〜(3)成分を必須成分
    として反応せしめることによって得られる反応生成物を
    水に分散した水分散性ポリウレタン(A成分)、及び分
    子内に2個以上の不飽和二重結合を有する化合物(B成
    分)、及び光重合開始剤(C成分)なるA,BおよびC
    を含む水性樹脂組成物であって該B及びC成分の各々の
    重量の80%以上がA成分から成る分散粒子内に含有さ
    れることを特徴とする活性エネルギー線硬化型水性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 該A成分がその加熱残分あたり少くとも
    0.5ミリグラム当量/グラム以上の不飽和二重結合を
    含むものである、請求項1記載の活性エネルギー線硬化
    型水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 R2 が −O−R3 −O− (ここにR3 は炭素数2以上40以下の2価の有機残
    基、)である、請求項1の活性エネルギー線硬化型水性
    樹脂組成物。
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