JPH10157302A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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Publication number
JPH10157302A
JPH10157302A JP8325405A JP32540596A JPH10157302A JP H10157302 A JPH10157302 A JP H10157302A JP 8325405 A JP8325405 A JP 8325405A JP 32540596 A JP32540596 A JP 32540596A JP H10157302 A JPH10157302 A JP H10157302A
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JP
Japan
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group
substituted
unsubstituted
recording
groove
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Pending
Application number
JP8325405A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Umehara
英樹 梅原
Yoshiteru Taniguchi
義輝 谷口
Sumio Hirose
純夫 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP8325405A priority Critical patent/JPH10157302A/ja
Publication of JPH10157302A publication Critical patent/JPH10157302A/ja
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 グルーブを有する透明な基板上に、直接
又は他の層を介して、レーザー光を吸収する色素を含有
する記録層と、該記録層の上に直接又は他の層を介して
金属の反射層を有する光記録媒体において、λ/NAで
表される記録ビームの径をr[ここで、λは記録波長
(μm)、NAは対物レンズの開口数を表す]、基板の
グルーブのピッチをP(μm)、グルーブの幅をWg
(μm)とした際に、WgおよびPが下記式を満足し、 0.24r≦Wg≦0.35r、0.68r≦P≦0.
83r かつ、該記録層に含有される色素が、下記式(1)で示
されるアゾ化合物であることを特徴とする高密度光記録
媒体。 【効果】 クロストークを可能な限り小さくでき、良好
な高密度記録が可能な追記型光記録媒体を提供すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明基板上に色素を
含有する記録層、反射層を有する光記録媒体に関し、特
に高密度に記録可能な光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】色素を記録層とし、かつ、反射率を大き
くするため記録層の上に金属の反射層を設けた記録可能
な光記録媒体は、例えば、 Optical Data Storage 1989
Technical Digest Series Vol.1,45(1989)に開示され
ており、記録層にシアニン系色素やフタロシアニン系色
素を用いた媒体はCD−R媒体として市場に供されてい
る。これらの媒体は780 nmの半導体レーザーで記録す
ることができ、かつ、780 nmの半導体レーザーを搭載
している市販のCDプレーヤーやCD−ROMプレーヤ
ーで再生できるという特徴を有している。
【0003】しかしながら、これらの媒体は650MB 程度
の容量しか持たず、デジタル動画等のように大容量の情
報を記録すると、記録時間が15分以下と短い。又、機器
の小型化が進む状況に対応するために、従来の媒体を小
型にすると容量が不足する。前記した従来のCD−R媒
体は780 nm前後の波長を有する半導体レーザーを用い
て記録及び再生を行っていたが、最近630 〜655 nmの
半導体レーザーが開発され、より高密度の記録及び/又
は再生が可能となった。現在では、直径120 mmの媒体
に約2時間の高画質の動画を記録した光記録媒体が、D
VDとして開発されている。しかしながら、この媒体は
4.7GB/面の記録容量を有するが、ピットを基板に転
写して作られる再生専用の媒体である。そのため、上記
したような再生専用のDVDの記録容量に近い大容量を
有する記録可能な光記録媒体が求められている。
【0004】一般的に、記録可能な媒体において記録容
量を大きくするには、記録レーザービームを小さくすれ
ばよい。用いるレーザーの波長が短い程、又、対物レン
ズの開口数(NA)が大きい程、ビーム径は小さくな
り、高密度記録に好ましいが、現在の半導体レーザー技
術やレンズのNAから、ビーム径には限界がある。例え
ば、前記したDVDのビーム径は、従来のCDの場合に
比較して記録密度の割には小さくない。従って、記録時
にはCD−Rの場合と比較してビーム径に比してより小
さなピットを正確に形成しなければならない。しかしな
がら、ピットの大きさが小さくなるほど、記録時のピッ
ト間の熱干渉とクロストークが大きくなり、かつ、最短
ピットの変調度が小さくなり、ジッターやエラーレート
が大きくなるという問題点が生じる。そこで記録時に変
調度を犠牲にせずに、細く小さなピットを正確に形成で
きる媒体が求められている。
【0005】含窒素ヘテロ環を有するアゾ化合物の金属
錯体を記録層とする光記録媒体が、特公平5-67438 号公
報および特公平07-71868号公報に開示されている。しか
しながら、本発明で用いているヘテロ環については開示
されておらず、また、従来の近赤外レーザー波長での記
録について記述されているのみで、記録容量を大きくす
るための種々の条件に関して何ら開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
ビーム径に対してトラックピッチを小さくしてもクロス
トークが小さく、従来より小さなピットを形成した際に
良好な記録特性が可能な高密度光記録媒体を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、鋭意研究した結果、記録ビーム径、
トラックピッチ、グルーブ形状及び色素について非自明
な選択を行い本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、 グルーブを有する透明な基板上に、直接又は他の層
を介して、レーザー光を吸収する色素を含有する記録層
と、該記録層の上に直接又は他の層を介して金属の反射
層を有する光記録媒体において、λ/NAで表される記
録ビームの径をr[ここで、λは記録波長(μm)、N
Aは対物レンズの開口数を表す]、基板のグルーブのピ
ッチ(トラックピッチ)をP(μm)、グルーブの幅を
Wg(μm)とした際に、WgとPが下記式を満足し、 0.24r≦Wg≦0.35r 0.68r≦P≦0.83r かつ、該記録層に含有される色素が、下記式(1)〔化
3〕で示されるアゾ化合物またはその金属錯体であるこ
とを特徴とする高密度光記録媒体、
【0009】
【化3】 [式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原子、置換また
は未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルケニル基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6
各々独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カ
ルボキシル基、スルホン基、スルホンアミド基、アミノ
基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
置換または未置換のアルケニル基を表し(ここで、金属
錯体を形成する場合は、R3 及びR5 のどちらか一方は
ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、置換または
未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置換の
アルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアル
キルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルア
ミノ基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、アミノ
基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
置換または未置換のアルケニル基を表す。)、R1 とR
4 、R2 とR6 及びR1とR2 は連結基を介して環を形
成してもよく、R7 及びR8 は水素原子、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン基、スル
ホンアミド基、アミノ基、置換または未置換のアルキル
基、置換または未置換のアルコキシ基、置換または未置
換のアリール基、置換または未置換のアシル基、置換ま
たは未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置
換のアラルキル基、置換または未置換のアルキルカルボ
ニルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホンア
ミノ基、置換または未置換のアルキルアミノ基、置換ま
たは未置換のアルキルスルホン基、置換または未置換の
アルケニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、チ
オシアノ基、クロロスルホン基、置換または未置換のア
ルキルチオ基、置換または未置換のアルキルアゾメチン
基、置換または未置換のアルキルアミノスルホン基を表
し、R7 とR8 は連結基を介して環を形成してもよく、
Xは硫黄原子または酸素原子を表す。] 記録層に含有される色素が、式(2)〔化4〕で示
されるアゾ化合物の金属錯体であることを特徴とする
に記載の高密度光記録媒体、
【0010】
【化4】 [式中、R1 、R2 、R4 、R6 、R7 及びR8 は式
(1)と同じ意味を表し、R9 は、ヒドロキシ基、アミ
ノ基またはカルボキシル基を表す。] λが0.630〜0.655μm、NAが0.60
±0.05であるまたはに記載の高密度光記録媒体
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の光記録媒体は、透明な基
板上に少なくともレーザー光を吸収する色素を含有する
記録層、金属の反射層からなるものであり、記録ビーム
径の割にはトラックピッチを小さくしても変調度を犠牲
にせずにクロストークを低減した高密度の記録を可能と
するものである。
【0012】本発明の光記録媒体の構成の一例を〔図
1〕、〔図2〕に示す。本発明の光記録媒体は、〔図
1〕に示すように基板1、記録層2、反射層3及び保護
層4が順次積層している4層構造、または〔図2〕に示
すように基板1’、記録層2’、反射層3’が順次積層
され、その上に接着層4’を介して基板5’が貼り合わ
されている構造を有すものがある。
【0013】記録層に色素を用いた場合、スピンコート
法により記録層を成膜することができる。グルーブを有
する基板上にスピンコート法で記録層を成膜した場合、
グルーブ部の記録層の膜厚は、グルーブ間(ランド)部
の記録層の膜厚より通常厚くなる。
【0014】通常、記録感度は記録層の膜厚に依存し、
特に、記録層の上に金属の反射層を設けた媒体の場合
は、この反射層へ熱が拡散し、記録感度が低下し、記録
層の膜厚が薄いほど、この熱拡散の影響を大きく受け、
感度が低下し易い。すなわち、グルーブとランド部の記
録感度に大きな差が生じるのである。それ故に、記録レ
ーザービームのビーム径が大きくても細いピットを形成
することができ、クロストークの小さな記録が可能とな
る。
【0015】しかしながら、いくら細いピットが記録で
きても、トラックピッチを小さくできるわけではない。
なぜなら、トラックピッチを無制限に小さくしても、再
生する際のレーザービームの径が大きいと変調度が小さ
くなるだけでなく、クロストークが大きくなり過ぎて再
生できなくなるからである。すなわち、クロストーク
は、再生の際のビーム径とトラックピッチ及び記録した
ピットの幅に関係するのだが、通常、記録時と再生時の
ビーム径は同じなので、トラックピッチを小さくして、
細いピットでクロストークの小さな記録ができても、再
生時はクロストークが大きくなってしまうからである。
【0016】本発明において、再生時の変調度を犠牲に
せずにクロストークが小さくなるように記録するには、
λ/NA〔λは記録波長(μm)、NAは対物レンズの
開口数を表す〕で表される記録ビーム径をrとすると、
トラックピッチ(P)を0.68r〜0.83rに、か
つ、グルーブの幅(Wg)を0.24r〜0.35rに
するのが好ましい。ここでグルーブの幅とは半値幅を意
味する。トラックピッチが0.68r未満の場合はクロ
ストークが大きくなり過ぎて変調度が小さくなり、か
つ、ジッター及びエラーレートが大きくなり好ましくな
く、0.83rを越える場合は半径方向の記録密度が大
きくならず目的の記録容量が得られない。一方、グルー
ブの幅が0.24r未満の場合は変調度が小さくなり、
0.35rを越える場合はクロストークが大きくなり好
ましくない。
【0017】本発明における記録、再生の際のビーム径
は、用いるレーザーの波長が短い程、又、対物レンズの
開口数(NA)が大きい程小さくなり高密度記録に好ま
しいが、装置の小型化や光学系を単純にできる等の点
や、装置の経済性の点から、記録に利用できる高出力の
レーザーとしては、0.630〜0.655μmの半導
体レーザーが好ましく、0.630〜0.640μmが
最も好ましい。又、レンズのNAは基板の厚みムラや、
基板の傾きによる収差の点から0.60±0.05であ
る。
【0018】本発明の光記録媒体において用いられる透
明な基板としては、信号の記録や読み出しを行う光の透
過率が85%以上で、かつ、光学異方性の小さいものが好
ましい。例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリオレフィン樹脂等の公知の樹脂基板が挙げられ
る。これらの基板は板状でもフィルム状でも良く、又、
その形状は円形でもカード状でも良い。これらの基板の
表面には記録位置を表すグルーブ及び/又はピットを有
する。このようなグルーブやピットは、基板の成形時に
付与するのが好ましいが、基板の上に紫外線硬化樹脂層
を設けて付与することもできる。トラック(グルーブ)
ピッチ及びグルーブの幅は前記したが、グルーブの深さ
は70〜180 nm程度が好ましい。
【0019】本発明においては、記録層に色素を含有し
てなるが、この記録層に用いられる色素は良好な記録感
度、反射率、変調度を獲得するために重要な要素の一つ
である。その中でも、特に変調度に対して色素種の特性
が大きく効く。高密度記録に際しては、同じ大きさのピ
ットを形成した場合に大きな変調度が得られ、かつ、し
きい値特性に優れた色素が特に好ましく、この点から、
前記した式(1)に示されるアゾ化合物又は該化合物の
金属錯体、式(2)に示されるアゾ化合物の金属錯体が
好ましい。
【0020】式(1)の置換基において、ハロゲン原子
としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、好まし
くは、フッ素、塩素、臭素である。
【0021】置換または未置換のアルキル基としては、
直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシア
ルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル
アルキル基、アルコキシカルボニルオキシアルキル基、
アルコキシアルコキシカルボニルオキシアルキル基、ヒ
ドロキシアルキル基、ヒドロキシアルコキシアルキル
基、ヒドロキシアルコキシアルコキシアルキル基、シア
ノアルキル基、アシルオキシアルキル基、アシルオキシ
アルコキシアルキル基、アシルオキシアルコキシアルコ
キシアルキル基、ハロゲン化アルキル基、スルホンアル
キル基、アルキルカルボニルアミノアルキル基、アルキ
ルスルホンアミノアルキル基、スルホンアミドアルキル
基、アルキルアミノアルキル基、アミノアルキル基、及
びアルキルスルホンアルキル基の中から選択される。
【0022】ここで、直鎖、分岐または環状のアルキル
基としては、炭素数1〜15の炭化水素基で、ポリカー
ボネート、アクリル、エポキシ、ポリオレフィン基板等
への塗布による加工性を考慮すれば、メチル基、エチル
基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-
ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、iso-ペンチル
基、2-メチルブチル基、1-メチルブチル基、neo-ペンチ
ル基、1,2-ジメチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル
基、cyclo-ペンチル基、n-ヘキシル基、4-メチルペンチ
ル基、3-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、1-メ
チルペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、2,3-ジメチル
ブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル
基、1,2-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、3-
エチルブチル基、2-エチルブチル基、1-エチルブチル
基、1,2,2-トリメチルブチル基、1,1,2-トリメチルブチ
ル基、1-エチル-2- メチルプロピル基、cyclo-ヘキシル
基、n-ヘプチル基、2-メチルヘキシル基、3-メチルヘキ
シル基、4-メチルヘキシル基、5-メチルヘキシル基、2,
4-ジメチルペンチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシ
ル基、2,5-ジメチルヘキシル基、2,5,5-トリメチルペン
チル基、2,4-ジメチルヘキシル基、2,2,4-トリメチルペ
ンチル基、n-ノニル基、n-デシル基、4-エチルオクチル
基、4-エチル-4,5- メチルヘキシル基、n-ウンデシル
基、n-ドデシル基、1,3,5,7-テトラエチルオクチル基、
4-ブチルオクチル基、6,6-ジエチルオクチル基、n-トリ
デシル基、6-メチル-4- ブチルオクチル基、n-テトラデ
シル基、n-ペンタデシル基、3,5-ジメチルヘプチル基、
2,6-ジメチルヘプチル基、2,4-ジメチルヘプチル基、2,
2,5,5-テトラメチルヘキシル基、1-cyclo-ペンチル-2,2
- ジメチルプロピル基、1-cyclo-ヘキシル-2,2- ジメチ
ルプロピル基等が挙げられる。
【0023】また、アルコキシアルキル基としては、メ
トキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル
基、ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエ
チル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、n-ヘ
キシルオキシエチル基、4-メチルペントキシエチル基、
1,3-ジメチルブトキシエチル基、2-エチルヘキシルオキ
シエチル基、n-オクチルオキシエチル基、3,5,5-トリメ
チルヘキシルオキシエチル基、2-メチル-1-iso- プロピ
ルプロポキシエチル基、3-メチル-1-iso- プロピルブチ
ルオキシエチル基、2-エトキシ-1- メチルエチル基、3-
メトキシブチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエチ
ル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエチル基などの炭素
数2〜15のものが挙げられる。
【0024】アルコキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエ
チル基、プロポキシエトキシエチル基、ブトキシエトキ
シエチル基、ヘキシルオキシエトキシエチル基、1,2-ジ
メチルプロポキシエトキシエチル基、3-メチル-1-iso-
ブチルブトキシエトキシエチル基、2-メトキシ-1- メチ
ルエトキシエチル基、2-ブトキシ-1- メチルエトキシエ
チル基、2-(2'-エトキシ-1'-メチルエトキシ)-1-メチル
エチル基、3,3,3-トリフルオロプロポキシエトキシエチ
ル基、3,3,3-トリクロロプロポキシエトキシエチル基な
どが挙げられる。
【0025】アルコキシアルコキシアルコキシアルキル
基の例としては、メトキシエトキシエトキシエチル基、
エトキシエトキシエトキシエチル基、ブトキシエトキシ
エトキシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシエトキ
シエトキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキ
シエトキシエチル基などが挙げられる。
【0026】アルコキシカルボニルアルキル基の例とし
ては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニ
ルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、メトキシカ
ルボニルエチル基、エトキシカルボニルエチル基、ブト
キシカルボニルエチル基、2,2,3,3-テトラフルオロプロ
ポキシカルボニルメチル基、2,2,3,3-テトラクロロプロ
ポキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
【0027】アルコキシカルボニルオキシアルキル基の
例としては、メトキシカルボニルオキシエチル基、エト
キシカルボニルオキシエチル基、ブトキシカルボニルオ
キシエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシカルボニル
オキシエチル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0028】アルコキシアルコキシカルボニルオキシア
ルキル基の例としては、メトキシエトキシカルボニルオ
キシエチル基、エトキシエトキシカルボニルオキシエチ
ル基、ブトキシエトキシカルボニルオキシエチル基、2,
2,2-トリフルオロエトキシエトキシカルボニルオキシエ
チル基、2,2,2-トリクロロエトキシエトキシカルボニル
オキシエチル基などが挙げられる。
【0029】ヒドロキシアルキル基の例としては、2-ヒ
ドロキシエチル基、4-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキ
シ-3- メトキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3- クロロプ
ロピル基、2-ヒドロキシ-3- エトキシプロピル基、3-ブ
トキシ-2- ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-3- フ
ェノキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基、2-ヒド
ロキシブチル基などが挙げられる。
【0030】ヒドロキシアルコキシアルキル基の例とし
ては、ヒドロキシエトキシエチル基、2-(2'-ヒドロキ-
1'-メチルエトキシ)-1- メチルエチル基、2-(3'-フル
オロ-2'-ヒドロキシプロポキシ) エチル基、2-(3'-クロ
ロ-2'-ヒドロキシプロポキシ)エチル基などが挙げら
れ、ヒドロキシアルコキシアルコキシアルキル基の例と
しては、ヒドロキシエトキシエトキシエチル基、[2'-
(2'-ヒドロキシ-1'-メチルエトキシ)-1'-メチルエトキ
シ] エトキシエチル基、[2'-(2'-フルオロ-1'-ヒドロキ
シエトキシ)-1'-メチルエトキシ] エトキシエチル基、
[2'-(2'-クロロ-1'-ヒドロキシエトキシ)-1'-メチルエ
トキシ] エトキシエチル基などが挙げられる。
【0031】シアノアルキル基の例としては、2-シアノ
エチル基、4-シアノブチル基、2-シアノ-3- メトキシプ
ロピル基、2-シアノ-3- クロロプロピル基、2-シアノ-3
- エトキシプロピル基、3-ブトキシ-2- シアノプロピル
基、2-シアノ-3- フェノキシプロピル基、2-シアノプロ
ピル基、2-シアノブチル基などが挙げられる。
【0032】アシルオキシアルキル基の例としては、ア
セトキシエチル基、プロピオニルオキシエチル基、ブチ
リルオキシエチル基、バレリルオキシエチル基、1-エチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、2,4,4-トリメチ
ルペンチルカルボニルオキシエチル基、3-フルオロブチ
リルオキシエチル基、3-クロロブチリルオキシエチル基
などが挙げられ、アシルオキシアルコキシアルキル基の
例としては、アセトキシエトキシエチル基、プロピオニ
ルオキシエトキシエチル基、バレリルオキシエトキシエ
チル基、1-エチルペンチルカルボニルオキシエトキシエ
チル基、2,4,4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエ
トキシエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエトキ
シエチル基、2-クロロプロピオニルオキシエトキシエチ
ル基などが挙げられ、アシルオキシアルコキシアルコキ
シアルキル基の例としては、アセトキシエトキシエトキ
シエチル基、プロピオニルオキシエトキシエトキシエチ
ル基、バレリルオキシエトキシエトキシエチル基、1-エ
チルペンチルカルボニルオキシエトキシエトキシエチル
基、2,4,4-トリメチルペンチルカルボニルオキシエトキ
シエトキシエチル基、2-フルオロプロピオニルオキシエ
トキシエトキシエチル基、2-クロロプロピオニルオキシ
エトキシエトキシエチル基などが挙げられる。
【0033】ハロゲン化アルキル基の例としては、クロ
ルメチル基、クロルエチル基、2,2,2-トリフルオロエチ
ル基、トリフルオロメチル基、ブロムメチル基、ヨウ化
メチル基などが挙げられる。スルホンアルキル基の例と
しては、スルホンメチル基、スルホンエチル基、スルホ
ンプロピル基などが挙げられる。
【0034】アルキルカルボニルアミノアルキル基の例
としては、メチルカルボニルアミノエチル基、エチルカ
ルボニルアミノエチル基、プロピルカルボニルアミノエ
チル基、シクロヘキシルカルボニルアミノエチル基、ス
クシンイミノエチル基などが挙げられる。
【0035】アルキルスルホンアミノアルキル基の例と
しては、メチルスルホンアミノエチル基、エチルスルホ
ンアミノエチル基、プロピルスルホンアミノエチル基な
どが挙げられる。スルホンアミドアルキル基の例として
は、スルホンアミドメチル基、スルホンアミドエチル
基、スルホンアミドプロピル基などが挙げられる。
【0036】アルキルアミノアルキル基の例としては、
N-メチルアミノメチル基、N,N-ジメチルアミノメチル
基、N,N-ジエチルアミノメチル基、N,N-ジプロピルアミ
ノメチル基、N,N-ジブチルアミノメチル基、などが挙げ
られる。アミノアルキル基の例としては、アミノメチル
基、アミノエチル基、アミノプロピル基などが挙げられ
る。
【0037】アルキルスルホンアルキル基の例として
は、メチルスルホンメチル基、エチルスルホンメチル
基、ブチルスルホンメチル基、メチルスルホンエチル
基、エチルスルホンエチル基、ブチルスルホンエチル
基、2,2,3,3-テトラフルオロプロピルスルホンメチル
基、2,2,3,3-テトラクロロプロピルスルホンメチル基な
どが挙げられる。
【0038】置換または未置換のアルコキシ基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルコキシ基であり、好ましくは、メトキシ基、エトキ
シ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ
基、iso-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t-ブトキシ基、
n-ペントキシ基、iso-ペントキシ基、neo-ペントキシ
基、2-メチルブトキシ基などの低級アルコキシ基が挙げ
られる。
【0039】置換または未置換のアリール基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
リール基であり、好ましくは、フェニル基、ニトロフェ
ニル基、シアノフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メ
チルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ナフ
チル基、ニトロナフチル基、シアノナフチル基、ヒドロ
キシナフチル基、メチルナフチル基、トリフルオロメチ
ルナフチル基などが挙げられる。
【0040】置換または未置換のアシル基の例として
は、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有するア
シル基であり、好ましくは、ホルミル基、メチルカルボ
ニル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル
基、iso-プロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル
基、iso-ブチルカルボニル基、sec-ブチルカルボニル
基、t-ブチルカルボニル基、n-ペンチルカルボニル基、
iso-ペンチルカルボニル基、neo-ペンチルカルボニル
基、2-メチルブチルカルボニル基、ニトロベンジルカル
ボニル基などが挙げられる。
【0041】置換または未置換のアルキルカルボキシル
基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換
基を有するアルキルカルボキシル基であり、好ましく
は、メチルカルボキシル基、エチルカルボキシル基、n-
プロピルカルボキシル基、iso-プロピルカルボキシル
基、n-ブチルカルボキシル基、iso-ブチルカルボキシル
基、sec-ブチルカルボキシル基、t-ブチルカルボキシル
基、n-ペンチルカルボキシル基、iso-ペンチルカルボキ
シル基、neo-ペンチルカルボキシル基、2-メチルブチル
カルボキシル基などの低級アルキルカルボキシル基が挙
げられる。
【0042】置換または未置換のアラルキル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アラルキル基であり、好ましくは、ベンジル基、ニトロ
ベンジル基、シアノベンジル基、ヒドロキシベンジル
基、メチルベンジル基、トリフルオロメチルベンジル
基、ナフチルメチル基、ニトロナフチルメチル基、シア
ノナフチルメチル基、ヒドロキシナフチルメチル基、メ
チルナフチルメチル基、トリフルオロメチルナフチルメ
チル基などが挙げられる。
【0043】置換または未置換のアルキルカルボニルア
ミノ基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な
置換基を有するアルキルカルボニルアミノ基であり、好
ましくは、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニ
ルアミノ基、n-プロピルカルボニルアミノ基、iso-プロ
ピルカルボニルアミノ基、n-ブチルカルボニルアミノ
基、iso-ブチルカルボニルアミノ基、sec-ブチルカルボ
ニルアミノ基、t-ブチルカルボニルアミノ基、n-ペンチ
ルカルボニルアミノ基、iso-ペンチルカルボニルアミノ
基、neo-ペンチルカルボニルアミノ基、2-メチルブチル
カルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ
基、スクシンイミノ基などの低級アルキルカルボニルア
ミノ基が挙げられる。
【0044】置換または未置換のアルキルスルホンアミ
ノ基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置
換基を有するアルキルスルホンアミノ基であり、好まし
くは、メチルスルホンアミノ基、エチルスルホンアミノ
基、n-プロピルスルホンアミノ基、iso-プロピルスルホ
ンアミノ基、n-ブチルスルホンアミノ基、iso-ブチルス
ルホンアミノ基、sec-ブチルスルホンアミノ基、t-ブチ
ルスルホンアミノ基、n-ペンチルスルホンアミノ基、is
o-ペンチルスルホンアミノ基、neo-ペンチルスルホンア
ミノ基、2-メチルブチルスルホンアミノ基、シクロヘキ
シルスルホンアミノ基などの低級アルキルスルホンアミ
ノ基が挙げられる。
【0045】置換または未置換のアルキルアミノ基の例
としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有
するアルキルアミノ基であり、好ましくは、N-メチルア
ミノ基、N,N-ジメチルアミノ基、N,N-ジエチルアミノ
基、N,N-ジプロピルアミノ基、N,N-ジブチルアミノ基な
どの低級アルキルアミノ基が挙げられる。
【0046】置換または未置換のアルキルスルホン基の
例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を
有するアルキルスルホン基であり、好ましくは、メチル
スルホン基、エチルスルホン基、n-プロピルスルホン
基、iso-プロピルスルホン基、n-ブチルスルホン基、is
o-ブチルスルホン基、sec-ブチルスルホン基、t-ブチル
スルホン基、n-ペンチルスルホン基、iso-ペンチルスル
ホン基、neo-ペンチルスルホン基、2-メチルブチルスル
ホン基、2-ヒドロキシエチルスルホン基、2-シアノエチ
ルスルホン基などの低級アルキルスルホン基が挙げられ
る。
【0047】置換または未置換のアルケニル基の例とし
ては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有する
アルケニル基であり、好ましくは、プロペニル基、1-ブ
テニル基、iso-ブテニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテ
ニル基、2-メチル-1- ブテニル基、3-メチル-1- ブテニ
ル基、2-メチル-2- ブテニル基、2,2-ジシアノビニル
基、2-シアノ-2- メチルカルボキシルビニル基、2-シア
ノ-2- メチルスルホンビニル基などの低級アルケニル基
が挙げられる。
【0048】置換または未置換のアルキルチオ基の例と
しては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基を有す
るアルキルチオ基であり、好ましくは、メチルチオ基、
エチルチオ基、n-プロピルチオ基、iso-プロピルチオ
基、n-ブチルチオ基、iso-ブチルチオ基、sec-ブチルチ
オ基、t-ブチルチオ基、n-ペンチルチオ基、iso-ペンチ
ルチオ基、neo-ペンチルチオ基、2-メチルブチルチオ
基、メチルカルボキシルエチルチオ基などの低級アルキ
ルチオ基が挙げられる。
【0049】置換または未置換のアルキルアゾメチン基
の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置換基
を有するアルキルアゾメチン基であり、好ましくは、メ
チルアゾメチン基、エチルアゾメチン基、n-プロピルア
ゾメチン基、iso-プロピルアゾメチン基、n-ブチルアゾ
メチン基、iso-ブチルアゾメチン基、sec-ブチルアゾメ
チン基、t-ブチルアゾメチン基、n-ペンチルアゾメチン
基、iso-ペンチルアゾメチン基、neo-ペンチルアゾメチ
ン基、2-メチルブチルアゾメチン基、ヒドロキシエチル
アゾメチン基などの低級アルキルアゾメチン基が挙げら
れる。
【0050】置換または未置換のアルキルアミノスルホ
ン基の例としては、上記に挙げたアルキル基と同様な置
換基を有するアルキルアミノスルホン基であり、好まし
くは、N-メチルアミノスルホン基、N-エチルアミノスル
ホン基、N-(n- プロピル) アミノスルホン基、N-(iso-
プロピル) アミノスルホン基、N-(n- ブチル) アミノス
ルホン基、N-(iso- ブチル) アミノスルホン基、N-(sec
- ブチル) アミノスルホン基、N-(t- ブチル) アミノス
ルホン基、N-(n- ペンチル) アミノスルホン基、N-(iso
- ペンチル) アミノスルホン基、N-(neo- ペンチル) ア
ミノスルホン基、N-(2- メチルブチル) アミノスルホン
基、N-(2- ヒドロキシエチル) アミノスルホン基、N-(2
- シアノエチル) アミノスルホン基などの低級アルキル
アミノスルホン基が挙げられる。
【0051】R1 とR4 またはR2 とR6 が連結基を介
して環を形成する例としては、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-
、-CH2CH(Cl)- 、 -CH2C(=O)CH2-、-CH2C(=O)-、-CH2C
H2C(=O)- 、-CH2CH(F)-、または-CH2CH(OH)- 等が挙げ
られる。
【0052】R1 とR2 が連結基を介して環を形成する
例としては、-CH2CH2OCH2CH2- 、-CH2CH2NHCH2CH2-、 -
CH2CH2N(CH3)CH2CH2--CH2C(=O)OC(=O)CH2- 、-CH2C(=O)
NHC(=O)CH2-、-CH2C(=O)N(CH3)C(=O)CH2-、または-CH2C
H2CH2CH2CH2- 等が挙げられる。
【0053】R7 とR8 が連結基を介して環を形成する
例としては、置換または未置換のシクロヘキサン環、置
換または未置換のベンゼン環、置換または未置換のナフ
タレン環、あるいは置換または未置換のピリジン環等の
複素環が挙げられる。
【0054】本発明の式(1)で表されるアゾ化合物
は、公知の方法により、次の様に製造される。即ち、式
(3)〔化5〕で示されるアミン成分をジアゾ化し、式
(4)〔化5〕で示されるカップリング成分の溶液に添
加し、カップリング反応させて式(1)で示されるアゾ
化合物が得られる。
【0055】
【化5】 〔式中、R1 〜R8 は式(1)の場合と同じ意味を表
す。〕
【0056】また、本発明においては、前記アゾ化合物
の金属錯体の製造法は公知の方法、例えば、古川;Anal
ytica Chimica Acta 140(1982) 281-289に記載の方法等
に準じて製造することができる。アゾ化合物の金属錯体
を形成する金属としては、例えば、ニッケル、コバル
ト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銅、オス
ミウム、イリジウム、白金、亜鉛、マグネシウム、マン
ガン等の金属が好ましく、特にニッケル、コバルト、
銅、パラジウム、鉄、亜鉛、マンガンが好ましい。これ
らは製造時に酢酸塩、ハロゲン化物、BF4-塩等の形で
用いられ、Ni2+、Co2+、Co3+、Cu2+、Pd2+
Fe2+、Fe3+、Zn2+、Mn2+等としてアゾ化合物に
配位した錯体として得られる。このアゾ化合物の金属錯
体は、単独でも複数の化合物を混合しても良い。さら
に、ジチオール錯体などのクエンチャーを混合しても良
い。
【0057】本発明においては、基板の上に直接に、あ
るいは、無機系又は有機系の他の層(下引き層)を介し
て前記した色素を含有する記録層を設ける。該記録層を
設ける方法は、例えば、スピンコート法、浸漬法、スプ
レー法、蒸着法等があるが、スピンコート法が好まし
い。
【0058】スピンコート法で成膜する際の塗布溶剤と
しては基板へのダメージを与えない溶剤であれば特に限
定されない。好ましい溶剤としては、例えば、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フ
ルフリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、テトラフルオロプロパノール等のアルコール系
溶剤が挙げられる。
【0059】記録層を成膜する際に、必要に応じてバイ
ンダーを併用することもできる。好ましいバインダーと
しては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ケトン樹
脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボ
ネート、ポリオレフィン等が挙げられる。又、記録特性
などの改善のために他の色素を添加することもできる。
記録層の膜厚は変調度や反射率に影響するが、本発明に
おいては40nm〜300nm、好ましくは60nm〜200 n
mである。
【0060】記録層を基板の上に成膜する際に、基板の
耐溶剤性や反射率、記録感度等を改良するために基板の
上に無機物やポリマーからなる層を設けても良い。
【0061】本発明においては、前記記録層の上に反射
層を設けるが、反射層としては、金、銀、アルミニウ
ム、銅、白金等の金属やこれらの金属を含有する合金が
用いられるが、反射率や耐久性の点から金、アルミニウ
ム、銀やこれらの金属を主成分とする合金が好ましい。
反射層の膜厚は通常40nm〜300 nm、好ましくは60n
m〜200 nmである。反射層を成膜する方法は、例え
ば、真空蒸着、スパッタ法、イオンプレーティング法等
が挙げられる。
【0062】本発明においては、反射率、変調度等の特
性を改良するために、前記した色素を含有する記録層と
反射層の間に、光干渉層を設けることもできる。光干渉
層を形成する材料としては、無機誘電体、ポリマーや色
素等が挙げられる。
【0063】本発明においては、対物レンズの開口数が
大きいので、収差を小さくするために、基板の厚みは0.
5 〜0.8 mm程度が好ましい。この際、媒体の強度や機
械特性の向上のために、接着剤を用いて2枚を貼り合わ
せて供されてもよい。貼り合わせに当たっては、反射層
上に保護層を成膜することなしに、又は、保護層を成膜
した後、貼り合わせることができる。保護層としては、
紫外線硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹
脂、シリコーン系ハードコート樹脂等が用いられる。
又、貼り合わせる際の接着剤としては、紫外線硬化性ア
クリル樹脂、紫外線硬化性エポキシ樹脂、ホットメルト
接着剤等が用いられる。
【0064】このようにして得られた本発明の光記録媒
体は、レーザー光を記録層に集束することにより、ビー
ム径の割には、はるかに高密度に記録や再生を行うこと
ができる。記録する際の信号としては、例えば、CDや
DVD等に用いられている変調信号が、本発明の効果を
達成する上で好ましい。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様はこれにより限定されるもの
ではない。 (実施例1)厚さ 0.6mm、直径 120mmのスパイラル
状のグルーブ(深さ110 nm、幅 0.28 μm、ピッチ0.
80μm)を有する射出成形ポリカーボネート基板のグル
ーブを有する面に、この樹脂基板を回転させながら、下
記式(5)〔化6〕で表されるアゾ色素のNi錯体の3.
5 重量%2,2,3,3-テトラフルオロ-1- プロパノール溶液
を滴下し、基板上に実質的に色素のみからなる記録層を
成膜した。記録層の膜厚は110 nmであった。
【0066】
【化6】
【0067】この記録層の上に、反射層として厚さ80n
mの金薄膜をスパッターにより成膜した後、この反射層
の上に、紫外線硬化接着剤を塗布した。この接着剤の上
に、前記したのと同じ0.6 mmの基板を重ね合わせ、高
速で回転し、余分の接着剤を除去した後、紫外線を照射
して、貼り合わせた光記録媒体を製作した。
【0068】この光記録媒体をターンテーブルに乗せ、
3.5m/sの線速で回転させながら、635 nmの発振波長を
有する半導体レーザーとNAが0.6 の対物レンズからな
る光ヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク評
価装置(DDU−1000)及びKENWOOD 製EFM エンコ
ーダーを用いて、レーザービームを基板を通してグルー
ブ上の記録層に集束するように制御しながら、記録レー
ザーパワーを変化させながら、最短ピット長が0.44μm
のEFM 変調信号を記録した後、同じ装置を用いてレーザ
ー出力を0.5 mWにして記録した信号の読み出しを行っ
た。なお、読み出す際は、イコライゼーション処理を施
した。記録パワーが8.5 mWのレーザー出力の時が最も
エラーレートが小さく(最適記録パワー)、バイトエラ
ーレートは3 ×10-4、又その際のジッターは、ピットの
立ち上がりも、立ち下がりもチャネルビットクロックの
7.4 %であった。未記録部の反射率は54%、最短ピット
の変調度(I3/I11:最短ピットの振幅の最長ピットの振
幅に対する割合)の26%、クロストークは60%であり、
きわめて良好な記録、再生ができた。又、再生波形には
殆ど歪は観測されなかった。なお、この場合のWgは0.
26r、Pは0.76rであった。
【0069】(実施例2)実施例1で作製した媒体を、
633 nmの発振波長を有する半導体レーザーとNAが0.
63の対物レンズからなる光ヘッドを搭載したパルステッ
ク工業製光ディスク評価装置(DDU−1000)を用
いる以外は実施例1と同様に評価した。記録パワーが8.
2 mWのレーザー出力の時が最もエラーレートが小さく
(最適記録パワー)、バイトエラーレートは3 ×10-4
又その際のジッターは、ピットの立ち上がりも、立ち下
がりもチャネルビットクロックの7.3 %であった。未記
録部の反射率は50%、最短ピットの変調度(I3/I11:最
短ピットの振幅の最長ピットの振幅に対する割合)の30
%、クロストークは58%であり、きわめて良好な記録、
再生ができた。又、再生波形には殆ど歪は観測されなか
った。なお、この場合のWgは0.28r、Pは0.80rであ
った。
【0070】(実施例3〜6及び比較例1〜3)実施例
1において〔表1〕に示すグルーブ形状の基板を用いる
以外は実施例1と同じ方法で媒体を作成し、評価した。
結果は〔表2〕にまとめた。〔表2〕から明らかなよう
に本発明の実施例においては極めて良好な記録、再生が
できたが、比較例においてはクロストークが大きかった
り、最短ピットの変調度が小さく、エラーレート及びジ
ッターが大きく、良好な記録、再生ができなかった。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】(実施例7〜17)記録層に用いる色素と
して下記式(6)〜(13)〔化7〕に示されるアゾ化
合物またはそのアゾ化合物の〔表3〕に示された金属錯
体を用い、かつ、トラックピッチ0.8 μm、グルーブ幅
0.32μm、深さ110 nmの基板を用いる以外は、実施例
1と同じ方法で媒体を作製し、評価した。結果は〔表
3〕にまとめた。なお、この場合のWgは0.30r、Pは
0.76rであった。
【0074】
【化7】
【0075】
【表3】
【0076】
【発明の効果】本発明の実施例及び比較例から明らかな
ように、本発明においては、基板上に少なくとも色素を
含有する記録層、反射層を有してなる光記録媒体におい
て、記録層に特定の色素を含有させ、トラックピッチ及
びグルーブ幅をλ/NAで表される記録ビーム径(λは
記録波長、NAは対物レンズの開口数)に対して規定す
ることにより、クロストークが小さく、良好な記録特性
を有した高密度記録が可能な光記録媒体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す構造
断面図
【図2】本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す構造
断面図
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 1’ 基板 2’ 記録層 3’ 反射層 4’ 接着層 5’ 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 277/50 C07D 277/50

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルーブを有する透明な基板上に、直接
    又は他の層を介して、レーザー光を吸収する色素を含有
    する記録層と、該記録層の上に直接又は他の層を介して
    金属の反射層を有する光記録媒体において、λ/NAで
    表される記録ビームの径をr[ここで、λは記録波長
    (μm)、NAは対物レンズの開口数を表す]、基板の
    グルーブのピッチ(トラックピッチ)をP(μm)、グ
    ルーブの幅をWg(μm)とした際に、WgとPが下記
    式を満足し、 0.24r≦Wg≦0.35r 0.68r≦P≦0.83r かつ、該記録層に含有される色素が、下記式(1)〔化
    1〕で示されるアゾ化合物またはその金属錯体であるこ
    とを特徴とする高密度光記録媒体。 【化1】 [式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原子、置換また
    は未置換のアルキル基、置換または未置換のアリール
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルケニル基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6
    各々独立に水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カ
    ルボキシル基、スルホン基、スルホンアミド基、アミノ
    基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
    のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
    アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
    ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
    置換または未置換のアルケニル基を表し(ここで、金属
    錯体を形成する場合は、R3 及びR5 のどちらか一方は
    ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、置換または
    未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置換の
    アルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換のアル
    キルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキルア
    ミノ基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロ
    キシ基、カルボキシル基、スルホンアミド基、アミノ
    基、置換または未置換のアリール基、置換または未置換
    のアシル基、置換または未置換のアルキルカルボキシル
    基、置換または未置換のアラルキル基、置換または未置
    換のアルキルカルボニルアミノ基、置換または未置換の
    アルキルスルホンアミノ基、置換または未置換のアルキ
    ルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホン基、
    置換または未置換のアルケニル基を表す。)、R1 とR
    4 、R2 とR6 及びR1とR2 は連結基を介して環を形
    成してもよく、R7 及びR8 は水素原子、ハロゲン原
    子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、スルホン基、スル
    ホンアミド基、アミノ基、置換または未置換のアルキル
    基、置換または未置換のアルコキシ基、置換または未置
    換のアリール基、置換または未置換のアシル基、置換ま
    たは未置換のアルキルカルボキシル基、置換または未置
    換のアラルキル基、置換または未置換のアルキルカルボ
    ニルアミノ基、置換または未置換のアルキルスルホンア
    ミノ基、置換または未置換のアルキルアミノ基、置換ま
    たは未置換のアルキルスルホン基、置換または未置換の
    アルケニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、チ
    オシアノ基、クロロスルホン基、置換または未置換のア
    ルキルチオ基、置換または未置換のアルキルアゾメチン
    基、置換または未置換のアルキルアミノスルホン基を表
    し、R7 とR8 は連結基を介して環を形成してもよく、
    Xは硫黄原子または酸素原子を表す。]
  2. 【請求項2】 記録層に含有される色素が、式(2)
    〔化2〕で示されるアゾ化合物の金属錯体であることを
    特徴とする請求項1に記載の高密度光記録媒体。 【化2】 [式中、R1 、R2 、R4 、R6 、R7 及びR8 は式
    (1)と同じ意味を表し、R9 は、ヒドロキシ基、アミ
    ノ基またはカルボキシル基を表す。]
  3. 【請求項3】 λが0.630〜0.655μm、NA
    が0.60±0.05である請求項1または2に記載の
    高密度光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999003686A1 (fr) * 1997-07-14 1999-01-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Support d'enregistrement optique et technique de production
US6737143B2 (en) 2001-06-14 2004-05-18 Ricoh Company Ltd. Optical recording medium, optical recording method and optical recording device
US6936323B2 (en) 2003-04-30 2005-08-30 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium, and method and device using the same

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