JPH10159964A

JPH10159964A - 自動変速装置

Info

Publication number: JPH10159964A
Application number: JP8312390A
Authority: JP
Inventors: Shinya Kobayashi; 真也小林; Toshifumi Maehara; 利史前原; Nobuaki Shimada; 信秋島田
Original assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd; Bridgestone Cycle Co Ltd; Jeco Corp
Current assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd; Bridgestone Cycle Co Ltd; Jeco Corp
Priority date: 1996-11-22
Filing date: 1996-11-22
Publication date: 1998-06-16

Abstract

(57)【要約】【課題】変速機構を車速に応じて自動制御する自動変
速装置に関し、不快な変速動作が行われない自動変速装
置を提供することを目的とする。【解決手段】変速マップメモリ１７から供給されたギ
ア位置をギア位置検出部１４で求められる現在のギア位
置と比較して、ギアの変速方向を検出し、ギアの変速方
向がギア変速アップ直後にギア変速ダウン動作、又は、
ギア変速ダウン直後にギア変速アップ動作を行うときに
は、要求されたダウン動作、又は、アップ動作を所定の
回数は無効とする制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は自動変速装置に係
り、特に、変速機構を車速に応じて自動制御する自動変
速装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、自転車に搭載された変速機構を自
動化する自動変速装置が開発されている。このアクチュ
エータでは、自転車に搭載された変速機構の変速操作を
行うためのワイヤの引き量を車輪回転速度に応じて制御
することにより変速操作を自動化している。

【０００３】この種の自動変速装置では、モータにより
ワイヤを操作して変速装置の変速段数を制御しており、
モータの駆動力は減速ギア群、伝達機構を介してワイヤ
に伝達される。このとき、減速ギア群の出力ギアの回転
量を検出してモータの回転を制御することによりワイヤ
の操作量を制御していた。

【０００４】図１１に従来の一例のブロック構成図を示
す。自転車３１は、変速機構付き自転車に自動変速装置
を搭載したものである。自転車３１は、搭乗者がペダル
３２を駆動すると、駆動力がペダル３２からチェーン３
３に伝達され、さらに、チェーン３３から変速機構３４
に伝達され、変速された後、駆動輪３５が駆動され、移
動する。

【０００５】変速機構３４は、ワイヤ３６を介して自動
変速装置３７に接続され、自動変速装置３７により自動
変速可能な構成とされている。自動変速装置３７はワイ
ヤ３８を介してチェンジレバー３９に接続されており、
チェンジレバー３９の操作による駆動が加わった場合に
は、チェンジレバー３９の操作による駆動をワイヤ３６
を介して変速機構３４に供給し、マニュアル変速操作が
可能な構成とされている。

【０００６】自動変速装置３７は、駆動輪３５の回転速
度から自転車３１の車速を検出する車速センサ４０、車
速センサ４０で検出された車速に応じてワイヤ３６を移
動させ、変速機構３４の変速段を最適に制御するアクチ
ュエータ４１、アクチュエータ４１に駆動用電源を供給
する電池ボックス４２から構成される。

【０００７】車速センサ４０は、駆動輪３５に取り付け
られたマグネット４０ａと、自転車３１のフレームのマ
グネット４０ａに対向する位置に取り付けられたリード
スイッチ４０ｂから構成される。リードスイッチ４０ｂ
は、駆動輪３５の回転に応じてマグネット４０ａが近接
すると、オンし、離間するとオフし、アクチュエータ４
１に車速に応じてスイッチングされる。

【０００８】アクチュエータ４１は、ワイヤ３６の引き
込み量を制御する伝達機構４３、伝達機構４３の駆動量
を検出するギア位置検出部４４、伝達機構４３の駆動源
となるモータ４５、モータ４５の駆動力を減速して伝達
機構４３に供給する減速ギア群４６、車速センサ４０か
ら供給される検出信号に応じて変速位置を決定する変速
マップメモリ４７、変速マップメモリ４７から供給され
る変速位置、及び、ギア位置検出部４４で検出された伝
達機構４３の現在の駆動位置に基づいてモータ４５の回
転を制御する制御回路４８から構成される。

【０００９】制御回路４８は、車速センサ４０から車速
入力があると、車速入力に応じてモータ４５に駆動して
伝達機構４３を制御し、変速機構３４の変速段数を車速
に応じた変速段数に制御する。このとき、ギア位置の検
出はギア位置検出部４４により発生されるパルス信号を
カウントすることにより行われる。

【００１０】パルス信号のカウントは、変速機構３４が
制御回路４８への電源投入、及び、切断を基準位置、す
なわち、カウント値「ｎ0 」としておき、カウント値
「ｎ0」を基準にギア位置検出部４４により発生される
パルス信号のカウントを行い、１速、２速、３速毎に予
め設定しておいた所定のカウント値で伝達機構４３を停
止させるようにする。

【００１１】このとき、従来の自動変速装置３７では、
制御回路４８は車速の変動によらず、車速パルスの１周
期にて車速の算出を行い、算出した車速に応じて変速マ
ップを参照して、変速マップの変速指示値になるように
変速機構を制御していた。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の自動
変速装置では、車速の変動によらず、車速パルスの１周
期にて車速の算出を行い、算出した車速に応じて変速マ
ップを参照して、変速マップの変速指示値になるように
変速機構を制御していた。このとき、車速の平均化等の
処理は行っていなかったため、一定の速度で走行してい
る際に、凹凸又はコーナリングなどによって車輪の回転
が一瞬だけ大きく変化した場合、一定走行しているにも
かかわらず、変速機構を変速マップに従って駆動してし
まい、変速動作を行ってしまい、搭乗者に不快感を与え
てしまう。

【００１３】また、不要な変速を行わないように車速の
平均化を行うと、通常の走行時に変速が遅延してしま
い、逆に搭乗者に違和感を与えてしまう等の問題点があ
った。本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、不快
な変速動作が行われない自動変速装置を提供することを
目的とする。

【００１４】

【発明が解決するための手段】本発明の請求項１は、車
速に応じた変速機構の変速位置が格納された変速マップ
と、該変速マップの変速位置に応じて前記変速機構を変
速させる駆動機構を有する自動変速装置において、前記
駆動機構の変速位置を検出し、前記駆動機構が前記変速
機構を所定の変速を行った直後の所定時間は逆の変速方
向への変速を無効にする変速無効化手段とを有すること
を特徴とする。

【００１５】請求項２は前記無効化手段が前記駆動機
構が前記変速機構を所定の方向に変速を行った直後の所
定時間は逆の変速方向への変速を所定回数無効にするこ
とを特徴とする。本発明によれば、駆動機構が変速機構
を変速行った直後の所定時間は変速マップからの変速情
報を無効にするため、変速直後に再び変速が行われるこ
とがなく、変速が頻発することを防止できる。

【００１６】

【発明の実施の形態】図１に本発明の一実施例のブロッ
ク構成図、図２に本発明の一実施例の外観図を示す。本
実施例の自転車１は、変速機構付き自転車に自動変速装
置を搭載したものである。

【００１７】自転車１は、搭乗者がペダル２を駆動する
と、駆動力がペダル２からチェーン３に伝達され、さら
に、チェーン３から変速機構４に伝達され、変速された
後、駆動輪５が駆動され、移動する。変速機構４は、ワ
イヤ６を介して自動変速装置７に接続され、自動変速装
置７により自動変速可能な構成とされている。自動変速
装置７はワイヤ８を介してチェンジレバー９に接続され
ており、チェンジレバー９の操作による駆動が加わった
場合には、チェンジレバー９の操作による駆動をワイヤ
６を介して変速機構４に供給し、マニュアル変速操作が
可能な構成とされている。

【００１８】自動変速装置７は、駆動輪５の回転速度か
ら自転車１の車速を検出する車速センサ１０、車速セン
サ１０で検出された車速に応じてワイヤ６を移動させ、
変速機構４の変速段を最適に制御するアクチュエータ１
１、アクチュエータ１１に駆動用電源を供給する電池ボ
ックス１２から構成される。

【００１９】車速センサ１０は、駆動輪５に取り付けら
れたマグネット１０ａと、自転車１のフレームのマグネ
ット１０ａに対向する位置に取り付けられたリードスイ
ッチ１０ｂから構成され、駆動輪５の回転に応じてマグ
ネット１０ａがリードスイッチ１０ｂに近接すると、リ
ードスイッチ１０ｂがオンし、離間することによりリー
ドスイッチ１０ｂがオフし、アクチュエータ１１に車速
に応じた検出信号を発生させる。

【００２０】アクチュエータ１１は、ワイヤ６の引き込
み量を制御する伝達機構１３、伝達機構１３の駆動量を
検出するギア位置検出部１４、伝達機構１３の駆動源と
なるモータ１５、モータ１５の駆動力を減速して伝達機
構１３に供給する減速ギア群１６、車速センサ１０から
供給される車速信号に応じた変速機構４の変速位置が記
憶された変速マップメモリ１７、変速マップメモリ１７
から読み出された変速位置情報、及び、ギア位置検出部
１４で検出された伝達機構１３の現在の駆動位置に基づ
いてモータ１５の回転を制御する制御回路１８から構成
される。

【００２１】なお、アクチュエータ１１、及び、電池ボ
ックス１２は、自転車１のフレーム１９に固定されてい
る。ここで、ギア位置検出部１４の構成を説明してお
く。図３に本発明の一実施例のギア位置検出部の構成図
を示す。図３（Ａ）はマイクロスイッチ１４ｂがオフの
ときの状態、図３（Ｂ）はマイクロスイッチ１４ｂがオ
ンのときの状態を示す。

【００２２】回転検出用ギア１４ａの周囲には伝達機構
１３の検出移動量に応じたピッチ（角度）で歯部１４ｃ
が形成されている。マイクロスイッチ１４ｂはスイッチ
を駆動するための凸部１４ｄがケース１４ｅから突出し
た構成とされている。マイクロスイッチ１４ｂは、凸部
１４ｄが回転検出用ギア１４ａの歯部１４ｃ形成面に当
接されるように回転検出用ギア１４ａに近接して配置さ
れている。

【００２３】凸部１４ｄはケース１４ｅから突出する方
向（矢印Ｃ1 方向）にバネなどにより付勢されており、
回転検出用ギア１４ａの歯部１４ｃの形成面に所定の圧
力で押圧されている。図３（Ａ）に示すように凸部１４
ｄが歯部１４ｃの間にあるときには凸部１４ｄはケース
１４ｅから矢印Ｃ1 方向に延出された状態とされ、マイ
クロスイッチ１４ｂをオフする。

【００２４】また、図３（Ａ）の状態からモータ１５が
回転し、回転検出用ギア１４ａが矢印Ｄ方向に角度θだ
け回転されると、図３（Ｂ）に示されるように回転検出
用ギア１４ａの歯部１４ｃの位置にマイクロスイッチ１
４ｂの凸部１４ｄが位置し、マイクロスイッチ１４ｂの
凸部１４ｄが矢印Ｃ2 方向に押し込まれマイクロスイッ
チ１４ｂはオンする。

【００２５】このように、モータ１５の回転により回転
検出用ギア１４ａが回転されると、マイクロスイッチ１
４ｂは回転検出用ギア１４ａの歯部１４ｃによりオン／
オフが繰り返される。マイクロスイッチ１４ｂには、一
定の電源が供給され、マイクロスイッチ１４ｂがオンす
るとローレベル、マイクロスイッチ１４ｂがオフすると
ハイレベルとなるパルス信号が生成される。マイクロス
イッチ１４ｂで生成されたパルス信号は、制御回路１８
に供給される。

【００２６】図４に本発明の一実施例の制御回路の動作
フローチャートを示す。車速センサ１０から車速信号が
供給されると（ステップＳ１）、車速信号のパルス間隔
をカウントし、カウント値から車速、及び、加速度を算
出する（ステップＳ２）。

【００２７】図５に本発明の一実施例の車速信号の波形
図を示す。車速信号では駆動輪５が一回転する毎に１つ
のパルスが発生される。このため、パルスの間隔をＴと
し、駆動輪５の外周をａとすると、車速はＳＰは、ＳＰ＝ａ／Ｔ・・・（１）で求められる。

【００２８】ここで、時刻ｔ1 〜時刻ｔ2 の時間をＴ1
、時刻ｔ2 〜ｔ3 の時間をＴ2 とすると、時刻ｔ1 〜
ｔ2 での車速ＳＰ1 は、式（１）からＳＰ１＝ａ／Ｔ1 ・・・（２）で求められ、また、時刻ｔ2 〜ｔ3 での車速ＳＰ2
は、同様に式（１）からＳＰ2 ＝ａ／Ｔ2 ・・・（３）で求められる。

【００２９】一方、加速度Ｇは、時刻ｔ2 〜ｔ3 での加
速度Ｇ2 を求めると、式（２）、（３）の車速ＳＰ1 、
ＳＰ2 からＧ2 ＝（ＳＰ2 −ＳＰ1 ）／Ｔ2 ・・・（４）となる。

【００３０】制御回路１８は、ステップＳ１で上記式
（２）〜（４）により車速ＳＰ、及び、加速度Ｇを求め
ると、次に、求められた車速ＳＰ、及び、加速度Ｇによ
り変速マップ１７を参照し、変速段を決定する（ステッ
プＳ３）。図６本発明の一実施例の変速マップメモリの
データ構成図を示す。

【００３１】変速マップメモリ１７は、図６に示すよう
に、加速度Ｇの加速方向（＋）、減速方向（−）により
分けられ、かつ、変速段数に応じて範囲が分割された速
度ＳＰ11〜ＳＰ1Nに応じて決定されるように構成されて
いる。制御回路１８は、車速ＳＰ、及び、加速度Ｇを図
６に示すようなデータ構成の変速マップメモリ１７に供
給する。変速マップメモリ１７は、制御回路１８から供
給された車速ＳＰ及び加速度Ｇに応じたアドレスから制
御すべき変速段数を出力し、制御回路１８に供給する。

【００３２】次に制御回路１８は、変速マップメモリ１
７から供給された変速段と、現在の変速機構４のギア位
置とが不一致であれば、変速操作が必要となる。なお、
このとき、制御回路１８は、ギア変速アップ直後にはギ
ア変速ダウン動作を、また、ギア変速ダウン直後にはギ
ア変速アップ動作を所定の回数は無効とする制御を行
う。

【００３３】このため、制御回路１８は、まず、ステッ
プＳ３で、変速マップメモリ１７から供給されたギア位
置をギア位置検出部１４で求められる現在のギア位置と
比較して、変速マップメモリ１７から供給されたギア位
置がギア位置検出部１４で求められる現在のギア位置に
比べてアップ方向のギア位置か、否かを検出する（ステ
ップＳ４）。

【００３４】制御回路１８は、ステップＳ４で、ギア変
速方向がアップ方向であると判断した場合、次に、直前
（所定の時間内）のギア変速方向がダウン方向か否かを
判断する（ステップＳ５）。これは、ギア変速終了から
の時間を制御回路１８の内部に設定されたタイマにより
計測し、所定の時間内であれば、直前のギア変速のギア
変速方向を参照し、今回のギア変速方向と比較すること
により実現される。

【００３５】制御回路１８は、ステップＳ５で、ギア変
速方向がダウン方向であると判断したときには、ギア変
速動作を無効にし、ステップＳ１に戻り、車速入力があ
るまで待機する（ステップＳ６）。また、制御回路１８
は、ステップＳ５で、ギア変速方向がアップ方向である
と判断したときには、ギア変速動作を有効にし、変速マ
ップメモリ１７により設定されたギア位置に変速を行う
べく、モータ１５に駆動電流を供給する。モータ１５の
回転により減速ギア群１６が駆動され、ギア位置検出部
１４が駆動される。このとき、ギア位置検出部１４から
パルス信号が発生し、このパルス信号により予め設定さ
れたカウント値をカウントすることにより、現在のギア
位置を認識し、変速マップメモリ１７により設定された
ギア位置になるまで、モータ１５を駆動する（ステップ
Ｓ７）。

【００３６】図７に本発明の一実施例のギアパルスカウ
ント時の動作波形図を示す。図７（Ａ）はギア位置検出
部１４の出力パルス信号、図７（Ｂ）はモータ１５の駆
動信号、図７（Ｃ）は出力パルスのカウント値を示す。
図７（Ｂ）に示すようにモータ駆動信号が供給される
と、これに伴いギア位置検出部１４が駆動され、図７
（Ａ）に示すようにパルス信号が制御回路１８に供給さ
れる。

【００３７】制御回路１８は、図７（Ｃ）に示すように
パルス信号をカウントし、所望のギア位置に対応したカ
ウント値となるまで、モータ１５に駆動電流を供給す
る。図８に本発明の一実施例のギア位置に対するカウン
ト値の対応を示す図である。

【００３８】図８に示すように、カウント値ｎは、変速
機構４のギア位置１速〜ｎ速に対応してｎ０〜ｎｎのよ
うに予め決められており、制御回路１８は、変速マップ
メモリ１７から供給された変速段から図８に示すテーブ
ルを用いて、移動すべきカウント値ｎを認識し、ギア位
置検出部１４からの出力パルスをカウントした結果が図
８に示すテーブルで認識されたカウント値になるまで、
モータ１５に駆動電流を供給する。

【００３９】また、制御回路１８は、ステップＳ４で、
ギア変速方向がアップ方向でないと判断した場合には次
に、変速マップメモリ１７から供給されたギア位置がギ
ア位置検出部１４で求められる現在のギア位置に比べて
ダウン方向のギア位置か、否かを検出する（ステップＳ
８）。

【００４０】ステップＳ８で、変速マップメモリ１７か
ら供給されたギア位置がギア位置検出部１４で求められ
る現在のギア位置に比べてダウン方向のギア位置である
と認識した場合には、次に、直前（所定の時間内）のギ
ア変速方向がアップ方向か否かを判断する（ステップＳ
９）。これは、ステップＳ５と同様に、ギア変速終了か
らの時間を制御回路１８の内部に設定されたタイマによ
り計測し、所定の時間内であれば、直前のギア変速のギ
ア変速方向を参照し、今回のギア変速方向と比較するこ
とにより実現される。

【００４１】制御回路１８は、ステップＳ９で、ギア変
速方向がアップ方向であると認識したきには、ギア変速
動作を無効にし、ステップＳ１に戻り、車速入力がある
まで待機する（ステップＳ６）。また、制御回路１８
は、ステップＳ９で、ギア変速方向がダウン方向である
と認識したときには、ギア変速動作を有効にし、変速マ
ップメモリ１７により設定されたギア位置に変速を行う
べく、モータ１５に駆動電流を供給する。モータ１５の
回転により減速ギア群１６が駆動され、ギア位置検出部
１４が駆動される。このとき、ギア位置検出部１４から
パルス信号が発生し、このパルス信号により予め設定さ
れたカウント値をカウントすることにより、現在のギア
位置を認識し、変速マップメモリ１７により設定された
ギア位置になるまで、モータ１５を駆動する（ステップ
Ｓ７）。

【００４２】図９、図１０に本発明の一実施例のギア変
速動作説明図を示す。図９（Ａ）は、通常加速時の車速
信号間隔、車速、加速度、及び、ギア位置の関係、図９
（Ｂ）は通常減速時の車速信号間隔、車速、加速度、及
び、ギア位置の関係、図９（Ｃ）は通常車速変化時の車
速信号間隔、車速、加速度、及び、ギア位置の関係、図
１０（Ａ）は急激な加速→減速変化時の車速信号間隔、
車速、加速度、及び、ギア位置の関係、図１０（Ｂ）は
急激な減速→加速変化時の車速信号間隔、車速、加速
度、及び、ギア位置の関係を示す図である。

【００４３】通常加速時には、図９（Ａ）に示すように
速度が増加するにつれて、ギア位置が１速→２速→３速
→４速→・・・ｎ速の順に順次上昇する。また、通常減
速時には、図９（Ｂ）に示すように速度が減少するにつ
れて、ギア位置がｎ速→・・・４速→３速→２速→１速
の順に順次低下する。

【００４４】また、通常車速変化時では、一定のギア位
置、例えば、２速の範囲内であれば、図９（Ｃ）に示す
ように、２速に保持される。しかしながら、車速信号が
急激に加速→減速となる場合は、図１０（Ａ）に示すよ
うに、変速マップメモリ１７から制御回路１８に供給さ
れる値が、２速→３速→２速となったとすると、まず、
２速→３速へは通常のように変速される。

【００４５】しかし、次に、変速マップメモリ１７によ
り２速が指示されても、変速してから所定時間内であれ
ば、そのときの変速位置は無効とされる。そして、次
に、続いて２速が指示されたときに３速→２速に変速さ
れる。また、車速信号が急激に減速→加速となる場合
は、図１０（Ｂ）に示すように、変速マップメモリ１７
から制御回路１８に供給される値が、３速→２速→３速
となったとすると、まず、３速→２速へは通常のように
変速される。

【００４６】しかし、次に、変速マップメモリ１７によ
り３速が指示されても、変速してから所定時間内であれ
ば、そのときの変速位置は無効とされる。そして、次
に、続いて３速が指示されたときに２速→３速に変速さ
れる。なお、本実施例の動作説明図では、２速と３速と
の間での動作について説明したが、１速と２速、３速と
４速等他の変速位置でも同様に動作すること言うまでも
ない。

【００４７】このように、本実施例ではギア変速がダウ
ン動作直後のアップ動作、及び、アップ動作直後のダウ
ン動作については、変速指示が１回無効とされ、これに
よりタイムラグが設けられる。このため、変速位置の境
界部分での速度変化によりあわただしく変速が繰り返さ
れることがなく、変速フィーリングを向上できる。

【００４８】また、このとき、通常加速、通常減速、あ
るいは、通常の車速変化の範囲ではには通常と同様に動
作する、すなわち、車速を平均化した値で、変速を行う
分けではないため、通常動作時の変速フィーリングに影
響を与えることはない。なお、制御回路１８は、ＣＰＵ
をソフトウェアで動作させる他、ゲートアレイなどのロ
ジックで構成することも可能である。

【００４９】また、本実施例では、ギア変速がダウン動
作直後のアップ動作、及び、アップ動作直後のダウン動
作については、変速指示が１回無効とされる構成とした
が、無効とする回数は１回に限ることはなく、複数回数
であっても良い。

【００５０】

【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、駆動機構
が変速機構を変速行った直後の所定時間は変速マップか
らの変速情報を無効にするため、変速直後に再び変速が
行われることがなく、変速が頻発することを防止できる
等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のブロック構成図である。

【図２】本発明の一実施例の外観図である。

【図３】本発明の一実施例のギア位置検出部の説明図で
ある。

【図４】本発明の一実施例の制御回路の動作フローチャ
ートである。

【図５】本発明の一実施例の車速センサの動作波形図で
ある。

【図６】本発明の一実施例の変速マップメモリのデータ
構成図である。

【図７】本発明の一実施例のギア位置検出動作の動作波
形図である。

【図８】本発明の一実施例のギア位置に対するカウント
値の対応図である。

【図９】本発明の一実施例の動作説明図である。

【図１０】本発明の一実施例の動作説明図である。

【図１１】従来の一例のブロック構成図である。

【符号の説明】

１自転車２ペダル３チェーン４変速機構５駆動輪６、８ワイヤ７自動変速装置９チェンジレバー１０車速センサ１０ａマグネット１０ｂリードスイッチ１１アクチュエータ１２電池ボックス１３伝達機構１４ギア位置検出部１５モータ１６減速ギア群１７変速メモリマップ１８制御回路

フロントページの続き (72)発明者前原利史東京都中央区日本橋小網町19番５号曙ブレーキ工業株式会社内 (72)発明者島田信秋埼玉県上尾市中妻３丁目１番地の１ブリヂストンサイクル株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車速に応じて駆動機構を駆動し、変速機
構を変速させる自動変速装置において、前記駆動機構の変速位置を検出し、前記駆動機構が前記
変速機構を所定の方向に変速を行った直後の所定時間は
逆の変速方向への変速を無効にする変速無効化手段とを
有することを特徴とする自動変速装置。
【請求項２】前記無効化手段は、前記駆動機構が前記
変速機構を所定の方向に変速を行った直後の所定時間は
逆の変速方向への変速を所定回数無効にすることを特徴
とする請求項１記載の自動変速装置。