JPH10180258A - 電気化学的水処理方法及び装置 - Google Patents

電気化学的水処理方法及び装置

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JPH10180258A
JPH10180258A JP35723096A JP35723096A JPH10180258A JP H10180258 A JPH10180258 A JP H10180258A JP 35723096 A JP35723096 A JP 35723096A JP 35723096 A JP35723096 A JP 35723096A JP H10180258 A JPH10180258 A JP H10180258A
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JP
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water
treated
electrode
metal
treatment
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JP35723096A
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Norio Koike
紀夫 小池
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SHIKISHIMA KIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭素電極を使用する固定床式水処理電解槽に
よる水処理では、炭素電極が目詰まりし易いこと及び前
記炭素電極の崩落が起こり易い等の理由により長期間安
定した水処理を行ない得ないことがある。本発明は該炭
素電極使用による従来技術の欠点を有しない水処理方法
及び装置を提供する。 【構成】 穴開き金属電極5、6を収容した電解槽本体
1に被処理水を供給して該被処理水を電気化学的に処理
する。電極が穴開き板であるため、被処理水が圧力損失
を生ずることなく通過して目詰まりが生ずることがな
く、更に脆弱な炭素を使用しないため、被処理水中に電
極物質が混入することもなくなり、満足できる水処理が
達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被処理水の電気化学的
殺菌浄化方法及びその装置に関し、より詳細には、微生
物や有害不純物を含有する各種被処理水の該微生物等に
起因する各種性能劣化を抑制する電気化学的殺菌方法及
び装置、更にはカルキ臭やカビ臭成分を有する家庭用及
び業務用飲料水から前記カルキ臭やカビ臭成分を除くた
めの電気化学的殺菌方法及び装置、更には微量農薬を含
有する被処理水から電気化学的に農薬を分解除去する電
気化学的水処理方法及びその装置、アンモニア等の有害
不純物を含有する被処理水から前記アンモニア等を分解
除去する電気化学的水処理方法及びその装置、被処理水
のpHを調整する電気化学的水処理方法及びその装置、
隔膜無しに酸性水及びアルカリ水を製造する電気化学的
水処理方法及びその装置、着色被処理水の色を薄くする
電気化学的水処理方法及びその装置に関する。
【0002】更に詳細には、本発明は日常生活用、産業
活動の多くの分野で広く使用することができ、具体的な
例としては工業用水、水道水、井戸水、雨水、回収水、
排水、海水、池の水、プール水、飲料水、風呂水、ガス
吸収塔水、冷却水、水耕栽培水、噴水、写真現像液、養
魚用水、水エマルジョン、製紙用水、温泉水、砂糖液、
果汁、染料インク、酒、牛乳、お茶、豆乳、各種化学物
質含有水溶液を挙げることができる。
【0003】
【従来の技術】例えば、純水、水道水、工業用水、井戸
水、風呂水、プ−ル水、洗浄水、生活排水、工場排水等
の水には程度の差こそあれ細菌等の各種微生物が棲息し
あるいは溶質を溶解している。そしてこれらの水溶液は
前記溶質が適度の養分を提供し、あるいは該水溶液の温
度が微生物の繁殖に適した温度であると、前記微生物が
繁殖して前記水溶液の性能劣化を起こしたり、前記各水
溶液が流通する配管等の内壁に付着蓄積して前記配管を
有する機器の機能を損なうことが多い。従ってこれらの
水質の改良には水中に棲息する各種微生物を殺菌する必
要がある。例えば写真感光材料は画像露光の後、ペーパ
ー感光材料処理の場合には、発光現像、漂白定着、水洗
及び/又は安定化の各処理工程を経て処理され更に乾燥
される。
【0004】このような写真処理工程では、発色現像
液、漂白液、漂白定着液、定着液、安定液、水洗水等の
各種写真処理液が使用されているが、前記感光材料はゼ
ラチン質を含有し、微生物繁殖に適した環境にあり、前
記写真処理液中で繁殖した微生物は感光材料の効率を低
下させるとともに得られるプリントに色むらが生じた
り、微生物による画像汚染が生じたりする。この微生物
繁殖による写真処理液劣化の抑制は、従来から殺菌剤の
投入によっているが、この方法では多量の殺菌剤が必要
になり前記写真処理液や感光材中に殺菌剤が残留し易く
なり悪影響を及ぼすことがある。又前記殺菌剤の多くは
人体に対して無害とは言いがたく、種々の法的規制のも
とで使用されている。又このような殺菌剤も同一殺菌剤
を使用し続けると、この殺菌剤では殺菌できない耐性菌
が発生し、再度この耐性菌に対する殺菌剤を選択すると
いう煩わしい問題が生ずる。更に近年の健康意識の高揚
を背景に、遊泳プールが全国津々浦々まで普及し、幅広
い年令層の人々に親しまれている。
【0005】このプールに使用されるプール水には人体
に有害な細菌等の微生物が数多く棲息し、利用者の眼や
傷などに直接接触して疾患を生じさせることがあるた
め、プールには次亜塩素酸ソーダ等の薬剤を投入して滅
菌を行ない疾患の発生を防止している。しかしながら、
薬剤として使用されている次亜塩素酸ソーダや液体塩素
等はそれ自体あるいはその分解物が刺激性を有し、殺菌
効果はあるものの眼の痛みや皮膚のかぶれ等の副作用が
発生し、特に抵抗力の弱い幼児の場合には大きな問題と
なっている。又塩素系薬剤は分解するため毎日プールに
添加し続ける必要があり、使用する薬剤コストも大きな
負担となっている。又プールに使用される水量は膨大で
あり、天候不純に起因する水不足の際にはプール閉鎖に
追い込まれることもあり、プールの節水は重要な社会的
課題となっている。
【0006】更に近年の家庭風呂の普及や温泉ブームか
ら浴場水の使用量が増大しているが、該浴場水は40℃前
後の微生物が最も繁殖し易い液温を有するため、入浴に
使用せずに単に放置しておくだけでも微生物が急速に繁
殖して汚染され、使用を継続できなくなり、入浴を繰り
返すと人体の垢等が浮遊してこの傾向はより顕著にな
る。繁殖した微生物は微小であるため濾過操作では除去
しにくく、特に銭湯などではその使用量が膨大であるた
め、汚染された浴場水の再生を簡単な処理操作で行うこ
とができれば大幅なコストダウンが可能になる。又高齢
化社会を迎え、いつでも入浴できる24時間風呂が各家庭
に急速に普及しつつある。しかし24時間風呂は微生物が
最も繁殖し易い液温を有するため、市販されている24時
間風呂は浄化機能は優れているものの、殺菌性能に改善
課題を有しており、新規な殺菌装置の出現が嘱望されて
いる。
【0007】更に近年の情報化社会の進展により各種紙
類特に高質紙の需要が増大している。この紙類は製紙用
パルプから各種工程を経て製造されるが、この工程中に
製紙前のパルプを洗浄して不要な成分を洗い流す工程が
ある。該パルプは適度な温度に維持されかつ適度な養分
を含むため、黴や細菌等の微生物が繁殖し易くこの黴や
細菌が多量に最終製品中に残存すると、紙類の褪色等の
性能の劣化が生ずる。従ってこの洗浄工程で使用される
莫大な量の洗浄水中には、防黴剤や殺菌剤が含有され最
終製品の性能劣化を極力防止するようにしている。しか
しこの方法では、防黴剤や殺菌剤のコストが高くなるだ
けでなく前記防黴剤や殺菌剤が製品中に残存して黴や細
菌類に起因する性能劣化とは別の性能劣化を来すことが
あるという問題点がある。
【0008】更に近年におけるマンション等の集合住宅
あるいは多数の企業が集合して形成されるビル等の建築
物の増加に伴い、該建築物等に設置される各種冷暖房設
備の設置台数も飛躍的に増加している。このような多数
の冷暖房設備が設置されているマンションやビル等で
は、通常該冷暖房設備の冷却水の熱交換器用設備例えば
クーリングタワーがその屋上に設置されている。この熱
交換器設備の冷却水も長期間使用を継続すると黴や細菌
類等の微生物が繁殖し前記熱交換器の熱交換面に析出し
て熱交換性能を悪化させたり、微生物が塊状に発生して
配管等を閉塞することもある。又多量に発生する微生物
の排棄物により配管や機器に腐食等の重大な問題を引き
起こすことがある。更に同一薬剤を使用し続けるとその
薬剤では殺菌できない耐性菌が発生し、更に強力な薬剤
に変更する必要があるという厄介な問題が知られてい
る。又微生物を殺菌する薬剤が人間に無害とは言いがた
く、法的規制のもとで薬剤の種類や厳密な濃度管理が必
要で、環境安全意識の高い工場、病院、ホテル等では脱
薬剤の気運が急速に高まりつつある。
【0009】更に各種魚類資源として海や川に繁殖して
いる天然の魚類の他に最近では養殖場における養殖魚類
が注目され、養殖魚が市場に数多く供給されている。養
殖場におけるこれら魚類の飼育の際には、養魚用水中に
含まれる細菌や黴等の微生物が魚類を汚染し、あるいは
魚類に付着してその商品価値を低下させる等の悪影響を
抑制するために殺菌剤や防黴剤等の全部又は大部分の微
生物を死滅させるための各種薬剤が前記養魚用水へ多量
に添加され、更に前記薬剤による魚類の損傷を最小限に
抑えるためにビタミン剤等の多量の栄養剤が魚類に投与
され、その上に餌が与えられる。従って養殖場等で飼育
される魚類は餌の量に比較して人工的に投与される各種
薬剤、ビタミン剤の添加が多く、防黴剤や殺菌剤が魚類
の体内に蓄積して人体に有害な各種薬剤で汚染された魚
類が市場に供給されることになる。
【0010】更に飲料水は、貯水池等の水源に貯水され
た水を浄水場で滅菌処理した後、各家庭や飲食店等に上
水道を通して供給される。飲料水の前記滅菌は塩素ガス
による処理が一般的であるが、該塩素処理によると飲料
水の滅菌は比較的良好に行われる反面、残留塩素の影響
により処理された飲料水に異物質が混和したような違和
感が生じて天然の水の有するまろやかさが損なわれると
いう欠点が生ずる。飲料水は人間の健康に直結するもの
で、それに含有される細菌の殺菌や黴の繁殖の防止つま
り微生物の死滅除去は不可欠であり、該殺菌や防黴の方
法としては前述の塩素による方法が主流である。しかし
都市部の水道滅菌はその原水となる河川水、湖水等が各
種有機物等で汚染され微生物の死滅に必要な量以上の塩
素を添加するため、有機ハロゲン化物、次亜塩素酸イオ
ン及び残留塩素等の有効塩素成分を生起するという弊害
を生じている。該塩素法による前記欠点を解消するため
に、塩素法以外の殺菌方法が提案されている。
【0011】例えば前記飲料水をオゾン添加処理や活性
炭吸着処理することにより改質する方法が提案されてい
るが、処理すべき飲料水が例えば浄水場の水である場合
には処理量が莫大である。又浄水場で処理しても水道管
末端の蛇口に至るまでに再度微生物が繁殖するという問
題がある。このように飲料水等の従来の改質処理方法
は、主として塩素法によるものであり、該方法では次亜
塩素酸イオンが生成しあるいは塩素ガスが残留していわ
ゆるカルキ臭が生じ、処理後の飲料水等の味が悪くなる
という欠点があり、このカルキ臭を除去するに該カルキ
臭源である次亜塩素酸イオン(有効塩素)を活性炭等に
吸着させる方法が使用されている。しかしこの方法で
は、活性炭の吸着能力の限界があり、しばらく使用する
と有効塩素分解が生じなくなるという寿命の点で致命的
な欠点があり、又活性炭の交換といった煩雑な操作が必
要であるとともに、完全なカルキ臭の除去が達成できな
いことがある。
【0012】従って前述の通り人体に有害な有機塩素化
合物や飲料水の味を損ない易い次亜塩素酸イオン等を生
じさせ易い塩素処理に代わり得る人体に害がなくかつ天
然水に近い味を有する飲料水の処理方法が要請されてい
る。これらの現象を防止するために従来は防黴剤や沈澱
抑制剤等の各種薬剤を被処理水中に投入したり各種フィ
ルタを配管途中に設置したりしているが、前記薬剤投入
は前述の通り薬剤の残留による被処理水への悪影響や薬
剤使用のコスト面での問題点が指摘されている。更に前
述の冷却水の場合と同様に、添加薬剤に対する抗菌が暫
くすると発生し、次の薬剤を検討する必要が生ずるとい
う問題点を抱えている。
【0013】前記薬剤添加の他に、オゾン殺菌や紫外線
殺菌、あるいは酸性水を使用する殺菌も行なわれてい
る。オゾン殺菌は劇的な殺菌効果があり耐性菌の発生も
ないが、エネルギーコストオゾン設備費が高く、人体に
有害で濃度管理等の運転に厳重な注意が必要である。又
酸化作用が強力で、タンク、配管、ポンプ等の接液部は
高価な耐腐食性材料が必要になる。この悪影響を回避す
るためにオゾン殺菌装置の後にオゾン分解装置を設置す
ることもあるが、設備費が高く、管理維持費も嵩み、実
用化の妨げになっている。
【0014】紫外線殺菌も広く利用されているが、紫外
線の透過を妨害する固形分や色度のある水の殺菌は困難
で、殺菌可能な被処理水の種類に制約がある。又紫外線
ランプの寿命は短く定期的な交換が必要で、消費電力量
も多い。更に紫外線ランプ内面は常に清浄に管理するこ
とも殺菌性能維持のために必要で、特に停電休止時の紫
外線ランプ内面の清浄維持管理は煩雑である。このよう
な従来技術の欠点を解消するための水処理方法として、
複極固定床式水処電解槽が発表されている(例えば、特
開平2−306242号公報、特開平3−224684号公報、特開
平4− 18980号公報、特開平4− 108592 号公報、特開
平4−114785号公報、特開平4−114787号公報)。
【0015】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
複極固定床式水処電解槽は固定床として多孔質電極を使
用するため、固形質や有機物更にイオン質の閉塞性物質
を含有する被処理水の処理が困難で、電解槽内通水に伴
う圧力損失が大きく、大容量の給水ポンプが必要でエネ
ルギーコストが高く、多孔質電極の使用枚数にも制約が
ある。又被処理水の閉塞性物質含有量が少ない場合で
も、長期間の使用中に殺菌性能の低下が起きるという問
題点もある。更に前記多孔質電極として炭素電極が使用
され、該炭素電極は、消耗し易いという欠点を有し、長
期間使用を継続すると徐々に消耗して極間距離が増加し
て電圧が増大し、最終的には交換しなければならなくな
る。この電極の交換は一般的に電解槽全体を分解して行
うことが必要であり、非常に煩雑な操作となり作業性が
著しく低下する。本発明は、前述の従来技術の欠点を解
消し、特に閉塞性物質含有被処理水を使用する場合にも
使用する電極に目詰まりを生じさせず、かつ給水ポンプ
を使用しないかあるいは極小量の電力消費費で前記ポン
プを使用することを可能にできる電気化学的水処理方法
及び装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、被処理水導入口から被処理水を供給し、処
理済水取出口から処理済水を取出すようにした電気絶縁
性電解槽本体内に、少なくとも1対の穴開き金属電極を
設置し、該金属電極に通電して前記被処理水を電気化学
的に処理することを特徴とする水処理方法、及び被処理
水導入口、処理済水取出口、1対以上の穴開き金属電極
ペアを含んで成り、金属電極ペア間に通電して前記被処
理水導入口から供給した被処理水を電気化学的に処理
し、前記処理済水取出口から処理済水を取り出すことを
特徴とする水処理電解槽である。なお本発明では電極表
面上で実質的な酸化還元反応のような電気化学反応を生
起していないことがあるので本発明に係わる槽は電気化
学的処理装置というべきであるが、一般呼称に従って電
解槽と称する。以下本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明による方法あるいは装置を使用して
被処理水の電気化学的処理を行なうためには、電極とし
て穴開き金属電極を使用する。この穴開き金属電極は主
として給電を担当する金属端子電極と、主として被処理
水処理を担当する金属中間電極とに区分でき、本発明で
は1対の金属端子電極ペアのみで穴開き金属電極を構成
し、あるいは1対の金属端子電極ペアとその間に設置さ
れる1対又は2対以上の金属中間電極ペアで構成する。
本発明における穴開き金属電極の「穴開き」とは、被処
理水の流通に対する抵抗が殆ど零である程度の開口を有
することを意味し、網状、エクスパンドメッシュ状、パ
ンチングメタル状、格子状等の形状を有している。例え
ばエクスパンドメッシュを使用する場合、その開口サイ
ズは短径が0.5 〜2.0 mm、長径が1.0 〜4.0 mm程度にな
るように調節することが好ましい。前記穴開き金属電極
は、チタン等の耐食性金属基体上に、白金族金属やその
酸化物を被覆した貴金属電極とすることが望ましい。
【0018】前記両金属電極は、それぞれの開口部表面
積の総和を、該金属電極の表面積総和と開口部表面積の
総和を加えた金属電極全面積で除した値の百分率で定義
される開口率が10〜80%であることが好ましい。開口率
が10%未満であると目詰まりが起こりやすくなるからで
あり、80%を超えると電極強度に支障が生ずることがあ
るからである。従来の炭素電極を使用する三次元固定床
型炭素電極を使用する電解槽では前記炭素電極が水平方
向に位置するように、かつ被処理水が下から上へ流通す
るように電解槽を水平にして使用することが望ましい。
これは被処理水と炭素電極の接触効率を向上させるとと
もに発生するガスが炭素電極の目詰まりを加速するため
前記ガスを円滑に電解槽外に取り出すためである。本発
明の電解槽も穴開き金属電極が水平方向に位置するよう
に設置することが望ましいが、本発明では目詰まりやガ
スの円滑な取り出しを考慮する必要はないため、穴開き
金属電極が上下方向に向くように電解槽を設置しても良
い。
【0019】本発明による微生物の殺菌機構は次のよう
であると推測できる。第1に、微生物が帯電した特にプ
ラスに帯電した穴開き金属電極表面つまり陽極表面に衝
突して死滅する。第2に前記穴開き金属電極表面で被処
理水に含まれる微量塩素が酸化されて次亜塩素酸が発生
し、又水電解により活性酸素が発生する。これらの次亜
塩素酸や活性酸素により被処理水中の微生物が殺菌さ
れ、微量不純物も分解する。本発明による微生物殺菌効
率が高いのは、平板電極に比べて穴開き金属電極は表面
積が大きく酸化効率が高くなるとともに、被処理水が多
孔を通過する際に乱流が発生し、これが被処理水を攪拌
し、電極との接触効率を高めていると推測できる。
【0020】本発明による方法あるいは装置を使用する
と、被処理水中の微生物の殺菌や他の水質改善を達成で
きる。前記微生物としては、細菌(バクテリア)、糸状
菌(黴)、酵母、変形菌、単細胞の藻類、原生動物、ウ
イルス等が含まれ、水質改善には、カルキ臭や有効塩素
成分の分解等が含まれる。本発明の対象となる被処理水
は特に限定されないが、例えば工業用水、水道水、井戸
水、雨水、回収水、排水、海水、池の水、プール水、飲
料水、風呂水、ガス吸収塔水、冷却水、水耕栽培水、噴
水、写真現像液、養魚用水、水エマルジョン、製紙用
水、温泉水、砂糖液、果汁、染料インク、酒、牛乳、お
茶、豆乳、各種化学物質含有水溶液がある。又農薬を溶
解した水を処理して農薬分解を行なうこともできる。
【0021】本発明に係わる電気化学的処理では薬剤を
使用しなくても良いため、被処理水の塩素濃度が高くな
ることがなく、人体に無害であるとともに、耐性菌が発
生することがない。更に腐食性の物質の使用や発生がな
く、設備費及び運転管理費とも安価である。更に目詰ま
りを起こしやすくかつ崩落による損傷も考慮しなければ
ならない炭素電極を使用しないため、長期間連続して使
用しても、交換する必要がなく、かつ被処理水の汚染
(TOC濃度の悪化)等の水質劣化を防止できる。目詰
まりが生じにくいため圧力損失が小さくなり、金属中間
電極の枚数を自由に増加させることが可能になり、電極
枚数の増減による殺菌効率や不純物分解効率の微調整を
容易に行なえる。
【0022】更に本発明装置では隔膜を使用することな
く、隣接する金属中間電極、又は隣接する金属中間電極
と金属端子電極間の空間にプラス又はマイナスのみの電
圧を印加できる。従って酸性水及びアルカリ水を無隔膜
電解により製造することができる。本発明装置は長期間
の運転に耐え洗浄は殆ど必要ないが、洗浄を行なう場合
には過酸化水素、オゾン水、次亜塩素酸、pH3以下の
酸性水、pH9以上のアルカリ水のいずれかを単独で又
は交互に流しても良い。又本発明方法は該方法単独で実
施しても十分な効果が生ずるが、該方法を紫外線殺菌、
オゾン殺菌、薬剤殺菌等と併用すると更に確実に短時間
で被処理水の処理を行なうことができる。例えば本発明
の電解槽の電圧及び電流を所定値に保ち、被処理水を通
すと電解槽内部の電気化学的作用により被処理水中に棲
息する微生物は殺菌される。しかし電解条件や菌種によ
っては若干量の微生物は殺菌されずに電解槽出口から排
出されることがある。この排出された処理済水を紫外線
殺菌装置により処理すると1パスで100 %の殺菌効率が
得られる。この殺菌効率は電気化学的処理単独では得に
くく、かつ紫外線殺菌装置単独では絶対に得られない効
率である。電気化学的処理と紫外線処理によるほぼ完全
な殺菌効果の原因は明確ではないが、次のように推測で
きる。紫外線殺菌装置は微生物のDNAを破壊すること
により殺菌すると言われ、電気化学的処理と紫外線処理
の殺菌原理が異なり、該殺菌原理の組合せによる相乗効
果とも考えられる。しかし、本発明者が電気化学的処理
後の水中に棲息する微生物の存在状態を培養法で調べた
ところ、処理前と比較して処理後の培養斑点のサイズが
小さく均一に分散しており、電気化学的処理により、紫
外線殺菌装置で殺菌され易い状態に微生物の状態が変化
していることも殺菌効率向上の一因となっていると考え
られる。
【0023】次に本発明に係わる電気化学的水処理装置
の具体例を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明
の電気化学的水処理装置の一実施例を例示する縦断面
図、図2は図1の金属中間電極の平面図であり、該実施
例では、1対の金属端子電極ペアと1対の金属中間電極
ペアにより穴開き金属電極が構成されている。図1に示
すように、電気絶縁性材料(合成樹脂)で形成された円
筒状の電解槽本体1の底板には被処理水導入口2が、又
該本体1の天板には被処理水取出口3が、同じくその側
板には被処理水取出口4が形成されている。前記本体1
内部の側板側の被処理水取出口4の上下にはやや離間し
てそれぞれ2枚の穴開き金属端子電極5が前記本体1内
壁に嵌合されるように設置されている。又該金属端子電
極5ペアのそれぞれの内側には、前記被処理水取出口4
の縁部に接触するように、2枚の穴開き金属中間電極6
が前記金属端子電極5と同様にして本体内壁に嵌合され
ている。
【0024】前記2枚の金属中間電極6は本体2内壁に
貼設された金属中間電極用チタンリング7により電気的
に接続され、該チタンリング7には通電用ネジ8が螺設
されている。該ネジ8には、リード線接続用ナット9で
固定されかつOリング10及びシール用ナット11でシール
された通電用ロッド12が接続され、図示を省略した電源
からプラスの電圧が印加される。前記金属端子電極5の
外方面には接続ロッド13の基端が接続用ナット14により
溶接され、前記ロッド13の円板状接続体15には側方に延
びる通電用ロッド16が接続され、該ロッド16は前記ロッ
ド12と同様にリード線接続用ナット9、Oリング10及び
シール用ナット11で固定されシールされ、図示を省略し
た電源から前記金属端子電極5にマイナスの電圧が印加
される。なお17は金属端子電極5と金属中間電極6の周
縁部間に設置されたスペーサーである。
【0025】この電解槽本体1に被処理水導入口2から
微生物を含有する被処理水を供給し、かつ金属端子電極
5及び金属中間電極6間に通電すると、被処理水はまず
マイナスに帯電した金属端子電極5に接触し次いでプラ
スに帯電した金属中間電極6ペアに接触し、更に上方の
金属端子電極5に接触してそれぞれ電気化学的に処理さ
れた後に被処理水取出口3から取り出される。被処理水
処理は、主としてプラス帯電側で微生物殺菌が、又マイ
ナス帯電側でカルキ臭除去や有効塩素成分の分解が行な
われる。又微生物殺菌等と同時にプラス帯電側ではアル
カリ水がマイナス側で酸性水が得られる。従って図1の
例では金属中間電極6間で処理されている水を側板側の
被処理水取出口4から取り出すとアルカリ水が得られ
る。
【0026】更に仮に本体1に供給される被処理水が閉
塞性物質を含有していても、使用する電極が穴開き金属
電極であり、その通過抵抗が殆ど零であるため、炭素電
極の場合のような電極の目詰まりが生ずることがなく、
従ってポンプ等を使用することなく被処理水の処理を行
ない得る。図3は図2の金属中間電極の他の例を示すも
のであり、この例では1対の金属中間電極6aペアの間
にドーナツ状の金属中間電極固定用塩化ビニルリング18
が充填され、前記金属中間電極6aの強度を向上させて
いる。
【0027】図4は本発明の電気化学的水処理装置の他
の実施例を例示する縦断面図であり、該実施例では、1
対の金属端子電極ペアと2対の金属中間電極ペアにより
穴開き金属電極が構成されている点で図1の実施例と異
なるのみであり、同一部材には同一符号を付して説明を
省略する。図4では、上方の金属端子電極5aにはプラ
スの電圧が印加され、下方の金属端子電極5bにはマイ
ナスの電圧が印加され、かつ上方の金属中間電極6aペ
アにはマイナスの電圧が印加され、下方の金属中間電極
6bペアにはプラスの電圧が印加されるように電源が接
続されている。
【0028】この電解槽本体に被処理水を供給して処理
を行なうと、被処理水の殺菌やカルキ臭除去が行なわれ
るとともに、上方の金属中間電極6a間に酸性水が、又
下方の金属中間電極6b間にアルカリ水が生成し、それ
ぞれ側板側の処理済水取出口4a、4bから酸性水及び
アルカリ水として取り出すことができる。又側板側処理
済水取出口4a、4bの流量を調整することにより端子
側処理済水取出口3から出る処理済水のpHコントロー
ルも可能である。図5は図1又は図4の電解槽を使用す
る被処理水の電気化学的処理の循環フローを示す概略図
である。20は前述した電解槽本体であり、該電解槽本体
20には直流電源21からプラス又はマイナスの電圧が印加
される。被処理水貯留タンク22に貯留された被処理水は
循環ポンプ23により前記本体20に送液されて、電気化学
的に処理されて微生物殺菌等が行なわれ、その後元の貯
留タンク22に循環し、再度使用される。
【0029】
【実施例】本発明に係わる電気化学的水処理装置による
被処理水処理の実施例を記載するが、本実施例は本発明
を限定するものではない。
【0030】
【実施例1】図4に示した2対の金属中間電極と1対の
金属端子電極を有する透明な硬質ポリ塩化ビニル樹脂製
の高さ50cm、内径8cmの電解槽を使用して試験用被処理
水の処理を行った。金属端子電極と金属中間電極は同一
部材とし、直径8cmのチタン金網(開口長径2mm、短径
1mmのエクスパンドメッシュで、開口率40%)に白金を
0.5 μm厚でめっきして電極とした。該金属端子電極及
び金属中間電極を図4に示すように電源に接続した。
【0031】水道水に微生物(菌名:一般生菌)を加え
培養して微生物を1.8 ×105 個/cm3 含む試験水とし
た。試験水供給量を3リットル/分(電解槽本体内の被
処理水の空筒線速度が1cm/秒)に、初期電圧値を5.0
Vに、電流密度を1.0 A/dm2 に調整し、該電解条件下で
試験水処理を行い、通電開始後、150 時間で通電を停止
し得られた処理済水中の微生物数を測定したところ、26
個/cm3 であった。更に金属中間電極には一切目詰まり
はなく、初期電圧も一定に維持された。又2対の金属中
間電極を1対の金属中間電極としたこと以外は同様にし
て試験水処理を行なったところ、通電後、150 時間の微
生物数は6個/cm3 であった。
【0032】
【比較例1】図4の2対の金属中間電極の代わりに、厚
さ2mmのスペーサーを介して積層した直径8cm、厚さ9
mmの2枚の多孔質炭素電極を使用したこと以外は実施例
1と同一条件で被処理水処理を行なった。3時間経過後
に電解槽入口の水圧が上昇し始め、又48時間後に通電を
停止して炭素電極を観察したところ、被処理水導入口側
表面に析出物が観察された。
【0033】
【実施例2】井戸水に塩化ナトリウムを溶解して塩素イ
オン濃度900 ppm の試験水を調製した(水温25℃)。実
施例1の電解槽を使用して電解を行ない、図4の処理済
水取出口4a、4bから処理済水を取り出した。取出口
4aからはpH8.6 のアルカリ水が、又取出口4bから
はpH5.4 の酸性水が得られた。
【0034】
【実施例3】図4の電解槽を使用して図5に示した循環
フローを形成した。図5の貯留タンクに純水を10リット
ル秤量して注入し、次の農薬を別々に添加して0.05ppm
の希釈溶液とした。電解条件は実施例1と同一とし、前
記農薬の濃度が半減する時間(半減期)を測定した。農
薬の後に各農薬の半減期をカッコ内に示す。イソフェン
ホス(22分)、チラウム(9分)、ブタミホス(22
分)、ベンズリド(21分)、ダイアジノン(18分)、フ
ェニトロチオン(46分)、イソプロチオラン(56分)、
キャプタン(4分)、メプロニル(23分)、イプロジオ
ン(18分)、ペンフルラリン(46分)、ジマジン(126
分)、クロロタロニル(45分)、エトリジアゾール(7
分)。
【0035】
【実施例4】水エマルジョンに関する殺菌効果の一例と
して機械切削油に関して実験を行なった。使用した切削
機械は、トランスファーマシン、切削製品はシリンダ
ー、切削油の種類はジョンソン社製のJE228 、油量は
300 リットルとした。直径が20cmである図1の電解槽を
使用し、穴開き金属電極は電極直径以外は実施例1と同
じにした。電流密度0.45A/dm2 、流量12リットル/分、
線速度0.64cm/分とし、側板側の処理済水取出口は閉じ
た。電解開始直後に電解槽から取り出された処理済水中
の微生物数は106 個/cm3、10分後は104 個/cm3 、20
分後は103 個/cm3 、30分後は102 個/cm3 、40分後は
101 個/cm3 であった。
【0036】
【実施例5】本実施例では電気化学的水処理と紫外線処
理を組み合わせた。総菌数が967 個/cm3 である水温25
℃の工場排水5m3 を準備し試験水とした。実施例4と
同じ電解槽を使用し、電流密度0.45A/dm2 、流量3トン
/時、線速度2.7 cm/秒とし、側板側の処理済水取出口
は閉じた。紫外線処理装置として、株式会社日本フォト
サイエンス製高圧用外照式流水型紫外線殺菌装置(型式
NPH−1/2 、ランプ数1本)を使用し、前記電解槽か
ら取り出された処理済水を電圧100 V、電流0.9 Aで紫
外線処理した。実験は計5回行ない、電解槽出口及び紫
外線殺菌装置の出口において処理済水を採取し、その中
の総生菌数を測定した。又前記紫外線殺菌装置のみでも
前記試験水の処理を行ない、処理済水中の総生菌数を測
定した。表1にその結果を示した。表中の殺菌率は初期
総菌数967 個/cm3 から各処理法による処理水に含まれ
る総菌数を差引き、この値を初期総菌数で除した値の百
分率で示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【実施例6】本実施例ではハロゲン含有物質の代表であ
る塩化ナトリウムを塩素イオン濃度が0、5、10、20及
び100 ppm となるように純水に溶解して試験水(総菌
数:3.6 ×106 個/cm3 )とし、塩素イオン濃度と殺菌
効率の関係を測定した。電解槽は実施例1と同じ電解槽
とし、試験水供給量を3リットル/分(電解槽本体内の
被処理水の空筒線速度が1cm/秒)に、電流密度を0.2
A/dm2 にそれぞれ固定し、前記した塩素イオン濃度の試
験水を別個に供給して電気化学的に処理し、1パス後の
菌数及び殺菌効率を測定した。その結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明は、被処理水導入口から被処理水
を供給し、処理済水取出口から処理済水を取出すように
した電気絶縁性電解槽本体内に、少なくとも1対の穴開
き金属電極を設置し、該金属電極に通電して前記被処理
水を電気化学的に処理することを特徴とする水処理方法
(請求項1)である。
【0041】前述の通り、第1に本発明では、薬剤を使
用しなくても良いため、被処理水の塩素濃度が高くなる
ことがなく、人体に無害であるとともに、耐性菌が発生
することがない。第2に腐食性の物質の使用や発生がな
く、設備費及び運転管理費とも安価である。第3に目詰
まりを起こしやすくかつ崩落による損傷も考慮しなけれ
ばならない炭素電極を使用しないため、長期間連続して
使用しても、交換する必要がなく、かつ被処理水の汚染
(TOC濃度の悪化)等の水質劣化を防止できる。更に
目詰まりが生じにくいため圧力損失が小さくなり、金属
中間電極の枚数を自由に増加させることが可能になり、
電極枚数の増減による殺菌効率や不純物分解効率の微調
整を容易に行なえる。
【0042】本発明方法は、前記穴開き金属電極を使用
する電気化学的処理のみで被処理水を処理しても良い
が、該電気化学的水処理の後に紫外線照射処理を併用す
ると前記被処理水処理効率が確実にアップする(請求項
2)。本発明装置は、被処理水導入口、処理済水取出
口、1対以上の穴開き金属電極ペアを含んで成り、金属
電極ペア間に通電して前記被処理水導入口から供給した
被処理水を電気化学的に処理し、前記処理済水取出口か
ら処理済水を取り出すことを特徴とする水処理電解槽
(請求項3)であり、本発明方法とほぼ同様な効果が生
ずる。更に本発明装置では隔膜を使用することなく、隣
接する金属中間電極、又は隣接する金属中間電極と金属
端子電極間の空間にプラス又はマイナスのみの電圧を印
加できる。従って酸性水及びアルカリ水を無隔膜電解に
より製造することができる。
【0043】本発明装置では、金属端子電極ペアのみを
穴開き金属電極として使用する態様(請求項4)と、1
対の金属端子電極ペアと1対又は2対以上の金属中間電
極ペアを使用する態様(請求項5)があり、被処理水と
の接触効率を向上させるためにも後者の態様が望まし
い。金属中間電極ペアは金属端子電極側から通電するこ
とが困難なことが多く、そのためには該電極への通電を
電解槽側面から電解槽内に挿入した通電ロッドにより行
なうようにすることができる(請求項6)。
【0044】処理済水取出口が、隣接する穴開き金属電
極ペア間の処理済水を取出すように設置されていると
(請求項7)、前記電極ペアが同じ符号に帯電している
場合にアルカリ水又は酸性水を選択的に取り出すことが
できる。穴開き金属電極の表面は、白金、イリジウム、
ルテニウムやそれらの混合物で被覆され電極性能を向上
させることが望ましく、かつ前記穴開き金属電極の開口
率が10〜80%であると電極と被処理水との接触が十分に
なりかつ目詰まりが生じない(請求項8)。金属端子電
極と金属中間電極の極性を5〜60分間のインターバルで
反転させると(請求項9)、一方の電極表面に析出した
物質が溶解して電極表面を常に清浄に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気化学的水処理装置の一実施例を示
す縦断面図。
【図2】図1の金属中間電極の平面図。
【図3】図2の金属中間電極の他の例を示す縦断面図。
【図4】本発明の電気化学的水処理装置の他の実施例を
示す縦断面図。
【図5】図1又は図4の電解槽を使用する被処理水の電
気化学的処理の循環フローを示す概略図。
【符号の説明】
1・・・電解槽本体 2・・・被処理水導入口 3、
4、4a、4b・・・被処理水取出口 5・・・金属端
子電極 6、6a、6b・・・金属中間電極 7・・・
チタンリング 8・・・通電用ネジ 9・・・リード線
接続用ナット 10・・・Oリング 11・・・シール用ナ
ット 12・・・通電用ロッド 13・・・接続ロッド 14
・・・接続用ナット 15・・・円板状接続体 16・・・
通電用ロッド 17・・・スペーサー 18・・・塩化ビニ
ルリング 20・・・電解槽本体 21・・・直流電源 22
・・・被処理水貯留タンク 23・・・循環ポンプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水導入口から被処理水を供給し、
    処理済水取出口から処理済水を取出すようにした電気絶
    縁性電解槽本体内に、少なくとも1対の穴開き金属電極
    を設置し、該金属電極に通電して前記被処理水を電気化
    学的に処理することを特徴とする水処理方法。
  2. 【請求項2】 被処理水導入口から被処理水を供給し、
    処理済水取出口から処理済水を取出すようにした電気絶
    縁性電解槽本体内に、少なくとも1対の穴開き金属電極
    を設置し、該金属電極に通電して前記被処理水を電気化
    学的に処理し、得られた処理水を更に紫外線照射処理を
    行なうことを特徴とする水処理方法。
  3. 【請求項3】 被処理水導入口、処理済水取出口、1対
    以上の穴開き金属電極ペアを含んで成り、金属電極ペア
    間に通電して前記被処理水導入口から供給した被処理水
    を電気化学的に処理し、前記処理済水取出口から処理済
    水を取り出すことを特徴とする水処理電解槽。
  4. 【請求項4】 1対以上の穴開き金属電極ペアが1対の
    金属端子電極ペアである請求項3に記載の水処理電解
    槽。
  5. 【請求項5】 1対以上の穴開き金属電極ペアが、両端
    の1対の金属端子電極ペア及び該金属端子電極ペア間に
    設置された1対以上の金属中間電極ペアである請求項3
    に記載の水処理電解槽。
  6. 【請求項6】 金属中間電極ペアへの通電を電解槽側面
    から電解槽内に挿入した通電ロッドにより行なうように
    した請求項5に記載の水処理電解槽。
  7. 【請求項7】 処理済水取出口が、隣接する穴開き金属
    電極間の処理済水を取出すように設置されている請求項
    3から6のいずれかに記載の水処理電解槽。
  8. 【請求項8】 穴開き金属電極の表面が、白金、イリジ
    ウム、ルテニウム及び/又はそれらの混合物で処理さ
    れ、かつ前記穴開き金属電極の開口率が10〜80%である
    請求項3から7のいずれかに記載の水処理電解槽。
  9. 【請求項9】 金属端子電極と金属中間電極の極性を5
    〜60分間のインターバルで反転させるようにした請求項
    3、5、6、7及び8のいずれかに記載の水処理電解
    槽。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100446371B1 (ko) * 2001-11-13 2004-09-01 주식회사 지인테크놀로지 수중 미생물 살균장치

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