JPH10147862A - 酸化インジウム・酸化錫焼結体 - Google Patents
酸化インジウム・酸化錫焼結体Info
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- JPH10147862A JPH10147862A JP8304493A JP30449396A JPH10147862A JP H10147862 A JPH10147862 A JP H10147862A JP 8304493 A JP8304493 A JP 8304493A JP 30449396 A JP30449396 A JP 30449396A JP H10147862 A JPH10147862 A JP H10147862A
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Abstract
ュールの生成が少なく、特性の優れたITO膜を効率良
く成膜することが可能な、スパッタリング用ターゲット
の酸化インジウム・酸化錫焼結体を提供する。 【解決手段】 インジウム、錫及び酸素を主成分とし、
In2O3相及びIn2O3相中に錫元素が固溶された相の
平均結晶粒径が2〜10μmの範囲内にあり、内部に存
在する最大空孔径が3μm以下で、錫原子の最大凝集径
が5μm以下である酸化インジウム・酸化錫焼結体。
Description
酸化錫(以下ITOと記載する)焼結体、特にスパッタ
リング法により透明導電膜を形成する際のスパッタリン
グ用ターゲットとして極めて優れた性能を有するITO
焼結体に関する。
リングにより得られる薄膜は、その比抵抗値の低さから
有望な透明電極膜として注目されている。例えば、30
0℃程度の高温に加熱された基板上に、適当な条件でI
TOを物理蒸着することによって、透明性が良く且つ比
抵抗値が2.0×10-4Ω・cm以下の良質なITO膜
を形成することができる。
TO膜を成膜するためのスパッタリング用ターゲットと
して、特開昭62−21751号公報には、In2O3粉
末とSnO2粉末を配合し、混合及び粉砕を行い、これ
を成形して仮焼した後、再度粉砕を行って粉末とし、得
られた仮焼済み粉末を、更に成形及び焼結して製造され
たITO焼結体が開示されている。また、同公報には、
仮焼済み粉末を成形した後、ホットプレスのような高温
加圧下で焼結する方法も記載されている。更に、特開平
5−148636号公報には、In2O3粉末とSnO2
粉末を配合し、これを成形した後に、酸素加圧法にて1
550℃以上で焼結することにより製造されたITO焼
結体が開示されている。
結体のターゲットを用いてスパッタリングを行うと、異
常放電の発生によりプラズマ状態が不安定になり、安定
した成膜が行われず、得られる膜の構造が悪化し、膜の
特性値が劣化するという不都合が生じていた。また、異
常放電が頻繁に発生する状況下において長時間スパッタ
リングを行うと、ITO焼結体からなるターゲット表面
にノジュールと呼ばれる黒色の突起物が生成し、これに
よって成膜速度が低下するという問題も生じていた。
従来の事情に鑑み、透明電極膜のスパッタリング用ター
ゲットとして、スパッタリング中の異常放電の発生及び
ノジュールの生成が少なく、特性の優れたITO膜を効
率良く成膜することが可能な酸化インジウム・酸化錫焼
結体を提供することを目的とする。
め、本発明は、インジウム、錫及び酸素を主成分とする
酸化インジウム・酸化錫焼結体において、In2O3相及
びIn2O3相中に錫元素が固溶された相の平均結晶粒径
が2〜10μmの範囲内にあり、且つ焼結体内部に存在
する最大空孔径が3μm以下であって、錫原子の最大凝
集径が5μm以下であることを特徴とする酸化インジウ
ム・酸化錫焼結体を提供する。
(ITO)焼結体においては、In2O3とSnO2との
中間化合物相のX線回折による回折ピーク強度が、In
2O3相の(222)面の回折ピーク強度の10%以下で
あることを特徴とする。更には、ITO焼結体の錫含有
量が3〜12重量%であって、In2O3相中に固溶され
る錫の固溶量が2重量%以上であることを特徴とする。
びノジュールの生成原因を調べるために、従来公知の方
法によって得たITO焼結体を分析し、詳細に検討し
た。その結果、特開昭62−21751号公報記載にの
方法で作製されるITO焼結体においては、例えば10
重量%のSnO2粉末を配合して焼結し、錫分散性をE
PMA面分析により測定することによって、粒径5μm
以上の錫の凝集体が存在していることが判明した。
分析及びX線回析により、In2O3相中に固溶される錫
原子は3重量%前後であり、残りの錫は錫濃度の高いI
n2O3とSnO2との中間化合物相として存在してい
た。更に、この焼結体は低密度であるために、内部に大
きな空孔部が点在していた。ホットプレスを用いれば大
きな空孔部は消失するが、600〜800℃程度の低温
処理であるため錫原子は殆ど固溶されず、錫は全てSn
O2相として存在した。
載の方法でITO焼結体を作製した場合には、SnO2
相が存在せず且つ緻密な焼結体が得られる。しかし、1
550℃以上での高温処理によって製造されるために、
焼結体中に粒径10μm以上の錫の凝集体が存在した。
更に、In2O3相の結晶粒径又はIn2O3相中に錫原子
が固溶された相の結晶粒径が、10μm以上と粗大であ
った。
ゲットとしたとき、高電圧をかけてのスパッタリングが
できず、従って成膜速度を上げることができず、良質な
ITO膜も得られない。また、高電圧をかければ異常放
電及びノジュールが多発するばかりでなく、焼結体の結
晶粒径が粗大化しているために熱衝撃に弱く、焼結体の
ターゲットに割れが発生することが分かった。
ットとしてのITO焼結体における異常放電の発生及び
ノジュールの生成という問題点は、 (1) 比抵抗値の低いSnO2相、錫の凝集体又は錫濃
度の高い中間化合物相 (2) 焼結体内にある大きな空孔部 (3) 粗大化されたIn2O3相又はIn2O3相中に錫元
素が固溶された相 の3点が主な原因であると判断された。
することによって、スパッタリング用ターゲットとして
使用したときの異常放電の発生及びノジュールの生成を
防止し又は低減させたものである。
ジウム、錫及び酸素を主成分とするIn2O3−SnO2
系の焼結体であって、その組成自体は公知のITO焼結
体と同様であり、一般に錫の平均組成は3〜12重量
%、及びインジウムの平均組成は70〜78重量%の範
囲にあるが、本発明のITO焼結体においては以下の特
徴を有するものである。
In2O3相と、In2O3相中に錫元素が固溶された相と
から構成され、これらIn2O3相及びIn2O3相中に錫
元素が固溶された相の平均結晶粒径が2〜10μmと微
細に制御されている。また、焼結体内部に存在する最大
空孔径が3μm以下であり、錫原子の最大凝集径も5μ
m以下である。そして、かかるITO焼結体の密度は、
好ましくは6.8g/cm3以上である。
がIn2O3相中に固溶され、In2O3相中に固溶される
錫原子は2重量%以上であることが好ましい。更に、I
n2O3とSnO2との中間化合物相として、主に(In60
Sn40)2O3などが形成されることがあるが、この中間
化合物相の量は少ないほど好ましい。この中間化合物相
の量としては、X線回析において2θ=30.2°に現
れる上記組成の中間化合物相の回析ピーク強度が、In
2O3相の(222)面の回析ピーク強度の10%以下で
あることが好ましい。
下の通りである。即ち、結晶粒径及び空孔径は、焼結体
断面を研磨した後、熱腐食によって粒界を析出させ、S
EM観察することで測定する。中間化合物相の存在は、
焼結体を粉末化した試料をX線回析法にて測定し、その
量は上記のごとく中間化合物相の上記回析ピークの積分
強度とIn2O3相の(222)面の回析ピークの積分強
度との強度比から求める。また、In2O3相中に固溶さ
れる錫量、及び錫原子の凝集径は、焼結体断面を研磨
し、ビーム径1μmのEPMA線分析及び面分析によっ
て測定することができる。
結体の製造方法を説明する。まず、In2O3粉末とSn
O2粉末との混合粉末か、又はITO合金粉末からなる
原料粉末に、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール等から
なるバインダーを添加して、湿式混合を行う。混合後に
得られたスラリーを乾燥造粒した後、コールドプレス若
しくは冷間静水圧プレスによって成形する。得られた成
形体を酸素雰囲気中にて焼結することにより、ITO焼
結体が得られる。
と錫塩の溶液を混合して、共沈法により得られた平均粒
径が0.1μm以下のITO合金粉末か、各々の金属水
酸化物を加水分解又は熱分解して得られた平均粒径が共
に0.1μm以下のIn2O3粉末とSnO2粉末とを混合
した混合粉末を用いる。これらの原料粉末におけるIn
とSnの組成は前記した通常の範囲で良く、所望の組成
となるようにITO合金粉末の組成又は混合粉末の混合
割合を定める。
面積は、ITO合金粉末及びIn2O3粉末では20m2
/g以上であり、30〜40m2/gが好ましい。Sn
O2粉末では3m2/g以上であり、5〜8m2/gが好
ましい。しかし、これらの粉末は微細であるために凝集
し易く、凝集によって局部的に焼結速度の異なる場所が
生じ、収縮が不均一に起こって大きな空孔ができたり、
空孔径分布が広くなり易い。また、粒子によって粒成長
する速度が異なるので、不均一な微細構造になり易い。
従って、本発明のITO焼結体を得るためには、凝集し
ている原料粉末を一次粒子に解砕することが重要であ
る。
に説明する粉末の粉砕混合方法により行う。即ち、原料
粉末の粉砕混合は、湿式法又は乾式法によるボールミ
ル、振動ミル等を用いることができるが、均一微細な結
晶粒及び空孔を得るには湿式法によるボールミル混合が
最も好ましい。その理由は、乾式ボールミルや振動ミル
にて長時間の粉砕混合を行うと、不純物の混入が多くな
るからである。また、微粉砕にはボールの落下による衝
撃よりも、ボールとボール又はボールとポット内壁との
間における摩擦力の方が大きな役割を果たしていること
から、ボールミルによる粉砕混合が最も効果的である。
容器内に原料粉末、ボール、水、及びバインダーを任意
の量だけ添加して行う。スラリー濃度が高い場合には、
ボールが浮き上がって互いに接触し難くなり、逆にスラ
リー濃度が低い場合には、ボールに滑りが生じて十分な
高さにまで到達することができないため、添加する水分
量やボール量等を調整する必要がある。添加する水分量
は原料粉末に対して重量で1.0〜2.0倍が好ましく、
ボール量は原料粉末に対して重量で1.5〜5.0倍が好
ましい。また、ポット内に添加する原料粉末、ボール、
及び水の全体量は、ポット容積に対して40%〜70%
の範囲内に納まるようにしなければならない。
コニアボールが好ましく、そのボール径が小さいほど表
面積が大きくなるので粉砕効果は高くなる。しかし、ボ
ール径が小さ過ぎると、ボールの摩耗が激しくなるため
不純物の混入量が多くなる。従って、ボール径は3〜1
0mm程度が好ましい。ボールミル混合では、ポットの
回転によってボールが到達した最高の高さから45°の
角度で流れ落ちるのが理想的な回転数であり、この状態
が達成されると高い粉砕効果が得られる。この理想的な
回転数はポットの直径にもよるが、例えばポットの直径
が100mmであれば、その回転数は30〜60rpm
が好ましい。
時間〜72時間の範囲とする。混合時間が12時間未満
であると、微細な原料粉末の凝集を十分に解砕すること
ができず、結晶粒径が小さく且つ空孔径並びに錫の凝集
径が小さいITO焼結体を得ることが困難となる。ま
た、混合時間が72時間を越えると、混合粉末中に不純
物が多く混入するため好ましくない。
は、乾燥造粒した後、コールドプレス若しくは冷間静水
圧プレスにより3ton/cm2以上で成形し、成形体
を酸素雰囲気中にて1350℃〜1550℃、好ましく
は1450℃〜1500℃の温度範囲で焼結する。この
際の焼結時間は15時間以下とする。この焼結条件の範
囲内であれば、酸素雰囲気中で焼結を行うことによっ
て、中間化合物相の粗大化等の弊害を阻止できる。しか
し、焼結温度が1550℃を越えるか又は焼結時間が1
5時間を越えると、粗大化された錫原子の凝集体が形成
されるか、若しくは結晶粒成長による粒径の粗大化と共
に空孔径も粗大化するため、スパッタリング時の異常放
電やノジュールが多発する原因となる。
粒径0.08μmのITO合金粉末を原料粉末とした。
この原料粉末を硬質ジルコニアボール及び水と共に樹脂
製ポットに入れ、原料粉末:ボール:水分の重量比を
1.0:1.5:1.8とすると共に、その全体量をポッ
ト容積に対して60%とした。次に、バインダーとして
ポリビニルアルコールを1重量%加え、ボールミルで1
8時間混合した。尚、使用したボールの直径は5mm、
ポットの直径は150mm、ボールミルの回転数は35
rpmとした。
た後、得られた造粒粉を冷間静水圧プレスによって3t
on/cm2の圧力で成形した。得られた成形体は、1
0リットル/minで酸素ガスを導入しながら昇温速度
5℃/minにて1500℃に昇温させ、この温度で1
5時間の焼結を行った。得られたITO焼結体は、直径
127mm×厚さ6mmの円盤状の焼結体である。
焼結体の一部を切断して粉砕し、X線回析測定を2θ=
25°〜37°の角度範囲で行って10回積算し、その
結果から中間化合物相(In60Sn40)2O3の回折ピーク
の強度比を求めた。また、焼結体の一部を切断して切断
面を研磨した後、試料をEPMA線分析及び面分析によ
り測定し、In2O3相中に固溶された錫量、及び錫原子
の凝集径を求めた。更に、この試料を用いて熱腐食によ
り粒界を析出させ、SEM観察によって平均結晶粒径と
空孔径を測定した。得られた各測定値を下記表1に示し
た。
mm×厚さ6mmの円盤状に加工してスパッタリング用
ターゲットを形成し、このターゲットを用いてDCマグ
ネトロンスパッタ法によりスパッタリングを行った。ス
パッタリング条件は、スパッタリングパワー1.5W/
cm2、Arガス圧0.5Pa、O2分圧1%とした。実
験開始から20時間経過後から10分間当たりの異常放
電回数を測定すると同時に、20時間経過後のターゲッ
ト表面におけるノジュールの生成状況を目視観察した。
得られた結果を下記表2に示した。
粉末に、比表面積7m2/g、平均粒径0.1μmのSn
O2粉末を、錫組成が7.8重量%になるように配合し
て、原料粉末とした。この原料粉末を硬質ジルコニアボ
ール及び水と共に樹脂製ポットに入れ、原料粉末:ボー
ル:水分の重量比を1.0:3.0:1.6とし、その全
体量をポット容積に対して40%とした。更にバインダ
ーとしてポリビニルアルコールを1重量%加え、ボール
ミルで18時間混合した。使用したボールの直径は3m
m、ポットの直径は150mm、ボールミルの回転数は
50rpmとした。
た後、得られた造粒粉を冷間静水圧プレスにより3to
n/cm2で成形した。この成形体は、10リットル/
minで酸素ガスを導入しながら昇温速度5℃/min
で1500℃まで昇温させ、この温度で10時間の焼結
を行った。得られたITO焼結体について実施例1と同
様の測定及び試験を行い、その結果を下記表1及び表2
に示した。
粉末に、比表面積7m2/g、平均粒径0.1μmのSn
O2粉末を、錫組成が7.8重量%になるように配合し
て、これを原料粉末とした。この原料粉末を硬質ジルコ
ニアボール及び水と共に樹脂製ポットに入れ、原料粉
末:ボール:水分の重量比を1.0:0.8:0.8と
し、その全体量をポット容積に対して80%とした。更
に、バインダーとしてポリビニルアルコールを1重量%
加え、ボールミルで18時間混合した。使用したボール
の直径は20mm、ポットの直径は150mm、ボール
ミルの回転数は50rpmとした。
た後、得られた造粒粉を冷間静水圧プレスにより3to
n/cm2で成形した。この成形体は、10リットル/
minにて酸素ガスを導入しながら昇温速度5℃/mi
nにて1500℃に昇温させ、この温度で15時間の焼
結を行った。得られたITO焼結体について実施例1と
同様の測定及び試験を行い、その結果を下記表1及び表
2に示した。
末に、比表面積1m2/g、平均粒径1.2μmのSnO
2粉末を、錫組成が7.8重量%になるように配合して、
これを原料粉末とした。この原料粉末を硬質ジルコニア
ボール及び水と共に樹脂製ポットに入れ、原料粉末:ボ
ール:水分の重量比を1.0:1.0:1.0とし、その
全体量をポット容積に対して60%とした。更に、バイ
ンダーとしてポリビニルアルコールを1重量%加え、ボ
ールミルで72時間混合した。使用したボールの直径は
10mm、ポットの直径は150mm、ボールミルの回
転数は35rpmとした。
た後、得られた造粒粉を比較例1と同様に成形した。得
られた成形体は、10リットル/minにて酸素ガスを
導入しながら昇温速度5℃/minにて1500℃に昇
温させ、この温度で15時間の焼結を行った。得られた
ITO焼結体について実施例1と同様の測定及び試験を
行い、その結果を下記表1及び表2に示した。
に、比表面積3m2/g、平均粒径0.5μmのSnO2
粉末を、錫組成が7.8重量%になるように配合して、
これを原料粉末とした。この原料粉末を硬質ジルコニア
ボール及び水と共に樹脂製ポットに入れ、原料粉末:ボ
ール:水分の重量比を1.0:1.0:1.0とし、その
全体量をポット容積に対して60%とした。更に、バイ
ンダーとしてポリビニルアルコールを1重量%加え、ボ
ールミルで18時間混合した。使用したボールの直径は
10mm、ポットの直径は150mm、ボールミルの回
転数は35rpmとした。
た後、得られた造粒粉を油圧プレスにより1ton/c
m2で成形した。得られた成形体は、3気圧の酸素ガス
雰囲気中で昇温速度5℃/minにて1600℃まで昇
温させ、この温度で10時間の焼結を行った。得られた
ITO焼結体について実施例1と同様の測定及び試験を
行い、その結果を下記表1及び表2に示した。
る実施例1及び2のITO焼結体では、平均結晶粒径や
錫の最大凝集径並びに最大空孔径がいずれも小さく、ス
パッタリングにおける異常放電及びノジュールの生成を
少なくすることができた。これに対して比較例1及び2
の焼結体では、湿式ボールミル混合の条件が適切でない
ため錫の凝集径及び空孔径が粗大化した。また、比較例
2の焼結体では、更に原料粉末の粒径が大きく且つ焼結
温度が高過ぎるため、錫の凝集径や空孔径に加えて平均
結晶粒径も大きくなった。その結果、比較例の各焼結体
はいずれも異常放電が多発し、ノジュールの生成も多か
った。
ゲットとして用いたとき、長時間の使用後であっても、
異常放電の発生及びノジュールの発生が極めて少ない酸
化インジウム・酸化錫焼結体を提供することができる。
従って、本発明の酸化インジウム・酸化錫焼結体をスパ
ッタリング用ターゲットとして使用することにより、優
れた特性のITO透明電極膜を安定して効率良く成膜す
ることが可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 インジウム、錫及び酸素を主成分とする
酸化インジウム・酸化錫焼結体において、In2O3相及
びIn2O3相中に錫元素が固溶された相の平均結晶粒径
が2〜10μmの範囲内にあり、且つ焼結体内部に存在
する最大空孔径が3μm以下であって、錫原子の最大凝
集径が5μm以下であることを特徴とする酸化インジウ
ム・酸化錫焼結体。 - 【請求項2】 In2O3とSnO2との中間化合物相の
X線回折による回折ピーク強度が、In2O3相の(22
2)面の回折ピーク強度の10%以下であることを特徴
とする、請求項1に記載の酸化インジウム・酸化錫焼結
体。 - 【請求項3】 錫含有量が3〜12重量%であって、I
n2O3相中に固溶される錫の固溶量が2重量%以上であ
ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化イン
ジウム・酸化錫焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8304493A JPH10147862A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 酸化インジウム・酸化錫焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8304493A JPH10147862A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 酸化インジウム・酸化錫焼結体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10147862A true JPH10147862A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=17933706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8304493A Pending JPH10147862A (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 酸化インジウム・酸化錫焼結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10147862A (ja) |
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- 1996-11-15 JP JP8304493A patent/JPH10147862A/ja active Pending
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