JP2019150820A - 汚水処理装置及び汚水処理方法 - Google Patents

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    • C02F2203/006Apparatus and plants for the biological treatment of water, waste water or sewage details of construction, e.g. specially adapted seals, modules, connections

Abstract

【課題】大型の設備を必要とせず、エネルギー消費を抑制するとともに、強化された規制に合致する処理水質を得ることができる汚水処理方法及び当該汚水処理方法に適する汚水処理装置の提供。【解決手段】本発明の汚水処理装置1は、無酸素条件及び嫌気条件で生物処理を行う無酸素槽10、及び好気条件で生物処理を行う好気槽20を備え、無酸素槽10の上部に当該槽内に処理対象である汚水を注入する注入管11が設けられ、無酸素槽10の下部に当該槽内で下降する、汚水を含む汚泥懸濁水を好気槽20に流入させる副ガス放出装置21が設けられ、無酸素槽10の水面と同じ又はそれより高い位置に、好気槽20の所定水位を超える汚泥懸濁水を無酸素槽10内にオーバーフローするオーバーフロー管22が設けられ、好気槽20内には膜分離装置30と、膜分離装置30の下方に位置するように設けられるガス放出装置40とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は汚水処理技術分野に関し、より具体的に、汚水処理装置に関し、さらに、汚水処理方法に関する。
家庭、畜産業、食品及び化学プラント等から排出された、タンパク質、アンモニア等の窒素成分を含む汚水に対する汚水処理としては、例えば、生物による窒素処理を行い、硝化液循環法及び内生脱硝化法等が既知である(例えば、特許文献1参照)。
硝化液循環法においては、まず、処理対象である汚水(原水)中のアンモニア性窒素を硝化細菌により好気条件で亜硝酸性窒素又は硝酸性窒素に転換する。その後、脱硝化細菌により、有機物を還元力として無酸素条件で亜硝酸性窒素又は硝酸性窒素を窒素ガスに還元する。汚水を好気槽(硝化槽)及び無酸素槽(脱硝化槽)にて循環して硝化及び脱硝化を繰り返して行なうことにより、汚水が生物処理される。
また、汚水にリンが含まれる場合、リン除去菌によりリンを除去する。リン除去菌は、嫌気条件で汚水中の有機物を細胞内に摂取し、細胞内に蓄積されたリンを汚水に排出する。この状態のリン除去菌を好気条件で露出するとき、細胞内に蓄積された有機物を栄養源として繁殖を行ない、汚水中のリンを過剰摂取し、細胞内に再度に蓄積することにより、汚水中のリンが除去される。
特開2008−155080号公報
ところが、従来の硝化液循環法では、処理槽として、好気槽及び無酸素槽との2つの槽が必要である。また、汚水からリンを除去するために、好気槽及び無酸素槽の他に、嫌気槽も必要である。
したがって、各槽の占有面積が大きくなり、汚水処理装置が大型化になり易く、各槽を汚水処理場へ搬送するための手間やコストがかかる。さらに、最近では、規制が厳しく強化されたことから、これらの従来方法により、処理水質を十分に確保することが難しい。それに加え、処理された水に対して、さらにろ過等の処理をする必要があるので、エネルギー消費が増加される。
これに鑑み、本発明は、大型の設備を必要とせず、エネルギー消費を抑制するとともに、強化された規制に合致する処理水質を得ることができる汚水処理方法及び当該汚水処理方法に適する汚水処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を実現するために、本発明は下記の技術案を提供する。それは、
汚水処理装置であって、
無酸素槽及び好気槽を備え、前記無酸素槽は無酸素条件及び嫌気条件で生物処理を行い、前記好気槽は好気条件で生物処理を行い、
前記無酸素槽の上部に、当該槽内に処理対象である汚水、即ち、原水を注入する注入手段が設けられており、
前記無酸素槽の下部に、当該槽内を下降する、前記汚水を含む汚泥懸濁水を前記好気槽に流入させる流入手段が設けられており、
前記無酸素槽の水面と同じ又はそれより高い位置に、前記好気槽の所定水位を超える汚泥懸濁水を前記無酸素槽内にオーバーフローするオーバーフロー手段が設けられており、
前記好気槽内には、前記汚泥懸濁水から生物処理された汚水を固液分離する膜分離装置と、当該膜分離装置の下方に位置するように設けられるガス放出装置とを有する。
好ましくは、前記無酸素槽内に、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させる回転手段を備える。
好ましくは、前記注入手段及び前記オーバーフロー手段の少なくとも一方の排水口は、前記無酸素槽内の汚泥懸濁水の回転方向を向いている。
好ましくは、前記無酸素槽の内部に、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるプレートフィンが設けられている。
好ましくは、前記無酸素槽が円筒形状である場合、その内径が有効水深よりも小さく、前記無酸素槽が立方体である場合、その長辺の内部サイズが有効水深よりも小さい。
好ましくは、前記好気槽が円筒形状である場合、その内径が有効水深よりも小さく、前記無酸素槽が立方体である場合、その長辺の内部サイズが有効水深よりも小さい。
好ましくは、前記好気槽の有効水深が3.4m以上である。
好ましくは、前記流入手段は、前記膜分離装置の下方に設けられる前記ガス放出装置のみにより、或いは、前記ガス放出装置及び前記好気槽に設けられるその他のガス放出装置により、前記好気槽と前記無酸素槽との間に液位差を生じさせ、この液位差により前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽に流入させる。
好ましくは、前記流入手段はエアリフトポンプである。
好ましくは、前記無酸素槽及び前記好気槽は、前記好気槽を内槽に位置し、前記無酸素槽を外槽に位置するように同心円状に配置された二重円筒形状若しくは非円筒形状の二重形状、又は、二円筒並列方式若しくは非円筒形状の並列方式である。
本発明は、さらに、汚水処理方法を提供し、それは、
汚水処理方法であって、
無酸素槽にて、無酸素条件及び嫌気条件で生物処理を行う工程と、
好気槽にて、好気条件で生物処理を行う工程と、を備え、
前記無酸素槽の上部に、当該槽内に処理対象である汚水、即ち、原水を注入し、
前記無酸素槽の下部から、当該槽内を下降する、前記汚水を含む汚泥懸濁水を前記好気槽に流入させ、
前記無酸素槽の水面と同じ又はそれより高い位置に、前記好気槽の所定水位を超える汚泥懸濁水を前記無酸素槽内にオーバーフローさせ、
前記好気槽内に設けられた、ガス放出装置を下方に有する膜分離装置により、前記汚泥懸濁水から生物処理された汚水を固液分離する。
好ましくは、前記無酸素槽内にて、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させる。
好ましくは、前記無酸素槽に汚水を注入する注入手段、及び前記好気槽の所定水位を超える水を前記無酸素槽内にオーバーフローするオーバーフロー手段の少なくとも一方の排水口は、前記無酸素槽内の汚泥懸濁水の回転方向を向いており、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させる。
好ましくは、前記無酸素槽の内部にて、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるプレートフィンにより、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させる。
好ましくは、前記無酸素槽に、汚泥懸濁水を回転しながら下降させ、前記無酸素槽が円筒形状である場合、その内径が有効水深よりも小さく、前記無酸素槽が立方体である場合、その長辺の内部サイズが有効水深よりも小さい。
好ましくは、前記好気槽に、好気条件で生物処理を行い、前記好気槽が円筒形状である場合、その内径が有効水深よりも小さく、前記無酸素槽が立方体である場合、その長辺の内部サイズが有効水深よりも小さい。
好ましくは、有効水深が3.4m以上の前記好気槽において、好気条件で生物処理を行う。
好ましくは、前記膜分離装置の下方に設けられる前記ガス放出装置のみにより、或いは、前記ガス放出装置及び前記好気槽に設けられるその他のガス放出装置により、前記好気槽と前記無酸素槽との間に液位差を生じさせ、この液位差により、前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽内に流入させる。
好ましくは、エアリフトポンプにより前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽内に流入させる。
好ましくは、前記好気槽が内槽に位置し、前記無酸素槽が外槽に位置するように同心円状に配置された二重円筒形状若しくは非円筒形状の二重形状、又は、二円筒並列方式若しくは非円筒形状の並列方式の装置により、生物処理を行う。
本発明に提供される汚水処理装置及び汚水処理方法によれば、大型の設備を必要とせず、エネルギー消費を抑制するとともに、強化された規制に合致する水質を得ることができる。
本発明に係る汚水処理装置の1つの例を示す概略構造図である。 図1に示す汚水処理装置の上面図である。 図1に示す無酸素槽の垂直断面の斜視図である。 図1に示す無酸素槽のもう1つの例の垂直断面の斜視図である。 図4に示す無酸素槽の上面図である。 図1のもう1つの例の概略構造図である。 汚水処理装置のもう1つの例の概略構造図である。 図7に示す汚水処理装置の上面図である。 図7に示す汚水処理装置の斜視図である。 図7に示す内槽のもう1つの例の斜視図である。
以下、本発明の実施例(「実施形態例」ともいう。)又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかなように、以下のように説明する図面は、本発明の若干の実施例だけであり、当業者であれば、創造性付けの労働をしない前提で、これらの図面からその他の図面を得ることができる。
本発明の実施例は、汚水処理装置の損失水頭が大きく、敷地面積が大きく、コストが高く、エネルギー消費が高い等の問題を解決するための汚水処理装置を開示している。
以下、本発明の実施例の図を組み合わせて、本発明の実施例の技術案を明瞭で完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は、本発明の実施例の一部だけであり、全部の実施例ではない。本発明の中の実施例に基づき、当業者が創造性付けの労働をしない前提で得た全てのその他の実施例は、何れも本発明の保護範囲に該当する。
なお、図2〜10において、図1と同じ構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する場合がある。
図1は本発明に係る汚水処理装置の1つの実施形態例を示す。
図1に示す汚水処理装置1は、無酸素槽10、好気槽20、好気槽20内に設けられた膜分離装置30、及び膜分離装置30の下方に位置するように好気槽20内に設けられるガス放出装置40を備える。この例の汚水処理装置1は、無酸素槽10及び好気槽20が並列に配置された二円筒並列方式である。
無酸素槽10は、汚水(「排水」ともいう。)に対して無酸素条件及び嫌気条件で生物処理する処理槽である。
図1に示す無酸素槽10は円筒形状である。
図1に示す無酸素槽10の上部に、処理対象である汚水(原水)を無酸素槽10内に注入する注入手段として、注入管11が設けられている。
図2に示すよう、注入管11は無酸素槽10の側方向へ湾曲している。注入管11の排水口である注入口11aを無酸素槽10の側方向(即ち、汚泥懸濁水の回転方向)へ向かせることにより、図3に示すように、無酸素槽10内に注入される汚水と、無酸素槽10中の汚泥懸濁水とが混合し、汚水を含む汚泥懸濁水が無酸素槽10内で回転しながら下降する。特に、無酸素槽10が円筒状であるなら、汚泥懸濁水は回転しながら下降し易い。ここで、図3において、膜分離装置30及びガス放出装置40等は省略した。
本実施形態では、注入管11も、無酸素槽10内において汚泥懸濁水を回転しながら下降させる回転手段である。即ち、本実施形態では、注入手段は回転手段を兼ねる。
好気槽20は、好気条件で汚水に対して生物処理する処理槽である。
図1に示す好気槽20は円筒状である。
図1に示す好気槽20の下部に、無酸素槽10内で下降する汚泥懸濁水を好気槽20内に流入させる流入手段として、副ガス放出装置21が設けられている。副ガス放出装置21は、上方で延伸する吸水管21a、ガスを吸水管21aに送る送気管21b、及びガスを圧入する送風機21cを備える。送風機21cから、送気管21bにより吸水管21aへガスを送ると、吸水管21a内の汚泥懸濁水の発生比重が低下し、このとき、汚泥懸濁水が上昇している気泡とともに好気槽20内に流入する。
本実施形態では、好気槽20内に、副ガス放出装置21と、後述のガス放出装置40との2つのガス放出装置が設けられている。好気槽20内のガスを放出すると、好気槽20内の汚泥懸濁水が低比重になり、好気槽20と無酸素槽10との間に水位差が生じる。具体的に、好気槽20の水位が上昇して、無酸素槽10の水位が下降する。好気槽20において、所定水位を超える汚泥懸濁水は、好気槽20の上部から無酸素槽10内にオーバーフローする(overflow)。
図1に示す好気槽20の上部に、好気槽20の所定水位を超える汚泥懸濁水を無酸素槽10内へオーバーフローするためのオーバーフロー手段として、オーバーフロー管22が設けられている。
オーバーフロー管22に対して、図2に示すように、オーバーフロー管22の排水口であるオーバーフロー口22aが無酸素槽10の側方向に向いている。オーバーフロー口22aを無酸素槽10の側方向(即ち、汚泥懸濁水の回転方向)に向かせることにより、図3に示すように、好気槽20から無酸素槽10へオーバーフローする汚泥懸濁水は、無酸素槽10内で回転しながら下降する。
オーバーフロー管22は、好ましくは、図2に示すように、注入管11と対向に設けられる。また、オーバーフロー管22のオーバーフロー口22aと、注入管11の注入口11aとは、同じ方向を向いていることが好ましい(図2に示す場合は右回り方向である)。これにより、好気槽20から無酸素槽10へオーバーフローする汚泥懸濁水は、無酸素槽10と好気槽20との間で回転しながら下降し易い。
本実施形態では、オーバーフロー管22も、無酸素槽10と好気槽20との間で汚泥懸濁水を回転しながら下降させる回転手段である。即ち、本実施形態では、オーバーフロー手段は回転手段を兼ねる。
膜分離装置30は、汚泥懸濁水から、生物処理された汚水(生物処理水)を固液分離する装置である。
図1に示す膜分離装置30は、膜モジュール31を備える。膜モジュール31に、吸引ポンプ32を有する吸引管33が接続されている。
膜モジュール31としては、水処理等の分離操作に用いられる通常の膜モジュールが挙げられる。膜モジュール31は、ろ過膜を有し、吸引ポンプ32により、好気槽20内の汚泥懸濁水を膜モジュール31のろ過膜の細孔を介して吸引ろ過し、汚泥懸濁水を生物処理水(透過水)及び活性汚泥等に固液分離する。膜モジュール31のろ過膜を通過した生物処理水は、吸引管33により膜分離装置30から排出される。
ろ過膜としては、ろ過能力を有すればよく、特に限定されなく、例えば、中空繊維膜、フラットフィルム、管状膜、モノリシック型膜等が挙げられる。その中では、容積充填率が高いので中空繊維膜が好ましい。
ガス放出装置40は、好気槽20内を好気状態にするとともに膜分離装置30の膜洗浄を行なう装置である。
ガス放出装置40は、ガスを好気槽20内で拡散するガス放出管41、ガス放出管41にガスを送る送気管42、及びガスを圧入する送風機43を備える。
ガス放出管41としては、送風機43から送られるガスを上方に放出できればよく、特に限定がなく、例えば、開孔の単管、薄膜型の管が挙げられる。
ガス放出装置40は、膜分離装置30の下方に位置するように好気槽20内に設けられ、送風機43から送られるガスを好気槽20内に放出する。これにより、好気槽20内が好気状態になり、さらに、ガス放出管41から生じる気泡は汚泥懸濁水を通過して膜分離装置30に到達し、そして、水面から放出する。このとき、ろ過膜は洗浄される。
「汚水処理方法」
以下、図1に示す汚水処理装置1を用いる汚水処理方法の1つの例を説明する。
汚水処理装置1を用いる汚水処理方法では、まず、無酸素槽10の上部において、注入管11により、無酸素槽10内で下降するように汚水を無酸素槽10内に注入する。
無酸素槽10内に、上方から下方へと無酸素状態が徐々に嫌気状態になる。例えば、無酸素槽10の中部付近では、汚泥懸濁水のDO(溶存酸素濃度)が約0mg/Lであり、ORP(酸化還元電位)が0mV以下であり、下部付近では、汚泥懸濁水のORPも汚水の種類に決定されるが、−200mV以下の場合もある。DO、ORPが低いほど、嫌気状態に近くなる。したがって、無酸素槽10の上部から中部にかけては、主に無酸素条件で汚水を生物処理し、脱硝化細菌により脱硝化する。無酸素槽10の中部から下部にかけては、主に嫌気条件で汚水を生物処理し、リン除去菌による有機物の摂取及び汚泥懸濁水へのリン排出を行なう。下部において汚泥濃度が上部より高いので、無酸素条件及び嫌気条件を取得し易い。
図1に示す汚水処理装置1では、無酸素槽10の側方向を向いて湾曲する注入管11により汚水を無酸素槽10内に注入するので、図3に示すように、汚水と混合した汚泥懸濁水は無酸素槽10で回転しながら下降する。汚泥懸濁水が回転しながら下降するので、ショートパス(shortpass)が生じ難いと共に、ガス中の酸素の混入も少ないので、生物により無酸素処理及び嫌気処理を効果的に行うことができる。さらに、無酸素槽10内を攪拌する必要がないので、攪拌装置を省略することができ、省エネルギーが実現される。
無酸素槽10内で下降する汚泥懸濁水を好気槽20の下部から好気槽20内に流入させる。このとき、副ガス放出装置21の送風機21cを駆動し、送気管21bによりガスを吸水管21aに送ることにより、汚泥懸濁水が無酸素槽10から好気槽20に流入し易い。このとき、無酸素槽10の汚泥懸濁水はDOがほとんどゼロの嫌気状態である。この嫌気状態の汚泥に圧力によりガスを送ることにより、DOが瞬間で飽和近くに上昇し、好気の汚泥微生物が速やかに活性化され、好気槽20は、その処理能力を十分に発揮できる。
また、好気槽20内に設けられるガス放出装置40の送風機43を駆動し、送気管42によりガス放出管41に送られたガスを好気槽20に放出することにより、好気槽20内が好気状態になる。好気状態になった好気槽20内に汚水を生物処理し、硝化細菌による硝化及びリン除去菌によるリンの過剰摂取(脱リン)を行なう。
脱リンをさらに行なうために、PAC(ポリ塩化アルミニウム)、硫酸アルミニウム、塩化鉄、硫酸鉄等の凝固剤を好気槽20内に添加してもよい。汚水処理装置1において、リンの合計含有量が約5mg/Lの生活廃水を処理するとき、0.5mg/L以下に処理できる。また、汚水(原水)に対するリンの合計が等モルにて添加される場合0.2g/L以下に処理できる。
ガス放出装置40及び副ガス放出装置21により好気槽20内にガスを放出する場合、好気槽20内の汚泥懸濁水が低比重になり、好気槽20と無酸素槽10との間に水位差が生じる。具体的に、好気槽20の水位が上昇し、無酸素槽10の水位が下降する。好気槽20において、所定水位を超える汚泥懸濁水は、好気槽20の上部から無酸素槽10内にオーバーフローする。
このとき、好気槽20内に放出されたガスが多いほど、好気槽20と無酸素槽10との水位差が大きくなる。生物処理用の放出ガス及び膜洗浄用の放出ガスを用いて循環するので、循環ポンプを必要とせず、省エネルギーの効果を得られる。
図1に示す汚水処理装置1において、汚泥懸濁水は、無酸素槽10の側方向を向いて湾曲するオーバーフロー管22により、好気槽20から無酸素槽10へオーバーフローするので、図3に示すように、汚泥懸濁水は無酸素槽10内で回転しながら下降する。
これにより、汚水は、活性汚泥の微生物と混合する状態(汚泥懸濁水)で無酸素槽10及び好気槽20を循環することにより、硝化及び脱硝化が繰り返し行われ、汚水が生物処理される。さらに、無酸素槽10の下部が嫌気状態であるので、脱リンが同時に行なわれる。
好気槽20に設けられた膜分離装置30において、汚泥懸濁水を生物処理水及び活性汚泥等に固液分離する。膜モジュール31のろ過膜を通過した生物処理水は、吸引管33により膜分離装置30から排出される。
固液分離が継続するにつれて、活性汚泥等がろ過膜の表面に堆積するが、好気槽20内に、膜分離装置30の下方に位置するようにガス放出装置40が設けられ、ガスが好気槽20内に送られる。よって、ガス放出管41から生じた気泡がろ過膜の膜表面と接触するときの衝撃、或いは気泡に伴って発生する水流による膜自身の振動により、活性汚泥等が膜表面に堆積することを抑制することができる。
ガス放出装置40による放出ガスも、好気槽20にて好気条件で生物処理することに必要なガスである。膜分離装置30及び副ガス放出装置21のガス放出量の合計は、有機物の分解及び硝化に必要なガス放出量以上であればよい。
以上のように説明した本実施形態の汚水処理装置1は、無酸素槽10のみで、無酸素条件及び嫌気条件での生物処理を行うことができる。即ち、本実施形態の汚水処理装置1及び汚水処理方法は、1つの槽の空間内で脱硝化及び脱リンの生物処理を行うことができるとともに、処理後の水質が極めて優れる。
このように、本実施形態の汚水処理装置1は小型化を実現した装置であり、汚水を処理場へ搬送する手間やコストを低減することができる。また、本実施形態の汚水処理方法であれば、大型の設備を必要とせずに汚水を処理することができる。
また、脱硝化及び脱リンを目的とする汚水の好気槽20及び無酸素槽10の循環は、生物処理用の放出ガス及び膜洗浄用の放出ガスにより行なわれるので、循環ポンプを必要とせず、省エネルギーの効果を実現できる。
さらに、従来の汚水処理装置では、無酸素槽及び嫌気槽の槽内で攪拌するのは普通であるが、本実施形態における汚水処理装置1及び汚水処理方法によれば、無酸素槽10と好気槽20との間で汚泥懸濁水を回転しながら下降させるので、無酸素槽10内で攪拌する必要がない。よって、攪拌装置を省略できるとともに省エネルギーである。また、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるので、無酸素槽10内で汚水に対して十分に生物処理することができる。
本発明に係る汚水処理装置及び汚水処理方法は上記形態に限らない。
例えば、図3に示すように、無酸素槽10の周壁23の内面に、汚泥懸濁水を無酸素槽10内で回転しながら下降させるプレートフィン24を設けてもよい。
プレートフィン24は、長手方向が汚泥懸濁水の回転方向と概ね平行になるように無酸素槽10の周壁23の内面に設けられる。よって、好気槽20から無酸素槽10へオーバーフローする汚泥懸濁水は、プレートフィン24に沿って無酸素槽内10内で回転しながら下降し易い。
プレートフィン24の数については特に限定されないが、汚泥懸濁水の回転をより容易にさせるために、無酸素槽10の周壁23の内面の円周方向及び上下方向において等間隔で設置することが好ましい。
また、図1に示す汚水処理装置1において、オーバーフロー管22は、好気槽20の所定水位を超える汚泥懸濁水を無酸素槽10にオーバーフローするためのオーバーフロー手段であるが、図4に示すように、オーバーフロー手段は、例えば、無酸素槽10の周壁23の内面に形成されたオーバーフロー孔25であってもよい。オーバーフロー孔25は、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるようにスリット状に形成される。オーバーフロー孔25のスリットの向きについて、特に限定がなく、図4に示すスリット方向が上下方向である向きであってもよいし、スリット方向が水平方向である向きであってもよい。
オーバーフロー孔25の数については特に限定されず、1つであってもよいし、2つ以上のオーバーフロー孔25が無酸素槽10の周壁23の内面の円周方向において等間隔で形成されてもよい。
スリット状のオーバーフロー孔25の縁部にプレートフィン24を設けることが好ましい。図4に示すように、プレートフィン24は、プレートフィン24のプレート面(最大面)が無酸素槽10の水面に対して垂直な方向となり、且つオーバーフロー孔25とプレートフィン24とからなる角が鋭角となるように、オーバーフロー孔25の縁部に設けられることが好ましい。これにより、オーバーフロー孔25からオーバーフローした後の汚水はプレートフィン24に衝突し、汚泥懸濁水の流れ方向は無酸素槽10の周壁23の円周方向になり、これにより、汚水が回転しながら下降し易くなる。
ここで、オーバーフロー孔25及びプレートフィン24も、無酸素槽10内において汚泥懸濁水を回転しながら下降させる回転手段である。
また、図1に示す汚水処理装置1において、オーバーフロー管22の上流又は途中に、或いはオーバーフロー管に代えて、図5に示す流量調整装置27を設置してもよい。流量調整装置27に、汚泥懸濁水の流量を把握するための流量計、三角堰又は四角堰、流量を調整するための流量調整弁又は調整堰を設置してもよい。
これにより、好気槽20及び無酸素槽10の汚泥懸濁水の循環量への制御が容易になり、特に脱硝化処理の最適化が容易になる。流量調整装置の出口の形状は、オーバーフロー管22であってもよいし、前述したオーバーフロー孔25(図示しない)であってもよい。流量調整装置は、無酸素槽10の上部へ突出するように設置されてもよいし、その周壁に形成されるオーバーフロー孔(図示略)であってもよい。円周方向に向いているオーバーフロー孔であれば、汚泥懸濁水が回転しながら降下し易いので好ましい。オーバーフロー孔の形状について特に限定しなく、例えば、円形状、スリット状等が挙げられる。
また、図1に示す汚水処理装置1において、注入管11は、汚水を無酸素槽10内に注入する注入手段であるが、例えば、無酸素槽10の周壁に形成される注入孔(図示しない)であってもよい。注入孔の形状について特に限定しなく、例えば円形状、スリット状等が挙げられる。
注入孔は、好ましくは無酸素槽10の周壁の円周方向に等間隔で形成される。
また、図1に示す汚水処理装置1において、副ガス放出装置21は汚泥懸濁水を無酸素槽10から好気槽20に流入させる流入手段であるが、流入手段は、例えば、好気槽の周壁に形成される流入孔(図示しない)であってもよい。流入孔の形状について特に限定しなく、例えば、円形状、スリット状等が挙げられる。
流入孔の数について特に限定しなく、1つであってもよいし、2つ以上の流入孔が好気槽20の周壁の円周方向に等間隔で形成されてもよい。
また、無酸素槽10が、例えば、立方体に対して円筒形状に近い形状であれば、汚泥懸濁水がより回転しながら降下し易いので好ましい。例えば無酸素槽10が立方体の場合、幅及び深さのサイズが近い形状であれば、汚泥懸濁水がより回転しながら降下し易いので好ましい。さらに、無酸素槽10が円筒形状の場合は、その内径が有効水深より小さい形状であり、立方体の場合は、その長辺の内部サイズ、即ち、幅又は深さのうち長い方の内部サイズが有効水深より小さい形状であれば、ガスに接触する上表面の面積が小さくなるとともに、汚泥が自然に沈降して下部で濃度が高くなるので、底部で嫌気になり易いので、好ましい。
このとき、汚水の種類により、無酸素槽10内が過度に嫌気状態となる場合、或いは十分な嫌気状態にならない場合がある。このような場合は、攪拌機を用いて無酸素槽10内をさらに攪拌して槽内の嫌気を均一にさせたり、無酸素槽10内にガスを放出して嫌気を低下させたりすることができる。
好気槽20の形状としては特に限定されず、立方体であっても円筒形であってもよい。設置面積が小さくて、且つガス放出による酸素溶解効率が高くて省エネルギーできる観点から、円筒形の場合は、その内径が有効水深よりも小さい形状が好ましく、立方体の場合は、その長辺の内部サイズ、即ち幅又は深さの中のうち長い方の内部サイズが有効水深よりも小さい形状が好ましい。
なお、無酸素槽10及び好気槽20が立方体等の非円筒形の場合、汚水処理装置1は、無酸素槽10及び好気槽20が並列に配置された非円筒形状の並列方式である。
トラックの積載に高度制限があり、市販の小型汚水処理装置の最大高さは3.5mであり、有効水深はそれよりもさらに低く、通常は2.7〜3mである。有効水深を3.4m以上にすると、省エネルギー効果をこれ以上期待することができるので好ましい。有効水深が2.7m、3.1m、3.4mの3つの水槽(3つの水槽の体積が同じ)を比較すると、その処理に要する消費電力は、有効水深2.7mのときを100%とすると、水深3.1mのときが約87%であり、水深3.4mのときが約80%である。
さらに、このとき、本発明の汚水処理装置1は、例えば、円筒形の水槽である場合、水深が3.4m以上で、外径が2.8mの場合であっても、トラックに装置の水槽を横にして放置して搬送し、現場で立ち上げて施工することができる。また、無酸素槽10と好気槽20との有効水深を同じようにして内部サイズを異なるようにすることにより、無酸素槽10及び好気槽20を重ねて搬送することができる。これにより、コストが最大で、時間が最もかかる現場施工は省略される。
上述したように、好気槽20内に、副ガス放出装置21及びガス放出装置40が設けられており、好気槽20内をガス放出すると、好気槽20内の汚泥懸濁水の比重が低くなり、好気槽20と無酸素槽10との間に水位差が生じる。具体的に、好気槽20の水位が上昇し、無酸素槽10の水位が下降する。好気槽20において、所定水位を超える汚泥懸濁水を、好気槽20の上部から無酸素槽10内へオーバーフローする。このとき、ガス放出量が多いほど、好気槽20と無酸素槽10との液位差が大きくなる。生物処理用の放出ガス及び膜洗浄用の放出ガスにより循環するので、循環ポンプを必要とせず、省エネルギー効果に期待できる。生活廃水を処理する例では、生物処理に要するガス放出量(ガス放出装置40及び副ガス放出装置21のガス放出量の合計)の場合、汚水(原水)の2倍左右の流量でオーバーフローすることができる。
特に好ましくは、吸水管21aの内部に汚泥懸濁水とガスの混合を助力する羽根状、突起状等の静的混合器(静止型混合器)のような構造、或いは、ガスを微細にするガス放出管のような構造を設ける。副ガス放出装置21の送気管21bを無酸素槽10の水面以下に取り付ければ、このオーバーフローの効果を得られるので、このように設置できる。しかし、無酸素槽10の水面に垂直する方向から見れば、できるだけ低い位置に取り付けることが好ましく、これにより酸素溶解効率が向上する。
一方、図6に示す汚水処理装置1においては、副ガス放出装置21に代えて、エアリフトポンプ26が設けられている。エアリフトポンプ26は、上方に延伸する吸水管26a、ガスを吸水管26aに送る送気管26b及びガスを圧入する送風機26cを備える。送風機26cから送気管26bによりガスを吸水管26aに送るとき、吸水管26aの汚泥懸濁水に比重差が生じ、このとき、汚泥懸濁水の中の汚水は上昇している気泡とともに好気槽20内に流入する。このとき、前述した副ガス放出装置21を用いる場合と異なり、ガス放出装置40のガス放出と関わらずに循環することができ、生物処理用の放出ガスにより循環するので、循環ポンプを必要とせず、省エネルギー效果に期待できる。生活廃水を処理する例では、生物処理に要するガス放出量(ガス放出装置40及びエアリフトポンプ26のガス放出量の合計)の場合、汚水(原水)の4〜5倍ぐらいの流量でオーバーフローをすることができる。
図6において、吸水管26a及び送気管26bは好気槽20内に設けられているが、無酸素槽10内に設けられてもよく、好気槽20及び無酸素槽10の外部に設けられても、好気槽20に汚泥懸濁水が流入すればよく、制限がない。
特に好ましくは、吸水管26aの内部に汚泥懸濁水とエアの混合を助力する羽根状、突起状等の静的混合器のような構造、或いはガスを微細にするガス放出管のような構造を設ける。エアリフトポンプ26の送気管26bを無酸素槽10の水面以下に取り付ければ、当該エアリフトポンプの効果を得られるので、このように設置できる。しかし、無酸素槽10の水面に垂直する方向から見れば、できるだけ低い位置に取り付けることが好ましく、これにより酸素溶解効率が向上する。
図7に、汚水処理装置1のその他の実施形態の1つの例である汚水処理装置2を示す。
この例において、無酸素槽10内に好気槽20を設けている以外は、図1に示す汚水処理装置1と同じ手段を有するので、説明を省略するか、或いはただ略述する。よって、特に記載されていない事項は、前述した汚水処理装置1の説明と同じである。この例の汚水処理装置2は、無酸素槽10及び好気槽20が、好気槽20を内槽に位置し、無酸素槽10を外槽に位置するように同心円状に配置された二重円筒形状である。
図8に示すように、内槽としての好気槽20の上部から、外槽としての無酸素槽10へ、好気槽20の所定水位を超える汚泥懸濁水をオーバーフロー管22によりオーバーフローする。また、図8、9に示すように、無酸素槽10は、内槽としての好気槽20の周壁と、外層としての無酸素槽10の周壁との間の空間になる。また、図9に示すように、内槽としての好気槽20の上部に、所定水位を超える汚泥懸濁水を外槽としての無酸素槽10内へオーバーフローするオーバーフロー手段として、オーバーフロー管22を設けている。図9に示すように、内槽としての好気槽20から外槽としての無酸素槽10へオーバーフローする汚水は、無酸素槽10内で回転しながら下降する。
例えば、図10に示すように、内槽としての好気槽20の周壁23の外表面にプレートフィン24を設けてもよく、このプレートフィン24により、汚泥懸濁水が外槽としての無酸素槽内で回転しながら下降する。プレートフィン24は、外槽としての無酸素槽の周壁の内表面に設けられてもよい。
また、図9に示すように、オーバーフロー管22は、汚泥懸濁水を外槽としての無酸素槽10内へオーバーフローするオーバーフロー手段であるが、オーバーフロー手段は、例えば、図10に示すように、好気槽20の周壁23に形成されるオーバーフロー孔25であってもよい。このとき、オーバーフローする汚泥懸濁水が円周方向に回転するように、オーバーフロー孔25の縁部にプレートフィン24を取り付けることも好ましい。
オーバーフロー孔25の数については特に限定されず、1つであってもよいし、2つ以上のオーバーフロー孔25が内槽としての好気槽20の周壁23の円周方向に等間隔で形成されてもよい。
また、無酸素槽10が、例えば、立方体に対して円筒形状に近い形状であれば、汚泥懸濁水がより回転しながら降下し易いので好ましい。例えば無酸素槽10が立方体の場合、幅及び深さのサイズが近い形状であれば、汚泥懸濁水がより回転しながら降下し易いので好ましい。無酸素槽10及び好気槽20は、異なる形状の組み合わせであってもよい。
なお、無酸素槽10及び好気槽20が立方体等の非円筒形の場合、汚水処理装置2は、無酸素槽10及び好気槽20が、好気槽20を内槽に位置し、無酸素槽10を外槽に位置するように配置された非円筒形状の二重形状である。
以上のように説明した本実施形態の汚水処理装置2においては、好気条件で生物処理をする好気槽20は、無酸素条件及び嫌気条件で生物処理をする無酸素槽10内に設けられる。よって、本実施形態の汚水処理装置2及び汚水処理方法では、1つの槽の空間内で硝化、脱硝化及び脱リンの生物処理を行うことができる。また、横にして放置すれば、トラックに積載できる。
本発明にかかる汚水処理装置により、大型の設備を必要とせず、エネルギー消費を抑制するとともに汚水を処理することができ、優れた水質が得られる。
本明細書における各実施例は漸進の方式で説明され、各実施例で重点に説明されるのは、何れもその他の実施例と異なる箇所であり、各実施例の間の同じ又は類似の部分については、互いに参照すればよい。
当業者は、公開された実施例の上記説明により、本発明を実現又は利用できる。これらの実施例に対する様々な補正は、当業者にとって自明なことであり、本明細書に定義された一般的な原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱しない場合に、その他の実施例で実現される。よって、本発明は、本明細書に示されるこれらの実施例に限定されず、本明細書に開示された原理及び新規特徴に一致する最も広い範囲に限られる。
1…汚水処理装置、2…汚水処理装置、10…無酸素槽、11…注入管、11a…注入口、20…好気槽、21…副ガス放出装置、21a…吸水管、21b…送気管、21c…送風機、22…オーバーフロー管、22a…オーバーフロー口、23…周壁、24…プレートフィン、25…オーバーフロー孔、26…エアリフトポンプ、26a…吸水管、26b…送気管、26c…送風機、27…流量調整装置、30…膜分離装置、31…膜モジュール、32…吸引ポンプ、33…吸引管、40…ガス放出装置、41…ガス放出管、42…送気管、43…送風機。

Claims (15)

  1. 汚水処理装置であって、
    無酸素槽及び好気槽を備え、前記無酸素槽は無酸素条件及び嫌気条件で生物処理を行い、前記好気槽は好気条件で生物処理を行い、
    前記無酸素槽の上部に、当該槽内に処理対象である汚水、即ち、原水を注入する注入手段が設けられており、
    前記無酸素槽の下部に、当該槽内を下降する、前記汚水を含む汚泥懸濁水を前記好気槽に流入させる流入手段が設けられており、
    前記無酸素槽の水面と同じ又はそれより高い位置に、前記好気槽の所定水位を超える汚泥懸濁水を前記無酸素槽内にオーバーフローするオーバーフロー手段が設けられており、
    前記好気槽内には、前記汚泥懸濁水から生物処理された汚水を固液分離する膜分離装置と、当該膜分離装置の下方に位置するように設けられるガス放出装置とを有することを特徴とする、汚水処理装置。
  2. 前記無酸素槽内に、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させる回転手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載の汚水処理装置。
  3. 前記注入手段及び前記オーバーフロー手段の少なくとも一方の排水口は、前記無酸素槽内の汚泥懸濁水の回転方向を向いていることを特徴とする、請求項2に記載の汚水処理装置。
  4. 前記無酸素槽の内部に、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるプレートフィンが設けられていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の汚水処理装置。
  5. 前記流入手段は、前記膜分離装置の下方に設けられる前記ガス放出装置のみにより、或いは、前記ガス放出装置及び前記好気槽に設けられるその他のガス放出装置により、前記好気槽と前記無酸素槽との間に液位差を生じさせ、この液位差により前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽に流入させることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の汚水処理装置。
  6. 前記流入手段はエアリフトポンプであることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の汚水処理装置。
  7. 前記無酸素槽及び前記好気槽は、前記好気槽を内槽に位置し、前記無酸素槽を外槽に位置するように同心円状に配置された二重円筒形状若しくは非円筒形状の二重形状、又は、二円筒並列方式若しくは非円筒形状の並列方式であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の汚水処理装置。
  8. 汚水処理方法であって、
    無酸素槽にて、無酸素条件及び嫌気条件で生物処理を行う工程と、
    好気槽にて、好気条件で生物処理を行う工程と、を備え、
    前記無酸素槽の上部に、当該槽内に処理対象である汚水、即ち、原水を注入し、
    前記無酸素槽の下部から、当該槽内を下降する、前記汚水を含む汚泥懸濁水を前記好気槽に流入させ、
    前記無酸素槽の水面と同じ又はそれより高い位置に、前記好気槽の所定水位を超える汚泥懸濁水を前記無酸素槽内にオーバーフローさせ、
    前記好気槽内に設けられた、ガス放出装置を下方に有する膜分離装置により、前記汚泥懸濁水から生物処理された汚水を固液分離することを特徴とする、汚水処理方法。
  9. 前記無酸素槽内にて、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させることを特徴とする、請求項8に記載の汚水処理方法。
  10. 前記無酸素槽に汚水を注入する注入手段、及び前記好気槽の所定水位を超える汚泥懸濁水を前記無酸素槽内にオーバーフローするオーバーフロー手段の少なくとも一方の排水口は、前記無酸素槽内の汚泥懸濁水の回転方向を向いており、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させることを特徴とする、請求項9に記載の汚水処理方法。
  11. 前記無酸素槽の内部にて、汚泥懸濁水を回転しながら下降させるプレートフィンにより、前記汚泥懸濁水を回転しながら下降させることを特徴とする、請求項9又は10に記載の汚水処理方法。
  12. 有効水深が3.4m以上の前記好気槽において、好気条件で生物処理を行うことを特徴とする、請求項8〜11の何れか1項に記載の汚水処理方法。
  13. 前記膜分離装置の下方に設けられる前記ガス放出装置のみにより、或いは、前記ガス放出装置及び前記好気槽に設けられるその他のガス放出装置により、前記好気槽と前記無酸素槽との間に液位差を生じさせ、この液位差により、前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽内に流入させることを特徴とする、請求項8〜12の何れか1項に記載の汚水処理方法。
  14. エアリフトポンプにより前記汚泥懸濁水を前記無酸素槽から前記好気槽内に流入させることを特徴とする、請求項8〜13の何れか1項に記載の汚水処理方法。
  15. 前記好気槽が内槽に位置し、前記無酸素槽が外槽に位置するように同心円状に配置された二重円筒形状若しくは非円筒形状の二重形状、又は、二円筒並列方式若しくは非円筒形状の並列方式の装置により、生物処理を行うことを特徴とする、請求項8〜14の何れか1項に記載の汚水処理方法。
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