JPH09315994A - 抗腫瘍活性物質 - Google Patents

抗腫瘍活性物質

Info

Publication number
JPH09315994A
JPH09315994A JP8134774A JP13477496A JPH09315994A JP H09315994 A JPH09315994 A JP H09315994A JP 8134774 A JP8134774 A JP 8134774A JP 13477496 A JP13477496 A JP 13477496A JP H09315994 A JPH09315994 A JP H09315994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active substance
antitumor
molecular weight
average molecular
weight average
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8134774A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Fujimiya
芳章 藤宮
Takusaburou Ebina
卓三郎 海老名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Forestry Co Ltd filed Critical Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority to JP8134774A priority Critical patent/JPH09315994A/ja
Publication of JPH09315994A publication Critical patent/JPH09315994A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固型癌に対しても強力な抗腫瘍効果を発揮す
る物質を得ることを目的とする。 【解決手段】 ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール抽出残渣成分を5%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、抽出物を塩酸で分解
後、ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフによ
り、ゲル濾過で測定した時の重量平均分子量29×10
4 ダルトンで分散度7.3、重量平均分子量2.4×1
4 ダルトンで分散度4.1、及び重量平均分子量2.
0×104 ダルトンで分散度3.6の抗腫瘍活性物質が
得られる。この物質は、固型癌に対して有意な抗腫瘍効
果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、抗腫瘍活性物質、それを
含有する抗腫瘍剤及び健康食品に関する。更に詳細に
は、ハラタケ属に属するカワリハラタケの子実体のエタ
ノール抽出残渣を集め、この残渣を熱水抽出し、その残
渣を更に5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出して得られ
る可溶性抽出物を酸分解し、濃縮精製して得ることので
きる抗腫瘍活性物質、それを含有する抗腫瘍剤及び健康
食品に関する。
【0002】
【従来の技術】ハラタケ属に属するカワリハラタケ(
garicus blazei Murill)は別名
ヒメマツタケとも呼ばれ、主にブラジル東南部サンパウ
ロのピエダーテの出地に自生し、昔から住民が食用にし
ていたキノコの一種である。近年、日本においてもカワ
リハラタケは栽培されるようになり、糖尿病や高血圧の
治療に利用されてきた。
【0003】カワリハラタケから抗腫瘍活性を有する物
質を探索する研究も多く行われており、例えばカワリハ
ラタケの子実体あるいは菌子体を水性溶媒で抽出するこ
とにより抗腫瘍作用を有する多糖体が得られることが報
告されている(特開昭55−74797号公報、特開昭
64−67194号公報、特開昭64−67195号公
報、特開昭55−108292号公報など)。また、ヒ
メマツタケの子実体から抗腫瘍作用を有する核酸成分が
得られることも報告されている(特開昭64−6612
7号公報)。これらの抗腫瘍活性を有する物質は、いず
れも水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分から採取された
ものである。
【0004】他方、特開平2−78630号公報には、
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣から抗腫瘍活性を
有する蛋白多糖体が単離されたことが報告されている。
即ち、カワリハラタケ子実体を熱水抽出処理して水溶性
成分を除去し、得られる残渣を加熱した1%蓚酸アンモ
ニウム水溶液で更に抽出処理して得られる残渣から抗腫
瘍活性を有する蛋白多糖体が得られたことが報告されて
いる。上記した物質は、いずれも、水性溶媒あるいは熱
水に可溶な成分から得られるものであるか、あるいは熱
水抽出残渣から得られるものであって加熱した1%蓚酸
アンモニウム水溶液には不溶な成分由来のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者らは、
カワリハラタケ子実体の熱水抽出残渣を加熱した1%蓚
酸アンモニウム水溶液で抽出し、その抽出物から抗腫瘍
作用を有する物質が得られることを見出し、特願平4−
160924(特開平6−9423号公報)として特許
出願した。しかしながら、この物質は、固型癌の治療用
に用いるための薬物としては、その抗腫瘍活性が十分に
強いとは言い難いものである。また、前記した、カワリ
ハラタケ子実体の水性溶媒あるいは熱水に可溶な成分か
ら得られる物質、及び熱水抽出残渣から得られるもので
あって加熱した1%蓚酸アンモニウム水溶液には不溶な
物質のいずれも同様にその抗腫瘍活性が十分に強いとは
言い難いものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはカワリハラ
タケの子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80
〜85%エタノールで6時間〜24時間、望ましくは1
8時間〜22時間処理し、抽出残渣を集め、これを熱水
で6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時間抽
出して可溶成分を除去して再び残渣を集め、この残渣を
更に加熱した1%〜5%、望ましくは5%蓚酸アンモニ
ウムで6時間〜24時間、望ましくは18時間〜22時
間抽出して得られた抽出物を、更に酸分解し、得られる
酸分解物を精製することによって、強力な抗腫瘍活性を
有する物質が得られ、この物質は抗腫瘍剤及び健康食品
の成分として有用であることを見出し本発明を完成し
た。
【0007】本発明は、ハラタケ属に属するカワリハラ
タケの子実体の熱水不溶成分の1〜5%、望ましくは5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解して精製する
ことによって得ることのできる、ゲル濾過で測定した時
の重量平均分子量29×10 4 ダルトンで分散度7.
3、重量平均分子量2.4×104 ダルトンで分散度
4.1、あるいは重量平均分子量2.0×104 ダルト
ンで分散度3.6の抗腫瘍活性物質に関する。更に本発
明は、上記抗腫瘍活性物質を有効成分として含有する抗
腫瘍剤に関する。更に本発明は、上記抗腫瘍活性物質を
有効成分として含有する健康食品に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】ハラタケ属に属するカワリハラタ
ケは、既に広く知られているが、工業技術院微生物工業
研究所に受託番号、微工研菌寄第4731号として寄託
されている。カワリハラタケの子実体から本発明の抗腫
瘍活性物質を得るには以下の方法が採用される。子実体
は生の子実体あるいは乾燥した子実体のいずれでもよ
く、通常、生の子実体の場合には千切りにしたものが、
乾燥品の場合にはよく粉砕したものが用いられる。先
ず、子実体を加熱した75〜90%、望ましくは80〜
85%、例えば80%エタノールで処理して可溶な成分
を除去して残渣を集める。この場合の温度は通常80℃
程度であり、その処理時間は処理量などにもよるが通常
6時間〜24時間、望ましくは18〜22時間程度であ
る。尚、このような処理により低分子有機化合物成分が
除去される。
【0009】次いで、得られた残渣を熱水で処理して熱
水に可溶な成分を除去して、再び残渣を集める。これに
より、熱水可溶性中性及び酸性多糖類が除去される。こ
こで用いる熱水の温度は通常80〜100℃である。処
理時間は通常6時間〜24時間、望ましくは18〜22
時間である。次いで、集めた残渣を加熱した1%〜5
%、望ましくは5%蓚酸アンモニウム水溶液で抽出し、
蓚酸アンモニウム水溶液に可溶な成分を回収する。蓚酸
アンモニウム水溶液は通常煮沸した状態にて抽出処理を
行う。かくして回収された可溶成分を集めて濃縮し、濃
縮後蓚酸アンモニウムを限外濾過により脱塩濃縮して凍
結乾燥する。
【0010】次いでこの凍結乾燥品を酸分解する。酸分
解に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸などの強酸が
好ましく、特に塩酸が好ましい。具体的には、例えば、
1N塩酸に凍結乾燥品を溶解し、室温にて1晩放置する
ことによって酸分解を実施することができる。酸分解
後、例えば、1N水酸化ナトリウム水溶液で中和し、得
られる水溶液を遠心分離して不要物を除去し、上清を限
外濾過膜で脱塩濃縮し、凍結乾燥し、次いで精製工程に
付す。
【0011】得られる酸分解物の凍結乾燥品の精製は、
ゲル濾過及びアフィニティークロマトグラフィーにより
達成できる。ゲル濾過は、例えばGPCカラム、TSK
gel G 5000PWとTSKgel G 300
0PW(各21.5mm×300mm、東ソー社製)を連結
したものなどを用いることによって実施できる。ゲル濾
過によって、酸分解物を、分子量105 〜106 ダルト
ン前後の高分子画分、及び分子量5×103 〜5×10
4 ダルトン前後の低分子画分に分離する。次いで、得ら
れる高分子画分及び低分子画分を、それぞれアフィニテ
ィークロマトグラフィーに付して精製することによっ
て、本発明のゲル濾過で測定した時の重量平均分子量2
9×104 ダルトンで分散度7.3の抗腫瘍活性物質、
及びゲル濾過で測定した時の重量平均分子量2.4×1
4 ダルトンで分散度4.1の抗腫瘍活性物質並びに重
量平均分子量2.0×104 ダルトンで分散度3.6の
抗腫瘍活性物質を、それぞれ高分子画分及び低分子画分
から得ることができる。アフィニティークロマトグラフ
ィーは、例えばDEAEカラム、TSKgelDEAE
−5PW(21.5mm×150mm×2:東ソー社製)な
どを用いることによって実施できる。本発明の重量平均
分子量29×104 ダルトンで分散度7.3の抗腫瘍活
性物質は、DEAEカラムに上記の高分子画分を吸着さ
せ、次いで0.5M NaCl水溶液で溶出することに
よって得られる。重量平均分子量2.4×104 ダルト
ンで分散度4.1の抗腫瘍活性物質は、DEAEカラム
に上記の低分子画分を吸着させ、次いで0.2M Na
Cl水溶液で溶出することにより、また重量平均分子量
2.0×104 ダルトンで分散度3.6の抗腫瘍活性物
質は0.5M NaCl水溶液で溶出することによって
得られる。
【0012】本発明の重量平均29×104 ダルトンで
分散度7.3の抗腫瘍活性物質は、アイボリーホワイ
ト、綿状で強吸湿性で、水に可溶性であるという性質を
有している。重量平均分子量2.4×104 ダルトンで
分散度4.1並びに重量平均分子量2.0×104 ダル
トンで分散度3.6の抗腫瘍活性物質は、褐色、吸湿性
で水に可溶性であるという性質を有している。重量平均
分子量29×104 ダルトンで分散度7.3の抗腫瘍活
性物質は、UV280nmでわずかに吸収が認められる
ことからその組成は主に多糖体からなるか一部若干蛋白
多糖体であると考えられる。重量平均分子量2.4×1
4 ダルトンで分散度の4.1の抗腫瘍活性物質は、U
V280nmでわずかに吸収を示すことからほとんど多
糖体より成り、重量平均分子量2.0×104 ダルトン
で分散度3.6の抗腫瘍活性物質はUV280nmで相
当程度の吸収が認められることから大部分は蛋白より構
成されその一部に多糖体が結合している複合体と考えら
れる。
【0013】本発明の抗腫瘍活性物質は、例えば悪性黒
色腫由来のMethAに対して強力な抗腫瘍作用を示
す。MethAは一般の固型癌の中でもっとも化学療法
剤に抵抗性を有することが知られたものであり〔Bio
therapy,3(2),557(1989);Bi
otherapy,4(4)915(1990);癌と
化学療法,18(11)1812(1991)〕、従っ
て本発明の物質は他の固型癌に対しても十分に有効なも
のと期待できる。本発明の抗腫瘍活性物質は、治療に適
用する場合には、経口投与あるいは注射による投与が採
用される。経口投与の場合の剤型としては、錠剤、カプ
セル剤、顆粒剤などが挙げられ、これらは通常の方法に
より調製することができる。注射剤も通常用いられる注
射用ビークルに抗腫瘍活性物質を溶解もしくは分散させ
る通常の方法によって調製することができる。本発明の
抗腫瘍活性物質の投与量は、腫瘍の種類、投与ルートな
どによって変動するが、通常5〜100mg/体重kgであ
る。
【0014】また、本発明の抗腫瘍活性物質は、健康食
品の有効成分として用いることもできる。健康食品とし
て用いる場合には乾燥原料を前記した方法で精製し、凍
結乾燥品とした後、既存の食品に一定の割合にて配合
し、食品とする。例えば、その凍結乾燥品を含んだふり
かけとして、あるいはティーパックやカプセルに調製し
て用いることができる。また、その凍結乾燥品あるいは
濃縮液を、乳製品、油脂製品、調味料、菓子、果実ジュ
ース、清涼飲料等に添加して用いることもできる。これ
らに用いる場合の本発明の抗腫瘍活性物質の添加量は、
通常、健康食品中に0.001〜0.1重量%含有する
量である。
【0015】
【発明の効果】ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
実体の熱水不溶でかつエタノール不溶成分からの1〜5
%蓚酸アンモニウム水溶液抽出物を酸分解し、次いで精
製することによって、固型癌に対して強い抗腫瘍活性を
有する物質を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1.抗腫瘍活性物質の製造 (1) ヒメマツタケ乾燥子実体30kgを粗粉砕(5mm以
下)する。子実体30kgに80% vv 、エタノール2
70リットルを加え、加熱還流下22時間抽出し、固液
分離をした後、残渣に80% vv エタノール270リ
ットルを加えて上記と同様に処理し、これを3回繰り返
した。 (2) 上記(1) の抽出残渣に精製水270リットルを加
え、加熱還流下22時間抽出し、固液分離をした。その
後、残渣に精製水270リットルを加えて上記と同様に
処理し、これを3回繰り返した。 (3) 上記(2) の抽出残渣に5%蓚酸アンモニウム水27
0リットルを加え、加熱還流下22時間抽出した。固液
分離後、3液を濃縮した。残渣に5%蓚酸アンモニウム
水270リットル加え、上記と同様に処理し、これを3
回繰り返した。全抽出液800リットルを濃縮して80
〜100リットルとした。 (4) この溶液を濾紙で濾過し、限外濾過膜(分画分子量
10000)で脱塩濃縮した。凍結乾燥したものを1N
HClに溶解し、24時間放置し、その後1NNaO
H水溶液にて中和しpH7とした。遠心分離で不要物を切
除し、上清を限外濾過膜(分画分子量10000)で脱
塩濃縮し、凍結乾燥した。
【0017】(5) 上記(4) の酸分解処理後、精製した乾
燥粉末を10mg/mlの割合で0.2MNaClで溶解し
た。溶解後遠心分離し、溶解上清を0.8μMのmem
brane fillerで濾過した。上記濾過上清を
ゲル濾過カラム(TSKgel G 5000PW+T
SKgel G 3000PW;各5mm×30mm、連結
カラム)にかけ、溶解した成分をR1(示差屈折率計)
にて高分子画分及び低分子画分を得た。この各画分を限
外濾過(分画分子量5000)にて脱塩し、濃縮した。
高分子濃縮分画をDEAEカラム(TSKgel DE
AE−5PW)にかけ、0.2M NaClにて溶出し
たものを除去後0.5M NaClで溶出し、限外濾過
にて脱塩したものを凍結乾燥濃縮後、水溶液としその可
溶性物質に強い抗腫瘍活性を認めた。又低分子濃縮分画
を同種のカラムにかけ、水で溶解したものを除去し、
0.2M NaClと0.5M NaClで溶出したも
のを限外濾過にて脱塩し、他と同じように調製した水溶
液に強い抗腫瘍活性を認めた。 (6) 上記(5) の工程を、以下の表1に更に具体的にし
た。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示されているように、図−1にゲル
濾過(GPC分画)によるクロマトグラムのプロファイ
ルを示す。図−2及び図−3に、ゲル濾過により得られ
る高分子画分及び低分子画分を、アフィニティークロマ
トグラフィー(DEAE分画)に付した時のプロファイ
ルをそれぞれ示す。 (7) 表1に示されている酸分解処理品、ゲル濾過により
得られる高分子成分(a)及び低分子成分(b) 、更にアフ
ィニティークロマトグラフィーにより得られる高分子成
分a−1、a−2及びa−3、及び低分子成分b−1、
b−2、b−3について、ゲル濾過分析を行った。その
結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】ゲル濾過分析条件 カラム:TSKgel G5000PW+TSKgel G3000PW (各21.
5mm×300mm) 検出:RI カラム温度:40℃ 移動相:50mM 硝酸ナトリウム 流速:0.5ml/分 注入量:200μl(約1mg/ml、移動相) 分子量較正:プルラン(Shodex: 0.58×104
1.22×104 、2.37×104 、4.80×10
4 、10.0×104 、18.6×104 、38.6×
104 、85.3×104
【0022】本発明の重量平均分子量29×104 ダル
トンで分散度7.3の抗腫瘍活性物質は、表−1及び表
−2の高分子成分a−3に相当し、本発明の重量平均分
子量2.4×104 ダルトンで分散度4.1並びに重量
平均分子量2.0×104 ダルトンで分散度3.6の抗
腫瘍活性物質は、表−1及び表−2の低分子成分b−2
及びb−3に相当する。
【0023】実施例2抗腫瘍活性の測定 MethA(悪性黒色腫由来)をマウス(1群5匹、B
alb/C、6週雄令)の右(1×106 )および左下
腹部(2×105 )の皮内に同時に接種し、その接種後
3日目、4日目、5日目に、実施例1で得られた本発明
の抗腫瘍活性物質、高分子成分a−3、低分子成分b−
2及びb−3それぞれ乾燥重量1mg/マウスの割合で同
じ場所の右下腹部腫瘍内(左下腹部腫瘍内には抽出物は
注射しない)に、生理食塩水に溶解させて注射した。ま
た対照として別のマウス群に生理食塩水を右下腹部腫瘍
内に上記スケジュールで同じように注射した(cont
rol)。更には、効果比較のために精製前の酸分解処
理品を別のマウス群の右腫瘍内に上記スケジュールで注
射した。腫瘍接種後21日まで右下腹部及び左下腹部の
腫瘍の大きさ(面積)および重量を一定の時期に測定
し、実施例1で得られた抽出物の効果を見た。表3及び
4には腫瘍接種後21日目の実験結果を示す。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】表−3及び表−4の結果から、本発明の高
分子成分a−3、低分子成分b−2及びb−3は、強い
抗腫瘍効果を示すことが明らかである。また対照と比較
して、成分を注射しない左側腫瘍も縮小することから、
本発明の成分には宿主の免疫相当細胞を活性化させ、免
疫機能活性化により抗腫瘍活性が発揮されることも明ら
かになった。
【0027】実施例3錠剤の製造 実施例1で得られる本発明の抗腫瘍活性物質(高分子成
分a−3)100g、マンニトール100g及びブドウ
糖100gを混合し、通常の成形機にて錠剤化する。
【0028】実施例4健康食品の製造 実施例1で得られる本発明の抗腫瘍活性物質(高分子成
分a−3)を1mgを含む水溶液1リットルを適量のデ
キストリンに加え攪拌しながら基材に吸着させる。この
粉末を押し出し顆粒機にかけ、網目1mmにて粉末を押し
出して顆粒化し、受けに12meshの篩いを用いて篩
い分けする。得られる顆粒を乾燥機に入れ60℃で一晩
乾燥させ、これにより水分約3%の顆粒ができる。この
顆粒は、お茶などの飲物用添加物として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、カワリハラタケの子実体から得られる
酸分解処理品をゲル濾過に付したときのクロマトグラム
のプロファイルを示す。
【図2】図2は、図2に示したゲル濾過により得られる
高分子成分をアフィニティークロマトグラフィー(DE
AE分画)に付したときのプロファイルを示す。
【図3】図3は、図2に示したゲル濾過により得られる
低分子成分をアフィニティークロマトグラフィー(DE
AE分画)に付したときのプロファイルを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハラタケ属に属するカワリハラタケの子
    実体の熱水不溶でかつエタノール不溶成分を1〜5%蓚
    酸アンモニウム水溶液で抽出して得られる抽出物をさら
    に酸分解して精製することによって得ることのできる、
    ゲル濾過で測定した時の重量平均分子量29×104
    ルトンで分散度7.3、重量平均分子量2.4×104
    ダルトンで分散度4.1、あるいは重量平均分子量2.
    0×104 ダルトンで分散度3.6の抗腫瘍活性物質。
  2. 【請求項2】 酸分解後に、ゲル濾過、次いでアフィニ
    ティークロマトグラフィーによって精製することによっ
    て得ることのできる請求項1の抗腫瘍活性物質。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の抗腫瘍活性物質を有
    効成分として含有する抗腫瘍剤。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の抗腫瘍活性物質を有
    効成分として含有する健康食品。
JP8134774A 1996-05-29 1996-05-29 抗腫瘍活性物質 Pending JPH09315994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8134774A JPH09315994A (ja) 1996-05-29 1996-05-29 抗腫瘍活性物質

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8134774A JPH09315994A (ja) 1996-05-29 1996-05-29 抗腫瘍活性物質

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09315994A true JPH09315994A (ja) 1997-12-09

Family

ID=15136257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8134774A Pending JPH09315994A (ja) 1996-05-29 1996-05-29 抗腫瘍活性物質

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09315994A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000143526A (ja) * 1998-11-13 2000-05-23 Asuke Yakuhin Kk 田七人参、霊芝、アガリクス茸を主成分とする糖尿・高血圧・肝機能改善剤およびこれの製造方法
WO2001051070A1 (fr) * 2000-01-12 2001-07-19 Life Science Laboratories Co., Ltd. Substance eem-s physiologiquement active issue de champignons, methode de production de ladite substance et medicaments
JP2007291001A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Bizen Chemical Co Ltd 新規抗癌剤

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000143526A (ja) * 1998-11-13 2000-05-23 Asuke Yakuhin Kk 田七人参、霊芝、アガリクス茸を主成分とする糖尿・高血圧・肝機能改善剤およびこれの製造方法
WO2001051070A1 (fr) * 2000-01-12 2001-07-19 Life Science Laboratories Co., Ltd. Substance eem-s physiologiquement active issue de champignons, methode de production de ladite substance et medicaments
US6783771B2 (en) 2000-01-12 2004-08-31 Life Science Laboratories Co., Ltd. Physiologically active substance EEM-S originating in mushrooms, process for producing the same and drugs
CN100346796C (zh) * 2000-01-12 2007-11-07 有限会社生命科学研究所 来自菌类的生理活性物质eem-s、其制造方法和药物
JP4728551B2 (ja) * 2000-01-12 2011-07-20 有限会社生命科学研究所 茸からの生理活性物質eem−s、その製造方法および医薬
JP2007291001A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Bizen Chemical Co Ltd 新規抗癌剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wachtel-Galor et al. Ganoderma lucidum (Lingzhi or Reishi): a medicinal mushroom
KR100831408B1 (ko) 미세조류로부터 얻은 유효 면역자극제
KR100780014B1 (ko) 고순도 수용성 키토산 올리고당, 이를 포함하는 조성물 및그의 제조방법
KR100858569B1 (ko) 버섯으로부터의 생리활성 추출물 eem-s, 그의 제조 방법 및 의약
Guidara et al. Effect of extraction procedures on the chemical structure, antitumor and anticoagulant properties of ulvan from Ulva lactuca of Tunisia coast
CA1055487A (en) Process for the preparation of antitumorigenic substances
JP3051073B2 (ja) 抗腫瘍活性物質
CN109160954B (zh) 一种香瓜茄酸性多糖及其提纯方法和用途
WO2009102008A1 (ja) 免疫賦活作用および抗腫瘍作用を有するマイタケ由来の低分子物質
JPH0539305A (ja) アストラガルス・メンブラナセウスから抽出した免疫 変調性多糖類及びこれらを含有する薬剤組成物
JPH09315994A (ja) 抗腫瘍活性物質
KR101949889B1 (ko) 청귤 추출박 또는 청피 유래의 항암 또는 면역활성 다당의 제조방법
CN115010822A (zh) 一种亮菌菌丝体多糖及其用途
JPH11228602A (ja) 免疫力強化剤及び免疫力強化食品
CN106866831A (zh) 茯苓酸性多糖提取物的制备方法及用途
KR101179101B1 (ko) 면역 증강 활성을 갖는 녹조류 유래 다당류 및 그 제조방법
Mushroom et al. Ganoderma lucidum
CN106690326B (zh) 一种复合海藻多糖降血脂口服液及其制备方法
JP6198867B2 (ja) 創傷治療剤
KR100729213B1 (ko) 면역 증강 활성을 갖는 잎새 버섯의 액체배양물로부터분리한 세포외 생체고분자
CN113637089B (zh) 一种醇水两溶性党参葡果聚糖、制备工艺及抗肿瘤应用
KR101403591B1 (ko) 장수버섯 자실체 유래의 다당체로부터 얻은 올리고당 및 이의 제조방법
CN115991795B (zh) 一种艾根多糖及其制备方法和用途
JP2001010970A (ja) カワリハラタケの抗腫瘍性画分
CN110818808B (zh) 酸性当归多糖asp3、酸性当归多糖-阿霉素共聚物纳米粒以及两者的制备方法和应用