JPH05116558A - 車両用定速走行装置 - Google Patents

車両用定速走行装置

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Publication number
JPH05116558A
JPH05116558A JP3308478A JP30847891A JPH05116558A JP H05116558 A JPH05116558 A JP H05116558A JP 3308478 A JP3308478 A JP 3308478A JP 30847891 A JP30847891 A JP 30847891A JP H05116558 A JPH05116558 A JP H05116558A
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JP
Japan
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speed
value
vehicle
shift
deviation
Prior art date
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Application number
JP3308478A
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English (en)
Inventor
Nobuo Nagasaka
伸夫 長坂
Yoshihiro Ueda
佳弘 上田
Masahiko Kusakabe
正彦 日下部
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人間の感覚に合った違和感のないシフト操作
を可能にする。 【構成】 実車速から加速度αを求め(ステップ2
3)、目標車速と実車速を引き算して速度偏差ΔVを演
算する(ステップ24)。そして、加速度αと、速度偏
差ΔVと、スロットル開度検出値に所定の処理を施した
値LTPSまたはΔTPSとを入力パラメータとして、
シフト操作の判断値をファジィ推論する(ステップ3
1、37)。この場合、現在のギヤ位置が4速の場合と
3速の場合とで異なったルールに基づいてファジィ推論
する。そして、ファジィ推論して得た判断値を判定基準
値と比較して、シフト操作すべきと判定したときにはそ
の比較結果に応じてシフトダウン信号またはシフトアッ
プ信号を出力し、シフト操作を実行させる(ステップ3
2、33、38、39)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用定速走行装置に
係り、詳しくは車両の走行状況に即して、自動変速機の
シフトダウンおよびシフトアップ操作を行う車両用定速
走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用定速走行装置として、次の
ものが知られている。 (1)一つは、定速走行中に、検出車速が目標車速から
所定値(例えば8Km/h)以上低下した場合にシフト
ダウンし、シフトダウンにより検出車速が目標車速に復
帰してから、所定時間(例えば20秒)経過した時点で
シフトアップする、というものである。
【0003】(2)もう一つは、特開平1−10913
1号公報に示されるもので、スロットル開度から道路の
勾配を推定し、推定結果が上り坂でかつ速度偏差(目標
車速と走行車速の偏差)が所定値(例えば8Km/h)
以上になったときシフトダウンし、推定結果が下り坂で
速度偏差が所定値以内になった時点でシフトアップす
る、というものである。
【0004】(3)さらにもう一つは、速度偏差が所定
値以上になったときシフトダウンし、速度偏差及び加速
度を入力としたファジィ推論でスロットル開度が坂に適
した定常状態になったかどうかを判定し、定常状態にな
ったと判定しかつその時点でスロットルが閉じている場
合、または定常状態になったと判定した後スロットル開
度が一定量閉じた場合に、坂道の終了と判断しシフトア
ップする、というものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(1)
のものは、検出車速が目標車速に復帰してからタイマー
で計測した所定時間経過後にシフトアップするので、上
り坂が続いているにも拘らずシフトアップしたり、逆に
下り坂になったにも拘らずシフトダウン状態で走行した
りすることがある。また、長い坂道ではシフトダウンと
シフトアップを繰り返すことがあり、乗り心地が悪いと
いう問題がある。
【0006】また、上記(2)のものは、勾配推定にス
ロットル開度を使用しているが、乗車人員の多いワゴン
車(ワンボックスカー)や車両重量の軽い小型車では車
と乗車人員の重量比の変化が大で、それに伴ない同じ勾
配でもスロットル開度が大きく変化する。よって、スロ
ットル開度から推定される勾配値の精度が悪く、適切な
シフト操作が行われない場合がある。また、シフトチェ
ンジ後、スロットル開度が過渡的に変化する場合には、
誤った判定を下して不適当なシフト操作が行われること
があり、乗り心地が悪いという問題がある。
【0007】さらに、上記(3)のものは、速度偏差が
所定値以上になるまでは、いくら勾配が急でもシフトダ
ウンが行われず、運転者の感覚にそぐわないことがあ
る。また、シフトアップの判断を、最終的にはスロット
ル開度だけに依存して行っているので、上記(2)の場
合と同様に、乗車人員の変化による誤差が大きいという
問題がある。
【0008】そこで本発明は、上記事情を考慮し、運転
者の感覚に合った違和感のないシフト操作を行い、乗り
心地を良くすることのできる車両用定速走行装置を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による車両用定速走行装置は、車両の目標速
度を設定する速度設定手段と、車両の走行速度を検出す
る速度検出手段と、上記目標速度と走行速度の偏差を演
算する速度偏差演算手段と、上記速度検出手段の検出し
た走行速度により車両の加速度を演算する加速度演算手
段と、車両の駆動力を制御するスロットル弁の開度を検
出するスロットル開度検出手段と、上記速度偏差演算手
段の演算した速度偏差と、上記加速度演算手段の演算し
た加速度と、上記スロットル開度検出手段の検出値に所
定の処理を施した値と、を入力パラメータとしてギヤシ
フト動作の判断値をファジィ推論し、ファジィ推論によ
り得た判断値と所定の基準値との比較に基づいてギヤシ
フト信号を出力するギヤシフト制御手段と、上記ギヤシ
フト信号に応答してギヤシフト動作を行う自動変速手段
と、上記速度偏差を無くすようにスロットル弁の開度を
制御するスロットル制御手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】本発明では、速度偏差と加速度とスロットル開
度の処理値とを入力としたファジィ推論によりシフト操
作の判断値が演算され、その判断値と所定の基準値との
比較によりシフト信号が出力される。そして、このシフ
ト信号により変速手段がギヤシフト操作を実行する。し
たがって、多くの因子に基づいて適切なギヤシフト操作
が行われる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明に係る車両用定速走行装置の一実施例の構成
を示すブロック図である。図1において、1は運転者の
希望する目標車速を設定する速度設定部(速度設定手
段)、2は走行車速(実車速)に応じたパルス信号を発
生する速度センサ部である。速度センサ部2の出力する
パルス信号は走行速度計測部3に入力され、ここでパル
ス信号の時間幅をタイマー4を利用して計測することに
より、車速に換算する。この実施例では、速度センサ部
2と走行速度計測部3とタイマー4とが速度検出手段を
構成している。
【0012】また、5は速度偏差算出部(速度偏差演算
手段)、6は加速度演算部(加速度演算手段)である。
速度偏差算出部5は、速度設定部1からの目標車速信号
と、走行速度計測部3からの走行車速信号とにより目標
車速と走行車速の偏差(速度偏差ΔV)を演算する。ま
た、加速度演算部6は、走行速度計測部3からの走行車
速信号に基づき車両の加速度αを演算する。
【0013】ところで、自動変速機では図3に示すよう
に、スロットル開度と車速との関係で変速マップ(3速
と4速のみ図示)が設定されており、スロットル開度を
大きくすると勝手にシフトダウンするようになってい
る。そこで、勝手にシフトダウンするのを防止するため
に、図4に示すように、4速時の各車速毎にTPS(ス
ロットルポジションセンサ値=スロットル開度)制限値
を設けている。図1において7で示すものは、そのTP
S制限値を参照するためのTPS制限値参照部である。
また8は、各ギヤ位置(4速または3速)での平地にお
ける各車速毎のTPS値を参照するためのTPS値参照
部である。平地でのTPS値は、各ギヤ位置毎に図5及
び図6に示すように与えられている。
【0014】図1に示すように、両参照部7、8は、参
照したデータをTPS処理部9に入力する。TPS処理
部9は、現在のスロットル開度を、上記両参照部7、8
からのTPS出力値に基づいてファジイ入力用の値に処
理する。すなわち、現在のギヤ位置が4速の場合は、次
式 LTPS=(TPS−TPS2)/(TPS1−TPS2) により、ファジィ入力用の処理値としてのスロットル限
界度LTPSを求める。但し、 TPS =現在の実際のスロットル開度検出値 TPS1=現在の実車速におけるTPS制限値 TPS2=現在の実車速における平地でのTPS値 である。また、現在のギヤ位置が3速の場合は、ファジ
ィ入力用の処理値としてのエンジン負荷に相当する値Δ
TPSを次式 ΔTPS=TPS−TPS2 により求める。
【0015】図1において10は、自動変速機制御装置
18から現在のギヤ位置を検出するギヤ位置検出部であ
る。また、11はギヤシフトファジィ(Fuzzy)推
論部である。このギヤシフトファジィ推論部11は、ギ
ヤ位置に対応した2種類のファジィルール(すなわち3
速用のファジィルールと、4速用のファジィルール)を
備えており、ギヤ位置検出部10の検出したギヤ位置に
よりどちらかのルールを選択する。そして、速度偏差算
出部5で演算された速度偏差ΔVと、加速度演算部6で
演算された加速度αと、TPS処理部9で演算されたT
PS処理値(現在のギヤ位置が4速の場合はTPS限界
度LTPS。また、現在のギヤ位置が3速の場合はエン
ジン負荷ΔTPS。)とを入力として、選択したファジ
ィルールに基づき、ギヤをシフトアップした方が良い
か、シフトダウンした方が良いか、またはそのままの状
態にホールドした方が良いかをファジィ推論する。
【0016】ファジィ推論部11からは、シフト内容に
関する判断値が出力される。この出力はギヤシフト判定
部12に入力され、ここでファジィ推論した判断値を、
ある所定の基準値と比較して比較結果を出力する。そし
て、自動変速制御信号発生部13が、ギヤシフト判定部
12の判定出力に基づき、自動変速機制御装置18にギ
ヤシフト信号(シフトダウン信号またはシフトアップ信
号)を送り出す。この実施例では、上述したギヤシフト
ファジィ推論手段11とギヤシフト判定部12と自動変
速機制御信号発生部13とが、ギヤシフト制御手段を構
成している。
【0017】また14は、車速制御のためにスロットル
開度を調整するパルス幅を演算するスロットル制御用パ
ルス演算部である。このスロットル制御用パルス演算部
14は、速度偏差演算手段5の演算した速度偏差ΔV
と、加速度演算部6の演算した加速度αと、TPS制限
値参照部7からのTPS制限値と、に基づいてスロット
ル開度調整のためのパルス幅を演算し、その演算出力を
アクチュエータ駆動回路15に供給する。駆動回路15
は、上記パルス信号に応じた駆動信号をスロットルアク
チュエータ16に入力し、それにより同アクチュエータ
16がスロットル弁17の開度を制御して燃料流量を調
整しエンジントルクを変化させる。
【0018】また18は、車速、スロットル開度、自動
変速機制御信号発生部13からの指令値等によりギヤ比
を変える自動変速機制御装置(自動変速手段)であり、
19はスロットル開度を検出するスロットル開度検出部
(スロットル開度検出手段)である。
【0019】次に、上記ギヤシフトファジィ推論部11
で行われるファジィ推論の内容を説明する。ギヤシフト
ファジィ推論部11には、4速時のファジィルール及び
メンバーシップ関数と、3速時のファジィルール及びメ
ンバーシップ関数が記憶されている。
【0020】4速時のファジィルールは次の通りであ
る。 R1 … IF LTPS=PB,ΔV=P,α=Z,THEN D R2 … IF LTPS=PB, α=N,THEN D R3 … IF LTPS=NB,ΔV=N,α=N,THEN H R4 … IF LTPS=PB,ΔV=P,α=P,THEN H R5 … IF LTPS=PB,ΔV=N,α=P,THEN H R6 … IF LTPS=PB,ΔV=N,α=Z,THEN H R7 … IF LTPS=PS, THEN H R8 … IF LTPS=Z, THEN H R9 … IF LTPS=NS, THEN H R10 … IF LTPS=NB,ΔV=P, THEN H R11 … IF LTPS=NB,ΔV=N,α=Z,THEN H R12 … IF LTPS=NB,ΔV=N,α=P,THEN D( エンジンブレーキ用) これをマトリックスで表現すると、図9に示すようにな
る。
【0021】また、3速時のファジィルールは次の通り
である。 R1 … IF ΔTPS=Z , α=P,THEN U R2 … IF ΔTPS=PB,ΔV=P α=Z,THEN U R3 … IF ΔTPS=NS, α=P,THEN U R4 … IF ΔTPS=NS, α=Z,THEN U R5 … IF ΔTPS=NB, α=Z,THEN U R6 … IF ΔTPS=NB, α=P,THEN H( エンジンブレーキ用) R7 … IF ΔTPS=Z ,ΔV=P α=Z,THEN H R8 … IF ΔTPS=PB, THEN H R9 … IF ΔTPS=PS, THEN H R10 … IF α=N,THEN H これをマトリックスで表現すると、図10に示すように
なる。
【0022】但し、上記において、R1、R2、…はル
ール番号を示し、各ルールはIF(前件部)…THEN
(後件部)形式で表現されている。また、各ラベルは次
の意味で用いられている。すなわち、PBは「正方向に
大きい」、PSは「正方向に小さい」、Zは「ゼロ」、
NSは「負方向に小さい」、NBは「負方向に大き
い」、Pは「正」、Nは「負」、Dは「3速にシフトダ
ウン」、Hは「現在のギヤ位置をホールド」、Uは「4
速にシフトアップ」を意味している。
【0023】また、4速時のファジィ推論の前件部パラ
メータのメンバーシップ関数は、図11(a)、
(b)、(c)に示すように設定されている。また、同
後件部パラメータのメンバーシップ関数は、図11
(d)に示すように設定されている。同様に、3速時の
ファジィ推論の前件部パラメータのメンバーシップ関数
は、図12(a)、(b)、(c)に示すように設定さ
れている。また、同後件部パラメータのメンバーシップ
関数は、図12(d)に示すように設定されている。こ
こで、前件部パラメータである、TPS制限値LTP
S、加速度α、速度偏差ΔVはそれぞれ正規化された値
を用いるようになっている。
【0024】ファジィ推論の演算過程では、まずその前
件部で入力パラメータとして、TPS限界度LTPS
(あるいはエンジン負荷に相当する値ΔTPS)、加速
度α、速度偏差ΔVを与え、上記ファジィルールに対応
するメンバーシップ関数にどの程度適合するかを求め
る。そして、その適合度の小さいものを選択して後件部
に与える。後件部では、選択された適合度より出力のメ
ンバーシップ関数に制限をかける。そして、MAX合成
処理によって合成出力を生成する。ついで、デファジフ
ァイヤによってその合成出力の重心位置を求め、その重
心位置を確定出力とする。これによりギヤシフトファジ
ィ推論部11からは、シフト動作に関する判断値yが出
力される。
【0025】この判断値yは、ギヤシフト判定部12に
入力され、ここで判断値yがy≦−0.5かどうか、ま
たは0.5≦yかどうかを判定する。いずれかに該当す
る場合はギヤシフト操作を行うと判定し、その判定結果
に応じて、自動変速機制御信号発生部13がy≦−0.
5のときはシフトダウン信号を出力する。また、0.5
≦yのときはシフトアップ信号を出力する。
【0026】上記の構成において、図1の一点鎖線で示
す範囲は定速走行装置制御ユニット20として構成され
ている。このユニット20はマイクロコンピュ−タを中
心に構成されており、それ以外に入出力インターフェー
ス等を有している。そして、図1に示した一点鎖線で囲
んだ範囲の各ブロックの機能は、マイクロコンピュ−タ
が所定のプログラムを実行することにより達成されるよ
うになっている。
【0027】次に、上記のマイクロコンピュ−タによる
演算処理内容を図2のフローチャートを参照しながら説
明する。図2の処理がスタ−トすると、まずステップ2
1で速度設定部1にて設定した設定車速を読み込み、ス
テップ22で車速センサ部2からの車速パルスの周期を
用いて実車速を演算して読み込み、次にステップ23で
実車速より加速度を演算し、ステップ24で設定車速か
ら実車速を引き算して速度偏差ΔVを求める。
【0028】次いで、ステップ25でスロットル開度検
出部19の検出したスロットル開度TPSを読み込み、
ステップ26でギヤ位置検出部10の検出した現在のギ
ヤ位置を読み込んで3速か4速かを判断する。4速の場
合はステップ27に進み、以降4速時の処理を行う。3
速の場合はステップ34に進み、以降3速時の処理を行
う。
【0029】4速時の処理としては、まずステップ27
で図5に示すようなテーブルから、現在の走行車速にお
ける平地でのTPS値(TPS2)を求める。次に、ス
テップ28で、図4に示すようなテーブルから、現在の
走行車速におけるTPS制限値(TPS1)を求める。
この制限は、自動変速制御装置18が図3に示すように
ギヤシフトを制御しており、それ以上のTPS値になる
とシフトダウンさせてしまうので、それを防止するため
に設けているものである。次いで、ステップ29で上記
TPS1とTPS2とを用いて現在のスロットル開度の
実測値TPSを処理し、スロットル限界度LTPSを演
算する。この場合、LTPSの値は、どれだけ勾配抵抗
等の負荷が平地に比べてかかっていて、TPS制限値に
対してどれ位の位置まできているのかを示す値である。
つまり、この値がプラス(+)であれば、上り坂らしい
状態で、マイナス(−)であれば、下り坂らしい状態で
あり、かつその値がプラスで“1”に近い場合は、「も
うアクセルの踏み込みでエンジントルクを増すことは4
速においては限界に近い」ことを示している。このTP
S1、TPS2、TPSの関係を図7に示す。
【0030】次にはステップ30で、各入力値(TPS
限界度LTPS、速度偏差ΔV、加速度α)をそれぞれ
ある値で割って正規化処理し、ステップ31で図9、図
11のファジィルール及びメンバーシップ関数を用いて
ファジィ推論する。そして、ステップ32では、そのフ
ァジィ推論結果yが、所定の判定基準値(この例では、
−0.5)以下かどうか判断し、YESの場合はステッ
プ33でシフトダウン信号を出力する。
【0031】また、現在のギヤ位置が3速の場合は、ス
テップ26からステップ34に進んで3速時の処理を行
う。3速時の処理としては、まずステップ34で図6に
示すようなテーブルから、現在の走行車速における平地
でのTPS値(TPS2)を求める。次に、ステップ3
5で、図8に示すように現在のスロットル開度の実測値
TPSと上記TPS2とから、エンジン負荷ΔTPS=
TPS−TPS2を求める。次にはステップ36で、各
入力値(ΔTPS、速度偏差ΔV、加速度α)をそれぞ
れある値で割って正規化処理し、ステップ37で図1
0、図12のファジィルール及びメンバーシップ関数を
用いてファジィ推論する。そして、ステップ38では、
そのファジィ推論結果yが、所定の判定基準値(この例
では、0.5)以上かどうかを判断し、YESでであれ
ばステップ39でシフトアップ信号を出力する。
【0032】上述のようにシフトダウン信号あるいはシ
フトアップ信号を出力してシフト操作を実行したら、次
にステップ40で車速が一定となるようにパルス制御量
を演算し、その値によりステップ41でスロットル開く
駆動用のパルス信号を出力する。その後スタ−トステッ
プに戻る。
【0033】上記実施例によれば、速度偏差ΔV、加速
度α、スロットル開度を処理した値LTPS(またはΔ
TPS)を入力とするファジィ推論により、シフトダウ
ン、シフトアップの制御を行うようにしたので、シフト
操作が適確に行われるようになり、乗り心地が改善され
る。
【0034】なお、ファジィ推論の仕方は、上記実施例
のものに限定されない。また、特にスロットル開度検出
値に所定の処理を施した値をファジィ推論の入力パラメ
ータとしているが、この処理値としては、上記実施例の
もの以外でも採用可能である。例えば、上記実施例で
は、4速時の処理において、スロットル開度制限度LT
PSを用いているが、これに代えて3速時の処理におけ
るエンジン負荷ΔTPSを用いることも、正規化処理の
仕方を変更すれば可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、速度偏差、加速度、ス
ロットル開度を処理した値を入力とするファジィ推論に
より、シフトダウン、シフトアップの制御を行うように
したので、以下の効果を奏する。 (1)シフトダウン状態からシフトアップへ復帰するタ
イミングを、タイマーによる時間で一律に設定していな
いため、不要なシフトアップやシフトダウンがなくな
り、乗り心地が改善される。 (2)シフトチェンジ直後アクセル開度が過渡的に大き
く変化する場合でも、ファジィルールを適用することで
影響を取り除き、正しい負荷状態を検出して、実際の道
路面の状況やエンジン負荷に合った適切な変速制御が可
能となる。 (3)スロットル開度を処理した値(勾配推定値)だけ
でシフト動作の判断をするのではなく、より多くの因子
に基づくファジィ推論によりシフト動作の判断をしてい
るので、ワゴン車や小型車のように重量変化率の大きい
車両の場合にもより正確な判断が可能となり、適切なシ
フト操作が可能となる。 (4)速度偏差だけでシフト操作の判断をしているので
はなく、アクセルの踏み込み具合と加速度と速度偏差を
入力としたファジィ推論でシフト動作の判断をしている
ので、より運転者の感覚に合った違和感のないシフト動
作をする定速走行装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用定速走行装置の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】同実施例の制御内容を示すフローチャートであ
る。
【図3】同実施例における自動変速機の変速プログラム
のテーブルを示す図である。
【図4】同実施例における車速とスロットル開度制限値
(TPS制限値)の関係を示す図である。
【図5】同実施例における平地での4速時のスロットル
開度TPSと車速の関係を示す図である。
【図6】同実施例における平地での3速時のスロットル
開度TPSと車速の関係を示す図である。
【図7】上記TPS制限値と平地でのTPS値と実測T
PS値とからスロットル開度限界度LTPSを求める際
の説明に供する図である。
【図8】上記平地でのTPS値と実測TPS値とからエ
ンジン負荷ΔTPSを求める際の説明に供する図であ
る。
【図9】4速時のファジィ推論に用いるファジィルール
を示す図である。
【図10】3速時のファジィ推論に用いるファジィルー
ルを示す図である。
【図11】4速時のファジィ推論に用いるメンバーシッ
プ関数を示す図である。
【図12】3速時のファジィ推論に用いるメンバーシッ
プ関数を示す図である。
【符号の説明】
1 速度設定部(速度設定手段) 2 速度センサ部 3 走行速度計測部 4 タイマー 5 速度偏差算出部 6 加速度演算部 9 TPS(スロットル開度)処理部 10 ギヤ位置検出部 11 ギヤシフトファジィ推論部 12 ギヤシフト判定部 13 自動変速機制御信号発生部 14 スロットル制御用パルス演算部 15 アクチュエータ駆動回路 16 スロットルアクチュエータ 17 スロットル弁 18 自動変速機制御装置 19 スロットル開度検出部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 61/00 8207−3J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の目標速度を設定する速度設定手段
    と、 車両の走行速度を検出する速度検出手段と、 上記目標速度と走行速度の偏差を演算する速度偏差演算
    手段と、 上記速度検出手段の検出した走行速度により車両の加速
    度を演算する加速度演算手段と、 車両の駆動力を制御するスロットル弁の開度を検出する
    スロットル開度検出手段と、 上記速度偏差演算手段の演算した速度偏差と、上記加速
    度演算手段の演算した加速度と、上記スロットル開度検
    出手段の検出値に所定の処理を施した値と、を入力パラ
    メータとしてギヤシフト動作の判断値をファジィ推論
    し、ファジィ推論により得た判断値と所定の基準値との
    比較に基づいてギヤシフト信号を出力するギヤシフト制
    御手段と、 上記ギヤシフト信号に応答してギヤシフト動作を行う自
    動変速手段と、 上記速度偏差を無くすようにスロットル弁の開度を制御
    するスロットル制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用定速走行装置。
JP3308478A 1991-10-28 1991-10-28 車両用定速走行装置 Pending JPH05116558A (ja)

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JP3308478A JPH05116558A (ja) 1991-10-28 1991-10-28 車両用定速走行装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005180695A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Hyundai Motor Co Ltd 車両用自動変速機の変速制御方法及びシステム
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