JPH10165984A - 窒素除去装置 - Google Patents

窒素除去装置

Info

Publication number
JPH10165984A
JPH10165984A JP32622196A JP32622196A JPH10165984A JP H10165984 A JPH10165984 A JP H10165984A JP 32622196 A JP32622196 A JP 32622196A JP 32622196 A JP32622196 A JP 32622196A JP H10165984 A JPH10165984 A JP H10165984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
flow path
separation screen
partition wall
aerobic tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32622196A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Iwabe
秀樹 岩部
Ichiro Nakano
一郎 中野
Yasushi Terao
康 寺尾
Hiroshi Kishino
宏 岸野
Yuji Maruyama
裕司 丸山
Kazuhiro Shinabe
和宏 品部
Shigeo Fukuzumi
重郎 福住
Masahiro Kinoshita
昌大 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP32622196A priority Critical patent/JPH10165984A/ja
Publication of JPH10165984A publication Critical patent/JPH10165984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 好気槽内に硝化菌固定化担体を流動状態に均
一に保持することができ、硝化速度を高められる窒素除
去装置を提供する。 【解決手段】 好気槽3の下流端に形成した流出部6a
を囲んで担体分離スクリーン7を設け、その分離面側に
第1仕切壁8と第2仕切壁9を平行に設けて、槽内に主
散気装置13を備えた処理領域14と散気装置10を備
えた上向流路11と担体分離スクリーン7の分離面に沿
った下向流路12とを形成し、上向流路11の上部と処
理領域14とを連通して担体循環水路15を設ける。処
理領域14の下流部に達した硝化菌固定化担体5を担体
循環水路15を通じて処理領域14の流入端に返送で
き、その際の担体分離スクリーン7への付着も防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水や産業排水な
どの処理に用いる窒素除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、循環式硝化脱窒法では、汚水は始
めに脱窒を行う無酸素槽、続いて硝化を行う好気槽へと
流入し、好気槽から流出する処理水は、硝化循環液とし
て無酸素槽へ循環・返送する一部を除いて最終沈殿池へ
流出していく。無酸素槽ではBOD成分や窒素が脱窒反
応により除去され、好気槽ではアンモニア性窒素を含む
ケルダール性窒素が硝酸ないし亜硝酸まで硝化される。
このプロセスにおいては、浮遊活性汚泥により硝化およ
び脱窒を行って窒素を除去することが一般的である。
【0003】また、循環式硝化脱窒法とは構成が異なる
ものの類似の原理を用いて窒素を除去する方式として、
嫌気・無酸素・好気法、硝化−内生脱窒法、無酸素槽と
好気槽とを複数段に設けた多段式循環法、ステップ流入
式多段硝化脱窒法といったようなものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、循環
式硝化脱窒法、嫌気・無酸素・好気法、硝化−内生脱窒
法、多段式循環法、あるいはステップ流入式多段硝化脱
窒法の何れかによって構成する生物学的処理系では、生
物反応槽全体の水理学的滞留時間に、流入汚水量ベース
で12〜16時間も必要とする。そのため、一般に標準
活性汚泥法により生物反応槽全体の滞留時間を6〜8時
間として設計・運転している大中都市部の既設下水処理
場では、新たな用地確保が困難であることから、上述の
構成を採用することが困難であった。
【0005】こうした問題の解決のために、低水温時に
おいても硝化脱窒速度を大幅に高めることを目的とし
て、低水温時において硝化活性の低下する硝化菌を固定
化担体に高濃度に固定化する固定化技術の適用が検討さ
れている。しかし、上述した方式において、微生物を固
定化した担体は一般に流動状態で使用するため、好気槽
から系外へ流出しないように保持する必要がある。ま
た、好気槽内での硝化菌固定化担体は、曝気により形成
される流れに沿って流動する一方で、流入汚水が流入端
から流出端に向かって流れていくため、流入端側よりむ
しろ流出端側において高濃度に存在しているが、高い硝
化反応効率を得るためには硝化菌固定化担体を好気槽内
に均一に存在させる必要がある。
【0006】このため、本発明者らは先に、流出部の上
流側に担体分離スクリーンを設け、担体分離スクリーン
のスクリーン面に沿って上向流路を形成することを提案
したが、この構成によって担体を槽内に保持できるもの
の、担体分離スクリーンの手前側に担体が堆積しやすい
という問題があり、その解決が求められていた。
【0007】本発明は上記問題を解決するもので、硝化
菌固定化担体を好気槽内に均一に保持することができ、
硝化速度を高められる窒素除去装置を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の請求項1記載の窒素除去装置は、硝化菌固
定化担体を流動状態に保持する好気槽の内部に、好気槽
処理水流出部を囲んで担体分離スクリーンを設け、前記
担体分離スクリーンの分離面近傍位置に、下端に開口を
有する第1の仕切壁と上端および下端に開口を有する第
2の仕切壁とを平行に設けて、第1、第2の仕切壁より
上流側の区画を主散気装置を備えた処理領域となし、第
1、第2の仕切壁間に形成される区画を、上向流を生起
する散気装置を備えた上向流路となすとともに、この上
向流路に上部で連通する第2の仕切壁と担体分離スクリ
ーンとの間の区画を担体分離スクリーンに沿った下向流
路となし、前記上向流路の上部と前記処理領域とを連通
して担体循環水路を設けたものである。
【0009】請求項2記載の窒素除去装置は、硝化菌固
定化担体を流動状態に保持する好気槽の内部に、好気槽
処理水流出部を囲んで担体分離スクリーンを設け、前記
流出部に対向する壁部近傍位置と、前記担体分離スクリ
ーンの分離面近傍位置とにそれぞれ、上端と下端に開口
を有する第1、第2の仕切壁を平行に設け、第1、第2
の仕切壁の上端開口どうしを連通する担体循環水路を設
けて、前記壁部と第2の仕切壁との間に形成される区画
を、上向流を生起する散気装置を備えた上向流路とな
し、この上向流路に前記担体循環水路を介して連通する
第1の仕切壁と担体分離スクリーンとの間の区画を担体
分離スクリーンに沿った下向流路となし、第1、第2の
仕切壁間に形成される区画を、主散気装置を備えた処理
領域となしたものである。
【0010】請求項3記載の窒素除去装置は、硝化菌固
定化担体を流動状態に保持する好気槽の内部に、好気槽
処理水流出部を囲んで担体分離スクリーンを設け、前記
担体分離スクリーンの分離面近傍位置に、下端に開口を
有する仕切壁を設けて、この仕切壁より上流側の区画を
主散気装置を備えた処理領域となし、この処理領域に上
部で連通する仕切壁と担体分離スクリーンとの間の区画
を担体分離スクリーンに沿った下向流路となしたもので
ある。
【0011】請求項4記載の窒素除去装置は、仕切壁下
端開口近傍の処理領域と、被処理水の好気槽流入部近傍
とを連通して担体循環水路を設けたものである。請求項
5記載の窒素除去装置は、担体分離スクリーンの透過側
と無酸素槽とを連通して、硝化液循環水路を設けたもの
である。
【0012】請求項6記載の窒素除去装置は、上向流路
に配置する散気装置と処理領域に配置する主散気装置と
を一体的に構成したものである。上記した各構成におい
ては、担体分離スクリーンのすぐ手前にある仕切壁は、
垂直に設けてもよいし、あるいは下端部を担体分離スク
リーン側に屈曲させて設けて、上向流路内上部の流路断
面を小さくしてもよいし、または上端部を担体分離スク
リーンから離れるように屈曲または傾斜させて設けて、
上向流路内上部の流路断面を大きくしてもよい。
【0013】上記した請求項1記載の構成によれば、被
処理水は好気槽内に流入して槽内の活性汚泥混合液に混
合され、好気槽内の活性汚泥混合液と硝化菌固定化担体
とは、処理領域内で主散気装置により空気などの酸素含
有気体が供給される状態においてともに流動し、その間
に、被処理水中に含まれるケルダール性窒素が硝化され
る。
【0014】このとき、散気装置より供給される酸素含
有気体のエアリフト作用によって上向流路内で上向流が
生起され、この上向流路に上端開口と下端開口とで連通
する下向流路内に下向流が生じるため、処理領域の下流
部の活性汚泥混合液および硝化菌固定化担体は第1の仕
切壁の下端開口から上向流路に流れ込んで内部を上昇す
る。そして、その一部は第2の仕切壁の上端開口から下
向流路内に流れ込んで担体分離スクリーンの分離面に沿
って下降し、活性汚泥混合液の一部は担体分離スクリー
ンを透過して流出部より槽外へ流出し、下向流路内の下
部に達した活性汚泥混合液および硝化菌固定化担体は第
2の仕切壁の下端開口から上向流路内に戻る。また、上
向流路内上部の残りの活性汚泥混合液および硝化菌固定
化担体は担体循環水路を通って処理領域に戻る。
【0015】この結果、硝化菌固定化担体は、従来のよ
うに担体分離スクリーンの上部に堆積することなく、好
気槽内に確実にかつ均一に存在することになり、硝化効
率が高まる。また、下向流による担体分離スクリーンの
分離面の掃流効果が大きいこと、および、下向流路内に
気泡存在部がないため、担体分離スクリーンの両側で水
位差が生じず、担体分離スクリーンを透過する活性汚泥
混合液は偏流を生じることなく一様となることから、硝
化菌固定化担体が分離面に密に付着するという現象は生
じにくい。
【0016】請求項2記載の構成によれば、上記と同様
に、被処理水は好気槽内に流入して槽内の活性汚泥混合
液に混合され、好気槽内の活性汚泥混合液と硝化菌固定
化担体とは、処理領域内で主散気装置により空気などの
酸素含有気体が供給される状態においてともに流動し、
その間に、被処理水中に含まれるケルダール性窒素が硝
化される。
【0017】このとき、散気装置より供給される酸素含
有気体のエアリフト作用によって上向流路内で上向流が
生起され、この上向流路に担体循環水路を介して連通す
る下向流路内に下向流が生じるため、処理領域の下流部
の活性汚泥混合液および硝化菌固定化担体は、第2の仕
切壁の下部開口より上向流路内に流れ込んで内部を上昇
する。そして、担体循環水路を通って下向流路内に流れ
込み、担体分離スクリーンの分離面に沿って下降して、
活性汚泥混合液の一部は担体分離スクリーンを透過して
流出部より槽外へ流出し、下向流路内の下部に達した活
性汚泥混合液および硝化菌固定化担体は第1の仕切壁の
下部開口を通って処理領域に戻る。
【0018】この結果、この構成においても、硝化菌固
定化担体が好気槽内に確実にかつ均一に存在するため硝
化効率が高まり、また、硝化菌固定化担体が分離面に密
に付着するという現象は生じにくい。
【0019】請求項3記載の構成によれば、上記と同様
に、被処理水は好気槽内に流入して槽内の活性汚泥混合
液に混合され、好気槽内の活性汚泥混合液と硝化菌固定
化担体とは、処理領域内で主散気装置により空気などの
酸素含有気体が供給される状態においてともに流動し、
その間に、被処理水中に含まれるケルダール性窒素が硝
化される。
【0020】このとき、主散気装置より供給される酸素
含有気体の曝気に伴うエアリフト作用によって処理領域
内水位が高まり、この処理領域内に上部で連通する仕切
壁と担体分離スクリーンとの間の下向流路内に下向流が
生じるため、処理領域内の活性汚泥混合液および硝化菌
固定化担体は、仕切壁上端より下向流路内に流れ込み、
担体分離スクリーンの分離面に沿って下降して、活性汚
泥混合液の一部は担体分離スクリーンを透過して流出部
より槽外へ流出し、下向流路内の下部に達した活性汚泥
混合液および硝化菌固定化担体は仕切壁の下部開口を通
って処理領域に戻る。
【0021】この結果、この構成においても、硝化菌固
定化担体が好気槽内に確実にかつ均一に存在するため硝
化効率が高まり、また、硝化菌固定化担体が分離面に密
に付着するという現象は生じにくい。
【0022】請求項4記載の構成によれば、下向流路内
の下部に達した活性汚泥混合液および硝化菌固定化担体
の少なくとも一部は担体循環水路を介して好気槽流入部
近傍まで戻され、硝化菌固定化担体はより均一に好気槽
内に存在することになり、硝化効率が高まる。
【0023】請求項5記載の構成によれば、担体分離ス
クリーンを透過した活性汚泥混合液の一部が硝化液とし
て硝化液循環水路を通じて無酸素槽に循環返送されるの
で、硝化脱窒が繰り返し行われることになり、窒素除去
率が高くなる。また、硝化液循環のためのポンプ等は不
要である。
【0024】請求項6記載の構成によれば、1台のブロ
ワで両散気装置に酸素含有ガスを供給できるなど、維持
管理を容易化することができ、建設費も安価となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。図1および図2は第1実施形態
の窒素除去装置を示し、この窒素除去装置は被処理水1
が流入する無酸素槽2と好気槽3とを備え、無酸素槽2
と好気槽3との境界をなす槽壁4の下部に流入開口4a
が形成されており、好気槽3は、内部に硝化菌固定化担
体5を流動状態に保持するように構成されている。2a
は攪拌機である。
【0026】好気槽3の内部には、下流端の槽壁6に形
成した流出部6aを囲んで担体分離スクリーン7が垂直
に設けられ、この担体分離スクリーン7の分離面近傍位
置に、第1仕切壁8と第2仕切壁9とが垂直にかつ平行
に設けられており、それにより槽内が4つの区画に区分
されている。第1仕切壁8は上端開口8aと下端開口8
bとを有し、第2仕切壁9は上端開口9aと下端開口9
bとを有している。
【0027】第1仕切壁8と第2仕切壁9との間に形成
される区画には上向流を生起する散気装置10が底部に
設けられていて、この区画が上向流路11とされ、この
上向流路11に連通する第2仕切壁9と担体分離スクリ
ーン7との間の区画は下向流路12とされ、第1仕切壁
8より上流側の区画は、主散気装置13を備えた処理領
域14とされている。
【0028】そして、第1仕切壁8の上端開口8aから
処理領域14内の流入部近傍位置に向けて、担体循環水
路15が設けられている。また、担体分離スクリーン7
の透過側から無酸素槽2内の流入部近傍位置に向けて、
担体分離スクリーン7を透過した硝化液16の一部を循
環返送する硝化液循環水路17が設けられている。
【0029】上記した構成によれば、被処理水1は無酸
素槽2内に流入して槽内の活性汚泥混合液18と混合さ
れて脱窒処理を受け、槽壁4の近傍の活性汚泥混合液1
8は開口4aを通って好気槽3の内部に流入する。
【0030】好気槽3内に流入した活性汚泥混合液18
は処理領域14において、主散気装置13により空気な
どの酸素含有気体が供給される状態において、硝化菌固
定化担体5とともに流動し、その間に、無酸素槽2より
流入した活性汚泥混合液18中に含まれていたケルダー
ル性窒素が硝化され、硝化菌固定化担体5の一部ととも
に第1仕切壁8の下端開口8b近傍に達する。
【0031】このとき、散気装置10より供給される酸
素含有気体のエアリフト作用によって上向流路11内で
上向流が生起され、この上向流路11に第2仕切板9の
上端開口9aと下端開口9bとで連通する下向流路12
内に下向流が生じるため、処理領域14の下流部の活性
汚泥混合液18および硝化菌固定化担体5は第1仕切壁
8の下端開口8bから上向流路11内に流れ込み、内部
を上昇する。
【0032】上向流路11内の上部に達した活性汚泥混
合液18および硝化菌固定化担体5の一部は、第2仕切
壁9の上端開口9aから下向流路12内に流れ込み、担
体分離スクリーン7の分離面に沿って下降して、活性汚
泥混合液18のさらに一部だけが担体分離スクリーン7
を透過し、残りの活性汚泥混合液18および硝化菌固定
化担体5は第2仕切壁9の下端開口9bから上向流路1
1内に戻る。上向流路11内の上部に達した残りの活性
汚泥混合液18および硝化菌固定化担体5は、担体循環
水路15を通じて処理領域14に循環返送される。
【0033】担体分離スクリーン7を透過した活性汚泥
混合液18の一部は、硝化液16として硝化液循環水路
17を通じて無酸素槽2に循環返送され、残りは処理水
19として流出部6aより最終沈殿池(図示せず)へ送
られる。
【0034】このようにして、硝化菌固定化担体5が好
気槽3の内部に確実にかつ均一に保持されるため硝化効
率が高まり、また、硝化液16が無酸素槽2に循環返送
されるため硝化脱窒が繰り返し行われることになり、窒
素除去率が高くなる。
【0035】また、下向流による担体分離スクリーン7
の分離面の掃流効果が大きく、かつ、下向流路12内に
気泡存在部がなくて担体分離スクリーン7の両側で水位
差が生じず、下向流路12内の活性汚泥混合液18が偏
流を生じることなく一様に担体分離スクリーン7を透過
するため、分離面に硝化菌固定化担体7が密に付着する
ことは防止される。
【0036】なお、担体循環水路15を通じて循環返送
する活性汚泥混合液18の量を、好気槽3から最終沈殿
池へ流出する処理水19の量と無酸素槽2へ循環返送す
る硝化液16の量との和と少なくとも同等以上にするこ
とが担体分離スクリーン7への担体付着を抑止するうえ
で望ましい。
【0037】図3および図4は第2実施形態の窒素除去
装置を示し、この窒素除去装置は上記した第1実施形態
の窒素除去装置と同様に、被処理水1が流入する無酸素
槽2と好気槽3とを備え、無酸素槽2と好気槽3との仕
切壁をなす槽壁4の下部に流入開口4aが形成されてお
り、好気槽3は、内部に硝化菌固定化担体5を流動状態
に保持するように構成されている。
【0038】好気槽3の内部には、流入開口4a近傍の
上方に開口して流出水路20が設けられ、この流出水路
20の開口部20aを囲んで担体分離スクリーン7が設
けられ、槽壁4に対向する槽壁6の近傍位置と、担体分
離スクリーン7の分離面近傍位置とにそれぞれ、第1仕
切壁8と第2仕切壁9とがほぼ垂直にかつ平行に設けら
れており、それにより槽内が4つの区画に区分されてい
る。第1仕切壁8は上端開口8aと下端開口8bとを有
し、第2仕切壁9は上端開口9aと下端開口9bとを有
しており、第1仕切壁8の上端開口8aと第2仕切壁9
の上端開口9aとを連通して担体循環水路15が設けら
れている。
【0039】第1仕切壁8と槽壁6との間に形成される
区画には上向流を生起する散気装置10が底部に設けら
れていて、この区画が上向流路11とされ、この上向流
路11に担体循環水路15を介して連通する第2仕切壁
9と担体分離スクリーン7との間の区画が下向流路12
とされ、第1仕切壁8と第2仕切壁9との間の区画は、
主散気装置13を備えた処理領域14とされている。
【0040】また、担体分離スクリーン7の透過側と無
酸素槽2とを連通して、担体分離スクリーン7を透過し
た硝化液16の一部を循環返送する硝化液循環水路17
が設けられている。
【0041】上記した構成によれば、被処理水1は上記
した第1実施形態の窒素除去装置におけるのと同様に、
無酸素槽2内に流入して槽内の活性汚泥混合液18と混
合されて脱窒処理を受け、槽壁4の近傍の活性汚泥混合
液18は開口4aを通って好気槽3の内部に流入する。
【0042】好気槽3内に流入した活性汚泥混合液18
は第2仕切壁9の下端開口9bを通って処理領域14に
流入し、主散気装置13により酸素含有気体が供給され
る状態において、硝化菌固定化担体5とともに流動し、
その間に、無酸素槽2より流入した活性汚泥混合液18
中に含まれていたケルダール性窒素が硝化され、硝化菌
固定化担体5の一部とともに第1仕切壁8の下端開口8
b近傍に達する。
【0043】このとき、散気装置10より供給される酸
素含有気体のエアリフト作用によって上向流路11内で
上向流が生起され、この上向流路11に担体循環水路1
5を介して連通する下向流路12内に下向流が生じるた
め、処理領域14の下流部の活性汚泥混合液18および
硝化菌固定化担体5は第1仕切壁8の下端開口8bを通
って上向流路11内に流れ込み、内部を上昇する。
【0044】上向流路11内の上部に達した活性汚泥混
合液18および硝化菌固定化担体5の一部は、担体循環
水路15を通って下向流路12内に流れ込み、担体分離
スクリーン7の分離面に沿って下降して、活性汚泥混合
液18のさらに一部だけが担体分離スクリーン7を透過
し、残りの活性汚泥混合液18および硝化菌固定化担体
5は第2仕切壁9の下端開口9bを通って処理領域14
に戻る。
【0045】担体分離スクリーン7を透過した活性汚泥
混合液18の一部は、硝化液16として硝化液循環水路
17を通じて無酸素槽2に循環返送され、残りは処理水
19として流出部20aより流出水路20を通じて最終
沈殿池(図示せず)へ送られる。
【0046】その結果、この構成によっても、上記した
第1実施形態と同様に、硝化菌固定化担体5が好気槽3
の内部に確実にかつ均一に保持されるため硝化効率が高
まり、また、担体分離スクリーン7の分離面に硝化菌固
定化担体5が密に付着することが防止される。さらに、
硝化液16が無酸素槽2に循環返送されて硝化脱窒が繰
り返し行われるため窒素除去率が高くなる。
【0047】図5に示した第3実施形態の窒素除去装置
は、上記第2実施形態の窒素除去装置とほぼ同様に構成
されているが、無酸素槽2と好気槽3の仕切壁をなす槽
壁4に隣接する一方の槽壁21近傍に上向流路11を形
成し、他方の槽壁22近傍に下向流路12を形成してい
る点において第2実施形態の窒素除去装置と異なってい
る。しかしながら、この構成によっても、上記した第2
実施形態の窒素除去装置と同様の作用効果が得られる。
【0048】図6および図7は第4実施形態の窒素除去
装置を示し、上記第1〜第3実施形態の窒素除去装置と
は上向流路を持たない点で異なっている。この構成によ
っても、上記した各実施形態の窒素除去装置と同様の作
用効果が得られる。
【0049】図8および図9は第5実施形態の窒素除去
装置を示し、上記第4実施形態の窒素除去装置とは、担
体循環水路を別途設置している点で異なっている。この
構成によっても、上記した各実施形態の窒素除去装置と
同様の作用効果が得られる。
【0050】以下、上記した実施形態のいずれにも適用
可能な変形例を要部のみ示して説明する。図10では、
担体分離スクリーン7を、上部が第2仕切壁担体9に近
づく方向に傾斜させて設けており、これにより、担体分
離スクリーン7の分離面への硝化菌固定化担体5の付着
をより効果的に防止できる。
【0051】図11では、第2仕切壁9を、下端部を担
体分離スクリーン7に近づく方向に屈曲させて設けるこ
とで、上向流路12の下部の流路断面がそれより上方の
流路断面より小さくなるように構成しており、これによ
り、処理領域14内の主散気装置13(場合により上向
流路11内の散気装置10)の配置によって下向流路1
2内に入り込む酸素含有気体の気泡量を低減することが
でき、下向流の減速を防止できる。
【0052】図12では、上向流路11に配置する散気
装置10と処理領域14に配置する主散気装置13とを
一体的に構成しており、これにより、1台のブロワ(図
示せず)で両散気装置10,13に空気等の酸素含有ガ
スを供給できるなど、維持管理を容易化することがで
き、建設費も安価となる。
【0053】図13および図14では、第1仕切壁8
を、下部を処理領域14の中央部寄りに屈曲させて設け
ることで、上向流路11の下部の流路断面がそれより上
方の流路断面より流路断面が大きくなるように構成して
おり、これにより、上向流路11内に散気される空気等
の酸素含有ガスを効率的に捕集して、エアリフト効果を
より高められるようにした。ここでも、上向流路11に
配置する散気装置10と処理領域14に配置する主散気
装置13とを、図11に示したように一体的に構成して
もよく、図12に示したように別個に配置してもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、担体分離
スクリーンの分離面に沿った下向流路を形成したため、
下向流により分離面を洗浄して担体の付着を防止するこ
とができる。
【0055】このとき担体分離スクリーンの両側で水位
差が生じず、また下向流路内に気泡存在部がないためス
クリーンを透過する流れを一様とすることができ、また
流出部側に流下した担体は担体循環水路により流入部側
に循環返送するようにしたことによっても、分離面への
担体の付着を防止できる。
【0056】これらの結果、担体を好気槽内に確実にか
つ均一に存在させることができ、硝化速度を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における窒素除去装置の
縦断面図である。
【図2】図1に示した窒素除去装置の平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態における窒素除去装置の
縦断面図である。
【図4】図3に示した窒素除去装置の平面図である。
【図5】本発明の第3実施形態における窒素除去装置の
平面図である。
【図6】本発明の第4実施形態における窒素除去装置の
縦断面図である。
【図7】図6に示した窒素除去装置の平面図である。
【図8】本発明の第5実施形態における窒素除去装置の
縦断面図である。
【図9】図8に示した窒素除去装置の平面図である。
【図10】図1〜図9の窒素除去装置の一部変形例であ
って、担体分離スクリーンを、上部が下向流路を形成す
る仕切壁に近づく方向に傾斜させて配置した装置を示し
た要部縦断面図である。
【図11】図1〜図9の窒素除去装置の一部変形例であ
って、下向流路を形成する仕切壁を、下端部を担体分離
スクリーン側へ屈曲させて配置した装置を示した要部縦
断面図である。
【図12】図1〜図9の窒素除去装置の一部変形例であ
って、主散気装置と上向流を生起する散気装置とを一体
化して配置した装置を示した要部縦断面図である。
【図13】図1〜図9の窒素除去装置の一部変形例であ
って、上向流路を形成する仕切壁の下端部を処理領域中
央部寄りに屈曲させ、主散気装置と上向流を生起する散
気装置とを一体化して配置した装置を示した要部縦断面
図である。
【図14】図1〜図9の窒素除去装置の一部変形例であ
って、上向流路を形成する仕切壁の下部を処理領域中央
部寄りに屈曲させ、主散気装置と上向流を生起する散気
装置とを別個に配置した装置を示した要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 無酸素槽 3 好気槽 5 硝化菌固定化担体 6a 流出部 7 担体分離スクリーン 8 第1仕切壁 9 第2仕切壁 9' 仕切壁 10 散気装置 11 上向流路 12 下向流路 13 主散気装置 14 処理領域 15 担体循環水路 17 硝化液循環水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸野 宏 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 丸山 裕司 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 品部 和宏 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 福住 重郎 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 木下 昌大 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝化菌固定化担体を流動状態に保持する
    好気槽の内部に、好気槽処理水流出部を囲んで担体分離
    スクリーンを設け、前記担体分離スクリーンの分離面近
    傍位置に、下端に開口を有する第1の仕切壁と上端およ
    び下端に開口を有する第2の仕切壁とを平行に設けて、
    第1、第2の仕切壁より上流側の区画を主散気装置を備
    えた処理領域となし、第1、第2の仕切壁間に形成され
    る区画を、上向流を生起する散気装置を備えた上向流路
    となすとともに、この上向流路に上部で連通する第2の
    仕切壁と担体分離スクリーンとの間の区画を担体分離ス
    クリーンに沿った下向流路となし、前記上向流路の上部
    と前記処理領域とを連通して担体循環水路を設けたこと
    を特徴とする窒素除去装置。
  2. 【請求項2】 硝化菌固定化担体を流動状態に保持する
    好気槽の内部に、好気槽処理水流出部を囲んで担体分離
    スクリーンを設け、前記流出部に対向する壁部近傍位置
    と、前記担体分離スクリーンの分離面近傍位置とにそれ
    ぞれ、上端と下端に開口を有する第1、第2の仕切壁を
    平行に設け、第1、第2の仕切壁の上端開口どうしを連
    通する担体循環水路を設けて、前記壁部と第2の仕切壁
    との間に形成される区画を、上向流を生起する散気装置
    を備えた上向流路となし、この上向流路に前記担体循環
    水路を介して連通する第1の仕切壁と担体分離スクリー
    ンとの間の区画を担体分離スクリーンに沿った下向流路
    となし、第1、第2の仕切壁間に形成される区画を、主
    散気装置を備えた処理領域となしたことを特徴とする窒
    素除去装置。
  3. 【請求項3】 硝化菌固定化担体を流動状態に保持する
    好気槽の内部に、好気槽処理水流出部を囲んで担体分離
    スクリーンを設け、前記担体分離スクリーンの分離面近
    傍位置に、下端に開口を有する仕切壁を設けて、この仕
    切壁より上流側の区画を主散気装置を備えた処理領域と
    なし、この処理領域に上部で連通する仕切壁と担体分離
    スクリーンとの間の区画を担体分離スクリーンに沿った
    下向流路となしたことを特徴とする窒素除去装置。
  4. 【請求項4】 仕切壁下端開口近傍の処理領域と、被処
    理水の好気槽流入部近傍とを連通して担体循環水路を設
    けたことを特徴とする請求項3記載の窒素除去装置。
  5. 【請求項5】 担体分離スクリーンの透過側と無酸素槽
    とを連通して、硝化液循環水路を設けたことを特徴とす
    る請求項1〜請求項4のいずれかに記載の窒素除去装
    置。
  6. 【請求項6】 上向流路に配置する散気装置と処理領域
    に配置する主散気装置とを一体的に構成したことを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の窒素除去
    装置。
JP32622196A 1996-12-06 1996-12-06 窒素除去装置 Pending JPH10165984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32622196A JPH10165984A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 窒素除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32622196A JPH10165984A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 窒素除去装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10165984A true JPH10165984A (ja) 1998-06-23

Family

ID=18185347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32622196A Pending JPH10165984A (ja) 1996-12-06 1996-12-06 窒素除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10165984A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100423266B1 (ko) * 1998-08-21 2004-06-24 현대중공업 주식회사 하수처리장의질소제거공정에서미디어선택적주입방법
JP2009247989A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Daiei Sangyo Kk 浄化槽
JP2011000555A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 Kubota Corp 汚水処理設備及び汚水処理設備の改築方法
JP2015525667A (ja) * 2012-07-06 2015-09-07 リ ジンミンLI, Jinmin 生物学的汚水処理装置及び方法
JP2017047399A (ja) * 2015-09-04 2017-03-09 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 窒素除去装置及び窒素除去装置の改造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100423266B1 (ko) * 1998-08-21 2004-06-24 현대중공업 주식회사 하수처리장의질소제거공정에서미디어선택적주입방법
JP2009247989A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Daiei Sangyo Kk 浄化槽
JP2011000555A (ja) * 2009-06-19 2011-01-06 Kubota Corp 汚水処理設備及び汚水処理設備の改築方法
JP2015525667A (ja) * 2012-07-06 2015-09-07 リ ジンミンLI, Jinmin 生物学的汚水処理装置及び方法
JP2017047399A (ja) * 2015-09-04 2017-03-09 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 窒素除去装置及び窒素除去装置の改造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5217159B2 (ja) 汚水処理装置及びその方法
JP2011110520A (ja) 有機性排水処理装置および有機性排水処理方法
JPH10165984A (ja) 窒素除去装置
JP3373015B2 (ja) 汚水の硝化脱窒素処理装置
WO2010101152A1 (ja) 膜分離式活性汚泥処理装置及びその方法
JP6624926B2 (ja) 有機性排水処理装置および有機性排水処理方法
JP3278560B2 (ja) 水処理装置
JP3150530B2 (ja) 生物学的窒素除去装置
JP2000301184A (ja) 窒素除去装置
JP2579122B2 (ja) 汚水の処理装置
JP3223945B2 (ja) 硝化・脱窒装置
JPH10146596A (ja) 窒素除去装置
JPS649074B2 (ja)
JP2001062480A (ja) 汚水の処理方法
JP3049701B2 (ja) 硝化・脱窒装置
JP2019076887A (ja) 汚水処理装置及び汚水処理方法
JP3220927B2 (ja) 硝化・脱窒装置
JPH1043794A (ja) 窒素除去装置
KR100244536B1 (ko) 생물막을 이용한 고농도 유기물 및 질소제거장치
WO2023074681A1 (ja) 排水処理装置及び排水処理方法
JPH07163994A (ja) 汚水の生物学的処理装置
JP2000140873A (ja) 好気性処理槽及びこれを用いた汚水処理方法
JPH105778A (ja) 窒素除去装置
JPH02135196A (ja) 下廃水処理装置
JPH0938678A (ja) 担体添加活性汚泥処理方法