JPH08295811A - 金属キレート化合物およびそれを用いた光学的記録媒体 - Google Patents

金属キレート化合物およびそれを用いた光学的記録媒体

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JPH08295811A
JPH08295811A JP7098494A JP9849495A JPH08295811A JP H08295811 A JPH08295811 A JP H08295811A JP 7098494 A JP7098494 A JP 7098494A JP 9849495 A JP9849495 A JP 9849495A JP H08295811 A JPH08295811 A JP H08295811A
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JP
Japan
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carbon atoms
ring
atom
chelate compound
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JP7098494A
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Inventor
Shuichi Maeda
修一 前田
Chiyoko Satou
ちよ子 佐藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式〔I〕または〔II〕で示されるア
ゾ系化合物と金属との金属キレート化合物およびそれを
用いた光学的記録媒体。 【化1】 (式中、Aはそれが結合している炭素原子および窒素原
子と一緒になって複素環を形成する残基を表し、Dはそ
れが結合している2つの窒素原子と一緒になって複素環
を形成する残基を表し、Rは置換されていてもよいアル
キル基、アリール基、アルケニル基、シクロアルキル基
を表し、Xは水素原子またはカチオンを表し、環B上の
炭素原子は置換基を有するか又は同じ環上の隣接する炭
素原子と一緒になってこれらの環に縮合する環を形成し
ていてもよい。) 【効果】 高感度でかつ優れた記録・再生特性を有して
おり、特に、耐光性および保存安定性に優れており、特
に記録層上に金属反射層および保護層を設けたCDメデ
ィアとして適した光学的記録媒体を提供できるため、工
業的に非常に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アゾ化合物と金属との
新規な金属キレート化合物およびそれを用いた光学的記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザを用いた光学記録は、高密度の情
報記録保存および再生を可能とするため、近年、特にそ
の開発が取り進められている。光学記録の一例として
は、光ディスクを挙げることができる。一般に光ディス
クは、円形の基本に設けられた薄い記録層に、1μm程
度に集束したレーザー光を照射し、高密度の情報記録を
行うものである。その記録は、照射されたレーザー光エ
ネルギーを吸収することによって、その個所の記録層
に、分解、蒸発、溶解等の熱的変形が生成することによ
り行われる。また、記録された情報の再生は、レーザー
光により変形が起きている部分と起きていない部分の反
射率の差を読み取ることにより行われる。従って、記録
層はレーザー光のエネルギーを効率よく吸収する必要が
あり、レーザー吸収色素が用いられている。
【0003】この種の光学的記録媒体としては、種々の
構成のものが知られている。例えば、特開昭55−97
033号公報には、基板上にフタロシアニン系色素の単
層を設けたものが開示されている。しかしながら、フタ
ロシアニン系色素は感度が低く、また分解点が高く蒸着
しにくい等の問題点を有し、さらに有機溶媒に対する溶
解性が著しく低いため塗布によるコーティングに使用す
ることができないという問題点も有している。
【0004】また、特開昭58−112790号、同5
8−114989号、同59−85791号、同60−
83236号各公報等には、シアニン系色素を記録層と
して設けたものが開示されている。しかし、このような
色素は溶解性が高く、塗布によるコーティングが可能で
あるという利点の反面、耐光性が劣るという問題点を有
している。このため、特開昭59−55795号公報に
は、このシアニン系色素にクエンチャーを加えて耐光性
を向上させることが検討されているが、まだまだ不十分
なレベルである。
【0005】これらの問題点に関して特開昭62−30
090号公報には、有機溶媒に対する溶解性および耐光
性を改良した媒体として、特定のモノアゾ系化合物と金
属との錯体が開示されている。しかしながら、これらの
化合物は、感度波長が短く、感度が劣り、さらに高温高
湿下での保存安定性が劣ることから、光学的記録媒体と
しては問題点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決する記録用色素およびそれを用いた光学的記録
媒体として、感度、保存安定性、耐候性に優れたスピン
コーティングに適したアゾ化合物と金属との金属キレー
ト化合物およびそれを用いた光学的記録媒体を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
下記一般式〔I〕または〔II〕で示されるアゾ系化合物
と金属との金属キレート化合物およびそれを用いた光学
的記録媒体に存する。
【0008】
【化7】
【0009】(式中、残基Aはそれが結合している炭素
原子および窒素原子と一緒になって複素環を形成する残
基を表し、Dはそれが結合している2つの窒素原子と一
緒になって複素環を形成する残基を表し、Rは置換され
ていてもよいアルキル基、アリール基、アルケニル基、
シクロアルキル基を表し、Xは水素原子またはカチオン
を表し、環B上の炭素原子は置換基を有するか又は同じ
環上の隣接する炭素原子と一緒になってこれらの環に縮
合する環を形成していてもよい。)
【0010】以下、本発明につき、詳細に説明する。前
記一般式〔I〕および〔II〕において、残基Aはそれが
結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって複
素環を形成する残基を表し、形成された複素環
【0011】
【化8】
【0012】としては例えば下記のものが好ましく挙げ
られる。
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R1 〜R8 はそれぞれ独立して水
素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素
数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−
プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t
ert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチ
ルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜8の
アルコキシ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル
基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニ
ル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルスル
ホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチル
スルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1
〜6のアルキルスルホニル基;アセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソ
バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノ
イル基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニル(アセチ
ル)基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン
原子;ホルミル基;−CR9 =CR10(CN)(ここ
で、R9 は水素原子または前記R1 〜R8 において定義
したものと同様の炭素数1〜6のアルキル基を表し、R
10はシアノ基またはメトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポ
キシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、ter
t−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニ
ル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシル
オキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカル
ボニル基を表す。);ニトロ基;
【0017】
【化12】
【0018】(ここで、R11〜R13はそれぞれ独立して
水素原子またはニトロ基を表し、Zは単結合、−SCH
2 −、−SO2 −または−SO2 CH2 −を表す。);
トリフルオロメチル基;トリフルオロメトキシ基;シア
ノ基;前記R10において定義したものと同義の炭素数2
〜7のアルコキシカルボニル基;メトキシカルボニルメ
チル基、メトキシカルボニルエチル基、エトキシカルボ
ニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基、n−プロ
ポキシカルボニルメチル基、n−プロポキシカルボニル
エチル基、n−プロポキシカルボニルプロピル基、イソ
プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボ
ニルエチル基等の炭素数3〜7のアルコキシカルボニル
アルキル基;またはメチルチオ基、エチルチオ基、n−
プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ
基、tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、
n−ペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等の炭素数1
〜6のアルキルチオ基を表す。〕 より好ましくは、前記残基Aが形成する複素環として
【0019】
【化13】
【0020】が挙げられ、P1 ,P2 ,P3 およびP4
としては、好ましくは、イソプロピル基、tert−ブ
チル基、sec−ブチル基、2,4−ジメチル−3−ペ
ンチル基等の分岐のアルキル基;イソプロポキシ基、t
ert−ブトキシ基、2,4−ジメチル−3−ペンチル
オキシ基等の分岐アルコキシ基;イソプロピルチオ基、
tert−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、2,
4−ジメチル−3−ペンチルチオ基等の分岐アルキルチ
オ基;フッ素原子;トリフルオロメチル基、C2
5 基、C2 4 H基等のフッ素置換アルキル基;トリフ
ルオロメトキシ基、OC2 5 基、OC2 4 H基等の
フッ素置換アルコキシ基;トリフルオロメチル基、SC
2 5 基、SC2 4 H基等のフッ素置換アルキルチオ
基が挙げられる。
【0021】前記一般式〔I〕および〔II〕において、
環B上の炭素原子が有する置換基としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチ
ル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシ
ル基等の炭素数1〜20のアルキル基、好ましくは炭素
数1〜10のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6
のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナ
フチル基等の炭素数6〜12のアリール基;ビニル基、
1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、2−
ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル
基等の炭素数2〜10のアルケニル基;またはシクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の
炭素数3〜10のシクロアルキル基;メトキシ基、エト
キシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ
基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の
炭素数1〜6のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、
臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;メチ
ルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルス
ルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−ブチルス
ルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、sec−
ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル基、n−
ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜6のアルキルスル
ホニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカル
ボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブト
キシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n
−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカ
ルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル
基;チオシアナート基;カルボン酸アミド;メチルアミ
ノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n−プロ
ピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニ
ル基、n−ブチルアミノカルボニル基、tert−ブチ
ルアミノカルボニル基、sec−ブチルアミノカルボニ
ル基、n−ペンチルアミノカルボニル基、n−ヘキシル
アミノカルボニル基等の炭素数2〜7のアルキルアミノ
カルボニル基;ヒドロキシ基等が挙げられる。かかる炭
素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜12のアリール
基、炭素数2〜10のアルケニル基および炭素数3〜1
0のシクロアルキル基は、メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペン
チルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオ
キシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等
の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ
基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、メト
キシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエト
キシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシプロポキシ
基、メトキシブトキシ基、エトキシブトキシ基等の炭素
数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメトキ
シメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキシ
エトキシメトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エ
トキシメトキシメトキシ基、エトキシメトキシエトキシ
基、エトキシエトキシメトキシ基、エトキシエトキシエ
トキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシア
ルコキシ基;アリルオキシ基;フェニル基、トリル基、
キシリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリール
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ
基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオ
キシ基;シアノ基;ニトロ基、ヒドロキシ基;テトラヒ
ドロフリル基;メチルスルホニルアミノ基、エチルスル
ホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、イ
ソプロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニル
アミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、se
c−ブチルスルホニルアミノ基、n−ペンチルスルホニ
ルアミノ基、n−ヘキシルスルホニルアミノ基等の炭素
数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原子、
塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボ
ニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカ
ルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec
−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニ
ル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオキシ
基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニ
ルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブ
チルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニル
オキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペ
ンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオ
キシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキシ
基;メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオ
キシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロ
ポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオ
キシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、se
c−ブトキシカルボニルオキシ基、n−ペンチルオキシ
カルボニルオキシ基、n−ヘキシルオキシカルボニルオ
キシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ
基等で置換されていてもよい。
【0022】環B上の炭素原子が有する置換基として、
好ましくは、メチル基、エチル基等の低級アルキル基;
アリル基等のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基;シアノ基;カルボン
酸アミド、メチルアルミノカルボニル基、エチルアミノ
カルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基等のア
ルキルアミノカルボニル基等が挙げられる。
【0023】一般式〔I〕において、Rとしては、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オ
クタデシル基等の炭素数1〜20のアルキル基、好まし
くは炭素数1〜10のアルキル基、より好ましくは炭素
数1〜6のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリール基;ビ
ニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル
基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペ
ンテニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基;または
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオク
チル基等の炭素数3〜10のシクロアルキル基を表わ
す。
【0024】かかるアルキル基、アリール基、アルケニ
ル基およびシクロアルキル基は、メトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキ
シ基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n
−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプ
チルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキ
シ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;メトキシメト
キシ基、エトキシメトキシ基、プロポキシメトキシ基、
メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシ
エトキシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシプロポキ
シ基、メトキシブトキシ基、エトキシブトキシ基等の炭
素数2〜12のアルコキシアルコキシ基;メトキシメト
キシメトキシ基、メトキシメトキシエトキシ基、メトキ
シエトキシメトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、
エトキシメトキシメトキシ基、エトキシメトキシエトキ
シ基、エトキシエトキシメトキシ基、エトキシエトキシ
エトキシ基等の炭素数3〜15のアルコキシアルコキシ
アルコキシ基;アリルオキシ基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリ
ール基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキ
シ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリール
オキシ基;シアノ基;ニトロ基、ヒドロキシ基;テトラ
ヒドロフリル基;メチルスルホニルアミノ基、エチルス
ルホニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、
イソプロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニ
ルアミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、s
ec−ブチルスルホニルアミノ基、n−ペンチルスルホ
ニルアミノ基、n−ヘキシルスルホニルアミノ基等の炭
素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキ
シカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、s
ec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカル
ボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数
2〜7のアルコキシカルボニル基;メチルカルボニルオ
キシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカル
ボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n
−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボ
ニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、n
−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニ
ルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキルカルボニルオキ
シ基;メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニル
オキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプ
ロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニル
オキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、s
ec−ブトキシカルボニルオキシ基、n−ペンチルオキ
シカルボニルオキシ基、n−ヘキシルオキシカルボニル
オキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキ
シ基等で置換されていてもよい。
【0025】好ましいRとしてはメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロポキシ基、n−ブチル基、t
ert−ブチル基等の低級アルキル基;メトキシエチル
基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基等の低級ア
ルコキシアルキル基等が挙げられる。一般式〔II〕にお
いて、残基Dが、それが結合している2つの窒素原子と
一緒になって形成した複素環としては、下記式
【0026】
【化14】
【0027】が挙げられる。上記式中Yとしては、カル
ボニル基、スルホニル基が挙げられ、R14およびR15
しては、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル
基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、
n−ドデシル基、n−オクタデシル基等の炭素数1〜2
0のアルキル基、好ましくは炭素数1〜10のアルキル
基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基;フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数6
〜12のアリール基;ビニル基、1−プロペニル基、ア
リル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−
ブタジエニル基、2−ペンテニル基等の炭素数2〜10
のアルケニル基;またはシクロプロピル基、シクロブチ
ル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ
プチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜10のシク
ロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキ
シ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子;ニトロ基;シアノ基;ヒドロキシ基が挙げられる。
【0028】かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数6〜12のアリール基、炭素数2〜10のアルケニル
基および炭素数3〜10のシクロアルキル基は、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−
ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキ
シ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、
n−デシルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ
基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロポ
キシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキ
シ基、プロポキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、
エトキシプロポキシ基、メトキシブトキシ基、エトキシ
ブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシアルコキシ
基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメトキシエ
トキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メトキシエト
キシエトキシ基、エトキシメトキシメトキシ基、エトキ
シメトキシエトキシ基、エトキシエトキシメトキシ基、
エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3〜15のアル
コキシアルコキシアルコキシ基;アリルオキシ基;フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数
6〜12のアリール基;フェノキシ基、トリルオキシ
基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6
〜12のアリールオキシ基;シアノ基;ニトロ基、ヒド
ロキシ基;テトラヒドロフリル基;メチルスルホニルア
ミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロピルスル
ホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミノ基、n
−ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホ
ニルアミノ基、sec−ブチルスルホニルアミノ基、n
−ペンチルスルホニルアミノ基、n−ヘキシルスルホニ
ルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミ
ノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル
基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカ
ルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n−ペン
チルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニ
ル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基;メチ
ルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n
−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニ
ルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、tert
−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニ
ルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘ
キシルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルキル
カルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオキシ、エト
キシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオ
キシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブト
キシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニ
ルオキシ基、sec−ブトキシカルボニルオキシ基、n
−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、n−ヘキシルオ
キシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7のアルコキシ
カルボニルオキシ基等で置換されていてもよい。残基基
Dのうち、より好ましくは、
【0029】
【化15】
【0030】が挙げられ、R5 およびR6 としては、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等
のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素原
子、クロロ原子、ブロム原子、ヨウ素原子のハロゲン原
子が挙げられる。
【0031】前記一般式〔I〕において、Xは水素電子
またはNa+ 、Li+ 、K+ 等の無機系の陽イオンもし
くはP+ −Ph、N+ (C2 5 )、N+ (C2
9 (n))4 、Ph−N+ (CH3 3 等の有機系の陽
イオン等のカチオンを表す。(ここで、Phはベンゼン
環を表す。) 本発明における好ましい化合物の一つの態様として、下
記一般式〔III 〕または〔IV〕で示されるアゾ化合物と
金属との金属キレート化合物が挙げられる。
【0032】
【化16】
【0033】(式中、環Yは前記R1 〜R8 で定義した
ものと同義の置換基を有していてもよいベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環等の炭
素数6〜12の芳香環またはキノリン環、ピリジン環、
アクリジン環、カルバゾール環等の異種原子を1以上有
する複素環を形成する残基を表し、R,R14,R15およ
びXは前記と同義を表す。) 上記〔III 〕,〔IV〕式で表される化合物の中でも、更
に下記一般式〔V〕または〔VI〕で示されるアゾ化合物
と金属との金属キレート化合物が好ましい。
【0034】
【化17】
【0035】(式中、R16〜R19はそれぞれ独立して前
記R1 〜R8 で定義したものと同義の水素原子、炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭
素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数2〜7のア
ルキルカルボニル(アセチル)基、ハロゲン原子、ホル
ミル基、−CR9 =CR10(CN)(ここで、R9 およ
びR10は前記定義に同じ。)、ニトロ基、
【0036】
【化18】
【0037】(ここで、R11〜R13は前記定義に同
じ。)、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ
基またはシアノ基を表し、R20は前記残基Bで定義した
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ基を表し、R
21およびR22はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキ
ル基または炭素数2〜6のアルコキシアルキル基を表
し、X,X′は前記と同義を表す。) 本発明において、金属と錯体を形成するアゾ化合物の好
ましい具体例としては、例えば以下のものが挙げられ
る。
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】
【化25】
【0045】
【化26】
【0046】
【化27】
【0047】
【化28】
【0048】
【化29】
【0049】
【化30】
【0050】
【化31】
【0051】
【化32】
【0052】
【化33】
【0053】
【化34】
【0054】
【化35】
【0055】
【化36】
【0056】
【化37】
【0057】本発明において、アゾ化合物とキレートを
形成する金属としては、一般にかかるアゾ化合物と錯体
を形成する能力のある金属であるならば特に制限はされ
ないが、Ni,Co,Fe,Ru,Rh,Pd,Os,
Ir,Pt等の遷移元素が好ましく、特にNiまたはC
oが好ましい。次に、本発明のアゾ化合物の金属キレー
ト化合物の製造方法について説明する。本発明のアゾ化
合物の金属キレート化合物は、例えば古川のAnaly
tica Chimica Acta 140(198
2)281−289の記載に準じて合成することができ
る。即ち、一般式〔VII 〕
【0058】
【化38】
【0059】(式中、環Yは前記定義に同じ。)で示さ
れるアミノ化合物を常法に従い、ジアゾ化し、下記一般
式〔VIII〕または〔IX〕
【0060】
【化39】
【0061】(式中、R,R14,R15,Xは前記定義に
同じ。)で示されるピリドン誘導体とカップリングし
て、前記一般式〔III 〕または〔IV〕で示されるアゾ化
合物を得、次いで上記アゾ化合物と金属塩とを水および
/またはジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、
エタノール等の有機溶媒中で反応させることによって本
発明の金属キレート化合物を製造することができる。該
金属キレート化合物の製造に用いる金属塩の陰イオンと
しては、SCN- 、SbF6 、Cl- 、Br- 、F-
ClO4 - 、BF4 - 、PF6 - 、CH3 COO- 、T
iF6 2-、SiF6 2-、ZrF6 2-、Ph−SO3 -
CH3 −Ph−SO3 - 、B- Ph4 (ここで、Phは
ベンゼン環を表す。)等の一価または二価の陰イオンが
好ましく、特にBF4 - 、PF6 - 、CH3 COO-
好ましく用いられる。
【0062】次に本発明の光学的記録媒体について説明
する。本発明の光学的記録媒体は、基本的には基板と前
記アゾ化合物の金属キレート化合物を含む記録層とから
構成されるものであるが、さらに必要に応じて基板上に
下引き層を設けることができる。また好ましい層構成と
しては、記録層上に金属、アルミニウムのような金属反
射層および保護層を設けて高反射率の媒体とし、追記型
のCDメディアとすることができる。
【0063】本発明における基板としては、使用するレ
ーザー光に対して透明または不透明のいずれでもよい。
基板の材質としては、ガラス、プラスチック、紙、板状
または箔状の金属等の一般の記録材料の支持体が挙げら
れるが、プラスチックが種々の点から好適に使用でき
る。プラスチックとしては、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ニトロセルロ
ース、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
サルホン樹脂等が挙げられるが、高生産性、コスト、耐
吸湿性の点から射出成形型のポリカーボネート樹脂基板
が特に好ましく用いられる。
【0064】本発明の光学的記録媒体におけるアゾ化合
物と金属との金属キレート化合物を含有する記録層は、
膜厚100Å〜5μmであることが好ましく、更に好ま
しくは1000Å〜3μmである。成膜法としては、真
空蒸着法、スパッタリング法、トクターブレード法、キ
ャスト法、スピナー法、浸漬法など一般に行われている
薄膜形成法で成膜することができるが、量産性、コスト
面等からスピナー法が好ましい。
【0065】また、必要に応じてバインダーを使用する
こともできる。バインダーとしては、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリ
カーボネート等の既知のものが用いられる。スピナー法
による成膜の場合、回転数は500〜5000rpmが
好ましく、スピンコートの後、必要に応じて加熱あるい
は溶媒蒸気にあてる等の処理を行うことができる。
【0066】また、記録層の安定性や耐光性向上のため
に、一重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化
合物(例えば、アセチルアセトナートキレート、ビスフ
ェニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ジス
ジチオ−α−ジケトン等)を含有してもよく、更に同系
統の色素あるいはトリアリールメタン系色素、アゾ染
料、シアニン系色素、スクワリリウム系色素、モノアゾ
化合物の金属キレート化合物、ニッケル−インドアニリ
ン系色素等の他系統の色素を併用することもできる。
【0067】ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により、基
板上に記録層を形成する場合の塗布溶媒としては、テト
ラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノー
ル、テトラクロロエタン、ブロモホルム、ジブロモエタ
ン、ジアセトンアルコール、エチルセロソルブ、キシレ
ン、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、クロ
ロゼンゼン、シクロヘキサノン、乳酸メチル等の沸点1
20〜160℃のものが好適に使用される。
【0068】この中でも、高生産性、コスト、耐吸湿性
に優れる射出成型ポリカーボネート樹脂基板に対して
は、該基板を侵すことなく、好適に使用できる溶媒とし
て、特にジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−
メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶媒;メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶
媒;テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペン
タノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶媒;
乳酸メチル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系
溶媒、エチルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン等
の炭化水素系溶媒等が挙げられる。本発明の光学的記録
媒体の記録層は、基板の両面に設けてもよいし、片面だ
けに設けてもよい。
【0069】上記のようにして得られた記録媒体への記
録は、基板の両面または片面に設けた記録層に1μm程
度に集束したレーザー光、好ましくは半導体レーザーの
光を照射することにより行う。レーザー光の照射された
部分には、レーザーエネルギーの吸収による、分解、蒸
発、溶融等の記録層の熱的変形が生じる。従って、レー
ザー光により熱的変形が起きている部分と起きていない
部分の反射率の差を読み取ることにより、記録された情
報の再生を行うことができる。なお、本発明の光学的記
録媒体の記録、再生に使用されるレーザー光としては、
2 、He−Cd、Ar、He−Ne、ルビー、半導
体、色素レーザー等が挙げられるが、特に軽量性、取扱
いの容易さ、コンパクト性などの点から半導体レーザー
が好適に使用される。
【0070】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り実施例により限
定されるものではない。 実施例1 (a) 化合物製造例 2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール3.12g
(0.02モル)を98%硫酸10ml中に分散させ、
5〜10℃で撹拌し氷酢酸10mlを加え、さらに5℃
以下に冷却し、亜硫酸ナトリウム1.68gおよび98
%硫酸9.5mlら調整したニトロシル硫酸を加えて3
0分撹拌した。次に水25mlを5℃以下で徐々に滴下
した後0〜5℃で1時間撹拌した。反応液を0〜5℃で
濃アンモニウム(28%)70mlと同時に、下記構造
【0071】
【化40】
【0072】で示されるピリドン系誘導体4.44g
(0.02モル)をメタノール200ml中に分散させ
た液の中に撹拌しながら滴下した。さらに5℃以下で3
時間撹拌した後、反応液を濾過し、下記構造式で示され
る褐色の結晶6.82gを得た。
【0073】
【化41】
【0074】次に、上記で得られたアゾ化合物0.37
gを室温でメタノール100mlに溶解し、40%Ni
(BF4 2 水溶液0.36gを加えた後、さらにpH
7のpHバッファー液(リン酸系)50mlを加えてp
H7に調節した。約1時間撹拌後、濾過、水洗した。得
られた粉末を室温100mlのメタノール中で約30分
撹拌した後、濾過、メタノール洗浄、水洗、乾燥した
後、下記構造式で示される黒色結晶のニッケルキレート
化合物0.30gを得た。
【0075】
【化42】
【0076】本化合物のクロロホルム溶液の吸収スペク
トルはλmax 528nm(分子吸光係数:ε=8.0×
104 )であった。 (b) 光学的記録媒体製造例 上記製造例(a)で得たアゾ化合物とニッケルとの金属
キレート化合物0.15gをオクタフルオロペンタノー
ル7.5gに溶解し、0.22μmのフィルターで濾過
して溶解液を得た。この溶液5mlを深さ700Å、幅
0.7μmの溝(グルーブ)を有する直径5インチの射
出成型ポリカーボネート樹脂基板上に滴下し、スピナー
法により500rpmの回転数で塗布した。塗布後、6
0℃で10分間乾燥した。塗布量の最大吸収波長は54
3nmであった。次に塗布膜の上に、スパッタリング法
により膜厚2000Åの金属の膜を成膜し、反射層を形
成した。さらに、この反射層の上に紫外線硬化性樹脂を
スピンコートした後、紫外線を照射して硬化させ、厚み
10μmの保護層を形成し、光学的記録媒体を製造し
た。
【0077】(c) 光記録例 上記光学的記録媒体を1.2m/sで回転させながら、
中心波長635nmの半導体レーザー光を記録パワー
7.0mWで照射し、EFM信号を記録した。次にこの
記録部を中心波長635nmの半導体レーザーを有する
CDプレーヤーで再生したところ、良好な再生信号を得
た。また、耐光性(キセノンフェードメーター加速テス
ト;60時間)および保存安定性(70℃、85%R
H;500時間)試験を行った結果、初期と較べて感度
および再生信号の劣化はみられず、光学的記録媒体とし
て極めて優れたものであった。
【0078】実施例2 (a) 化合物製造例 実施例1で用いた40%Ni(BF4 2 水溶液0.3
6gのかわりに40%Co(BF4 3 水溶液0.48
gを用いたこと以外は実施例1と同様にして製造したと
ころ、黒色粉末のコバルトキレート化合物0.31gを
得た。本化合物のクロロホルム溶液中の吸収スペクトル
はλmax 530nm(ε=8.2×104 )であった。
【0079】(b) 光学的記録媒体製造例 前記製造例(a)で得たモノアゾ化合物とニッケルとの
キレート化合物0.15gを用いたこと以外は実施例1
と同様にして塗布膜を形成した。塗布量の最大吸収波長
は、548nmであった。次に、この塗布膜の上に、実
施例1と同様にして、反射層、保護層を形成して光学的
記録媒体を製造した。
【0080】(c) 光記録例 上記光学的記録媒体に実施例1と同様にしてEFM信号
を記録し、再生したところ、良好な再生信号を得た。ま
た、耐光性および保存性安定性試験も実施例1と同様に
して行った結果、初期と較べて感度および再生信号の劣
化はみられず、光学的記録媒体として極めて優れたもの
であった。前記実施例で用いた化合物の他、本発明の光
学的記録媒体に好適に使用されるアゾ化合物の金属キレ
ート化合物の具体例は表−1の通りである。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】
【表7】
【0088】
【発明の効果】本発明のアゾ化合物の金属キレート化合
物は、有機溶媒に対する溶解性が高く、塗布によるコー
ティングが可能であり、しかも感度が良好で耐光性、保
存安定性に優れているものであり、該金属キレート化合
物を用いた光学的記録媒体は、高感度でかつ優れた記録
・再生特性を有しており、特に、耐光性および保存安定
性に優れており、記録層上に金属反射層および保護層を
設けたCDメディアとして適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 401/12 235 C07D 413/12 213 413/12 213 417/12 213 417/12 213 471/04 101 471/04 101 107Z 107 108A 108 471/06 471/06 8721−5D G11B 7/24 G11B 7/24 B41M 5/26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕または〔II〕で示され
    るアゾ系化合物と金属との金属キレート化合物。 【化1】 (式中、Aはそれが結合している炭素原子および窒素原
    子と一緒になって複素環を形成する残基を表し、Dはそ
    れが結合している2つの窒素原子と一緒になって複素環
    を形成する残基を表し、Rは置換されていてもよいアル
    キル基、アリール基、アルケニル基、シクロアルキル基
    を表し、Xは水素原子またはカチオンを表し、環B上の
    炭素原子は置換基を有するか又は同じ環上の隣接する炭
    素原子と一緒になってこれらの環に縮合する環を形成し
    ていてもよい。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金属キレート化合物にお
    いて、前記一般式〔I〕および〔II〕における残基A
    が、それが結合している炭素原子および窒素原子と一緒
    になって形成した複素環が下記式で示される複素環より
    なる群から選ばれたものである金属キレート化合物。 【化2】 【化3】 【化4】 {各式中、R1 〜R8 はそれぞれ独立して水素原子、炭
    素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ
    基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数2〜
    7のアルキルカルボニル基、ハロゲン原子、ホルミル
    基、−CR9 =CR10(CN)(ここで、R9 は水素原
    子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、R 10はシア
    ノ基または炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基を表
    す。)、ニトロ基、 【化5】 (ここで、R11〜R13はそれぞれ独立して水素原子また
    はニトロ基を表し、Zは単結合、−SCH2 −、−SO
    2 −または−SO2 CH2 −を表す。)、トリフルオロ
    メチル基、トリフルオロメトキシ基、シアノ基、炭素数
    2〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜7のアル
    コキシカルボニルアルキル基または炭素数1〜6のアル
    キルチオ基を表す。}
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の金属キレート化
    合物において、一般式〔I〕および〔II〕における環B
    上の炭素原子が、置換基として置換基を有していてもよ
    い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても
    よい炭素数6〜12のアリール基、置換基を有していて
    もよい炭素数2〜10のアルケニル基、置換基を有して
    いてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数
    1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シア
    ノ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数2
    〜7のアルコキシカルボニル基、チオシアナート基、カ
    ルボン酸アミド、炭素数2〜7のアルキルアミノカルボ
    ニル基およびヒドロキシ基を有するかまたは、同じ環上
    の隣接する炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環、
    シクロペンチル環、ベンゼン環、ピリジン環、ナフタレ
    ン環、チオフェン環およびキノリン環を形成している金
    属キレート化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の金属キレート化
    合物において、一般式〔II〕における残基Dがそれが結
    合している2つの窒素原子と一緒になって形成した複素
    環が、下記式で示される複素環よりなる群から選ばれた
    ものである金属キレート化合物。 【化6】 (式中、R14,R15は水素原子、置換基を有していても
    よい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していて
    もよい炭素数6〜12のアリール基、置換基を有してい
    てもよい炭素数2〜10のアルケニル基または置換基を
    有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、
    炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ
    基、シアノ基、ヒドロキシ基を表わす。Yはカルボニル
    基、スルホニル基を表わす。)
  5. 【請求項5】 基板上にレーザーによる情報の書き込み
    及び/又は読み取りが可能な記録層が設けられた光学的
    記録媒体において、該記録層が請求項1ないし4のいず
    れかに記載されているアゾ化合物と金属とのキレート化
    合物を含有することを特徴とする光学的記録媒体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載されている光学的記録媒
    体において、金属が遷移元素であることを特徴とする光
    学的記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載されている光学的記録媒
    体において、金属がコバルト又はニッケルであることを
    特徴とする光学的記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかに記載され
    ている光学的記録媒体において、記録層上に金属に反射
    層および保護層を設けたものである光学的記録媒体。
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