JP3373015B2 - 汚水の硝化脱窒素処理装置 - Google Patents

汚水の硝化脱窒素処理装置

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JP3373015B2
JP3373015B2 JP29155593A JP29155593A JP3373015B2 JP 3373015 B2 JP3373015 B2 JP 3373015B2 JP 29155593 A JP29155593 A JP 29155593A JP 29155593 A JP29155593 A JP 29155593A JP 3373015 B2 JP3373015 B2 JP 3373015B2
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚水の硝化脱窒素処理
装置に係り、特に硝化菌をゲル粒子などに固定化した担
体を使用する汚水の生物学的硝化脱窒素装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】硝化菌固定化担体を用いた硝化処理装置
としては、従来、例えば特公昭5−46279号公報に
記載の技術が知られている。この技術は、生物反応槽
と、硝化細菌を担持した担体を収納し散気装置を有する
硝化槽ユニットとから成り、前記生物反応槽には、前記
硝化ユニットが単数或いは複数配置され、生物反応槽内
の被処理液を硝化槽ユニットに循環流通させ硝化処理す
る装置である。
【0003】しかし、上記装置には次のような問題点が
ある。 担体の流出を阻止するためのスクリーンを通過させ
るという方法で硝化液を脱窒素部へ循環させているの
で、スクリーン通過装置が多くなり、それに比例してス
クリーン所要面積が増加してしまう。 硝化ユニットの各々の被処理液流出部に、これに連
なる水路を付設して、脱窒素部と最終沈殿池へと液を導
入しなければならないので、水路が長く、かつ構造が複
雑である。 脱窒素部への硝化液の循環を行うために、硝化部に
設けた散気装置によるエアリフト効果を利用するので、
所要の循環量を得るために、散気量が過大になり易い。
しかも、スクリーンを通して、硝化液を循環させなけれ
ばならないので、スクリーンの通水抵抗によって硝化液
循環量が減少し易くなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記技術の
問題点をすべて解消でき、簡単な装置で効率的に硝化脱
窒素処理できる新規な汚水の硝化脱窒素処理装置を提供
することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、複数の嫌気部と硝化部とを有する活性
汚泥式処理装置と、該処理装置から流出する汚泥を分離
する汚泥分離装置を有する汚水の硝化脱窒素処理装置
において、前記活性汚泥式処理装置は、下端に導通口を
有する隔壁を介して嫌気部と硝化部とに区画され、該硝
化部の上端にスクリーンを配した流出口を有する処理ユ
ニットを、該流出口を介して複数直列に配置して構成
れ、該各処理ユニットの硝化部には、硝化菌を固定化し
た浮遊担体と、含酸素気体を導入する散気手段とが配備
されると共に、前記各処理ユニットの嫌気部には、原水
を分配供給する手段を有し、また、最初の処理ユニット
の嫌気部には前記汚泥分離装置からの分離汚泥を返送
する手段を有することとしたものである。
【0006】また、前記活性汚泥式処理装置は、最後
配置した処理ユニットには隔壁の上部水面下にも開口を
設けるのがよい。本発明に用いる汚泥分離装置は、沈殿
槽でも膜分離装置でも良い。また、硝化部の上端に配し
担体の流出防止するスクリーンは、種々のスクリー
ンを用いることができる。散気装置は生物担体を破損し
ない程度のものを用いることが必要である。
【0007】なお、本発明においては、上記した嫌気部
と硝化部を有する処理ユニットが複数配置されればよい
から、例えば、上記した硝化部に相当する部分を活性汚
泥槽内に配置し、或いは元々上下回流式の曝気槽であれ
ば1槽おきに曝気を停止し、原水流入部を各々に設ける
だけで処理ユニットが形成でき、既設の活性汚泥施設の
曝気槽を容易に、硝化担体を用いた生物学的硝化脱窒素
装置に変更できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 図1は、本発明の汚水の硝化脱窒素処理装置の代表的な
例を示す全体構成図である。
【0009】図1において、1は活性汚泥槽であり、D
1 〜D4 は嫌気部、N1 〜N4 は硝化部である。2は散
気装置、3は攪拌ポンプである。a、bは隔壁であり、
4は下水などの汚水(原水)の流入管、4−1〜4−4
は汚水をD1 〜D4 の各々に分注する管路である。5は
スクリーンであり、N1 〜N4 内に収納され、懸濁流動
している担体の流出を阻止し、浮遊状の活性汚泥は通過
させる。従って、担体は硝化部内に留まり、後続するD
槽には移動できないようになっている。
【0010】6は硝化脱窒素反応を受けた液の流出部で
あり、7は沈殿池、8は清澄処理水、9は沈殿汚泥であ
る。沈殿池7では浮遊状の活性汚泥が沈降分離され、沈
殿汚泥9は返送汚泥管10からD1 槽にリサイクルされ
る。12は汚泥返送ポンプである。また11は余剰汚泥
引抜管である。しかして、以下に本発明の作用原理を説
明する。硝化槽N1 〜N4 には、ポリエチレングリコー
ル(PEG)ゲル、ポリビニルアルコール(PVA)ゲ
ルなどのゲル、又は粒状スポンジなどの浮遊可能な軽量
担体に硝化菌を固定化した生物担体が収納されている。
【0011】また、D1 〜D4 には担体に固定化されて
いない浮遊微生物、即ち活性汚泥が懸濁している。攪拌
ポンプ3によって活性汚泥の浮遊微生物が汚水と効率よ
く接触するようになっている。硝化担体には、散気装置
2から供給される酸素含有ガスによって酸素が与えられ
る。また、散気ガスの上昇運動によって硝化担体がN1
〜N4 槽内で懸濁流動する。しかして、下水などの汚水
は、嫌気部Dに流入し、前段の硝化部から流入してくる
NOx −Nが浮遊状の脱窒素菌によって、汚水中のBO
D成分を水素供与体としてN2 ガスに還元除去される。
【0012】なお、嫌気部D1 には、硝化部N4 で生成
したNOx −Nが返送汚泥とともに流入してくる。次
に、硝化部Nにおいては、原汚水中に含まれるNH4
Nが硝化担体の硝化作用によってNOx −N(主にNO
3 −Nの型になる)に酸化される。浮遊微生物も一部、
硝化作用を進行できる。硝化部Nから後続する嫌気部D
にはNOx −Nを含んだ液と浮遊微生物が流出されてゆ
き、硝化担体はスクリーン5によって流出が阻止され
る。
【0013】もし、このスクリーン5が設けられていな
いと、硝化部N1 〜N4 内の硝化担体が水の流れにのっ
て移動し、硝化部N4 内に集まってしまうという大きな
トラブルを招く。しかして、硝化部N4 からの流出スラ
リーは沈殿池7において沈降分離され、清澄上澄水8と
沈殿汚泥9に分離される。なお、嫌気部D4 と硝化部N
4 を区画する隔壁の上部の水面下には開口部Aを設けて
おくのが好ましく、こうすることによって硝化部N4
生成したNOx −Nが嫌気部D4 に循環され、脱窒素さ
れる。この場合は開口部Aを通って、硝化担体が嫌気部
4 に流入するが特に問題はない。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 装置構成が著しくシンプルなので、設計施工が容易
である。 硝化ユニットN1 〜N4 の各々に水路を付設する必
要が全くないので、構造が簡略化される。 硝化部の液をエアリフトによって嫌気槽に強制的に
リサイクルさせる必要がないので、硝化部N1 〜N4
設ける散気装置への供給空気量が少なくてすむ。 簡単な改造だけで従来の活性汚泥式処理槽を硝化脱
窒素装置に転用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硝化脱窒素処理装置の一例を示す全体
構成図。
【符号の説明】
1:活性汚泥槽、2:散気装置、3:攪拌ポンプ、4:
原水流入管、4−1〜4−4:原水分注管、5:スクリ
ーン、6:液流出部、7:沈殿池、8:清澄処理水、
9:沈殿汚泥、10:返送汚泥、11:余剰汚泥、1
2:ポンプ、a、b:隔壁、D1 〜D4 :嫌気部、N1
〜N4 :硝化部、A:開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/02 - 3/12 C02F 3/28 - 3/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の嫌気部と硝化部とを有する活性汚
    泥式処理装置と、該処理装置から流出する汚泥を分離す
    る汚泥分離装置を有する汚水の硝化脱窒素処理装置に
    おいて、前記活性汚泥式処理装置は、下端に導通口を有
    する隔壁を介して嫌気部と硝化部とに区画され、該硝化
    部の上端にスクリーンを配した流出口を有する処理ユニ
    ットを、該流出口を介して複数直列に配置して構成
    れ、該各処理ユニットの硝化部には、硝化菌を固定化し
    た浮遊担体と、含酸素気体を導入する散気手段とが配備
    されると共に、前記各処理ユニットの嫌気部には、原水
    を分配供給する手段を有し、また、最初の処理ユニット
    の嫌気部には前記汚泥分離装置からの分離汚泥を返送
    する手段を有することを特徴とする汚泥の硝化脱窒素処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記活性汚泥式処理装置は、最後に配置
    した処理ユニットには隔壁の上部水面下にも開口を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の汚水の硝化脱窒素処
    理装置。
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