JPH10149584A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH10149584A
JPH10149584A JP8307991A JP30799196A JPH10149584A JP H10149584 A JPH10149584 A JP H10149584A JP 8307991 A JP8307991 A JP 8307991A JP 30799196 A JP30799196 A JP 30799196A JP H10149584 A JPH10149584 A JP H10149584A
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JP
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Application number
JP8307991A
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English (en)
Inventor
Hideki Umehara
英樹 梅原
Yoshiteru Taniguchi
義輝 谷口
Sumio Hirose
純夫 広瀬
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 グルーブを有する透明な基板上に、直接
又は他の層を介して、レーザー光を吸収する色素を含有
する記録層と、該記録層の上に直接又は他の層を介して
金属の反射層を有する光記録媒体において、λ/NAで
表される記録ビームの径をr[ここで、λは記録波長
(μm)、NAは対物レンズの開口数を表す]、基板の
グルーブのピッチをP(μm)、グルーブの幅をWg
(μm)とした際に、WgおよびPが下記式を満足する
ものであることを特徴とする高密度光記録媒体。 0.24r≦Wg≦0.35r、0.68r≦P≦0.
83r 【効果】 クロストークを可能な限り小さくでき、良好
な高密度記録が可能な追記型光記録媒体を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明基板上に色素を
含有する記録層、反射層を有する光記録媒体に関し、特
に高密度に記録可能な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】色素を記録層とし、かつ、反射率を大き
くするため記録層の上に金属の反射層を設けた記録可能
な光記録媒体は、例えば、 Optical Data Storage 1989
Technical Digest Series Vol.1,45(1989) に開示され
ており、記録層にシアニン系色素やフタロシアニン系色
素を用いた媒体は、CD−R媒体として市場に供されて
いる。これらの媒体は780 nmの半導体レーザーで記録
することができ、かつ、780 nmの半導体レーザーを搭
載している市販のCDプレーヤーやCD−ROMプレー
ヤーで再生できるという特徴を有している。
【0003】しかしながら、これらの媒体は650 MB程
度の容量しか持たず、デジタル動画等のように大容量の
情報を記録すると、記録時間が15分以下と短い。又、機
器の小型化が進む状況に対応するために、従来の媒体を
小型にすると容量が不足する。前記した従来のCD−R
媒体は780 nm前後の波長を有する半導体レーザーを用
いて記録及び再生を行っていたが、最近630 〜655 nm
の半導体レーザーが開発され、より高密度の記録及び/
又は再生が可能となった。現在では、直径120mmの媒
体に約2時間の高画質の動画を記録した光記録媒体が、
DVDとして開発されている。しかしながら、この媒体
は4.7GB/面の記録容量を有するが、ピットを基板
に転写して作られる再生専用の媒体である。そのため、
上記したような再生専用のDVDの記録容量に近い大容
量を有する記録可能な光記録媒体が求められている。
【0004】一般的に、記録可能な媒体において記録容
量を大きくするには、記録レーザービームを小さくすれ
ばよい。用いるレーザーの波長が短い程、又、対物レン
ズの開口数(NA)が大きい程、ビーム径は小さくな
り、高密度記録に好ましいが、現在の半導体レーザー技
術やレンズのNAから、ビーム径には限界がある。例え
ば、前記したDVDのビーム径は、従来のCDの場合に
比較して、記録密度の割には小さくない。従って、記録
時に、CD−Rの場合と比較して、ビーム径に比してよ
り小さなピットを正確に形成しなければならない。しか
しながら、ピットの大きさが小さくなるほど、記録時の
ピット間の熱干渉とクロストークが大きくなり、かつ、
最短ピットの変調度が小さくなり、ジッターやエラーレ
ートが大きくなるという問題点が生じる。そこで記録時
に変調度を犠牲にせずに、細く小さなピットを正確に形
成できる媒体が求められている。
【0005】含窒素ヘテロ環を有するアゾ化合物の金属
錯体を記録層とする光記録媒体が、特公平5-67438 号公
報および特公平7-71868 号公報に開示されている。しか
しながら、本発明で用いているヘテロ環については開示
されておらず、また、従来の近赤外レーザー波長での記
録について記述されているのみで、記録容量を大きくす
るための種々の条件に関しては具体的に何ら開示されて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
ビーム径に対してトラックピッチを小さくしてもクロス
トークが小さい、従来より小さなピットを形成した際に
良好な記録特性が可能な高密度光記録媒体を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、記録ビーム径、ト
ラックピッチ、グルーブ形状及び色素について非自明な
選択を行い本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、 グルーブを有する透明な基板上に、直接又は他の層
を介して、レーザー光を吸収する色素を含有する記録層
と、該記録層の上に直接又は他の層を介して金属の反射
層を有する光記録媒体において、λ/NAで表される記
録ビームの径をr[ここで、λは記録波長(μm)、N
Aは対物レンズの開口数を表す]、基板のグルーブのピ
ッチ(トラックピッチ)をP(μm)、グルーブの幅を
Wg(μm)とした際に、WgおよびPが下記式を満足
するものであることを特徴とする高密度光記録媒体、 0.24r≦Wg≦0.35r 0.68r≦P≦0.83r 記録層に含有される色素が、下記式(1)〔化3〕
で示されるアゾ化合物またはその金属錯体であることを
特徴とするに記載の高密度光記録媒体、
【0009】
【化3】 [式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原子、置換また
は未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルケニル基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6
各々独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、スルホン基、スルホンアミド基、アミノ
基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
置換または未置換のアルケニル基を表し(ここで、金属
錯体を形成する場合は、R3 及びR5 のどちらか一方は
ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、置換または
未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置換の
アルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアル
キルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルア
ミノ基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、アミノ
基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
置換または未置換のアルケニル基を表す。)、R1 とR
4 、R2 とR6 及びR1とR2 は連結基を介して環を形
成してもよく、R7 、R8 、R9 、R10は水素原子、ハ
ロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン
基、スルホンアミド基、アミノ基、置換または未置換の
アルキル基、置換または未置換のアルコキシ基、置換ま
たは未置換のアリール基、置換または未置換のアシル
基、置換または未置換のアルキルカルボキシル基、置換
または未置換のアラルキル基、置換または未置換のアル
キルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアルキル
スルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルアミノ
基、置換または未置換のアルキルスルホン基、置換また
は未置換のアルケニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカ
プト基、チオシアノ基、クロロスルホン基、置換または
未置換のアルキルチオ基、置換または未置換のアルキル
アゾメチン基、置換または未置換のアルキルアミノスル
ホン基を表す。R7 とR8 、R8 とR9 及びR9 とR10
は連結基を介して環を形成してもよい。] 記録層に含有される色素が、下記式(2)〔化4〕
で示されるアゾ化合物の金属錯体であることを特徴とす
る記載の高密度光記録媒体、
【0010】
【化4】 [式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 、R9
及びR10は、式(1)と同じ意味を表し、R11は、ヒド
ロキシ基、アミノ基またはカルボキシル基を表し、R12
は、水素原子、置換または未置換のアルキル基、または
ハロゲン原子を表す。] λが0.630〜0.655μm、NAが0.60
±0.05であるまたはに記載の高密度光記録媒体
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光記録媒体は、透明な基
板上に少なくともレーザー光を吸収する色素を含有する
記録層、金属の反射層からなるものであり、記録ビーム
径の割にはトラックピッチを小さくしても、変調度を犠
牲にせずに、クロストークを低減した高密度の記録を可
能とするものである。
【0012】本発明の光記録媒体の層構成の一例を〔図
1〕、〔図2〕に示す。本発明の光記録媒体は、〔図
1〕に示すような基板1、記録層2、反射層3及び保護
層4が順次積層している4層構造、または〔図2〕に示
すような基板1’、記録層2’、反射層3’が順次積層
され、その上に接着層4’を介して基板5’が貼り合わ
されている構造を有すものである。
【0013】記録層に色素を用いる場合、スピンコート
法により記録層を成膜することができる。グルーブを有
する基板上にスピンコート法で記録層を成膜した場合、
グルーブ部の記録層の膜厚は、グルーブ間(ランド)部
の記録層の膜厚より通常厚くなる。
【0014】通常、記録感度は記録層の膜厚に依存し、
特に、記録層の上に金属の反射層を設けた媒体の場合
は、この反射層へ熱が拡散し、記録感度が低下する。記
録層の膜厚が薄いほど、この熱拡散の影響を大きく受
け、感度が低下し易い。すなわち、グルーブとランド部
の記録感度に大きな差が生じるのである。それ故に、記
録レーザービームのビーム径が大きくても細いピットを
形成することができ、クロストークの小さな記録が可能
となる。
【0015】しかしながら、いくら細いピットが記録で
きても、トラックピッチを小さくできるわけではない。
なぜなら、トラックピッチを無制限に小さくしても、再
生する際のレーザービームの径が大きいと変調度が小さ
くなるだけでなく、クロストークが大きくなり過ぎて再
生できなくなるからである。すなわち、クロストーク
は、再生の際のビーム径とトラックピッチ及び記録した
ピットの幅に関係するのだが、通常、記録時と再生時の
ビーム径は同じなので、トラックピッチを小さくして、
細いピットでクロストークの小さな記録ができても、再
生時はクロストークが大きくなってしまうからである。
【0016】本発明において、再生時の変調度を犠牲に
せずにクロストークが小さくなるように記録するには、
λ/NAで表される記録ビーム径をrとすると、トラッ
クピッチ(P)を0.68r〜0.83rに、かつ、グ
ルーブの幅(Wg)を0.24r〜0.35rにするの
が好ましい。ここでグルーブの幅とは半値幅を意味す
る。トラックピッチが0.68r未満の場合はクロスト
ークが大きくなり過ぎて変調度が小さくなり、かつ、ジ
ッター及びエラーレートが大きくなり好ましくなく、
0.83rを越える場合は半径方向の記録密度が大きく
ならず目的の記録容量が得られない。一方、グルーブの
幅が0.24r未満の場合は変調度が小さくなり、0.
35rを越える場合はクロストークが大きくなり好まし
くない。
【0017】本発明における記録、再生の際のビーム径
は、用いるレーザーの波長が短い程、又、対物レンズの
開口数(NA)が大きい程小さくなり高密度記録に好ま
しいが、装置の小型化や光学系を単純にできる等の点や
装置の経済性の点から記録に利用できる高出力のレーザ
ーとしては、0.630〜0.655μmの半導体レー
ザーが好ましく、0.630〜0.640μmが最も好
ましい。又、レンズのNAは基板の厚みムラや基板の傾
きによる収差の点から0.60±0.05である。
【0018】本発明の光記録媒体において用いられる透
明な基板としては、信号の記録や読み出しを行う光の透
過率が85%以上で、かつ、光学異方性の小さいものが好
ましい。例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリオレフィン樹脂等の公知の樹脂基板が挙げられ
る。これらの基板は、板状でもフィルム状でも良く、
又、その形状は円形でもカード状でも良い。これらの基
板の表面には記録位置を表すグルーブ及び/又はピット
を有する。このようなグルーブやピットは、基板の成形
時に付与するのが好ましいが、基板の上に紫外線硬化樹
脂層を設けて付与することもできる。トラック(グルー
ブ)ピッチ及びグルーブの幅は前記したが、グルーブの
深さは70〜180 nm程度が好ましい。
【0019】本発明においては記録層に色素を含有して
なるが、この記録層に用いられる色素は良好な記録感
度、反射率、変調度を獲得するために重要な要素の一つ
である。その中でも特に変調度に対して色素種の特性が
大きく効く。具体例としては記録に用いられる波長の光
を吸収する色素であり、例えばポルフィリン系色素、ポ
リメチン系色素、シアニン系色素、アゾ系色素、ナフト
キノン系色素等が挙げられる。
【0020】高密度記録に際しては、同じ大きさのピッ
トを形成した場合に大きな変調度が得られ、かつ、しき
い値特性に優れた色素が特に好ましく、この点からは前
記した式(1)、(2)に示されるアゾ化合物又は該化
合物の金属錯体が好ましい。式(1)、(2)の置換基
において、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素であり、好ましくは、フッ素、塩素、臭素で
ある。
【0021】置換または未置換のアルキル基としては、
直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシア
ルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル
アルキル基、アルコキシカルボニルオキシアルキル基、
アルコキシアルコキシカルボニルオキシアルキル基、ヒ
ドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシアルキル
基、ヒドロキシアルコキシアルコキシアルキル基、シア
ノアルキル基、アシルオキシアルキル基、アシルオキシ
アルコキシアルキル基、アシルオキシアルコキシアルコ
キシアルキル基、ハロゲン化アルキル基、スルホンアル
キル基、アルキルカルボニルアミノアルキル基、アルキ
ルスルホンアミノアルキル基、スルホンアミドアルキル
基、アルキルアミノアルキル基、アミノアルキル基、及
びアルキルスルホンアルキル基の中から選択される。
【0022】ここで、直鎖、分岐または環状のアルキル
基としては、炭素数1〜15の炭化水素基で、ポリカー
ボネート、アクリル、エポキシ、ポリオレフィン基板等
への塗布による加工性を考慮すれば、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-
ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル
基、2-メチルブチル基、1-メチルブチル基、neo-ペンチ
ル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル
基、cyclo-ペンチル基、n-ヘキシル基、4-メチルペンチ
ル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メ
チルペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチル
ブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル
基、1,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、3-
エチルブチル基、2-エチルブチル基、1-エチルブチル
基、1,2,2-トリメチルブチル基、1,1,2-トリメチルブチ
ル基、1-エチル-2- メチルプロピル基、cyclo-ヘキシル
基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキ
シル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,
4-ジメチルペンチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシ
ル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,5,5-トリメチルペン
チル基、2,4-ジメチルヘキシル基、2,2,4-トリメチルペ
ンチル基、n-ノニル基、n-デシル基、4-エチルオクチル
基、4-エチル-4,5- メチルヘキシル基、n-ウンデシル
基、n-ドデシル基、1,3,5,7-テトラエチルオクチル基、
4-ブチルオクチル基、6,6-ジエチルオクチル基、n-トリ
デシル基、6-メチル-4- ブチルオクチル基、n-テトラデ
シル基、n-ペンタデシル基、3,5-ジメチルヘプチル基、
2,6-ジメチルヘプチル基、2,4-ジメチルヘプチル基、2,
2,5,5-テトラメチルヘキシル基、1-cyclo-ペンチル-2,2
- ジメチルプロピル基、1-cyclo-ヘキシル-2,2- ジメチ
ルプロピル基等が挙げられる。
【0023】また、アルコキシアルキル基としては、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエ
チル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、n-ヘ
キシルオキシエチル基、4-メチルペントキシエチル基、
1,3-ジメチルブトキシエチル基、2-エチルヘキシルオキ
シエチル基、n-オクチルオキシエチル基、3,5,5-トリメ
チルヘキシルオキシエチル基、2-メチル-1-iso- プロピ
ルプロポキシエチル基、3-メチル-1-iso- プロピルブチ
ルオキシエチル基、2-エトキシ-1- メチルエチル基、3-
メトキシブチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエチ
ル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエチル基などの炭素
数2〜15のものが挙げられる。
【0024】アルコキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエ
チル基、プロポキシエトキシエチル基、ブトキシエトキ
シエチル基、ヘキシルオキシエトキシエチル基、1,2-ジ
メチルプロポキシエトキシエチル基、3-メチル-1-iso-
ブチルブトキシエトキシエチル基、2-メトキシ-1- メチ
ルエトキシエチル基、2-ブトキシ-1- メチルエトキシエ
チル基、2-(2'-エトキシ-1'-メチルエトキシ)-1-メチル
エチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエトキシエチ
ル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエトキシエチル基な
どが挙げられる。
【0025】アルコキシアルコキシアルコキシアルキル
基の例としては、メトキシエトキシエトキシエチル基、
エトキシエトキシエトキシエチル基、ブトキシエトキシ
エトキシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシエトキ
シエトキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキ
シエトキシエチル基などが挙げられる。
【0026】アルコキシカルボニルアルキル基の例とし
ては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニ
ルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、メトキシカ
ルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、ブト
キシカルボニルエチル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロ
ポキシカルボニルメチル基、2,2,3,3-テトラクロロプロ
ポキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
【0027】アルコキシカルボニルオキシアルキル基の
例としては、メトキシカルボニルオキシエチル基、エト
キシカルボニルオキシエチル基、ブトキシカルボニルオ
キシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニル
オキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0028】アルコキシアルコキシカルボニルオキシア
ルキル基の例としては、メトキシエトキシカルボニルオ
キシエチル基、エトキシエトキシカルボニルオキシエチ
ル基、ブトキシエトキシカルボニルオキシエチル基、2,
2,2-トリフルオロエトキシエトキシカルボニルオキシエ
チル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0029】ヒドロキシアルキル基の例としては、2-ヒ
ドロキシエチル基、4-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキ
シ-3- メトキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3- クロロプ
ロピル基、2-ヒドロキシ-3- エトキシプロピル基、3-ブ
トキシ-2- ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3- フ
ェノキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、2-ヒド
ロキシブチル基などが挙げられる。
【0030】ヒドロキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、ヒドロキシエトキシエチル基、2-(2'-ヒドロキ-
1'-メチルエトキシ)-1- メチルエチル基、2-(3'-フル
オロ-2'-ヒドロキシプロポキシ) エチル基、2-(3'-クロ
ロ-2'-ヒドロキシプロポキシ)エチル基などが挙げら
れ、ヒドロキシアルコキシアルコキシアルキル基の例と
しては、ヒドロキシエトキシエトキシエチル基、[2'-
(2'-ヒドロキ-1'-メチルエトキシ)-1'-メチルエトキ
シ] エトキシエチル基、[2'-(2'-フルオロ-1'-ヒドロキ
シエトキシ)-1'-メチルエトキシ] エトキシエチル基、
[2'-(2'-クロロ-1'-ヒドロキシエトキシ)-1'-メチルエ
トキシ] エトキシエチル基などが挙げられる。
【0031】シアノアルキル基の例としては、2-シアノ
エチル基、4-シアノブチル基、2-シアノ-3- メトキシプ
ロピル基、2-シアノ-3- クロロプロピル基、2-シアノ-3
- エトキシプロピル基、3-ブトキシ-2- シアノプロピル
基、2-シアノ-3- フェノキシプロピル基、2-シアノプロ
ピル基、2-シアノブチル基などが挙げられる。
【0032】アシルオキシアルキル基の例としては、ア
セトキシエチル基、プロピオニルオキシエチル基、ブチ
リルオキシエチル基、バレリルオキシエチル基、1-エチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、2,4,4-トリメチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、3-フルオロブチ
リルオキシエル基、3-クロロブチリルオキシエチル基な
どが挙げられ、アシルオキシアルコキシアルキル基の例
としては、アセトキシエトキシエチル基、プロピオニル
オキシエトキシエチル基、バレリルオキシエトキシエチ
ル基、1-エチルペンチルカルボニルオキシエトキシエチ
ル基、2,4,4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエト
キシエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエトキシ
エチル基、2-クロロプロピオニルオキシエトキシエチル
基などが挙げられ、アシルオキシアルコキシアルコキシ
アルキル基の例としては、アセトキシエトキシエトキシ
エチル基、プロピオニルオキシエトキシエトキシエチル
基、バレリルオキシエトキシエトキシエチル基、1-エチ
ルペンチルカルボニルオキシエトキシエトキシエチル
基、2,4,4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエトキ
シエトキシエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエ
トキシエトキシエチル基、2-クロロプロピオニルオキシ
エトキシエトキシエチル基などが挙げられる。
【0033】ハロゲン化アルキル基の例としては、クロ
ルメチル基、クロルエチル基、2,2,2-トリフルオロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、ブロムメチル基、ヨウ化
メチル基などが挙げられる。スルホンアルキル基の例と
しては、スルホンメチル基、スルホンエチル基、スルホ
ンプロピル基などが挙げられる。
【0034】アルキルカルボニルアミノアルキル基の例
としては、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカ
ルボニルアミノエチル基、プロピルカルボニルアミノエ
チル基、シクロヘキシルカルボニルアミノエチル基、ス
クシンイミノエチル基などが挙げられる。アルキルスル
ホンアミノアルキル基の例としては、メチルスルホンア
ミノエチル基、エチルスルホンアミノエチル基、プロピ
ルスルホンアミノエチル基などが挙げられる。
【0035】スルホンアミドアルキル基の例としては、
スルホンアミドメチル基、スルホンアミドエチル基、ス
ルホンアミドプロピル基などが挙げられる。アルキルア
ミノアルキル基の例としては、N-メチルアミノメチル
基、N,N-ジメチルアミノメチル基、N,N-ジエチルアミノ
メチル基、N,N-ジプロピルアミノメチル基、N,N-ジブチ
ルアミノメチル基、などが挙げられる。
【0036】アミノアルキル基の例としては、アミノメ
チル基、アミノエチル基、アミノプロピル基などが挙げ
られる。アルキルスルホンアルキル基の例としては、メ
チルスルホンメチル基、エチルスルホンメチル基、ブチ
ルスルホンメチル基、メチルスルホンエチル基、エチル
スルホンエチル基、ブチルスルホンエチル基、2,2,3,3-
テトラフルオロプロピルスルホンメチル基、2,2,3,3-テ
トラクロロプロピルスルホンメチル基などが挙げられ
る。
【0037】置換または未置換のアルコキシ基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルコキシ基であり、好ましくは、メトキシ基、エトキ
シ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ
基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、
n-ペントキシ基、iso-ペントキシ基、neo-ペントキシ
基、2-メチルブトキシ基などの低級アルコキシ基が挙げ
られる。
【0038】置換または未置換のアリール基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
リール基であり、好ましくは、フェニル基、ニトロフェ
ニル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メ
チルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ナフ
チル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、ヒドロ
キシナフチル基、メチルナフチル基、トリフルオロメチ
ルナフチル基などが挙げられる。
【0039】置換または未置換のアシル基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
シル基であり、好ましくは、ホルミル基、メチルカルボ
ニル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル
基、iso-プロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル
基、iso-ブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル
基、t-ブチルカルボニル基、n-ペンチルカルボニル基、
iso-ペンチルカルボニル基、neo-ペンチルカルボニル
基、2-メチルブチルカルボニル基、ニトロベンジルカル
ボニル基などが挙げられる。
【0040】置換または未置換のアルキルカルボキシル
基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換
基を有するアルキルカルボキシル基であり、好ましく
は、メチルカルボキシル基、エチルカルボキシル基、n-
プロピルカルボキシル基、iso-プロピルカルボキシル
基、n-ブチルカルボキシル基、iso-ブチルカルボキシル
基、sec-ブチルカルボキシル基、t-ブチルカルボキシル
基、n-ペンチルカルボキシル基、iso-ペンチルカルボキ
シル基、neo-ペンチルカルボキシル基、2-メチルブチル
カルボキシル基などの低級アルキルカルボキシル基が挙
げられる。
【0041】置換または未置換のアラルキル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アラルキル基であり、好ましくは、ベンジル基、ニトロ
ベンジル基、シアノベンジル基、ヒドロキシベンジル
基、メチルベンジル基、トリフルオロメチルベンジル
基、ナフチルメチル基、ニトロナフチルメチル基、シア
ノナフチルメチル基、ヒドロキシナフチルメチル基、メ
チルナフチルメチル基、トリフルオロメチルナフチルメ
チル基などが挙げられる。
【0042】置換または未置換のアルキルカルボニルア
ミノ基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な
置換基を有するアルキルカルボニルアミノ基であり、好
ましくは、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニ
ルアミノ基、n-プロピルカルボニルアミノ基、iso-プロ
ピルカルボニルアミノ基、n-ブチルカルボニルアミノ
基、iso-ブチルカルボニルアミノ基、sec-ブチルカルボ
ニルアミノ基、t-ブチルカルボニルアミノ基、n-ペンチ
ルカルボニルアミノ基、iso-ペンチルカルボニルアミノ
基、neo-ペンチルカルボニルアミノ基、2-メチルブチル
カルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ
基、スクシンイミノ基などの低級アルキルカルボニルア
ミノ基が挙げられる。
【0043】置換または未置換のアルキルスルホンアミ
ノ基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置
換基を有するアルキルスルホンアミノ基であり、好まし
くは、メチルスルホンアミノ基、エチルスルホンアミノ
基、n-プロピルスルホンアミノ基、iso-プロピルスルホ
ンアミノ基、n-ブチルスルホンアミノ基、iso-ブチルス
ルホンアミノ基、sec-ブチルスルホンアミノ基、t-ブチ
ルスルホンアミノ基、n-ペンチルスルホンアミノ基、is
o-ペンチルスルホンアミノ基、neo-ペンチルスルホンア
ミノ基、2-メチルブチルスルホンアミノ基、シクロヘキ
シルスルホンアミノ基などの低級アルキルスルホンアミ
ノ基が挙げられる。
【0044】置換または未置換のアルキルアミノ基の例
としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有
するアルキルアミノ基であり、好ましくは、N-メチルア
ミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジエチルアミノ
基、N,N-ジプロピルアミノ基、N,N-ジブチルアミノ基な
どの低級アルキルアミノ基が挙げられる。
【0045】置換または未置換のアルキルスルホン基の
例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を
有するアルキルスルホン基であり、好ましくは、メチル
スルホン基、エチルスルホン基、n-プロピルスルホン
基、iso-プロピルスルホン基、n-ブチルスルホン基、is
o-ブチルスルホン基、sec-ブチルスルホン基、t-ブチル
スルホン基、n-ペンチルスルホン基、iso-ペンチルスル
ホン基、neo-ペンチルスルホン基、2-メチルブチルスル
ホン基、2-ヒドロキシエチルスルホン基、2-シアノエチ
ルスルホン基などの低級アルキルスルホン基が挙げられ
る。
【0046】置換または未置換のアルケニル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルケニル基であり、好ましくは、プロペニル基、1-ブ
テニル基、iso-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテ
ニル基、2-メチル-1- ブテニル基、3-メチル-1- ブテニ
ル基、2-メチル-2- ブテニル基、2,2-ジシアノビニル
基、2-シアノ-2- メチルカルボキシルビニル基、2-シア
ノ-2- メチルスルホンビニル基などの低級アルケニル基
が挙げられる。
【0047】置換または未置換のアルキルチオ基の例と
しては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有す
るアルキルチオ基であり、好ましくは、メチルチオ基、
エチルチオ基、n-プロピルチオ基、iso-プロピルチオ
基、n-ブチルチオ基、iso-ブチルチオ基、sec-ブチルチ
オ基、t-ブチルチオ基、n-ペンチルチオ基、iso-ペンチ
ルチオ基、neo-ペンチルチオ基、2-メチルブチルチオ
基、メチルカルボキシルエチルチオ基などの低級アルキ
ルチオ基が挙げられる。
【0048】置換または未置換のアルキルアゾメチン基
の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基
を有するアルキルアゾメチン基であり、好ましくは、メ
チルアゾメチン基、エチルアゾメチン基、n-プロピルア
ゾメチン基、iso-プロピルアゾメチン基、n-ブチルアゾ
メチン基、iso-ブチルアゾメチン基、sec-ブチルアゾメ
チン基、t-ブチルアゾメチン基、n-ペンチルアゾメチン
基、iso-ペンチルアゾメチン基、neo-ペンチルアゾメチ
ン基、2-メチルブチルアゾメチン基、ヒドロキシエチル
アゾメチン基などの低級アルキルアゾメチン基が挙げら
れる。
【0049】置換または未置換のアルキルアミノスルホ
ン基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置
換基を有するアルキルアミノスルホン基であり、好まし
くは、N-メチルアミノスルホン基、N-エチルアミノスル
ホン基、N-(n- プロピル) アミノスルホン基、N-(iso-
プロピル) アミノスルホン基、N-(n- ブチル) アミノス
ルホン基、N-(iso- ブチル) アミノスルホン基、N-(sec
- ブチル) アミノスルホン基、N-(t- ブチル) アミノス
ルホン基、N-(n- ペンチル) アミノスルホン基、N-(iso
- ペンチル) アミノスルホン基、N-(neo- ペンチル) ア
ミノスルホン基、N-(2- メチルブチル) アミノスルホン
基、N-(2- ヒドロキシエチル) アミノスルホン基、N-(2
- シアノエチル) アミノスルホン基などの低級アルキル
アミノスルホン基が挙げられる。
【0050】R1 とR4 またはR2 とR6 が連結基を介
して環を形成した例としては、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-
、-CH2CH(Cl)- 、 -CH2C(=O)CH2-、-CH2C(=O)-、-CH2C
H2C(=O)- 、-CH2CH(F)-、-CH2CH(OH)- 等が挙げられ
る。
【0051】R1 とR2 が連結基を介して環を形成した
例としては、-CH2CH2OCH2CH2- 、-CH2CH2NHCH2CH2-、 -
CH2CH2N(CH3)CH2CH2- -CH2C(=O)OC(=O)CH2- 、-CH2C(=O)NHC(=O)CH2-、-CH2C
(=O)N(CH3)C(=O)CH2- -CH2CH2CH2CH2CH2- 等が挙げられる。
【0052】R7 とR8 、R8 とR9 及びR9 とR10
連結基を介して環を形成した例としては、置換または未
置換のシクロヘキサン環、ベンゼン環またはピリジン環
等の複素環が挙げられる。
【0053】本発明の式(1)で表されるアゾ化合物
は、公知の方法により、次の様に製造される。即ち、式
(3)〔化5〕で示されるアミン成分をジアゾ化し、式
(4)〔化5〕で示されるカップリング成分の溶液に添
加し、カップリング反応させて式(1)で示されるアゾ
化合物が得られる。
【0054】
【化5】 〔上式中、R1 〜R10は式(1)の場合と同じ意味を表
す。〕
【0055】また、本発明においては、前記アゾ化合物
の金属錯体の製造法は公知の方法、例えば、古川;Anal
ytica Chimica Acta 140(1982) 281-289に記載の方法等
に準じて製造することができる。アゾ化合物の金属錯体
を形成する金属としては、例えば、ニッケル、コバル
ト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銅、オス
ミウム、イリジウム、白金、亜鉛、マグネシウム、マン
ガン等の金属が好ましく、特にニッケル、コバルト、
銅、パラジウム、鉄、亜鉛、マンガンが好ましい。これ
らは製造時に酢酸塩、ハロゲン化物、BF4-塩等の形で
用いられ、Ni2+、Co2+、Co3+、Cu2+、Pd2+
Fe2+、Fe3+、Zn2+、Mn2+等としてアゾ化合物に
配位した錯体として得られる。このアゾ化合物の金属錯
体は、単独でも複数の化合物を混合しても良い。さら
に、ジチオール錯体などのクエンチャーを混合しても良
い。
【0056】本発明においては、基板の上に直接に、あ
るいは、無機系又は有機系の他の層(下引き層)を介し
て前記した色素を含有する記録層を設ける。該記録層を
設ける方法は、例えばスピンコート法、浸漬法、スプレ
ー法、蒸着法等があるが、スピンコート法が好ましい。
【0057】スピンコート法で成膜する際の塗布溶剤と
しては、基板へのダメージを与えない溶剤であれば特に
限定されない。好ましい溶剤としては例えばエチルアル
コール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フル
フリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、テトラフルオロプロパノール等のアルコール系溶
剤が挙げられる。
【0058】記録層を成膜する際に、必要に応じて、バ
インダーを併用することもできる。好ましいバインダー
としては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケトン
樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカー
ボネート、ポリオレフィン等が挙げられる。又、記録特
性などの改善のために他の色素を添加することもでき
る。記録層の膜厚は変調度や反射率に影響するが、本発
明においては40nm〜300 nm、好ましくは60nm〜20
0 nmである。
【0059】記録層を基板の上に成膜する際に、基板の
耐溶剤性や反射率、記録感度等を改良するために基板の
上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0060】本発明においては、前記記録層の上に反射
層を設けるが、反射層としては、金、銀、アルミニウ
ム、銅、白金等の金属やこれらの金属を含有する合金を
用いられるが、反射率や耐久性の点から金、アルミニウ
ム、銀やこれらの金属を主成分とする合金が好ましい。
反射層の膜厚は通常40nm〜300 nm、好ましくは60n
m〜200 nmである。反射層を成膜する方法は、例えば
真空蒸着、スパッタ法、イオンプレーティング法等が挙
げられる。
【0061】本発明においては、反射率、変調度等の特
性をを改良するために、前記した色素を含有する記録層
と反射層の間に光干渉層を設けることもできる。光干渉
層を形成する材料としては、無機誘電体、ポリマーや色
素等が挙げられる。
【0062】本発明においては、対物レンズの開口数が
大きいので、収差を小さくするために基板の厚みは0.5
〜0.8 mm程度が好ましい。この際、媒体の強度や機械
特性の向上のために、接着剤を用いて2枚を貼り合わせ
て供される。貼り合わせに当たっては、反射層上に保護
層を成膜することなしに、又は、保護層を成膜した後貼
り合わせることができる。保護層としては、紫外線硬化
性アクリル樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂、シリコー
ン系ハードコート樹脂等が用いられる。又、貼り合わせ
る際の接着剤としては紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外
線硬化性エポキシ樹脂、ホットメルト接着剤等が用いら
れる。
【0063】このようにして得られた本発明の光記録媒
体はレーザー光を記録層に集束することによりビーム径
の割には、はるかに高密度に記録や再生を行うことがで
きる。記録する際の信号としては、例えばCDやDVD
等に用いられている変調信号が、本発明の効果を達成す
る上で好ましい。
【0064】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様はこれにより限定されるもの
ではない。 (実施例1)厚さ 0.6mm、直径 120mmのスパイラル
状のグルーブ(深さ115 nm、幅 0.28 μm、ピッチ0.
80μm)を有する射出成形ポリカーボネート基板のグル
ーブを有する面に、この樹脂基板を回転させながら、下
記式(5)〔化6〕で表されるアゾ色素のNi錯体の3.
5 重量%2,2,3,3-テトラフルオロ-1- プロパノール溶液
を滴下し、基板上に実質的に色素のみからなる記録層を
成膜した。記録層の膜厚は110 nmであった。
【0065】
【化6】
【0066】この記録層の上に反射層として厚さ80nm
の金薄膜をスパッターにより成膜した後、この反射層の
上に紫外線硬化接着剤を塗布した。この接着剤の上に前
記したのと同じ0.6 mmの基板を重ね合わせ、高速で回
転し余分の接着剤を除去した後、紫外線を照射して貼り
合わせた光記録媒体を製作した。
【0067】この光記録媒体をターンテーブルに乗せ、
3.5m/sの線速で回転させながら、640 nmの発振波長を
有する半導体レーザーとNAが0.6 の対物レンズからな
る光ヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評
価装置(DDU−1000)及びKENWOOD 製EFM エンコ
ーダーを用いて、レーザービームを基板を通してグルー
ブ上の記録層に集束するように制御しながら、記録レー
ザーパワーを変化させながら最短ピット長が0.44μmの
EFM 変調信号を記録した後、同じ装置を用いてレーザー
出力を0.5 mWにして記録した信号の読み出しを行っ
た。なお、読み出す際はイコライゼーション処理を施し
た。記録パワーが8.5 mWのレーザー出力の時が最もエ
ラーレートが小さく(最適記録パワー)、バイトエラー
レートは3×10-4、又その際のジッターは、ピットの立
ち上がりも立ち下がりもチャネルビットクロックの7.4
%であった。未記録部の反射率は54%、最短ピットの変
調度(I3/I11:最短ピットの振幅の最長ピットの振幅に
対する割合)の26%、クロストークは60%であり、きわ
めて良好な記録、再生ができた。又、再生波形には殆ど
歪は観測されなかった。なお、この場合のWgは0.26
r、Pは0.75rである。
【0068】(実施例2)実施例1で作製した媒体を、
633 nmの発振波長を有する半導体レーザーとNAが0.
63の対物レンズからなる光ヘッドを搭載したパルステッ
ク工業製光ディスク評価装置(DDU−1000)を用
いる以外は実施例1と同様に評価した。記録パワーが8.
2 mWのレーザー出力の時が最もエラーレートが小さく
(最適記録パワー)、バイトエラーレートは3 ×10-4
又その際のジッターは、ピットの立ち上がりも立ち下が
りもチャネルビットクロックの6.9 %であった。未記録
部の反射率は50%、最短ピットの変調度(I3/I11:最短
ピットの振幅の最長ピットの振幅に対する割合)の30
%、クロストークは57%であり、きわめて良好な記録、
再生ができた。又、再生波形には殆ど歪は観測されなか
った。なお、この場合のWgは0.28r、Pは0.80rであ
る。
【0069】(実施例3〜6及び比較例1〜3)実施例
1において〔表1〕に示すグルーブ形状の基板を用いる
以外は実施例1と同じ方法で媒体を作製し、評価した。
結果は〔表2〕にまとめた。〔表2〕から明らかなよう
に、本発明の実施例においては極めて良好な記録、再生
ができたが、比較例においてはクロストークが大きかっ
たり、最短ピットの変調度が小さく、エラーレート及び
ジッターが大きく、良好な記録、再生ができなかった。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】(実施例7〜10)記録層に用いる色素と
して下記式(6)〜(8)〔化7〕に示されるアゾ化合
物またはそのアゾ化合物の〔表3〕に示された金属錯体
を用い、かつ、トラックピッチ0.8 μm、グルーブ幅0.
32μm、深さ115 nmの基板を用いる以外は実施例1と
同じ方法で媒体を作り評価した。結果は〔表3〕にまと
めた。なお、この場合のWgは0.30r、Pは0.75rであ
る。
【0073】
【化7】
【0074】
【表3】
【0075】
【発明の効果】本発明の実施例及び比較例から明らかな
ように、本発明においては、基板上に少なくとも色素を
含有する記録層、反射層を有してなる光記録媒体におい
て、トラックピッチ及びグルーブ幅をλ/NAで表され
る記録ビーム径(λは記録波長、NAは対物レンズの開
口数)に対して規定することにより、クロストークを可
能な限り小さくでき、高密度で記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す構造
断面図
【図2】本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す構造
断面図
【符号の説明】 1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 1’ 基板 2’ 記録層 3’ 反射層 4’ 接着層 5’ 基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルーブを有する透明な基板上に、直接
    又は他の層を介して、レーザー光を吸収する色素を含有
    する記録層と、該記録層の上に直接又は他の層を介して
    金属の反射層を有する光記録媒体において、λ/NAで
    表される記録ビームの径をr[ここで、λは記録波長
    (μm)、NAは対物レンズの開口数を表す]、基板の
    グルーブのピッチ(トラックピッチ)をP(μm)、グ
    ルーブの幅をWg(μm)とした際に、WgおよびPが
    下記式を満足するものであることを特徴とする高密度光
    記録媒体。 0.24r≦Wg≦0.35r 0.68r≦P≦0.83r
  2. 【請求項2】 記録層に含有される色素が、下記式
    (1)〔化1〕で示されるアゾ化合物またはその金属錯
    体であることを特徴とする請求項1に記載の高密度光記
    録媒体。 【化1】 [式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原子、置換また
    は未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルケニル基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6
    各々独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カ
    ルボキシル基、スルホン基、スルホンアミド基、アミノ
    基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
    のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
    アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
    ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
    置換または未置換のアルケニル基を表し(ここで、金属
    錯体を形成する場合は、R3 及びR5 のどちらか一方は
    ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、置換または
    未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置換の
    アルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアル
    キルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルア
    ミノ基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロ
    キシ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、アミノ
    基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
    のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
    アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
    ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
    置換または未置換のアルケニル基を表す。)、R1 とR
    4 、R2 とR6 及びR1とR2 は連結基を介して環を形
    成してもよく、R7 、R8 、R9 、R10は水素原子、ハ
    ロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン
    基、スルホンアミド基、アミノ基、置換または未置換の
    アルキル基、置換または未置換のアルコキシ基、置換ま
    たは未置換のアリール基、置換または未置換のアシル
    基、置換または未置換のアルキルカルボキシル基、置換
    または未置換のアラルキル基、置換または未置換のアル
    キルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアルキル
    スルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルアミノ
    基、置換または未置換のアルキルスルホン基、置換また
    は未置換のアルケニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカ
    プト基、チオシアノ基、クロロスルホン基、置換または
    未置換のアルキルチオ基、置換または未置換のアルキル
    アゾメチン基、置換または未置換のアルキルアミノスル
    ホン基を表す。R7 とR8 、R8 とR9 及びR9 とR10
    は連結基を介して環を形成してもよい。]
  3. 【請求項3】 記録層に含有される色素が、下記式
    (2)〔化2〕で示されるアゾ化合物の金属錯体である
    ことを特徴とする請求項2記載の高密度光記録媒体。 【化2】 [式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 、R9
    及びR10は、式(1)と同じ意味を表し、R11は、ヒド
    ロキシ基、アミノ基またはカルボキシル基を表し、R12
    は、水素原子、置換または未置換のアルキル基、または
    ハロゲン原子を表す。]
  4. 【請求項4】 λが0.630〜0.655μm、NA
    が0.60±0.05である請求項2または3に記載の
    高密度光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6936323B2 (en) 2003-04-30 2005-08-30 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium, and method and device using the same

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