JPH10150100A - 静電チャックとそれを用いた試料処理方法及び装置 - Google Patents

静電チャックとそれを用いた試料処理方法及び装置

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JPH10150100A
JPH10150100A JP25471197A JP25471197A JPH10150100A JP H10150100 A JPH10150100 A JP H10150100A JP 25471197 A JP25471197 A JP 25471197A JP 25471197 A JP25471197 A JP 25471197A JP H10150100 A JPH10150100 A JP H10150100A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】残留吸着力の非常に少ない静電チャックを得
る。 【解決手段】極性の異なる一対の電極を有し、電極間に
直流電圧を印加して、電極上面に設けられた誘電体膜上
に試料を静電的に吸着保持する静電チャックにおいて、
電極に印加した直流電圧の供給停止直前の、誘電体膜の
吸着部に蓄えられた電荷量を実質的に同一にする。これ
により、直流電圧の供給停止後の誘電体膜の吸着部に蓄
えられた電荷を、異なる極性の電荷のバランスによって
消滅させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電チャックとそれ
を用いた試料処理方法及び装置に係り、特に、半導体基
板や液晶基板等の薄板状試料の処理や搬送時の試料保持
に用いられ、静電気力を利用した試料保持に好適な静電
チャックとそれを用いた試料処理方法及び装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、極性の異なる一対の電極を用いた
バイポーラタイプの静電チャックとしては、例えば、特
開昭57−64950号公報に記載のように、半円状や
同心円状の一対の平面電極を有した静電吸着装置が知ら
れている。該公報には、静電吸着装置の面積に対する一
対の平面電極の電極面積の割合を大きくし、一対の平面
電極上に厚さ50〜200μmの絶縁物を介して物体を
設置し、平面電極間に電圧を印加して物体を静電吸着す
ることによって、導電性の物体およびその表面が薄い絶
縁膜で覆われている導電性の物体の両方に適用でき、よ
り強い吸着を持ち、また、より簡単な構造にできるこ
と、および正負の電極面積を等しくしたとき吸着力が最
大となることが記載されている。その他、バイポーラタ
イプの静電チャックに関するものとしては、特開平6−
120329号公報が挙げられる。
【0003】このような、静電チャックを用いた試料、
例えば、ウエハの保持方法は、次のような利点がある。
(1)ウエハの処理面との機械的な接触がないので、摩
耗粉等によるウエハの汚染がない。(2)ウエハ裏面全
面で吸着固定するので、ウエハの反りを矯正でき、エッ
チング等の微細加工の際に吸着面との接触がより確実な
ものとなり、熱伝導性が改善されてウエハの温度制御が
容易になる。このような理由から、現在ではドライエッ
チング装置やCVD装置等のプラズマ処理装置の試料台
(または「電極」と呼ばれる)に広く適用されている。
【0004】プラズマ処理装置に用いられたバイポーラ
タイプの静電チャックとしては、例えば、特公昭57−
44747号公報に記載のような静電吸着装置が知られ
ている。該公報には、正の電圧を印加する電極面積を負
の電極より大きくすることにより、プラズマ放電中に、
より大きい吸着力を得ることができること、およびプラ
ズマのない場合の吸着力は両電極面積の比が1のとき最
大であることが記載されている。
【0005】また、通常、処理終了後のウエハを電極か
ら取り除くために、電極内部から棒状の支持体(一般に
は「プッシャ」または「リフトピン」と呼ばれる)を上
昇させウエハを押し上げて取り除くようにしている。こ
れに関するものとしては、例えば、USP4,565,6
01号明細書および特開平6−252253号公報等が
挙げられる。しかしながら、ウエハに残留吸着力がある
場合、残留吸着力に逆らって無理にウエハを引き剥がそ
うとすると、ウエハが割れたり、異常放電が生じて素子
が破壊されるという問題を生ずる。
【0006】この様な残留吸着力による弊害に対処する
ために、種々の除電方法が提案されている。静電チャッ
クから試料を離脱させるときの静電チャックの除電方法
としては、例えば、USP5,117,121号明細書
に記載のように、吸着電圧とは逆極性で吸着電圧より高
電流の残留吸着力消滅電圧を印加する方法が知られてい
る。また、特開昭58−185773号公報に記載のよ
うに静電チャック用の直流電圧をオフして、次ぎにプラ
ズマ生成用の高周波電力をオフする方法が知られてい
る。この他に静電チャックにおける試料の離脱方法に関
するものとしては、特開平1−112745号公報,特
開平4−247639号公報等が挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、特開昭57−6
4950号公報および特公昭57−44747号公報に
記載の従来の静電チャックは、残留吸着力に関して配慮
されていない。
【0008】すなわち、プラズマ処理装置のように試料
の処理中にウエハ温度を所定の温度に制御する必要のあ
るものにおいては、ウエハ裏面と静電チャックとの間へ
の伝熱ガス供給を行っている。このため、静電チャック
のウエハ配置面には伝熱ガスの均一供給のために分散溝
(または「ガス溝」と呼ばれる)を設ける構造を採用して
いる。また、プラズマ処理されるウエハにおいては、静
電チャックのウエハ配置面に窪みを形成し、静電チャッ
クのウエハ配置面とウエハとの接触面積を減少させ、ウ
エハへの異物の付着を少なくするようにしたものがある
(例えば、特開平7−86382号公報)。このような
技術観点から分散溝や窪み部の種々のパターンが開発さ
れている。このように静電チャックのウエハ配置面に溝
や窪みを有する場合には、分散溝や窪み部の大きさ,形
状によって正極および負極側の吸着面積が変わり、これ
により、残留吸着力が生じてしまう。また、静電チャッ
クがプラズマ中で使用される場合にも、プラズマによる
自己バイアス電圧の発生、または高周波バイアスの印加
により、正極および負極側の吸着面に蓄えられる電荷量
が異なり、これにより、残留吸着力が生じてしまう。
【0009】このため、バイポーラタイプの静電チャッ
クにおいても、残留吸着力除去のための除電ステップを
要してしまい、ウエハ搬送におけるスループットを低下
させてしまうという問題があった。また、吸着面である
静電チャックの誘電体膜には電荷が残るので、異物を吸
着し易くなり、新たに吸着保持される試料の裏面に異物
を付着させてしまうという問題がある。特に、CVD装
置のように電荷を有した堆積物が発生するような場合に
は問題となる可能性が高い。
【0010】また、USP5,117,121号明細書に
記載のような残留吸着力除去を行うものについては、新
たに逆電圧を印可する等の除電ステップが必要となる。
このため、試料搬送におけるスループットを低下させる
という問題がある。また、逆電圧を印加し過ぎると再び
静電吸着力が発生し、残留吸着力が生じるという問題が
ある。一方、特開昭58−185773号公報に記載の
ような残留吸着力除去を行うものについては、静電吸着
用の直流電圧の供給停止後にプラズマ生成用の高周波電
力の供給を停止することになるので、さらなる除電時間
が必要となる。このため、試料搬送におけるスループッ
トを低下させるという問題がある。また、静電吸着とと
もに試料裏面への伝熱ガスの供給を併用する場合には、
静電吸着用の直流電圧の供給停止に際し、通常は伝熱ガ
スの供給停止も行うので、プラズマがその後も生成され
ていることになり、試料の温度が上昇するとともに試料
の処理が進行し、処理の終了した試料に悪影響を及ぼす
という問題がある。
【0011】さらに、通常、プラズマ処理装置では、試
料台に高周波電圧を印加し試料台に生じたバイアス電圧
によって、プラズマ中のイオンの試料への入射エネルギ
を制御するようにしているが、バイポーラタイプの静電
チャックを使用した場合、静電チャックの電極構造に起
因し、モノポールタイプの静電チャックに比べ、試料に
対して均等にバイアス電圧を印加することが難しく、試
料の均一処理に影響を与える可能性があるという問題が
あった。
【0012】本発明の目的は、残留吸着力を実質的に問
題とならない範囲に小さくできる静電チャックを提供す
ることにある。また、本発明の他の目的は、静電チャッ
クからの試料離脱の待ち時間を少なくし、スループット
の向上を図ることのできる試料処理方法および装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、極性の異な
る一対の電極を有し、電極間に直流電圧を印加して、電
極上面に設けられた誘電体膜上に試料を静電的に吸着保
持する静電チャックにおいて、電極に印加した直流電圧
の供給停止直前の、誘電体膜の吸着部に蓄えられた電荷
量を実質的に同一にすることにより、達成される。
【0014】また、上記他の目的は、極性の異なる一対
の電極を有し、電極間に直流電圧を印加して、電極上面
に設けた誘電体膜を介して試料を静電吸着保持し、該吸
着保持された試料を処理する試料処理方法において、試
料の処理終了後の電極に印加した直流電圧の供給停止直
前の、誘電体膜の吸着部に蓄えられた電荷量を実質的に
同一にし、直流電圧の供給停止後の誘電体膜の吸着部に
蓄えられた電荷を両者のバランスによって消滅させ、他
の工程を挟むことなく試料を配置面から離脱させること
により、達成される。また、極性の異なる一対の電極を
有し、電極間に直流電圧を印加して、電極上面に設けた
誘電体膜を介して試料を静電吸着保持し、該吸着保持さ
れた試料を処理する試料処理装置において、試料が配置
される誘電体膜の面内に試料の裏面と接触しない窪み部
を形成し、窪み部を除く誘電体膜面内の吸着部に帯電す
る異なる極性の電荷量を等しくすることにより、達成さ
れる。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、図22ないし図25により
残留吸着力の発生原因と本発明の効果について説明す
る。図22に、二個の電極(仮に電極A、電極Bとす
る)上における実際の吸着部分の面積比が、一例として
電極A:電極B=2.8(152.5cm2):1(5
4cm2)の場合の静電チャックの単純化した等価回路
を示す。ここに示すように、ウエハ吸着中の静電チャッ
クの等価回路を簡略して記述すると、電極Aの静電容量
Caと電極A上の誘電体膜の抵抗Raの並列回路と、電
極B上の静電容量Cbと電極B上の誘電体膜の抵抗Rb
の並列回路とを、ウエハの抵抗Rw(Ra、Rbに比べ
て十分小さい)を介して直列に接続されたものに置き換
えて考えることができる。
【0016】この状態で電極A、B間に例えば電圧40
0Vを印加した場合、最終的に各電極とウエハ間に発生
する電位差をVa、Vbとすると以下の式が成り立つ状
態で、安定状態となる。 Va+Vb=400・・・(1) Ra:Rb=Va:Vb・・・(2) ただし、誘電体膜としてセラミックスを使用している場
合には体積抵抗率が印加電圧によって図23の様に変化
する。このことから、本説明に使用する静電チャックの
誘電体膜の体積抵抗率は、印加電圧をVとしたとき次式
であらわせる。 体積抵抗率=1×10(11.953-0.000764V)・・・(3) 体積抵抗率が与えられると、各電極上の実際の吸着部分
の抵抗が計算できるので、式(1)〜(3)を解けば、
各電極とウエハ間の電位差が分かる。本説明例の場合で
は、ウエハとの電位圧Vaは126V、Vbは274V
となる。次に、誘電体の静電容量は誘電率と面積の積を
厚みで除した値であるから、セラミックスの比誘電率を
仮に5と仮定して計算したときの静電容量を求める。該
静電容量と前述の式(1)〜(3)から求めた誘電体膜
上の電位差とから、誘電体膜上に蓄えられた電荷量を算
出することができる。ただし、実際の吸着ではウエハと
誘電体膜との間には表面粗さで代表される空間が存在す
る。該空間は真空容器内では伝熱ガスが介在したとして
もほぼ真空空間と同一として考えられる。この空間距離
は本説明例では約3μmと考え、誘電体膜の厚みを30
0μmとすると、その大きさを比べると空間は誘電体膜
の100分の一である。このため、誘電率が誘電体膜の
5分の1であっても結果的には約20倍の容量を有する
ことになる。したがって、ここでは空間における静電容
量で算出した。。以上の結果をまとめると、電極Aは面
積:152.5cm2、容量:46nF、ウエハとの電位
圧:126V、電荷量:5.8×10-6クーロン〔C〕
となり、電極Bは面積:54cm2、容量:16nF、
ウエハとの電位圧:274V、電荷量:4.4×10-6
クーロン〔C〕となる。この結果から、電極A上と電極
B上の実際の吸着部分に蓄えられた電荷量には差がある
ことが分かる。
【0017】図24(a)〜(c)は、吸着状態から直
流電源をオフした時の各容量成分に蓄えられた電荷量の
変化の模式図を示す。吸着中は図24(a)に示すよう
に電極上の誘電体膜の方が蓄えている電荷量は多く、ア
ンバランスな状態となっている。その後、直流電圧の印
加を停止すると、電極B上の電荷量に相当する電荷につ
いては、ウエハの抵抗は誘電体膜の抵抗値に比べて十分
小さいので回路1,2を介してすばやく除電される(図
24(b))。しかし、電極A上の誘電体膜に残った電
荷は回路3または4を介して除電(図24(c))され
るが、抵抗Ra、Rbの値は大きいために放電時定数が
大きく、すなわち除電時間が長くなる。この残留した電
荷が残留吸着力の発生原因となる。
【0018】一方、本発明の実施例のように二個の電極
上の実際の吸着部分の面積比が1:1の場合には、各電
極上の抵抗値は同一でウエハとの電位差も同じになるた
め、蓄えられる電荷量も同じとなる。したがって、直流
電圧の印加を停止した場合、除電は図24(a)に示す
回路1,2のみで行われるために除電時間は短く、残留
吸着力が残らない。図25には実際に電極上の実際の吸
着部分の面積比を変化させた時の残留吸着力の発生状態
を示す。横軸には直流電源を切ってからの時間をとり、
縦軸には残留吸着力を示す。この結果から、各電極上の
吸着部分の面積比が1:1の場合では残留吸着力が発生
していないが、面積比が大きくなればなるほど発生する
残留吸着力も大きいことが分かる。したがって、本説明
例のように二個の電極上の誘電体膜においてウエハを吸
着する部分の面積比を1:1となるように構成した静電
チャックでは、残留吸着力の発生がほとんどなく、除電
時間も短い静電チャックを提供することができる。ま
た、本発明の静電チャックを備えた試料処理装置では、
装置のスループットが向上する。また、処理終了後にウ
エハをリフトピン等で押し上げる際にウエハを破損する
といったようなことが無くなる。
【0019】以下、本発明の一実施例を図1ないし図8
を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である静
電チャックを用いた試料処理装置の一例を示したもので
ある。試料処理装置としては、例えば、エッチング装
置,成膜装置等のプラズマを用いた処理装置や、プラズ
マを用いないイオン注入装置等の真空処理装置等があ
る。この場合は、プラズマ処理装置を例に説明する。
【0020】真空容器1には、ガス供給装置2および真
空排気装置3が接続されている。真空容器1には、内部
にプラズマ5を発生させるためのプラズマ発生装置4が
設けられている。真空容器1内には、プラズマ5により
処理される試料、例えば、半導体素子基板であるウエハ
や液晶基板等の基板9が配置される試料台が設けられて
いる。試料台は、静電チャック10を用いて構成されて
いる。
【0021】静電チャック10は、この場合、電極(内
電極)11,電極(リング電極)12,絶縁膜13およ
び静電吸着用の絶縁膜(誘電体膜)14から成る。電極
11は、内部に冷媒流路21が形成されるとともに上面
に電極12を形成するためのリング状の凹部が形成され
ている。電極12はリング状に形成されている。電極1
1はアルミニウム合金などの導電材料で製作される。電
極11の上面の凹部には、溶射膜(この場合、アルミ
ナ)により形成した絶縁膜13を介して電極12が設け
られている。電極12はタングステンの溶射膜で形成さ
れている。絶縁膜13は電極11と電極12の間にあ
り、両者を直流的に絶縁する。電極11と電極12の表
面には、溶射膜(この場合、アルミナ)で成る静電吸着
用の絶縁膜14が形成される。なお、絶縁膜13は静電
吸着用の絶縁膜14に比べ、抵抗値の高い材料が用いら
れる。これは絶縁膜14を介して静電吸着のための電気
回路を形成するためである。
【0022】また、内電極11には電圧印加のためのリ
ード線18が接続されている。リング電極12には電圧
印加用のリード線16が接続される。リード線16は内
電極11に設けられた絶縁管15により形成される貫通
孔を通して、リング電極12に接続される。リード線1
6と内電極11とは絶縁管15によって電気的に絶縁さ
れる。リード線16および18は、それぞれローパスフ
ィルタ19a,19bを介して、静電吸着用の電源8
a,8bに接続される。リング電極12には負電圧の直
流電源8aを印加し、内電極11にはリング電極12に
印加した電圧と絶対値が同一の正電圧の直流電源8bを
印加している。また、スイッチ84a,84bの切り替
え操作により端子82a,82b側から端子83a,8
3b側に接続を切り替えることにより、各電極を接地す
ることもできる。内電極11およびリング電極12は静
電吸着用の絶縁膜14によって基板9と電気的に絶縁さ
れるので、静電吸着用電源8a,8bによって内電極1
1とリング電極12とに正負の電圧を印加することによ
って、基板9を介して直流回路が形成されて電荷がチャ
ージされ、電極11,12の上面に基板9を静電吸着す
ることが可能となる。
【0023】また、リング電極12へのリード線16の
接続は、図3に示すように、絶縁管15の上部に鍔を設
け、該鍔の上部空間に電極芯161を設け、鍔の下部空
間に電極芯161とネジ止めにより鍔に固定されるソケ
ット162を設ける。このソケット162にリード線1
6を挿入して接続するようになっている。リング電極1
2は、電極芯161を固定した状態で溶射によって形成
する。これにより、電極芯161はリング電極12に容
易に接続できる。この場合、電極芯161の材質をタン
グステンとし、リング電極12と同一材料にしてよりリ
ング電極12との接続を確実なものとした。なお、内電
極11とリード線18との接続は、詳細図示を省略して
いるが内電極11に雌ネジを形成し、リード線18の先
端に雄ネジを形成して、内電極11とリード線18とを
ボルト締結することで容易に実施できる。
【0024】また、内電極11の中央には、絶縁管が設
置された貫通孔20が設けられている。貫通孔20は、
静電吸着した基板裏面へ伝熱ガスを導入する際に使用さ
れる。静電吸着用の絶縁膜14は、この場合、溶射によ
り形成され、最後に研磨仕上げを行って平坦且つ所定の
膜厚状態に加工される。溶射による絶縁膜14を用いれ
ば、予め電極表面に機械加工を施し窪み(図示省略)を
形成しておくことで、絶縁膜14の形成後の内電極11
あるいはリング電極12の表面に容易に溝を形成するこ
とができる。これにより、電極表面にガス分散溝を設け
る電極設計が容易になる。
【0025】電極表面へのガス分散溝(またはガス溝)
は、処理される基板の温度制御のための基板裏面への伝
熱ガス(例えば、ヘリウムガス)の供給や、基板温度分
布の均一化のための伝熱特性を調整するために設けられ
る。この場合、ガス分散溝は図2に示すように円周状に
設けられるとともに、部分的に周方向に接続されてい
る。この場合のガス分散溝の深さは、0.3mmであ
る。
【0026】また、ガス分散溝の形成されていない、基
板9と直接に接触する絶縁膜14の吸着面は、内電極1
1に対応した吸着面A1〜A4,吸着面B1〜B4,吸
着面Dおよびリング電極12に対応した吸着面C1〜C
4を有しており、これらの間には吸着面C1〜C4の合
計面積と吸着面A1〜A4,吸着面B1〜B4,吸着面
Dの合計面積とが等しくなるように設定されている。
【0027】この場合、絶縁膜13の厚さは0.3mm
で、リング電極12の厚さは0.1mmで、絶縁膜14
の厚さは0.4mmで溶射される。また、絶縁膜14の
基板9との接触面は研磨によって0.3mmに加工され
る。このように形成された内電極11上の溶射膜におい
ては、膜の一番厚いところでも0.8mmである。すな
わち、内電極11上に形成された膜は、リング電極12
の部分でそれ以外の部分と比べて膜の厚さは厚くなる
が、その厚さは0.8mmと大変に薄い。したがって、
内電極11に高周波電圧を印加した場合、内電極11全
体に印加された高周波電圧の電圧の掛かり方は、絶縁膜
があっても充分に無視できる程度のものであり、基板9
の処理に影響を与えることはない。
【0028】真空容器1の低面への静電チャック10の
取付は、アース板24により行われる。アース板24に
は絶縁板23を介して内電極11が取り付けられてい
る。中央に設けられたガス供給用の貫通孔20への伝熱
ガスの供給において、貫通孔20部での伝熱ガスの漏れ
がないように各部品の当接部はシールされる。電極1
1,絶縁板23およびアース板24はボルト(図示省
略)で締め付けて固定される。
【0029】内電極11の外側周囲にはカバー22が設
置されている。カバー22は、外周部に向かって滑らか
に傾斜している。したがって、上方からプラズマ中のイ
オン照射を受けた場合に陰になる部分がない。そのた
め、プラズマエッチング等の処理を行った際に発生する
反応生成物がカバー22に堆積しても、クリーニング用
のプラズマ中に曝すことにより容易に除去できる。した
がって、異物低減も容易に行うことができる。
【0030】さらに、内電極11には、静電吸着用電源
8bと共にバイアス電圧印加用の高周波電源7が接続さ
れている。高周波電源7は、高周波バイアス電圧を内電
極11に発生させる。しかし、内電極11とアース板2
4との間で異常放電を生じないように、内電極11,絶
縁板23およびアース板24の直径を順次大きく変え
て、内電極11とアース板24の両者が直接に対向しな
いようにしてある。これによって、内電極11の外周部
に別の絶縁部材を設ける必要がなく、カバー22で兼用
させることができる。
【0031】なお、図1に示した基板9の温度制御は、
内電極11に設けられた冷媒流路21に流す冷媒の温度
に基づきコントロールされる。すなわち、冷媒の温度に
よって内電極11が温度制御され、絶縁膜14および伝
熱ガスを介して基板9の温度がコントロールされる。こ
の場合、冷媒流路21は内電極11にのみ設けてある
が、膜厚の薄い絶縁膜13を介しての熱伝導によってリ
ング電極12も温度制御される。したがって、冷媒はリ
ング電極12へ供給する必要はない。これにより、冷媒
流路21は内電極11へ設けるだけで十分であり、機構
的にも簡略化できる。
【0032】このように構成されたプラズマ処理装置に
よれば、この場合、2個の電極への直流電圧の印加方法
として、リング電極12に負電圧を印加し、内電極11
にリング電極12への印加とは逆極性で絶対値が同一の
正電圧を印加するよう構成してある。これによれば、図
4に示したような電極電位となる。
【0033】図4は、静電吸着中の基板をプラズマにさ
らした場合の基板と各電極の電位を示す。この場合のプ
ラズマは、静電チャックの電極への印加電圧とは別の電
源手段によって発生させたものである。一例として、リ
ング電極12に−250V、内電極11に+250Vの
電圧を印加した場合の吸着中の基板9,リング電極12
及び内電極11の電位の状態を図4に示す。このように
直流電源を接続した静電チャックでは、吸着中のウエハ
の電位は0Vである。したがって、プラズマを発生させ
ることによりウエハの電位が仮に−20V程度に変化し
た場合でも、ウエハと各電極間の電位差の変化は小さ
い。よって、ウエハと各電極間に蓄えられたそれぞれの
電荷量の変化も小さい。
【0034】本実施例のように吸着面積を等しくし、か
つ、それぞれの電極に極性の異なる絶対値の等しい直流
電圧を印加するように静電吸着電源を接続した静電チャ
ックでは、プラズマを発生させただけの状態の残留吸着
力は極めて小さいものである。このため、静電チャック
からのウエハの離脱に際しては、残留吸着力の影響はほ
とんどない。また、プラズマを消滅させた後も静電吸着
用電源による直流電圧の印加を継続すると、プラズマを
発生させていない最初の状態に戻る。これにより、ウエ
ハと各電極間の電位差はなくなる。その結果、前述の図
22ないし25の説明で述べたと同様の原理、すなわ
ち、吸着面積を等しくすることにより、電荷量が等しく
なって、直流電源を切った際にどちらの電極にも残留す
る電荷はなくなる。言い換えると、残留吸着力の発生を
なくすことができるという効果がある。
【0035】また、基板の処理を促進させる目的で試料
台に高周波電圧を印加し、基板にバイアス電位を発生さ
せる(通常−300V以下程度)場合がある。この場合
には、図4に示すように、基板とそれぞれの電極との間
の電位差が変化し、蓄えられた電荷量に大きな差が発生
する。しかしながら、その場合にも、プラズマを消失さ
せた後、一定時間、電極に直流電圧を印加することによ
り、残留吸着力を減少させなくすことができる。さら
に、プラズマ生成中に高周波電圧の印加を停止させて、
一定時間、プラズマの生成を維持させることにより、上
述のプラズマを発生させたときと同じ状態、すなわち、
−20V程度の問題にならない範囲の電位差まで減少さ
せることができる。すなわち、−20V程度の電位差に
ときの吸着力は極小さい値であり、そのままリフトピン
で押し上げても基板割れを生じることはない。よって、
高周波電圧印加を用いたときの残留吸着力の除去におい
て、これら高周波電圧の供給停止からプラズマ生成停止
までの時間とプラズマ停止から静電吸着用直流電圧の供
給停止までの時間とを調整することにより、さらに効率
的な残留吸着力除去を行うことができる。
【0036】また、図4に示されているように高周波電
圧を印可した場合には、正の電圧の電極側ではウエハと
内電極との電位がおおきくなる。逆に、負の電圧の電極
側ではウエハとリング電極との電位が小さくなる。本実
施例の電極構成の場合、外周部分と中央部分とに吸着部
を有する内電極が正の電圧側となるので、この現象を利
用することにより、ウエハの中央部分と外周部分とをよ
り強固に保持できる。これによって、プラズマ処理中に
おけるウエハ外周部からの伝熱ガスのリークをさらに抑
制できる。また、ウエハ中央部分をより冷却したい場合
には、ウエハ中央部分の吸着力が大きので効果的であ
る。逆に、ウエハ中央部分の冷却をあまり行いたくない
場合には、ウエハ中央部分のガス溝の面積を大きくする
とともに、ガス溝の深さを深くしてガス溝部分での熱の
伝達効率を下げるようにすれば良い。この場合、リング
電極12に対応する部分では、内電極11に対応する部
分に合わせて吸着面積を少なくするとともに、ガス溝の
深さは浅くしておく。
【0037】次に、図5に基板の吸着、プラズマ処理開
始、プラズマ処理の終了、基板内の除電の順で処理を行
うときのタイムチャートを示し、手順を説明する。ま
ず、基板を搬送装置(図示省略)によって真空容器内に
搬入する。基板が静電チャック10上に配置された後、
まず最初に、基板の吸着を行なうために正負の電極1
1,12間に直流電圧を印加する。次に、絶縁膜14
(誘電体膜)表面に設けられたガス溝内に伝熱ガスを導
入する。このとき既に、真空容器1内には、基板を処理
するための処理ガスがガス供給装置2によって導入さ
れ、所望の圧力に維持されている。その後、真空容器1
内にプラズマ発生装置4によってプラズマ発生用のエネ
ルギ(例えば、マイクロ波電界,高周波電界等)を導入
する。これにより、真空容器1内にはプラズマが発生す
る。次に、基板にバイアス電位を発生させるための高周
波電圧が印加される(なお、高周波電圧の印加の要否は
プロセスによって決まる。ただし、高周波電圧を印加す
る場合は、インピーダンスの整合を取るためにプラズマ
が安定して生成されている間で、印加,停止が行われ
る)。プラズマによるウエハの処理の終了と同時にプラ
ズマ発生用のエネルギの導入を停止しプラズマを消失さ
せる。なお、高周波電圧はプラズマの消失前に停止され
る。この場合、高周波電圧の停止後、4secでプラズ
マを消失させる。これにより、前記説明したようにプラ
ズマ処理中に発生した各電極上の絶縁膜(誘電体膜)に
蓄えられた電荷量のアンバランスがほぼ解消される。基
板の処理終了後、伝熱ガスは不要となるので停止し、図
には省略しているが分散溝およびガス供給路に溜まった
伝熱ガスの排気を行う。続いて静電チャック上からの基
板除去のためのウエハの搬送を行なうが、その前に通常
プラズマ処理に使用される処理ガスには有害なものが多
いため、十分に排気する。本実施例では、約10sec
行う。そして、本実施例ではこの処理ガスの排気時間内
に静電チャックの除電(残留吸着力除去)を完了させ
る。さらに詳述すると、プラズマ消失後1secで伝熱
ガスおよび処理ガスの導入を停止し、分散溝内に残った
伝熱ガスを排気する(0.5sec)。その後、プラズ
マ消失後3secで静電吸着用の直流電圧の印加を終了
する。このプラズマ消失後の3sec内で、前述の高周
波電圧停止後のプラズマ生成維持によって解消した電荷
量のアンバランスを除く残りの各電極上の絶縁膜(誘電
体膜)に蓄えられた電荷量のアンバランスが、前記説明
したようにして解消される。したがって、両電極上の電
荷量はバランスするので、直流電圧を停止させた後は、
両電極に分極された電荷はすばやく消滅する(約2〜3
sec)。そして、処理ガスの排気終了後すぐに基板の
搬送が可能となる。基板が真空容器内から搬出された
後、引き続き新たな基板の処理があれば同様に搬入され
処理が繰り返される。新たな基板の処理がない場合は、
以上で処理を終了する。
【0038】このように、静電チャックの最終除電は処
理ガスの排気時間内に終了させることができるので、静
電チャックの除電用時間を別に設ける必要がない。これ
により、装置の稼働率が良くなる。
【0039】ここで、図5に示したタイムチャートによ
れば、高周波電圧の停止からプラズマ生成の停止までの
時間を4secとしたが、この時間はプラズマ停止後の
残留吸着力除去(電荷量のアンバランス解消)時間との
兼ね合いで、適宜設定される。図6に高周波電圧供給停
止からプラズマ生成停止までの時間と残留吸着力との関
係を示す。図6によれば、この場合、高周波電圧供給停
止から約3sec位まではあまり残留吸着力は低減され
ていない。高周波電圧供給停止から約4sec後にプラ
ズマを消滅させた場合には、残留吸着力は約半分に低減
されている。また、高周波電圧供給停止から約5sec
以上後にプラズマを消滅させた場合には、残留吸着力は
低いほぼ一定の値まで低減されている。この低い値の残
留吸着力は高周波電圧を印加せずに、プラズマのみ発生
させたときに生じる電位差によるものである。よって、
前述したように、この低い値の残留吸着力が残った状態
で基板の離脱を行なわせても、特に問題になることはな
い。
【0040】次に、静電チャックからの基板の離脱方法
について、図7および図8により説明する。内電極11
には、複数箇所に絶縁管34が設けてある。絶縁管34
の孔内には、静電チャックの載置面から基板9を離脱さ
せるためのリフトピン30が貫通して設けられている。
リフトピン30の下部には、ロードセル31を介してス
テッピングモータ32が取り付けられている。ロードセ
ル31からの信号は、制御装置33に入力される。制御
装置33はステッピングモータ32を制御するように信
号を出力する。静電チャックの絶縁膜14上に基板9が
配置された状態で、電極11の外周部および基板外周部
を囲んでカバー22が設けてある。基板9の外周端面と
カバー22との隙間は、この場合、約1mm以内に設定
されている。これは、リフトピン30により基板9を静
電チャックから離脱させる際に、基板9がリフトピン3
0上でずれたとしても、図示を省略した搬送装置に基板
を受け渡すときに問題を生じない範囲の許容移動量範囲
内に設定してある。
【0041】したがって、このような試料台の構成にし
ておけば、多少残留吸着力が残っていた場合でも、リフ
トピン30により強制的に基板を離脱させることが可能
となる。すなわち、リフトピン30を上昇させて、残留
吸着力以上の力が基板に作用し、基板がジャンプした場
合でも、基板はカバー22によって、その位置を維持さ
れる。これにより、完全に残留吸着力が消滅しない場合
でも、安全に基板の離脱をさせることができる。
【0042】基板の離脱に際しては、図8に示すように
リフトピン30を上昇させると、ベローズ等の構成要素
によって、バネ荷重が掛かっているときのように一定の
大きさでロードセル31の荷重が増えていく。ここで、
リフトピン30が基板9の裏面に当接し、基板に残留吸
着力があるときには、ロードセル31は残留吸着力によ
る荷重をさらに加えて検出するようになり、図8に示さ
れたように局部的に突出した荷重が現れる。ここで、残
留吸着力が残っていて、リフトピンにより強制的に押し
上げを行ったときに基板が割れたり、異常な飛び跳ねを
生じたりしない許容押し上げ力を設定しておく。この許
容押し上げ力を制御装置に記憶させておき、ステッピン
グモータ32によってリフトピン30を上昇させてい
く。リフトピン30が基板に当接し、さらにリフトピン
30が上昇して、ロードセル31の検出する荷重が許容
押し上げ力を越えたとき、制御装置33はステッピング
モータ32によるリフトピンの上昇速度を遅くするかま
たは上昇を停止させる。これにより、基板の損傷および
基板の搬送ミスを防止することができる。
【0043】したがって、このような基板の離脱制御を
行えば、プラズマ停止後に基板の離脱操作を開始し、静
電吸着用の直流電圧の印加停止直後に基板の離脱を行う
ことが可能となり、さらにスループットの向上を図るこ
とができる。
【0044】以上、本一実施例によれば、試料配置面に
ガス溝を有するバイポーラタイプの静電チャックにおい
て、静電吸着用の直流電圧の供給停止直前の正負両電極
に対応したそれぞれの吸着部の電荷量を等しくしている
ので、直流電圧の供給を停止した際に、両電極の電荷が
等量消滅し、両電極には残留する電荷が生じることがな
い。したがって、直流電圧の供給を停止後の除電作業を
不要にすることができるという効果がある。これによ
り、試料搬送におけるスループットを向上させることが
できる。
【0045】また、本一実施例によれば、内電極とリン
グ電極との上面に同一の静電吸着用の絶縁膜を設け、ガ
ス溝部を除く、正負両電極に対応したそれぞれの吸着面
の面積を等しくしているので、静電吸着用の直流電圧の
供給停止直前の正負両電極に対応したそれぞれの吸着面
に帯電した電荷量が等しくなるので、直流電圧の供給を
停止した際に、両電極には残留する電荷が生じることが
ない。したがって、直流電圧の供給を停止後の除電作業
が不要であり、試料搬送におけるスループットを向上さ
せることができる。
【0046】このように、本実施例によれば、二個の電
極を有し、ウエハを吸着する誘電体膜の部分の面積比を
1:1となるように静電チャックを構成することによ
り、残留吸着力の発生がほとんどなく、除電時間も短い
静電チャックを提供することができる。したがって、本
静電チャックを備えた試料処理装置では、除電時間が短
いので、装置のスループットが向上するほか、残留吸着
力の発生がほとんどないので、処理終了後にウエハをプ
ッシャ等で押し上げる際に、ウエハを破損するといった
ようなことがなくなる。
【0047】また、内電極とリング電極とによって同心
円状の一対の電極を構成しているので、基板の中心を点
対称に基板全体が条件的に均等になるので、基板処理が
均一にできる。さらに、直流電源の供給停止後に残留吸
着力が消滅するので、基板を離脱させ静電チャック上か
ら基板がなくなったときでも、残留吸着力があるときに
比べ基板配置面には電荷を有した異物が付着し難くなる
ので、新たな基板の裏面に異物を付着させることがな
い。
【0048】なお、本第1の実施例では、内電極11と
リング電極12とに正負逆の同電位の電圧を印加してい
るが、プラズマ処理中はバイアス電圧に対応して両電極
の吸着電圧が等しくなるように、それぞれ直流電源81
a,81bによってそれぞれの電圧を可変させても良
い。このようにすれば、静電吸着面積が等しいので、プ
ラズマ処理中も静電吸着力が等しくなり、極端な面内温
度分布の不均一を防止できる。
【0049】また、一対の電極配置において、本一実施
例は、図9(a)に示す電極11の外周部からやや内側
に電極12を配置した場合を例に説明したが、図9
(b)に示すように電極11の外周部に電極12を設け
ても良い。また図9(c)に示すように電極11の中央
部に電極12を設けるようにしても良い。図9(b)の
構成によれば、リング電極12aを設けるための窪みの
加工が容易になり、コスト低減に寄与できる。また、リ
ング電極12aの一端が応力的に開放されているので熱
サイクルを受けたときに、割れ等の損傷を生じることが
ない。図9(c)の構成によればガス溝を形成するとき
に、電極12bの外側の加工が容易になる。また、通常
プラズマ処理装置では外周部の温度制御が難しい。しか
しながら、電極12bの外周部でのガス溝の設計の自由
度が高いので、外周部の温度制御が行い易くなる。
【0050】また、一対の電極への直流電源の接続方法
において、本実施例では、内電極11に正電位を印加
し、リング電極12に負電位を印加するように直流電源
を接続したが、図10に示すように接続しても良い。図
10は、2個の電極への直流電圧の印加法として、内電
極11を接地電位、リング電極12に負電位が印加され
るように静電吸着用電源8aを接続する構成となってい
る。図10に示す静電チャックにより吸着・保持中のウ
エハを、プラズマ発生装置によって発生させたプラズマ
にさらした場合のウエハと各電極間の電位を図11に示
す。一例として、リング電極12に−500V印加した
場合を考えると、吸着中のウエハの電位は−250Vで
あり、内電極は0Vである。したがって、各電極とウエ
ハ間の電位差は等しく250Vであり、吸着力も等しい
状態にある。その後、プラズマにウエハがさらされる
と、ウエハには約−20Vのバイアス電位が発生するた
め、各電極とウエハ間の電位差が変化する。この場合、
内電極11とウエハとの間の電位差は250Vから20
Vに変化する。リング電極12とウエハとの間の電位差
は250Vから480Vに変化する。その結果、内電極
部では吸着力は低下してしまう。しかし、リング電極部
ではより吸着力が増した状態となる。したがって、ウエ
ハの裏面に流した冷却ガスはウエハの外周近傍で十分に
シールされることになり、伝熱ガスの漏れがなく都合が
良くなる。また、プラズマ処理の場合、ウエハ外側の温
度が上がり易く、より冷却を必要とする。本実施例の場
合、リング電極12部での吸着力が増すので、プラズマ
処理中の温度分布の均一化にも効果がある。
【0051】図12は、接地電位に対してリング電極1
2および内電極11をフローティング状態にして静電吸
着用電源8aを接続し、リング電極12に内電極11よ
りも電位の低い電圧を印加してある。また、スイッチ8
4aの切り替え操作により各電極を同電位とすることも
できる。一例として、リング電極12と内電極11との
間に500Vの電位差を発生させ、静電チャックによっ
て吸着・保持中のウエハとリング電極及び内電極の電位
の状態を図13に示す。このように構成された静電チャ
ックでは、吸着中のウエハの電位はリング電極12と内
電極11の中間電位となり、リング電極12と内電極1
1との電位差は同一となる。この状態でウエハがプラズ
マにさらされて、更にウエハに高周波電圧を印加してバ
イアス電位を発生させた場合であっても、リング電極1
2と内電極11に印加した電圧は接地電位に対してフロ
ーティングとなっているために、ウエハ電位と同様にバ
イアス電位分が共に変化し、結果的にウエハと各電極間
の電位差は変化しない。したがって、各電極状の実際の
吸着部分の誘電体膜に蓄えられた電荷量に変化はないの
で、吸着力の分布の変化もない。すなわち、吸着力が変
わないので、残留吸着力の発生もほとんど生じないとい
う効果が期待できる。本実施例では、リング電極12に
内電極11よりも電位の低い電圧を印加した例を示した
が必ずしもそうである必要はなく、逆に接続しても得ら
れる効果は同様である。
【0052】また、これら図10,図12のように接続
した場合にも、ウエハの処理を促進させる目的でウエハ
に高周波電圧を印加し、ウエハにバイアス電位を発生さ
せる場合(通常−300V以下程度)があるが、この場
合にはウエハと電極間の電位差が変化し、蓄えられた電
荷量に差が発生する。その場合には、前述のように高周
波電圧の供給停止後、一定時間プラズマを維持させる。
また、プラズマを消失させた後、一定時間直流電圧を印
加することにより、残留吸着力(電極間の電荷量のアン
バランス)を減少させることができる。
【0053】図10及び図12のように直流電源を接続
した静電チャックにおいても、正負異極の電極上の被吸
着物を実際に吸着する部分の誘電体膜に蓄えられた電荷
量をほぼ同一にすることにより、除電(残留電荷除去)
がスムーズに行われ残留吸着力の発生がほとんど生じな
い。しかし、非常に大きな吸着力が要求されるような場
合には、正負異極の電極間に大きな直流電圧を印加する
必要があるが、この場合には誘電体膜に蓄えられた電荷
量も当然大きくなり、除電に要する時間が数秒から数十
秒かかることもあり得る。このような場合には、正負異
極の電極間に吸着中とは逆の極性の電圧を印加すること
により、除電時間を短縮することができる。このように
すれば、より除電時間の短い静電チャック及び試料処理
装置を提供できる。
【0054】次に、本発明の第2の実施例を図14およ
び図17により説明する。図14に本静電チャックの基
本構造を示す。アルミブロック34上に接着剤36を介
して誘電体膜35を固定してある。誘電体膜35はアル
ミナ焼結体で成る。誘電体膜35内部には2個の電極、
すなわち、リング電極31と内電極32が同心円状に埋
め込んである。この2個の電極31,32は厚みが約5
0ミクロンから100ミクロン程度で、材質はタングス
テンである。これら2個の電極への直流電圧の印加は、
絶縁性の樹脂43により完全に封止された導線38を介
して行われる。この導線38と各電極はろう付け37さ
れている。本実施例では、内電極32には接地電圧が印
加され、リング電極31にはスイッチ39を介して直流
電源40が接続されている。スイッチ39の切り替え操
作により、直流電源40のマイナス電位と接地41に切
り替え・接続される。そして、誘電体膜35の表面44
にウエハを積載した状態で、スイッチ39によってリン
グ電極31に負電圧を印加すれば、ウエハと各電極間に
電位差が発生する。これによって、ウエハを接触面44
に静電気的に吸着固定することができる。また、スイッ
チ39を逆に切り替えてリング電極31を接地にすれ
ば、ウエハと各電極の間に蓄えられた電荷を除電するこ
とができる。
【0055】この場合、誘電体膜35の厚みは全体で1
mmであるが、電極31,32上の誘電体膜の厚みは3
00ミクロン、表面粗さは3μmに加工している。そし
て、この誘電体膜の表面44には、ガス溝46が、この
場合、深さ20ミクロン程度で図に示すように設けられ
ている。ガス溝46は、処理中のウエハの冷却を促進す
るための伝熱ガスがウエハ裏面全面に効率良く行き渡る
ように形成してある。ガス溝46には、外部の配管(図
示しない)を介して伝熱ガス導入口45から伝熱ガスが
導入される。このガス溝のパターンは、処理中のウエハ
の温度分布が所望の値となるべく設定される。そして、
本実施例ではリング電極上で実際にウエハを吸着してい
る部分の面積と、内電極上で実際にウエハを吸着してい
る部分の面積が1:1になるように構成されている。ま
た、リング電極上でのガス溝部分の面積と、内電極上で
のガス溝部分の面積が1:1になるように構成されてい
る。また、本静電チャックでは同心円状に4本のリフト
ピン47が設けられている。リフトピン47は、絶縁管
48によってその内部に電極31,32やアルミブロッ
ク34から絶縁されて設けられている。このリフトピン
47は外部のモータ等の上下機構(図示しない)により
上下に駆動可能であり、処理終了後のウエハの搬送に用
いられる。
【0056】上記のように構成された静電チャックによ
れば、ガス溝の深さは電極上の誘電体膜の厚さに比べ1
/10以下程度であり、実際にウエハを吸着している部
分の静電吸着力とは異なるが、同様に静電吸着力が生じ
ている。図16にウエハと誘電体膜との距離による静電
吸着力の関係を示す。この場合、図16(a)に示すよ
うに、静電チャック上にスペーサを設けてウエハの吸着
力を調べた。ウエハとして、ミラーウエハを用いた場合
を(b)に示し、SiO2膜付ウエハを用いた場合を
(c)に示す。これによれば、いずれも30μm以上で
はほとんど吸着力が生じていないことが分かる。したが
って、30μmより浅いガス溝の場合には、ガス溝にお
ける静電吸着力も考慮に入れる必要がある。特に、20
μm以下では確実に静電吸着力が生じているので考慮が
必要である。
【0057】本実施例では、静電吸着中の内電極および
リング電極状での実際にウエハを吸着している部分の面
積とガス溝部分の面積とが、実際の吸着面及びガス溝部
分でそれぞれに同一面積にしてあるので、静電吸着中の
電荷量は等しく、前記第一の実施例と同様に直流電圧を
供給停止後は、残留吸着力をほとんど発生させることが
ない。
【0058】なお、本第2の実施例の静電チャックでは
アルミナの焼結体を使用している。通常、静電チャック
の誘電体膜にはセラミックス系の材料が用いられること
が多い。しかし、セラミックス系の材料では、前述した
ように抵抗率が印加電圧に依存するほか、温度にも依存
するという特性を持つ。図17は、本実施例の静電チャ
ックに使用した誘電膜の印加電圧200V時の抵抗率の
実測値を示す。この図から、誘電膜の温度が20度の場
合とマイナス50度の場合とでは抵抗率が約30倍も変
化することが分かる。誘電体膜の抵抗率が低すぎる場合
には、誘電膜表面とウエハ裏面との間に電荷が蓄えられ
ず吸着力が発生しなくなってしまう。また、抵抗率が高
すぎると誘電膜表面とウエハ裏面との間に蓄えられた電
荷の放電時定数が大きくなり除電時間が長くなる。この
ため、残留吸着力が残ったままになってしまういう問題
が起きる。
【0059】再現性良く微細な処理が要求されるプロセ
スでは、処理中のウエハの温度を管理するために静電チ
ャックの温度を制御することが行われている。しかしな
がら、その使用温度がプロセスによって広範囲にわたる
場合、ある温度のプロセスには使用できないと可能性が
出てくる。例えば、エッチング装置ではマイナス60℃
程度の低温から100℃程度の温度にウエハ温度を制御
する必要がある。また、CVDやスパッタを用いる成膜
装置では100℃から700℃程度の高温にまで達する
場合もある。この様な場合には、誘電体膜の基本となる
材料に、例えば、金属酸化物等の不純物を添加すること
により誘電体膜の抵抗率を制御する。このようにして、
使用する温度の範囲内で適切な値となるようにしておけ
ばよい。
【0060】このように構成された誘電体膜を有する静
電チャックを用いることで、使用温度の全範囲にわたり
十分な吸着力を確保しつつ、素早く除電を行うことがで
きる。また、この様な静電チャックを備えた試料処理装
置では、一台の処理装置で全ての温度範囲の処理を行う
ことができるため稼働率が高い装置とすることができ
る。また、使用温度が異なるプロセスに静電チャックを
使用する場合には、使用温度により誘電体膜の抵抗率が
異なるために吸着力が変化する。吸着力が変化すると吸
着部分の熱伝導性が変化しプロセスが変化する可能性が
ある。この様な場合には、使用する温度に応じてあらか
じめ調べておいた結果をもとに、同じ吸着力を発生する
電圧を印加するようにすればよい。この様に構成された
静電チャックを備えた処理装置では、常に再現性の良い
処理装置を提供することができる。
【0061】なお、前述の第一実施例および第二実施例
では、静電吸着用の直流電圧の印加を停止する直前の静
電吸着膜(絶縁膜14,誘電体膜35)に蓄積された正
負の電荷量を同一にするために、正負の電極に対応した
実際の吸着面積を等しくするようにしたが、吸着面積を
同一にできない場合には、次のようにすれば良い。
【0062】例えば、図14において、内電極32上の
実際の吸着部分の面積を54cm2とし、これに対し
て、リング電極31上の実際の吸着部分の面積を15
2.5cm2とすれば、リング電極31側の吸着部面積
は内電極32側の吸着部面積に比べ2.8倍の面積とな
る。したがって、吸着中にウエハと各電極上の誘電体膜
との間に蓄えられた電荷量を、使用条件である印加電圧
400V時にほぼ同じくするために、図22ないし図2
5の説明で記述したのと同様の考え方に基づき、表面粗
さを内電極32上の誘電膜表面では3μm、リング電極
31上の誘電体膜表面では3.9μmとする。このと
き、各電極とウエハとの間に発生する電位差を前述の式
から求めると、内電極とウエハとの間では274V、リ
ング電極とウエハとの間では126Vである。また、内
電極上の誘電体膜の静電容量は16nF、リング電極上
の誘電体膜の静電容量は35nFとなる。これらの条件
から、各電極上の誘電体膜に蓄えられた電荷量を算出す
ると、内電極上の誘電体膜では4.4×10-6クーロン
〔C〕、リング電極上の誘電体膜では4.4×10-6
ーロン〔C〕となる。よって、両電極側とも誘電体膜に
蓄えられた電荷量は同じであることがわかる。したがっ
て、この状態から直流電源による電圧の印加を停止する
と、前述の図22ないし図25の説明で記述したのと同
様の原理により残留吸着力の発生が押さえられ、除電時
間も短くなる。
【0063】つまり、各電極上の実際の吸着部分の誘電
体膜の静電容量の比と、各電極上の実際の吸着部の誘電
体膜の抵抗の比の積とがほぼ1となるように、すなわ
ち、Ca・Va=Cb・Vbの関係からCa・Ra=C
b・Rbとなるように静電チャックを設計すれば、吸着
中に各電極上の実際の吸着部分に蓄えられた電荷量が同
一となる。これにより、残留吸着力の発生を押さえるこ
とができる。
【0064】なお、上記の説明では、内電極32側の吸
着面積を小さくして説明したが、リング電極31側の吸
着面積を小さくすることも処理条件によって考慮すれば
良い。ウエハ裏面にガスを供給した場合での静電吸着力
とウエハ温度との関係を実験により調べると、静電吸着
力を大きくした方が良く冷却された。一方、各電極部で
の静電容量(Q=C・V)が等しいとき、静電吸着面積
を小さくした方が単位面積当たりの吸着力は大きくな
る。これらに基づき、試料処理における試料面内の温度
分布を考慮し、試料の外側をより冷却または加熱する必
要のある場合には、試料裏面に冷却ガスを供給するとと
もに、試料の外側を強く吸着・保持することにより、温
度分布を改善することができる。したがって、吸着面積
が異なるような場合、各電極の吸着面積を適宜設定する
ことにより、試料の面内温度分布を調整することができ
るという効果がある。
【0065】次に、本発明の静電チャックを用いた第3
の実施例を図18により説明する。本実施例では、新品
のダミーウエハ50を誘電体膜53に積載させ、直流電
源54により実際の処理中に印加する電圧よりも大きな
電圧を印加して吸着する。その結果、誘電膜表面に付着
している異物、例えば、負の電荷を有する異物は、通常
のウエハ吸着中の電荷(この部分では負の電荷)よりさ
らに大きい電荷によって、通常では反発しきれずに誘電
体膜表面に付着していた異物が反発され、ウエハ裏面に
転写される。これにより、このダミーウエハを通常ウエ
ハを搬送するのと同様の方法により取り出せば誘電膜上
の異物を除去できる。なお、この本図では負に帯電した
異物のみしか表示していないが、正に帯電した異物もあ
る。この作業を、定期的に行う静電チャックでは、処理
ウエハの裏面に付着する異物数を低減することができ、
常にクリーンな処理を行うことかできる。したがって、
本実施例の静電チャックを備えた処理装置では、製品の
歩留まりを向上させることができる。また、装置内に蓄
積された異物を掃除するために行う装置の分解作業の回
数を低減できるため、稼働率の高い装置を提供すること
ができる。
【0066】なお、第3の実施例では、正負どちらか一
方の電荷を有する異物の除去について説明したが、正負
どちらの異物も除去できる例を図19により説明する。
この場合は、図18の直流電源に代えて、印加電圧の極
性をプラスとマイナスを任意に切り替えられる直流電源
に変更し、誘電体膜53の表面に新品のダミーウエハ5
0を積載し、図19に示すように通常処理中のウエハを
吸着するのに印加する電圧よりも絶対値の大きな直流の
交番電圧を印加する。この様な操作をすることにより、
図18の例に示した操作だけでは取りきれないような異
物、すなわち、この場合、正に帯電して誘電体膜と静電
気力で吸着した異物もダミーウエハに転写して除去する
ことができる。したがって、本実施例によればより効果
的に誘電体膜をクリーニングすることができる。なお、
本実施例では誘電膜上の異物を取り除くために新品のダ
ミーウエハを使用したが、必ずしもこれに限るわけでは
なく、清浄な導電性もしくは半導電性の材料から構成さ
れる部材であれば何でも良い。ただし、重金属汚染の原
因となるような物質を含む材料は避ける方が好ましい。
また、本実施例では直流の交番電圧を印加したが、これ
に限らず交流電圧を印加しても同様の効果を期待するこ
とができる。
【0067】本発明の静電チャックを用いた第4の実施
例を図20および図21により説明する。図20は静電
チャックを用いた試料処理装置の構成を示す。試料処理
装置は、この場合、大気ローダ部と真空処理部とから成
る。大気ローダ部は、複数のカセット61を配置可能な
カセット設置位置を有する。また、大気ローダ部は、カ
セット61内に収納されたウエハを真空処理部へまたは
真空処理部で処理されたウエハをカセット内へ搬送する
ための大気搬送ロボット62を有している。真空処理部
は、真空搬送室65の周りにロードロック室63,アン
ロードロック室64,処理室A70,処理室B71,処
理室C72,処理室D73を接続して構成される。ロー
ドロック室63およびアンロードロック室64は大気ロ
ーダ60側に位置する。真空搬送室65内には、真空搬
送ロボット66が設けられている。真空搬送ロボット6
6はアーム67およびアーム67の先端にハンド68を
有している。真空搬送ロボット66はハンド69を各室
63,64,70,71,72,73に挿入可能に動作
する。ハンド68は両端にウエハの載置面を有してい
る。ハンド68の先端のウエハ載置面には、図21に示
されるような静電チャックが形成されている。静電チャ
ックは外電極681,絶縁膜682,内電極683,静
電吸着用の絶縁膜684から構成されている。ハンド6
8先端の外電極681には、例えば、3箇所の凸部が形
成されており、凸部の一部に内電極683を設けるため
の凹部が形成されている。外電極681の凹部には電極
を貫通して絶縁管685が取り付けてあり、絶縁管68
5内には電極芯686が取り付けてある。凹部には溶射
膜で成る絶縁膜682が形成され、絶縁膜682上に溶
射膜で成る内電極683が形成されている。内電極68
3は内電極683の溶射によって電極芯686と容易に
接続される。外電極681および内電極683の上面に
は溶射膜で成る絶縁膜684が形成されている。電極芯
686にはリード線689が接続され、外電極681に
はリード線688が接続されている。リード線688お
よびリード線689は静電吸着用電源(図示省略)に接
続されている。外電極681の下面には絶縁カバー68
7が設けてある。静電吸着面が形成された凸部は、この
場合、異物の付着を少なくするためにウエハとの接触面
積をできる限り最小にしてある。また、静電吸着面の外
電極681と内電極683とに対応したそれぞれの吸着
面の面積は同じにしてある。
【0068】このように構成された試料処理装置によれ
ば、大気搬送ロボット62によってカセット61からウ
エハを取り出し、ロードロック室63にウエハを搬入す
る。ロードロック室に移されたウエハは真空搬送ロボッ
ト66によって指定された処理室(例えば、処理室7
1)に搬送される。このとき、まず、処理室71で既に
処理の終了したウエハをハンド68の一方で受け取る。
次に、ハンド68の向きを変えて、未処理ウエハを処理
室71に搬入する。ハンド68の一方に保持されたまま
の処理済みウエハは、真空搬送ロボット66によって次
の処理室(例えば、処理室70)に搬送される。一方、
他の処理室(例えば、処理室72)で処理を行う予定の
ウエハは、前述の大気搬送ロボット62および真空搬送
ロボット69の同様な動きにより搬送される。
【0069】ここで、真空搬送ロボット66がロードロ
ック室63および各処理室でウエハを受け取る際、外電
極681および内電極683には、正負の極性が異なり
絶対値の等しい直流電圧を印加する。これにより、静電
吸着面のそれぞれの電極に対応した面での絶縁膜には、
電荷量の等しい電荷が蓄えられる。また、真空搬送ロボ
ット66がアンロードロック室64および各処理室でウ
エハを受け渡す際、外電極681および内電極683に
印加されていた直流電圧を供給停止する。これにより、
静電吸着面のそれぞれの電極に対応した面での絶縁膜に
蓄えられていた電荷は、バランス良く消滅する。これに
より、静電吸着面に残留吸着力が残ることなく、ウエハ
は容易に静電吸着面から離脱する。ハンド68における
静電吸着面からのウエハの離脱は、前述した図7,図8
のようなリフトピンを用いることにより行われる。ハン
ド68からのウエハの離脱に際しては、真空搬送ロボッ
ト66によってハンド69上のウエハが所定位置に到着
して停止した時点で、静電吸着用の直流電圧の印加を停
止する。同時に、ウエハが所定位置に到着して停止した
時点で、リフトピンの上昇を開始させる。リフトピンが
ウエハに当接した時点で静電チャックの電荷が完全に消
滅していなくても、前述した図7,図8のようにロード
セルによってリフトピンの押付け力を検出しながらステ
ッピングモータの動きを制御する方式を併用することに
より、リフトピンの押上げ力が制御されているので、ウ
エハに損傷を与えることがない。これにより、静電吸着
用の直流電圧の印加を停止し、正負の両電極に分極され
た電荷が消滅するまでの数秒(約2〜3sec)待っ
て、リフトピンを上昇させウエハを離脱させるというこ
とをしなくても良くなる。したがって、ウエハ搬送時の
スループットを向上させることが可能となる。なお、こ
の電荷が消滅するまでの数秒の時間が、ウエハ処理全体
のスループットに影響しないものであるときには、特に
ロードセルを用いたリフトピンの押上げ力の制御を行う
必要はない。
【0070】また、静電吸着面の絶縁膜に蓄えられた正
負の電荷量を、直流電圧の供給停止直前において等しく
してあるので、静電吸着用の直流電圧の印加を停止させ
るだけで、確実に残留吸着力を消滅させることができ
る。したがって、本静電チャックを大気搬送ロボット6
2のウエハ保持部に用いても、ウエハをカセット内に収
納する際にも問題なくウエハをカセットの収納段に移す
ことができる。
【0071】以上、本実施例によれば、搬送ロボットの
ウエハ保持部に静電チャックを用いることにより、アー
ム上でのウエハの保持を確実なものにできるので、ウエ
ハ搬送の信頼性を向上させた試料処理装置とすることが
できる。また、アーム上でのウエハの保持を確実なもの
にできるので、搬送ロボットによる搬送速度を速くする
ことが可能となり、スーループットの向上を図ることが
できる。さらに、アーム上に2つのウエハ保持部を有す
るハンドを設けた搬送ロボットに本静電チャックを採用
することにより、1つの処理室で処理済みのウエハと未
処理のウエハとを入れ替える際に、該搬送ロボットによ
りハンドの一方から他方に向きを変える、すなわち、ア
ームを回転(または、ハンドを回転)させるときの回転
速度を速くしても、ウエハが遠心力により離脱すること
がない。よって、処理室でのウエハの入れ替えが速くで
き、ウエハ処理におけるロスタイムを少なくできる。な
お、本実施例では大気搬送ロボットにも静電チャックを
用いた構成としていたが、大気搬送ロボットは真空チャ
ック等別の保持手段であっても良い。
【0072】以上、第1の実施例から第4の実施例の静
電チャック及び試料処理装置を例に本発明を説明した
が、最も重要な点は、処理室に適用した静電チャックお
よび試料搬送装置に適用した静電チャックにおいて、正
負の電極間に印加した直流電圧を停止する直前に誘電体
膜に蓄えた電荷量を同一にするということである。この
ようにすることにより、除電がスムーズで残留吸着力の
発生がほとんどない静電チャックを提供できる。また、
プラズマ処理装置,真空処理装置等の試料処理装置に適
用した際には、試料処理中および試料搬送中における試
料の確実な保持が行われるとともに、次処理のための試
料の受渡しに際し、試料に損傷与えることなく速やかに
離脱させることができるので、稼働率の良い試料処理装
置とすることができる。
【0073】
【発明の効果】以上、本発明によれば、正負の電極に印
加した直流電圧の停止直前に各電極に対応した静電吸着
用の絶縁膜に蓄えられた電荷量を等しくしているので、
直流電圧の印加停止後に特に別の除電ステップを設ける
ことなく、速やかに静電吸着用の絶縁膜に蓄えられた電
荷を消滅させることができる。これにより、残留吸着力
の発生がほとんどなく、除電時間の短い静電チャックを
提供できる。
【0074】また、試料処理装置に本発明の静電チャッ
クを適用した場合、上述のように、リフトピン等の動作
時間を考えると、特にロスタイムになるということはな
いが、さらに必要があれば、印加電圧停止後に吸着中と
は極性が逆の電圧を印加すれば、より短時間に、誘電体
膜に蓄えられた電荷を消滅させることができる。
【0075】また、プラズマ処理装置に本発明の静電チ
ャックを適用した場合、高周波電圧の印加停止後、ある
所定の時間の間、プラズマ生成を維持させることによ
り、バイアス電圧を生じさせるための高周波電圧の印加
が同時に行われたプラズマ処理の、プラズマ処理中に生
じた電荷量のアンバランスを解消させることができる。
また、プラズマ生成を停止した後、ある所定の時間の
間、静電吸着用の直流電圧の印加を行わせることによ
り、プラズマ生成中の電荷量のアンバランスを解消する
ことができる。さらに、静電吸着用の直流電圧の印加停
止後の静電吸着用の絶縁膜に蓄えられた電荷の消滅は、
処理ガスの排気時間内に完了するので、静電チャックに
起因する処理能力の低下ということのないプラズマ処理
装置を提供できる。
【0076】また、本発明の静電チャックによれば、直
流電源の供給停止後に残留吸着力が消滅するので、残留
吸着力があるときに比べ基板配置面には電荷を有した異
物が付着し難くなり、新たな基板の裏面に異物を付着さ
せることがないという効果がある。
【0077】また、本発明の静電チャックに異物が付着
している場合、静電吸着用の電極に通常の印加電圧より
さらに高い電圧を印加したり、または通常の印加電圧よ
り絶対値の大きい交番電圧を印加することによって、静
電チャックの誘電体膜(静電吸着用の絶縁膜)上に付着
した異物を、ダミーウエハに転写させて除去することが
できるので、これを定期的に行うことにより製品ウエハ
の裏面異物を低減することができる。
【0078】さらに、本発明の静電チャックを試料処理
装置のウエハ保持部全箇所に適用した場合には、ウエハ
保持部に残留吸着力の発生がないので、ウエハの離脱が
容易で確実な受渡しを行うことができる。したがって、
非常に信頼性の高い試料処理装置を提供することができ
る。
【0079】なお、静電チャックによって保持されたウ
エハの処理中に、停電が生じた場合、ウエハの吸着力が
低下し、ウエハ裏面に残留した伝熱ガスの圧力によって
ウエハが浮き上がりずれる。この場合は、ウエハの吸着
力が保持されている間に伝熱ガスの圧力を下げれば良
い。すなわち、静電チャックへの直流電圧の急停止が生
じたときには、内電極とリング電極に電圧を供給する直
流電源に補助電池を備え付け、補助電池によって吸着力
を一定時間保持させ、この時間内に伝熱ガスを排気すれ
ば良い。伝熱ガスを排気する最も簡単な方法の一例とし
ては、供給電圧がオフのとき、ウエハ裏面につながる伝
熱ガスの供給ラインをウエハの配置された処理室へ接続
するように、伝熱ガスの供給ラインを開状態にするバル
ブを介して接続しておく方法がある。このようにする
と、電圧の供給がオフされたとき、伝熱ガスは処理室へ
流れ込み、ウエハ裏面と処理室との圧力がバランスする
ので、ウエハがずれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である静電チャックを用いた
試料処理装置の一例を示す縦断面図である。
【図2】図2は図1をII−IIから見た静電チャックの平
面図である。
【図3】図3は図1のIII部の詳細を示す図である。
【図4】図1の静電チャックにおける各電極電位を示す
図である。
【図5】図1の装置における静電チャックの吸着・処理
・除電までのタイムチャートを示す図である。
【図6】図1の装置における高周波電圧の供給停止から
プラズマ生成停止時間までの所要時間における残留吸着
力を示す図である。
【図7】図1の静電チャック部を示した縦断面図であ
る。
【図8】図7の静電チャックにおけるウエハ離脱時のウ
エハに掛かる荷重を示す図である。
【図9】図1の静電チャックの電極配置の他の例を示し
た縦断面図である。
【図10】図1の静電チャック用直流電源の接続の他の
例を示した縦断面図である。
【図11】図10の静電チャックにおける各電極電位を
示す図である。
【図12】図1の静電チャック用直流電源の接続のさら
に他の例を示した縦断面図である。
【図13】図12の静電チャックにおける各電極電位を
示す図である。
【図14】本発明の第2の実施例である静電チャックを
示す斜視図である。
【図15】図14の静電チャックの平面図である。
【図16】静電吸着時の隙間と吸着力との関係を示す図
である。
【図17】図14の静電チャックの誘電体膜の抵抗率の
温度依存性を示す図である。
【図18】本発明の静電チャックを用いた第3の実施例
であり、誘電体膜上の異物をダミーウエハに転写して除
去する場合の模式図である。
【図19】図18における異物除去の他の例であり、静
電チャックに印加する直流の交番電圧を示す図である。
【図20】本発明の静電チャックを用いた第4の実施例
であり、試料処理装置のウエハ保持部を全て静電チャッ
クで構成した例を示す図である。
【図21】図20の装置における搬送ロボットのウエハ
保持部の詳細を示す断面図である。
【図22】静電チャックの等価回路を示す図である。
【図23】セラミックスの体積抵抗率と印加電圧との関
係を示す図である。
【図24】図22の等価回路における吸着,除電動作を
示す図である。
【図25】吸着面積比が変わった場合の残留吸着力と放
電時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…真空容器、2…ガス供給装置、3…真空排気装置、
4…プラズマ発生装置、5…プラズマ、6…伝熱ガス供
給装置、7…高周波電源、8a,8b…静電吸着用電
源、9…基板、10…静電チャック、11…内電極、1
2…リング電極、13…絶縁膜、14…絶縁膜、15…
絶縁管、16…リード線、17…絶縁管、18…リード
線、19a,19b…ローパスフィルタ、20…貫通
孔、21…冷媒流路、22…カバー、23…絶縁板、2
4…アース板、81a,81b…直流電源、82a,8
2b,83a,83b…端子、84a,84b…スイッ
チ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 三郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 伊藤 陽一 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極性の異なる一対の電極を有し、前記電極
    間に直流電圧を印加して、前記電極上面に設けられた誘
    電体膜上に試料を静電的に吸着保持する静電チャックに
    おいて、前記電極に印加した直流電圧の供給停止直前
    の、前記誘電体膜の吸着部に蓄えられた電荷量を実質的
    に同一にしたことを特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】極性の異なる一対の電極を有し、前記電極
    間に直流電圧を印加して、前記電極上面に設けられた誘
    電体膜上に試料を静電的に吸着保持する静電チャックに
    おいて、前記電極上の誘電体膜の一部が吸着部を形成す
    るための凸部を成し、前記誘電体膜における前記対の電
    極のそれぞれに対応した吸着部の面積を実質的に同一に
    したことを特徴とする静電チャック。
  3. 【請求項3】正負極性の異なる一対の電極を有し、前記
    電極間に直流電圧を印加して、前記電極上面に設けられ
    た誘電体膜上に試料を静電的に吸着保持する静電チャッ
    クにおいて、前記正負一対の電極上の誘電体膜上の実際
    の吸着部分の面積と該実際の吸着部分の表面粗さとを変
    え、前記正負異極の電極とウエハとの間の静電容量の比
    と、前記正負異極の電極上の誘電体膜の抵抗の比との積
    をほぼ1としたことを特徴とする静電チャック。
  4. 【請求項4】試料裏面に伝熱ガスを供給し前記試料の温
    度を制御して前記試料を処理する真空処理装置に用いら
    れ、前記試料の配置面にガス溝を有し、該配置面に誘電
    体膜を形成して成り、該誘電体膜を介して前記試料を静
    電的に吸着保持する静電チャックにおいて、 前記誘電体膜の下に正負両電極を有し、それぞれの電極
    上の誘電体膜に蓄えられる電荷量を正電極側と負電極側
    で略同一としたことを特徴とする静電チャック。
  5. 【請求項5】試料裏面に伝熱ガスを供給し前記試料の温
    度を制御して前記試料を処理する真空処理装置に用いら
    れ、前記試料の配置面にガス溝を有し、該配置面に誘電
    体膜を形成して成り、該誘電体膜を介して前記試料を静
    電的に吸着保持する静電チャックにおいて、 前記誘電体膜の下に正負両電極を有し、それぞれの電極
    上の試料接触面となる前記ガス溝部以外の凸部の面積の
    総和が正電極側と負電極側で略同一面積となるよう構成
    したことを特徴とする静電チャック。
  6. 【請求項6】プラズマを用いた真空処理装置に用いら
    れ、試料の配置面に溝もしくは窪みを有し、該配置面に
    誘電体膜を形成して成り、該誘電体膜を介して前記試料
    を静電的に吸着保持する静電チャックにおいて、前記誘
    電体膜の下に正負両電極を有し、プラズマ消滅後、前記
    両電極への直流電圧印加停止直前の前記誘電体膜に蓄え
    られた電荷量を正電極側と負電極側で略同一としたこと
    を特徴とする静電チャック。
  7. 【請求項7】プラズマを用いた真空処理装置に用いら
    れ、試料の配置面に溝もしくは窪みを有し、該配置面に
    誘電体膜を形成して成り、該誘電体膜を介して前記試料
    を静電的に吸着保持する静電チャックにおいて、 前記誘電体膜の下に正負両電極を有し、それぞれの電極
    上の試料接触面となる凸部の面積の総和が正電極側と負
    電極側で略同一面積となるよう構成したことを特徴とす
    る静電チャック。
  8. 【請求項8】極性の異なる一対の電極を有し、前記電極
    間に直流電圧を印加して、前記電極上面に設けた誘電体
    膜を介して試料を静電吸着保持し、該吸着保持された試
    料を処理する試料処理方法において、前記試料の処理終
    了後の前記電極に印加した直流電圧の供給停止直前の、
    前記誘電体膜の吸着部に蓄えられた電荷量を実質的に同
    一にし、前記直流電圧の供給停止後の前記誘電体膜の吸
    着部に蓄えられた電荷を両者のバランスによって消滅さ
    せ、他の工程を挟むことなく前記試料を配置面から離脱
    させることを特徴とする試料処理方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の試料処理方法において、前
    記試料の処理はプラズマ処理であり、前記プラズマ処理
    中にバイアス電圧を生じさせるための高周波電圧を印加
    し、前記試料の処理終了に伴い前記高周波電圧の印加を
    停止した後、所定時間の間、プラズマの生成を維持する
    試料処理方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の試料処理方法において、
    前記プラズマの生成停止後、所定時間の間、前記電極間
    への直流電圧の印加保持を行う試料処理方法。
  11. 【請求項11】極性の異なる一対の電極を有し、前記電
    極間に直流電圧を印加して、前記電極上面に設けた誘電
    体膜を介して試料を静電吸着保持し、該吸着保持された
    試料を処理する試料処理装置において、前記試料が配置
    される前記誘電体膜の面内に前記試料の裏面と接触しな
    い窪み部が形成され、前記窪み部を除く前記誘電体膜面
    内の吸着部に帯電する異なる極性の電荷量を等しくした
    ことを特徴とする試料処理装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の試料処理装置におい
    て、前記誘電体膜面内の吸着部における異なる極性の電
    荷が蓄えられる吸着面の面積を略同一とした試料処理装
    置。
  13. 【請求項13】請求項11記載の試料処理装置におい
    て、前記誘電体膜面内で極性の異なる電極上の吸着部に
    おける面積および表面粗さを変え、異なる極性毎の静電
    容量の比と誘電体膜の抵抗の比との積をほぼ1とした試
    料処理装置。
  14. 【請求項14】請求項11記載の試料処理装置におい
    て、前記試料の処理はプラズマ処理であり、プラズマの
    生成停止後、所定時間の間、前記電極間への直流電圧の
    印加保持を行う手段を有した試料処理装置。
  15. 【請求項15】請求項12記載の試料処理装置におい
    て、前記電極間への直流電圧の印加を停止した後、他の
    工程を挟むことなく前記試料を配置面から離脱させる手
    段を有した試料処理装置。
  16. 【請求項16】請求項11記載の試料処理装置におい
    て、前記試料の処理はプラズマ処理であり、前記プラズ
    マ処理中にバイアス電圧を生じさせるための高周波電圧
    を印加する手段を有し、前記試料の処理終了に伴い前記
    高周波電圧の印加を停止した後、所定時間の間、プラズ
    マの生成を維持する手段を有した試料処理装置。
  17. 【請求項17】請求項16記載の試料処理装置におい
    て、前記プラズマの生成停止後、所定時間の間、前記電
    極間への直流電圧の印加保持を行う手段を有した試料処
    理装置。
  18. 【請求項18】同心円状に配置された極性の異なる一対
    の電極を有し、前記電極間に直流電圧を印加して、前記
    電極上面に設けた誘電体膜を介して試料を静電吸着保持
    し、該吸着保持された試料をプラズマ処理する試料処理
    方法において、前記試料の処理終了後、プラズマ処理中
    に印加したバイアス電圧を停止し、その後所定時間の
    間、前記プラズマの生成を継続し、前記所定時間経過後
    に前記プラズマを消滅させ、その後所定時間の間、前記
    電極間への直流電圧の印加を維持し、その後、前記電極
    間への直流電圧の印加を停止するとともに、リフトピン
    による前記試料への押し付け力を許容範囲内で制御しな
    がら上昇させ、前記試料を離脱させることを特徴とする
    試料処理方法。
  19. 【請求項19】内部にプラズマが形成される真空処理室
    と、前記真空処理室内に設けられ試料を配置するための
    試料台と、前記試料台に接続されバイアス電圧を印加す
    るための高周波電源とを具備し、前記試料台に試料を配
    置して該試料をプラズマ処理する試料処理装置におい
    て、 前記試料台に、前記試料台と電気的に絶縁され前記試料
    台を貫通して前記試料台の試料配置面側に露出する導電
    体を設け、該導電体の周囲を囲み前記試料台の試料配置
    面側に溶射膜で成る絶縁膜を部分的に設け、該絶縁膜を
    介して前記試料台の試料配置面側に前記導電体と接続さ
    れ部分的に形成された溶射膜で成る電極を設け、該溶射
    膜の電極およびに該溶射膜の電極以外の前記試料台の試
    料配置面側の面を溶射膜で成る電気絶縁膜で被った静電
    チャックを設けたことを特徴とする試料処理装置。
  20. 【請求項20】請求項19記載の試料処理装置におい
    て、前記試料台を貫通した前記導電体を前記試料台に固
    定し、前記導電体の反電極側にソケット部を形成し、前
    記ソケット部に静電吸着用電源の配線端子を接続してな
    る試料処理装置。
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