JPH10152581A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH10152581A
JPH10152581A JP8312144A JP31214496A JPH10152581A JP H10152581 A JPH10152581 A JP H10152581A JP 8312144 A JP8312144 A JP 8312144A JP 31214496 A JP31214496 A JP 31214496A JP H10152581 A JPH10152581 A JP H10152581A
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silica
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真吾 緑川
Chikashi Yatsuyanagi
史 八柳
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリカ配合加硫性ゴム組成物の加工性を改良
し、かつ低温硬度を低減し、氷雪性能を高め、耐摩耗性
を向上させる。 【解決手段】 Tg:−45℃以下のジエン系ゴム10
0重量部に対して、シリカを5〜60重量部、N2
A:70m2 /g以上、24M4DBP吸油量:70ml
/100g以上のカーボンブラックを10〜60重量部
配合し、下記アルコキシシリル基(I)またはアシルオ
キシシリル基(II)を、Si原子に直接結合したアルコ
キシ基が1分子中に6個以上またはアシルオキシ基が1
分子中に2個以上存在するように含有する、平均重合度
が3〜10,000のポリシロキサンをシリカ配合量の
1〜40重量%含んでなるゴム組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム組成物に関
し、更に詳しくは、未加硫時の加工性を改良した、加硫
可能なシリカ配合ゴム組成物に関する。本発明のゴム組
成物は、乗用車やトラックおよびバス用タイヤのトレッ
ドゴム組成物、特に氷雪性能と耐摩耗性が求められるト
レッドゴムとして有用である。なお、こゝで、「シリ
カ」とは、含水ケイ酸のことであり、また、「加硫」と
は、通常の硫黄による加硫のほかに、過酸化物などによ
る架橋も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】各種ゴムにシリカを配合したゴム組成物
は知られており、例えば、低発熱性で耐摩耗性などに優
れたタイヤトレッド用ゴム組成物として使用されてい
る。しかしながら、シリカを配合したタイヤトレッド
は、低転動抵抗で湿潤路のグリップ性は良いが未加硫配
合物の粘度上昇、加硫遅延、混合まとまりの低下などが
起り、生産性が悪化するという問題があった。特に、単
純にシリカ及びカーボンブラックを同時に混合した場
合、カーボンブラックとゴムは充分な接触及び反応が起
こり充分な混合を促進するが、シリカとは充分ではなく
シリカの分散不良を引き起こし、充分なシリカの特性が
活かされなかった。かかる問題を解決すべく、従来から
種々の提案があるが、いずれも実用上満足のいくものと
は言えないのが実情である。
【0003】例えば、ジエチレングリコールや脂肪酸を
添加したり(例えば、ゴム工業便覧<第四版>、517
〜518頁、平成6年発行参照)、カルボン酸金属塩を
添加したり(例えば、Tire Technology International
1995, 107 〜108 頁参照)、シリカを予じめシリコーン
オイルで処理したり(例えば、特開平6−248116
号公報参照)することなどが提案されているが、いずれ
も実用上充分な方法とは言えない。更に、混合時の焼け
発生やまとまりの低下に対しては、混合回数を増加する
などの方法をとる以外に方法が無く、また、カーボンブ
ラックとシリカを混合する場合にも、別々に混合する
か、もしくは混合時間や混合回数を長くしているのが実
状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、前
述の従来技術の問題点を排除して、シリカ配合加硫性ゴ
ム組成物の特性、例えば、低発熱性や耐摩耗性などの特
性を実質的に損なうことなく、未加硫ゴム組成物の加工
性を改良したシリカ配合加硫性ゴム組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0005】また、本発明は、特定のポリマー、カーボ
ンブラック/シリカ系に特定のポリシロキサンを配合す
ることで、前述のシリカ配合系の欠点であった加工性が
改良されると共に、更に、低温硬度が低減され、かつ氷
雪性能及び耐摩耗性が良好な乗用車やトラック及びバス
用タイヤのトレッドゴム組成物、特に、氷雪性能と耐摩
耗性が求められるトレッドゴム(例えば、スタッドレス
タイヤ用トレッドゴム)として有用なゴム組成物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、Tg:
−45℃以下のジエン系ゴム100重量部に対して、シ
リカを5〜60重量部、窒素比表面積(N2 SA):7
0m2 /g以上、24M4DBP吸油量:70ml/10
0g以上のカーボンブラックを10〜60重量部配合
し、下記アルコキシシリル基(I)またはアシルオキシ
シリル基(II)を、Si原子に直接結合したアルコキシ
基が1分子中に6個以上またはアシルオキシ基が1分子
中に2個以上存在するように含有する、平均重合度が3
〜10,000のポリシロキサンをシリカ配合量の1〜
40重量%含んでなるゴム組成物: ≡Si−OR1 (I) ≡Si−OCOR2 (II) (式中、R1 は炭素数1〜18の置換または非置換の1
価の炭化水素基もしくはエーテル結合含有有機基であ
り、R2 は水素または炭素数1〜21の炭化水素基であ
る。)が提供される。
【0007】本発明の好ましい態様によれば、前記ゴム
組成物中に、シリカ配合量の1〜40重量%のシランカ
ップリング剤を更に含むゴム組成物が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の構成及び作用効
果について詳しく説明する。前述の如く、シリカを配合
したタイヤトレッドの加硫物性は良好であるが、未加硫
時の加工性に劣るという欠点があった。本発明者らの知
見によれば、これは、シリカ表面に存在するシラノール
基(≡Si−OH)に起因し、シラノール基の凝集力に
よりゴム組成物中で構造体が生成して粘度が上昇した
り、シラノール基の極性により加硫促進剤などが吸着さ
れて加硫が遅延したり、非極性ゴムとの相溶性が十分で
ないために混合のまとまりが低下したりする現象のため
に未加硫組成物の加工性が低下する。更に、シリカ配合
ゴム組成物には、ゴムへの補強のために、シランカップ
リング剤が併用されることが多いが、シリカ粒子の内腔
にもシラノール基が存在し、これがシランカップリング
剤と反応してシランカップリング剤を損失させ、補強効
果が低下するため多量のシランカップリング剤を配合し
なければならないという問題があった。従来技術におけ
るように、これにジエチレングリコールなどの極性物質
を添加すると、加硫促進剤などの極性配合剤が吸着され
る現象はある程度防止できるが、完全には防止できず、
シランカップリング剤などのシリカ粒子と化学結合する
物質が内腔に結合するのを防止することもできなかっ
た。
【0009】然るに、本発明に従えば、前記(I)のア
ルコキシシリル基または(II)のアシルオキシシリル基
を含有するポリシロキサンをゴム組成物中に配合するこ
とにより、これらがシリカのシラノール基と反応してシ
リカ粒子の表面を覆うので、従来技術の問題点を悉く解
決して、シラノール基の凝集力や極性によって生ずる粘
度上昇や、加硫促進剤などの極性添加剤およびシランカ
ップリング剤などの無駄な消費を効果的に抑えることが
できる。
【0010】本発明に従ってゴム組成物中に配合され
る、アルコキシシリル基(I)またはアシルオキシシリ
ル基(II)を、Si原子に直接結合したアルコキシ基が
1分子中に6個以上またはアシルオキシ基が1分子中に
2個以上存在するように含有するポリシロキサンは、前
述の如く、シラノール基又は極性基と反応するアルコキ
シシリル基(I)またはアシルオキシシリル基(II)を
有し、充填剤粒子の表面を覆って潤滑効果を示す大き
さ、即ち平均重合度が3〜10,000、好ましくは1
0〜1,000のポリマー(又はオリゴマー)である必
要がある。従って、本発明のポリシロキサンにおいては
特定量の≡Si−O−R1 基または≡Si−OCOR2
基の存在が必須であり、これらの基は主鎖、側鎖、末端
のいずれにあってもよいが、特に主鎖にあるのが好まし
い。またこれらの基に含まれるOR1基を1分子中に6
個以上またはOCOR2 基を1分子中に2個以上含有さ
せることによって、充填剤と強固に結合させることがで
きる。さらに水素基や他の有機基があってもよい。な
お、本発明において使用する前記ポリシロキサンはその
分子中にSi原子に直接結合した炭化水素基、好ましく
はアルキル基を少なくとも1個有するのがゴム成分との
親和性の観点から好ましい。かかるポリシロキサンは公
知物質であり、例えば一般的には以下のようにして製造
することができる。
【0011】アルコキシシリルまたはアシルオキシシリ
ル基を含有するポリシロキサンは、Si−H基含有ポリ
シロキサンとアルコール又はカルボン酸とを触媒の存在
下に反応させることによって合成される。
【0012】前記≡Si−H基含有ポリシロキサンとし
ては、以下のものを例示できる。
【0013】
【化1】
【0014】前記アルコールとしては、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘプタノール、オクタノール、オクタデカノール、フェ
ノール、ベンジルアルコールの他に、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルなど酸素原子を有するアルコールを例示する
ことができる。前記カルボン酸としては、酢酸、プロピ
オン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸な
どを例示することができる。更に、前記触媒としては、
塩化白金酸、白金−エーテル錯体、白金−オレフィン錯
体、PdCl2(PPh3)2 ,RhCl2 (PPh3)2
が使用できる。
【0015】有機基を導入する方法としては、≡Si−
Hと二重結合を有する有機化合物を上記触媒を用いて反
応させることにより容易に導入される。二重結合を有す
る化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、α
−メチルスチレンダイマー、リモネン、ビニルシクロヘ
キセン等がある。
【0016】別の方法としては、相当する≡Si−H基
含有ポリシロキサンと、以下に示すような二重結合含有
アルコキシシランとを、前記した触媒の存在下に反応さ
せることにより合成することができる。
【0017】
【化2】
【0018】更に別の方法として、本発明において使用
するポリシロキサンは、シラノール末端ポリシロキサン
とアルコキシシランとを2価のスズ化合物などの触媒の
存在下に反応させることにより合成することができる。
このようなシラノール末端ポリシロキサンとしては、以
下のものを例示することができる。
【0019】
【化3】
【0020】前記アルコキシシランとしては、以下のア
ルコキシシランをあげることができ、更に、表Iに示す
シランカップリング剤をあげることができる。
【0021】
【化4】
【0022】
【表1】
【0023】本発明において使用するポリシロキサン
は、更に、反応性の官能基を側鎖又は末端に有するポリ
シロキサンと前記表Iのシランカップリング剤との反応
により合成することができる。反応性の官能基を有する
ポリシロキサンとしては、エポキシ基、アミノ基、メル
カプト基、カルボキシル基等を有するものが例示するこ
とができる。なお、本発明において使用するポリシロキ
サンは、前述の通り、その末端基及び側鎖は特に限定は
なく、製造時に使用した原料の種類によって定まるもの
である。
【0024】本発明において使用されるポリシロキサン
の配合量は、ゴム組成物中のシリカ重量に対し1〜40
重量%、好ましくは2〜20重量%、最も好ましくは5
〜10重量%である。ポリシロキサンの配合量が少な過
ぎると所望の効果が得られず、逆に多過ぎるとシリカと
結合しない該物質が加硫物からしみ出す場合があるので
好ましくない。
【0025】本発明に係る加硫性ゴム組成物に主成分と
して配合されるTg:−45℃以下のジエン系ゴムは、
従来から各種ゴム組成物に一般的に配合されている任意
のジエン系ゴム、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソ
プレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NB
R)、ブチルゴル(IIR)などから選定することがで
きる。これらのジエン系ゴムは、単独又は任意のブレン
ドとして使用することができる。なお、これらのジエン
系ゴムは、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EP
R,EPDM)などとブレンドして使用することもでき
る。
【0026】本発明で使用するジエン系ゴムとして、前
述のように、Tg:−45℃以下のものを選定したの
は、本発明のゴム組成物は、特に、氷雪性能と耐摩耗性
が求められるトレッドゴム(例えば、スタッドレスタイ
ヤ用トレッドゴム)としての利用を図るべく意図したか
らであり、シリカ配合系のゴム組成物のゴム成分、にか
かるゴムを採択することにより、前記ポリシロキサンの
加工性の改良効果に伴って、シリカ配合系のゴム組成物
が本来有する氷雪性能と耐摩耗性をより一層向上するこ
とができる。
【0027】本発明のゴム組成物に配合する充填剤とし
てのシリカおよびカーボンブラックについては、本発明
では、シリカ5〜60重量部に窒素比表面積(N2
A):70m2 /g以上、24M4DBP:70ml/1
00g以上のカーボンブラックを10〜60重量部配合
する。これらの配合比率は、本発明のゴム組成物が目的
とするシリカによる氷雪/ウェット性能の向上とカーボ
ンブラックによる耐摩耗性の向上を共にバランスよく図
るために必要である。また、使用されるカーボンブラッ
クについては、N2 SA:70m2 /g〜200m2
g、24M4DBP:70ml/100g〜200ml/1
00gのものが、本発明では好ましく使用される。
【0028】本発明の好ましい態様に係る加硫性ゴム組
成物は、更にシランカップリング剤を含む。本発明にお
いて使用されるシランカップリング剤は、従来からシリ
カ充填材と併用される任意のシランカップリング剤とす
ることができ、典型例としては前記表Iのようなものを
あげることができる。このうち、ビス−〔3−(トリエ
トキシシリル)−プロピル〕テトラスルフィドが加工性
の面から最も好ましい。更に、表IIに示した、加硫時に
ゴムと反応する特殊なシランカップリング剤も好適に使
用することができる。
【0029】
【表2】
【0030】本発明に係る加硫性ゴム組成物にシランカ
ップリング剤を配合すると、従来に比し、シランカップ
リング剤の使用量を少なくすることができ、耐摩耗性を
更に改良することができる。本発明において使用される
シランカップリング剤の配合量は、ゴム組成物中のシリ
カ重量に対し1〜40重量%、好ましくは1〜20重量
%、最も好ましくは5〜10重量%である。シランカッ
プリング剤の配合量が少な過ぎると所望の効果が得られ
ず、逆に多過ぎると混合や押出工程での焼け(スコー
チ)が生じ易くなるので好ましくない。
【0031】本発明に係るゴム組成物の動的弾性率E′
(0℃)は、2〜20MPa が好ましく、また、トレッド
の溝面積比率は、10〜50%(更には、20〜40
%)が好ましく、また、STI(スノートラクションイ
ンデックス)は、100〜250が好ましい。上記ST
Iが大き過ぎると剛性が低下し、操安性が劣ってしま
い、これが小さ過ぎると、スノー性能が低下し好ましく
ない。また、E′が大き過ぎると、氷上性能が低下する
ので好ましくなく、これが小さ過ぎると、操安性が低下
するので好ましくない。更に、溝面積比率が大き過ぎる
と、耐摩耗性が低下して好ましくなく、これが小さ過ぎ
ると、氷雪性能が低下し、好ましくない。
【0032】本発明に係るゴム組成物には、前記した必
須成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進
剤、各種オイル、老化防止剤、補強剤、充填剤、可塑性
剤、軟化剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用に一般的
に配合されている各種添加剤を配合することができ、か
かる配合物は、一般的な方法で混練、加硫して組成物と
し、加硫又は架橋するのに使用することができる。これ
らの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、
従来の一般的な配合量とすることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例に従って本発明を更
に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実
施例に限定するものでないことは言うまでもない。
【0034】以下の実施例及び比較例の配合に用いたポ
リシロキサン1〜3は、次の一般的な方法で合成した。ポリシロキサン1 ポリメチルハイドロジェンシロキサン(KF99、信越
化学工業社製)100g、メタノール60gを混ぜ、塩
化白金酸1%イソプロピルアルコール溶液40μlを添
加、80℃で10時間反応させ合成した。この化合物の
推定構造は、以下の通りである。
【0035】
【化5】
【0036】ポリシロキサン2 ポリメチルハイドロジェンシロキサン(KF99、信越
化学工業社製)100g、エタノール72gを混ぜ、塩
化白金酸1%イソプロピルアルコール溶液40μlを添
加、80℃で10時間反応させ合成した。この化合物の
推定構造は以下の通りである。
【0037】
【化6】
【0038】ポリシロキサン3 ステアリン酸(新日本理化製、雪印5000)220g
を90℃、減圧下で1時間乾燥し、2.5%塩化白金酸
100μl添加後、ポリメチルハイドロジェンシロキサ
ン50gを90℃で滴下し、同温度で2時間、100℃
で2時間反応させ合成した。推定構造式は、以下の通り
である。
【0039】
【化7】
【0040】以下の実施例及び比較例の各例の配合に用
いた他の配合成分は、以下の市販品を用いた。 NR:SIR−20(Tg:−71℃) BR:日本ゼオン(株)製“Nipol 1220”
(Tg:−106℃) SBR−1:日本ゼオン(株)製“Nipol 171
2”(Tg:−51℃、37.5phr 油展) SBR−2:日本ゼオン(株)製“Nipol 952
0”(Tg:−32℃、37.5phr 油展) カーボンブラック−1:三菱化成(株)製“DIA B
LACK A”(N2 SA=142m2 /g、24M4
DBP=98ml/100mg) カーボンブラック−2:東海カーボン(株)製“SEA
ST KH”(N2 SA=93m2 /g、24M4DB
P=101ml/100mg) カーボンブラック−3:三菱化成(株)製“DIA B
LACK E”(N2 SA=41m2 /g、24M4D
BP=78ml/100mg) (注)上記各カーボンブラックのN2 SA及び24M4
DBP吸油量は、それぞれASTM−D3037−93
およびASTM−D−3493により測定した。 シリカ:日本シリカ(株)製“ニップシールAQ” シランカップリング剤:デグッサ製“Si69” シリコーンオイル:信越化学工業(株)製“KF99” 活性剤:ジエチレングリコール 液状ポリマー:液状BR、分子量15000、1.4シ
ス80% アロマチックオイル:共同石油(株)製“プロセスオイ
ルX−140” 亜鉛華:正同化学(株)製“亜鉛華3号” ステアリン酸:花王石鹸(株)製“Lunac YA” 老化防止剤:N−フェニル−N′−(1,3−ジメチ
ル)−p−フェニレンジアミン(住友化学工業(株)製
“アンチゲン6C”) ワックス:大内新興化学(株)製“サンノック” イオウ:油処理イオウ 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリル−
スルフェンアミド(大内新興化学(株)製“ノクセラー
NS−F”)
【0041】サンプルの調製 上記の加硫促進剤とイオウを除く成分を1,8リットル
の密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に
達したときに放出したマスターバッチに加硫促進剤とイ
オウを8インチのオープンロールで混練し、ゴム組成物
を得た。得られたゴム組成物の未加硫物性の「混合加工
性」を評価した。次に、この組成物を15×15×0.
2cmの金型中で160℃で20分間プレス加硫して、目
的とする試験片(ゴムシート)を調製し、加硫物性の
「E1 @0℃」および「ランボーン摩耗」について測
定、評価した。更に、185/70R14のタイヤを2
000ccのFF乗用車に装着し、JATMA規定の内圧
に空気圧を保ち、「溝面積率(%)」、「氷上制動」お
よび「雪上制動」の評価を実施した。
【0042】各例における測定、評価方法は、以下のと
おりである。 〔1〕E1 @0℃ 粘弾性スペクトロメーター(東洋精機(株)製)を用い
て、温度0℃、初期歪10%、動的歪±2%、周波数2
0Hzの条件で測定した値である。 〔2〕ランボーン摩耗 ランボーン摩耗試験機(岩本製作所(株)製)を用い
て、温度20℃、スリップ率50%の条件で摩耗減量を
測定し、比較例1を100として指数表示した。数値は
大なる程、耐摩耗性が良好であることを示す。 〔3〕混合加工性 混合ゴムのまとまり、シーティング性、カーボン/シリ
カの分散状態等を5点満点で採点した。 〔4〕溝面積率〔%〕 トレッド表面の接地部全面積(接地幅×周長)に対する
溝面積の割合。 〔5〕氷上制動 氷盤上を初速40km/Hで走行し、制動した時の制動距
離を測定し、比較例1を100として指数表示した。数
値は大なる程、制動性が良好であることを示す。 〔6〕雪上制動 圧雪上を初速40km/Hで走行し、制動した時の制動距
離を測定し、比較例1を100として指数表示した。数
値は大なる程、制動性が良好であることを示す。
【0043】実施例1〜14及び比較例1〜6 これらの例は、NR,BRでのゴム組成物の系およびN
R,SBRでのゴム組成物の系におけるポリシロキサ
ン、シランカップリング剤の混合の評価結果を示すもの
である。配合及び結果を表III に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】表III の比較例1は、従来のキャップコン
パウンドを示すものであり、比較例2では、この比較例
1の組成をベースにシリカとシランカップリング剤を配
合したものは、摩耗および加工性が悪くなることを示し
ている。これに比して、本発明の特定のポリシロキサン
とシランカップリング剤、並びに特定のポリシロキサン
のみを配合してなる実施例1〜14のゴム組成物では、
低温硬度が低減し、氷雪制動が優れ、かつ耐摩耗性や混
合加工性も良好であることがわかる。なお、実施例12
では、実施例2に対しその溝面積率のみ異なるタイヤと
して試験したが、同様に良好な諸性能を示した。また、
実施例2に対し、ポリシロキサンのみ(シランカップリ
ング剤無し)配合の実施例11では、耐摩耗性がやゝ低
下しているものの、加工性の点では全く問題がないが、
比較例3に示されるように、実施例2に対し、ポリシロ
キサンおよびシランカップリング剤を配合しないもので
は、耐摩耗性および加工性が悪いことを示している。ま
た、比較例4のように、実施例2のものに対してポリシ
ロキサンを配合する代りにシリコーンオイルを配合した
ものでは、ゴムシートが発泡してしまい実用に供しえな
いことが判明した。また、比較例5のように、実施例2
のものに対してそのポリマー系が規定外のものは氷雪制
動が劣り、比較例6のように、実施例2に対して規定外
のカーボンを配合したものでは、耐摩耗性が悪いことが
わかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に従えば、
特定のポリマー、カーボンブラック/シリカ系に特定の
ポリシロキサンを配合すること、一層好ましくは、更に
シランカップリング剤を配合することにより、従来のシ
リカ配合系の欠点であった未加硫ゴム組成物の加工性が
改良され、かつ、加硫ゴム物性も同等もしくはそれ以上
になり、シリカの分散性が良好になるため低温硬度が低
減され、氷雪性能が良好となり、耐摩耗性も向上する。
したがって、本発明のゴム組成物は、乗用車やトラック
およびバス用タイヤのトレッドゴム組成物、特に氷雪性
能や耐摩耗性が求められるトレッドゴム(例えば、スタ
ッドレスタイヤ用トレッドゴム)として極めて有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tg:−45℃以下のジエン系ゴム10
    0重量部に対して、シリカを5〜60重量部、窒素比表
    面積(N2 SA):70m2 /g以上、24M4DBP
    吸油量:70ml/100g以上のカーボンブラックを1
    0〜60重量部配合し、下記アルコキシシリル基(I)
    またはアシルオキシシリル基(II)を、Si原子に直接
    結合したアルコキシ基が1分子中に6個以上またはアシ
    ルオキシ基が1分子中に2個以上存在するように含有す
    る、平均重合度が3〜10,000のポリシロキサンを
    シリカ配合量の1〜40重量%含んでなるゴム組成物。 ≡Si−OR1 (I) ≡Si−OCOR2 (II) (式中、R1 は、炭素数1〜18の置換または非置換の
    1価の炭化水素基もしくはエーテル結合含有有機基であ
    り、R2 は、水素または炭素数1〜21の炭化水素基で
    ある。)
  2. 【請求項2】 シリカ配合量の1〜40重量%のシラン
    カップリング剤を更に含む請求項1に記載のゴム組成
    物。
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