JP3126525B2 - 自動車の自動変速制御装置 - Google Patents

自動車の自動変速制御装置

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JP3126525B2 JP04324514A JP32451492A JP3126525B2 JP 3126525 B2 JP3126525 B2 JP 3126525B2 JP 04324514 A JP04324514 A JP 04324514A JP 32451492 A JP32451492 A JP 32451492A JP 3126525 B2 JP3126525 B2 JP 3126525B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の変速制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の変速制御装置は、車速及びスロ
ットル開度を電気信号として検知し、車速及びスロット
ル開度を変数としてあらかじめ設定されている変速パタ
ーンに基づいて、現在の車速及びスロットル開度に対応
する所定の変速段を選択する。変速パターンは複数組設
定されており、運転者の操作により選択される。
【0003】また、変速パターンの選択は運転者の運転
操作により自動的に切り替えるようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の変速機の制御は
車速及びスロットル開度を変数としてあらかじめ設定さ
れている変速パターンに基づいて、現在の車速及びスロ
ットル開度に対応する所定のギア位置を選択するように
してある。
【0005】また、特公昭63−45976号公報に
は、吸気管圧力からトルクを求め、トルクから変速比
(内燃機関の回転数/車速)を決定する技術が公開され
ている。これらの方法では運転状況の変動、特に走行負
荷の変化に対して的確な変速を行うことが困難であっ
た。たとえば平坦路または緩い下り坂では、登り坂に比
べて早めにシフトアップすることにより運転を損なわず
しかも燃費が向上すると考えられるが、従来はアクセル
開度と車速のみから変速を行っていたので、このような
変速は行えなかった。
【0006】また発進加速の際の車重による加速特性の
変化に対応するように変速制御を行うことが車両の軽量
化に伴って重要となる。そこで走行負荷ならびに車重を
推定し、加速の際には車重ならびに走行負荷によって変
速パターンを変化させ、また減速の際にも走行負荷に応
じて変速パターンを変えることによって、燃費が向上し
運転状況に応じた的確な変速が行えると考えられる。
【0007】この様に、従来技術は、変速パターンが代
表的な2〜3の運転状況に基づいて決められているた
め、運転状況を的確に反映した変速が行えない場合があ
った。その結果燃費の悪化をまねくことが多かった。
【0008】本発明の第1の目的は、トルクを求めるこ
とにより、精度良く走行負荷を推定し、走行負荷にあわ
せた変速を実行する自動車の自動変速制御装置を提供す
ることである。
【0009】さらに、勾配の推定及びその利用に関し
て、従来の装置は、特開平3ー24362号公報に記載
のように、車速やスロットル開度やその変化速度から勾
配の状況を判断し(勾配の値ではなく、勾配が大きいか
小さいかというふうに定性的に判断する)、勾配に応じ
た変速をしているが、勾配を正確に求めて、快適な運転
環境を提供するという点に関して、不十分であった。
【0010】なお、勾配を精度良く、かつきめ細かく求
めようとするとエンジンの状態や変速機の機械特性の影
響を受ける場合がある。例えば、スロットル開度の急
変、ブレーキ時、また変速中などの場合には勾配の判定
に誤差が生じやすいという課題がある。
【0011】本発明の第2の目的は、勾配を高精度に推
定する勾配推定装置を提供することである。
【0012】上記の場合に、出力軸トルクを算出し、加
速トルクを車速の微分より高精度に求めるものである
が、エンジンや変速機の機械的特性により、推定誤差が
生じる場合がある。そこで本発明ではきめ細かく勾配を
推定する場合の課題であるエンジンや変速機の機械的特
性による推定誤差を機械特性の物理現象に合わせてその
誤差のノイズを取り去るようにして、勾配を提供し制御
に供給するものである。
【0013】すなわち、本発明の第3の目的は、精度の
高い勾配推定を安定して出力する勾配推定装置を提供す
ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】記第1の目的を達成す
るための第一の発明に係る自動変速機の制御装置は、エ
ンジン特性と関連付けて前記自動変速機の入力トルクを
推定する第一入力トルク推定手段と、トルクコンバータ
特性と関連付けて前記自動変速機の入力トルクを推定す
る第二入力トルク推定手段と、前記トルクコンバータの
入力回転数と出力回転数との比である回転比を求める回
転比演算手段と、前記回転比演算手段で求めた前記回転
比が所定値以上のとき、前記第一入力トルク推定手段で
推定された推定入力トルクに基づいて、前記トルクコン
バータの出力トルクを求め、前記回転比演算手段で求め
た前記回転比が所定値未満のとき、前記第二入力トルク
推定手段で推定された推定入力トルクに基づいて、前記
トルクコンバータの出力トルクを求める出力トルク演算
手段と、前記出力トルク演算手段で求められた前記出力
トルクに応じて前記自動変速機を制御する制御手段と、
を有することを特徴とするものである。上記目的を達成
するための第二の発明に係る自動変速機の制御装置は、
上記第二の発明に係る自動変速機の制御装置において、
前記所定値は、0.8であることを特徴とするものであ
る。上記目的を達成するための第三の発明に係る自動変
速機の制御装置は、エンジン特性と関連付けて前記自動
変速機の入力トルクを推定する第一入力トルク推定手段
と、トルクコンバータ特性と関連付けて前記自動変速機
の入力トルクを推定する第二入力トルク推定手段と、前
記第一入力トルク推定手段で推定された推定入力トルク
と、前記第二入力トルク推定手段で推定された推定入力
トルクとの差を記憶する記憶手段と、前記第一入力トル
ク推定手段で推定された推定入力トルクを、前記記憶手
段に記憶された推定入力トルク差によって補正し、補正
された推定入力トルクに基づいて、前記トルクコンバー
タの出力トルクを求める出力トルク演算手段と、前記出
力トルク演算手段で求められた前記出力トルクに応じて
前記自動変速機を制御する制御手段と、を有することを
特徴とするものである。上記目的を達成するための第四
発明に係る自動変速機の制御装置は、上記第一から
三のいずれかの発明に係る自動変速機の制御装置におい
て、前記自動変速機の変速比を求める変速比演算手段
と、車両の速度を求める速度演算手段と、車両の加速度
を求める加速度演算手段と、前記出力トルク演算手段で
求められた前記出力トルクと前記変速比演算手段で求め
られた前記変速比とに基づいて、車両の駆動軸トルクを
求める駆動軸トルク演算手段と、前記駆動軸トルク演算
手段で求められた前記駆動軸トルクと、前記速度演算手
段で求められた前記速度と、前記加速度演算手段で求め
られた前記加速度とに基づいて、車両の走行抵抗を求
め、該走行抵抗から道路勾配を求める道路勾配演算手段
と、を有することを特徴とするものである。上記第1の
目的を達成するための第五の発明に係る自動変速機の制
御装置は、上記第四の発明に係る自動変速機の制御装置
において、前記制御手段は、前記道路勾配演算手段で求
められた前記道路勾配に応じて、前記自動変速機の変速
比を制御することを特徴とするものである。
【0015】また、走行負荷のみならず、推定された自
動車の車重と走行負荷とより変速するために、自動車の
車重の推定を行なう車重推定手段と、出力トルクの推定
を行なうトルク推定手段と、加速度信号を受付ける加速
度入力手段と、得られた車重、出力トルク、加速度から
走行負荷を推定する走行負荷推定手段と、複数の変速ス
ケジュ−ルの記憶手段と、得られた車重と走行負荷に応
じて上記変速スケジュ−ルから一つを選択し、選択され
た変速スケジュ−ルに従ってギア位置の決定を行なうギ
ア位置決定手段とを有することとしてもよい。
【0016】本発明は、上記第2の課題を解決するため
に、道路の勾配を推定する勾配推定装置において、車両
のトルクを算出するトルク算出手段と、車速を検出する
車速検出手段とを有し、上記車速より走行抵抗を求め、
上記車両のトルクから上記走行抵抗を減算して勾配抵抗
を求めることにより、道路の勾配を推定することとした
ものである。
【0017】また、上記第3の課題を解決するために、
上記勾配推定装置において、推定された勾配に含まれる
ノイズを除去するノイズ除去部を有し、上記ノイズ除去
部は、ノイズが発生していることを判定する判定部を有
し、ノイズが発生している時に、その時の推定値を無効
とすることとしたものである。
【0018】
【作用】上記第1の課題を解決するために、自動車の自
動変速制御装置において、負荷計算手段は、自動車の負
荷を計算する。出力トルク推定手段は、駆動系のトルク
特性を参照して、出力トルクを算出する。走行負荷推定
手段は、上記負荷と出力トルクとより走行負荷を推定す
る。変速スケジュール可変制御部は、上記走行負荷と上
記変速スケジュ−ルより実走行時の自動変速機の変速ス
ケジュールを決定する。
【0019】また、走行負荷のみならず、推定された自
動車の車重と走行負荷とより変速するために、自動車の
自動変速制御装置において、車重推定手段は、自動車の
車重の推定を行なう。トルク推定手段は、出力トルクの
推定を行なう。加速度入力手段は、加速度信号を受付け
る。負荷推定手段は、得られた車重、出力トルク、加速
度から走行負荷を推定する。記憶手段は、複数の変速ス
ケジュ−ルを記憶する。ギア位置決定手段は、得られた
車重と走行負荷に応じて上記変速スケジュ−ルから一つ
を選択し、選択された変速スケジュ−ルに従ってギア位
置の決定を行なう。 上記第2の課題を解決するため
に、道路の勾配を推定する勾配推定装置において、トル
ク算出手段は、車両のトルクを算出する。車速検出手段
は、車速を検出する。上記車速より走行抵抗を求め、上
記車両のトルクから上記走行抵抗を減算して勾配抵抗を
求めることにより、道路の勾配を推定する。
【0020】また、上記第3の課題を解決するために、
上記勾配推定装置において、判定部は、ノイズが発生し
ていることを判定する。そして、ノイズ除去部は、ノイ
ズが発生している時に、その時の推定値を無効とする。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図に従って説明する。
なお以下の説明では変速比またはギア比はトランスミッ
ションのギア比とファイナルギア比をかけたものとす
る。本発明の構成の概略を図1に示す。
【0022】スロットル開度を検知するスロットル開度
検知手段101からはスロットル開度121が、車重推
定手段106およびエンジン発生トルク推定手段108
およびギア位置決定手段109に出力される。
【0023】加速度を検知する加速度検知手段102か
らは加速度122が車重推定手段106および負荷推定
手段110に出力される。
【0024】車速を検知する車速検知手段103からは
車速123が車重推定手段106およびギア位置決定手
段109に出力される。
【0025】エンジン回転数を検知するエンジン回転数
検知手段104からはエンジン回転数124がトルクコ
ンバータ発生トルク推定手段107およびエンジン発生
トルク推定手段1001に出力される。トルクコンバー
タ発生トルク推定手段107およびエンジン発生トルク
推定手段108は、トルク推定手段である。
【0026】タービン回転数を検知するタービン回転数
検知手段105からはタービン回転数125がトルクコ
ンバータ発生トルク推定手段107に出力される。
【0027】車重推定手段106ではスロットル開度1
21、加速度122、車速123をもとにして車重の推
定が行われ、推定された車重126はギア位置決定手段
109および負荷推定手段110に出力される。
【0028】トルクコンバータ発生トルク推定手段10
7ではエンジン回転数124、タービン回転数125か
らトルクコンバータの発生トルクの推定が行われる。推
定されたトルクコンバータの発生トルク1022は負荷
推定手段110に出力される。
【0029】エンジン発生トルク推定手段1001では
スロットル開度121、エンジン回転数124からエン
ジン発生トルク1015の推定が行われる。推定された
エンジン発生トルク1015はトルクコンバータ発生ト
ルク推定手段107に出力される。
【0030】負荷推定手段110では推定車重126、
トルクコンバータの推定発生トルク1022から負荷ト
ルクの推定が行われる。推定された負荷トルク128は
ギア位置決定手段109に出力される。
【0031】ギア位置決定手段(変速スケジュ−ルの記
憶手段でもある)109ではスロットル開度121、車
速123、車重126、負荷トルク1028をもとにギ
ア位置129の決定が行われる。決定されたギア位置1
29は油圧駆動手段111に出力される。
【0032】油圧駆動手段111では決定されたギア位
置になるように自動変速機のクラッチの駆動油圧が決定
されクラッチを駆動する。
【0033】図2は、本発明において用いられるエンジ
ン駆動系とその制御ユニットの構成を示している。エン
ジン201及びトランスミッション202からはそれぞ
れの運転状態を示す信号がATコントロールユニット2
03に出力される。また車両信号207及びASCDコ
ントロール(定速走行制御)ユニット信号208もAT
コントロールユニット203に入力される。ATコント
ロールユニット203ではこれらの信号からギア位置を
決定しトランスミッション202に変速指令信号206
を出力する。
【0034】図3は図2において示された信号の詳細な
説明である。信号304から信号307までがエンジン
からの信号204に対応し、信号308から310まで
がトランスミッションからの信号205に対応し、信号
311から信号314までが車両信号207に対応し、
信号315,316がASCDコントロールユニット信
号208に対応し、信号317から信号321までがA
Tコントロールユニット信号206に対応する。これら
の信号は入力信号処理ユニット302を介してATコン
トロールユニット301に入力され、ATコントロール
ユニット301から出力信号処理ユニット303を介し
て出力される。
【0035】車重推定の方法はスロットルを踏み込んだ
ときの加速度、車速の加速対応が車重によって違うこと
を利用して加速応答波形から車重を認識する方式であ
る。この方式では、車重測定用のセンサを用いることに
よってコストをあげることがなく、自動変速機の変速制
御を行うのに十分な精度で車重を推定することができ
る。
【0036】図4は車重推定手段の詳細なブロック図で
ある。加速度検知手段401から加速度411が時系列
化手段(加速度入力手段)405および時系列化開始信
号発生手段404に出力される。車速検知手段402か
ら車速412が時系列化手段405に出力される。スロ
ットル開度検知手段403からスロットル開度413が
時系列化手段405および時系列化開始信号発生手段4
04に出力される。
【0037】時系列化開始信号発生手段404では加速
度411とスロットル開度413の両方の信号を見てス
ロットルが踏み込まれ、加速度が立ち上がった時つまり
加速応答波形に対して時系列化を開始させるように時系
列化手段405に信号を送る。
【0038】時系列化手段405では時系列化開始信号
416が出力された時点から、加速度、車速、スロット
ル開度を時系列化して時系列信号414をニューロ車重
推定手段406に出力する。ニューロ車重推定手段40
6では加速度、車速、スロットル開度の時系列信号41
4を入力して車重の推定を行い推定車重415を出力す
る。
【0039】図5は加速度、車速、スロットル開度の加
速応答の時系列化について説明した図である。加速度が
あらかじめ定められたしきい値αthを越えた時点tsoか
ら時系列化を開始し、周期Δtで加速度、車速、スロッ
トル開度をサンプリングする。
【0040】加速度にしきい値を設けた理由を図6に示
す。加速時に時系列化を行う目的でスロットル開度にし
きい値を設け、スロットル開度の立ち上がりに同期して
サンプリングを開始することにした場合、スロットル開
度の踏み方に個人差があるため前後加速度の立ち上がり
にずれが生じてしまう。このずれを解消するために加速
度にしきい値を設け、加速度がしきい値を越えた時点か
らサンプリングを開始することにしている。
【0041】図7に時系列化開始信号発生手段の処理の
手順を示す。まずスロットル開度が閉じていることを確
認する。次にスロットルが設定されたしきい値を越え、
立ち上がったあと、加速度がしきい値を越えた時点から
時系列化を開始する。
【0042】図8に図5の時系列化開始信号発生手段の
処理の流れを示す。
【0043】step801:スロットル開度が閉じて
いればstep702へ。そうでなければstep70
1へ。
【0044】step802:スロットル開度がしきい
値θthを越えたならstep703へ。そうでなければ
step702へ。
【0045】step803:加速度αがしきい値αth
を越えたならstep704へ。そうでなければste
p703へ。
【0046】step804:時系列化開始信号を出力
する。
【0047】図9は車重推定に用いるニューラルネット
の学習方法を示した図である。車重推定手段901は入
力層、中間層、出力層の3層からなるラメルハート型の
ニューラルネットで構成されている。各層にはユニット
があり各層間のユニットの間は枝によってつながってい
る。信号は入力層→中間層→出力層と伝わっていく。枝
には重みが与えられておりユニットから出力された信号
は枝の重みを乗算されて次のユニットの入力となる。各
ユニットでは入力信号の和からシグモイド関数を用いて
変換が行われ出力される。
【0048】ニューラルネットの車重学習は加速度、車
速、スロットル開度が入力されたときの推定車重と実車
重との誤差が小さくなるように各枝の重みを変更するこ
とによって行われる。いろいろなスロットル開度の踏み
込み方に対応するために、あらかじめ一つの車に対して
車重、スロットル開度を変えて加速応答波形を図4に示
す時系列化方法によって実験によって測定しておき、ニ
ューラルネットに加速度、速度、スロットル開度の時系
列波形を入力して推定車重911を出力させる。そして
実車重912との誤差913を求める。
【0049】重み変更手段902では推定車重911と
実車重912との誤差913を基に各層間の枝の重みを
誤差が小さくなるように変更する。重みの変更アルゴリ
ズムはバックプロパゲーションアルゴリズムが代表的で
あるが他のアルゴリズムを用いてもよい。
【0050】走行負荷を推定し、それに応じて変速制御
を行うための方法は、出力トルクを推定し、推定出力ト
ルクと加速度、推定車重から運動方程式を解いて走行負
荷を求めることにした。
【0051】出力トルクの推定方法はトルコンの滑りと
回転数からトルコン特性に従って出力トルクを推定する
方法とエンジンの回転数とスロットル開度からエンジン
トルク特性に従って推定トルクを求める方法がある。
【0052】トルコンの滑りから出力トルクを推定する
方法はトルコンの滑りが大きい、すなわち入力と出力の
回転比が小さいときには精度よく推定することができる
が、滑りが小さいところ、すなわち入力と出力の回転比
が大きいところでは精度が悪くなる。
【0053】一方エンジンの特性から出力トルクを推定
する方法は運転の全領域で精度は一定だが、補機類やエ
アコンの稼働に必要なトルクがわからないという問題が
ある。そこでトルコンの滑りの大きい領域ではトルコン
から出力トルクを推定し、同時に補機やエアコンの稼働
に必要なトルクも推定し、トルコンの滑りの小さい領域
ではエンジンからの推定トルクに先に求めておいた補機
類のトルクを引いて出力トルクとすることにした。
【0054】図10は出力トルクの推定方法および負荷
の推定方法を表した図である。エンジンの発生トルクか
ら出力トルクを推定するにはスロットル開度1011と
エンジン回転数1012からエンジントルクマップエン
ジン発生トルク推定手段)1001を用いてエンジン出
力トルク1015を求める。エンジン出力トルク101
5から補機等の負荷トルク1016を引いたものにトル
コンのトルク比1017をかけてエンジン回転数から求
めたタービントルク1014を求める。
【0055】またトルコンのポンプ回転数(エンジン回
転数)1012とタービン回転数1013から出力トル
クを求めるにはタービン回転数1013とエンジン回転
数1012からタービン回転数とエンジン回転数の比N
t/Neを求め、トルコントルク特性マップ1002から
トルコンのトルク比1017とポンプトルク容量係数τ
1018を求める。トルコンのポンプトルク容量係数τ
1018にエンジン回転数1012の2乗をかけポンプ
トルクを求める。さらにこれにトルク比1017をかけ
てタービントルク1019を求める。
【0056】補機トルク推定手段1003ではエンジン
からの推定タービントルク1014とトルコンからの推
定タービントルク1019を比較し、タービン回転数と
エンジン回転数の比Nt/Neが0.8より小さいときは
エンジンからのタービン出力トルク1014とトルコン
からのタービン出力トルク1019との誤差がなくなる
ように推定補機トルク1016を出力する。タービン回
転数とエンジン回転数の比Nt/Neが0.8より大きい
ときは最新の推定補機トルクTacc1016を出力す
る。
【0057】ここでNt/Ne=0.8で切り替えるこ
ととしたが、0.8という値は、トルクコンバータの特
性により変わるが、トルクコンバータのクラッチポイン
ト付近の値を用いると良い。これは、トルコンのポンプ
容量係数の誤差が大きくなるNt/Neの値がクラッチ
ポイントを境にするからである。
【0058】タービントルク推定手段1004ではトル
コンのタービン回転数とエンジン回転数の比Nt/Ne1
021が0.8より小さい時はトルコンからタービント
ルクを推定トルクとして出力し、0.8より大きいとき
はエンジンからのタービントルクを推定タービントルク
として出力する。このようにして求めた推定タービント
ルク1022にギア比r1024をかけて推定出力トル
クTo1023を求める。推定走行負荷トルクTL102
8はこの推定出力トルク1023から推定車重にタイヤ
の有効径と加速度1026をかけたものを引いて求め
る。
【0059】図11はエンジントルクマップを(a)に、
トルコン特性マップを(b)に表したものである。エンジ
ントルクマップはエンジンの回転数を横軸にとり、スロ
ットル開度をパラメ-タとして、発生トルクを表してい
る。トルコン特性マップは横軸にトルコンの入力と出力
の回転比をとりポンプトルク容量係数τとトルコンの入
力と出力のトルク比tを表している。
【0060】図12は補機トルク推定手段1003の処
理の流れを表したものである。以下に処理の流れを示
す。
【0061】STEP1201:補機トルクTacc=
0とする。
【0062】STEP1202:トルコンの回転比eが
0.8より小さいときはSTEP1203へ。そうでな
いときはSTEP1202へ。
【0063】STEP1203:エンジンからの推定タ
ービントルクTt1とトルコンからの推定タービントルク
Tt2の差を求める。Terr=Tt1−Tt2 STEP1204:補機推定トルクを求める。Tacc=
Tacc+Terr/t 但しtはトルコントルク比 図13はエンジンからの推定タービントルクを求める処
理の流れである。以下にその処理を示す。
【0064】STEP1301:エンジン回転数Neと
スロットル開度TVOの値を読み込む。
【0065】STEP1302:エンジン回転数Neと
スロットル開度TVOからエンジントルクマップに従っ
てエンジントルクTeを求める。
【0066】STEP1303:エンジントルクTeか
ら補機トルクTaccを引いてトルコンのトルク比tをか
けてエンジンからのタービントルクTt1を求める。
【0067】図14はトルコンの回転からタービントル
クを求める処理の流れである。以下にその処理を示す。
【0068】STEP1401:車速Vsp、エンジン回
転数Ne、ギア比rの値を読み込む。
【0069】STEP1403:タービン回転数を車速
とタイヤの有効径rwから計算する。
【0070】STEP1405:トルコンの回転比eを
求めトルコン特性マップからポンプトルク容量係数τと
トルコンのトルク比tを求める。
【0071】STEP1406:エンジン回転数Neを
2乗したものにポンプトルク容量係数τをかけて、ポン
プトルクTpを求め、さらにポンプトルクTpにトルコン
のトルク比tをかけてトルコンからのタービントルクT
t21019を求める。
【0072】なおこの処理は車速からタービン回転数を
求めるかわりに直接タービン回転数を求めてもよい。こ
の場合STEP1401,STEP1403は以下の処
理で置き換えられる。
【0073】STEP1402:エンジン回転数Neの
値を読み込む。
【0074】STEP1404:タービン回転数Ntの
値を読み込む。
【0075】図15は推定出力トルクと加速度から推定
負荷トルクTLを求める処理の流れである。以下に処理
を示す。
【0076】STEP1501:トルコンの回転比eが
0.8より小さいならばSTEP1502へ、そうでな
ければSTEP1503へ。
【0077】STEP1502:推定タービントルクT
tをトルコンからのタービントルクTt2とする。STE
P1504へ。
【0078】STEP1503:推定タービントルクT
tをエンジンからのタービントルクTt1とする。
【0079】STEP1504:推定タービントルクT
tにギア比rをかけて推定出力トルクToを求める。
【0080】STEP1505:推定出力トルクToか
ら推定車重Mに有効タイヤ径rwと加速度αをかけたも
のを引いて推定負荷トルクTLを求める。
【0081】図16は補機類のトルクを求める別の方法
を示している。この方法は補機類のトルクをあらかじめ
機器ごとに設定しておきその機器がONになっていると
きにはその値を加えるというものである。この図ではエ
アコンのトルクを例にとっている。
【0082】STEP1601:Tacc=0 STEP1602:エアコンがONになっていればST
EP1603へ、そうでなければ終りへ。
【0083】STEP1630:Tacc=Tacc+Tac 次に推定負荷及び推定車重をもとに変速パターンを変え
る制御について説明する。図17は推定車重および推定
負荷からギア位置を決定するギア位置決定手段のブロッ
ク図である。
【0084】シフトアップ変速線選択部1701は車重
信号1711および負荷信号1712を入力とし、シフ
トアップ変速線1714をギア位置最終決定手段170
3に出力する。シフトダウン変速線選択部1702は負
荷信号1712を入力としてシフトダウン変速線171
5を出力する。ギア位置最終決定手段1703は車速信
号1716とスロットル開度信号1717とシフトアッ
プ変速線1714とシフトダウン変速線1715を入力
として変速信号1713を出力する。
【0085】図18はシフトアップとシフトダウンの車
重と負荷による制御について示したものである。シフト
アップの場合には図18(a)のような変速マップを用
い、シフトダウンの場合には(b)のような変速マップを
用いる。
【0086】シフトアップの場合には車重、負荷が大き
くなるにつれ変速線は1,2,3と移動する。またシフ
トダウンの場合には負荷が大きくなるにつれA,B,C
と変速線が移動する。
【0087】シフトダウンの場合に変速線Aがスロット
ル開度が小さい場合に車速が高いほうに変速線が移動し
ているのはエンジンブレーキを意図している。
【0088】上記の実施例では、車重と走行負荷から変
速線を決定したが、走行負荷のみから変速線を決定する
こととしても良い。
【0089】上記の実施例では、予め設定された変速線
のいずれかを選択したが、推定負荷や車重や勾配から変
速線を連続的に変えることとしても良い。連続的に変え
る方法としては、交差しない2つの変速線を用い、これ
を例えば、車速方向に内分または外分することとすれば
良い。以下これを説明する。
【0090】図19に傾斜角(勾配)と車重から変速線
を決定する自動車の自動変速制御装置のブロック図を示
す。
【0091】本装置は、勾配抵抗算出部(負荷推定手
段)1901と、連続可変量算出部1902と、連続可
変部1903と、変速パターンA記憶手段1904と、
変速パターンB記憶手段1905とを有する。連続可変
量算出部1902と、連続可変部1903とは変速スケ
ジュール可変制御部であり、変速パターンA記憶手段1
904と、変速パターンB記憶手段1905とは、変速
スケジュールの記憶手段である。
【0092】勾配抵抗算出部(負荷推定手段)1901
は、勾配θと、車重Wとを入力されて、以下の数1によ
り、勾配増分抵抗ΔLを求める。
【0093】
【数1】
【0094】連続可変量算出部1902は、以下の数
2、数3により連続可変量Zを求める。
【0095】
【数2】
【0096】
【数3】
【0097】ここで、yは勾配相当係数であり、上記の
数2よりy≒W・θ/Wstで求めても良い。Wst
は、デフォルトで設定されている標準車重、εは、連続
可変量変換係数である。
【0098】連続可変部1903は、連続可変量Zより
以下の数4で示すxを求め、このxとスロットル開度よ
り図20に示すように可変に変速線を求めて、ギヤ位置
を決定する。
【0099】
【数4】
【0100】変速パターンA,Bは、変速パターンA記
憶手段1904と、変速パターンB記憶手段1905か
ら送られてくる。これにより、勾配に応じた滑らかな変
速が可能となる。
【0101】次に、車重と勾配と加速要求からギヤ位置
を決定する場合について述べる。この場合は、上記の図
19において勾配増分抵抗を以下のように求める。勾配
増分抵抗を求めた後の処理は、図19のままである。ま
ず、図21(a)に示すスロットル開度の時間変化を測
定する。次に、図21(b)に示す様に、スロットル開
度の時間微分を求める。これらのスロットル開度の時間
微分、スロットル開度より予め定められた関数関係に基
ずいて、以下の数5により加速要求αを求める。
【0102】
【数5】
【0103】加速要求αを求めた結果の1例を図21
(c)に示す。この様にスロトル開度およびスロトル開
度の微分が1定値以上のときに加速要求があるとする。
【0104】得られた加速要求αと車重Wと勾配θとよ
り、以下の数6により勾配増分抵抗ΔLを求める。
【0105】
【数6】
【0106】上記に依れば、加速要求も考慮した滑らか
な変速が可能となる。
【0107】以上述べたように本発明に依れば、自動車
の運転特性から車重を推定し、出力トルクについてはト
ルコンのすべりまたはエンジンの回転数とスロットル開
度から推定して、出力トルクと加速度から走行負荷を推
定し、シフトアップ時には車重および走行負荷の両方を
利用して変速線を移動し、シフトダウン時には走行負荷
のみを考慮して変速線を移動することにより、燃費が向
上し、運転状況に応じた的確な変速が可能となる。
【0108】なお、本実施例は、車重を推定することと
してが、本発明は、これに限られるものではなく、車重
をセンサにより、直接計測することとしても良い。
【0109】つぎに、本発明のうち勾配推定及びそれを
利用した変速制御装置について述べる。図42は、本発
明の1実施例のブロック図であり、図43、44は勾配
推定部、図45、46はトルク推定部のブロック図であ
る。図47は勾配推定例のチャート図である。図48は
本発明に係るノイズ除去部をホールド機能により実現し
た具体的な構成ブロック図である。図49はスロットル
加減速によるノイズ除去の処理手順を示すブロック図、
図50はスロットル加減速判定のフローチャート図、図
51はスロットル開度差分によるノイズ除去の処理手順
を示すタイムチャート図、図52はブレーキ操作判定に
よるノイズ除去の処理手順を示すブロック図、図53は
ブレーキ操作判定によるノイズ除去の処理手順のタイム
チャート図、図54は車速ホールド判定によるノイズ除
去の処理手順のブロック図、図55は車速ホールド判定
によるノイズ除去の処理を示すタイムチャート図、図5
6は加速度によるノイズ除去の処理手順を示すブロック
図、図57は加速度によるノイズ除去の処理手順のタイ
ムチャート図、図58は複合要因が重なった時のホール
ド例、図59は複合要因の和としてのホールド信号の生
成ブロック図、図60はマスクフラグによるノイズ除去
の実現例である。
【0110】図61は変速機制御への応用の1実施例、
図62は変速機制御への応用の他の実施例、図22は変
速パターン生成のブロック図、図23は変速パターン可
変量X算出のブロック図、図24は変速パターン勾配分
可変量関数のグラフ、図25は変速機制御への応用の他
の実施例、図26は変速パターン切り換えで使う変速パ
ターン、図27は勾配対応変速機制御を行うハード構成
図、図28はエンジン、変速機の構成図、図29は車速
計測の処理を示すタイムチャート図、図30は車速計測
の処理手順を示すブロック図、図31はN分周の周期計
測による車速計測の処理手順を示すブロック図、図32
は可変分周の周期計測による車速計測の処理手順を示す
ブロック図、図33はヒステリシス付可変分周の周期計
測による車速計測の処理手順を示すブロック図、図34
はヒステリシス付可変分周の動作を示すグラフ図であ
る。
【0111】図35はタービンセンサとエンジン回転セ
ンサによる速度比eの計算処理手順を示すブロック図、
図36は車速センサとエンジン回転センサによる速度比
eの計算処理手順を示すブロック図、図37はトルコン
トルクとエンジントルクの切り換え処理手順を示すブロ
ック図、図38はトルコントルクとエンジントルクの切
り換えによる出力軸トルク推定部の処理手順を示すブロ
ック図、図39は悪路によるノイズ除去の処理手順を示
すブロック図、図40はノイズ除去全体の処理手順を示
すブロック図、図41はエンジントルク特性によるポン
プトルク推定の処理手順を示すブロック図である。
【0112】まず、図42において、本発明に係る勾配
対応自動車制御装置は、勾配推定装置と自動車制御部5
とを有する。勾配推定装置は、勾配推定部1と、ノイズ
除去部3とを有する。勾配対応自動車制御装置は、車
速、スロットル開度、エンジン回転数、及びギヤ位置等
の自動車のエンジン及び自動変速機の内部状態より、勾
配推定部1で勾配を推定し、推定勾配2を車速、スロッ
トル開度、エンジン回転数、ギヤ位置及びブレーキの作
動に係わるブレーキ信号等の自動車のエンジン及び自動
変速機の内部状態より推定勾配に重畳する機械的メカニ
ズムにより発生するノイズを除去するノイズ除去部3を
付加する。
【0113】ここで、推定勾配に重畳する機械的メカニ
ズムは予めその特性を把握し、プログラムされ、上記内
部状態よりノイズ除去信号を生成するものである。例え
ば、自動変速機の変速中は、変速中であることをギア位
置から求め、その変速中及び、その後に及ぶ影響の時間
区間をノイズ除去時間帯としてノイズを除去する。ここ
で上記その後に及ぶ時間区間とは内部の処理のローパス
フィルタにより発生するものでその対策も実施してい
る。ノイズ除去後の推定勾配4を用い自動車制御部5で
は、例えば自動変速機(AT)の変速パターンを勾配に
応じて可変化する。
【0114】具体的には、高速時の変速頻度が増すビジ
ィシフトの回避を勾配5−6%を参考にして、ビジィシ
フトの開始の確認及びその終了検出に使う。ビジィシフ
トの回避は最高速段のギア位置からシフトダウンしたら
そのギア位置を維持する制御である。
【0115】このほか、景勝地によく見られる登坂屈曲
路のコーナ前での足離しによるアップシフトをなくす変
速パターンの制御がある。これは、勾配が6−7%以上
となると、変速パターンのスロットルが低開度のときの
アップシフトの変速パターンを高車速側にし、アップシ
フトを防止するという制御である。
【0116】また降り坂では、降りの勾配を検知する
と、車速が低いときはエンジンブレーキがかるようにギ
ア位置及びエンジンブレーキ用ワンウェイクラッチの制
御を行なうもので、降り坂を安心して降りることができ
る。
【0117】このほか、車速一定制御では、勾配が先行
的に取得できる特長を活かし、勾配路での応答性を向上
できる。
【0118】このほかにもエンジン制御、電子スロット
ル制御、スリップを防止するブレーキ制御、トラクショ
ン制御、ナビゲーション制御等の自動車の制御をおこな
う。たとえば、ナビゲーションシステムにおいては、自
動車の勾配により、傾斜の評定の誤差の補正ができる。
その効果として、位置評定の累積誤差を小さくすること
ができる。
【0119】図43は図42の勾配推定部1の1実施例
のブロック図を示したものである。まず、図43の考え
方を以下数式により説明する。自動車が走行するときの
走行抵抗FRは下記の数1にしめすようにころがり抵
抗、空気抵抗、勾配抵抗の和からなる。
【0120】
【数7】
【0121】それぞれ下記の数8−10にその表現をし
めす。
【0122】
【数8】
【0123】
【0124】
【数9】
【0125】
【0126】
【数10】
【0127】ここで、Wは自動車総重量、Wrは回転部
相当重量、μrはころがり抵抗係数、μ1は空気抵抗係
数、Aは自動車の全面投影面積、及びθが勾配の角度を
しめす。以上の数7−10を使って、下記の数11に変
形できる。
【0128】
【数11】
【0129】また加速に必要な加速抵抗Fαは下記の数
12となる。
【0130】
【数12】
【0131】ここで下記の数13をもちいて、勾配抵抗
を求めると、下記の数14となり、変形すると、下記の
数15となり、更にトルクで表現すると下記の数16と
なる。
【0132】
【数13】
【0133】
【数14】
【0134】
【0135】
【数15】
【0136】
【0137】
【数16】
【0138】ここで、エンジンそして、トルクコンバー
タ及びギアトレインから伝達される駆動力がFo、駆動
トルクが下記の数17である。
【0139】
【数17】
【0140】また、平地の走行抵抗による平地走行トル
クを下記の数12に示す。
【0141】
【数18】
【0142】車両の加速度αは車速の微分(差分)より
求める。
【0143】図43は数10の展開例のブロック図であ
る。図44は車速の加速度相当量であるDVSPがローパス
フィルタを通した結果を説明する図である。同時に図の
他の実施例でもある。図44固有の効果としては、単体
でDVSPを利用できるため加速度を他の制御に利用できる
という特長がある。
【0144】図45は、駆動トルク(出力軸トルク)T
oを具体的に算出する方法を示す。ここでは、トルクコ
ンバータの機械的特性より求め方式により実現してい
る。トルコントルク特性記憶部1015を利用し、1010を実
行する。その詳細を図46に示す。
【0145】トルクコンバータの入出力回転速度比eの
定義式は下記の数19に示す。
【0146】
【数19】
【0147】トルクコンバータの入力側のポンプトルク
Tpの定義式は下記の数20に示す。
【0148】
【数20】
【0149】さらに出力側のタービントルクの定義式は
下記の数21であり、駆動力トルクToの定義式は下記
の数22で表現される。
【0150】
【数21】
【0151】
【数22】
【0152】この数22の実現ブロック図が図46であ
る。ここではトルクコンバータの特性を用いたが、エン
ジンのトルク特性をスロットル開度とエンジン回転数か
ら予め記憶したマップを検索しアクセサリ負荷を差し引
いたのち使う方式としてもよい。また両者の併用も他の
実現手段である。これらの特長は付加センサなしに算出
できるという効果がある。付加センサとして車両の前後
方向の加速度を検出する加速度センサを追加し、そのセ
ンサが勾配路走行時には勾配抵抗と車両の加速度を重畳
して、検出することを利用し、センサの出力から車速の
微分DVSPを差し引き勾配を求めてもよい。この場合始動
時等、エンジン等の特性が定常に達しない場合でも利用
できるという特長効果がある。
【0153】再度、ブロック図の説明を加える。図43
において、勾配推定の1実施例の動作を説明する。車
速、スロットル開度、エンジン回転数、及びギヤ位置等
車両走行条件より出力軸トルク推定部1010で推定した出
力軸トルクから、車速より平地走行抵抗部1030で求めた
平地走行抵抗と、車速差分部1040で求めた車速の差分に
自動車総重量1050とタイヤ半径1060を掛けたものを引
き、LPF1020に通し、自動車総重量とタイヤ半径1070
で割り、勾配2を求める。この時の車速は出力軸の回転
パルスを周期計測して高精度に求めている。
【0154】図28において、車速計測のためのエンジ
ン、変速機の構成を説明をする。エンジン1110の回転が
AT1120に伝わりトルコンを介して駆動軸に伝わる。駆
動軸に取り付けられた歯車1122が回転すると磁気ピック
アップの車速センサ1121によりパルス信号1123が発生す
る。この回転パルスを周期計測して車速を求める。また
歯車1122と車速センサ1121を車輪軸に設けてもよい。
【0155】図29において、駆動軸または車輪軸に設
けた歯車から車速を求めるタイムチャートの動作説明を
する。歯車1122が回転すると磁気ピックアップの車速セ
ンサ1121によりパルス信号1123が発生する。このパルス
間をクロック1125でカウントし、周期Tを求める。この
周期Tを一定時間Tt毎にサンプリングし、車速1126に
変換する。
【0156】図30において、車速を求めるブロック図
の動作説明をする。パルス信号1123を周期計測部1127に
おいてクロック1125でカウントし周期Tを求め、一定時
間サンプリング部1128でTt毎にサンプリングし、車速
変換部1129で車速に変換する。
【0157】図31において、車速を求める他の実施例
のブロック図の動作説明をする。歯車の歯の間隔は必ず
しも一定ではないので、1周期毎の周期計測では歯車の
ピッチエラーによる周期計測誤差が大きくあらわれる。
そこで歯車の1回転分の周期を計測することにより計測
誤差を小さくすることが可能になる。パルス信号1123を
周期計測部1127においてクロック1125でカウントし周期
Tを求め、N分周カウント部1130でN個分のパルス信号
1123をカウントするまで積算手段1131で周期Tを積算し
ていく。この積算値を一定時間サンプリング部1128でT
t毎にサンプリングし、車速変換部1129で車速に変換す
る。
【0158】図32において、車速を求める他の実施例
のブロック図の動作説明をする。図31で示したように
分周比を増加した方が計測誤差を小さくできる。しかし
低車速では周期計測値がオーバーフローするおそれがあ
る。また車速とクロックと車速変換のタイミングの関係
で変換した車速にノイズがのる領域がある。そこで車速
に応じて分周比を変更することにより車速を高精度に計
測することができる。パルス信号1123を周期計測部1127
においてクロック1125でカウントし周期Tを求め、可変
分周カウント部1132で周期Tに応じて決定された分周比
M個分のパルス信号1123をカウントするまで積算手段11
31で周期Tを積算していく。この積算値を一定時間サン
プリング部1128でTt毎にサンプリングし、車速変換部
1129で分周比Mに応じた車速に変換する。
【0159】図33において、車速を求める他の実施例
のブロック図の動作説明をする。図114の可変分周カ
ウント部1132に車速によるヒステリシスをもたせたもの
がヒステリシス付可変分周カウント部1133である。ヒス
テリシスをもたせることにより分周が切り換わる車速付
近で走っていても分周比が忙しく切り換らず分周比の違
いによる変動を小さくすることができる。
【0160】図34において、ヒステリシスをもった可
変分周の動作説明をする。低車速から高車速に移るとき
は車速V1までは分周比N1、V1からV2まではN3、V2
からV3まではN2、V3以上はN3となる。高車速から低
車速に移るときはV3’以上はN3、V3’からV2’まで
はN2、V2’からV1’まではN3、V1’以下は分周比
1となる。
【0161】図44において、勾配推定の他の実施例の
動作を説明する。車速、スロットル開度、エンジン回転
数、及びギヤ位置等車両走行条件より出力軸トルク推定
部1010で推定した出力軸トルクから車速より平地走行抵
抗部1030で求めた平地走行抵抗を引きLPF1021に通し
たものから、車速差分部1040で求めた車速の差分に自動
車総重量1050とタイヤ半径1060を掛けLPF1022に通し
たものを引き、自動車総重量とタイヤ半径1070で割り、
勾配2を求める。
【0162】図45において、出力軸トルク推定部の動
作の説明をする。スロットル開度、エンジン回転数、及
びギヤ位置等車両走行条件より出力軸トルク推定部1010
とトルコントルク記憶部1015で出力軸トルクを推定す
る。
【0163】図46において、出力軸トルク推定部の詳
細な動作の説明をする。タービン回転数とエンジン回転
数を速度比計算部1011に入力し、速度比eを求め、これ
よりポンプトルクマップ1016よりポンプトルク係数、ト
ルクマップ1017よりトルク比を求め、ポンプトルク係数
にエンジン回転数の2乗とトルク比を掛ける。これにギ
ヤ比計算部1012でギヤ位置により求めたギヤ比とファイ
ナルギヤ比を掛けて出力軸トルクを算出する。これはト
ルコンの特性から出力軸トルクを算出しているが、スロ
ットル開度とエンジン回転数からエンジンの出力トルク
を計算して出力軸トルクを算出してもよい。この時、エ
アコン等のアクセサリー負荷を考慮にいれなければなら
ない。また両者の併用も他の実現手段である。
【0164】図41にエンジントルク特性によるポンプ
トルク推定のブロック図の説明をする。エンジントルク
算出部1911でスロットル開度とエンジン回転数から予め
記憶したマップを検索し、エンジンの出力トルクTeを
計算する。このエンジントルクTeからエアコン等に使
われるトルクTaccを引きポンプトルクTpを算出する。
【0165】図35に速度比eを求めるブロック図の説
明をする。タービンセンサ1710のパルス信号をタービン
回転数計算部1711で周期計測し、タービン回転数に変換
する。エンジン回転センサ1712のパルス信号をエンジン
回転数計算部1713で周期計測し、エンジン回転数に変換
する。この計算されたタービン回転数とエンジン回転数
を速度比計算部714に入力し、速度比eを求める。
【0166】図36に速度比eを求める他の実施例のブ
ロック図の説明をする。車速センサ1121のパルス信号を
車速変換部1129で周期計測し、車速を求め、ギヤ位置と
車速によりタービン回転数換算部でタービン回転数に変
換する。エンジン回転センサ1712のパルス信号をエンジ
ン回転数計算部1713で周期計測し、エンジン回転数に変
換する。この計算されたタービン回転数とエンジン回転
数を速度比計算部1011に入力し、速度比eを求める。
【0167】図37にトルコントルクとエンジントルク
併用のポンプトルク推定の実施例のブロック図を示す。
速度比eが高い時や、コースト、エンブレ、L/U時は
トルクコンバータの特性から求めるトルクよりもエンジ
ンのトルク特性から求めるトルクの方が精度が良いの
で、速度比e、L/U、TVO等の状態により使用する
トルクを切り換えてトルク推定誤差を小さくすることが
可能になる。図5で説明したようにトルコントルク算出
部1910でトルコントルクTp1を算出する。また、エンジ
ントルク算出部1911でスロットル開度とエンジン回転数
から予め記憶したマップを検索しエンジントルクTeを
算出し、補器トルク学習部1912で計算されたアクセサリ
負荷Tacc1を差し引きポンプトルクTp2を算出する。こ
のアクセサリ負荷Tacc1は変速中及び速度比eがある一
定の範囲内の時は学習計算しない。また、トルクを0と
したものをTp3とする。コースト、エンブレ、L/U判
定部1917に速度比e、L/U、TVOの信号を入力し、
コースト、エンブレ、L/Uを判定し、その状態と速度
比eをトルク切り換え部1916に入力する。トルク切り換
え部1916では速度比eがある値以下の時はTp1、そう
でない時及びL/U時はTp2、コースト時はTp3、エン
ブレ時はTp2を選択しTp4として出力しポンプトルク推
定誤差を小さくする。
【0168】図38にトルコントルクとエンジントルク
併用の出力軸トルク推定の実施例のブロック図を示す。
図46で説明したようにトルコントルク算出部1910でト
ルコントルクTp1を算出する。また、エンジントルク算
出部1911でスロットル開度とエンジン回転数から予め記
憶したマップを検索しエンジントルクTeを算出し、補
器トルク学習部1912で計算されたアクセサリ負荷Tacc1
を差し引きポンプトルクTp2を算出する。このアクセサ
リ負荷Tacc1は現在のギヤ位置CURGPと次の指令ギ
ヤ位置NXTGPにより変速中検出部1913で変速中と判
定された時及び速度比eがある一定の範囲内の時は学習
計算しない。また、トルクを0としたものをTp3とす
る。コースト、エンブレ、L/U判定部1917に速度比
e、L/U、TVOの信号を入力し、e<1でTVO=
0の時はコースト、e>1でTVO=0の時はエンブ
レ、L/U信号がONの時はL/Uと判定し、その状態
と速度比eをトルク切り換え部1916に入力する。トルク
切り換え部1916では速度比eがある値以下の時はT
1、そうでない時及びL/U時はTp2、コースト時は
Tp3、エンブレ時はTp2を選択しTp4として出力しポン
プトルク推定誤差を小さくする。このTp4に1017でeか
ら予め記憶したマップを検索し算出したトルク比t掛
け、ギヤ比テーブル1012で現在のギヤ位置CURGPか
ら検索したギヤ比を掛け、ファイナルギヤ比1013を掛け
出力軸トルクToを算出する。ギヤ比テーブル1012でギ
ヤ比を求めるギヤ位置信号は次の指令ギヤ位置NXTG
Pでもよい。または現在のギヤ位置CURGPと次の指
令ギヤ位置NXTGPの併用でもよい。
【0169】図47において、ギヤ位置によるノイズ除
去のタイムチャートの1実施例を説明する。変速中及び
変速完了後一定時間は推定勾配のように誤差を生じる。
このため変速中及び変速完了後一定時間はノイズ除去を
する必要がある。現在のギヤ位置信号CURGPが次の
ギヤ位置信号NXTGPと違う時及び現在のギヤ位置信
号と次のギヤ位置信号が同じになってから一定時間(T
1秒)は推定勾配をホールドし、ホールド後の推定勾配
のようにノイズ除去をする。
【0170】図48において、ギヤ位置によるノイズ除
去の処理手順の1実施例を説明する。推定勾配はエンジ
ン/変速機のメカに依存しているので変速中はギヤ位置
及びギヤ比がはっきりせず推定勾配に誤差が生じる。こ
のため変速中はノイズ除去をする必要がある。またLP
Fに通しているので変速完了後一定時間はスパイク状の
誤差が生じる。このため変速完了後一定時間はノイズ除
去をする必要がある。変速機制御部60より出力される現
在のギヤ位置信号と次のギヤ位置信号が同じか否かによ
り変速状態を変速中判定部3010で判定し、変速中フラグ
を出力する。ディレイ部3020で変速中フラグがONの時
及び変速中判定部3010の判定がONからOFFに変わっ
た後一定時間(T1秒)はホールドONとし、勾配ホー
ルド部3030でホールドON時はホールドON直前の値を
保ちノイズ除去をおこなう。
【0171】図49において、スロットル開度によるノ
イズ除去の処理手順の1実施例を説明する。スロットル
を急に開いたり閉じたりするとトルクが大きく変動す
る。このためスロットルの急開閉時は推定勾配に誤差を
生じる。このためスロットル急開閉時はノイズ除去する
必要がある。またLPFに通しているのでスロットル急
開閉時後一定時間にも誤差が生じる。このためスロット
ル急開閉時後一定時間はノイズ除去する必要がある。ス
ロットル開度の一定時間の差分をスロットル開度差分部
70で求め、スロットル加減速判定部3011でスロットル加
減速中か判定し、スロットル加減速中フラグを出力す
る。ディレイ部3020でスロットル加減速中フラグがON
及びスロットル加減速判定部の判定がONからOFFに
変わった後一定時間(T2秒)はホールドONとし、勾
配ホールド部3030でホールドON時はホールドON直前
の値を保ちノイズ除去をおこなう。
【0172】図50において、スロットル加減速判定の
フローチャートの1実施例を説明する。スロットル差分
とスロットル加速スレッシュホールド値とを比較し(30
40)、スロットル差分がスロットル加速スレッシュホー
ルド値より大きければ加速中と判定し、スロットル加減
速中フラグをONし(3041)、そうでなければOFFす
る(3042)。次にスロットル差分とスロットル減速スレ
ッシュホールド値とを比較し(3043)、スロットル差分
がスロットル減速スレッシュホールド値より小さければ
減速中と判定し、スロットル加減速中フラグをONし
(3044)、そうでなければOFFする(3045)。
【0173】図51において、スロットル開度によるノ
イズ除去のタイムチャートの1実施例を説明する。スロ
ットル加減速中及びスロットル加減速後一定時間は推定
勾配のように誤差を生じる。このためスロットル加減速
中及びスロットル加減速後一定時間はノイズ除去をする
必要がある。スロットル差分がスロットル加減速スレッ
シュホールド値の範囲外になった時及びその後一定時間
(T2−1,T2−2秒)は推定勾配をホールドし、ホ
ールド後の推定勾配のようにノイズ除去をする。
【0174】図52において、ブレーキによるノイズ除
去の処理手順の1実施例を説明する。ブレーキを踏むと
タイヤが拘束され走行抵抗に誤差を生じ、推定勾配に誤
差を生じる。ブレーキ操作時はノイズ除去をする必要が
ある。またLPFに通しているのでブレーキを離した後
一定時間はスパイク状の誤差が生じる。このためブレー
キを離した後一定時間はノイズ除去をする必要がある。
ブレーキ操作判定部3012でブレーキを踏んでいるか否か
判定し、ブレーキ操作中フラグを出力する。ディレイ部
3020でブレーキ操作中フラグがONの時及びブレーキ操
作判定部3012の判定がONからOFFに変わった後一定
時間(T3秒)はホールドONとし、勾配ホールド部30
30でホールドON時はホールドON直前の値を保ちノイ
ズ除去をおこなう。
【0175】図53において、ブレーキによるノイズ除
去のタイムチャートの1実施例を説明する。ブレーキ操
作中及びブレーキ操作後一定時間は推定勾配のように誤
差を生じる。このためブレーキ操作中及びブレーキ操作
後一定時間はノイズ除去をする必要がある。ブレーキを
踏んでいる時及びブレーキを離した後一定時間(T3)
は推定勾配をホールドし、ホールド後の推定勾配のよう
にノイズ除去をする。
【0176】図54において、車速によるノイズ除去の
処理手順の1実施例を説明する。車速は出力軸の回転パ
ルスを周期計測して高精度に求めているので車速数km
/h以下で計測不可能な領域があり、推定勾配に誤差を
生じる。このため車速数km/h以下でノイズ除去をす
る必要がある。車速ホールド判定部3013で車速数km/
h以下か否か判定し、車速ホールドフラグを出力し、勾
配ホールド部3030で車速が数km/h以下の時はホール
ドON直前の値を保ちノイズ除去をおこなう。
【0177】図55において、車速によるノイズ除去の
タイムチャートの1実施例を説明する。車速数km/h
以下では推定勾配に誤差を生じる。このため車速数km
/h以下でノイズ除去をする必要がある。車速が車速ス
レッシュホールド以下の時推定勾配をホールドし、ホー
ルド後の推定勾配のようにノイズ除去をする。
【0178】図56において、車速差分によるノイズ除
去の処理手順の1実施例を説明する。急な速度変化があ
るとLPF等のために推定勾配に誤差が生じる。また、
計算の時オーバーフローで推定勾配に誤差がでる場合が
ある。このため急な速度変化があった時ノイズ除去をす
る必要がある。また、メモリ節約のためリミッタを設け
入力を制限する必要がある。車速差分部1040で現在の車
速と一定時間前の車速の差をとり、LPF1022に通し、
車速差分ホールド判定部3014で車速差分スレッシュホー
ルド値より大きいか否かによりホールドON・OFFを
判定し、車速差分ホールドフラグを出力し、勾配ホール
ド部3030でホールドONの時はホールドON直前の値を
保ちノイズ除去をおこなう。
【0179】図57において、車速差分によるノイズ除
去のタイムチャートの1実施例を説明する。急な車速変
化があると推定勾配に誤差が生じる。車速差分が車速差
分スレッシュホールド値よりも高い時は推定勾配はホー
ルドされ、ホールド後の推定勾配のようになる。
【0180】図39において、悪路によるノイズ除去の
処理手順の1実施例を説明する。悪路では車体が急激に
前後左右に傾くので推定勾配に誤差を生じる。また低μ
路を走行すると車輪がスリップしたりして走行抵抗が変
化するので推定勾配に誤差を生じる。このため悪路や低
μ路を走行するときはノイズ除去をする必要がある。車
速と車速差分部1040で現在の車速と一定時間前の車速の
差をとった車速差分とスロットル開度とスロットル開度
差分部70で現在のスロットル開度と一定時間前のスロッ
トル開度の差をとったスロットル開度差分を悪路判定部
3015に入力し、それらがある一定範囲内にあるか否かに
より悪路ホールドON・OFFを判定し、悪路ホールド
フラグを出力し、ディレイ部3020で悪路ホールドフラグ
がONの時及び悪路判定部3015の判定がONからOFF
に変わった後一定時間はホールドONとし、勾配ホール
ド部3030でホールドON時はホールドON直前の値を保
ちノイズ除去をおこなう。低μ路も同様に検出し、ノイ
ズ除去ができる。
【0181】図40において、ノイズ除去処理の全体の
ブロック図の動作説明をする。車速、スロットル開度、
ブレーキ信号、ギヤ位置信号が入力され、それぞれの判
定部3010〜3015で判定する。このうちの一つでもホール
ドONになると勾配ホールド部3030でホールドON時は
ホールドON直前の値を保ちノイズ除去をおこなう。
【0182】図58において、複合要因が重なった時の
ホールド例を説明する。スロットル加速と変速が重なっ
た時それぞれのホールドフラグはそれぞれの条件を満た
した時のみ出力され、全体のホールドフラグはそれらの
和で出力される。
【0183】図59において、複合要因の和としてのホ
ールド信号生成の動作説明をする。変速ホールドフラ
グ、スロットル差分ホールドフラグ、ブレーキホールド
フラグ、車速ホールドフラグ、車速差分ホールドフラグ
の和が全体のホールドフラグとなる。
【0184】図60において、マスクフラグによるノイ
ズ除去の実現例を説明する。変速機制御部60より出力さ
れる現在のギヤ位置信号と次のギヤ位置信号が同じか否
かにより変速状態を変速中判定部3010で判定し、変速中
フラグを出力する。ディレイ部3020で変速中フラグがO
Nの時及び変速中判定部3010の判定がONからOFFに
変わった後一定時間(T6秒)はマスクONとし、勾配
2と共にマスクフラグを自動車制御部5に出力し、マス
クフラグの値を見て勾配2を使うか否かを決めノイズ除
去をおこなう。
【0185】図61において、変速機制御への応用の1
実施例を説明する。変速機制御部5010に勾配、車速、ス
ロットル開度を入力し、勾配により変速マップを変え、
車速とスロットル開度によりギヤ位置を決め制御する。
これにより登り坂を高車速で走る場合に起こりやすいビ
ジィシフトの回避や登り坂のコーナーでのアップシフト
防止や下り坂での走りすぎ防止等が実現できる。
【0186】図62において、変速機制御への応用の他
の実施例を説明する。低車速側に変速線が寄っていて低
車速ですぐアップシフトする変速パターンA5022と高車
速側に変速線が寄っていて高車速にならないとアップシ
フトしないパターンB5023からTVO,VSP,DTV
O,θを用いて現在の走行状態に最適な変速パターンを
変速パターン生成部5021で生成する。この生成された変
速パターンを用いCURGP,TVO,VSPで次の指
令ギヤ位置NXTGPNEWを検索し出力する。ここで
用いているパターンA5022とパターンB5023は車速方向
に変速線を動かしているがTVO方向に動かしてもよ
い。変速線を高開度側に寄せればすぐシフトアップし、
低開度側に寄せればシフトアップしにくいパターンとな
る。
【0187】図22において、変速パターン生成のブロ
ック図を説明する。可変量X算出部5024でTVO,VS
P,DTVO,θを用いて可変量Xを算出する。変速パ
ターン計算部5025でパターンA5022とパターンB5023の
間を可変量Xに応じて補間し変速パターンを生成する。
【0188】図23において、可変量X算出のブロック
図を説明する。可変量X算出部5024は勾配による変速パ
ターンの可変量x1を算出する勾配分可変量算出部5026
と運転者の加速意図による変速パターンの可変量x2
算出する加速意図分可変量算出部5027で構成されてお
り、これらの出力x1,x2をたしたものが可変量Xとな
る。勾配分可変量算出部5026はθを引数とする関数によ
りx1を算出する。例えばθ1からθ2の間はx1は一定値
でθ1以下はθが小さくにつれx1が大きくなり、θ2
上はθに比例してx1が大きくなるような関数により算
出される。この場合θ1からθ2の範囲では変速パターン
に変化はないが、この範囲外の登り坂や下り坂になると
変速線が勾配に応じて高車速側に移動し、適切な変速パ
ターンを生成する。加速意図分可変量算出部5027はDT
VOスレッシュホールド算出部5028でTVOとVSPに
よりDTVOスレッシュホールド値Wnを検索し、DT
VOをDTVOスレッシュホールド値Wnで割り、定数
kを掛けてx2を算出する。そしてX=x1+x2として
可変量Xを算出する。
【0189】図24において、勾配分可変量関数の説明
をする。(A)はθ0以下ではθが小さくなるにつれて
1が大きくなり、θ0以上はθに比例してx1が大きく
なる。この関数を用いると勾配に比例して変速パターン
を変更することができる。(B)は(A)の関数にリミ
ッタを設けたものでθ1からθ2の範囲内では(A)の関
数と同じ動きをするが、範囲外ではx1=xaとなる。
(C)は勾配範囲で段階的に変速パターンを変更する関
数である。θ1以下ではxa、θ1からθ2の範囲ではx
b、θ2からθ3の範囲ではxc、θ3からθ4の範囲ではx
0、θ4からθ5の範囲ではxc、θ5からθ6の範囲ではx
b、θ6以上ではxaとなる。この段階はいくらでもよ
い。(D)はθ1からθ2の範囲では一定だが、θ1以下
ではθが小さくなるにつれてx1が大きくなり、θ2以上
ではθが大きくなるにつれてx1が大きくなる。この時
θ0から離れるにしたがってx1の増加のしかたが小さく
なる動きをする。これらの関数を図23の勾配分可変量
算出部5026の関数としてもよい。
【0190】図25において、変速機制御への応用の他
の実施例を説明する。変速パターン切り換え部5031でT
VO,VSP,DTVO,θを用いて変速パターン部50
32のどの変速パターンを使うか判断し切り換え、ギヤ位
置検索部5020で選択された変速パターンを用いてCUR
GP,TVO,VSPで次の指令ギヤ位置NXTGPN
EWを検索し出力する。これにより登り坂を高車速で走
る場合に起こりやすいビジィシフトの回避や登り坂のコ
ーナーでのアップシフト防止や下り坂での走りすぎ防止
等が実現できる。
【0191】図26において、図25の変速パターン部
5032で使う変速パターンの説明をする。(A)は1速で
しか登れないようなものすごく急な登り坂や1速のエン
ブレを使わないといけないものすごく急な下り坂の時に
選択する。(B)は1速か2速でしか登れないような急
な登り坂や2速のエンブレを使わないといけない急な下
り坂の時に選択する。(C)は3速まででしか登れない
ような登り坂や3速のエンブレを使わないといけない下
り坂の時に選択する。(D)は高速登坂時に選択しビジ
ィシフトを回避する。(E)は平地通常走行時に選択さ
れる。(F)は鋭い加速感やパワーがいる時に選択され
る。(G)は鈍い加速感や低燃費で走行したい時に選択
される。(H)は低速登坂屈曲路時に選択しアップシフ
トを防止する。(I)は高速走行緩加速時に選択され不
意のダウンシフトを防止する。(J)は低μ路や下り坂
で2速で発進したい時選択される。(K)は低μ路や下
り坂で3速で発進したい時選択される。
【0192】図27において、勾配対応変速機制御を行
うハード構成図の説明をする。エンジン1110、AT1120
等に付いているエンジン回転数センサ2713とタービン回
転数センサ2714と車速センサ1121とその他のスロットル
センサ2710とブレーキSW2711とシフトレンジSW2712
等の信号を自動変速機のコントロールユニット2740に入
力する。これらの信号を入力回路2730や波形整形回路27
31を通しマイコン2750のI/Oポート2755に入力し、A
/D変換や周期計測を行う。この時の時間管理はROM
2753に書き込まれたプログラムをCPU2751で実行しシ
ステムコントローラ2752を動かし行う。取り込まれたデ
ータはRAM2754に格納されROM2753に書き込まれた
プログラムに従いトルク推定、勾配推定、変速パターン
の変更等の計算をCPU2751で実行する。この結果出て
くるギヤ位置とL/U信号をI/Oポート2755からシフ
トソレノイドA,B,Cドライバ2732〜2734とL/Uソ
レノイドドライバ2735に出力し油圧機構2720を動かし変
速機制御を行う。ROM2753には変速パターン、ポンプ
トルクマップ、エンジントルクマップ等のテーブルも入
っている。
【0193】なお、推定された勾配を制御に用いる方法
としては、上記の変速制御に限らず、速度調整手段を制
御して、車速一定制御を行う車速一定制御手段とを有す
る勾配対応自動車制御装置において、車速を記憶する記
憶手段と、勾配によらず所定の加速度になるように、前
記速度調整手段の状態を勾配を考慮して決定し、上記車
速一定制御手段への制御信号を出力する状態決定手段と
を有することとしてもよい。
【0194】また、車両の位置を検出する位置検出手段
と、傾斜を検出する傾斜検出手段とを有するナビゲーシ
ョン装置において、勾配により、傾斜検出手段により得
られた傾斜を補正する補正部を有することといてもよ
い。
【0195】さらに、勾配対応自動車制御装置におい
て、スロットルを駆動するスロットル駆動手段と、アク
セルの踏み込み量に見合った加速を、勾配によらず実現
するスロットル制御装置とを有することといてもよい。
【0196】このように、全ての自動車の走行状態でノ
イズ除去された推定勾配が用いられるので安定した自動
車制御ができる。
【0197】
【発明の効果】本発明によれば、走行負荷を推定し、車
重および走行負荷にあわせた変速を実行するため、運転
環境(山道、多人数乗車時)に応じて最適な変速パター
ンが形成され、運転性が向上し、平地走行時には従来に
比べ燃費が向上した自動車の自動変速制御装置を提供す
ることができる。
【0198】また、勾配を高精度に推定する勾配推定装
置を提供できる。
【0199】さらに、精度の高い勾配推定を安定して出
力する勾配推定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動変速制御装置を含む変速制御
系のブロック図。
【図2】本発明に係る自動変速制御装置を含む変速制御
系のハードウェアのブロック図。
【図3】ATコントロールユニットへの入力信号と出力
信号の詳細を示す説明図。
【図4】車重推定手段を含む車重推定系の構成図。
【図5】加速応答波形の時系列化について示した説明
図。
【図6】時系列化を開始するための方法について示した
説明図。
【図7】時系列化開始信号発生の処理の流れを示した説
明図。
【図8】時系列化開始信号発生手段の処理の流れについ
て示したフロ−チャ−ト。
【図9】車重推定手段に使うニューラルネットの学習方
法について示した説明図。
【図10】トルクコンバータ発生トルク推定手段とエン
ジン発生トルク推定手段と負荷推定手段を含む変速制御
系のブロック図。
【図11】エンジンのトルクマップとトルコン特性マッ
プの説明図。
【図12】補機トルクの推定処理の流れを示したフロ−
チャ−ト。
【図13】エンジン発生トルク推定の処理の流れを示し
たフロ−チャ−ト。
【図14】トルコンから出力トルクを推定する処理の流
れを示すフロ−チャ−ト。
【図15】推定出力トルクから走行負荷トルクを推定す
る処理の流れを示すフロ−チャ−ト。
【図16】補機トルクの推定の別の方法の処理の流れを
示すフロ−チャ−ト。
【図17】ギア位置決定手段の構成図。
【図18】負荷推定及び車重推定による変速スケジュー
ルの変更方法の変速マップを示した説明図。
【図19】勾配を考慮して、変速スケジュールを連続的
に可変する自動変速制御装置のブロック図。
【図20】変速スケジュールを連続的に可変する場合の
変速マップを示した説明図。
【図21】加速要求の求め方を示した説明図。
【図22】変速パターン生成のブロック図。
【図23】変速パターン可変量X算出のブロック図。
【図24】変速パターン勾配分可変量関数のグラフ
【図25】変速機制御への応用の他の説明図。
【図26】変速パターン切り換えで使う変速パターンの
説明図。
【図27】勾配対応変速機制御を行うハードウェアの構
成図。
【図28】エンジン、変速機の構成図。
【図29】車速計測の処理を示すタイムチャート図。
【図30】車速計測の処理手順を示すブロック図。
【図31】N分周の周期計測による車速計測の処理手順
を示すブロック図。
【図32】可変分周の周期計測による車速計測の処理手
順を示すブロック図。
【図33】ヒステリシス付可変分周の周期計測による車
速計測の処理手順を示すブロック図。
【図34】ヒステリシス付可変分周の動作を示すグラフ
【図35】タービンセンサとエンジン回転センサによる
速度比eの計算処理手順を示すブロック図。
【図36】車速センサとエンジン回転センサによる速度
比eの計算処理手順を示すブロック図。
【図37】トルコントルクとエンジントルクの切り換え
処理手順を示すブロック図。
【図38】トルコントルクとエンジントルクの切り換え
による出力軸トルク推定部の処理手順を示すブロック
図。
【図39】悪路によるノイズ除去の処理手順を示すブロ
ック図。
【図40】ノイズ除去全体の処理手順を示すブロック
図。
【図41】エンジントルク特性によるポンプトルク推定
の処理手順を示すブロック図。
【図42】ノイズ除去部を設けた自動車制御装置の1実
施例を示すブロック図。
【図43】勾配推定の1実施例を示すブロック図。
【図44】勾配推定の他の実施例を示すブロック図。
【図45】出力軸トルク推定部のブロック図。
【図46】出力軸トルク推定部の詳細なブロック図。
【図47】変速時の勾配推定例のタイムチャート図。
【図48】変速中ホールドによるノイズ除去の処理手順
を示すブロック図。
【図49】スロットル加減速によるノイズ除去の処理手
順を示すブロック図。
【図50】スロットル加減速判定のフローチャート図。
【図51】スロットル開度差分によるノイズ除去の処理
手順のタイムチャート図。
【図52】ブレーキ操作判定によるノイズ除去の処理手
順を示すブロック図。
【図53】ブレーキ操作判定によるノイズ除去の処理手
順のタイムチャート図。
【図54】車速ホールド判定によるノイズ除去の処理手
順のブロック図。
【図55】車速ホールド判定によるノイズ除去の処理を
示すタイムチャート図。
【図56】加速度によるノイズ除去の処理手順を示すブ
ロック図。
【図57】加速度によるノイズ除去の処理手順のタイム
チャート図。
【図58】複合要因が重なった時のホールドの仕方の説
明図。
【図59】複合要因の和としてのホールド信号の生成ブ
ロック図。
【図60】マスクフラグによるノイズ除去の説明図。
【図61】変速機制御への応用の説明図。
【図62】変速機制御への応用の他の説明図。
【符号の説明】
1 勾配推定部、 3 ノイズ除去部、 5 自動車の制御部 101 スロットル開度検知手段 102 加速度検知手段 103 車速検知手段 104 エンジン回転数検知手段 105 タービン回転数検知手段 106 車重推定手段 107 トルクコンバータ発生トルク推定手段 108 エンジン発生トルク推定手段 109 ギア位置決定手段 110 負荷推定手段 111 油圧駆動手段 1010 トルク推定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 59:48 (72)発明者 片山 博 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 大西 浩史 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 石井 潤市 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 箕輪 利通 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 堀内 道正 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所 自動車機器事業部内 (56)参考文献 特開 平3−134363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 F16H 59:14 F16H 59:36 F16H 59:42 F16H 59:44 F16H 59:48

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクコンバータを有する自動変速機の制
    御装置において、 エンジン特性と関連付けて前記自動変速機の入力トルク
    を推定する第一入力トルク推定手段と、 トルクコンバータ特性と関連付けて前記自動変速機の入
    力トルクを推定する第二入力トルク推定手段と、 前記トルクコンバータの入力回転数と出力回転数との比
    である回転比を求める回転比演算手段と、 前記回転比演算手段で求めた前記回転比が所定値以上の
    とき、前記第一入力トルク推定手段で推定された推定入
    力トルクに基づいて、前記トルクコンバータの出力トル
    クを求め、前記回転比演算手段で求めた前記回転比が所
    定値未満のとき、前記第二入力トルク推定手段で推定さ
    れた推定入力トルクに基づいて、前記トルクコンバータ
    の出力トルクを求める出力トルク演算手段と、 前記出力トルク演算手段で求められた前記出力トルクに
    応じて前記自動変速機を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項に記載の自動変速機の制御装置に
    おいて、 前記所定値は、0.8である、 ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】トルクコンバータを有する自動変速機の制
    御装置において、 エンジン特性と関連付けて前記自動変速機の入力トルク
    を推定する第一入力トルク推定手段と、 トルクコンバータ特性と関連付けて前記自動変速機の入
    力トルクを推定する第二入力トルク推定手段と、 前記第一入力トルク推定手段で推定された推定入力トル
    クと、前記第二入力トルク推定手段で推定された推定入
    力トルクとの差を記憶する記憶手段と、 前記第一入力トルク推定手段で推定された推定入力トル
    クを、前記記憶手段に記憶された推定入力トルク差によ
    って補正し、補正された推定入力トルクに基づいて、前
    記トルクコンバータの出力トルクを求める出力トルク演
    算手段と、 前記出力トルク演算手段で求められた前記出力トルクに
    応じて前記自動変速機を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1からのいずれか一項に記載の自
    動変速機の制御装置において、 前記自動変速機の変速比を求める変速比演算手段と、 車両の速度を求める速度演算手段と、 車両の加速度を求める加速度演算手段と、 前記出力トルク演算手段で求められた前記出力トルクと
    前記変速比演算手段で求められた前記変速比とに基づい
    て、車両の駆動軸トルクを求める駆動軸トルク演算手段
    と、 前記駆動軸トルク演算手段で求められた前記駆動軸トル
    クと、前記速度演算手段で求められた前記速度と、前記
    加速度演算手段で求められた前記加速度とに基づいて、
    車両の走行抵抗を求め、該走行抵抗から道路勾配を求め
    る道路勾配演算手段と、 を有することを特徴とする自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項に記載の自動変速機の制御装置に
    おいて、 前記制御手段は、前記道路勾配演算手段で求められた前
    記道路勾配に応じて、前記自動変速機の変速比を制御す
    る、 ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項に記載の自動変速機の制御装置に
    よって求められた前記道路勾配を用いて、車両の速度を
    一定に維持する定速制御手段を有する、 ことを特徴とする車両制御装置。
  7. 【請求項7】道路情報を表示するナビゲーションシステ
    ムにおいて、 請求項4に記載の自動変速機の制御装置と、 前記制御装置 によって求められた前記道路勾配を用い
    て、前記道路情報の一つである傾斜情報を補正する傾斜
    補正手段と、 を有することを特徴とするナビゲーションシステム。
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