JP2003247086A - 易酸化性金属の洗浄液、洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

易酸化性金属の洗浄液、洗浄方法及び洗浄装置

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JP2003247086A JP2002044190A JP2002044190A JP2003247086A JP 2003247086 A JP2003247086 A JP 2003247086A JP 2002044190 A JP2002044190 A JP 2002044190A JP 2002044190 A JP2002044190 A JP 2002044190A JP 2003247086 A JP2003247086 A JP 2003247086A
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easily oxidizable
metal
cleaning liquid
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将元 田中
Michio Endo
道雄 遠藤
Yoshihiro Kaneda
善弘 兼田
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 易酸化性金属であっても表面変質の無い洗浄
液を提供するとともに、この洗浄液を用いて環境負荷が
軽く低コストで生産性の高い洗浄方法及びこの方法を効
果的に実施する洗浄装置を提供すること。 【解決手段】 pHが9.5〜11で、酸化還元電位が−
100mV〜−890mV vs. SCEである硫酸塩水溶液から
なることを特徴とする易酸化性金属の洗浄液、及びこの
洗浄液を用いて、易酸化性金属の表面を脱脂洗浄するこ
とを特徴とする易酸化性金属の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易酸化性金属の洗
浄に好適な洗浄液、この洗浄液を用いた洗浄方法及びこ
の方法を実施するための洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製品の表面に付着している各種油分
や汚れを洗浄する溶剤としては、従来、フロンや代替フ
ロンとしての有機塩素系溶剤が多用されてきたが、これ
ら物質によるオゾン層の破壊等の地球環境への影響の問
題から、その使用が禁止もしくは制限されるようになっ
た。そして、これらに代わる溶剤として、アセトン等の
各種有機系溶剤が用いられているが、洗浄力に問題があ
ったり、引火性、可燃性、揮発性等の観点から作業環境
の整備やその廃液処理に多大なコストがかかると言う問
題があった。
【0003】そこで、有機系溶剤に代わる洗浄液とし
て、水溶液系での洗浄液が検討され、その中から種々の
電解水による洗浄が提案されている。これは、水を電気
分解したときに陽極や陰極で生成するH+イオン水(電
解酸性水)やOH-イオン水(電解アルカリ性水)を洗
浄液として用いるものである。このような洗浄液として
は、通常水を電気分解したpH10〜12のアルカリイオ
ン水を用いるもの(特開平7−166197号公報)、
水道水を電気分解した電解アルカリ水をフェライト加工
品の洗浄に用いるもの(特開平7−73409号公
報)、水を電気分解して得られるH+イオン水やOH-
オン水をそれぞれ用いてシリコンウェーハを洗浄、エッ
チング、後処理するもの(特開平6−260480号公
報)、特定の酸化還元電位を有する酸性イオン水及びア
ルカリ性イオン水を用いて鉄加工品を洗浄するもの(特
開平9−137287号公報)、等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の技術は、フェラ
イトや鋼材の加工品や、布、シリコンウェハ等の比較的
大型の物品を対象としており、洗浄対象物の表面付着物
(油、汚れ等)の除去を目的としているだけで、洗浄に
よる対象物の表面変質については何ら考慮されていない
ものであった。
【0005】本発明者等は、上記技術を特開2000−
144215号公報や特開2001−181708号公
報等に開示されている易酸化性の微小金属球について製
造後の表面付着油分の除去に適用したところ、油分の除
去はある程度できるものの、金属球の表面変色が生じ、
そのままでは製品としての使用に耐えないことが判っ
た。そこで、本発明は、上記問題点を解決し、易酸化性
金属であっても表面変質の無い洗浄液、洗浄方法及び洗
浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を加えた結果、特定条件の電
解イオン水を用いれば、易酸化性金属の表面変質を抑制
しながら、油分や汚れを洗浄できることを見出し、本発
明を完成させるに至った。即ち、 (1) pHが9.5〜11で、酸化還元電位が−100
mV〜−890mV vs. SCEである硫酸塩水溶液からなるこ
とを特徴とする易酸化性金属の洗浄液。 (2) 前記洗浄液が、水素ガスを溶存してなる(1)
記載の易酸化性金属の洗浄液。 (3) 前記洗浄液が、硫酸塩を溶解した水溶液を隔膜
式電解装置で電気分解して生成したアルカリ性水である
(1)又は(2)に記載の易酸化性金属の洗浄液。 (4) 前記電気分解時の水温が、10〜70℃である
(3)記載の易酸化性金属の洗浄液。 (5) 前記硫酸塩水溶液の濃度が、0.001〜0.
5mol/lである(1)〜(4)のいずれか1項に記載の
易酸化性金属の洗浄液。 (6) 前記硫酸塩が、硫酸ナトリウムである(5)記
載の易酸化性金属の洗浄液。
【0007】(7) (1)〜(6)のいずれか1項に
記載の洗浄液を用いて、易酸化性金属の表面を脱脂洗浄
することを特徴とする易酸化性金属の洗浄方法。 (8) 前記洗浄液の温度が30〜70℃である(7)
記載の易酸化性金属の洗浄方法。 (9) 前記易酸化性金属が球体である(7)又は
(8)に記載の易酸化性金属の洗浄方法。 (10) 前記球体の直径が1mm以下である(9)記載
の易酸化性金属の洗浄方法。 (11) 前記易酸化性金属が低融点の金属又は合金で
ある(7)〜(10)のいずれか1項に記載の易酸化性
金属の洗浄方法。 (12) 前記低融点合金が半田である(11)記載の
易酸化性金属の洗浄方法。 (13) 前記易酸化性金属よりも小さなメッシュを有
し、かつ耐薬品性繊維からなる織布又は不織布の上に前
記易酸化性金属を載置する(7)〜(12)のいずれか
1項に記載の易酸化性金属の洗浄方法。 (14) 前記洗浄液を易酸化性金属に噴霧する(7)
〜(13)のいずれか1項に記載の易酸化性金属の洗浄
方法。 (15) 前記噴霧時の易酸化性金属表面における噴霧
圧力が0.3MPa以上1.5MPa以下である(14)記載
の易酸化性金属の洗浄方法。 (16) 固定槽の下部から前記洗浄液を上昇流として
導入すると共に、前記易酸化性金属を前記固定槽内に投
入して流動洗浄する(7)〜(13)のいずれか1項に
記載の易酸化性金属の洗浄方法。 (17) 前記上昇流の流速が0.8cm/sec以上4.5
cm/sec以下である(16)記載の易酸化性金属の洗浄方
法。 (18) 前記上昇流の流速が前記易酸化性金属の最小
流動化速度の1.2〜1.5倍である(17)記載の易
酸化性金属の洗浄方法。 (19) 前記流動洗浄時に超音波を印加する(16)
〜(18)のいずれか1項に記載の易酸化性金属の洗浄
方法。 (20) 前記超音波の周波数が30kHz以上1000k
Hz以下である(19)記載の易酸化性金属の洗浄方法。 (21) (14)又は(15)に記載の噴霧洗浄を行
った後、(16)〜(20)のいずれか1項に記載の流
動洗浄を行う(7)〜(13)のいずれか1項に記載の
易酸化性金属の洗浄方法。
【0008】(22) 硫酸塩水溶液の導入機構と、該
水溶液を電気分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の
陰極室で生成したアルカリ性水の排出機構を少なくとも
有する電解水製造部と、易酸化性金属の載置部と、該載
置部に易酸化性金属を搬入する搬入手段と、前記排出機
構から供給されるアルカリ性水を前記載置部に噴霧する
噴霧機構と、前記載置部から易酸化性金属を搬出する搬
出手段を少なくとも有する噴霧洗浄部と、前記搬出手段
から排出された易酸化性金属を乾燥する機構を有する乾
燥部と、を少なくとも有することを特徴とする易酸化性
金属の洗浄装置。 (23) 硫酸塩水溶液の導入機構と、該水溶液を電気
分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の陰極室で生成
したアルカリ性水の排出機構を少なくとも有する電解水
製造部と、下部に分散板を有する固定槽と、前記排出機
構から供給されるアルカリ性水の該固定槽下部への供給
機構と、易酸化性金属の該固定槽上部への投入機構を少
なくとも有する流動洗浄部と、を少なくとも有すること
を特徴とする易酸化性金属の洗浄装置。 (24) 硫酸塩水溶液の導入機構と、該水溶液を電気
分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の陰極室で生成
したアルカリ性水の排出機構を少なくとも有する電解水
製造部と、易酸化性金属の載置部と、該載置部に易酸化
性金属を搬入する搬入手段と、前記排出機構から供給さ
れるアルカリ性水を前記載置部に噴霧する噴霧機構を少
なくとも有する噴霧洗浄部と、下部に分散板を有する固
定槽と、前記排出機構から供給されるアルカリ性水の該
固定槽下部への供給機構と、前記易酸化性金属の該固定
槽上部への投入機構と、該固定槽内の易酸化性金属の搬
出機構を少なくとも有する流動洗浄部と、前記易酸化性
金属を噴霧洗浄部から流動洗浄部へ搬送する機構を有す
る搬送部と、前記搬出機構から搬出された易酸化性金属
を乾燥する機構を有する乾燥部と、を少なくとも有する
ことを特徴とする易酸化性金属の洗浄装置。 (25) 前記流動洗浄部に、さらに超音波振動装置を
有する(23)又は(24)に記載の易酸化性金属の洗
浄装置。 (26) 前記噴霧洗浄部及び前記流動洗浄部に、アル
カリ性水の温度調節機構を有する(22)〜(25)の
いずれか1項に記載の易酸化性金属の洗浄装置。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄液は、pHが9.5〜
11で、酸化還元電位が−100〜−890mV vs. SCE
である硫酸塩水溶液である。これにより、易酸化性金属
の表面変質を抑制しながら、油分や汚れを洗浄できる。
なお、以下の説明で酸化還元電位の単位をmVと略記する
が、これは飽和甘汞電極基準の電位(mV vs. SCE)を意
味する。
【0010】洗浄液のpHが9.5より低い中性域では、
多洗浄対象金属の表面に自然酸化膜が成長しやすく、さ
らにpHの低い酸性域では、金属表面をエッチングして面
荒れが発生し易いので、不適である。また、洗浄液のpH
が11を超えると金属表面に水酸化物が形成し易く、や
はり表面外観不良となり易いため、不適である。したが
って、pHは9.5〜11でなければならず、より好まし
くは10〜10.5である。
【0011】また、酸化還元電位は、−100mVより高
いと酸化防止力が不足するため、易酸化性の洗浄対象金
属の溶解或いは酸化物形成が加速され、表面が変色して
不良品となる。また、pHと水素溶解濃度で決まる酸化還
元電位の下限は、pH=11、1.013×105Paの水
素と平衡する飽和水素濃度に対応する−890mVとな
る。従って、酸化還元電位は、−100〜−890mVを
有する必要があり、さらに好ましくは、−500〜−8
50mVである。
【0012】また、硫酸塩を溶解した水溶液でなければ
ならない。硫酸塩水溶液では、pH=9.5〜11、酸化
還元電位−100〜−890mVの範囲で洗浄対象の易酸
化性金属の局部腐食が無く、表面が安定である。電解に
際して、陰極側では水素発生、陽極側では酸素発生に、
電気化学反応が限定されるため、陽極室における、塩化
物水溶液での塩素ガス発生、硝酸等の窒素化合物水溶液
でのNOx発生等に対する安全対策が不要であり、取扱
いが簡単で、設備コストもかからない。
【0013】また、この濃度は0.001〜0.5mol/
lであることが好ましい。0.001mol/l未満では電気
分解の効率が悪く、上記のpH、酸化還元電位を有する電
解水が得られ難く、0.5mol/lを超える濃度では電気
分解の効率は高まるものの、洗浄後の金属表面に残留す
る硫酸イオン量が多くなり、リンス工程での硫酸イオン
除去の負担が増大してしまう恐れがある。用いる硫酸塩
としては、特に限定するものではないが、安価に入手で
き、取扱いが容易である点から、硫酸ナトリウムが特に
好ましい。なお、他の塩、例えば硝酸塩や塩化物などは
含有しないことが好ましいが、特に塩素は金属表面に残
留して、腐食などの経時変化の原因となるため、積極的
に除去すべきで、洗浄液中の残留塩素濃度を10ppm以
下にすることが望ましい。
【0014】さらに、洗浄液中に水素ガスを溶存させて
おくことが好ましい。酸化還元電位を−100〜−89
0mVの範囲に、より好ましくは−500〜−850mVの
範囲に保持することにより、易酸化性金属表面で発生す
る溶存水素のキャビティ振動による超音波洗浄効果を高
めることができる。
【0015】このような洗浄液には、上記の硫酸塩を溶
解した水溶液を隔膜式電解装置で電気分解して、陰極に
生成したアルカリ性水を好適に用いることができる。な
お、この電気分解時の水温は、10〜70℃であること
が好ましい。10℃未満では、電気分解の効率が悪くな
り、70℃超では、陰極で生成した水素が貯蔵中にアル
カリ性水から大気中に飛散しやすくなる。より好ましく
は、20〜30℃である。
【0016】次に、上記洗浄液を用いた洗浄方法につい
て説明する。本発明の洗浄方法は、易酸化性金属に対し
上記洗浄液を用いれば良く、特に洗浄方法を限定するも
のではない。洗浄液の温度は30〜70℃が好ましく、
この温度範囲であれば、金属表面に付着している油分の
流動性が増加するため、除去しやすくなる。より好まし
くは、50〜70℃である。
【0017】本発明で洗浄対象としているのは易酸化性
金属であり、特に低融点の金属又は合金である。ここ
で、450℃以下で溶融軟化するものを低融点と呼ぶこ
とにする。具体的には、半田を挙げることができ、錫−
鉛半田や鉛フリー半田など各種組成の半田を用いること
ができる。また、易酸化性金属の形状は、球体で、その
直径は1mm以下である。また、その下限ボールサイズは
60μmである。このような低融点球体金属材料の用途
が半導体実装分野のBGA等の実装材料であるため、必
然的にこのような形状を有しており、1mm超の直径で
は、現状の半導体実装密度の関係から、半導体実装時に
隣接する電極材料と接触して短絡の原因となる。一方、
半導体素子の高密度・多ピン化に伴い、使用される半田
ボールサイズも、より微細ボール化の傾向にある。但
し、半田ボールサイズが60μm未満では、現状の半田
ボール搭載装置の搭載歩留まりが極端に低下するので、
好ましくない。
【0018】このような微細な形状の易酸化性金属を洗
浄するには、これら金属の形状よりも小さいメッシュを
有し、かつ耐薬品性繊維からなる織布又は不織布の上に
載置して洗浄する方法が、簡便で効率が良い。つまり、
繊維の間隔が金属の大きさより小さいメッシュとなって
いるため、金属が布の中に埋没してしまうことが無く、
また、繊維の隙間を洗浄液が移動できるので、この布を
洗浄液の流入・排出口としても使え、しかも、この布の
表面は適度な凹凸を有しており、この凹凸で金属を適度
に拘束できる。
【0019】本発明の洗浄方法は、如何なる態様でも実
施可能であるが、具体的にその洗浄方法を例示すれば、
易酸化性金属に洗浄液を噴霧する方法を挙げることがで
きる。この方法によれば、洗浄液の化学作用による油分
や汚れの除去に加え、洗浄液が易酸化性金属に衝突する
衝撃力により、その表面に付着している油分や汚れを洗
浄液が物理的に除去することができる。そのため、付着
油分が多い、初期洗浄工程に用いると、特にその洗浄効
果を発揮することができる。
【0020】この噴霧圧力は、0.3MPa以上1.5MPa
以下であることが好ましい。0.3MPa未満では、易酸
化性金属表面での物理的除去が殆ど起こらず、噴霧洗浄
による洗浄効果の向上が認められない。また、1.5MP
a超では、被洗浄物である1mm以下の易酸化性金属球体
を衝撃力により弾き飛ばして洗浄系外に飛散させてしま
うため、製品歩留りが悪化する恐れがある。
【0021】また、他の方法としては、固定槽の下部か
ら洗浄液を上昇流として導入すると共に、易酸化性金属
を固定槽内に投入して流動洗浄する方法がある。この方
法によれば、洗浄液の化学作用による油分や汚れの除去
が主に起こるため、付着油分が少ない、仕上洗浄工程に
用いると、特にその洗浄効果を発揮することができる。
【0022】この上昇流の流速は、0.8cm/sec以上
4.5cm/sec以下であることが好ましい。0.8cm/sec
未満では、被洗浄物である1mm以下の易酸化性金属球体
の流動が起こらないので、球体同士の接触部に付着して
いる油分や汚れを除去できない可能性がある。また、
4.5cm/sec超では、前記球体が上昇流と共に固定槽内
を上昇して行き、固定槽上部の廃液口から排出されてし
まう恐れがある。
【0023】また、上昇流の流速は、被洗浄物、即ち、
易酸化性金属球体の最小流動化速度の1.2〜1.5倍
であっても良い。この最小流動化速度は、一般には式
(1)で算出される速度であり、球体が流動し始める流
体の最小速度のことである。最小流動化速度の1.2倍
未満では、球体の流動が充分でなく、洗浄が不十分とな
る恐れがあり、1.5倍超では、球体が上昇流と共に系
外に排出される可能性が高くなる。 Umf=5/9dp 2(Rp−R)gηε3/(1−ε) … (1) (ここで、Umf:最小流動化速度、dp:球体径、Rp
球体密度、R:流体密度、g:重力加速度、η:流体粘
度、ε:空隙率、である)
【0024】上昇流による洗浄では、被洗浄物の球体に
超音波を印加して、振動させることが望ましい。これ
は、超音波による振動が加わることにより、同じ流速で
も球体の流動性が高まるためである。この超音波の周波
数は、30kHz以上1000kHz以下であることが好まし
い。さらに、上記噴霧洗浄を行った後、上記流動洗浄を
行なうことが特に好ましい。このように連続して洗浄す
ることにより、初期洗浄から仕上げ洗浄まで一貫して行
うことになり、洗浄効率が向上する。
【0025】次に、上記洗浄方法に用いる洗浄装置につ
いて説明する。ここでは、易酸化性金属の形状を球体と
して説明するが、他の形状であってもほぼ同様の装置形
態で洗浄することができる。まず、図1に、本発明で用
いるイオン水を製造するための製造装置の一例を示す。
この製造装置は、まず、混合槽3に原水供給管1と硫酸
塩供給装置2から、それぞれ原水と硫酸塩を所定量投入
し、撹拌機11で均一な所定濃度の水溶液に混合する。
その後、ポンプ13を用いて連結管10を通して、電解
槽4中に硫酸塩水溶液を導入する。電解槽4は、隔膜7
で仕切られた陽極室と陰極室に別れていて、それぞれ陽
極と陰極になる電極5が設けられている。隔膜7は、イ
オン透過膜であり、陽イオンを陰極室へ、陰イオンを陽
極室へそれぞれ透過させる。電極5は、チタン母材表面
に白金や酸化イリジウム等を被覆した不溶性電極であ
り、直流電源6に繋がれていて、電流を流すことによ
り、水溶液の電気分解ができるようになっている。陽極
室では、下記(2)式の反応により、酸性イオン水が生
成され、陰極室では、下記(3)式の反応により、アル
カリ性イオン水が生成される。この反応式から明らかな
ように、アルカリ性イオン水は、水の電気分解時に生成
する水素を溶存することができる。 H2O → 1/2O2 + 2H+ + 2e- … (2) 2H2O + 2e- → 1/2H2 + 2OH- … (3)
【0026】生成したアルカリ性イオン水は、アルカリ
水排出管8から図2のアルカリ水貯蔵槽14に搬送さ
れ、易酸化性金属の洗浄液に用いられる。なお、もう一
方の酸性イオン水は、後述の洗浄装置に用いたアルカリ
性イオン水の洗浄廃液と混合することにより、廃液を中
和・希釈できるので、廃液処理も低コストで簡便なもの
とすることができる利点を有する。
【0027】なお、この電解装置は、配管や槽内に金属
素材が剥き出しになっていると、該金属のイオンが混入
する恐れがあるので、プラスチック製の配管や槽を用い
るか、金属素材の内面を樹脂ライニングして用いること
が好ましい。
【0028】次に、易酸化性金属の洗浄装置として、噴
霧洗浄装置の例について説明する。図2は、本発明の噴
霧洗浄装置の一例を示す概略図である。球体状の易酸化
性金属21は、易酸化性金属搬入機構15内に収納さ
れ、適量を載置部16に排出する機構となっている。こ
の載置部16は、洗浄対象の金属の形状よりも小さいメ
ッシュを有し、かつ耐薬品性繊維からなる織布又は不織
布で構成されていることが、洗浄金属の保持及び汚染防
止の観点から好ましい。図2では、載置部16は駆動ロ
ール17によるベルトコンベア式となっており、連続的
に易酸化性金属を搬送できる機構としているが、織布又
は不織布を底に取り付けた容器等を用いたバッチ式とし
ても良い。金属球体は載置部上に単層配置されることが
各球体自体の洗浄効率の点で好ましいが、スループット
の点では劣るため、洗浄効率を極端に低下させない程度
に積層することで、スループットを確保できる。易酸化
性金属の形状・大きさにもよるが、通常2〜3層の積層
は問題無く可能である。これより多い積層状態は、後述
の噴霧洗浄部での洗浄において、下層の金属球体に十分
な噴霧状態の洗浄液が供給されず、上層と下層で洗浄ム
ラを生じる恐れがある。
【0029】載置部上の金属球体は、次に噴霧洗浄部1
8に運ばれ、噴霧機構19から洗浄液であるアルカリ性
イオン水を噴霧される。噴霧機構は、アルカリ性イオン
水を噴霧できればどのようなものでも良く、スプレーノ
ズルを先端に取り付けたものが好適に用いることができ
る。載置部上を1本のスプレーノズルを走査して洗浄し
ても良いが、複数のスプレーノズルを載置部の幅方向に
並べ、載置部の進行方向に複数段設けることにより、洗
浄効率及び生産性を向上させることができる。なお、噴
霧された洗浄液は、金属球体の間隙や載置部の織布又は
不織布の隙間を通って系外に排出されるため、金属球体
の水切りは特に必要無いが、金属球体の表面品質を厳格
に求められる場合には、噴霧洗浄部の最終段にエアース
プレーを設けて金属球体上の水切りを行うことが好まし
い。
【0030】噴霧洗浄部を通過した金属球体は、さらに
乾燥部20に搬送され、金属球体上に残存している洗浄
水を乾燥させる。乾燥方法は、洗浄液を乾燥できれば良
く、特に限定するものではないが、熱風乾燥や揮発性溶
剤を少量噴霧後に温風乾燥する方法等を用いることがで
きる。そして、乾燥後の金属球体は、回収容器22に搬
出されて、洗浄を完了する。
【0031】また、別の洗浄装置の例として、流動洗浄
装置について説明する。図3は、本発明の流動洗浄装置
の一例を示す概略図である。固定槽23は、槽底にアル
カリ水貯蔵槽14からポンプ13により洗浄液を供給す
る連結管10と洗浄後の洗浄液を排出する排水管26及
び槽下部に分散板24を備えており、槽上部に洗浄液2
7のオーバーフロー用のドレイン25を設け、これから
も排水管へ排水できる構造となっている。固定槽の材質
は、耐薬品性の素材であれば問題無いが、洗浄対象の易
酸化性金属の金属汚染を抑制する観点から、金属素材は
避けることが好ましく、好適に使用できるものとして各
種プラスチック製の筐体を挙げることができる。分散板
24は、洗浄対象物より小さな孔を有する耐薬品性多孔
質材料であればその材質を限定するものではないが、取
扱いの容易さから前述の織布又は不織布を好適に用いる
ことができる。
【0032】球体状の易酸化性金属21は、易酸化性金
属搬入機構15内に収納され、適量を固定槽23に排出
する機構となっている。固定槽23に排出された金属球
体21は、分散板24上に散らばると共に、分散板から
噴出する洗浄液の上昇流により洗浄される。所定時間洗
浄した後に、連結管10からの洗浄液の供給を止め、固
定槽底の排水口から洗浄液を排出する。
【0033】分散板上に残留した金属球体を乾燥するた
めには、図示していない乾燥装置を固定槽内の金属球体
の上方に設置しても良いし、分散板上の金属球体をすく
い出して別途設置されている乾燥装置に搬入しても良
い。
【0034】また、別の流動洗浄装置の形態として、固
定槽に分散板を設けず、円筒の底に分散板を取り付けた
容器に金属球体を装入し、該容器を固定槽中に装着し
て、固定槽下部からの洗浄液の上昇流で洗浄することに
より、金属球体を洗浄する装置としても良い。この場
合、円筒容器を固定槽から取り出すだけで、金属球体の
水切りと取り出しを簡便にできるため、作業効率が著し
く向上する。そして、この円筒容器をそのまま乾燥装置
に搬入しても良いし、別の容器に金属球体を移載してか
ら乾燥させても良い。
【0035】また、バッチ式の流動洗浄装置について説
明をしたが、後述のような連続式の流動洗浄装置として
も問題が無いことは言うまでもない。さらに、噴霧洗浄
と流動洗浄を連続して行う装置について説明する。図4
は、本発明の連続洗浄装置の一例を示す概略図である。
図中の噴霧洗浄部は、図2に示した噴霧洗浄装置とほぼ
同じで、乾燥部と回収容器を外したものである。この噴
霧洗浄部については、上述しているので詳細説明を省略
するが、必要に応じて、噴霧機構を複数設けて洗浄力を
強化したり、噴霧機構の間にエアーシャワーを設けて汚
れた洗浄液の水切りを行っても良い。
【0036】噴霧洗浄部を通過した金属球体は、載置部
16から直接流動洗浄部の固定槽23に投入される。こ
の固定槽内での金属球体の洗浄については、図3の流動
洗浄装置と基本的に同じであるので省略するが、洗浄液
は、連結管10から連続して供給され、ドレイン25か
ら排出される点がバッチ式とは異なる部分である。そし
て、図示していない水流発生機構により、金属球体を投
入部位から搬出部位まで流動させることで、固定槽内の
特定の部位に留まることなく、金属球体を所望のタイミ
ングで搬出することができる。
【0037】固定槽内からの金属球体の搬出機構も図示
していないが、金属球体の直径よりも小さな孔を有する
多孔質板を底部に有するバケット等で、金属球体を救い
出しても良いし、固定槽の排出部位に仕切り板を設け
て、排出部位での上昇流の上昇流の流速を高め、洗浄液
とともに金属球体をオーバーフローさせ、排出された金
属球体を前述のバケットで受けたり、搬送機28で直接
受けても良い。そして、流動洗浄部から排出された金属
球体を搬送機28上に載置してから、乾燥部20に搬送
して乾燥した後、回収容器22の中に排出することで、
洗浄を完了する。
【0038】さらに、流動洗浄装置の固定槽に超音波振
動装置を取り付けたり、洗浄液の水温を調節するための
温度調節機構をアルカリ水貯蔵槽からの連結管10の途
中に取り付けたりすることは、洗浄効率が向上するの
で、より好ましい。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を実施例で詳細に説明する。 (実施例1)[洗浄液の製造] 原水として水道水をイオン交換樹脂でイオン交換(特に
10ppm以下の塩素濃度に脱塩素)したイオン交換水を
用いて、図1に模式的に示した洗浄液製造装置を用い、
表1に示す各種条件で洗浄液を製造した。なお、本実施
例で使用した電解槽は、円筒形状の槽内に同心軸上に配
置された円筒状の陰極(エクセロードRN−3000、
日本カーリット社製)と陽極(エクセロードC、日本カ
ーリット社製)の間に設置した半透膜(ユアサユミクロ
ンMF−60B;孔径0.6μm、アケボノテクノス社
製)で陰極室と陽極室に分離されている。その結果、表
1に示すようなpH、酸化還元電位を有する洗浄液が得ら
れた。これら洗浄液を以下に示す易酸化性金属の洗浄に
用いた。
【0040】
【表1】
【0041】(実施例2)[噴霧洗浄] 洗浄対象となる易酸化性金属としては、特開2000−
144215号公報に記載されている第1の実施例にし
たがって製造した、表面に植物油が付着した直径300
μm狙いの35%Sn−65%Pb組成である半田ボー
ルを用いた。
【0042】洗浄装置としては、図2に概略を示した噴
霧洗浄装置を用いた。噴霧機構は、マルヤマエクセル社
製MKW608MVS(コンプレッサー流量、圧力:ma
x.6.3L/min、5.5MPa)に、噴霧形状が扇形とな
るノズルを複数取り付けた。なお、最終段のノズルは、
エアスプレーとして用い、水切りを行なった。また、載
置部には、200μmのメッシュを有する耐アルカリ性
の織布を用い、上記半田ボールを自動搬送できるよう
に、ベルトコンベア状にした。なお、この載置部上に、
上記半田ボールを1〜2層に配置するように、搬入機構
により定量的に半田ボールを供給した。さらに、乾燥部
として、温風乾燥機を用いて、半田ボールを乾燥した。
その後、載置部から回収容器に半田ボールを回収した。
【0043】このような装置を用いて、実施例1で製造
した各洗浄液を50℃に加温して、1.0MPaの噴霧圧
力で5分間半田ボールを洗浄した。表2に、各洗浄液で
洗浄した半田ボールの油分除去率と表面外観を示した。
なお、油分除去率は、洗浄前後の半田ボール質量変化か
ら求めた。
【0044】表2から明らかなように、本発明の実施例
である洗浄液No.1〜3では、低い油分残存率を示
し、洗浄後の外観も良好であった。これに対し、洗浄液
No.4は、液pHが高すぎるため、半田ボール表面の溶
解が起こり、洗浄液No.5は、洗浄液中の塩素イオン
による半田ボール表面の腐食が生じ、何れも表面外観が
劣化していた。また、洗浄液No.6は、液pHが低すぎ
るため、アルカリ洗浄が充分には行なわれず、油分残存
率が高かった。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例3)[流動洗浄] 洗浄対象となる易酸化性金属としては、実施例2で用い
た半田ボールと同様のものを用いた。洗浄装置として
は、図3に概略を示した流動洗浄装置を用いた。固定槽
の下部に、200μmφの孔を開けたプラスチック製多
孔板を分散板として設置し、その上に半田ボールを載置
した。その後、固定槽底部から洗浄液を供給して、半田
ボールを洗浄すると共に。洗浄後の洗浄液は、固定槽上
部からオーバーフローさせて排出した。所定時間洗浄し
た後、洗浄液の供給を止めて、固定槽底部の排水管から
槽内の洗浄液を排出してから、温風乾燥機で固定槽内の
半田ボールを乾燥させた。
【0047】このような装置を用いて、実施例1で製造
した各洗浄液を50℃に加温して、3.4cm/secの流速
(本実施例での半田ボールの最小流動化速度の1.4
倍)で5分間半田ボールを洗浄した。表3に、各洗浄液
で洗浄した半田ボールの油分残存率と表面外観を示し
た。なお、油分残存率は、洗浄前後の半田ボール質量変
化から求めた。
【0048】表3から明らかなように、噴霧洗浄に比べ
ると物理的除去効果が無いため、全体的に油分残存率は
高いものの、本発明の実施例である洗浄液No.1〜3
では、6割以上の低い油分残存率を示し、洗浄後の外観
も良好であった。これに対し、洗浄液No.4は、液pH
が高すぎるため、半田ボール表面の溶解が起こり、洗浄
液No.5は、洗浄液中の塩素イオンによる半田ボール
表面の腐食が生じ、何れも表面外観が劣化していた。ま
た、洗浄液No.6は、液pHが低すぎるため、アルカリ
洗浄が充分には行なわれず、油分残存率が高かった。
【0049】
【表3】
【0050】また、図3の固定槽に超音波振動子を取り
付け、100kHzの超音波振動を与えながら、洗浄液N
o.2の洗浄液を用いて、上記と同様の条件で、半田ボ
ールを洗浄したところ、半田ボールの表面外観を維持し
たまま、油分残存率が18.980%に低下した。
【0051】(実施例4)[連続洗浄] 洗浄対象となる易酸化性金属としては、実施例2で用い
た半田ボールと同様のものを用いた。洗浄装置として
は、図4に概略を示した連続洗浄装置を用いた。噴霧洗
浄部は、実施例2と同様の構成、洗浄条件とし、エアス
プレーで水切り後、流動洗浄部に半田ボールを投入する
ようにした。流動洗浄部は、実施例3と同様の構成、洗
浄条件とし、100kHzの超音波振動を印加した。ま
た、半田ボールの回収は、底に150〜200μmφの
穴を多数開けたプラスチック製バケットを用いて、投入
部と反対側で槽中の半田ボールを掬い上げることにより
行なった。そして、温風乾燥機を用いて、半田ボールを
乾燥させた。なお、洗浄液は、噴霧洗浄と流動洗浄で同
じ種類のものを用いた。
【0052】このような装置を用いて、実施例1で製造
した各洗浄液を50℃に加温して、半田ボールを洗浄し
た。表4に、各洗浄液で洗浄した半田ボールの油分残存
率と表面外観を示した。なお、油分残存率は、洗浄前後
の半田ボール質量変化から求めた。
【0053】表4から明らかなように、連続洗浄とする
ことにより、本発明の実施例では、半田ボールの外観品
位を保ちながら、油分残存率がさらに低下していた。比
較例では、外観品位が大幅に劣化したり、油分残存率が
本発明ほど低くなかった。
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】本発明の洗浄液により、脱脂力が強く、
易酸化性金属であっても表面変質の無い洗浄液を提供で
きる。また、本発明の洗浄液を用いた洗浄方法は、作業
環境の劣化を招かず、廃液処理が容易であることから、
従来の有機溶剤系洗浄液を用いた洗浄方法に比べ、環境
負荷が軽く、低コストで生産性の高い方法である。ま
た、本発明の洗浄装置は、防爆設備等の特殊装置が要ら
ず、設備メンテナンスも容易であり、低コストで簡便に
用いることのできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄液製造装置の一例を示す概略図。
【図2】本発明の噴霧洗浄装置の一例を示す概略図。
【図3】本発明の流動洗浄装置の一例を示す概略図。
【図4】本発明の連続洗浄装置の一例を示す概略図。
【符号の説明】 1 原水導入管 2 硫酸塩供給装置 3 混合槽
4 電解槽 5 電極 6 直流電源 7 隔膜 8 アルカ
リ水排出管 9 酸性水排出管 10 連結管 11 撹拌機
12 バルブ 13 ポンプ 14 アルカリ水貯蔵槽 15 易
酸化性金属搬入機構 16 載置部 17 駆動ロール 18 噴霧洗浄
部 19 噴霧機構 20 乾燥部 21 易酸化性金属 22 回収容
器 23 固定槽 24 分散板 25 ドレイン 26 排水管
27 洗浄液 28 搬送機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25B 9/00 C25B 9/00 A (72)発明者 兼田 善弘 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 3B201 AA42 AB01 AB14 BB03 BB82 BB83 BB87 BB92 CC12 4K021 AA01 BA01 BB01 BC01 BC03 BC05 CA08 CA09 CA10 CA12 DB03 DB38 DC15 4K053 PA01 PA17 QA04 RA07 RA25 RA69 SA05 SA08 SA18 TA18 TA19 XA26 XA27

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 pHが9.5〜11で、酸化還元電位が−
    100mV〜−890mV vs. SCEである硫酸塩水溶液から
    なることを特徴とする易酸化性金属の洗浄液。
  2. 【請求項2】 前記洗浄液が、水素ガスを溶存してなる
    請求項1記載の易酸化性金属の洗浄液。
  3. 【請求項3】 前記洗浄液が、硫酸塩を溶解した水溶液
    を隔膜式電解装置で電気分解して生成したアルカリ性水
    である請求項1又は2に記載の易酸化性金属の洗浄液。
  4. 【請求項4】 前記電気分解時の水温が、10〜70℃
    である請求項3記載の易酸化性金属の洗浄液。
  5. 【請求項5】 前記硫酸塩水溶液の濃度が、0.001
    〜0.5mol/lである請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の易酸化性金属の洗浄液。
  6. 【請求項6】 前記硫酸塩が、硫酸ナトリウムである請
    求項5記載の易酸化性金属の洗浄液。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗
    浄液を用いて、易酸化性金属の表面を脱脂洗浄すること
    を特徴とする易酸化性金属の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 前記洗浄液の温度が30〜70℃である
    請求項7記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 前記易酸化性金属が球体である請求項7
    又は8に記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  10. 【請求項10】 前記球体の直径が1mm以下である請求
    項9記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  11. 【請求項11】 前記易酸化性金属が低融点の金属又は
    合金である請求項7〜10のいずれか1項に記載の易酸
    化性金属の洗浄方法。
  12. 【請求項12】 前記低融点合金が半田である請求項1
    1記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  13. 【請求項13】 前記易酸化性金属よりも小さなメッシ
    ュを有し、かつ耐薬品性繊維からなる織布又は不織布の
    上に前記易酸化性金属を載置する請求項7〜12のいず
    れか1項に記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  14. 【請求項14】 前記洗浄液を易酸化性金属に噴霧する
    請求項7〜13のいずれか1項に記載の易酸化性金属の
    洗浄方法。
  15. 【請求項15】 前記噴霧時の易酸化性金属表面におけ
    る噴霧圧力が0.3MPa以上1.5MPa以下である請求項
    14記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  16. 【請求項16】 固定槽の下部から前記洗浄液を上昇流
    として導入すると共に、前記易酸化性金属を前記固定槽
    内に投入して流動洗浄する請求項7〜13のいずれか1
    項に記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  17. 【請求項17】 前記上昇流の流速が0.8cm/sec以上
    4.5cm/sec以下である請求項16記載の易酸化性金属
    の洗浄方法。
  18. 【請求項18】 前記上昇流の流速が前記易酸化性金属
    の最小流動化速度の1.2〜1.5倍である請求項17
    記載の易酸化性金属の洗浄方法。
  19. 【請求項19】 前記流動洗浄時に超音波を印加する請
    求項16〜18のいずれか1項に記載の易酸化性金属の
    洗浄方法。
  20. 【請求項20】 前記超音波の周波数が30kHz以上1
    000kHz以下である請求項19記載の易酸化性金属の
    洗浄方法。
  21. 【請求項21】 請求項14又は15に記載の噴霧洗浄
    を行った後、請求項16〜20のいずれか1項に記載の
    流動洗浄を行う請求項7〜13のいずれか1項に記載の
    易酸化性金属の洗浄方法。
  22. 【請求項22】 硫酸塩水溶液の導入機構と、該水溶液
    を電気分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の陰極室
    で生成したアルカリ性水の排出機構を少なくとも有する
    電解水製造部と、 易酸化性金属の載置部と、該載置部に易酸化性金属を搬
    入する搬入手段と、前記排出機構から供給されるアルカ
    リ性水を前記載置部に噴霧する噴霧機構と、前記載置部
    から易酸化性金属を搬出する搬出手段を少なくとも有す
    る噴霧洗浄部と、 前記搬出手段から排出された易酸化性金属を乾燥する機
    構を有する乾燥部と、を少なくとも有することを特徴と
    する易酸化性金属の洗浄装置。
  23. 【請求項23】 硫酸塩水溶液の導入機構と、該水溶液
    を電気分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の陰極室
    で生成したアルカリ性水の排出機構を少なくとも有する
    電解水製造部と、 下部に分散板を有する固定槽と、前記排出機構から供給
    されるアルカリ性水の該固定槽下部への供給機構と、易
    酸化性金属の該固定槽上部への投入機構を少なくとも有
    する流動洗浄部と、を少なくとも有することを特徴とす
    る易酸化性金属の洗浄装置。
  24. 【請求項24】 硫酸塩水溶液の導入機構と、該水溶液
    を電気分解する隔膜式電解装置と、該電解装置の陰極室
    で生成したアルカリ性水の排出機構を少なくとも有する
    電解水製造部と、 易酸化性金属の載置部と、該載置部に易酸化性金属を搬
    入する搬入手段と、前記排出機構から供給されるアルカ
    リ性水を前記載置部に噴霧する噴霧機構を少なくとも有
    する噴霧洗浄部と、 下部に分散板を有する固定槽と、前記排出機構から供給
    されるアルカリ性水の該固定槽下部への供給機構と、前
    記易酸化性金属の該固定槽上部への投入機構と、該固定
    槽内の易酸化性金属の搬出機構を少なくとも有する流動
    洗浄部と、 前記易酸化性金属を噴霧洗浄部から流動洗浄部へ搬送す
    る機構を有する搬送部と、 前記搬出機構から搬出された易酸化性金属を乾燥する機
    構を有する乾燥部と、を少なくとも有することを特徴と
    する易酸化性金属の洗浄装置。
  25. 【請求項25】 前記流動洗浄部に、さらに超音波振動
    装置を有する請求項23又は24に記載の易酸化性金属
    の洗浄装置。
  26. 【請求項26】 前記噴霧洗浄部及び前記流動洗浄部
    に、アルカリ性水の温度調節機構を有する請求項22〜
    25のいずれか1項に記載の易酸化性金属の洗浄装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290336A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Takahashi Kinzoku Kk 非クロム皮膜鋼板加工品の洗浄方法
JP2013177677A (ja) * 2012-01-30 2013-09-09 Furukawa Electric Co Ltd:The 銅微粒子の製造方法、銅微粒子分散溶液、及び銅微粒子分散溶液の保存方法
CN114833130A (zh) * 2022-03-22 2022-08-02 池州西恩新材料科技有限公司 一种三元锂电池干湿混合式回收中的清洗装置
CN114833167A (zh) * 2022-03-22 2022-08-02 池州西恩新材料科技有限公司 一种三元锂电池干湿混合式回收中的清洗方法

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