JPH10140375A - アルミニウム帯板の連続表面処理装置及びアルミニウム帯板の洗浄方法 - Google Patents

アルミニウム帯板の連続表面処理装置及びアルミニウム帯板の洗浄方法

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JPH10140375A
JPH10140375A JP29530696A JP29530696A JPH10140375A JP H10140375 A JPH10140375 A JP H10140375A JP 29530696 A JP29530696 A JP 29530696A JP 29530696 A JP29530696 A JP 29530696A JP H10140375 A JPH10140375 A JP H10140375A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム帯板を走行させた状態で帯板表
面を連続的にエッチング処理中に、帯板の走行を停止さ
せた場合、エッチングの局部的進行による帯板材料の機
械的強度の低下及び溶断を防止するとともに安定したエ
ッチング処理を行うアルミニウム帯板の表面処理装置及
び方法を提供する。 【解決手段】 処理槽内を走行するアルミニウム帯板表
面をエッチング処理するアルミニウム帯板の連続表面処
理装置において、該処理槽内でアルミニウム帯板表面に
エッチング液を供給するエッチング液供給機構と、該供
給機構とは別系統であり且つ該処理槽の外縁部に該処理
槽内のアルミニウム帯板表面に洗浄水を加圧噴出する洗
浄水噴出ノズルを設けたことを特徴とするアルミニウム
帯板の連続表面処理装置、及び該装置を用いたアルミニ
ウム帯板の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム及びア
ルミニウム合金等のエッチング性の優れた金属の帯板状
材料(以下「アルミニウム帯板」と呼ぶ)を走行させて
アルミニウム帯板表面を連続的にエッチング処理する装
置及びその装置を用いたアルミニウム帯板の洗浄方法に
関する。更に詳しくは、スプレーによってアルミニウム
帯板へエッチング液を供給し、連続的にアルミニウム帯
板の表面をエッチング処理する装置及びその装置を用い
たアルミニウム帯板の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の表面処理には脱脂、酸エッチ
ング、アルカリエッチング等の薬液による無電解処理と
電解を応用したカソード処理、電解研磨、電解着色、陽
極酸化等の電解処理があって広範に実用化されている。
またこれらの処理は生産性を向上させるために金属材料
を帯状に製造し、これを各種表面処理槽に搬入し薬液浸
漬、又はスプレー供給により薬液に接触し、連続的に処
理を行うことが通例である。金属材料の中で、アルミニ
ウムはエッチング性の高い材料として知られており、こ
の特性を利用して、建材やコンデンサ、印刷基板、各種
軽量構造体等の基材として多岐の分野にわたり利用され
ている。
【0003】アルミニウムは上述のように多岐の分野に
て利用されるべく、それぞれ必要に応じた表面特性を得
るためにアルミニウム表面のエッチング処理が行われる
が、エッチング液とアルミニウム帯板とを接触させる具
体的方法としては、アルミニウム帯板を処理槽内のエッ
チング液に浸漬する方法、及び処理槽内においてアルミ
ニウム帯板にエッチング液をスプレーノズルより吹きか
ける方法が一般に用いられている。エッチング処理工程
では、製品のより安定した品質を得るためには、エッチ
ング条件を精密に制御する必要があり、エッチング条件
としては、エッチング液の濃度、溶解物の濃度(アルミ
ニウムの場合はアルミニウムイオン濃度)、温度、エッ
チング液にアルミニウムが接触している時間がファクタ
ーとして挙げられ、これらの因子を連続的或いは断続周
期的に計測監視するのが通常行われている。
【0004】アルミニウム帯板はこのようなエッチング
工程での表面処理を行う際、特にエッチング進行性の高
い苛性ソーダ水溶液、フッ酸水溶液等を使ったエッチン
グ液を使った場合は、所定の表面特性を安定的に得るた
めに特に厳密なエッチング条件の制御が必要なことに加
え、アルミニウム帯板の連続エッチング処理中アルミニ
ウム帯板の走行を搬入先や搬出先の理由などにより一時
的に停止した場合は、処理槽内においてアルミニウム帯
板が停滞し、長時間のエッチング液の接触により局部的
なエッチングが進行し、薄肉化・強度低下による溶断が
発生してしまうことがあり、これを防ぐ手段を講じる必
要がある。
【0005】アルミニウム帯板の溶断を防ぐ方法として
は、アルミニウム帯板の走行を停止する際に、あらかじ
めまたは停止直後に処理槽内から浸漬液を排出したり、
逆に帯板を槽外にとりだしたり、またはスプレー液を吹
きかける場合はその吹きかけを停止することにより、ア
ルミニウム帯板とエッチング液との接触しない状態を作
りだして、局部的なエッチングの進行を抑えることが行
われている。エッチング液との接触を迅速かつ効率的に
無くすために、例えば特開昭62−196386、特開
昭62−196387号や特開昭57−104671号
に開示されているような装置の一部を使ってエッチング
液の排出や給液の停止と同時に洗浄水を同エッチング液
給液ノズルより給液したり、また槽内の別に設けた洗浄
水スプレーノズルより噴出させ、表面からエッチング液
を洗い流すことが通例である。
【0006】しかしながら、従来のエッチング液との接
触を断ち、洗浄水を用いて表面を洗浄する方法では、以
下のような問題があった。図1は従来のエッチング処理
装置の一例を示すものであり、帯板1が水平に右方向か
ら左方向に搬送されるのに対しエッチング槽20内に帯板
を挟むようにスプレー配管を配置させ、該スプレー配管
に設けたスプレーノズル35を帯板方向にむけエッチング
液が噴射されるように配置されている。該エッチング液
は貯槽21よりポンプ30により加圧され、熱交換機31にて
所望の温度に調整された後、フィルター32を通し、その
後洗浄水と該エッチング供給液を交互にスプレーノズル
に供給できるように2組の3方向切り替え弁33、34を設
け、運転時はエッチング液を停止時には洗浄水をスプレ
ーノズルに流すように該3方向弁切り替え弁33、34が制
御される。なお停止時もエッチング液の循環ポンプ停止
することなく3方向切り替え弁を会して直接貯槽へ送ら
れる。また、貯槽にはアルミニウム帯板のエッチングに
より消費されるエッチング液主成分濃度と溶解したアル
ミニウム濃度を意定にするためにエッチング原液と希釈
水が運転中常におのおの貯槽に接続された配管50、51で
貯槽供給される。また、貯槽内の液量を一定に保つため
にオーバーフロー孔52を設け廃水している。
【0007】イ)図1のようなエッチング液と洗浄水と
を同一ノズルから噴射させる構造をとり、エッチング処
理中はエッチング液を噴出し、停止と同時に洗浄水を噴
射する方式は、液の切り替え弁から先の液が切り替え後
も給液されてしまい完全に液置換されないこと、これを
防ぐために切り替え弁をスプレー近傍に配置させると、
切り替え弁と処理槽が近接することになり、設備の補
修、調整、管理等の面で不都合を生じる。
【0008】ロ)また、図1のような方式では洗浄水は
エッチング液と同様の噴射圧力、流量がスプレーにて均
一に帯板にかかるには必要であり、停止時間にもよる
が、停止時間が長いとエッチング液への洗浄水の混入量
が多くなり、エッチング濃度が低下してしまう。これを
防ぐために貯槽を大きくすることが必要となり、その分
装置費用がかさんだり、大きなスペースが必要となる。
また少量の洗浄水の供給ではスプレー噴霧が良い状態で
行われず、スプレー下部のみが洗浄水に当たりスプレー
から遠い位置では洗浄水が届かないため、局所エッチン
グが進み、その部分溶解し、それを起点として溶断が起
こることがある。また、過剰エッチングにより、スケー
ルが析出して、板上に残存、後工程に異物として持ち込
み不良製品ができることがあった。
【0009】ハ)図2のようにエッチング液噴出用のノ
ズル35とは別に槽内に洗浄水噴出ノズル36を設けること
は、液の置換の問題や自由にノズル仕様を設定できるこ
とによる流量を最小限に確保できることにより、イ)、
ロ)の解決ははかれるが、エッチング処理中は洗浄水噴
出ノズル36からは液が出ない状態になり、長時間エッチ
ング処理が続いた場合はエッチング時に飛散したエッチ
ング液中のアルミ成分がノズル先端近傍に析出し、洗浄
水噴出ノズルを詰まらせること等により、洗浄がうまく
行われない場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題点を解決し、アルミニウム帯板を走行させた状態で帯
板表面を連続的にエッチング処理を行う工程において、
エッチング処理を停止した際、即ちエッチング液の供給
を停止した際に、エッチングの局部的進行による帯板材
料の機械的強度の低下及び溶断を防止するとともに、安
定したエッチング処理を行うことを可能にしたアルミニ
ウム帯板の連続表面処理装置及び該装置を用いたアルミ
ニウム帯板の洗浄方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは目的を達成
すべくアルミニウム帯板の走行停止直後、アルミニウム
帯板へのエッチング液の給液を止め、水洗水を供給する
方法の改良について鋭意研究をかさねた結果、板の溶断
防止を図るとともに安定したエッチング処理がされるた
めには、処理槽外部に設けた洗浄水噴出ノズルより、処
理槽内部のアルミニウム帯板上部へ洗浄水を加圧噴出さ
せて、アルミニウム帯板上からエッチング残液を排除す
るべく洗浄をおこなうことが有効であることを見いだし
た。
【0012】即ち、本発明の要旨は、処理槽内を走行す
るアルミニウム帯板表面をエッチング処理するアルミニ
ウム帯板の連続表面処理装置において、該処理槽内でア
ルミニウム帯板表面にエッチング液を供給するエッチン
グ液供給機構と、該供給機構とは別系統であり且つ該処
理槽の外縁部に該処理槽内のアルミニウム帯板表面に洗
浄水を加圧噴出する洗浄水噴出ノズルを設けたことを特
徴とするアルミニウム帯板の連続表面処理装置に存す
る。
【0013】また、本発明の他の要旨は、上記連続表面
処理装置により、連続的にアルミニウム帯板の表面をエ
ッチング処理する工程において、処理槽内を走行中のア
ルミニウム帯板を走行停止する際、エッチング液の給液
を止め処理槽内のアルミニウム帯板への補給を断つと共
に、槽外縁部に設けた洗浄水噴出ノズルより洗浄水を処
理槽内のアルミニウム帯板へ噴出させてアルミニウム帯
板上のエッチング残液を取り除くことを特徴としたアル
ミニウム帯板の洗浄方法に存する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の連続表面処理装置に用い
られるエッチング液は、アルミニウム及びアルミニウム
合金等のエッチング性の優れた金属を侵すことができる
液であり、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、珪酸ナトリウム等のアルカリ性溶
液、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、フッ酸等の酸性溶液が
挙げられる。また、本発明の連続表面処理装置において
はこれらエッチング液は、処理槽内部に設けられたスプ
レーによってアルミニウム帯板へ供給されるか、あるい
は予め処理槽内部に適量のエッチング液を蓄えておき、
その中にアルミニウム帯板を浸漬させることによって供
給されるが、スプレーによってアルミニウム帯板へ供給
するタイプの連続表面処理装置が好ましい。
【0015】本発明の連続表面処理装置によって、エッ
チング処理される金属としては、水によっては侵され
ず、酸あるいはアルカリ等のエッチング液で侵される、
比較的イオン化傾向の高い金属及びその合金であり、具
体的には例えば、アルミニウム、チタン、ジルコニウ
ム、マンガン、バナジウム、亜鉛及びそれらの合金が挙
げられる。これらの金属及び合金は、帯状にされ、本発
明の連続表面処理装置の処理槽を走行させることによ
り、連続的にエッチング処理が施される。また、これら
金属合金のうち、アルミニウム及びその合金からなる帯
板が最も多く用いられるので、本明細書においては、こ
れら金属及び合金の帯状物を、総称してアルミニウム帯
板という。
【0016】本発明に用いられる、処理槽内部のアルミ
ニウム帯板を洗浄するための洗浄水噴出ノズルは、エッ
チング液の供給系統に併用されず、これとは別個にエッ
チング処理槽の外縁部に設けられていることに特徴があ
る。アルミニウム帯板の溶断防止のためには、アルミニ
ウム帯板停止時に処理槽内部の該帯板上に滞留したエッ
チング液を取り除く必要があるが、処理槽外縁部に設け
られた洗浄水噴出ノズルより、洗浄水を加圧噴出してエ
ッチング液を押し出し、効率的に洗浄することでエッチ
ングの進行を抑えることができる。また、洗浄水噴出ノ
ズルを処理槽外縁部に配置し、アルミニウム帯板の搬
入、搬出スリット孔を通して供処理槽の内部に向けて、
洗浄水を供給するように配置することにより、噴出され
た洗浄液とアルミニウム帯板とが比較的小さい角度で接
触することになり、洗浄水の流速が保持されるためアル
ミニウム帯板上部の残留エッチング液を効果的に押し出
し排除することができる。さらに、洗浄水スプレーノズ
ルが処理槽外部に配置されているため、前述したノズル
の目詰まり等の問題が生じない。
【0017】本発明に用いられる洗浄水噴出ノズルは、
アルミニウム帯板の搬入側あるいは搬出側の何れにも設
けることができるが、処理槽の大きさによっては搬入側
と搬出側の両方に設けることもできる。また、帯板の搬
出側では、エッチング処理停止時に処理槽から搬出され
た直後のアルミニウム帯板上にエッチング液が残存して
いるので、少なくとも搬出側に設けることが洗浄効果が
高く好ましい。また、洗浄水スプレーノズルは、処理槽
外部に設けるものの他、必要に応じて処理槽内部に設け
ることもできる。さらに、エッチング処理停止時に、処
理槽外部に搬出された直後のアルミニウム帯板を洗浄す
るために、別の洗浄水噴出ノズルを処理槽外縁部に設け
ることもできる。
【0018】洗浄水噴出ノズルからの洗浄水の噴出は、
洗浄効果を上げるために、エッチング処理の停止、即ち
エッチング処理液の供給停止とほとんど同時に行うこと
が好ましい。また、通常はアルミニウム帯板の搬送停止
とほとんど同時にエッチング液の供給を停止することと
なるが、状況によってはアルミニウム帯板の搬送停止の
前にエッチング液の供給を停止と洗浄水の噴出を行うこ
ともできる。なお、連続表面処理装置が、エッチング液
中にアルミニウム帯板を浸漬させるタイプのものである
場合には、洗浄に先だって、エッチング処理停止後、ア
ルミニウム帯板を引き上げるか、あるいはエッチング液
を処理槽より排出することによって、アルミニウム帯板
をエッチング液から分離することが必要である。
【0019】洗浄水の噴出圧力は装置の構造やエッチン
グ槽内にある帯板の長さによっても適宜選択されるが、
好ましくは1〜10kg/cm2(0.098〜0.98MPa)、
更に好ましくは1〜5kg/cm2である。洗浄水とア
ルミニウム帯板との接触角度は、洗浄水噴出ノズルとア
ルミニウム帯板との距離にもよるが、好ましくは3〜7
0度であり、更に好ましくは3〜45度である。上記範
囲であれば、洗浄水の流速が保持され、洗浄が効果的に
行われる。また、洗浄中に噴出角度が変えられるよう機
構(洗浄水噴出ノズルの上下方向の可変機構)及び/又
は左右方向の可変機構を設けることもできる。
【0020】洗浄水の供給量は、アルミニウム帯板上部
の残留エッチング液の排除に必要な量であれば良く、例
えば、エッチング槽内の帯板の長さが2mで、幅が1m
の場合、0.02〜0.1m3/min程度である。また、
洗浄水は、可能な限りエッチング液への混入を抑えるの
が望ましい為、該洗浄水を必要量噴出させてアルミニウ
ム帯板を洗浄した後は、速やかに洗浄水の供給を停止す
ることが望ましい。このための具体的方法としては、洗
浄水を供給する途中配管にタイマー付きの開閉弁や流量
計を併設して一定量のみ流す定量弁を設けると良い。こ
のことによってエッチング液の濃度をある一定範囲にて
管理することができるが、更に精密に濃度管理値幅を狭
くするには停止時においてもエッチング液を循環してお
き、エッチング液停止時に混入する洗浄水量に見合った
エッチング液原液を供給し、その洗浄水とエッチング原
液の合わせた供給量が管理濃度になるようにすれば一定
の濃度に制御できる。また、この時、エッチング浴液内
での濃度ムラをなくすためにエッチング槽から貯槽への
送液配管の貯槽への接続部とエッチング原液供給口を近
傍に設けることが好ましい。
【0021】以下本発明の内容を明らかにするために、
図によって本発明の一実施様態を説明する。図3は本発
明の連続表面処理装置の概略図であり、帯板1が水平に
右方向から左方向に搬送されるのに対しエッチング槽20
内に帯板1を挟むようにスプレー配管を配置させ、該ス
プレー配管に設けたスプレーノズル35を帯板方向にむけ
エッチング液が噴射されるように配置されている。該エ
ッチング液は貯槽21よりポンプ30により加圧され、熱交
換機31にて所望の温度に調整された後フィルター32を通
してスプレーノズル35に供給される。またエッチング液
を循環している配管経路において従来設けていたような
エッチング液スプレーノズルからエッチング液と洗浄水
を交互に噴射できる3方向制御弁33、34を設けて併用し
ても良い。また、貯槽にはアルミ帯板のエッチングによ
り消費されるエッチング液主成分濃度と溶解したアルミ
ニウム濃度を意定にするためにエッチング原液と希釈水
が50、51配管にて貯槽21に運転中常に供給される。
【0022】また、貯槽内の液量を一定に保つためにオ
ーバーフロー孔52を設け廃水される。そして本発明であ
る帯板のエッチング槽の外部に槽入り口出口に帯板上に
加圧噴射し、エッチング残液を板上より押し出されるよ
うに洗浄水噴出ノズル63、64噴出孔を配置し、洗浄水が
停止とともに液が噴射するようになっている。洗浄水の
供給としては洗浄水の貯槽等の水源から配管にて導き、
流量計60、流量調整弁61、開閉弁62、圧力計65を介して
該洗浄水噴出ノズル63、64に供給される。運転中はエッ
チング液がエッチング液ノズルから帯板表面に供給さ
れ、帯板のエッチングが行われるが、搬送停止とともに
搬送制御系から停止信号を得て開閉弁62が「開」とな
り、洗浄水が流れる。この時流量計60と流量調整弁61に
よって流量は調整される。また、噴出圧力は供給源の吐
出圧力にも依るが、該調整弁によって調節することがで
き、この圧力と流量によってアルミニウム帯板上の洗浄
水の流速を調整できる。
【0023】また停止後、タイマー計測して一定時間後
開閉弁62は「閉」とし、この間のみ洗浄水が流れて板上
を洗浄した後、供給を停止することでエッチング液への
混入量を一定量に抑えることができ、液濃度を所定管理
内に抑えることができる。また、洗浄水を流す総流量は
流量計60を積算型流量計として流量計測し、一定流量を
流した後、開閉弁62で調整してもよい。次に、図4及び
図5に洗浄水噴出ノズルの具体的構造例を示す。図4は
洗浄水噴出ノズルを側面から見た図である。処理停止
後、広角偏向ノズル72から供給された洗浄水によって、
アルミニウム帯板上に残留したエッチング液をエッチン
グ槽中央方向及び板幅方向端部へ押し出し、また、円錐
ノズル71、73から供給された洗浄水によって、ノズル直
下及びニップロール近傍のアルミニウム帯板を洗浄する
ものである。
【0024】また、図5は洗浄水噴出ノズルを上面から
から見た図である。処理槽出口のスリットから槽内に鋭
角的に噴射させるため広角偏向ノズル72を帯板近傍に配
置させており、円錐ノズル71、73は広角に帯板に当たる
ように帯板から遠ざけている。このようにして洗浄水を
スプレーすることでエッチング槽内及び搬送用ロール1
0、11、12、13間の帯板上のエッチング残液は洗浄水に
よって効率的に押し出し洗浄されるものである。
【0025】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。第3図及び第4図で示す装置に
おいて厚さ約0.2mm、板幅1030mmの99.5
%アルミニウム圧延帯板を、ユニット張力1.5kg/mm
2にて搬送させながら、連続的にエッチング処理を行っ
た。エッチング条件としてはエッチング液は10%水酸
化ナトリウム水溶液、浴温度(熱交換器出口温度)60
℃、循環流量40m3/h、水酸化ナトリウムの濃厚液
と希釈水は運転処理中に該濃度になるように貯槽21にお
のおの供給配管50、51から供給した。この状態にて走行
停止した際、走行停止直後、エッチング液のスプレーへ
の供給をやめ、貯槽に直接流れるように流路を3方向切
り替え弁33、34にて流路を変更して、帯板への供給を停
止した。またこの時3方向切り替え弁による洗浄水のエ
ッチングスプレーへの供給は行わなかった。また同時に
槽外部に設置した第4図のような洗浄水噴出ノズルより
脱塩化された水を3kg/cm2(0.29MPa)、
0.03m3/minにてトータル0.03m3の量を板上
に噴射した。結果、板の溶断もなく、且つ帯板表面が洗
浄され、過エッチングによるスケールの発生もなく清浄
な表面が得られた。
【0026】
【発明の効果】本発明はアルミニウム帯板を走行させた
状態で帯板表面を連続的にエッチング処理中に、帯板の
走行を停止させた場合、エッチングの局部的進行による
帯板材料の機械的強度の低下及び溶断を防止するととも
に安定したエッチング処理を行うアルミニウム帯板の連
続表面処理装置を提供するものであり、その工業的価値
は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスプレー方式のエッチング処理装置例
(洗浄水とエッチング液を同一ノズルにて噴射する方
式)
【図2】従来のスプレー方式のエッチング処理装置例
(洗浄水とエッチング液を別ノズルにて噴射する方式)
【図3】本発明のエッチング処理装置
【図4】本発明のエッチング処理装置に用いられる洗浄
水噴出ノズルを側面より見た詳細説明図
【図5】本発明のエッチング処理装置に用いられる洗浄
水噴出ノズルを上面より見た詳細説明図
【符号の説明】
1 帯板 10,11.12.13 搬送用ロール 20 エッチング処理槽 21 エッチング液貯槽(ドラム) 22、23 エッチング処理槽スリット部 30 エッチング液循環ポンプ 31 熱交換器 32 フィルター 33 3方向切り替え弁(循環液のノズル方向と貯
槽方法への切り替え) 34 3方向切り替え弁 35 スプレーノズル(エッチング液) 36 洗浄水用スプレーノズル 40 3方向切り替え弁(循環液のノズル方向と貯
槽方法への切り替え)の制御信号端(搬送停止と運転時
で流路変更信号) 41 3方向切り替え弁(ノズルへの供給をエッチ
ング液と洗浄水を切り替え)の制御信号(搬送停止と転
時で流路変更信号) 42 流量制御入力端 43 開閉弁制御信号入力端(搬送停止時「開」停
止後タイマーにて一定時間後「閉」、運転開始で「閉」
を操作) 50 エッチング原液供給管 51 希釈水供給管 52 貯槽オーバーフロー管 60 洗浄水供給流量計 61 流量調整弁 62 開閉弁 63 洗浄水噴出ノズル部(処理槽入口) 64 洗浄水噴出ノズル部(処理槽出口) 70 洗浄水噴出ノズル接続配管(ヘッダー) 71,73 円錐ノズル 72 広角偏向ノズル 80 広角偏向ノズルによる洗浄水噴出パターン模
式 81,82 円錐ノズルによる洗浄水噴出パターン模

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内を走行するアルミニウム帯板表
    面をエッチング処理するアルミニウム帯板の連続表面処
    理装置において、該処理槽内でアルミニウム帯板表面に
    エッチング液を供給するエッチング液供給機構と、該供
    給機構とは別系統であり且つ該処理槽の外縁部に該処理
    槽内のアルミニウム帯板表面に洗浄水を加圧噴出する洗
    浄水噴出ノズルとを設けたことを特徴とするアルミニウ
    ム帯板の連続表面処理装置。
  2. 【請求項2】 エッチング液をスプレーによってアルミ
    ニウム帯板へ供給することを特徴とした請求項1に記載
    のアルミニウム帯板の連続表面処理装置。
  3. 【請求項3】 前記洗浄水噴出ノズルを少なくともアル
    ミニウム帯板の搬出側に設けたことを特徴とする請求項
    1又は2に記載のアルミニウム帯板の連続表面処理装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の連続表面処理装置によ
    り、連続的にアルミニウム帯板の表面をエッチング処理
    する工程において、処理槽内を走行中のアルミニウム帯
    板を走行停止する際、エッチング液の給液を止め処理槽
    内のアルミニウム帯板への補給を断つと共に、槽外縁部
    に設けた洗浄水噴出ノズルより洗浄水を処理槽内のアル
    ミニウム帯板へ噴出させてアルミニウム帯板上のエッチ
    ング残液を取り除くことを特徴としたアルミニウム帯板
    の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 洗浄水とアルミニウム帯板との接触角度
    が3〜70度である請求項4に記載のアルミニウム帯板
    の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 洗浄水の噴出圧力が1〜10kg/cm
    2である請求項4に記載のアルミニウム帯板の洗浄方
    法。
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JP2010012489A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Nippon Steel Corp 熱間プレス成形用金型の製造方法及び製造装置
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