JP2019076887A - 汚水処理装置及び汚水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、汚水処理を安定して実行することができる汚水処理装置を提供する。【解決手段】反応槽1の内部に、膜分離装置2と散気管4と仕切板7とを備える汚水処理装置において、仕切板7は、反応槽1の内部を散気管4が配置される内部領域11と、第1の領域以外の外部領域12とに仕切るとともに、外部領域12の汚水が接触する接触面7aを有し、接触面7aは外部領域12に対して突出する制流板10を有する。【選択図】図1

Description

本発明は汚水処理装置及び汚水処理方法に関する。
従来より、汚水を生物処理するための反応槽と、反応槽に浸漬され且つ生物処理された汚水から固形物を除去するための膜分離装置と、膜分離装置の下部に設置され且つ膜分離装置に対して空気等の気体を供給する散気管とを備える汚水処理装置が知られ、反応槽における汚水の生物処理は、例えば、微生物を含む有機汚泥、すなわち、いわゆる活性汚泥によって汚水が処理される活性汚泥法に基づいて実行される。具体的に、活性汚泥法においては、酸素存在下(好気状態)でアンモニアを亜硝酸や硝酸に変換する硝化反応が行われる。
ところで、汚水を処理して清澄な処理水を得るためには、アンモニアから変換された亜硝酸や硝酸を窒素に変換する脱窒反応を行う必要がある。脱窒反応は酸素存在下(好気状態)で行われる硝化反応と異なり、無酸素状態で行う必要がある。脱窒反応は硝化反応が行われる反応槽と異なる反応槽で行われてもよいが、汚水処理装置の省スペース化を実現するために、単一の反応槽内で硝化反応及び脱窒反応が行われる汚水処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は従来の汚水処理装置を概略的に示す図である。図7の汚水処理装置は、好気状態での硝化反応及び無酸素状態での脱窒反応を行う反応槽1と、汚水を反応槽1に供給するための原水槽9とを備え、反応槽1は、反応槽1内を複数の区画に仕切るための仕切板7を有する。具体的に、反応槽1は、仕切板7で囲まれる汚水領域Aと、仕切板7及び反応槽1の内壁で囲まれる汚水領域Bとに仕切られ、汚水領域Aは膜分離装置2及び散気管4を有する。また、反応槽1は、原水槽9からの汚水の供給を開始するための汚水供給開始水位LWL(Low water level)と、原水槽9からの汚水の供給を停止するための汚水供給停止水位HWL(High water level)とを有し、仕切板7の上端部は汚水供給開始水位LWLと汚水供給停止水位HWLとの間に位置する。
図7の汚水処理装置においては、反応槽1内の水位が汚水供給開始水位LWLになると原水槽9からの汚水の供給が開始され、水位が汚水供給停止水位HWLになると原水槽9からの汚水の供給が停止されるように設定され、汚水の水位が変化するように構成されている。これにより、汚水の水位は仕切板7の上端部より高い位置(以下、「汚水越流位置」という。)と、仕切板7の上端部より低い位置(以下、「汚水非越流位置」という。)とを往来する。
図8は、図7における反応槽1内の汚水の水位が汚水越流位置のときの汚水の流れを概略的に示す図である。
汚水の水位が汚水越流位置にあるとき、散気管4から膜分離装置2に対して供給される空気により、汚水が仕切板7の上端を越流し、仕切板7の周囲を循環する循環流が形成される。この循環流により、汚水領域Aの硝酸等は汚水領域Bに移行し、汚水領域Aの空気の大半は汚水領域Bに移行することなく反応槽1の外部に放出される。すなわち、循環流が形成されると、汚水領域Aでは酸素存在下でアンモニアを亜硝酸や硝酸に変換する硝化反応が進行し、汚水領域Bでは循環流に乗って汚水領域から移動した亜硝酸や硝酸を窒素に変換する脱窒反応が進行する。
一方、汚水の水位が汚水非越流位置にあるとき、汚水領域Aと汚水領域Bとの間で汚水の流通が分断されるため、散気管4が膜分離装置2に空気を供給しても、仕切板7の周囲を循環する循環流は形成されない。すなわち、汚水領域Aでは酸素存在下でアンモニアを亜硝酸や硝酸に変換する硝化反応が進行し、汚水領域Bでは汚水の流通が分断される前に汚水領域Aから移動した亜硝酸や硝酸を窒素に変換する脱窒反応が進行する。
特開2004−261711号公報
しかしながら、仕切板7の上端を越流し、汚水領域Bに移動した汚水の一部には乱流30が発生する(図9)。すなわち、汚水領域Bに存在する汚水のうち、循環流として汚水領域Bから仕切板7の下端を経て汚水領域Aに移動しない汚水が存在する場合がある。
したがって、汚水が仕切板7の上端を越流し、仕切板7の周囲を循環する循環流が形成されても、乱流30の影響によって仕切板7の周囲を循環しない汚水が存在する。その結果、硝化反応及び脱窒反応が想定通り進行せず、汚水処理を安定して実行できないという問題があった。
本発明は、汚水処理を安定して実行することができる汚水処理装置及び汚水処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の汚水処理装置は、汚水を処理するための反応槽の内部に、前記汚水に含まれる汚染物質を分離する膜分離装置と、前記膜分離装置に気泡を供給する散気管と、前記反応槽の内部を複数の領域に仕切る仕切板とを備える汚水処理装置において、前記仕切板は、前記反応槽の内部を前記散気管が配置される第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域とに仕切るとともに、前記第2の領域の汚水が接触する接触面を有し、前記接触面は、前記第2の領域に対して突出する制流板を有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の汚水処理方法は、汚水を処理するための反応槽の内部に、前記汚水に含まれる汚染物質を分離する膜分離装置と、前記膜分離装置に気泡を供給する散気管と、前記反応槽の内部を複数の領域に仕切る仕切板とを備え、前記仕切板は、前記反応槽の内部を前記散気管が配置される第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域とに仕切るとともに、前記第2の領域の汚水が接触する接触面を有する汚水処理装置を用いた汚水処理方法において、前記汚水が前記仕切板を超える越流ステップと、前記仕切板を越えた汚水が、前記接触面から前記第2の領域に対して突出する制流板に沿って流れる制流ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、汚水処理を安定して実行することができる。
本発明の実施の形態に係る汚水処理装置を概略的に示す図である。 図1における反応槽が有する仕切板の周辺を概略的に示す斜視図である。 図1の汚水処理装置の上面図である。 図2における制流板の第1の変形例を概略的に示す斜視図である。 図2における制流板の第2の変形例を概略的に示す斜視図である。 図5における膜分離装置、仕切板及び制流板を備えた反応槽の上面図である。 従来の汚水処理装置を概略的に示す図である。 図7における反応槽内の汚水の流れを概略的に示す側面図である。 図7における反応槽内の汚水の流れを概略的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る汚水処理装置を概略的に示す図である。
図1の汚水処理装置は、汚水を処理するための単槽式の反応槽1を備え、反応槽1は、汚水に含まれる汚染物質を分離する膜分離装置2と、膜分離装置2に気泡状の空気を供給する散気管4と、反応槽1の内部を複数の領域に仕切る仕切板7とを有する。膜分離装置2は反応槽1の外部の吸引ポンプ3に接続されている。吸引ポンプ3が駆動すると、生物処理された汚水は膜分離装置2によってろ過され、ろ過された水は反応槽1の槽外に取り出される。
散気管4は、膜分離装置2の下部に設置されるとともに、反応槽1の外部のブロワ5に接続され、ブロワ5は散気管4に空気を供給している。膜分離装置2は汚水をろ過するため、膜分離装置2の膜面には汚水中の汚泥物質等が付着し、膜分離装置2の膜面に付着した汚水中の汚泥物質等を放置すると、膜分離装置2が目詰まりして適切に汚水をろ過することができなくなる。したがって、散気管4が空気を膜分離装置2の膜面に供給し、汚泥物質等が膜分離装置2の膜面に付着するのを防止している。
反応槽1は原水ポンプ8を介して汚水を格納する不図示の原水槽に接続され、原水ポンプ8が駆動すると、処理される汚水は原水槽から反応槽1に供給される。反応槽1は底部1a及び底部1aの縁部から起立する槽壁1bによって構成されている。
図2は、図1における反応槽1が有する仕切板7の周辺を概略的に示す斜視図であり、図3は、図1の汚水処理装置の上面図である。
図2及び図3における仕切板7は、4枚の矩形状の板状部材からなり、2枚の仕切板7は、その長手方向が反応槽1の底部1aから反応槽1を満たす汚水の水面に関する方向(以下、「上下方向」という。)に一致し、膜分離装置2を介して対向している。また、他の2枚の仕切板7は、その長手方向が上下方向に直交する方向(以下、「横方向」という。)に一致し、膜分離装置2を介して対向している。各仕切板7は隣接する仕切板7と直交するように接続され、膜分離装置2及び散気管4を囲むように配置されるとともに、反応槽1の底部1aから離間して配置されている。このように仕切板7を配置することにより、反応槽1の内部は、仕切板7で囲まれ且つ散気管4が配置されている内部領域11(第1の領域)と、内部領域11以外の外部領域12(第2の領域)とに仕切られる。
反応槽1内の汚水の水位が汚水越流位置にあるとき、散気管4から膜分離装置2に空気が供給されることにより、汚水は内部領域11から仕切板7の上端を越流して仕切板7の外部の外部領域12に移行する。その後、汚水は外部領域12内を下降し、仕切板7よりも下の領域を経て仕切板7の内部領域11に戻る。すなわち、汚水の水位が汚水越流位置にあり、汚水が仕切板7を越流するとき、仕切板7の周囲を循環する循環流が形成される。循環流が形成されると、内部領域11の硝酸等は外部領域12に移行するが、散気管4から供給される空気の大半は内部領域11を経由して外部領域12に移行することなく反応槽1の外部に放出される。すなわち、循環流が形成されたとき、内部領域11では酸素存在下でアンモニアを亜硝酸や硝酸に変換する硝化反応が進行し、外部領域12では循環流に乗って汚水領域から移動した亜硝酸や硝酸を窒素に変換する脱窒反応が進行する。
仕切板7は、外部領域12に存在する汚水が接触する接触面7aを有し、接触面7aは、外部領域12に対して突出する制流板10を有する。制流板10は矩形状の板状部材であり、制流板10の長手方向が上下方向に一致するように、例えば、溶接、ボルト、両面テープ又は接着剤等によって接触面7aに固定される。本実施の形態では、制流板10は、反応槽1の底部1a及び固定される仕切板7のいずれにも直交するように接触面7aに固定されている。具体的に、仕切板7のうち、長手方向と上下方向とが一致する仕切板7には2枚の制流板10が仕切板7の横方向に関する両端部から突出するように固定される。また、仕切板7のうち、長手方向と横方向とが一致する仕切板7には3枚の制流板10が横方向に関する両端部及びその中央から突出するように等間隔に固定されている。
各制流板10の上端部は、仕切板7の上端部とほぼ同じ位置となるように設置される。また、各制流板10の下端部は、仕切板7の下端部とほぼ同じ位置となるように反応槽1の底部1aから離間して設置される(図1)。制流板10の上下方向長さは仕切板7の上下方向長さとほぼ同一である。なお、制流板10の厚みは、汚水の流れに耐える強度を有する厚みであればよい。
また、本実施の形態では、各仕切板7に2〜3枚の制流板10が固定されているが、各仕切板7に固定される制流板10の数や各制流板10の間隔は、仕切板7の大きさや反応槽1の大きさに応じて適宜決定すればよい。
さらに、本実施の形態では、制流板10が反応槽1の底部1a及び仕切板7のそれぞれに直交するように固定されているが、反応槽1の底部1a又は仕切板7に対し傾斜するように固定されてもよい。
また、本実施の形態では、仕切板7が膜分離装置2の全周囲を囲包している場合について説明したが、仕切板7と反応槽1の槽壁1bとによって膜分離装置2の周囲を取り囲んでもよい。具体的に、反応槽1の対向する2つの槽壁1bと2枚の矩形状の仕切板7によって膜分離装置2を囲包し、又は反応槽1の3つの槽壁1bと1枚の矩形状の仕切板7によって膜分離装置2を囲包してもよい。また、反応槽1が大型の場合には、単位時間当たりの処理量を大きくするために、散気管4を配置する内部領域11を複数設けてもよい。
さらに、本実施の形態の汚水処理装置に、反応槽1内の水位を調節するための水位制御手段を有していてもよい。水位制御手段としては、例えば、反応槽1内の水位、すなわち、液表面の位置を調べる液面センサーがある。液面センサーが汚水の水位を検出すると、原水ポンプ8が反応槽1に供給する原水の水量を自動的に制御する。
次に、反応槽1の内部に、膜分離装置2と、散気管4と、仕切板7とを備える汚水処理装置によって実行される汚水処理方法について説明する。
上述したように、本実施の形態の汚水処理装置は、反応槽1の内部に、膜分離装置2と、散気管4と、仕切板7とを備える。膜分離装置2は、反応槽1の外で吸引ポンプ3に接続されるとともに、散気管4は反応槽1の外部でブロワ5に接続される(図1)。
仕切板7は、膜分離装置2の横方向の周囲を囲包し、反応槽1の内部を散気管4が配置される内部領域11と、内部領域11以外の外部領域12とに仕切る。仕切板7は、外部領域12(仕切板7の外部)に存在する汚水が接触する接触面7aを有し、接触面7aは、外部領域12に対して突出する複数の制流板10を有する。制流板10は、反応槽1の底面及び仕切板7のそれぞれに直交するように固定されている。反応槽1には、微生物を含有する活性汚泥が収容され、この微生物が、汚水中の有機物を分解する。
ブロワ5が駆動すると膜分離装置2の下部に設置された散気管4から気泡状の空気が供給される。原水ポンプ8により供給された汚水は、反応槽1内で処理される。吸引ポンプ3が駆動すると、膜分離装置2によって生物処理された汚水がろ過され、ろ過水が吸引ポンプ3により吸引されて反応槽1の外部に取り出される。このとき、散気管4から膜分離装置2に供給される空気が、膜分離装置2の膜面に衝突し、その膜面に汚泥物質等が付着するのを防止する。
反応槽1においては、水位が仕切板7の上端部より高状態(以下、「越流状態」という。)と、水位が仕切板7の上端部より低状態とが交互に作り出される。
本実施の形態では、汚水が越流状態にある場合、散気管4からの空気により内部領域11において形成された汚水の上向流が、仕切板7の上端を越えて外部領域12に越流する(越流ステップ)。越流ステップにおける汚水の越流速度は、ブロワ5から散気管4に供給される空気の風量を変化させることにより調節することができる。
外部領域12に越流した汚水は、制流板10により流路が規制され、外部領域12内を制流板10に沿って下降する(制流ステップ)。図2における制流板10の場合には、外部領域12の汚水の流れは上下方向に制流される。そのため、汚水は、外部領域12内を下降するときに乱流が発生し且つその乱流の影響を受けても拡散することなく外部領域12内を下降し、仕切板7よりも下の領域を経て内部領域11に戻り、循環流が形成される。
すなわち、本実施の形態によれば、汚水が越流状態にある場合において、外部領域12(仕切板7の外部)に存在する汚水は、乱流による移動エネルギーの散逸のような損失を発生することなく下降し、その後、内部領域11に戻るため、循環流の勢いは向上する。これにより、循環流の影響が反応槽1全体に及び、外部領域12において、汚水の大部分が循環流の影響を受け、内部領域11での硝化反応及び外部領域12での脱窒反応が想定通り進行する。
また、循環流の影響が反応槽1全体に及ぶため、反応槽1内に汚泥の停滞又は偏在や沈降が生じることがなく、反応槽1内における活性汚泥濃度や溶存酸素濃度の分布を均一にすることができる。
図1乃至図3の汚水処理装置によれば、汚水を処理するための反応槽1を備え、反応槽1は膜分離装置2及び散気管4を有するとともに、膜分離装置2及び散気管4を囲むように配置される仕切板7を有する。仕切板7は、反応槽1の内部を散気管4が配置される内部領域11と、内部領域11以外の外部領域12とに仕切るとともに、反応槽1の底部1aからは離間している。これにより、反応槽1内の汚水の水位が汚水越流位置にあるとき、散気管4から膜分離装置2に空気が供給されると、汚水が仕切板7の周囲を循環する循環流が発生する。
このとき、仕切板7は外部領域12の汚水が接触する接触面7aを有し、接触面7aは、外部領域12に対して突出する制流板10を有するので、仕切板7の上端を越えて外部領域12に越流した汚水は、接触面7a及び制流板10に沿って仕切板7の下端に移動する。これにより、仕切板7の上端を越えた汚水が仕切板7の下端に移動する間に乱流が発生し、その乱流の影響を受けた一部の汚水が仕切板7の下端に到達せず、汚水の一部が循環流の規模が縮小することを防止することができる。
すなわち、外部領域12に越流した汚水は、乱流による移動エネルギーの散逸などの損失を起こすことなく内部領域11に戻るため、循環流の勢いが向上する。これにより、循環流の影響が反応槽1全体に及び、外部領域12の汚水の大部分が循環流の影響を受けるため、内部領域11での硝化反応及び外部領域12での脱窒反応を確実に進行させることができ、もって、汚水処理を安定して実行することができる。
また、反応槽1の全体に勢いが向上した循環流の影響が及ぶことにより、汚泥が反応槽1内の一部に停滞し、偏在し、又は反応槽1の底部1aに沈降することがなく、反応槽1内における活性汚泥濃度や溶存酸素濃度の分布が均一となるので、安定した汚水処理を行うことができる。
図4は、図2における制流板10の第1の変形例を概略的に示す斜視図である。図4における制流板40は、その構成、作用が図2における制流板10と基本的に同じであり、制流板40の下端部が反応槽1の底部1aに当接している点で図2における制流板10と異なる。以下、重複した構成、作用については説明を省略し、異なる構成、作用についての説明を行う。
図4において、各制流板40はその下端部が反応槽1の底部1aに当接するように設置される。すなわち、図4における制流板40の下端部は、図2における制流板10の下端部よりも、反応槽1の底部1aまで延長されている。そのため、仕切板7より下の領域においても、汚水が越流状態にある場合に汚水の流路が規制され、汚水が乱流による拡散を起こすことなく内部領域11に移行する。したがって、図4における制流板40を用いることにより、仕切板7の下端部付近において、汚水の移動エネルギーの損失を防ぐことができるため、反応槽1の全体に及ぶ循環流の勢いがさらに向上し、さらに安定した汚水処理を行うことができる。
図5は、図2における制流板10の第2の変形例を概略的に示す斜視図であり、図6は、図5における膜分離装置2、仕切板7及び制流板50を備えた反応槽1の上面図である。
図5及び図6における制流板50は、その構成、作用が図2における制流板10と基本的に同じであり、制流板50が仕切板7の接触面7aに螺旋状に固定されている点で図2における制流板10と異なる。以下、重複した構成、作用については説明を省略し、異なる構成、作用についての説明を行う。
図5及び図6においては、複数枚の制流板50が1枚ずつ順に連結され、外部領域12の汚水が接触する仕切板7の接触面7aに螺旋状に固定される。
図2及び図4における制流板10は、汚水が越流状態にある場合にいずれも内部領域11から外部領域12に越流した汚水の流れを上下方向に規制し、外部領域12において上下方向の流れを形成する。これに対し、図5における制流板50は、汚水が越流状態にある場合に外部領域12に越流した汚水の流れを螺旋状に下降するように規制し、外部領域12において螺旋状の流れを形成する。
制流板50により流路を規制された汚水は、乱流が発生しても、その影響を受けることなく、制流板50に沿って螺旋状に外部領域12内を下降する。その後、仕切板7の下端部に到達した汚水は、仕切板7よりも下の領域を経て内部領域11に戻り、循環流が形成される。
図5の制流板50を接触面7aに固定すると、外部領域12において渦流が形成される。これにより、外部領域12の汚水は、渦流の影響を受け、均一に撹拌された後に内部領域11に戻るので、反応槽1において汚水処理をさらに安定して実行することができる。また、汚泥は渦流と共に撹拌され反応槽1内を循環するため、反応槽1の底部1aにおける槽壁1b周辺に滞留し難くなり、反応槽1の底部1aに沈降するのを防止することができる。なお、接触面7aに固定される制流板50の数や各制流板10の間隔は、仕切板7の大きさや反応槽1の大きさに応じて適宜決定すればよい。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明は、汚水処理を安定して実行することができる汚水処理装置及び方法を提供することができる。
1 反応槽
2 膜分離装置
4 散気管
7 仕切板
7a 接触面
10,40,50 制流板
11 内部領域
12 外部領域

Claims (5)

  1. 汚水を処理するための反応槽の内部に、前記汚水に含まれる汚染物質を分離する膜分離装置と、前記膜分離装置に気泡を供給する散気管と、前記反応槽の内部を複数の領域に仕切る仕切板とを備える汚水処理装置において、
    前記仕切板は、前記反応槽の内部を前記散気管が配置される第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域とに仕切るとともに、前記第2の領域の汚水が接触する接触面を有し、
    前記接触面は、前記第2の領域に対して突出する制流板を有することを特徴とする汚水処理装置。
  2. 前記制流板は、前記反応槽の底面及び前記仕切板のそれぞれに直交していることを特徴とする請求項1記載の汚水処理装置。
  3. 前記制流板は、前記反応槽の底部に当接していることを特徴とする請求項2記載の汚水処理装置。
  4. 前記制流板は前記接触面に螺旋状に固定されていることを特徴とする請求項1記載の汚水処理装置。
  5. 汚水を処理するための反応槽の内部に、前記汚水に含まれる汚染物質を分離する膜分離装置と、前記膜分離装置に気泡を供給する散気管と、前記反応槽の内部を複数の領域に仕切る仕切板とを備え、前記仕切板は、前記反応槽の内部を前記散気管が配置される第1の領域と、前記第1の領域以外の第2の領域とに仕切るとともに、前記第2の領域の汚水が接触する接触面を有する汚水処理装置を用いた汚水処理方法において、
    前記汚水が前記仕切板を越える越流ステップと、
    前記仕切板を越えた汚水が、前記接触面から前記第2の領域に対して突出する制流板に沿って流れる制流ステップと
    を有することを特徴とする汚水処理方法。
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