JP2004027020A - 保存安定性に優れる水性架橋型樹脂組成物 - Google Patents

保存安定性に優れる水性架橋型樹脂組成物 Download PDF

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Kentaro Yanai
谷内 健太郎
Mitsutaka Hasegawa
長谷川 三高
Eiichi Okazaki
岡崎 栄一
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Abstract

【課題】活性エネルギー線の照射により容易に硬化し、特に紫外線の照射においても速やかに硬化し、さらに得られる硬化物が着色や臭気の問題が無く、硬化膜の平滑性、密着性及び耐薬品性が優れるうえ、保存安定性にも優れる水性組成物の提供。
【解決手段】側鎖にオキシアルキレン基とエチレン性不飽和基を有する重合体(A)とエチレン性不飽和基を1個以上有する前記(A)成分以外の化合物(B)とからなる水性架橋型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線等の活性エネルギー線の照射により架橋可能な水性架橋型組成物に関するものであり、本発明の組成物は、塗料、コーティング材及び印刷インキ等の被覆材、不織布等の接合剤、接着剤、充填剤並びにレジスト等の用途に有用で、さらにこれらの中でも被覆材として、特に木材用塗料及びプラスチック用塗料として有用であり、これらの技術分野において賞用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種産業等で使用する有機系の溶剤及び洗浄剤等が、大気中に放出されることにより地球規模での大気汚染が進み、生物へ影響することが懸念されている。
このため、塗料、インキ及び接着剤等の用途で使用する組成物を、従来使用されている溶剤型組成物から、水性型組成物へとする試みがなされている。
【0003】
又、上記用途において、活性エネルギー線硬化型組成物が採用される場合、ベース重合体として使用される不飽和基を有する重合体についても、水性化の検討がなされている。
例えば、乳化剤の存在下、水中でカルボキシル基を有する重合体を製造し、得られた重合体にエポキシ基及び不飽和基を有する化合物を付加反応させる方法がある(特開平6−211950号)。
【0004】
一方、塗料の用途において、脱有機溶剤化方法としては、有機溶媒を含まない紫外線硬化型組成物を使用する方法が検討されている。紫外線硬化型塗料組成物としては、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等のオリゴエステル(メタ)アクリレートと反応性希釈剤とからなるもの等が知られている。例えば、特開平5−9247号公報には、特定構造のウレタンアクリレート及び不飽和ポリエステルとを含有する紫外線硬化性組成物が開示されている。
又、これ以外の方法としては、前記と同様に、重合体のエマルジョンからなる水性組成物の使用も検討されている(特開昭51−17922号公報、同51−23531号公報、特開平6−211950号公報)。
【0005】
上記した様な不飽和基含有重合体のエマルションを、各種用途で使用する場合は、紫外線照射により当該重合体を硬化させるために、ラジカル発生源としての光重合開始剤を配合する必要がある。
しかしながら、当該不飽和基含有重合体と光重合開始剤からなる水性エマルジョンは、硬化膜中に光重合開始剤の分解物が残存してしまうため、硬化膜の臭気や着色という問題を有するものであった。又、当該エマルジョンは、硬化膜の硬度が不十分である場合が多かった。
【0006】
又、従来の無溶媒の紫外線硬化型塗料組成物においては、その硬化膜が基材との密着性に不十分であるという問題を有するものであった。このように密着性が低い原因は、熱乾燥や熱硬化により徐々にひずみを緩和しながら硬化して行く溶剤乾燥型の重合体を含む組成物や熱硬化型重合体を含む組成物と比較して、紫外線硬化型組成物では硬化時間が短いため、硬化時の体積収縮により生じる応力ひずみを硬化膜中に蓄積し易いことにある。又、このような無溶媒型の組成物は一般に粘度が高いため、組成物の製造時及びこの組成物の塗工時等における作業性が悪いものであった。
又、従来の水系塗料組成物の場合は、その乾燥塗膜が、硬度、耐溶剤性及び耐水性の点で不十分で、且つ表面光沢や基材への密着性も不十分であり、特に耐水性が不足し易いものであった。
【0007】
本発明者らは、前記問題点を解決する、活性エネルギー線による硬化性、特に紫外線による硬化性に優れ、その硬化膜が着色や臭気がない上、硬度、耐溶剤性及び耐水性に優れた水性架橋性重合体組成物として、マレイミド基を有する重合体と多官能(メタ)アクリレートのエマルション(特願平11−355157号)及びマレイミド基と酸性基を有する重合体又はその塩が水性媒体中に分散又は溶解した組成物を見出している(特願平11−361876号)。
【0008】
又、前記組成物は、さらに速い硬化速度が要求される場合や、さらに優れた耐アルカリ性及び耐溶剤性等の耐薬品性が要求される場合には、それら性能が不充分な場合があり、これを解決するため、マレイミド基及びエチレン性不飽和基を有する重合体を含む水性組成物を見出している(特願2000−202987号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らが開発した前記組成物において、構成成分の重合体は、通常、酸性基を有するプレポリマーに、エチレン性不飽和基及び水酸基を有する化合物を付加させて製造する。この場合、得られる重合体中の残酸性基が相対的に減少してしまうため、硬化膜の強度及び耐水性等が不十分となってしまうことがある。この問題を改善するため、前記重合体にさらに多官能(メタ)アクリレートを併用した組成物とするが、この場合、室温1ヶ月程度で沈降や分離が起こる等の保存安定性が発生することがあり、保存安定性が要求される場合に不十分なものであった。
本発明者らは、活性エネルギー線の照射により容易に硬化し、特に紫外線の照射においても速やかに硬化し、さらに得られる硬化物が着色や臭気の問題が無く、硬化膜の平滑性、密着性及び耐薬品性が優れるうえ、保存安定性にも優れる水性組成物を見出すため鋭意検討を行ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々の検討を重ねた結果、側鎖にエチレン性不飽和基を有する重合体であって、さらに側鎖にオキシアルキレン基を有する重合体を使用し、さらに又これと(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を有する化合物を併用した水性組成物が、上記課題を解消するものであることを見出し本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と、アクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を(メタ)アクリロイル基と、アリル基及び/又はメタリル基を(メタ)アリル基と表す。又、酸価の単位はmgKOH/gであるが、以下単位の記載を省略する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、側鎖にオキシアルキレン基とエチレン性不飽和基を有する重合体(A)とエチレン性不飽和基を1個以上有する前記(A)成分以外の化合物(B)とからなる水性架橋型樹脂組成物に関するものである。
以下、それぞれの成分について説明する。
【0012】
1. (A) 成分
(A)成分は、側鎖にオキシアルキレン基とエチレン性不飽和基を有する重合体である。
(A)成分におけるオキシアルキレン基としては、種々の基が使用でき、下記式(1)で表されるものが好ましい。下記(1)で表される基以外のオキシアルキレン基、例えば末端にスルホン酸塩等のイオン性基を有するものの場合、保存安定性が不十分なものとなってしまうことがある。
【0013】
【化2】
−(AO)n−Y  ・・・・(1)
【0014】
(式(1)において、AOはオキシアルキレン基、nは1以上の整数、Yは水素原子又はアルキル基を意味する。)
オキシアルキレン基としては、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基を有する基が挙げられ、保存安定性に優れる点でオキシエチレン基が好ましい
nは1以上の整数であり、保存安定性に優れる点で、好ましくは20〜100の整数、より好ましくは50〜100の整数である。
Yは、水素原子又はアルキル基である。アルキル基としては、メチル基及びエチル基等が好ましい。Yとしては、水素原子が最も好ましい。
【0015】
(A)成分におけるエチレン性不飽和基としては、種々のものがあり、ビニル基、プロペニル基、(メタ)アリル基及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
【0016】
(A)成分におけるオキシアルキレン基の割合としては、使用する単量体の合計量に対して、(A)成分の原料単量体としてエチレン性不飽和基及びオキシアルキレン基を有する化合物(以下オキシアルキレン系不飽和化合物という)を使用する場合は、オキシアルキレン系不飽和化合物を除いた単量体の合計量に対して1〜10質量%であることが好ましい。この割合が1質量%に満たない場合は、組成物の保存安定性が不十分であることがあり、一方10質量%を超えると、得られる硬化膜の耐水性が低下してしまうことがある。
【0017】
(A)成分におけるエチレン性不飽和基の割合としては、0.1〜4mmol/gであることが好ましい。この割合が0.1mmol/gに満たない場合は、耐薬品性が不足したり硬化が不十分になり硬度不足にとなってしまい、他方4mmol/gを超えると、密着性が不良となってしまうことがある。
【0018】
本発明の(A)成分は、前記オキシアルキレン基及びエチレン性不飽和基を側鎖に有するものを必須とする重合体であるが、主鎖の繰り返し単位としては、使用する原料単量体に応じて適宜選択すれば良い。例えば(メタ)アクリロイル基を有する単量体又は(メタ)アリル基を有する単量体を使用する場合は、−CHCH(Z)−又は−CHC(CH)(Z)−であり、ビニル基を有する単量体を使用する場合は、−CHCH(Z)−である。ここでZとは、使用する単量体から、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基又はビニル基を除いた残基を表す。
【0019】
(A)成分の数平均分子量は、1000以上が好ましく、より好ましくは1000〜100万であり、特に好ましくは1万〜50万である。この値が1000に満たないものは、耐候性が不足したり、密着性が不十分になることがある。分子量が高すぎると、具体的には100万を超えると、粘度が高くなるため、作業性が低下したり、塗膜も物性が低下する場合がある。
尚、本発明において、数平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下GPCと略する)により測定した分子量をポリスチレンの分子量を基準にして換算した値である。
【0020】
1−1.(A)成分の製造方法
本発明における(A)成分は、種々の方法で得られた重合体が使用でき、以下の▲1▼〜▲5▼に示す方法が好ましい。即ち、側鎖にオキシアルキレン基及び特定の官能基を有するプレポリマーを製造しておき、これに前記官能基と反応し得る官能基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させる方法である。
▲1▼側鎖にオキシアルキレン基及び水酸基を有するプレポリマーに、エチレン性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物(以下イソシアネート系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲2▼側鎖にオキシアルキレン基及び酸性基を有するプレポリマーに、エチレン性不飽和基及びエポキシ基を有する化合物(以下エポキシ系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲3▼側鎖にオキシアルキレン基及びエポキシ基を有するプレポリマーに、エチレン性不飽和基及び酸性基を有する化合物(以下酸性系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲4▼側鎖にオキシアルキレン基及びイソシアネート基を有するプレポリマーに、エチレン性不飽和基及び水酸基を有する化合物(以下水酸系不飽和化合物という)を付加する方法。
▲5▼側鎖にオキシアルキレン基及び酸無水物基を有するプレポリマーに、水酸系不飽和化合物を付加する方法。
【0021】
1−1−1.プレポリマーの製造方法
前記の▲1▼〜▲5▼の方法における側鎖にオキシアルキレン基を有するプレポリマーを製造する方法としては、オキシアルキレン系不飽和化合物と、それぞれ水酸系不飽和化合物(前記▲1▼の方法)、酸性系不飽和化合物(前記▲2▼の方法)、エポキシ系不飽和化合物(前記▲3▼の方法)、イソシアネート系不飽和化合物(前記▲4▼の方法)及び▲5▼エチレン性不飽和基及び酸無水物基を有する化合物(以下酸無水物系化合物という)(前記▲5▼の方法)を共重合することによりプレポリマーを得ることができる。
【0022】
オキシアルキレン系不飽和化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びオクトキシポリエチレングリコール−ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】
又、オキシアルキレン系不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基及びプロペニル基等のラジカル重合性基と、オキシアルキレン基を有するいわゆる反応性乳化剤と称されるものも使用することができる。反応性乳化剤の好ましい例としては、下記一般式(2)〜(4)で表される化合物が挙げられる。
【0024】
【化3】
Figure 2004027020
【0025】
【化4】
Figure 2004027020
【0026】
【化5】
Figure 2004027020
【0027】
前記式(2)及び(3)において、R及びRは、炭素数6〜18の長鎖状又は分岐状アルキル基である。前記式(4)において、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数8〜24の長鎖状又は分岐状アルキル基である。
又、前記式(2)〜(4)における(AO)n及びYは、前記と同様の意味を示す。
【0028】
水酸系不飽和化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル等が挙げられる。
【0029】
酸性系不飽和化合物としては、カルボキシル基を有する不飽和化合物、スルホン基を有する不飽和化合物及びリン酸基を有する不飽和化合物等を挙げることができる。
カルボキシル基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸のマイケル付加反応生成物である2量体以上のオリゴマー、ω− カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。スルホン基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリルアミドジメチルプロパンスルホン酸及びスチレンスルホン酸等を挙げることができる。
【0030】
エポキシ系不飽和化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート及び下記式(5)で表されるシクロヘキセンオキサイド基含有(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0031】
【化6】
Figure 2004027020
【0032】
イソシアネート系不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート及び下記式(6)で表されるジメチル−m−イソプロペニルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
【0033】
【化7】
Figure 2004027020
【0034】
酸無水物系不飽和化合物としては、無水マレイン酸及びイタコン酸等を挙げることができる。
【0035】
プレポリマーには、必要に応じてその他の単量体を共重合させることができる。
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル及び(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレートの具体的としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の置換アリール(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、並びにアルコキシシリル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
又、これら単量体以外にも、マクロモノマー型単量体を使用することができる。これにより(A)成分は、グラフト共重合体又はブロック共重合体となる。マクロモノマー型単量体としては、ポリシロキサンを有するもの、フッ素系ポリマー鎖を有するもの等を挙げることができる。
【0036】
本発明において、特に耐薬品性が要求される用途においては、前記脂環式アルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。この場合の好ましい共重合割合は、全単量体に対して0〜80質量%である。
【0037】
プレポリマーの製造方法としては、前記単量体を溶液重合法、乳化重合法及び高温連続重合法等の常法に従い重合して製造することができる。尚、水による分解を受けてしまうイソシアネート系不飽和化合物又は酸無水物系不飽和化合物を使用する、前記▲1▼、▲4▼及び▲5▼のプレポリマーは、溶液重合法及び高温連続重合法で製造することが好ましい。
【0038】
溶液重合法で合成する場合は、使用する原料単量体を有機溶剤に溶解し、熱重合開始剤を添加し、加熱攪拌することにより得られる。
溶液重合法でラジカル重合により合成する場合は、使用する原料単量体を有機溶剤に溶解し、熱ラジカル重合開始剤を添加し、加熱攪拌することにより得られる。又、必要に応じて、重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用することができる。使用される熱重合開始剤の例としては、熱によりラジカル種を発生する過酸化物、アゾ化合物、レドックス開始剤等が挙げられる。
過酸化物の例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド等が挙げられる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。レドックス開始剤の例としては、過酸化水素−鉄(II)塩、ペルオキソ二硫酸塩−亜硫酸水素ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド−鉄(II)塩等が挙げられる。
使用される有機溶剤は、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、メタノール、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、キサントゲン酸ジスルフィド、ジアゾチオエーテル、2−プロパノール等が挙げられる。
【0039】
又、プレポリマーは、必要に応じて高温連続重合により製造することもできる。
高温連続重合法によれば、低分子量で粘度の低いプレポリマーを得ることができ、さらに当該重合方法は、熱重合開始剤を用いる必要がないか、又は熱重合開始剤を用いる場合でも少量の使用で目的の分子量のプレポリマーが得られるため、共重合体は熱や光によりラジカル種を発生するような不純物をほとんど含有しない純度の高いものとなり安定した物性が得られるため好ましい。
高温連続重合法としては、特開昭57−502171号、同59−6207号、同60−215007号等に開示された公知の方法に従えば良い。例えば、加圧可能な反応器を溶媒で満たし、加圧下で所定温度に設定した後、単量体及び必要に応じて重合溶媒とからなる単量体混合物を一定の供給速度で反応器へ供給し、単量体混合物の供給量に見合う量の反応液を抜き出す方法が挙げられる。
又、単量体混合物には、必要に応じて熱重合開始剤を配合することもできる。反応温度は150〜350℃が好ましい。圧力は、反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に依存するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応温度を維持できる圧力であればよい。単量体混合物の滞留時間は、2〜60分であることが好ましい。
【0040】
乳化重合の方法としては、常法に従えば良く、単量体を水性媒体中に乳化剤を使用して分散させ、重合開始剤の存在下に加熱攪拌する方法、単量体を水性媒体中に乳化剤を使用して水性乳濁液とし、これを水性媒体中に添加しつつ、重合開始剤の存在下に加熱攪拌する方法等が挙げられる。
乳化重合におけるプレポリマーの製造においては、後記する好ましい分子量に調整するために、重合開始剤量を多くしたり、連鎖移動剤を使用することができる。重合開始剤としては、後記の重合で挙げられるものが例示され、連鎖移動剤は、前記と同様のものが挙げられる。
【0041】
乳化重合におけるプレポリマーの製造においては、乳化剤としてのオキシアルキレン系不飽和化合物として、前記した反応性乳化剤を使用することが好ましい。
【0042】
耐水性が要求される用途においては、乳化剤による耐水性低下を防止するために、前記の反応性乳化剤を使用する方法や、乳化剤を使用せず重合開始剤切片により粒子を乳化させ重合を行う無乳化剤重合法が好ましい。
特に耐水性が要求されない用途においては、通常の乳化剤が使用でき、種々のものが使用できる。
例えば、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等の陰イオン性乳化剤、並びにポリオキシエチレン高級アルコールエーテル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性乳化剤、ポリカルボン酸系及びポリスルホン酸系等の陰イオン性高分子乳化剤、ポリビニルアルコール等の非イオン性高分子乳化剤を使用することができる。
【0043】
本発明の組成物は水性組成物であるため、プレポリマーの製造方法としては、乳化重合法が好ましい。
【0044】
1−1−2.重合体の製造方法
前記▲1▼〜▲5▼の方法においては、側鎖に各種官能基を有するオキシアルキレン基含有プレポリマーに、それぞれイソシアネート系不飽和化合物〔前記▲1▼の方法〕、エポキシ系不飽和化合物〔前記▲2▼の方法〕、酸性系不飽和化合物〔前記▲3▼の方法〕及び水酸系不飽和化合物〔前記▲4▼、▲5▼の方法〕を付加することにより重合体を得ることができる。
【0045】
イソシアネート系不飽和化合物、エポキシ系不飽和化合物、酸性系不飽和化合物及び水酸系不飽和化合物を有する化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0046】
いずれの場合においても、有機溶媒中、水媒体中又は無溶剤で、プレポリマーに各化合物を付加することにより製造することができる。各付加反応の条件としては、各反応に応じて反応温度、反応時間及び触媒を選択すれば良い。
【0047】
付加反応の後に得られる反応液が、(A)成分の水性分散体である場合は、そのまま本発明の組成物に使用することができる。
又、付加反応の後に得られる反応液が、(A)成分の有機溶剤溶液である場合は、有機溶剤を蒸留等により除去した後、(A)成分を水性媒体中で乳化剤を用いて分散させることができる。乳化剤としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0048】
1−2.マレイミド基を有する重合体
(A)成分としては、オキシアルキレン基及びエチレン性不飽和基に加え、さらに側鎖にマレイミド基を有する重合体(以下マレイミド重合体という)が、組成物を活性エネルギー線硬化型組成物とした場合、紫外線による硬化においても、光重合開始剤の配合なしに問題なく硬化するものであり、得られる硬化膜が耐水性により優れるため好ましい。
マレイミド重合体におけるマレイミド基としては、種々のものがあり、下記式(7)で表されるものが好ましい。
【0049】
【化8】
Figure 2004027020
【0050】
〔但し、式(7)において、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基若しくはアリール基を表すか、又はR及びRは一つとなって5員環若しくは6員環を形成する飽和若しくは不飽和の炭化水素基を表す。〕
【0051】
アルキル基としては、炭素数4以下のアルキル基が好ましい。アリール基としてはフェニル基等を挙げることができる。一つとなって5員環若しくは6員環を形成する飽和の炭化水素基としては、基−CHCHCH−、基−CHCHCHCH−が挙げられ、不飽和の炭化水素基としては、基−CH=CHCH−、基−CHCH=CHCH−等が挙げられる。尚、不飽和の炭化水素基において、マレイミド基が2量化反応するためには、最終的に得られる5員環又は6員環が芳香族性を有しないものを選択する必要がある。当該炭化水素基としては、飽和の炭化水素基が好ましい。
【0052】
及びRとしては、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基、R及びRの両方が炭素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基が、重合体を容易に製造でき、溶解性、保存安定性に優れ、得られる組成物の架橋塗膜の耐水性に優れる点で好ましい。さらに、これらの中でも、それぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基がより好ましく、特に好ましくは基−CHCHCHCH−である。
マレイミド基の具体例を以下の式(8)〜式(13)に示す。これらの中でも、溶解性、保存安定性に優れる点で、式(8)又は式(9)で表されるマレイミド基が好ましい。
【0053】
【化9】
Figure 2004027020
【0054】
【化10】
Figure 2004027020
【0055】
【化11】
Figure 2004027020
【0056】
マレイミド重合体は、種々の方法で得られた重合体が使用でき、以下の▲1▼’〜▲7▼’に示す方法が好ましい。即ち、側鎖に官能基、オキシアルキレン基及びマレイミド基を有するプレポリマーを製造しておき、これに前記官能基と反応し得る官能基を有する化合物を反応させる方法(後記の▲1▼’〜▲5▼’の方法)、並びに官能基及びオキシアルキレン基を有するプレポリマーを製造しておき、これに前記官能基と反応し得る官能基とマレイミド基を有する化合物を反応させる方法(後記の▲6▼’及び▲7▼’の方法)である。
▲1▼’前記式▲1▼の反応おいて、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及び水酸基含有プレポリマーを使用する方法。
▲2▼’前記式▲2▼の反応おいて、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及び酸性基含有プレポリマーを使用する方法。
▲3▼’前記式▲3▼の反応おいて、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及びエポキシ基含有プレポリマーを使用する方法。
▲4▼’前記式▲4▼の反応おいて、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及びイソシアネート基含有プレポリマーを使用する方法。
▲5▼’前記式▲5▼の反応おいて、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及び酸無水物基含有プレポリマーを使用する方法。
▲6▼’側鎖にオキシアルキレン基及び酸無水物基を有するプレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物及び水酸系不飽和化合物を付加する方法。
▲7▼’側鎖にオキシアルキレン基及びエポキシ基を有するプレポリマーに、マレイミド基及び酸性基を有する化合物及び酸性系不飽和化合物を付加する方法。
【0057】
1−2−1.プレポリマーの製造方法
前記の▲1▼’〜▲5▼’の方法における側鎖にオキシアルキレン基及びマレイミド基を有するプレポリマーを製造する方法としては、オキシアルキレン系不飽和化合物、エチレン性不飽和基及びマレイミド基を有する化合物(以下マレイミド系不飽和化合物という)と、それぞれ水酸系不飽和化合物(前記▲1▼’の方法)、酸性系不飽和化合物(前記▲2▼’の方法)、エポキシ系不飽和化合物(前記▲3▼’の方法)、イソシアネート系不飽和化合物(前記▲4▼’の方法)及び酸無水物系化合物(前記▲5▼’の方法)を共重合することによりプレポリマーを得ることができる。
【0058】
これら不飽和化合物のうち、マレイミド系不飽和化合物以外の化合物としては、前記と同様のものを使用することができる。
【0059】
マレイミド系不飽和化合物としては、マレイミド基を有する(メタ)アクリレートが好ましい。
マレイミド基を有する(メタ)アクリレートの好ましい例を以下の式(14)に示す。
【0060】
【化12】
Figure 2004027020
【0061】
〔但し、式(14)において、R、Rは前記と同様の意味を示す。又、Rは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
【0062】
又、前記▲6▼’の方法においては、酸無水物系不飽和化合物を重合することにより、又前記▲7▼’の方法においては、エポキシ系不飽和化合物を重合することによりプレポリマーを得ることができる。
【0063】
プレポリマーには、必要に応じてその他の単量体を共重合させることができ、前記と同様のものが挙げられる。
【0064】
プレポリマーの製造方法としては、前記式▲1▼〜▲5▼と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
【0065】
1−2−2.マレイミド重合体の製造方法
前記▲1▼’〜▲5▼’の方法においては、側鎖に各種官能基を有するオキシアルキレン基及びマレイミド基含有プレポリマーに、それぞれイソシアネート系不飽和化合物〔前記▲1▼’の方法〕、エポキシ系不飽和化合物〔前記▲2▼’の方法〕、酸性系不飽和化合物〔前記▲3▼’の方法〕及び水酸系不飽和化合物〔前記▲4▼’、▲5▼’の方法〕を付加することにより重合体を得ることができる。
又、前記▲6▼’の方法においては、側鎖にオキシアルキレン基及び酸無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物及び水酸系不飽和化合物を付加し、前記▲7▼’の方法においては側鎖にオキシアルキレン基及びエポキシ基含有プレポリマーに、マレイミド基及びカルボキシル基を有する化合物、及びカルボキシル系不飽和化合物を付加することにより重合体を得ることができる。
【0066】
イソシアネート系不飽和化合物、エポキシ系不飽和化合物、カルボキシル系不飽和化合物及び水酸系不飽和化合物を有する化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0067】
▲6▼’の方法におけるマレイミド基及び水酸基を有する化合物としては、下記式(15)で表される化合物等が挙げられる。
【0068】
【化13】
Figure 2004027020
【0069】
〔但し、式(15)において、R、Rは前記と同様の意味を示す。又、Rは炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0070】
▲7▼’の方法で用いるマレイミド基及び酸性基を有する化合物としては、下記式(16)で表される化合物等が挙げられる。
【0071】
【化14】
Figure 2004027020
【0072】
〔但し、式(16)において、R、Rは前記と同様の意味を示す。又、R10は炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状アルキレン基を表す。〕
【0073】
付加反応の方法としては、前記式▲1▼〜▲5▼と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
【0074】
マレイミド重合体におけるマレイミド基の割合としては、0.04〜4mmol/gであることが好ましく、より好ましくは0.2〜3mmol/gである。この割合が0.04mmol/gに満たない場合は、耐薬品性が不足したり、硬化又は架橋(以下単に硬化という)が不十分になり硬度不足になってしまうことがあり、他方4mmol/gを超えると厚膜硬化した場合、硬化膜が表面だけで進行し、密着性が不良となってしまうことがある。
マレイミド重合体におけるエチレン性不飽和基の割合及び数平均分子量は、前記と同様の理由で、前記と同様の値が好ましい。
【0075】
1−3.酸性重合体
本発明においては、(A)成分が、オキシアルキレン基及びエチレン性不飽和基に加え、さらに側鎖に酸性基を有する重合体(以下酸性重合体という)又はその塩〔以下酸性重合体(塩)という〕であることが、耐水性により優れるため好ましい。
酸性基としては、カルボキシル基、スルホニル基及びリン酸基等が挙げられ、カルボキシル基が好ましい。
本発明における酸性重合体としては、種々の方法で得られた酸性重合体が使用でき、以下の(1)〜(5)に示す方法で得られたものが好ましい。
(1)側鎖にオキシアルキレン基及び酸性基を有するプレポリマーに、エポキシ系不飽和化合物を付加する方法。
(2)側鎖にオキシアルキレン基及びエポキシ基を有するプレポリマーに、酸性系不飽和化合物を付加させ、この反応で生成する水酸基に酸無水物を付加する方法。
(3)側鎖にオキシアルキレン基、水酸基及び酸性基を有するプレポリマーに、イソシアネート系不飽和化合物を付加する方法。
(4)側鎖にオキシアルキレン基、イソシアネート基及び酸性基を有するプレポリマーに、水酸系不飽和化合物を付加する方法。
(5)側鎖にオキシアルキレン基、及び酸無水物基を有するプレポリマーに、水酸系不飽和化合物を付加する方法。
【0076】
1−3−1.プレポリマーの製造方法
前記の(1)〜(5)の方法における側鎖にオキシアルキレン基を有するプレポリマーを製造する方法としては、オキシアルキレン系不飽和化合物と、それぞれ酸性系不飽和化合物〔前記(1)の方法〕、エポキシ系不飽和化合物〔前記(2)の方法〕、水酸系不飽和化合物及び酸性系不飽和化合物〔前記(3)の方法〕、イソシアネート系不飽和化合物及び酸性系不飽和化合物〔前記(4)の方法〕、並びに酸無水物系不飽和化合物〔前記(5)の方法〕を共重合することによりプレポリマーを得ることができる。
これら不飽和化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0077】
プレポリマーには、必要に応じてその他の単量体を共重合させることができ、その他の単量体としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0078】
プレポリマーの製造方法としては、前記式▲1▼〜▲5▼と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
但し、乳化重合においては、酸性系不飽和化合物として水溶性が大きいものを使用した場合、重合が不安定になったり、酸性系不飽和化合物がポリマー粒子内に取り込まれず主に水相で重合することがある。従って、乳化重合法を採用する場合は、使用する酸性系不飽和化合物としては、メタクリル酸程度の親油性を有するものが好ましい。
【0079】
1−3−2.酸性重合体の製造方法
前記(1)〜(5)の方法においては、側鎖に各種官能基を有するオキシアルキレン基含有プレポリマーに、それぞれエポキシ系不飽和化合物〔前記(1)の方法〕、酸性系不飽和化合物及び酸無水物〔前記(2)の方法〕、イソシアネート系不飽和化合物〔前記(3)の方法〕、水酸系不飽和化合物〔前記(4)、(5)の方法〕を付加することにより酸性重合体を得ることができる。
これら不飽和化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0080】
付加反応の方法としては、前記式▲1▼〜▲5▼と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
【0081】
酸性重合体の重量平均分子量は、1,000〜500,000が好ましく、より好ましくは2,000〜100,000である。この値が1000より小さい場合は、硬化膜の強度や耐水性が不十分になってしまうことがあり、他方、この値が500,000を超える場合は、粘度が高くなりすぎ、作業性が低下したり、塗工性が低下することがある。
【0082】
酸性重合体の酸価は20〜400であることが好ましく、より好ましくは40〜200である。酸価が20に満たない場合は、分散安定性が低下することがあり、酸価が400を超えると硬化膜の耐水性や耐アルカリ性が低下してしまうことがある。共重合体を構成する単量体として、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びスチレン等の疎水性の強い単量体を使用する場合は、酸価が100〜400であることが好ましい。
【0083】
本発明の組成物においては、酸性重合体における酸性基の一部又は全部をアルカリ性化合物により中和し、酸性重合体の塩として、水性媒体中に溶解又は分散させて、水性組成物として使用することが好ましい。これより得られる水性組成物が安定性に優れるものとなる。
酸性重合体の塩とする方法としては、プレポリマーの段階でも、酸性重合体とした後でも良いが、プレポリマーの段階において、後記するアンモニア又は有機アミンを使用して酸性重合体の塩とすることが、特にエポキシ系不飽和化合物の付加反応における付加触媒ともなるため好ましい。
溶液重合により得られたプレポリマー、又は有機溶剤中で不飽和化合物を付加して得られた酸性重合体を塩とする方法としては、常法に従えば良い。例えば、水性媒体中へ攪拌下にプレポリマー又は酸性重合体を添加する方法、プレポリマー又は酸性重合体をアルカリ性化合物により中和してプレポリマー又は酸性重合体の塩とした後、これを水性媒体中へ攪拌下に添加する方法等が挙げられる。
【0084】
乳化重合法により得られたプレポリマー、又はプレポリマーの水性分散液中で不飽和化合物を付加して得られた酸性重合体を塩とする方法としては、重合反応又は付加反応終了後に直接アルカリ性化合物を添加して、プレポリマー又は酸性重合体の塩とすることができる。
【0085】
アルカリ性化合物としては、アンモニア、有機アミン、並びに水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の無機塩基等を挙げることができる。これらの中でも、乾燥時に硬化膜中から蒸発飛散し、最終的に得られる硬化膜が耐水性に優れるため、アンモニア又は低分子量の有機アミンが好ましい。
低分子量有機アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、並びにN,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のヒドロキシアルキルアミン等が挙げられる。
【0086】
組成物に、後記する(メタ)アクリロイル基を有する化合物を配合する場合は、上記アミンの中でも(メタ)アクリロイル基に付加することが無い3級アミンを使用することが好ましい。さらに、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和基を有するアミンが、架橋反応時に反応し、架橋構造に取り込まれるため塗膜中に塩として残留しても耐水性等の物性を低下することがないため好ましい。
【0087】
酸性重合体の中和割合としては、重合体中の酸性基の全量に対して、10〜100モル%が中和されていることが好ましく、より好ましくは30〜100モル%である。この割合が10モル%に満たない場合は、共重合体が水系媒体中に溶解又は分散し難くなる場合がある。アルカリ性化合物の添加割合としては、同様に重合体中の酸性基の全量に対して、10〜100モル%が好ましく、より好ましくは30〜100モル%である。この割合が10モル%に満たない場合は、前記と同様に、重合体が水性媒体中に溶解又は分散し難くなる場合があり、他方100モル%を越える場合は、特にアルカリ性化合物としてアンモニア又はアミンを使用した場合、得られる水系組成物に臭気が残る場合がある。
【0088】
1−4.マレイミド酸性重合体
本発明においては、酸性重合体において、さらに側鎖にマレイミド基を有する重合体(以下マレイミド酸性重合体という)又はその塩〔以下マレイミド酸性重合体(塩)という〕であることが、組成物を活性エネルギー線硬化型組成物とした場合、紫外線による硬化においても、光重合開始剤の配合なしに問題なく硬化するものであり、得られる硬化膜が耐水性により優れるため好ましい。
本発明におけるマレイミド酸性重合体としては、種々の方法で得られた重合体が使用でき、以下の(1)’〜(6)’に示す方法で得られたものが好ましい。
(1)’前記式(1)の反応において、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及び酸性基を有するプレポリマーを使用する方法。
(2)’前記式(2)の反応において、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及びエポキシ基を有するプレポリマーを使用する方法。
(3)’前記式(3)の反応において、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基、水酸基及び酸性基を有するプレポリマーを使用する方法。
(4)’前記式(4)の反応において、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基、イソシアネート基及び酸性基を有するプレポリマーを使用する方法。
(5)’前記式(5)の反応において、プレポリマーとして、側鎖にオキシアルキレン基、マレイミド基及び酸無水物基を有するプレポリマーを使用する方法。。
(6)’側鎖にオキシアルキレン基、酸無水物基を有するプレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物並びに水酸系不飽和化合物を付加する方法。
【0089】
1−4−1.プレポリマーの製造方法
前記の(1)’〜(5)’の方法における側鎖にオキシアルキレン基及びマレイミド基を有するプレポリマーを製造する方法としては、オキシアルキレン系不飽和化合物及びマレイミド系不飽和化合物と、それぞれ酸性系不飽和化合物〔前記(1)’の方法〕、エポキシ系不飽和化合物〔前記(2)’の方法〕、水酸系不飽和化合物及び酸性系不飽和化合物〔前記(3)’の方法〕、イソシアネート系不飽和化合物及び酸性系不飽和化合物〔前記(4)’の方法〕、並びに酸無水物系不飽和化合物〔前記(5)’の方法〕を共重合することによりプレポリマーを得ることができる。これら不飽和化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0090】
プレポリマーには、必要に応じてその他の単量体を共重合させることができる。その他の単量体としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【0091】
プレポリマーの製造方法としては、前記式(1)〜(5)と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
【0092】
1−4−2.マレイミド酸性重合体の製造方法
前記(1)’〜(5)’の方法においては、側鎖に各種官能基を有するオキシアルキレン基及びマレイミド基含有プレポリマーに、それぞれエポキシ系不飽和化合物〔前記(1)’の方法〕、酸性系不飽和化合物及び酸無水物〔前記(2)’の方法〕、イソシアネート系不飽和化合物〔前記(3)’の方法〕、水酸系不飽和化合物〔前記(4)’、(5)’の方法〕を付加することにより酸性重合体を得ることができる。又、前記(6)’の方法においては、オキシアルキレン基及び酸無水物基含有プレポリマーに、マレイミド基及び水酸基を有する化合物を付加することにより酸性重合体を得ることができる。
これら不飽和化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
【0093】
各付加反応の方法としては、前記式(1)〜(5)と同様の方法及び好ましい態様に従えば良い。
【0094】
マレイミド酸性重合体の重量平均分子量及び酸価は、前記と同様の理由で、前記と同様の範囲が好ましい。
【0095】
本発明の組成物においては、酸性重合体における酸性基の一部又は全部をアルカリ性化合物により中和し、酸性重合体の塩として、水性媒体中に溶解又は分散させて、水性組成物として使用することが好ましい。これより得られる水性組成物が安定性に優れるものとなる。
酸性重合体の塩とする方法としては、前記と同様の方法が好ましい。
【0096】
マレイミド酸性重合体の中和割合としては、前記と同様の理由で、前記と同様の範囲が好ましい。
【0097】
2. (B) 成分
本発明における(B)成分は、エチレン性不飽和基を1個以上有する前記(A)成分以外の化合物であり、得られる硬化膜の密着性及び柔軟性を調整する目的でを配合する。
(B)成分としては、硬化膜の乾燥被膜の強度、耐水性、耐薬品性を改善する目的で、2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を配合することが好ましい。
【0098】
エチレン性不飽和基を1個有する化合物としては、前記式(11)で表される(メタ)アクリレート等のマレイミド基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート、又はそのハロゲン核置換体;エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のグリコールのモノ(メタ)アクリレート;並びにN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のN−ビニル化合物等が挙げられる。
【0099】
2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物当該化合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、その例としては、モノマー及びオリゴマーが挙げられる。
【0100】
モノマーの例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の低分子量ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート又はそのアルキレンオキシド変成体;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ又はトリ(メタ)アクリレート又はペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ又はヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート又はそのアルキレンオキサイド変成体;並びにイソシアヌール酸アルキレンオキシド変成体のジ及びトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0101】
オリゴマーの例としては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート及びポリエーテル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0102】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等が挙げられる。ここで、ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレングリコール及びポリエステルポリオール等があり、低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール又は/及びポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙げられる。有機ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0103】
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分とからの反応物等が挙げられる。
【0104】
エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート及びポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0105】
ポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート又はそのアルキレンオキシド変成体等が挙げられる。
【0106】
3.水性架橋硬化型樹脂組成物
本発明の組成物は、前記(A)成分及び(B)成分を含む水性組成物である。
組成物の形態としては、(A)成分が水性媒体中に溶解又は分散し、(B)成分が水性媒体中に分散したものが好ましい。
【0107】
本発明の組成物は、(B)成分を含むため、特に(B)成分として液状のものを選択した場合において、これらの化合物は成膜助剤として作用する。即ち活性エネルギー線の照射により重合するまでは、低分子量化合物であって、重合体粒子内に入り込み膨潤させて粒子間の間の融着を促進させる。さらに、活性エネルギー線の照射により、重合体となり被膜成分の一部を形成するため、通常の成膜助剤のように残留が問題となることはない。従って特に低い成膜温度が要求される用途では有利となる。
本発明の組成物は、好ましくは活性エネルギー線の照射により架橋させるものであり、特に(A)成分として、マレイミド重合体又はマレイミド酸性重合体(塩)を使用した場合、活性エネルギー線により容易に架橋し、さらに紫外線により架橋させる場合でも、光重合開始剤を全く配合しないか又は少量の光重合開始剤の配合で、優れた架橋を有するものである。
【0108】
組成物の製造方法としては、種々の方法が採用でき、(A)成分の水性分散液中に、(B)成分を攪拌下に添加する方法が好ましい。
【0109】
組成物中の(A)成分の割合としては、10〜80質量%が好ましく、より好ましくは20〜60質量%である。この割合が10質量%に満たないと、基材へ塗布した後の乾燥工程において、乾燥のためのエネルギーや時間を要する場合があり、他方80質量%を超えると、組成物が製造し難くなったり、又組成物が高粘度となってしまい、塗工し難くなる場合がある。
【0110】
(B)成分の割合としては、組成物中の(A)成分に対して、1〜120質量%が好ましい。この割合が1質量%に満たないと、硬化膜物性、特に硬度及び耐薬品性が不十分となることがあり、一方、120質量%を超えると組成物の安定性が低下することがある。
【0111】
本発明の組成物は、太陽光又は活性エネルギー線の照射により架橋可能なものであり、そのままで使用することも、種々の成分を配合して使用することもできる。
【0112】
本発明の組成物は、活性エネルギー線硬化型組成物として好ましく使用されるものである。
活性エネルギー線硬化型組成物において、紫外線及び可視光線硬化型の組成物である場合、光重合開始剤を配合する。
尚、前記した通り、(A)成分として、マレイミド重合体又はマレイミド酸性重合体(塩)を使用した場合、紫外線による硬化においても、光重合開始剤の配合なしに問題なく硬化するものであるが、さらなる硬化性の向上を目的として、耐候性を損なわない範囲で光重合開始剤を配合することができる。
【0113】
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン、アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン、並びにキサントン等がある。
これら光重合開始剤は、単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもできる。
これら光重合開始剤の好ましい配合割合は、組成物100質量部に対して5質量部以下で、より好ましくは2質量部以下である。
【0114】
本発明においては、重合安定性をより向上させるために、耐水性、耐薬品性等の物性を損わない範囲内で、組成物に、さらにその他の乳化剤を併用することができる。その他の乳化剤としては、前記したものと同様のものを挙げることができる。
【0115】
又、本発明の組成物には、必要に応じて硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー及び炭酸カルシウム等の充填剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン及びカーボンブラック等の着色用顔料、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレート(製品名:テキサノール、CS−12)等の成膜助剤、密着性付与剤及びレベリング剤、消泡剤等の各種添加剤、並びにハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジンン及びN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤を配合することもできる。これらを配合する場合の配合割合としては、共重合体100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましい。重合禁止剤を配合する場合の配合割合としては、組成物中に10wtppm〜2質量%であることが好ましい。
【0116】
本発明の組成物は、さらなる保存安定性の向上を目的に、硬化塗膜の耐水性を損なわない程度の割合で、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等の陰イオン性乳化剤、並びにポリオキシエチレン高級アルコールエーテル及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性乳化剤、ポリカルボン酸系及びポリスルホン酸系等の陰イオン性高分子乳化剤、ポリビニルアルコール等の非イオン性高分子乳化剤非反応性ノニオン乳化剤等を後添加することができる。
【0117】
4.用途及び使用方法
本発明の組成物の用途としては、塗料、コーティング材及び印刷インキ等の被覆材、不織布用の接合剤、接着剤、充填剤並びにレジスト等が挙げられ、被覆材として好ましく使用でき、より好ましくは塗料である。
【0118】
本発明の組成物を活性エネルギー線の照射により架橋させる場合は、可視光線、紫外線、X線及び電子線等が挙げられ、安価な装置を使用できることから、紫外線を使用することが好ましい。紫外線により硬化させる場合の光源としては、様々なものを使用することができ、例えば高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電ランプ及びカーボンアーク灯等が挙げられる。
本発明の組成物を屋外塗料として使用する場合は、太陽光により硬化架橋し、得られる硬化膜物性が優れたものとなる。
【0119】
活性エネルギー線を照射する前には、塗装面を加熱して、分散媒である水、及びアルカリ性化合物としてアンモニア又は有機アミンを使用した場合はこれらを、蒸発飛散させることが好ましい。これにより、被膜中に水分が残った場合の膜強度や透明性の低下、さらにアンモニア又は有機アミンが被膜に残留した場合の臭気及び耐候性の低下を防止することができる。
【0120】
本発明の組成物を被覆材として使用する場合(以下被覆材組成物という)は、必要に応じて、アクリル樹脂、ケトン樹脂及び石油樹脂等の合成樹脂、無機又は有機の体質顔料、艶消し剤、サンディング助剤等の充填剤類、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、顔料分散剤、光沢付与剤、スリップ剤、並びにチクソトロピック剤等の各種添加剤を配合しても良い。
【0121】
被覆材組成物が適用できる基材としては、自然の木材及び合成木材等の木材、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート及びポリ塩化ビニル等の成形樹脂加工品(プラスチック)、金属、ガラス、コンクリート、石材並びに紙等が挙げられる。本発明の水性組成物は、木材及びプラスチックとの密着性に優れるため、特に木材用及びプラスチック用塗料として好適に使用することができる。
【0122】
被覆材組成物の使用方法としては、基材に対して組成物を塗装し、乾燥により水分を蒸発させた後、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。塗装する方法としては、ロールコーター、フローコーター、スプレー、ディッピング及び刷毛塗り等の従来公知の方法を使用すればよい。活性エネルギー線の照射方法も常法に従えば良い。
【0123】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。尚、以下において、%は質量%を、部は質量部を意味する。使用した略号を以下に示す。
・THPI−A;3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート
※下記式(17)の化合物
【0124】
【化15】
Figure 2004027020
【0125】
・MMA;メチルメタクリレート
・CHA;シクロヘキシルアクリレート
・MAA;メタクリル酸
・OTG;チオグリコール酸オクチル
・DMEA;ジメチルエタノールアミン
・TEA;トリエチルアミン
・GMA:グリシジルメタクリレート
【0126】
○製造例1
攪拌機、温度計及び冷却器を備えたフラスコに、イオン交換水185部を仕込み、ウォーターバスにセットして窒素を吹き込みながら内温を80℃とした。次いで重合開始剤の過硫酸アンモニウム0.8部を、イオン交換水3部に溶解させて添加した。添加後5分後、表1に示す組成の単量体及び連鎖移動剤からなる混合液100部及び重合性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル〔前記式(2)においてRが水素原子、Aがエチレン基、nが50、Yが水素原子である化合物、第一工業製薬(株)製アクアロンRN−50、以下RN−50と略す〕5部及びイオン交換水15部からなる混合物を、80℃で2時間かけて別々に滴下し、滴下終了後も80℃で1時間維持した。その後、t−ブチルヒドロペルオキシド0.1部をイオン交換水2部で希釈して投入し、さらにその5分後にハイドロサルファイトナトリウム0.3部をイオン交換水4部に溶解して投入し、1時間内温を80℃に維持した。
その後、DMEA8部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.03部を反応液に投入して15分間攪拌し、酸性重合体の中和を行った。尚、DMEAは、この後行われる付加反応の触媒としても作用する。
反応器内に凝集物が生成していないこと及び内温が80℃で安定したことを確認した後、さらに、GMA16.51部を投入し、内温80℃で2時間付加反応を行い酸性重合体A−1が水に溶解又は分散した液(以下水性液体という)を得た。
この水性液体の性状は、固形分36.0%(155℃で30分加熱処理したときの不揮発性分の割合、以下同じ)、pH7.2、粘度20mPa・s(BM型粘度計、60rpm、25℃で測定。以下同じ)であった。
酸性重合体A−1の水性液体について、ガスクロマトグラフィー(以下GCという)による分析を行ったところ、未反応GMA及びGMAの水付加生成物のピークは確認されなかった。又、水性液体を希塩酸処理し、常法に従い酸性重合体A−1を単離し、単離した酸性重合体A−1について1H−NMRを測定したところ、5.6及び6.2ppmに不飽和二重結合炭素に結合したプロトンのピークが確認された。その積分強度は、ほぼGMA付加率100%に相当するものであった。GC及び1H−NMRよりGMAの付加率はほぼ100%であることが証明される。又酸性重合体A−1のMwは10,200、Mnは4,200であった。
【0127】
○製造例2(酸性重合体A−2の製造)
単量体、連鎖移動剤、DMEA及びGMAを表1の通り変更する以外は、製造例1と同様の操作を行い、酸性重合体の水性液体を得た。
A−2:固形分36.1%、pH7.3、粘度30mP・s
又、製造例1と同様の方法により測定したGMAの付加反応率は、酸性重合体A−2はほぼ100%であった。
Mw、Mnの測定結果を表1に示す。
【0128】
○比較製造例1(酸性重合体C−1の製造)
重合性界面活性剤を用いないこと以外は製造例1と同様の方法で重合を行い、酸性重合体C−1の水性液体を得た。この水性液体の固形分は35.4%、pHは7.2、粘度は20mPa・sであった。製造例1と同様の方法で確認したGMAの付加反応率は、ほぼ100%であった。Mw、Mnの測定結果は表1に示す。
【0129】
○比較製造例2(酸性重合体C−2の製造)
単量体、連鎖移動剤、DMEA及びGMAを表1の通り変更し、重合性界面活性剤を用いないこと以外は製造例1と同様の方法で重合を行い、酸性重合体C−2の水性液体を得た。この水性液体の固形分は35.3%、pHは7.2、粘度は20mP・sであった。製造例1と同様の方法で確認したGMAの付加反応率は、ほぼ100%であった。Mw、Mnの測定結果は表1に示す。
【0130】
○比較製造例3(酸性重合体C−3の製造)
単量体、連鎖移動剤、DMEA及びGMAを表1の通り変更し、非反応性界面活性剤〔オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ユニオン・カーバイド日本(株)製トライトンX−405、以下X−405と略す〕を5部用いること以外は、実施例1と同様の方法で重合を行い、酸性重合体C−2の水性液体を得た。この水性液体の固形分は35.8%、pHは7.2、粘度は20mPa・sであった。実施例1と同様の方法で確認したGMAの付加反応率は、ほぼ100%であった。Mw、Mnの測定結果は表1に示す。
【0131】
【表1】
Figure 2004027020
【0132】
○実施例1
製造例1で得られた酸性重合体A−1の水性液体に、攪拌下でアロニックスM−240〔トリエチレングリコールジアクリレート、東亞合成(株)製、以下M−240という〕及びアロニックスM−400〔ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート(約20質量%)とヘキサアクリレート(約80質量%)の混合物、東亞合成(株)製、以下M−400という〕を表2の配合割合となるように添加し、M−240とM−400が酸性重合体A−1のトリエチルアミン塩によって安定に乳化分散された水系エマルションを得た。
本エマルションに酸性重合体A−1の固形分量、M−240及びM−400の合計量に対して、消泡剤BYK−024〔ビックケミー(株)製〕を0.2%、レベリング剤BYK−346〔ビックケミー(株)製〕を0.5%添加して、木材用及びプラスチック用水系塗料組成物とした。
【0133】
得られた組成物の保存安定性について次のように評価した。40℃の恒温槽に1ヶ月放置後、液外観を目視により観察し、以下の3段階で評価した。
○:沈降・分離なし
△:わずかに沈降・分離が見られる
×:沈降・分離等の明らかな異常が見られる。
【0134】
得られた組成物をバーコーターを用いて、乾燥塗膜の厚みが20〜25μmとなるように、市販の不飽和ポリエステルコート合板及びポリカーボネート(以下PCという)に塗布した。塗布後、直ちに60℃で5分乾燥し、さらに以下の条件で紫外線を照射した。
・ランプ:80W/cm集光型高圧水銀ランプ
・ランプ高さ:10cm
・コンベアースピード:10m/min
・ランプ通過回数:2回
得られた硬化膜について、下記(1)〜(10)について評価した。評価結果を表2に示す。
【0135】
(1)光沢
光沢計〔日本電色工業(株)製〕を用いて60度グロスを測定した。
【0136】
(2)密着性
得られた硬化膜に、カッターナイフにより2mmの幅で碁盤目カットを入れて正方形の区画を100個作り、その表面に市販セロハンテープ(ニチバン株式会社製)を圧着させてから剥離して、残存した碁盤目の数で示した。
【0137】
(3)鉛筆硬度
得られた硬化膜について、JISの「手かき法K5400」に従い評価した。
【0138】
(4)アセトンラビングテスト
アセトンを染み込ませた綿棒を使用して、荷重500g、毎秒1往復の条件で得られた硬化膜の表面をこすり、硬化膜表面に白化又は剥がれ等の異常が生じるまでの回数により、下記の3段階で評価した。
○:50往復後、硬化膜に異常なし
△:20往復以上50往復未満で硬化膜に異常発生
×:20往復未満で硬化膜に異常発生
【0139】
(5)耐温水性
硬化膜を60℃の温水に2時間浸漬させて、60℃で乾燥後、硬化膜を目視により観察し、以下の3段階で評価した。
○:硬化膜に異常無し
△:わずかに痕跡が見られる
×:硬化膜に、白化、割れ、浮き等の明らかな異常が見られる。
【0140】
(6)耐酸性
試験液として5%酢酸水溶液を用いる以外は、(6)と同様の方法により評価した。
【0141】
(7)耐アルカリ性
試験液として1%炭酸ナトリウム水溶液を用いる以外は、(6)と同様の方法により評価した。
【0142】
(8)耐アルコール性
試験液として50%エタノール水溶液を用いる以外は、(6)と同様の方法により評価した。
【0143】
(9)耐溶剤性
試験液として酢酸エチル/キシレン=1/1混合液を用いる以外は、(6)と同様の方法により評価した。
【0144】
(10)臭気
紫外線硬化後の硬化膜の臭いを嗅ぎ、以下の3段階で評価した。
○:臭わない、△:わずかに臭う、×:明らかに臭う
【0145】
○実施例2〜同4、及び比較例1〜同3
表2及び表3に示す組成とする以外は、実施例1と同様の方法により木材塗料用組成物を製造した。但し、実施例3〜同6、比較例4及び同5では、光開始剤としてIrg−184〔1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184〕を使用した。
得られた組成物を実施例5と同様の方法で評価した。それらの結果を表2及び表3に示す。
【0146】
【表2】
Figure 2004027020
【0147】
【表3】
Figure 2004027020
【0148】
【発明の効果】
本発明の組成物は、活性エネルギー線の照射による架橋性に優れ、その硬化膜が着色や臭気の問題がなく、密着性、硬度、耐温水性及び耐薬品性に優れ、特に保存安定性に優れるものであり、塗料として、特に木材用及びプラスチック用塗料として、実用上有用なものである。

Claims (6)

  1. 側鎖にオキシアルキレン基とエチレン性不飽和基を有する重合体(A)とエチレン性不飽和基を1個以上有する前記(A)成分以外の化合物(B)とからなる水性架橋型樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分におけるオキシアルキレン基が、下記一般式(1)で表される基である請求項1記載の水性架橋型樹脂組成物。
    Figure 2004027020
    (式(1)において、AOはオキシアルキレン基、nは1以上の整数、Yは水素原子又はアルキル基を意味する。)
  3. 前記(A)成分が、さらに側鎖にマレイミド基を有する重合体である請求項1又は請求項2記載の水性架橋型樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分が、さらに側鎖に酸性基を有する重合体又はその塩である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の水性架橋型樹脂組成物。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の組成物からなる水性紫外線線架橋型木材用塗料。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の組成物からなる水性紫外線線架橋型プラスチック用塗料。
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