JP3114531B2 - 下り坂惰性走行検出装置及び車両用制御装置 - Google Patents

下り坂惰性走行検出装置及び車両用制御装置

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JP3114531B2
JP3114531B2 JP06279246A JP27924694A JP3114531B2 JP 3114531 B2 JP3114531 B2 JP 3114531B2 JP 06279246 A JP06279246 A JP 06279246A JP 27924694 A JP27924694 A JP 27924694A JP 3114531 B2 JP3114531 B2 JP 3114531B2
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両が下り坂を惰性走行
中であることを検出する下り坂惰性走行検出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の下り坂惰性走行を検出する
手段として、例えば、特開昭62-238126 号公報に記載さ
れたものでは、アクセル全閉時における車速の変化率に
基づいて下り坂を惰性走行中であるか否かを判断してい
る。
【0003】また、特開昭63-289360 号公報及び特開昭
64-30959号公報は、走行路面の傾斜を傾斜センサで測定
することにより下り坂を走行中であるか否かを判断する
ことを開示する。
【0004】また、特開昭57-37144号公報は、下り坂で
エンジンブレーキが効いている場合にはプロペラシャフ
トの回転数とギヤ比とを積がエンジン回転数より大きい
ということに基づいて下り坂を走行中であるか否かを判
断することを開示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開昭62
-238126 号公報に記載された下り坂惰性走行検出手段で
は、アクセルが全閉時に車速がある一定値増加した場合
を検出基準とし、アクセル全閉時における車速の変化率
に基づいて下り坂を惰性走行中であるか否かを判断して
いるため、平坦路で急加速した後にアクセルを全閉した
場合、図11に示すように、アクセルを全閉した瞬時に
はエンジンの吸気遅れによってエンジン回転数が急には
下がらないことや、また、急加速時のイナーシャによっ
てアクセルオフ後も加速度が残ってしまうのが原因で誤
った判断、すなわち平坦路であるのに下り坂での惰性走
行であると誤検知を行うおそれがある。さらに、例えば
緩い下り坂で運転者が少し速度を上げようと思って加速
するためにアクセルを踏んだ後にアクセルを戻した場合
も同様に、アクセルオフにしてもまだ加速が正で残って
しまうような場合であると、誤った判断を行うおそれが
ある。このような状況を図12に示す。
【0006】また、特開昭63-289360 号公報及び特開昭
64-30959号公報に記載された技術では、傾斜センサを新
たに追加する必要がある。
【0007】また、特開昭57-37144号公報に記載された
技術では、エンジンブレーキが効いていない場合には下
り坂を走行中であるか否かを判断することができない。
【0008】本発明の目的は、急加速後の加速度の残り
等による誤検出を行うおそれがなく、エンジンブレーキ
が効いているか否かにかかわらず、かつ、傾斜センサを
追加することなく下り坂を惰性走行中であることを検出
することができる下り坂惰性走行検出装置を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の下り
坂惰性走行検出装置は、アクセル開度を検出するアクセ
ル開度検出手段と、車速の変化率を演算する車速変化率
演算手段と、車速変化率の変化率を演算する車速変化率
の変化率演算手段と、これら各手段によるアクセル開
度、車速変化率及び車速変化率の変化率に基づき、アク
セル開度が零で、前記車速変化率が正で、かつ、前記車
速変化率の変化率が零の近傍であることを用いて、車両
が下り坂を惰性走行中であると判断する惰性走行判断手
段とを具えることを特徴とするものである。
【0010】本発明による第2の下り坂惰性走行検出装
置は、前記車速変化率の変化率の所定期間に亘る移動平
均が零の近傍であることを用いて下り坂を惰性走行中で
あることを検出することを特徴とするものである。
【0011】本発明による請求項1又は2記載の下り坂
惰性走行検出装置は、例えば、請求項3記載の如く、車
両用自動変速機のシフトパターンを変える車両用制御装
置に用いることができるものである。
【0012】また、請求項4記載の如く、本発明による
請求項1又は2記載の下り坂惰性走行検出装置は、エン
ジンの点火時期を変える車両用制御装置に用いることが
できるものである。
【0013】また、請求項5記載の如く、本発明による
請求項1又は2記載の下り坂惰性走行検出装置は、燃料
供給量を変える車両用制御装置に用いることができるも
のである。
【0014】
【作用】本発明による第1の下り坂惰性走行検出装置で
は、図1の概念図に示すように、アクセル開度検出手段
によりアクセル開度が零であることが検出され、前記車
速変化率演算手段によって演算された車速変化率が正で
あり、かつ、前記車速変化率の変化率演算手段によって
演算された車速変化率の変化率が零の近傍である場合に
は、惰性走行判断手段により車両が下り坂を惰性走行中
であると判断される。運転者が加速操作をせずに下り坂
を惰性走行すると車両は重力によって加速されるので、
アクセル開度が零でも車速は一定の割合で増加するため
に車速変化率は正であるが車速変化率の変化率は零の近
傍である。このように車両が下り坂を惰性走行中である
か否かを、アクセル開度、車速変化率及び車速変化率の
変化率に基づいて判断しているので、急加速後の加速度
の残り等が原因で誤った判断を行うおそれがなく、エン
ジンブレーキが効いているか否かにかかわらず、かつ、
傾斜センサを追加することなく下り坂を惰性走行中であ
るか否か判断することができる。また、人間の耳の神経
系は車速変化率の変化率によって空走感を感じることが
よく知られているので、本発明による下り坂惰性走行検
出装置は人間の感覚に合った下り坂の惰性走行の検出を
行うことができる。
【0015】本発明による第2の下り坂惰性走行検出装
置では、車速変化率の変化率の所定期間に亘る移動平均
が零の近傍であることを用いて車両が下り坂を惰性走行
中であることを検出する。このように車速変化率の変化
率の所定期間に亘る移動平均を用いて下り坂を惰性走行
中であるか否かの判断をしているので、この場合は、上
記に加えて、さらに、たとえ車速変化率の変化率が急に
変化した場合すなわち下り坂の途中で傾斜角度が変化す
るような下り坂の場合でも下り坂を惰性走行中であるこ
とを検出することができる。
【0016】本発明は、車両が下り坂を惰性走行中であ
ることを制御に用いる車両用制御装置に広く適用可能で
ある。例えば、本発明による下り坂惰性走行検出装置を
用いて車両用自動変速機のシフトパターンを変えるよう
にすると、車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応
じて適切なシフトパターンの変更を行うことができる。
【0017】また、本発明による下り坂惰性走行検出装
置を用いてエンジンの点火時期を変えるようにすると、
車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応じて適切な
点火時期にエンジンの点火を行うことができる。
【0018】また、本発明による下り坂惰性走行検出装
置を用いて燃料供給量を変えるようにすると、車両が下
り坂を惰性走行中であるか否かに応じて適切な量の燃料
を供給することができる。
【0019】
【実施例】本発明による下り坂惰性走行検出装置を図面
を参照して以下詳細に説明する。図2は、本発明による
下り坂惰性走行検出装置の実施例のブロック図である。
図2において、アクセル開度センサ1により検出される
アクセル開度TVO、車速センサ2により検出された車
速VSPに基づいて一階差分演算装置3によって求めら
れた車速の一階差分dVSP/dt及び車速VSPに基
づいて二階差分演算装置4によって求められた車速の二
階差分d2 VSP/dt2 は、下り坂判定装置5に入力
され、これらの情報に基づき車両が下り坂を惰性走行中
であるかどうかについての判断を行う。
【0020】本発明による下り坂惰性走行検出装置に用
いる回路を本例ではディジタル回路とし、一階差分演算
装置3は車速センサ2から入力された車速VSPを一定
時間間隔で一階差分し、かつ、二階差分演算装置4は車
速センサ2から入力された車速VSPを一定時間間隔で
二階差分する。
【0021】本例の動作を説明する。図3は本発明によ
る下り坂惰性走行検出装置の第1実施例の下り坂推定条
件成立信号を発生させるフローチャートであり、この制
御ルーチンは走行中に順次繰り返される。ステップ21
において、アクセル開度センサ1(図2)によって検出
されたアクセル開度TVOが零か否かすなわち運転者が
アクセルを踏み込んでいるか否かを判断する。零でない
と判断された場合、下り坂推定条件成立信号は出されず
(信号OFF)(ステップ22)、この制御ルーチンを
終了する。
【0022】ステップ21においてアクセル開度TVO
が零であると判断された場合、ステップ23において、
一階差分演算装置3(図2)で演算された車速の一階差
分dVSP/dtが正であるか否かすなわち車速が増加
しているか否かを判断する。正でないと判断された場
合、TVO=0が成立しても、下り坂推定条件成立信号
は出されず(ステップ22)、この制御ルーチンを終了
する。
【0023】ステップ23において車速の一階差分dV
SP/dtが正であると判断された場合、すなわちTV
O=0かつdVSP/dt>0が成立する場合は、さら
にステップ24において、二階差分演算装置4(図2)
で演算された車速の二階差分d2 VSP/dt2 の絶対
値が、零近傍の所定値α0 (α0 ≒0(但しα0
正))より小さいか否かを判断する。所定値α0 より小
さいと判断された場合、ステップ25において下り坂推
定条件成立信号が出力されて(信号ON)、この制御ル
ーチンを終了する。それに対して、所定値α0 より大き
いと判断された場合、ステップ21,23の条件のいず
れもが成立しても、下り坂推定条件成立信号はこの場合
も出されず(ステップ22)、この制御ルーチンを終了
する。
【0024】本例では、下り坂推定条件を、
【数1】1.TVO=0
【数2】2.dVSP/dt>0
【数3】3.|d2 VSP/dt2 |<α0 としている。すなわちこの推定方法は、下り坂惰性走行
中はアクセルを閉じている(TVO=0)にもかかわら
ず車速が一定の割合で増加する(dVSP/dt>0,
2 VSP/dt2 =0)ことを用いるものである。し
たがって図3のルーチンでは、車両が降坂時に惰性走行
している状況にあるか否かにつき、ステップ21,2
3,24により、アクセルを閉じているにもかかわらず
車速が一定の割合で増加するかが成立するかどうかを判
断するとことし、さらにこの場合に、加速後のイナーシ
ャが残っているとき等の誤判断を防ぐために、車速の一
階差分(車両加速度)のみならず、車速の二階差分(車
両加々速度)についての判断も導入している。
【0025】図11上部に示されるdVSP/dtの推
移に見られるように、平坦路で急加速後すぐにアクセル
をオフした場合、その分加速が残り、TVO=0でdV
SP/dt>0という状態が下り坂でなくても部分的に
出現してしまう。また、これは、図12上部に示される
推移に見られるように、運転者が加速の意図を持って車
両速度を上げたという状態に基づく場合、すなわち現に
運転者が加速操作を行った場合(運転者の意図は、この
とき惰性走行にはない)でも、TVO=0でdVSP/
dt>0という状態が部分的に出現してしまうので同様
である。
【0026】ここで上述の推定条件のうちのTVO=0
かつdVSP/dt>0の条件(すなわち、アクセル全
閉でも、車速は増加している状況に相当する)のみに専
ら依存すると、図11や図12のケースでそれぞれ、そ
の該当する場面において誤検出の原因となるところ、し
かし、それらのケースでの車速の二階差分d2 VSP/
dt2 の変化推移は、それぞれ図11下部、図12下部
に示す通りのものである。これらのd2 VSP/dt2
の変化推移に着目すれば、これは値0近傍を継続すると
いう状態にはなく、基本的には零近傍にはなっていな
い。
【0027】したがって、本例のように、車速の二階差
分d2 VSP/dt2 についての判断をも導入すれば、
これら図11や図12の場面と、下り坂での惰性走行状
態との区別をつけられることになる。具体的には、図1
1の場合や図12の場合を、車両が下り坂を惰性走行中
であると誤検知することは避けられる。
【0028】もっとも、図11下部及び図12下部のd
2 VSP/dt2 の変化を見ると、その値が正から負へ
転換する過程で、一瞬0の線をクロスして負の値へ転じ
ているが、この点については、上述下り坂推定条件1〜
3が、必要な一定時間の間、成立することも含めて判断
するようにすれば足りる。
【0029】図4は本発明による下り坂惰性走行検出装
置の第1実施例の車両の下り坂惰性走行判定のフローチ
ャートであり、この制御ルーチンも走行中に順次繰り返
される。ステップ26では、図3のルーチンでの結果
(下り坂推定条件成立信号の発生又は停止)を監視して
おり、このステップ26において前記下り坂推定条件が
成立したか否かすなわち前記下り坂推定条件成立信号が
出されたか否かを判断する。下り坂推定条件が成立して
いない場合、下り坂判定装置5(図2)に内蔵されたタ
イマがリセットされ(ステップ27)、その後ステップ
28において下り坂惰性走行条件をキャンセルする処理
をし、この制御ルーチンを終了する。
【0030】ステップ26において下り坂推定条件が成
立したと判断された場合、ステップ29においてタイマ
t−brkが零か否かすわなちタイマt−brkがスタ
ートしたか否かを判断する。零であると判断された場
合、したがって今回ループがステップ26で条件成立と
判断したときの最初のループに該当する場合は、このタ
イミングで一度ステップ30を選択し、このステップ3
0においてタイマt−brkをスタートさせ、この制御
ルーチンを終了する。
【0031】ステップ29においてタイマt−brkが
零でないと判断された場合、すなわちタイマスタート後
においてステップ26からステップ29へ進むときは、
ステップ31が選択され、以後このステップ31におい
てタイマt−brkの値が所定値tdよりも大きいか否
かを判断する。ここで、所定値tdとの比較は、前記下
り坂推定条件が所定の一定時間(例えばtdは約0.5
秒)継続して成立するかどうかを判定することを意味す
る。
【0032】ステップ31の結果、所定値tdよりも小
さいと判断された場合、その間は下り坂惰性走行判定は
なされず、そのままこの制御ルーチンを終了する。ま
た、この間にステップ26で条件不成立の判断がされる
と、タイマt−brkはその値が所定値tdにまで達し
ないままその時点でリセットされる(ステップ27)こ
とになる。それに対して所定値tdよりも大きいと判断
された場合、ステップ32において判定装置5(図2)
は下り坂惰性走行条件成立と判定し、その旨の信号を出
力し、この制御ルーチンを終了する。
【0033】本例によれば、車両が下り坂を惰性走行中
であるか否かを、アクセル開度TVO、車速の一階差分
dVSP/dt及び車速の二階差分d2 VSP/dt2
に基づいて判断し、車速の一階差分dVSP/dt及び
車速の二階差分d2 VSP/dt2 が基本的に図5に示
す関係を有する場合に車両が下り坂を惰性走行中である
と判断しているので、従来例のように、急加速時の加速
度の残り等が原因で誤った判断を行うおそれがなく、エ
ンジンブレーキが効いているか否かにかかわらず、か
つ、傾斜センサなど新たなセンサを追加することなく下
り坂を惰性走行中であることを適切に検出することがで
きる。
【0034】なお、本実施例をアナログ回路で実施する
場合は、一階差分演算装置3を一階微分器に、二階差分
演算装置4を二階微分器に置き換える。
【0035】図6は本発明による下り坂惰性走行検出装
置の第2実施例のフローチャートであり、この制御ルー
チンも走行中に順次繰り返される。ステップ41におい
て、二階差分演算装置4(図2)で演算された車速の二
階差分d2 VSP/dt2 の所定期間に亘る移動平均V
SPma″を下り坂判定装置5(図2)において演算す
る。ここでは、例えば、d2 VSP/dt2 の約1
〔s〕の移動平均を用いることとする。
【0036】ステップ41において移動平均VSPm
a″を計算した後、ステップ42に進み、アクセル開度
センサ1(図2)によって検出されたアクセル開度TV
Oが零か否かすなわち運転者がアクセルを踏み込んでい
るか否かを判断する。零でないと判断された場合、下り
坂判定装置5(図2)に内蔵されたタイマt−brkが
リセットされ(ステップ43)、その後ステップ44に
おいて下り坂惰性走行成立をキャンセルする処理をし、
この制御ルーチンを終了する。これらの処理は、第1実
施例におけるステップ27,28と同様のものである。
【0037】ステップ42においてアクセル開度TVO
が零であると判断された場合、ステップ45へ進み、こ
のステップ45において一階差分演算装置3(図2)で
演算された車速の一階差分dVSP/dtが正であるか
否かすなわち車速が増加しているか否かを判断する。正
でないと判断された場合は、この場合も前記ステップ4
3及びステップ44を経るループでこの制御ルーチンを
終了する。
【0038】ステップ45において車速の一階差分dV
SP/dtが正であると判断された場合、ステップ46
へ進み、このステップ46において、ステップ41で演
算された移動平均VSPma″の絶対値が、零の近傍で
ある所定値α1 (0.5<α 1 <1〔m/s3 〕)より
小さいか否かを判断する(なお、本例のα1 と第1実施
例におけるα0 との関係は、α0 <α1 である)。所定
値α1 より大きいと判断された場合、このときも前記ス
テップ43,44を経るループでこの制御ルーチンを終
了する。
【0039】上述に対し、ステップ46において移動平
均VSPma″の絶対値が所定値α 1 より小さいと判断
された場合、したがってステップ42,ステップ45及
びステップ46のいずれの条件も成立している場合に
は、ステップ47以下において第1実施例のステップ2
9以降と同様の処理を実行する。すなわち、ステップ4
7においてタイマt−brkが零か否かすわなちタイマ
t−brkがスタートしたか否かを判断する。零である
と判断された場合、ステップ48においてタイマt−b
rkをスタートさせ、この制御ルーチンを終了する。
【0040】ステップ47においてタイマt−brkが
零でないと判断された場合、ステップ49においてタイ
マt−brkの値が所定値tdよりも大きいか否かを判
断する。ここで、所定値tdは第1実施例の場合と同様
であってよい。所定値tdよりも小さいと判断された場
合、そのままこの制御ルーチンを終了し、それに対して
所定値tdよりも大きいと判断された場合、したがって
本例による下り坂推定条件が一定時間成立していれば、
ステップ50において下り坂惰性走行条件成立と判定さ
れ、この制御ルーチンを終了する。
【0041】本例によれば、下り坂推定のため使用する
条件のうちの一つのd2 VSP/dt2 値に関し、車速
の二階差分d2 VSP/dt2 の所定期間に亘る移動平
均を用いて下り坂を惰性走行中であるか否かの判断をす
ることとしているので、第1実施例によるものに加え
て、例えば図7に示すように車速の二階差分d2 VSP
/dt2 が急に変化した場合すなわち下り坂の途中で傾
斜角度が変化した場合(図示例は、下り坂の途中でそれ
までよりも斜度が大きくなるよう変化した場合である)
でも下り坂を惰性走行中であることを検出することがで
きる。より具体的には、図示のd2 VSP/dt2 値の
変動部分の影響によって、車両は現に下り坂を惰性走行
中であるのに、ステップ44で下り坂惰性走行成立信号
をキャンセルする信号を誤って判定装置5(図2)が発
してしまうことを防止できる。
【0042】本発明は、車両が下り坂を惰性走行中であ
ることを検出し、これに基づき、例えば制御目標を変更
するよう切替制御するような、従来既知のあるいは改良
された種々の車両用制御装置に用いることができる。例
えば、車両の自動変速機が高速段の状態(例えばオーバ
ドライブ;O.D)で降坂する場合、エンジンブレーキ
が不足するためダウンシフトを行う必要があることか
ら、このような場合に自動変速機のシフトパターンを変
更することでダウンシフトを実行させるようにする制御
装置は、特開昭59-50261号公報等により従来から知られ
ている。
【0043】図8はこのような車両用制御装置の切替制
御のためのフローチャートである。ステップ51におい
て、下り坂判定条件が成立したと判断された場合、ステ
ップ52側を選択してエンジンブレーキのためのダウン
シフトを実行し、それに対して不成立と判断された場
合、ステップ53において通常の変速制御が実行される
ものである。
【0044】本発明は、例えばこのような制御に適用す
ることができる。本発明による第1又は第2実施例の下
り坂惰性走行検出装置を用いて下り坂を惰性走行中であ
ることが検出されたときに上記のようなシフトダウン制
御を行うと、車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに
応じて適切なシフトダウンを行うことができ、したがっ
て適切なタイミングでエンジンブレーキを得ることがで
きる。
【0045】また、この場合に、ステップ52における
そのダウンシフト制御について、表1に示すダウンシフ
トのパターンに従い、下り坂惰性走行検出時におけるギ
ヤ位置と車速の一階差分dVSP/dtの値に応じて態
様を使い分け、変えるようにすると、更に効果的なもの
となる。
【表1】 本例では、例えば4段変速の自動変速機を使用し、ギヤ
位置がオーバドライブ(4速)で車速の一階差分dVS
P/dtが予め設定した所定値dVaよりも大きいとき
には、オーバドライブから1段又は2段低速側にダウン
シフト(すなわち4→3変速、又は4→2変速)を行
う。また、ギヤ位置がオーバドライブで車速の一階差分
dVSP/dtが予め設定した所定値dVaよりも小さ
いときには、オーバドライブから1段低速側にダウンシ
フト(すなわち4→3変速)を行う。
【0046】それに対して、ギヤ位置がオーバドライブ
よりも1段低速側(すなわち3速)にあり、車速の一階
差分dVSP/dtが予め設定した所定値dVaよりも
大きいときには、オーバドライブから2段低速側にダウ
ンシフト(すなわち3→2変速)を行う。しかし、車速
の一階差分dVSP/dtが予め設定した所定値dVa
よりも小さいときには、ギヤ位置を保持したまま(すな
わち3速ホールド)にする。このようにすると、本発明
に従う下り坂惰性走行検出時のギヤ位置及びdVSP/
dtに合わせたよりきめ細やかな制御が可能で、アクセ
ル開度TVOが零の場合でも、3速でdVSP/dtが
小のとき、アップシフトも防止される。
【0047】また、本発明は、例えば次のような点火時
期制御にも適用することができる。図9はこのような車
両用制御装置の切替制御のフローチャートである。ステ
ップ61において、下り坂判定条件が成立したか否かを
判断する。下り坂判定条件が成立したと判断された場
合、ステップ62側を選択してエンジンの点火時期を遅
らせるよう点火時期制御を実行する。それに対して下り
坂判定条件が成立していないと判断された場合、ステッ
プ63において通常の点火時期でエンジンの点火時期制
御を実行する。
【0048】本発明による第1及び第2実施例の下り坂
惰性走行検出装置を用いてこのようにエンジンの点火時
期を変えると、車両が下り坂を惰性走行中であるか否か
に応じて適切な点火時期によるエンジンの点火時期制御
を行うことができ、したがってエンジンに発生するトル
クを抑制してエンジンブレーキの効果を高めることがで
きる。
【0049】また、本発明は、例えば次のような燃料供
給制御にも適用することができる。図10はこのような
車両用制御装置の切替制御のフローチャートである。ス
テップ71において、下り坂判定条件が成立したか否か
を判断する。下り坂判定条件が成立したと判断された場
合、ステップ72側を選択して燃料供給カット等のよう
に燃料供給量を低減する制御を実行する。それに対して
下り坂判定条件が成立していないと判断された場合、ス
テップ73において通常の燃料供給を制御する。
【0050】本発明による第1又は第2実施例の下り坂
惰性走行検出装置を用いてこのように燃料供給量を変え
ると、車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応じて
適切な量の燃料を供給することができ、したがって燃費
を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】上述したように、本発明による第1の下
り坂惰性走行検出装置によれば、急加速後の加速度の残
り等による誤検出を行うおそれがなく、エンジンブレー
キが効いているか否かにかかわらず、かつ、傾斜センサ
を追加することなく下り坂を惰性走行中であることを検
出することができる。また、人間の耳の神経系は車速変
化率の変化率によって空走感を感じることがよく知られ
ているので、人間の感覚に合った下り坂の惰性走行の検
出を行うことができる。
【0052】本発明による第2の下り坂惰性走行検出装
置によれば、上記の効果に加えて、車速変化率の変化率
が急に変化した場合すなわち下り坂の途中で傾斜角度が
変化した場合でも下り坂を惰性走行中であることを検出
することができる。
【0053】また、本発明による下り坂惰性走行検出装
置を自動変速機のシフトパターン変更制御に用いると、
車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応じて適切な
シフトパターンの変更を行うことができ、したがって適
切なタイミングでエンジンブレーキを得ることができ
る。
【0054】また、エンジンの点火時期の変更制御に用
いると、車両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応じ
て適切な点火時期によるエンジンの点火時期制御を行う
ことができ、したがってエンジンに発生するトルクを抑
制してエンジンブレーキの効果を高めることができる。
【0055】また、燃料供給の変更制御に用いると、車
両が下り坂を惰性走行中であるか否かに応じて適切な量
の燃料を供給することができ、したがって燃費を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による下り坂惰性走行検出装置の概念図
である。
【図2】本発明による下り坂惰性走行検出装置の実施例
のブロック図である。
【図3】本発明による下り坂惰性走行検出装置の第1実
施例の下り坂推定条件成立信号を発生又は停止させるフ
ローチャートである。
【図4】本発明による下り坂惰性走行検出装置の第1実
施例の下り坂惰性走行を判定するフローチャートであ
る。
【図5】車両の下り坂惰性走行中の車速の一階差分及び
車速の二階差分の時間変化を示す図である。
【図6】本発明による下り坂惰性走行検出装置の第2実
施例のフローチャートである。
【図7】傾斜角度が変化した下り坂の惰性走行中の車速
の一階差分及び車速の二階差分の時間変化を示す図であ
る。
【図8】本発明を適用できる車両用制御装置の第1例の
フローチャートである。
【図9】本発明を適用できる車両用制御装置の第2例の
フローチャートである。
【図10】本発明を適用できる車両用制御装置の第3例
のフローチャートである。
【図11】平坦路で急加速した後にアクセルを全閉した
場合の車速の一階差分及び車速の二階差分の時間変化を
示す図である。
【図12】緩い下り坂において、アクセルを踏んだ後に
アクセルを戻した場合の車速の一階差分及び車速の二階
差分の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 アクセル開度センサ 2 車速センサ 3 一階差分演算装置 4 二階差分演算装置 5 下り坂判定装置 TVO アクセル開度 VSP 車速 dVSP/dt 車速の一階差分 d2 VSP/dt2 車速の二階差分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 61/10 F16H 59/18 // F16H 59/18 59/48 59/48 F02P 5/15 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/04 - 41/06 F02D 29/00 - 29/02 F02D 41/04 F02D 45/00 314 F02P 5/15 F16H 61/10 F16H 59/18 F16H 59/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル開度を検出するアクセル開度検
    出手段と、 車速の変化率を演算する車速変化率演算手段と、 車速変化率の変化率を演算する車速変化率の変化率演算
    手段と、 これら各手段によるアクセル開度、車速変化率及び車速
    変化率の変化率に基づき、アクセル開度が零で、前記車
    速変化率が正で、かつ、前記車速変化率の変化率が零の
    近傍であることを用いて、車両が下り坂を惰性走行中で
    あると判断する惰性走行判断手段とを具えることを特徴
    とする下り坂惰性走行検出装置。
  2. 【請求項2】 前記車速変化率の変化率の所定期間に亘
    る移動平均が零の近傍であることを用いて下り坂を惰性
    走行中であることを検出することを特徴とする請求項1
    記載の下り坂惰性走行検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の下り坂惰性走行検
    出装置を用いて車両用自動変速機のシフトパターンを変
    えることを特徴とする車両用制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の下り坂惰性走行検
    出装置を用いてエンジンの点火時期を変えることを特徴
    とする車両用制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の下り坂惰性走行検
    出装置を用いて燃料の供給量を変えることを特徴とする
    車両用制御装置。
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