JPH10182477A - 抗腫瘍活性物質 - Google Patents
抗腫瘍活性物質Info
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- JPH10182477A JPH10182477A JP8342025A JP34202596A JPH10182477A JP H10182477 A JPH10182477 A JP H10182477A JP 8342025 A JP8342025 A JP 8342025A JP 34202596 A JP34202596 A JP 34202596A JP H10182477 A JPH10182477 A JP H10182477A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 固型癌に対しても強力な抗腫瘍効果を発揮す
る物質を得ることを目的とする。 【解決手段】 ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール抽出残渣成分を5%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、抽出物を塩酸で分解
後、ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフによる
精製によって、ゲル濾過で測定した時の重量平均分子量
38×104 ダルトンで分散度2.3の抗腫瘍活性物質
が得られる。この物質は、固型癌に対して有意な抗腫瘍
効果を発揮する。
る物質を得ることを目的とする。 【解決手段】 ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール抽出残渣成分を5%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、抽出物を塩酸で分解
後、ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフによる
精製によって、ゲル濾過で測定した時の重量平均分子量
38×104 ダルトンで分散度2.3の抗腫瘍活性物質
が得られる。この物質は、固型癌に対して有意な抗腫瘍
効果を発揮する。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、抗腫瘍活性物質、それを
含有する抗腫瘍剤及び健康食品に関する。更に詳細に
は、ハラタケ属に属するカワリハラタケの子実体のエタ
ノール抽出残渣を集め、この残渣を熱水抽出し、その残
渣を更に5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出して得られ
る可溶性抽出物を酸分解し、濃縮精製して得ることので
きる抗腫瘍活性物質、それを含有する抗腫瘍剤及び健康
食品に関する。
含有する抗腫瘍剤及び健康食品に関する。更に詳細に
は、ハラタケ属に属するカワリハラタケの子実体のエタ
ノール抽出残渣を集め、この残渣を熱水抽出し、その残
渣を更に5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出して得られ
る可溶性抽出物を酸分解し、濃縮精製して得ることので
きる抗腫瘍活性物質、それを含有する抗腫瘍剤及び健康
食品に関する。
【0002】
【従来の技術】ハラタケ属に属するカワリハラタケ(A
garicus blazei Murill)は別名
ヒメマツタケとも呼ばれ、主にブラジル東南部サンパウ
ロのピエダーテの出地に自生し、昔から住民が食用にし
ていたキノコの一種である。近年、日本においてもカワ
リハラタケは栽培されるようになり、糖尿病や高血圧の
治療に利用されてきた。
garicus blazei Murill)は別名
ヒメマツタケとも呼ばれ、主にブラジル東南部サンパウ
ロのピエダーテの出地に自生し、昔から住民が食用にし
ていたキノコの一種である。近年、日本においてもカワ
リハラタケは栽培されるようになり、糖尿病や高血圧の
治療に利用されてきた。
【0003】カワリハラタケから抗腫瘍活性を有する物
質を探索する研究も多く行われており、例えばカワリハ
ラタケの子実体あるいは菌子体を水性溶媒で抽出するこ
とにより抗腫瘍作用を有する多糖体が得られることが報
告されている(特開昭55−74797号公報、特開昭
64−67194号公報、特開昭64−67195号公
報、特開昭55−108292号公報など)。また、ヒ
メマツタケの子実体から抗腫瘍作用を有する核酸成分が
得られることも報告されている(特開昭64−6612
7号公報)。これらの抗腫瘍活性を有する物質は、いず
れも水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分から採取された
ものである。
質を探索する研究も多く行われており、例えばカワリハ
ラタケの子実体あるいは菌子体を水性溶媒で抽出するこ
とにより抗腫瘍作用を有する多糖体が得られることが報
告されている(特開昭55−74797号公報、特開昭
64−67194号公報、特開昭64−67195号公
報、特開昭55−108292号公報など)。また、ヒ
メマツタケの子実体から抗腫瘍作用を有する核酸成分が
得られることも報告されている(特開昭64−6612
7号公報)。これらの抗腫瘍活性を有する物質は、いず
れも水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分から採取された
ものである。
【0004】他方、特開平2−78630号公報には、
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣から抗腫瘍活性を
有する蛋白多糖体が単離されたことが報告されている。
即ち、カワリハラタケ子実体を熱水抽出処理して水溶性
成分を除去し、得られる残渣を加熱した1%蓚酸アンモ
ニウム水溶液で更に抽出処理して得られる残渣から抗腫
瘍活性を有する蛋白多糖体が得られたことが報告されて
いる。上記した物質は、いずれも、水性溶媒あるいは熱
水に可溶な成分から得られるものであるか、あるいは熱
水抽出残渣から得られるものであって加熱した1%蓚酸
アンモニウム水溶液には不溶な成分由来のものである。
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣から抗腫瘍活性を
有する蛋白多糖体が単離されたことが報告されている。
即ち、カワリハラタケ子実体を熱水抽出処理して水溶性
成分を除去し、得られる残渣を加熱した1%蓚酸アンモ
ニウム水溶液で更に抽出処理して得られる残渣から抗腫
瘍活性を有する蛋白多糖体が得られたことが報告されて
いる。上記した物質は、いずれも、水性溶媒あるいは熱
水に可溶な成分から得られるものであるか、あるいは熱
水抽出残渣から得られるものであって加熱した1%蓚酸
アンモニウム水溶液には不溶な成分由来のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者らは、
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣を加熱した1%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、その抽出物から抗腫瘍
作用を有する物質が得られることを見出し、特願平4−
160924(特開平6−9423号公報)として特許
出願した。しかしながら、この物質は、固型癌の治療用
に用いるための薬物としては、その抗腫瘍活性が十分に
強いとは言い難いものである。また、前記した、カワリ
ハラタケ子実体の水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分か
ら得られる物質、及び熱水抽出残渣から得られるもので
あって加熱した1%蓚酸アンモニウム水溶液には不溶な
物質のいずれも同様にその抗腫瘍活性が十分に強いとは
言い難いものである。
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣を加熱した1%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、その抽出物から抗腫瘍
作用を有する物質が得られることを見出し、特願平4−
160924(特開平6−9423号公報)として特許
出願した。しかしながら、この物質は、固型癌の治療用
に用いるための薬物としては、その抗腫瘍活性が十分に
強いとは言い難いものである。また、前記した、カワリ
ハラタケ子実体の水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分か
ら得られる物質、及び熱水抽出残渣から得られるもので
あって加熱した1%蓚酸アンモニウム水溶液には不溶な
物質のいずれも同様にその抗腫瘍活性が十分に強いとは
言い難いものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはカワリハラ
タケの子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80
〜85%エタノールで6時間〜24時間、望ましくは1
8時間〜22時間処理し、抽出残渣を集め、これを熱水
で6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時間抽
出して可溶成分を除去して再び残渣を集め、この残渣を
更に加熱した1%〜5%、望ましくは5%蓚酸アンモニ
ウムで6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時
間抽出して得られた抽出物を、更に酸分解し、得られる
酸分解物を精製することによって、強力な抗腫瘍活性を
有する物質が得られ、この物質は抗腫瘍剤及び健康食品
の成分として有用であることを見出し本発明を完成し
た。
タケの子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80
〜85%エタノールで6時間〜24時間、望ましくは1
8時間〜22時間処理し、抽出残渣を集め、これを熱水
で6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時間抽
出して可溶成分を除去して再び残渣を集め、この残渣を
更に加熱した1%〜5%、望ましくは5%蓚酸アンモニ
ウムで6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時
間抽出して得られた抽出物を、更に酸分解し、得られる
酸分解物を精製することによって、強力な抗腫瘍活性を
有する物質が得られ、この物質は抗腫瘍剤及び健康食品
の成分として有用であることを見出し本発明を完成し
た。
【0007】本発明は、ハラタケ属に属するカワリハラ
タケの子実体の熱水不溶成分の1〜5%、望ましくは5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解して精製する
ことによって得ることのできる、ゲル濾過で測定した時
の重量平均分子量38×10 4 ダルトンで分散度2.3
の抗腫瘍活性物質に関する。更に本発明は、上記抗腫瘍
活性物質を有効成分として含有する抗腫瘍剤に関する。
更に本発明は、上記抗腫瘍活性物質を有効成分として含
有する健康食品に関する。
タケの子実体の熱水不溶成分の1〜5%、望ましくは5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解して精製する
ことによって得ることのできる、ゲル濾過で測定した時
の重量平均分子量38×10 4 ダルトンで分散度2.3
の抗腫瘍活性物質に関する。更に本発明は、上記抗腫瘍
活性物質を有効成分として含有する抗腫瘍剤に関する。
更に本発明は、上記抗腫瘍活性物質を有効成分として含
有する健康食品に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】ハラタケ属に属するカワリハラタ
ケは、既に広く知られているが、工業技術院微生物工業
研究所に受託番号、微工研菌寄第4731号として寄託
されている。カワリハラタケの子実体から本発明の抗腫
瘍活性物質を得るには以下の方法が採用される。子実体
は生の子実体あるいは乾燥した子実体のいずれでもよ
く、通常、生の子実体の場合には千切りにしたものが、
乾燥品の場合にはよく粉砕したものが用いられる。先
ず、子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80〜
85%、例えば80%エタノールで処理して可溶な成分
を除去して残渣を集める。この場合の温度は通常80℃
程度であり、その処理時間は処理量などにもよるが通常
6時間〜24時間、望ましくは18〜22時間程度であ
る。尚、このような処理により低分子有機化合物成分が
除去される。
ケは、既に広く知られているが、工業技術院微生物工業
研究所に受託番号、微工研菌寄第4731号として寄託
されている。カワリハラタケの子実体から本発明の抗腫
瘍活性物質を得るには以下の方法が採用される。子実体
は生の子実体あるいは乾燥した子実体のいずれでもよ
く、通常、生の子実体の場合には千切りにしたものが、
乾燥品の場合にはよく粉砕したものが用いられる。先
ず、子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80〜
85%、例えば80%エタノールで処理して可溶な成分
を除去して残渣を集める。この場合の温度は通常80℃
程度であり、その処理時間は処理量などにもよるが通常
6時間〜24時間、望ましくは18〜22時間程度であ
る。尚、このような処理により低分子有機化合物成分が
除去される。
【0009】次いで、得られた残渣を熱水で処理して熱
水に可溶な成分を除去して、再び残渣を集める。これに
より、熱水可溶性中性及び酸性多糖類が除去される。こ
こで用いる熱水の温度は通常80〜100℃である。処
理時間は通常6時間〜24時間、望ましくは18〜22
時間である。次いで、集めた残渣を加熱した1%〜5
%、望ましくは5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出し、
蓚酸アンモニウム水溶液に可溶な成分を回収する。蓚酸
アンモニウム水溶液は通常煮沸した状態にて抽出処理を
行う。かくして回収された可溶成分を集めて濃縮し、濃
縮後蓚酸アンモニウムを限外濾過により脱塩濃縮して凍
結乾燥する。
水に可溶な成分を除去して、再び残渣を集める。これに
より、熱水可溶性中性及び酸性多糖類が除去される。こ
こで用いる熱水の温度は通常80〜100℃である。処
理時間は通常6時間〜24時間、望ましくは18〜22
時間である。次いで、集めた残渣を加熱した1%〜5
%、望ましくは5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出し、
蓚酸アンモニウム水溶液に可溶な成分を回収する。蓚酸
アンモニウム水溶液は通常煮沸した状態にて抽出処理を
行う。かくして回収された可溶成分を集めて濃縮し、濃
縮後蓚酸アンモニウムを限外濾過により脱塩濃縮して凍
結乾燥する。
【0010】次いでこの凍結乾燥品を酸分解する。酸分
解に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸が
好ましく、特に塩酸が好ましい。具体的には、例えば、
1N塩酸に凍結乾燥品を溶解し、室温にて1晩放置する
ことによって酸分解を実施することができる。酸分解
後、例えば、1N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、得
られる水溶液を遠心分離して不要物を除去し、上清を限
外濾過膜で脱塩濃縮し、凍結乾燥し、次いで精製工程に
付す。
解に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸が
好ましく、特に塩酸が好ましい。具体的には、例えば、
1N塩酸に凍結乾燥品を溶解し、室温にて1晩放置する
ことによって酸分解を実施することができる。酸分解
後、例えば、1N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、得
られる水溶液を遠心分離して不要物を除去し、上清を限
外濾過膜で脱塩濃縮し、凍結乾燥し、次いで精製工程に
付す。
【0011】得られる酸分解物の凍結乾燥品の精製は、
ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフィーにより
達成できる。ゲル濾過は、例えばGPCカラム、TSK
gel G 5000PWとTSKgel G 300
0PW(各21.5mm×300mm、東ソー社製)を連結
したものなどを用いることによって実施できる。ゲル濾
過によって、酸分解物を、分子量105 〜106 ダルト
ン前後の高分子画分、及び分子量5×103 〜5×10
4 ダルトン前後の低分子画分に分離する。次いで、得ら
れる高分子画分を、アフィニティークロマトグラフィー
に付して精製する。アフィニティークロマトグラフィー
は、例えばDEAEカラム、TSKgelDEAE−5
PW(21.5mm×150mm×2:東ソー社製)などを
用いることによって実施できる。本発明の重量平均分子
量38×104 ダルトンで分散度2.3の抗腫瘍活性物
質は、例えばDEAEカラムに上記の高分子画分を吸着
させ、次いで0.5MNaCl水溶液で溶出してアフィ
ニティークロマトグラフィーによる精製を行った後、更
に上記したと同様に例えばGPCカラムなどを用いたゲ
ル濾過により精製し、脱塩濃縮することによって得るこ
とができる。
ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフィーにより
達成できる。ゲル濾過は、例えばGPCカラム、TSK
gel G 5000PWとTSKgel G 300
0PW(各21.5mm×300mm、東ソー社製)を連結
したものなどを用いることによって実施できる。ゲル濾
過によって、酸分解物を、分子量105 〜106 ダルト
ン前後の高分子画分、及び分子量5×103 〜5×10
4 ダルトン前後の低分子画分に分離する。次いで、得ら
れる高分子画分を、アフィニティークロマトグラフィー
に付して精製する。アフィニティークロマトグラフィー
は、例えばDEAEカラム、TSKgelDEAE−5
PW(21.5mm×150mm×2:東ソー社製)などを
用いることによって実施できる。本発明の重量平均分子
量38×104 ダルトンで分散度2.3の抗腫瘍活性物
質は、例えばDEAEカラムに上記の高分子画分を吸着
させ、次いで0.5MNaCl水溶液で溶出してアフィ
ニティークロマトグラフィーによる精製を行った後、更
に上記したと同様に例えばGPCカラムなどを用いたゲ
ル濾過により精製し、脱塩濃縮することによって得るこ
とができる。
【0012】本発明の重量平均38×104 ダルトンで
分散度2.3の抗腫瘍活性物質は、アイボリーホワイ
ト、綿状で強吸湿性で、水に可溶性であるという性質を
有している。 1H−NMR及び13C−NMRの測定によ
り、本発明の抗腫瘍活性物質の一次元スペクトルのアノ
メリックプロトン領域をみると、5.27ppmと4.
51ppmにピークがみられる。5.27ppmのピー
クは1−4−α−グルカン、4.51ppmのピークは
1−6−βグルカンであることを示しており、NMRピ
ークの積分値から1−4−α−グルカン、1−6−βグ
ルカンの存在比は4:1である。従って、本発明の抗腫
瘍活性物質は主として1−4−α−グルカンと1−6−
βグルカンから構成される多糖体である。また、本発明
の抗腫瘍活性物質のIRの測定では881cm-1に吸収が
ある。比旋光度
分散度2.3の抗腫瘍活性物質は、アイボリーホワイ
ト、綿状で強吸湿性で、水に可溶性であるという性質を
有している。 1H−NMR及び13C−NMRの測定によ
り、本発明の抗腫瘍活性物質の一次元スペクトルのアノ
メリックプロトン領域をみると、5.27ppmと4.
51ppmにピークがみられる。5.27ppmのピー
クは1−4−α−グルカン、4.51ppmのピークは
1−6−βグルカンであることを示しており、NMRピ
ークの積分値から1−4−α−グルカン、1−6−βグ
ルカンの存在比は4:1である。従って、本発明の抗腫
瘍活性物質は主として1−4−α−グルカンと1−6−
βグルカンから構成される多糖体である。また、本発明
の抗腫瘍活性物質のIRの測定では881cm-1に吸収が
ある。比旋光度
【外1】 である。
【0013】本発明の抗腫瘍活性物質は、例えば腺維芽
肉色腫由来のMeth−Aに対して強力な抗腫瘍作用を
示す。Meth−Aは一般の固型癌の中でもっとも化学
療法剤に抵抗性を有することが知られたものであり〔B
iotherapy,3(2),557(1989);
Biotherapy,4(4)915(1990);
癌と化学療法,18(11)1812(1991)〕、
従って本発明の物質は他の固型癌に対しても十分に有効
なものと期待できる。本発明の抗腫瘍活性物質は、治療
に適用する場合には、経口投与あるいは注射による投与
が採用される。経口投与の場合の剤型としては、錠剤、
カプセル剤、顆粒剤などが挙げられ、これらは通常の方
法により調製することができる。注射剤も通常用いられ
る注射用ビークルに抗腫瘍活性物質を溶解もしくは分散
させる通常の方法によって調製することができる。本発
明の抗腫瘍活性物質の投与量は、腫瘍の種類、投与ルー
トなどによって変動するが、通常5〜100mg/体重kg
である。
肉色腫由来のMeth−Aに対して強力な抗腫瘍作用を
示す。Meth−Aは一般の固型癌の中でもっとも化学
療法剤に抵抗性を有することが知られたものであり〔B
iotherapy,3(2),557(1989);
Biotherapy,4(4)915(1990);
癌と化学療法,18(11)1812(1991)〕、
従って本発明の物質は他の固型癌に対しても十分に有効
なものと期待できる。本発明の抗腫瘍活性物質は、治療
に適用する場合には、経口投与あるいは注射による投与
が採用される。経口投与の場合の剤型としては、錠剤、
カプセル剤、顆粒剤などが挙げられ、これらは通常の方
法により調製することができる。注射剤も通常用いられ
る注射用ビークルに抗腫瘍活性物質を溶解もしくは分散
させる通常の方法によって調製することができる。本発
明の抗腫瘍活性物質の投与量は、腫瘍の種類、投与ルー
トなどによって変動するが、通常5〜100mg/体重kg
である。
【0014】また、本発明の抗腫瘍活性物質は、健康食
品の有効成分として用いることもできる。健康食品とし
て用いる場合には乾燥原料を前記した方法で精製し、凍
結乾燥品とした後、既存の食品に一定の割合にて配合
し、食品とする。例えば、その凍結乾燥品を含んだふり
かけとして、あるいはティーパックやカプセルに調製し
て用いることができる。また、その凍結乾燥品あるいは
濃縮液を、乳製品、油脂製品、調味料、菓子、果実ジュ
ース、清涼飲料等に添加して用いることもできる。これ
らに用いる場合の本発明の抗腫瘍活性物質の添加量は、
通常、健康食品中に0.001〜0.1重量%含有する
量である。
品の有効成分として用いることもできる。健康食品とし
て用いる場合には乾燥原料を前記した方法で精製し、凍
結乾燥品とした後、既存の食品に一定の割合にて配合
し、食品とする。例えば、その凍結乾燥品を含んだふり
かけとして、あるいはティーパックやカプセルに調製し
て用いることができる。また、その凍結乾燥品あるいは
濃縮液を、乳製品、油脂製品、調味料、菓子、果実ジュ
ース、清涼飲料等に添加して用いることもできる。これ
らに用いる場合の本発明の抗腫瘍活性物質の添加量は、
通常、健康食品中に0.001〜0.1重量%含有する
量である。
【0015】
【発明の効果】ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール不溶成分からの1〜5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解し、次いで精
製することによって、固型癌に対して強い抗腫瘍活性を
有する物質を得ることができる。
実体の熱水不溶でかつエタノール不溶成分からの1〜5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解し、次いで精
製することによって、固型癌に対して強い抗腫瘍活性を
有する物質を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1.抗腫瘍活性物質の製造 (1) ヒメマツタケ乾燥子実体30kgを粗粉砕(5mm以
下)する。子実体30kgに80% v/v 、エタノール2
70リットルを加え、加熱還流下22時間抽出し、固液
分離をした後、残渣に80% v/v エタノール270リ
ットルを加えて上記と同様に処理し、これを3回繰り返
した。 (2) 上記(1) の抽出残渣に精製水270リットルを加
え、加熱還流下22時間抽出し、固液分離をした。その
後、残渣に精製水270リットルを加えて上記と同様に
処理し、これを3回繰り返した。 (3) 上記(2) の抽出残渣に5%蓚酸アンモニウム水27
0リットルを加え、加熱還流下22時間抽出した。固液
分離後、3液を濃縮した。残渣に5%蓚酸アンモニウム
水270リットル加え、上記と同様に処理し、これを3
回繰り返した。全抽出液800リットルを濃縮して80
〜100リットルとした。 (4) この溶液を濾紙で濾過し、限外濾過膜(分画分子量
10000)で脱塩濃縮した。凍結乾燥したものを1N
HClに溶解し、24時間放置し、その後1NNaO
H水溶液にて中和しpH7とした。遠心分離で不要物を切
除し、上清を限外濾過膜(分画分子量10000)で脱
塩濃縮し、凍結乾燥した。
する。 実施例1.抗腫瘍活性物質の製造 (1) ヒメマツタケ乾燥子実体30kgを粗粉砕(5mm以
下)する。子実体30kgに80% v/v 、エタノール2
70リットルを加え、加熱還流下22時間抽出し、固液
分離をした後、残渣に80% v/v エタノール270リ
ットルを加えて上記と同様に処理し、これを3回繰り返
した。 (2) 上記(1) の抽出残渣に精製水270リットルを加
え、加熱還流下22時間抽出し、固液分離をした。その
後、残渣に精製水270リットルを加えて上記と同様に
処理し、これを3回繰り返した。 (3) 上記(2) の抽出残渣に5%蓚酸アンモニウム水27
0リットルを加え、加熱還流下22時間抽出した。固液
分離後、3液を濃縮した。残渣に5%蓚酸アンモニウム
水270リットル加え、上記と同様に処理し、これを3
回繰り返した。全抽出液800リットルを濃縮して80
〜100リットルとした。 (4) この溶液を濾紙で濾過し、限外濾過膜(分画分子量
10000)で脱塩濃縮した。凍結乾燥したものを1N
HClに溶解し、24時間放置し、その後1NNaO
H水溶液にて中和しpH7とした。遠心分離で不要物を切
除し、上清を限外濾過膜(分画分子量10000)で脱
塩濃縮し、凍結乾燥した。
【0017】(5) 上記(4) の酸分解処理後、精製した乾
燥粉末を10mg/mlの割合で0.2MNaClで溶解し
た。溶解後遠心分離し、溶解上清を0.8μmのmem
brane filterで濾過した。上記濾過上清を
ゲル濾過カラム(TSKgel G 5000PW+T
SKgel G 3000PW;各5mm×30mm、連結
カラム)にかけ、溶解した成分をRI(示差屈折率計)
にて高分子画分及び低分子画分を得た。この各画分を限
外濾過(分画分子量5000)にて脱塩し、濃縮した。
高分子濃縮分画をDEAEカラム(TSKgel DE
AE−5PW)にかけ、0.2M NaClにて溶出し
たものを除去後0.5M NaClで溶出し、限外濾過
にて脱塩したものを凍結乾燥濃縮後、水溶液としその可
溶性物質に強い抗腫瘍活性を認めた。又低分子濃縮分画
を同種のカラムにかけ、水で溶解したものを除去し、
0.2M NaClと0.5M NaClで溶出したも
のを限外濾過にて脱塩し、他と同じように調製した水溶
液に強い抗腫瘍活性を認めた。更に上記高分子濃縮分画
の精製物を上記したと同様にしてゲル濾過カラムにか
け、溶出部を限外濾過にて脱塩し、濃縮した。この物質
はさらに強い抗腫瘍活性を示した。 (6) 上記(5) の工程を、以下の表1に更に具体的に示し
た。表1の最後に示したH−3精製品が本発明の抗腫瘍
活性物質である。
燥粉末を10mg/mlの割合で0.2MNaClで溶解し
た。溶解後遠心分離し、溶解上清を0.8μmのmem
brane filterで濾過した。上記濾過上清を
ゲル濾過カラム(TSKgel G 5000PW+T
SKgel G 3000PW;各5mm×30mm、連結
カラム)にかけ、溶解した成分をRI(示差屈折率計)
にて高分子画分及び低分子画分を得た。この各画分を限
外濾過(分画分子量5000)にて脱塩し、濃縮した。
高分子濃縮分画をDEAEカラム(TSKgel DE
AE−5PW)にかけ、0.2M NaClにて溶出し
たものを除去後0.5M NaClで溶出し、限外濾過
にて脱塩したものを凍結乾燥濃縮後、水溶液としその可
溶性物質に強い抗腫瘍活性を認めた。又低分子濃縮分画
を同種のカラムにかけ、水で溶解したものを除去し、
0.2M NaClと0.5M NaClで溶出したも
のを限外濾過にて脱塩し、他と同じように調製した水溶
液に強い抗腫瘍活性を認めた。更に上記高分子濃縮分画
の精製物を上記したと同様にしてゲル濾過カラムにか
け、溶出部を限外濾過にて脱塩し、濃縮した。この物質
はさらに強い抗腫瘍活性を示した。 (6) 上記(5) の工程を、以下の表1に更に具体的に示し
た。表1の最後に示したH−3精製品が本発明の抗腫瘍
活性物質である。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示した高分子成分a−3を更にゲル
濾過(GPC分画)に付してH−3精製品を得た時のG
PC分画によるクロマトグラムのプロファイルを図1に
示す。 (7) 表1に示されている酸分解処理品、ゲル濾過により
得られる高分子成分(a)及び低分子成分(b) 、更にアフ
ィニティークロマトグラフィーにより得られる高分子成
分a−1、a−2及びa−3、低分子成分b−1、b−
2及びb−3、更にH−3精製品について、ゲル濾過分
析を行った。その結果を表2に示す。
濾過(GPC分画)に付してH−3精製品を得た時のG
PC分画によるクロマトグラムのプロファイルを図1に
示す。 (7) 表1に示されている酸分解処理品、ゲル濾過により
得られる高分子成分(a)及び低分子成分(b) 、更にアフ
ィニティークロマトグラフィーにより得られる高分子成
分a−1、a−2及びa−3、低分子成分b−1、b−
2及びb−3、更にH−3精製品について、ゲル濾過分
析を行った。その結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】ゲル濾過分析条件 カラム:TSKgel G5000PW+TSKgel G3000PW (各21.
5mm×300mm) 検出:RI カラム温度:40℃ 移動相:50mM 硝酸ナトリウム 流速:0.5ml/分 注入量:200μl(約1mg/ml、移動相) 分子量較正:プルラン (Shodex: 0.58×104 、1.22×104 、2.
37×104 、4.80×104 、10.0×104 、
18.6×104 、38.6×104 、85.3×10
4 )
5mm×300mm) 検出:RI カラム温度:40℃ 移動相:50mM 硝酸ナトリウム 流速:0.5ml/分 注入量:200μl(約1mg/ml、移動相) 分子量較正:プルラン (Shodex: 0.58×104 、1.22×104 、2.
37×104 、4.80×104 、10.0×104 、
18.6×104 、38.6×104 、85.3×10
4 )
【0022】本発明の重量平均分子量38×104 ダル
トンで分散度2.3の抗腫瘍活性物質は、表−1及び表
−2の高分子成分a−3を更にゲル濾過精製し、脱塩濃
縮して得られるH−3精製品に相当する。 (8) 本発明のH−3精製品について、KBr錠剤法によ
ってIRの測定を行った。得られるIRのスペクトルを
図2に示した。得られたスペクトルには、881cm-1に
吸収があり、これはB−D−グルコピラノ結合に由来す
るものと思われる。また、H−3精製品について、BR
UKER社のAC−300PによりNMRの一次元スペ
クトル( 1H−NMR、13C−NMR)を測定した。測
定温度は298kであった。得られる一次元スペクトル
を図3に示した。一次元スペクトルでは、プロトン領域
をみると、5.27ppmと4.51ppmにピークが
みられ、文献値(Agric.Biol.Chem.,
54,2889(1990)から、5.27ppmのピ
ークは1−4−α−グルカン、4.51ppmのピーク
は1−6−β−グルカン由来のピークであると考えられ
る。積分値から、1−4−α−グルカン、1−6−β−
グルカンの存在比は4:1であると思われる。更には、
H−3精製品について、ナトリウムスペクトルのD線を
用い、温度20℃、層長50mm、濃度1%、1%水酸化
ナトリウム水溶液で施光度を測定した。その結果、比施
光度
トンで分散度2.3の抗腫瘍活性物質は、表−1及び表
−2の高分子成分a−3を更にゲル濾過精製し、脱塩濃
縮して得られるH−3精製品に相当する。 (8) 本発明のH−3精製品について、KBr錠剤法によ
ってIRの測定を行った。得られるIRのスペクトルを
図2に示した。得られたスペクトルには、881cm-1に
吸収があり、これはB−D−グルコピラノ結合に由来す
るものと思われる。また、H−3精製品について、BR
UKER社のAC−300PによりNMRの一次元スペ
クトル( 1H−NMR、13C−NMR)を測定した。測
定温度は298kであった。得られる一次元スペクトル
を図3に示した。一次元スペクトルでは、プロトン領域
をみると、5.27ppmと4.51ppmにピークが
みられ、文献値(Agric.Biol.Chem.,
54,2889(1990)から、5.27ppmのピ
ークは1−4−α−グルカン、4.51ppmのピーク
は1−6−β−グルカン由来のピークであると考えられ
る。積分値から、1−4−α−グルカン、1−6−β−
グルカンの存在比は4:1であると思われる。更には、
H−3精製品について、ナトリウムスペクトルのD線を
用い、温度20℃、層長50mm、濃度1%、1%水酸化
ナトリウム水溶液で施光度を測定した。その結果、比施
光度
【外2】 は+121°であった。
【0023】(9) H−3精製品について、フェノール硫
酸法を用いて全糖の測定を行った結果、H−3精製品の
糖含量(%)は90.0%であった。また、H−3精製
品について、試料(5mg)を2M−トリフルオロ酢酸
(2ml)で加水分解(100℃、3時間)し、減圧留去
後アミノカラム[CAPCELL PAK NH
2 (4.6mm×250mm)]を用いて構成糖の測定を行
った。その結果、グルコースのみが検出された。
酸法を用いて全糖の測定を行った結果、H−3精製品の
糖含量(%)は90.0%であった。また、H−3精製
品について、試料(5mg)を2M−トリフルオロ酢酸
(2ml)で加水分解(100℃、3時間)し、減圧留去
後アミノカラム[CAPCELL PAK NH
2 (4.6mm×250mm)]を用いて構成糖の測定を行
った。その結果、グルコースのみが検出された。
【0024】(10)H−3精製品について、ローリー法を
用いて、タンパク含量の測定を行った。標準品は牛製ア
ルブミンを使用した。その結果、タンパク含量(%)は
3.4%であった。 また、H−3精製品の8mgを6N−塩酸(2ml)で加水
分解(110℃、22時間)し、HPLC(日立、L−
8500形アミノ酸分析計)を用いて構成アミノ酸の測
定を行った。結果を表3に示す。
用いて、タンパク含量の測定を行った。標準品は牛製ア
ルブミンを使用した。その結果、タンパク含量(%)は
3.4%であった。 また、H−3精製品の8mgを6N−塩酸(2ml)で加水
分解(110℃、22時間)し、HPLC(日立、L−
8500形アミノ酸分析計)を用いて構成アミノ酸の測
定を行った。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】アミノ酸組成
【0026】尚、検出されたグルコサミン含量(%)は
0.06%であった。
0.06%であった。
【0027】実施例2抗腫瘍活性の測定 Meth−A(fibrosarcoma;線維芽肉
腫)をマウス(1群5匹、BALB/c、6週齢雄)の
右(1×106 )および左下腹部(2×105 )の皮内
に同時に接種し、その接種後3日目、4日目、5日目に
実施例1で得られた本発明の抗腫瘍活性物質(H−3精
製品)および別のマウス群に効果比較のために精製前の
酸分解処理品を右下腹部腫瘍内に上記スケジュールで注
射した。又、対照として別のマウス群に生理食塩水を右
下腹部腫瘍内に上記スケジュールで注射した。腫瘍接種
後21日まで右下腹部および左下腹部の腫瘍の大きさ
(面積;mm2 )を一定の時期に測定し、実施例1で得ら
れた抽出物の効果を見た。更に、21日目に動物を殺
し、腫瘍の重量(g)を測定した。表4に21日目の腫
瘍の重量を測定した結果及び大きさをまとめたものを示
した。図4および図5には腫瘍接種後21日目までの右
下腹部および左下腹部のそれぞれの実験結果を示す。表
4、図4および図5から明らかな様に、本発明の抗腫瘍
活性物質は、Meth−A腫瘍に対し強力な抗腫瘍活性
を示す。
腫)をマウス(1群5匹、BALB/c、6週齢雄)の
右(1×106 )および左下腹部(2×105 )の皮内
に同時に接種し、その接種後3日目、4日目、5日目に
実施例1で得られた本発明の抗腫瘍活性物質(H−3精
製品)および別のマウス群に効果比較のために精製前の
酸分解処理品を右下腹部腫瘍内に上記スケジュールで注
射した。又、対照として別のマウス群に生理食塩水を右
下腹部腫瘍内に上記スケジュールで注射した。腫瘍接種
後21日まで右下腹部および左下腹部の腫瘍の大きさ
(面積;mm2 )を一定の時期に測定し、実施例1で得ら
れた抽出物の効果を見た。更に、21日目に動物を殺
し、腫瘍の重量(g)を測定した。表4に21日目の腫
瘍の重量を測定した結果及び大きさをまとめたものを示
した。図4および図5には腫瘍接種後21日目までの右
下腹部および左下腹部のそれぞれの実験結果を示す。表
4、図4および図5から明らかな様に、本発明の抗腫瘍
活性物質は、Meth−A腫瘍に対し強力な抗腫瘍活性
を示す。
【0028】
【表4】 * P<0.01 VS Control ** P<0.01 VS Control *** P<0.05 VS Control + P<0.01 VS 酸分解フラクション3 ++ P<0.05 VS 酸分解フラクション3 N/A;not applicable
【0029】実施例3錠剤の製造 実施例1で得られる本発明の抗腫瘍活性物質(H−3精
製品)100g、マンニトール100g及びブドウ糖1
00gを混合し、通常の成形機にて錠剤化する。
製品)100g、マンニトール100g及びブドウ糖1
00gを混合し、通常の成形機にて錠剤化する。
【0030】実施例4健康食品の製造 実施例1で得られる本発明の抗腫瘍活性物質(H−3精
製品)を1mgを含む水溶液1リットルを適量のデキス
トリンに加え攪拌しながら基材に吸着させる。この粉末
を押し出し顆粒機にかけ、網目1mmにて粉末を押し出し
て顆粒化し、受けに12meshの篩いを用いて篩い分
けする。得られる顆粒を乾燥機に入れ60℃で一晩乾燥
させ、これにより水分約3%の顆粒ができる。この顆粒
は、お茶などの飲物用添加物として用いられる。
製品)を1mgを含む水溶液1リットルを適量のデキス
トリンに加え攪拌しながら基材に吸着させる。この粉末
を押し出し顆粒機にかけ、網目1mmにて粉末を押し出し
て顆粒化し、受けに12meshの篩いを用いて篩い分
けする。得られる顆粒を乾燥機に入れ60℃で一晩乾燥
させ、これにより水分約3%の顆粒ができる。この顆粒
は、お茶などの飲物用添加物として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の抗腫瘍活性物質をゲル濾過に
付したときのクロマトグラムのプロファイルを示す。
付したときのクロマトグラムのプロファイルを示す。
【図2】図2は、本発明の抗腫瘍活性物質のIRスペク
トルを示す。
トルを示す。
【図3】図3は、本発明の抗腫瘍活性物質のNMR一次
元スペクトルを示す。
元スペクトルを示す。
【図4】図4は、マウスの右下腹部に接種した腫瘍Me
th−Aに対する本発明の抗腫瘍活性物質の抗腫瘍活性
効果を示す。
th−Aに対する本発明の抗腫瘍活性物質の抗腫瘍活性
効果を示す。
【図5】図5は、マウスの左下腹部に接種した腫瘍Me
th−Aに対する本発明の抗腫瘍活性物質の抗腫瘍活性
効果を示す。
th−Aに対する本発明の抗腫瘍活性物質の抗腫瘍活性
効果を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール不溶成分を1〜5%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出して得られる抽出物をさら
に酸分解して精製することによって得ることのできる、
ゲル濾過で測定した時の重量平均分子量38×104 ダ
ルトンで分散度2.3の抗腫瘍活性物質。 - 【請求項2】 酸分解後に、ゲル濾過、次いでアフィニ
ティークロマトグラフィーによって精製することによっ
て得ることのできる請求項1の抗腫瘍活性物質。 - 【請求項3】 主として1−4−α−グルカンと1−6
−β−グルカンから構成されており、それらの存在比が
4:1である請求項1または2の抗腫瘍活性物質。 - 【請求項4】 請求項1、2または3の抗腫瘍活性物質
を有効成分として含有する抗腫瘍剤。 - 【請求項5】 請求項1、2または3の抗腫瘍活性物質
を有効成分として含有する健康食品。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342025A JP3051073B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 抗腫瘍活性物質 |
PCT/JP1997/004352 WO1998027992A1 (fr) | 1996-12-20 | 1997-11-28 | Substances actives antitumorales |
US09/319,971 US6093694A (en) | 1996-12-20 | 1997-11-28 | Antitumor active substances |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8342025A JP3051073B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 抗腫瘍活性物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182477A true JPH10182477A (ja) | 1998-07-07 |
JP3051073B2 JP3051073B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=18350603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8342025A Expired - Lifetime JP3051073B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 抗腫瘍活性物質 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6093694A (ja) |
JP (1) | JP3051073B2 (ja) |
WO (1) | WO1998027992A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008255022A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Kureha Corp | 抗癌性物質 |
US7442541B2 (en) | 2002-06-25 | 2008-10-28 | Adeka Corporation | β-glucan-containing fat and oil composition and novel microorganism capable of producing β-glucan |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3830649B2 (ja) * | 1998-01-16 | 2006-10-04 | 株式会社 山王アガリクス研究所 | 蛋白多糖体0041 |
EP1129705A1 (en) * | 2000-02-17 | 2001-09-05 | Rijksuniversiteit te Groningen | Powder formulation for inhalation |
EP1409000A4 (en) * | 2000-08-18 | 2004-04-21 | Atlas World Usa Inc | USE OF AGARICUS BLAZEI MURILL FOR THE PREPARATION AND TREATMENT OF SKIN AND OTHER DISEASES |
WO2006030750A1 (ja) * | 2004-09-17 | 2006-03-23 | Ssi Co., Ltd. | 乳癌を抑制するカワリハラタケ抽出物 |
US10905728B2 (en) * | 2014-12-10 | 2021-02-02 | Immunopharma As | Agaricus blazei Murill extracts, methods for inhibiting legumain using the same, and methods for treating tumors using the same |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5574797A (en) * | 1978-12-04 | 1980-06-05 | Mitsubishi Yuka Yakuhin Kk | Preparation of protein polysaccharide having anti-tumor activity |
JPS55108292A (en) * | 1979-02-15 | 1980-08-20 | Mitsubishi Yuka Yakuhin Kk | Production of proteopolysaccharide with antitumorigenic activity |
JP2646361B2 (ja) * | 1987-09-07 | 1997-08-27 | 株式会社ニチレイ | 抗腫瘍作用を有する酸性多糖体の製法 |
JPS6466127A (en) * | 1987-09-07 | 1989-03-13 | Nichirei Kk | Antitumor agent |
JP2630783B2 (ja) * | 1987-09-07 | 1997-07-16 | 株式会社ニチレイ | 抗腫瘍作用を有する中性多糖体の製法 |
JPH0278630A (ja) * | 1988-09-14 | 1990-03-19 | Nichirei Corp | 抗腫瘍剤 |
JPH0657127B2 (ja) * | 1989-02-10 | 1994-08-03 | 株式会社岩出菌学研究所 | カワリハラタケの培養菌糸体又はその抽出液を主材とする健康食品 |
JPH069423A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-01-18 | Sumitomo Ringyo Kk | 抗腫瘍活性物質 |
JPH08165302A (ja) * | 1994-12-14 | 1996-06-25 | Iwade Kingaku Kenkyusho:Kk | D−グルカン蛋白複合体、その分離方法、該d−グルカン蛋白複合体を有効成分とする肝機能改善剤及び食欲亢進剤、並びに該d−グルカン蛋白複合体を含有する飲食品 |
-
1996
- 1996-12-20 JP JP8342025A patent/JP3051073B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1997
- 1997-11-28 WO PCT/JP1997/004352 patent/WO1998027992A1/ja active Application Filing
- 1997-11-28 US US09/319,971 patent/US6093694A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7442541B2 (en) | 2002-06-25 | 2008-10-28 | Adeka Corporation | β-glucan-containing fat and oil composition and novel microorganism capable of producing β-glucan |
JP2008255022A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Kureha Corp | 抗癌性物質 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3051073B2 (ja) | 2000-06-12 |
US6093694A (en) | 2000-07-25 |
WO1998027992A1 (fr) | 1998-07-02 |
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