JP4657768B2 - トリメチン系化合物及びこれを用いた光記録媒体 - Google Patents
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トリメチン化合物は、トリメチン構造を有するカチオン及びその対イオンであるアニオンにより構成されており、対イオンであるアニオンとしては、ヨウ素、臭素、塩素等のハロゲンアニオン;過塩素酸アニオン、塩素酸アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニオン等の無機系アニオン;ベンゼンスルホン酸アニオン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の有機スルホン酸アニオン等が使用されており、これらは、特開2001−209969号公報、特開2001−322354号公報、特開2000−108510号公報、特開2000−168233号公報、特開平10−235999号公報、特開平10−337959号公報等に記載されている。
しかし、上記のアニオンを用いたトリメチン化合物は、空気中の水分や熱に対する記録の保存安定性(以降耐湿熱性と記載することもある)が不充分であるという問題点を有している。
〔1〕 下記一般式(III)で示されるトリメチン化合物、
〔2〕前記一般式(III)中のアニオン成分が、以下のいずれかである〔1〕記載のトリメチン化合物、
〔3〕前記一般式(III)中のアニオン成分が、以下のいずれかである〔2〕記載のトリメチン化合物、
に関するものである。
本発明のトリメチン化合物とは、下記一般式(I)で示されるアニオン成分を含有するトリメチン化合物、
であり、より具体的には、下記一般式(III)で示されるトリメチン化合物、
である。
クロロメチル基、ジクロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロ−n−プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ノナフルオロ−n−ブチル基、ノナフルオロ−tert−ブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプタフルオロブチル基、2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロイソペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル基、ヘプタフルオロ-sec-ペンチル基、パーフルロヘキシル基、パーフルオロイソヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロシクロヘキシル基、4−トリフルオロメチルシクロヘキシル基等のハロゲノアルキル基;
メトキシエチル基、エトキシエチル基、iso−プロピルオキシエチル基、3−メトキシプロピル基、2−メトキシブチル基等のアルコキシアルキル基;
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニル基等の炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキル基;
ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;
フェニル基、4−メチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、ビフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−フロロフェニル基、ナフタレン-1-イル基、ナフタレン−2−イル基等のアリール基;
フェロセニル基、チタノセニル基、クロノセニル基、ルテノセニル基等のメタロセニル基が挙げられる。
水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ホルミル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;シアノ基;ニトロ基;アミノ基;
メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、cyclo−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリエチルペンチル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso-ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、3−(iso−プロピルオキシ)プロピルオキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基;
アセチル基、プロピオル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の炭素数2〜7のアシル基;
ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルアミノ基;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基等の炭素数2〜8のジアルキルアミノ基;
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニル基等の炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキル基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6のアルキルチオ基;
メチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ペンタフルオロエチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニル基;
メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、tert−ブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチルカルボニルアミノ基等の炭素数2〜6のアルキルカルボニルアミノ基を挙げられる。
-CH2CH2CH2-、-CHCH3CH2CH2-、-CH2CHCH3CH2-、-CH2CH2CH2CH2-、-CHCH3CH2CH2CH2-、-CH2CHCH3CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2CH2CH2-等の炭素数1〜6のアルキレン基;
-CCl2CCl2CCl2-、-CClCCl3CCl2CCl2-、-CCl2CClCCl3CCl2-、-CCl2CCl2CCl2CCl2-、-CClCCl3CCl2CCl2CCl2-、-CCl2CClCCl3CCl2CCl2-、-CCl2CCl2CCl2CCl2CCl2-、-CCl2CCl2CCl2CCl2CCl2CCl2-、-CF2CF2CF2-、-CFCF3CF2CF2-、-CF2CFCF3CF2-、-CF2CF2CF2CF2-、-CFCF3CF2CF2CF2-、-CF2CFCF3CF2CF2-、-CF2CF2CF2CF2CF2-、-CF2CF2CF2CF2CF2CF2-等の炭素数1〜6のパーハロゲノアルキレン基が挙げられる。
メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1,2,2−トリメチルブチル基、1,1,2−トリメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、cyclo−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリエチルペンチル基、2,4−ジメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso-ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n-オクチルオキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、3−(iso−プロピルオキシ)プロピルオキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基;
アセチル基、プロピオル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の炭素数2〜7のアシル基;
ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基;
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルアミノ基;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基等の炭素数2〜8のジアルキルアミノ基;
メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基、フェノキシカルボニル基等の炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキル基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6のアルキルチオ基;
メチルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ペンタフルオロエチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニル基;
メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、n−プロピルカルボニルアミノ基、イソプロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基、tert−ブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、n−ペンチルカルボニルアミノ基等の炭素数2〜6のアルキルカルボニルアミノ基が挙げられる。
(式中、R18〜R24は前記一般式(III)中のR1〜R14と同じ意味を示す)
かかる脂肪酸塩は一般式(IV)で表される化合物1モル当たり通常0.1〜5モル程度、好ましくは0.5〜2モル程度使用する。
脱水性有機酸としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、γ−ブチルラクトン等が挙げられる。
かかる脱水性有機酸は、一般式(V)で表される化合物1モル当たり通常10〜100モル程度、好ましくは20〜50モル程度使用する。
一般式(V)で表される化合物と式(a)で示される化合物との使用割合は、通常前者1モルに対し後者を0.2〜1.5モル程度、好ましくは0.4〜0.7モル程度使用する。
反応後、例えば、水やメタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール等の貧溶媒を注入したり、或いは水やメタノール、エタノール、n-プロパノール、iso-プロパノール、n-ブタノール等の貧溶媒へ排出することにより反応混合物から目的物を容易に単離することができる。
光記録媒体とは予め情報を記録されている再生専用の光再生専用媒体及び情報を記録して再生することのできる光記録媒体の両方を示すものである。但し、ここでは適例として後者の情報を記録して再生のできる光記録媒体、特に基板上に記録層、反射層を有する光記録媒体に関して説明する。本発明の光記録媒体は図1に示すような貼り合わせ構造を有している。すなわち、ランド7及びグル−ブ6を有する透明樹脂基板1の上に、記録層2、反射層3及び保護層(または接着層)4が形成され、場合によってはこれらの上に基板5が更に設けられる。ただし、記録層2の下または上に別の層があっても良く、反射層3の上に別の層があっても良い。ここでは、既存のDVDとの互換性のため、板厚が0.6mm、外径120mmΦ、内径15mmφの円盤状基板が2枚貼り合わされた構造である。
なお、以下の説明においては、便宜上、本願の化合物として一般式(III)のトリメチン化合物を用いた場合について説明するが、何らこれに限定されるものではない。
基板の材質としては、基本的には記録光および再生光の波長で透明であればよい。例えば、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料が利用される。これらの基板材料は射出成形法等により円盤状に基板に成形される。基板表面には記録位置を表すプリグルーブやプリピット、一部再生専用情報等のためのプリピットを有していてもよい。これらのプリグルーブやプリピットは、射出成形法等により基板作製時にスタンパー原盤から転写付与する方法が通常とられる。また、レーザーカッティング法(プリライト)や2P(Photo Polymer)法により作製してもよい。
本発明においては、基板上に記録層を設けるが、本発明の記録層は、λmaxが450nm〜630nm付近に存在する一般式(III)で示されるトリメチン化合物を含有する。中でも、520nm〜690nmより選択される記録および再生レーザー波長に対して適度な光学定数(光学定数は複素屈折率(n+ki)で表現される。式中のn、kは、実数部nと虚数部kとに相当する係数である。ここでは、nを屈折率、kを消衰係数とする。)を有する必要がある。
記録層の上に、好ましくは50nm〜300nmの厚さの反射層を形成する。反射層の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、TaおよびPdの金属を単独あるいは合金にして用いることが可能である。この中でもAu、Al、Agは反射率が高く反射層の材料として適している。これ以外でも下記のものを含んでいても良い。例えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属および半金属を挙げることができる。また、Auを主成分とするものは反射率の高い反射層が容易に得られるため好適である。ここで主成分というのは含有率が50%以上のものをいう。金属以外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、反射層として用いることも可能である。
反射層の上の保護層の材料としては反射層を外力から保護するものであれば特に限定しない。有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを挙げることができる。また、無機物質としては、SiO2、Si3N4、MgF2、SnO2などが挙げられる。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などは適当な溶媒に溶解して塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂は、そのままもしくは適当な溶媒に溶解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、紫外線を照射して硬化させることによって形成することができる。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどのアクリレート樹脂を用いることができる。これらの材料は単独であるいは混合して用いても良く、1層だけでなく多層膜にして用いても良い。
トリメチン化合物の製造
窒素雰囲気下、無水酢酸45.0gにN,N’−ジフェニルホルムアミジン13.9gを加え20℃に冷却した。20℃にて下記構造式(A)で示される化合物37.0gを滴下した後、45〜50℃で1.5時間反応した。メタノール60mlを加え、30℃で30分間撹拌した後、60〜65℃で1時間撹拌し、徐々に減圧し溶媒を留去した。メタノール135mlを加え25℃とし、70%過塩素酸11.1gを滴下した後、同温度で1時間反応した。水135mlを加え、15分間撹拌した後、結晶を濾取、水洗、乾燥の後、エタノール再結晶して下記構造式(B)で示される化合物 20.6gを得た。
製造例1のトリメチン化合物(構造式(B))5.0gをジメチルホルムアミド50mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液10gを加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を氷水600ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン50mlに溶解し、室温にて下記構造式(C)2.6gをアセトン5mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を濃縮後、水10mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物22)で示される化合物 5.9gを得た。
元素分析値(C37H49N4F3O10S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :297
製造例1のトリメチン化合物(構造式(B))5.0gをジメチルホルムアミド50mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液10gを加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を氷水600ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン50mlに溶解し、室温にてトリフルオロメチルスルホンイミド2.4gをアセトン5mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を濃縮後、水10mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物27)で示される化合物 5.8gを得た。
元素分析値(C35H45N3F6O8S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :280
トリメチン化合物の製造
窒素雰囲気下、無水酢酸14.7gにN,N’−ジフェニルホルムアミジン5.7gを加え15℃に冷却した。下記構造式(D)で示される化合物12.6を無水酢酸6gに溶解した溶液を上記混合液へ加え、100℃で5時間反応させた。放冷後、メタノール15mlを加え、65℃で30分間攪拌し、溶媒を留去した。メタノール40mlを加え、30℃で70%過塩素酸水溶液を滴下し、1時間反応させた。水40mlを加え、15℃で1時間攪拌後、濾過、水洗した。得られた結晶を、メタノール70mlで還流させ、冷却、濾過、洗浄、乾燥を行い、下記構造式(E)で示される化合物7.8gを得た。
製造例2のトリメチン化合物(構造式(E))5.0gをジメチルホルムアミド50mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液11gを加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を氷水600ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン50mlに溶解し、室温にてヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホンイミド2.9gをアセトン5mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を濃縮後、水10mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物46)で示される化合物 6.2gを得た。
元素分析値(C28H27N5F6O8S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :292
トリメチン化合物の合成
窒素雰囲気下、無水酢酸32.5gにN,N’−ジフェニルホルムアミジン10.4gを加え20℃に冷却した。20℃にて式(F)で示される化合物27.7gを滴下した後、45〜50℃で2時間反応した。メタノール40mlを加え、60〜65℃で1時間撹拌した後、徐々に減圧し溶媒を留去した。メタノール90mlを加え25℃とし、70%過塩素酸7.85gを滴下した後、同温度で1時間反応した。水90mlを加え、30分間撹拌した後、結晶を濾取、水洗、乾燥して、下記構造式(G)で示される化合物 26.4gを得た。
製造例3のトリメチン化合物(構造式(G))3.0gをジメチルホルムアミド30mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液5.6gを加えた後、1.5時間反応させた。反応終了後、氷水600gに反応液を排出し、濾過、水洗、乾燥を行い、下記構造式(H)で示される化合物2.3gを得た。
元素分析値(C35H41N4F3O12S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :297
製造例3のトリメチン化合物(構造式(G))3.0gをジメチルホルムアミド30mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液5.6gを加えた後、1.5時間反応させた。反応終了後、氷水600gに反応液を排出し、濾過、水洗、乾燥を行い、下記構造式(H)で示される化合物2.3gを得た。
元素分析値(C33H37N3F6O10S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :280
トリメチン化合物の合成
窒素雰囲気下、ジメチルホルムアミド24.1gを10℃に冷却し、同温度でオキシ塩化リン12.7gを滴下した後、20℃で1時間反応した。20℃にて下記構造式(I)で示される化合物21.5g、ジメチルホルムアミド20mlの溶液を滴下した後、35℃で1時間反応した。反応液を氷水100gに排出した後、20%水酸化ナトリウム水溶液72gを加え85℃で30分間撹拌した。トルエン200mlで抽出し、水洗、濃縮し、下記構造式(J)で示される化合物17.7gを得た。
製造例4のトリメチン化合物(構造式(L))4.0gをジメチルホルムアミド40mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液8gを加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を氷水400ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン30mlに溶解し、室温にてトリフルオロメチルスルホンイミド2.0gをアセトン10mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を濃縮後、水30mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物111)で示される化合物 5.1gを得た。
元素分析値(C34H41N3F6O9S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :280
トリメチン化合物の合成
窒素雰囲気下、無水酢酸200.0gに下記構造式(M)で示される化合物 50g、N,N’−ジフェニルホルムアミジン22.0gを加えた後、45〜50℃で1.5時間反応した。メタノール250mlを加え、30℃で30分間撹拌した後、60〜65℃で1時間撹拌し、徐々に減圧し溶媒を留去した。メタノール400mlを加え25℃とし、70%過塩素酸18.8gを滴下した後、同温度で1時間反応した。水400mlを加え、15分間撹拌した後、結晶を濾取、水洗、乾燥の後、エタノール再結晶して下記構造式(N)で示される化合物 65.7gを得た。
製造例5のトリメチン化合物(構造式(N))5.0gをジメチルホルムアミド50mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液11gを加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を氷水600ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン50mlに溶解し、室温にてトリフルオロメチルスルホンイミド2.8gをアセトン14mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて30分間撹拌した。この反応液を濃縮後、水50mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物113)で示される化合物6.2gを得た。
元素分析値(C35H33N3F6O4S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :280
実施例7のトリフルオロメチルスルホンイミド2.8gを下記構造式(C)で示される化合物2.9gに変えた以外は実施例7と同様に反応、処理し、下記構造式(化合物114)で示される化合物6.2gを得た。
元素分析値(C37H37N4F3O6S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :297
実施例7のトリフルオロメチルスルホンイミド2.8gをヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホンイミド2.9gに変えた以外は実施例7と同様に反応、処理し、下記構造式(化合物120)で示される化合物6.3gを得た。
元素分析値(C36H33N3F6O4S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :292
トリメチン化合物の合成
窒素雰囲気下、下記構造式(O)で示される化合物6.0gと下記構造式(P)で示される化合物6.9gを無水酢酸50mlに溶解後、メタンスルホン酸2.6gを加え80℃で1.5時間反応した。メタノール50mlを加え、60〜65℃で1時間撹拌した後、徐々に減圧し溶媒を留去した。メタノール100mlを加え25℃とし、70%過塩素酸4.3gを滴下した後、同温度で1時間反応した。水300ml中に、反応液を排出し30分間撹拌した後、結晶を濾取、水洗、乾燥して、下記構造式(Q)で示される化合物14.2gを得た。
製造例6のトリメチン化合物(構造式(Q))3.0gをジメチルホルムアミド60mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液6.0gを加えた後、室温にて1.5時間撹拌した。この反応液を氷水900ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン100mlに溶解し、室温にてトリフルオロメチルスルホンイミド1.5gをアセトン5mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて1時間撹拌した。この反応液を濃縮後、水50mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物131)で示される化合物3.6gを得た。
元素分析値(C31H30N4F6O6S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :280
[製造例7]
窒素雰囲気下、無水酢酸60.0gに下記構造式(R)で示される化合物19.0g、N,N’−ジフェニルホルムアミジン7.0gを加えた後、45〜50℃で1.5時間反応した。メタノール80mlを加え、60〜65℃で1時間撹拌した後、徐々に減圧し溶媒を留去した。メタノール130mlを加え25℃とし、70%過塩素酸5.7gを滴下した後、同温度で1時間反応した。水150mlを加え、30分間撹拌した後、結晶を濾取、水洗、乾燥して、下記構造式(S)で示される化合物 20.1gを得た。
製造例7のトリメチン化合物(構造式(S))3.0gをジメチルホルムアミド30mlに溶解し、室温にて10%水酸化ナトリウム水溶液6.6gを加えた後、室温にて1時間撹拌した。この反応液を氷水500ml中に撹拌下、加えた。生成した結晶を濾過、水洗の後、アセトン80mlに溶解し、室温にてヘキサフルオロプロパン−1,3−ジスルホンイミド1.5gをアセトン10mlに溶解させた溶液を加えた後、室温にて1時間撹拌した。この反応液を濃縮後、水50mlを加え、30分間撹拌した。生成した結晶を濾過、水洗、乾燥し、下記構造式(化合物205)で示される化合物3.5gを得た。
元素分析値(C42H45N3F6O4S2)
FAB−MS(nega)(m/z) :292
表Iに記載したトリメチン系化合物を適宜使用する以外は、実施例12と同様にして光記録媒体を作製した。
製造例5のトリメチン化合物(構造式(N))を用いて実施例12と同様にして光記録媒体を作製し、同様の評価を実施した。1倍速、4倍速、及び8倍速いずれにおいても良好なジッター値で幅広いパワーウインドウが確認できたが、80℃85%RH500時間の信頼性試験後には、信号が劣化し、良好な信号特性が得られなかった。
<表−I>
2 記録層
3 反射層
4 接着層
5 基板
Claims (4)
- 下記一般式(III)で示されるトリメチン化合物。
- 前記一般式(III)中のアニオン成分が、以下のいずれかである請求項1に記載のトリメチン化合物。
- 前記一般式(III)中のアニオン成分が、以下のいずれかである請求項2に記載のトリメチン化合物。
- 基板上に少なくとも、有機色素を含有する記録層および反射層を有する光記録媒体であって、有機色素として請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトリメチン化合物を少なくとも1種用いることを特徴とする光記録媒体。
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