JPH10140061A - インクジェット用水性インク組成物及びこれを用いた印刷方法 - Google Patents

インクジェット用水性インク組成物及びこれを用いた印刷方法

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JPH10140061A
JPH10140061A JP30222496A JP30222496A JPH10140061A JP H10140061 A JPH10140061 A JP H10140061A JP 30222496 A JP30222496 A JP 30222496A JP 30222496 A JP30222496 A JP 30222496A JP H10140061 A JPH10140061 A JP H10140061A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット用インク組成物の長期保存安
定性、及びこれを用いて任意の紙に印刷した印刷物の耐
水性を確保し、ブリードを防止する。 【解決手段】 少なくとも、アルカリ可溶性の着色剤、
下記一般式(I)で表される繰り返し単位を含む水溶性
カチオン樹脂、水よりも蒸気圧の小さい水溶性の有機溶
剤及び水を含む。 【化1】 (式中、 R1、R2は、同じであるか又は異なり、水
素原子又は炭素数1〜3のアルキル基あるいはヒドロキ
シアルキル基であり、Xは無機アニオンあるいは有機ア
ニオンである)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式に用いるインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式では、従来か
ら、静電吸引方式、空気圧送方式、圧電素子の電気的変
形を利用した方式、あるいは加熱発泡時の圧力を利用し
た方式等によってインク小滴を発生・噴射させ、更にこ
のインク小滴を記録用紙に付着させて記録を行ってい
る。また、この記録方式に用いる水性インクは、各種の
染料を水または有機溶剤に溶解あるいは分散させて調製
されている。
【0003】近年、インクジェット記録では普通紙上の
耐水性が求められてきており、これを達成する水性イン
ク組成として、ポリエチレンイミン及びこの変成品を中
心としたポリアミンと染料との組み合わせが種々検討さ
れてきた。
【0004】例えば、特開昭62−119280号公報
には、水堅牢性インクジェット組成物として、ヒドロキ
シエチル化ポリエチレンイミン樹脂と染料成分とからな
るインクが記載されている。ポリエチレンイミンと直
接、あるいは酸性、反応性染料との組み合わせにおいて
耐水性が発現している。
【0005】また、特開平2−255876号公報、特
開平2−296876号公報及び特開平3−18817
4号各公報には、分子量300以上の1級アミノ基を有
するポリアミンと、アニオン染料と、安定性付与剤と、
湿潤剤とを含む組成物が、耐水性水性インキ組成物とし
て記載されている。ここでは、1級アミンとアニオン染
料の組み合わせにおいて耐水性を発現している。
【0006】また、特開平7−305011号公報に
は、塩基性水溶性高分子、揮発性塩基を対イオンとする
アニオン染料、及び揮発性塩基を対イオンとする緩衝剤
からなる水性インクにおいて、これらの各塩基の解離定
数を制御することによって耐水性を付与する技術が記載
されている。すなわち、この水性インクは、インク液中
ではカチオン高分子の解離を抑制しておき、紙上では揮
発性塩基を蒸発させて高分子と染料間の造塩反応を進行
させることにより、耐水性を付与するものであった。
【0007】更に、記録媒体上で着色剤と樹脂の水不溶
化反応を行なう方法として、特開昭62−238783
号公報には、ジアリルアミン酸塩およびモノアリルアミ
ン酸塩のホモポリマーあるいは両者のコポリマーを含む
インクジェット記録用紙にインクジェット記録を行って
耐水性を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述した従来技
術では、以下に述べる課題があった。
【0009】特開昭62−119280号公報に記載さ
れている樹脂は、約65〜80重量%のヒドロキシエチ
ル基を含有しているので、ヒドロキシエチル化の程度に
応じて親水性が大きくなり、耐水性が低下するという課
題があった。
【0010】また、特開平2−255876号公報、特
開平2−296876号公報及び特開平3−18817
4号各公報の実施例に具体的に記載されているポリエチ
レンイミンは、主鎖に窒素を持つため、樹脂が染料に強
くアタックして、例えばインクを高温放置した場合に染
料の分解が生じたり、印刷物の光分解を促進して染料単
独のインクより耐光性を低下させる問題があった。
【0011】これに対して、ポリアリルアミン等の側鎖
に窒素を持つ樹脂では、高温安定性は良好であり、耐光
性も染料単独近くまで改善される。しかしながら、近年
インクジェット記録によるカラー印刷物は屋外での使用
が増えており、更なる耐光性の向上が求められている。
【0012】一方、記録媒体上で着色剤と樹脂の水不溶
化反応を行なう方法は、染料と塩基性樹脂がインク中で
共存する事がないために、インクを高温に放置した場合
に発生した染料の分解は生じない。さらに、特開昭62
−238783号公報に記載されているジアリルアミン
酸塩のポリマーを用いた場合は、印刷物の耐光性も低下
しないことが記載されている。
【0013】しかしながら、この方法ではジアリルアミ
ン酸塩のポリマーを含む、いわゆる専用紙でしか耐水性
は得られず、塩基性樹脂を添加したインクに比べて使用
できる記録媒体が少なく汎用性が低い。また、特開昭6
2−238783号公報の記載では、記録媒体上でポリ
マーと染料の不溶化反応が生じることから、このポリマ
ーと染料を単に混合しても沈澱が生じて、水溶性のイン
クは得られない。
【0014】更に、以上述べた従来技術のインクのみで
は、インク混色に伴うブリードを防止することはできな
いという課題があった。
【0015】本発明は、このような従来技術における課
題の解消を目的とするものであり、具体的には、高耐水
性、ブリード防止及びインク保存安定性の優れたインク
ジェット用水性インク組成物及びこれを用いた印刷方法
を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
用水性インク組成物は、少なくとも、アルカリ可溶性の
着色剤、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を含
む水溶性カチオン樹脂、水よりも蒸気圧の小さい水溶性
の有機溶剤及び水を含むことを特徴とする。
【0017】
【化3】
【0018】(式中、 R1、R2は、同じであるか又は
異なり、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基あるい
はヒドロキシアルキル基であり、Xは無機アニオンある
いは有機アニオンである) また、本発明のインクジェット用水性インク組成物は、
少なくとも、アルカリ可溶性の着色剤、一般式(II)で
表される繰り返し単位を含む水溶性カチオン樹脂、水よ
りも蒸気圧の小さい水溶性の有機溶剤及び水を含むこと
を特徴とする。
【0019】
【化4】
【0020】(式中、R3は、水素原子又は炭素数1〜
3のアルキル基あるいはヒドロキシアルキル基である) また、本発明の印刷方法は、少なくとも、アニオン樹
脂、塩基、アルカリ可溶性の着色剤及び水とを含む水性
ブラックインク組成物と、請求項1〜9のいずれか一項
に記載の水性イエローインク組成物、請求項1〜9のい
ずれか一項に記載の水性マゼンタインク組成物、請求項
1〜9のいずれか一項に記載の水性シアンインク組成物
を組み合わせることを特徴とする。
【0021】また、本発明の印刷方法は、少なくとも、
アニオン樹脂、塩基、アルカリ可溶性の着色剤及び水と
を含む水性イエローインク、マゼンタインク、シアンイ
ンク組成物と、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水
性ブラックインク組成物を組み合わせることを特徴とす
る。
【0022】また、本発明の印刷方法は、少なくとも、
顔料、アニオン樹脂、塩基及び水とを含む水性ブラック
インク組成物と、請求項1〜9のいずれか一項に記載の
水性イエローインク組成物、請求項1〜9のいずれか一
項に記載の水性マゼンタインク組成物、請求項1〜9の
いずれか一項に記載の水性シアンインク組成物を組み合
わせることを特徴とする。
【0023】また、本発明の印刷方法は、少なくとも、
顔料、アニオン樹脂、塩基及び水とを含む水性イエロー
インク、マゼンタインク、シアンインク組成物と、請求
項1〜9のいずれか一項に記載の水性ブラックインク組
成物とを組み合わせることを特徴とする。
【0024】また、本発明の印刷方法は、少なくとも、
アニオン性基を表面に持つ顔料及び水とを含む水性イン
ク組成物と、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性
イエローインク組成物、請求項1〜9のいずれか一項に
記載の水性マゼンタインク組成物、請求項1〜9のいず
れか一項に記載の水性シアンインク組成物を組み合わせ
ることを特徴とする。
【0025】更に、本発明の印刷方法は、少なくとも、
アニオン性基を表面に持つ顔料及び水とを含む水性イエ
ローインク、マゼンタインク、シアンインク組成物と、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性ブラックイン
ク組成物とを組み合わせることを特徴とする。
【0026】本明細書において、アルキル基やアルコキ
シ基などに関して「低級」とは、炭素数1〜4の範囲で
あることを意味する。
【0027】また、本明細書において、水溶性カチオン
樹脂とアルカリ可溶性の着色剤とを含む水性インク組成
物を以下ではカチオン樹脂インク組成物と、アニオン樹
脂とアルカリ可溶性の着色剤とを含む水性インク組成物
を以下ではアニオン樹脂インク組成物と、顔料とアニオ
ン樹脂とを含む水性インク組成物を以下では樹脂分散顔
料インク組成物と、アニオン性基を表面に持つ顔料を含
む水性インク組成物を以下ではアニオン分散顔料インク
組成物と称する。また、これら水性インク組成物を総称
する場合には、インクジェット用水性インク組成物と称
する。
【0028】更に、本明細書において「ブリード」と
は、記録紙上でインク組成物同士が接触した場合に、接
触部分から不規則なインク滲みが生じて、印刷品位を劣
化させる現象を意味する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明のカチオン樹脂インク組成
物及びアニオン樹脂インク組成物において用いることの
できるアルカリ可溶性の着色剤としては、インク組成物
中では溶解しており、インクジェット記録装置にて印刷
した後は記録紙上で印刷物に黒色単色あるいは多数の色
を与えるもので、かつアルカリ可溶性の有色物質から選
ばれる。アルカリ可溶性とは、アルカリ性の媒体に溶解
することを指しており、そのような着色剤としては、分
子中に含まれる水溶性基が酸性または塩基性の解離性
基、あるいは非解離性の官能基、さらにそれらを複数種
含むものであっても良い。また、アルカリに溶解するの
であれば酸性溶液に溶解する有色物質であってもよい。
【0030】アルカリに溶解することにより、カチオン
性を示す前記一般式(I)、あるいは前記一般式(II)
の繰り返し単位を持つ水溶性カチオン樹脂と静電的な親
和性を持つことができる。一方、この水溶性カチオン樹
脂は記録紙のセルロース繊維にも親和性が高いため、着
色剤を記録紙に固定する結着剤となり、耐水性が得られ
ると推定される。
【0031】着色剤は、染料あるいは顔料の有機性の有
色物質から選ばれることがより好ましい。これらは、重
量当たりの発色濃度が高く色彩が鮮やかなため、インク
組成物に用いるのに適している。
【0032】染料は、水に溶解する有機性有色物質であ
り、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接染料、
反応染料、可溶性建染染料または食品用色素に分類され
ているものが有用である。また、中性の水に不溶であっ
てもアルカリ水に可溶であれば、カラーインデックスに
おいて油溶染料、分散染料、塩基性染料、顔料に分類さ
れる着色剤を用いることもできる。このような着色剤と
して具体的には、黄色系としては、C.I.アシッドイ
エロー1、3、11、17、19、23、25、29、
36、38、40、42、44、49、59、61、7
0、72、75、76、78、79、98、99、11
0、111、127、131、135、142、16
2、164、165、C.I.ダイレクトイエロー1、
8、11、12、24、26、27、33、39、4
4、50、58、85、86、87、88、89、9
8、110、142、144、C.I.リアクティブイ
エロー1、2、3、4、6、7、11、12、13、1
4、15、16、17、18、22、23、24、2
5、26、27、37、42、C.I.フードイエロー
3、4、C.I.ソルベントイエロー15、19、2
1、30、109、C.I.ピグメントイエロー23等
が挙げられる。また、赤色系としては、C.I.アシッ
ドレッド1、6、8、9、13、14、18、26、2
7、32、35、37、42、51、52、57、7
5、77、80、82、85、87、88、89、9
2、94、97、106、111、114、115、1
17、118、119、129、130、131、13
3、134、138、143、145、154、15
5、158、168、180、183、184、18
6、194、198、209、211、215、21
9、249、252、254、262、265、27
4、282、289、303、317、320、32
1、322、C.I.ダイレクトレッド1、2、4、
9、11、13、17、20、23、24、28、3
1、33、37、39、44、46、62、63、7
5、79、80、81、83、84、89、95、9
9、113、197、201、218、220、22
4、225、226、227228、229、230、
231、C.I.リアクティブレッド1、2、3、4、
5、6、7、8、11、12、13、15、16、1
7、19、20、21、22、23、24、28、2
9、31、32、33、34、35、36、37、3
8、39、40、41、42、43、45、46、4
9、50、58、59、63、64、C.I.ソルビラ
イズレッド1、C.I.フードレッド7、9、14、
C.I.ピグメントレッド41、48、54、57、5
7、58、63、68、81等が挙げられる。また、青
色系としては、C.I.アシッドブルー1、7、9、1
5、22、23、25、27、29、40、41、4
3、45、54、59、60、62、72、74、7
8、80、82、83、90、92、93、100、1
02、103、104、112、113、117、12
0、126、127、129、130、131、13
8、140、142、143、151、154、15
8、161、166、167、168、170、17
1、182、183、184、187、192、19
9、203、204、205、229、234、23
6、249、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、1
5、22、25、41、71、76、77、78、8
0、86、87、90、98、106、108、12
0、123、158、160、163、165、16
8、192、193、194、195、196、19
9、200、201、202、203、207、22
5、226、236、237、246、248、24
9、C.I.リアクティブブルー1、2、3、4、5、
7、8、9、13、14、15、17、18、19、2
0、21、25、26、27、28、29、31、3
2、33、34、37、38、39、40、41、4
3、44、46、C.I.ソルビライズバットブルー
1、5、41、C.I.バットブルー29、C.I.フ
ードブルー1、2、C.I.ベイシックブルー9、2
5、28、29、44、C.I.ピグメントブルー1、
17等が挙げられる。更に、黒色系としては、C.I.
アシッドブラック1、2、7、24、26、29、3
1、48、50、51、52、58、60、62、6
3、64、67、72、76、77、94、107、1
08、09、110、112、115、118、11
9、121、122、131、132、139、14
0、155、156、157、158、159、19
1、C.I.ダイレクトブラック17、19、22、3
2、38、51、56、62、71、74、75、7
7、94、105、106、107、108、112、
113、117、118、132、133、146、1
54、168、C.I.リアクティブブラック1、3、
4、5、6、8、9、10、12、13、14、18、
C.I.ソルビライズバットブラック1C.I.フード
ブラック2等が挙げられる。
【0033】これらの着色剤は単独、あるいは複数種混
合して用いることができる。また、前記の着色剤の含有
量は、好ましくはインク組成物全重量に対して0.5〜
20重量%の範囲である。0.5重量%以上であれば、
インクジェット記録装置により印刷した印刷物は充分な
光学濃度を示す。20重量%以下であれば、インクジェ
ット記録装置に適正な粘度への調整が容易になる。な
お、本発明に用いることが可能な着色剤は、ここに記載
したものに限定されるものでなく、本要件に該当するも
のであれば、いずれも用いることができる。
【0034】本発明のカチオン樹脂インク組成物は、前
記一般式(I)あるいは前記一般式(II)で表される繰
り返し単位を含む水溶性カチオン樹脂を含んでいる。こ
の水溶性カチオン樹脂は、前記の繰り返し単位を含むも
のであれば、単独重合体や共重合体のどちらでも、特に
限定せずに用いることができる。また、前記一般式
(I)あるいは前記一般式(II)で表わされる繰り返し
単位を含む水溶性カチオン樹脂とともに、これを含まな
い他の水溶性カチオン樹脂を混合して用いることもでき
る。
【0035】前記一般式(I)あるいは前記一般式(I
I)で表される繰り返し単位と共に共重合体を形成する
ことのできる単量体としては、特に限定されるものでは
ないが、ビニル基を含むものが合成の面で好ましい。具
体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレン、スチ
レン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルアルコー
ル、ビニルアミン、酢酸ビニル、アクリル酸あるいはこ
のエステル類(例えば、低級アルキルエステル)、メタ
クリル酸あるいはこのエステル類(例えば、低級アルキ
ルエステル)、アクロニトリル、メチルビニルエーテ
ル、ビニルピロリドン、ジアリルアミン等またはこれら
の変成物、または二酸化硫黄が挙げられる。また、窒素
を含む単量体の場合には4級化をすることも可能であ
る。このような共重合体調製用の単量体の含有量は、特
に限定されるものではないが、前記一般式(I)あるい
は前記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む樹脂
全体において、モル比で、好ましくは70%以下、より
好ましくは30%以下である。このような水溶性カチオ
ン樹脂は水溶性に富んでいるため、インク組成物の保存
安定性がよい。また、インクジェットヘッドノズルのメ
ニスカス近傍でインク乾燥に伴う造膜がなく、インク目
詰まりを防ぐことができる。更に、印刷物の耐水性が向
上する。
【0036】前記一般式(I)あるいは前記一般式(I
I)で表される繰り返し単位を含む水溶性カチオン樹脂
は、以下の方法によって得られる。まず前駆体として、
ジアリルジアルキルアミンやジアリルジヒドロキシアル
キルアミンの塩を、2,2’−アゾビス−(2−アミジ
ノプロパン)の塩酸塩、硫酸塩あるいは酢酸塩、4,
4’―アゾビス−4−シアノ吉草酸、あるいはそれのナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アゾビス−
N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン、あるいはそ
れの塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩等の水溶性アゾ化
合物やペルオキソ二硫酸あるいはそれの塩酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、酢酸塩等を重合開始剤として用いて、好ま
しくは水溶液状態で、所定の温度に加温しつつ撹拌混合
して重合させることにより、前記一般式(I)に相当す
る水溶性カチオン樹脂が得られる。ここで、ジアリルジ
アルキルアミンやジアリルジヒドロキシアルキルアミン
としては、アルキル基が炭素数0〜3の範囲のジアリル
アミン、ジアリルジメチルアミン、ジアリルジエチルア
ミン、ジアリルメチルエチルアミン、ジアリルジプロピ
ルアミン、ジアリルジヒドロキシメチルアミン、ジアリ
ルヒドロキシメチルエチルアミン等のいずれも用いるこ
とができる。この範囲であれば、水溶性のインクを作成
できる。また、二つのアルキル基あるいはヒドロキシア
ルキル基は、ジアリルジメチルアミンの様に同じもので
も、ジアリルメチルエチルアミンやジアリルメチルアミ
ンの様に異なるアルキル基やプロトンからなるものでも
よい。また、ジアリルジアルキルアミンの塩あるいはジ
アリルジヒドロキシアルキルアミンの塩は、ジアリルジ
アルキルアミンあるいはジアリルジヒドロキシアルキル
アミンと酸とからなる塩であれば、いずれも用いること
ができる。具体的には、塩素酸、臭素酸、沃素酸、硫
酸、燐酸、硝酸等の無機酸からなる塩、蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸、グ
リコール酸、グルコン酸、乳酸、トルエンスルホン酸等
の有機酸からなる塩が用いられる。また、重合に関して
は、重合開始剤と単量体の比率を変える、あるいは温度
や反応時間等の重合条件を変えることにより、種々の重
合度の樹脂が得られる。
【0037】次に、一般式(I)で表わされる繰り返し
単位を含む酸塩タイプの水溶性カチオン樹脂を、イオン
交換樹脂等を用いて脱塩することによって、一般式(I
I)で表わされる繰り返し単位を含むフリータイプ水溶
性カチオン樹脂を得ることができる。
【0038】このようにして得た水溶性カチオン樹脂の
うち、本発明で用いるものの重量平均分子量は、特に限
定されるものではないが、好ましくは前記一般式(II)
で表わされる繰り返し単位の状態で300〜20,00
0の範囲である。重量平均分子量が300以上であれ
ば、印刷物に耐水性を付与できる。20,000以内で
あれば、普通紙上で耐水性を確保するために必要な樹脂
の含有量と、安定した吐出を確保するために必要なイン
ク組成物粘度とを両立させやすい。但し、特別な処理を
施した記録用紙等を組み合わせて用いることによって所
望の耐水性が確保される場合には、この範囲に関らずに
水溶性カチオン樹脂を用いることができる。
【0039】前記の水溶性カチオン樹脂の含有量は、イ
ンク組成物全重量に対して好ましくは0.5〜20重量
%の範囲である。0.5重量%以上であれば、インクジ
ェット記録装置により印刷した印刷物は充分な耐水性を
示す。20重量%以下であればインクジェット記録装置
に適正な粘度への調整が容易になる。
【0040】更に、一般式(II)で表わされる繰り返し
単位を含むフリータイプ水溶性カチオン樹脂を用いたイ
ンクの場合には、酸を添加して、インク組成物全体のp
Hを低下させることも可能である。用いることのできる
酸は、特に限定されないが、インク組成物全体のpHを
適切な範囲に調整することのできる解離定数及び水溶性
を有している酸が好ましく、無機酸(例えば、塩酸、臭
化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等)、有機酸(例えば、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、
n−吉草酸、iso−吉草酸、カプロン酸、グリコール
酸、乳酸、サクチニル酸、グルタニル酸、アジピン酸ま
たはタルタリック酸等のカルボン酸類、あるいはこれら
の置換体またはこれらに対応するスルホン酸類等)を用
いることができる。前記の酸は、単独あるいは複数種混
合して用いることができ、こうした酸を含むことによ
り、インク組成物のpHが低下し、インク組成物中で解
離して溶解している水溶性カチオン樹脂の比率が高くな
り、ブリード防止効果がより大きくなる。
【0041】本発明のカチオン樹脂インク組成物は、水
溶性の有機溶剤を含んでいる。有機溶剤とは一般に溶質
を溶解する能力を持つ媒体を指しており、本発明で用い
る有機溶剤は、その中から蒸気圧が水よりも小さく水溶
性である有機性の溶媒から選ばれる。また、室温での形
態が液体のもののみでなく、室温では固体であるが加熱
溶融時に溶剤として機能するもの、水溶液あるいは他の
溶剤と併用したときに溶剤として機能するものも含まれ
る。
【0042】有機溶剤をインク組成物中に含ませること
により、着色剤及び水溶性カチオン樹脂がインク組成物
中で本質的に溶解した構成とすることができ、インク組
成物の溶解安定性を得ることができる。
【0043】また、本発明で用いる水溶性の有機溶剤は
水よりも蒸気圧が小さいため、これらを含むカチオン樹
脂インク組成物をインクジェットヘッドに充填して、ノ
ズル孔からの水分蒸発に伴うインク乾燥が生じた時に
も、有機溶剤比率が低下することなく、インク組成物に
析出物を生じることはない。そのため、インク組成物を
安定的に保持できる。
【0044】このような水溶性の有機溶剤として、具体
的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオ
ール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセ
リン、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価アルコ
ール類及びこれらの誘導体、特に2価または3価アルコ
ール類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、また
はジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル
類及びこれらの誘導体、特に、ジエチレングリコールの
ジ低級アルキルエーテル、アセトニルアセトン等のケト
ン類、γ−ブチロラクトン、ジアセチン、炭酸エチレ
ン、炭酸プロピレン、リン酸トリエチル等のエステル類
及びこれらの誘導体、ホルムアミド、ジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミ
ド、2−ピロリジノン、N−メチル−2−ピロリジノ
ン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、トリアゾ
ール、ニコチンアミド、ジメチルアミノピリジン、ε−
カプロラクタム、乳酸アミド、カルバミン酸エチル、カ
ルバミン酸エチル、1−メチロール−5,5−ジメチル
ヒダントイン、ヒドロキシエチルピペラジン、ピペラジ
ン、尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、1,3−ジ
メチルイミダゾリジノン、アセトアミドまたはジメチル
アセトアミド等の窒素化合物類及びこれらの誘導体、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、または1,3−プロ
パンスルトン等の硫黄化合物類及びこれらの誘導体、2
−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−
(メトキシメトキシ)エタノール、または2−イソプロ
ポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソ
ペンチルオキシエタノール等の低級アルコキシ低級アル
コール類及びこれらの誘導体、フルフリルアルコール、
テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコ
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトン
アルコール、チオジグリコール、2−メトキシエチルア
セテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、ヘキサメチルホスホルアミド等の多官能基化
合物類及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
【0045】以上述べた水溶性の有機溶剤のうち、水溶
性の樹脂溶剤から選ばれる溶剤を少なくとも1種類以上
含んでいることが、より好ましい。樹脂溶剤は、水、着
色剤、水溶性カチオン樹脂からなるインク組成物に対し
ても強い親和性を有するために、例えばこれらを含むイ
ンク組成物を冷却した際にも溶解度低下による析出等の
不具合がないため、このような環境下からすぐに印刷し
たい場合にでも、インクジェット記録装置のウォーミン
グアップ時間を短縮できるという効果がある。具体的に
列記すると、イミダゾール、トリアゾール、ニコチンア
ミド、ジメチルアミノピリジン、ε−カプロラクタム、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、乳酸アミ
ド、スルホラン、カルバミン酸メチル、カルバミン酸エ
チル、1−メチロール−5,5−ジメチルヒダントイ
ン、ヒドロキシエチルピペラジン、ピペラジン、エチレ
ン尿素、プロピレン尿素、炭酸エチレン、炭酸プロピレ
ン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリジ
ノン、2−ピロリジノン、アセトアミド、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド等
が挙げられる。
【0046】以上述べた水溶性の有機溶剤は、溶解性の
他に各種の効果を有している場合があるので、それらの
効果を考慮して用いるのが好ましい。例えば、インク組
成物の乾燥防止改善作用をも有する溶剤としては、グリ
セリン、ジエチレングリコール、またはチオジグリコー
ル等の炭素数1〜8の多価アルコール類を、紙へのイン
ク組成物の浸透促進作用をも有する溶剤としては、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、またはトリエチレングリコー
ルモノメチルエーテル等の多価アルコールエーテル類を
用いることができる。また、これらの有機溶剤は、単独
あるいは複数種を組み合わせて用いることができ、含有
量は、特に限定されるものではないが、好ましくはイン
ク組成物全重量に対して60重量%以下、より好ましく
は40〜10重量%である。
【0047】本発明のインクジェット用水性インク組成
物は、主要な溶媒として水を用いる。この水は、イオン
交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、また
は超純水を用いることができる。また、紫外線照射、ま
たは過酸化水素添加などにより滅菌した水を用いると、
インク組成物を長期保存する場合にカビやバクテリアの
発生を防止することができるので好ましい。
【0048】本発明のカチオン樹脂インク組成物は、以
上述べたアルカリ可溶性の着色剤、前記一般式(I)で
表わされる繰り返し単位を含む水溶性カチオン樹脂、水
よりも蒸気圧の小さい水溶性の有機溶剤及び水を、ある
いはアルカリ可溶性の着色剤、前記一般式(II)で表わ
される繰り返し単位を含む水溶性カチオン樹脂、水より
も蒸気圧の小さい水溶性の有機溶剤及び水を必須成分と
するが、インク組成物の長期保存安定性や吐出安定性、
あるいは印刷物の耐水性やブリード防止等の特性を更に
向上するために、以下に述べる種々の添加剤を加え、イ
ンク組成物の物性値を適正な範囲にすることができる。
また、これらは本発明の他のインクジェット用水性イン
ク組成物にも用いることができる。
【0049】本発明のインクジェット用水性インク組成
物に添加できる添加剤としては、染料の溶解助剤として
の効果を持つ塩基、その他インクジェット用インクに一
般に用いられているものが挙げられる。
【0050】塩基としては、水溶性であれば特に限定さ
れない。具体的には、アルカリ金属水酸化物(例えば、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム)、またはアンモニ
ア等の無機塩基、モノ−、ジ−あるいはトリ−低級アル
キルアミン(例えば、エチルアミン、ジエチルアミン、
トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、tert−ブチルアミン、
ジブシルアミン、ジイソブチルアミン、イソプロピルア
ミン、sec−ブチルアミン、またはペンチルアミ
ン)、モノ−、ジ−あるいはトリ−低級アルケニルアミ
ン(例えば、アリルアミン、ジアリルアミン、低級アル
キル低級ヒドロキシアルコキシアミン;3−エトキシプ
ロピルアミン、または3−メトキシプロピルアミン)、
低級アルキル低級アルコキシアミン(例えば、3−エト
キシプロピルアミン、または3−メトキシプロピルアミ
ン)、モノ−、ジ−あるいはトリ−低級ヒドロキシアル
キルアミン(例えば、2−アミノエタノール、2−
((ジメチルアミノ)エタノール、2−(ジエチルアミ
ノ)エタノール、ジエタノールアミン、N−ブチルジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、またはトリイ
ソポロパノールアミン)、イミノビスプロピルアミン、
3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプ
ロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチル
アミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミ
ン等の有機アミンを用いるのが好ましい。これらの塩基
には、カチオン樹脂インク組成物においては着色剤の溶
解を補助する効果がある。また、アニオン樹脂インク組
成物においてはアニオン樹脂と着色剤の溶解を補助し、
樹脂分散顔料インク組成物においては顔料に吸着したア
ニオン樹脂を分散し、アニオン分散顔料インク組成物に
おいては以下に述べる酸化型顔料を分散する効果があ
る。さらに、インク組成物のpHを所望の範囲に調整す
るのにも用いられる。
【0051】前記の塩基の含有量は、特に限定されるも
のではないが、好ましい無機塩基量はインク組成物全重
量に対して2重量%以下、より好ましくは1〜0.01
重量%、有機アミン量はインク組成物全量に対して20
重量%以下、より好ましくは10〜1重量%である。
【0052】本発明のカチオン樹脂インク組成物は、前
記の酸及び/または塩基によりpHを5〜11.5の範
囲に調整して用いるのが好ましい。この範囲で用いるこ
とにより、インク組成物の安全性が確保でき、ブリード
防止効果が向上する。特に、本発明によるカチオン樹脂
インク組成物とアニオン樹脂インク組成物、あるいはカ
チオン樹脂インク組成物と樹脂分散顔料インク組成物、
あるいはカチオン樹脂インク組成物とアニオン分散顔料
インク組成物とを組み合わせて用いた印刷方法に効果が
ある。なお、本発明によるカチオン樹脂インク組成物が
ブリード防止効果を有する理由は、カチオン樹脂インク
組成物が、アニオン樹脂インク組成物、樹脂分散顔料イ
ンク組成物あるいはアニオン分散顔料インク組成物と記
録紙上で混ざりあうと、双方が凝集・増粘することに起
因しているものと考えられる。
【0053】更に、本発明によるインクジェット用水性
インク組成物には、通常のインクジェット記録用水性イ
ンク組成物に一般的に用いられている添加剤、例えば、
エチルアルコール、またはイソプロピルアルコール等の
表面張力調整剤、ポリビニルアルコール、またはカルボ
キシメチルセルロース等の粘度調整剤、アミン塩、4級
アンモニウム塩、またはピリジニウム塩等のカチオン性
界面活性剤、ポリエチレングリコールまたはポリプロピ
レングリコール誘導体、多価アルコール脂肪酸エステ
ル、アセチレングリコール等のノニオン性界面活性剤、
尿素、テトラメチル尿素、チオ尿素等のカチオン樹脂安
定化剤、蛍光増白剤、p−オキシ安息香酸メチル、また
は1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン等の防菌剤、
ベンゾトリアゾール等の防錆剤、防腐剤等を必要に応じ
て含むこともできる。
【0054】本発明のカチオン樹脂インク組成物は、前
記の各配合成分を任意の順序で適宜混合し、溶解させた
後、不純物などを濾過して除去することにより、調製す
ることができる。
【0055】本発明のアニオン樹脂インク組成物は、前
記のアルカリ可溶性の着色剤、塩基、水及び以下に述べ
るアニオン樹脂を必須成分とする。さらに、前記の水溶
性の有機溶剤や添加剤等を加えることもできる。
【0056】アニオン樹脂とは、スルホン酸基、カルボ
ン酸基、リン酸基、水酸基等のアニオン基を官能基とし
て持ち、前記の塩基と塩を形成して水溶性となる樹脂の
ことである。具体的には、カルボキシメチルセルロー
ス、ビスコースなどのセルロース誘導体、アルギン酸、
アラビアゴム、トラガントゴム、リグニンスルホン酸な
どの天然高分子類、リン酸でんぷん、カルボキシメチル
でんぷん塩などのでんぷん誘導体、ポリアクリル酸、ポ
リメタクリル酸、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン
酸、縮合ナフタレンスルホン酸、エチレン−アクリル酸
共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−
メタクリル酸共重合体、アクリル酸エステル−アクリル
酸共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合
体、メタクリル酸エステル−アクリル酸共重合体、メタ
クリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−
イタコン酸共重合体、イタコン酸エステル−イタコン酸
共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビ
ニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタ
レン−イタコン酸共重合体、フェノール樹脂及びこれの
共重合体等の合成高分子類等が挙げられる。
【0057】これらアニオン樹脂を含むアニオン樹脂イ
ンク組成物は、カチオン樹脂インク組成物と組み合わせ
て記録紙上に印刷すると、ブリードが発生しない。その
機構は未だ明確ではないが、以下に述べるように推察し
ている。すなわち、アニオン樹脂は、アニオン樹脂イン
ク組成物中では前記の塩基と塩を形成して溶解している
が、カチオン樹脂インク組成物と記録紙上で接触する
と、カチオン樹脂インク組成物中の水溶性カチオン樹脂
と相互作用を生じて増粘する。その際、着色剤をも取り
込むため、ブリードが発生しない。
【0058】本発明のアニオン樹脂インク組成物は、前
記の各配合成分を任意の順序で適宜混合し、溶解させた
後、不純物などを濾過して除去することにより、調製す
ることができる。
【0059】本発明の樹脂分散顔料インク組成物は、前
記のアニオン樹脂、塩基、水及び以下に述べる顔料を必
須成分とする。さらに、前記の水溶性の有機溶剤や添加
剤等を加えることもできる。
【0060】顔料は、特に限定されないが、有機顔料ま
たは無機顔料のいずれでもよく、アゾ系顔料(例えば、
β−ナフトール系、ピラゾロン系)、アセト酢酸アリリ
ド系顔料、キノン系顔料(例えば、アントラピリジン、
インダンスレン、フラバントロン、アントアントロン、
ピラントロン、イソビオラントロン)、縮合多環系顔料
(例えば、フタロシアニン系顔料)、無機系顔料(例え
ば、カーボンブラック)等を用いることができる。
【0061】本発明の樹脂分散顔料インク組成物は、前
記の顔料、アニオン樹脂、塩基、水との混合物を、ボー
ルミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジ
テーターミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超
音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなどの
分散機を用いて混合し、顔料の平均粒子径を50〜10
00nm、好ましくは50〜200nmにしてから、他
の成分を適宜添加する方法で調製する。その後、ヘッド
ノズルの目詰まりの原因となる粗大粒子や異物を取り除
くために、金属フィルターやメンブランフィルターなど
を用いた濾過操作あるいは遠心分離操作を行なうのが好
ましい。
【0062】これらアニオン樹脂と顔料を含む樹脂分散
顔料インク組成物は、カチオン樹脂インク組成物と組み
合わせて記録紙上に印刷すると、ブリードが発生しな
い。その機構は未だ明確ではないが、以下に述べるよう
に推察している。すなわち、アニオン樹脂は、樹脂分散
顔料インク組成物中では顔料に吸着して安定して分散し
ているが、カチオン樹脂インク組成物と記録紙上で接触
すると、カチオン樹脂インク組成物中の水溶性カチオン
樹脂と相互作用を生じて凝集・増粘する。その際、顔料
と着色剤をも取り込んで凝集・増粘するため、ブリード
が発生しない。
【0063】本発明のアニオン分散顔料インク組成物
は、前記の塩基、水及び以下に述べる酸化型顔料を必須
成分とする。さらに、前記の水溶性の有機溶剤や添加剤
等を加えることもできる。
【0064】酸化型顔料とは、スルホン酸基、カルボン
酸基、リン酸基、水酸基等のアニオン基を前記の顔料そ
のものに結合させた顔料のことで、これらアニオン基が
前記の塩基と塩を形成することにより、水中に分散する
特性を持つ。
【0065】酸化型顔料に用いられる顔料は、前記の顔
料をそのまま用いることができる。このような酸化型顔
料として、具体的には、マイクロジェットCW−1、マ
イクロジェットCW−2(商品名、オリエント化学工業
株式会社製)等が挙げられる。
【0066】本発明のアニオン分散顔料インク組成物
は、前記の酸化型顔料、塩基、水、また必要ならば水溶
性の有機溶剤や添加剤を、任意の順序で適宜混合し、溶
解・分散させた後、不純物などを濾過して除去すること
により調製することができる。
【0067】これら酸化型顔料を含むアニオン分散顔料
インク組成物は、カチオン樹脂インク組成物と組み合わ
せて記録紙上に印刷すると、ブリードが発生しない。そ
の機構は未だ明確ではないが、以下に述べるように推察
している。すなわち、酸化型顔料は、アニオン分散顔料
インク組成物中では安定して分散しているが、カチオン
樹脂インク組成物と記録紙上で接触すると、カチオン樹
脂インク組成物中の水溶性カチオン樹脂と相互作用を生
じて凝集・増粘する。その際、カチオン樹脂インク組成
物中の着色剤をも取り込んで凝集・増粘するため、ブリ
ードが発生しない。
【0068】以上述べたように、本発明のカチオン樹脂
インク組成物とアニオン樹脂インク組成物、あるいは樹
脂分散顔料インク組成物、あるいはアニオン分散顔料イ
ンク組成物とを組み合わせてインクジェット記録装置に
て印刷すると、ブリード防止に効果がある。この中でも
好ましいセットとしては、イエロー、マゼンタ、シアン
等のカラーのカチオン樹脂インク組成物と黒のアニオン
樹脂インク組成物、あるいは黒の樹脂分散顔料インク組
成物、あるいは黒のアニオン分散顔料インク組成物との
組み合わせ、またはイエロー、マゼンタ、シアン等のカ
ラーのアニオン樹脂インク組成物、あるいは樹脂分散顔
料インク組成物、あるいはアニオン分散顔料インク組成
物と黒のカチオン樹脂インク組成物の組み合わせが挙げ
られる。
【0069】
【作用】本発明のカチオン樹脂インク組成物が液状イン
ク組成物として安定して存在するにもかかわらず、記録
紙上で良好な耐水性を示す理由は現在のところ必ずしも
明確ではないが、以下のように推測することができる
(但し、本発明は以下の推論に限定されるものではな
い)。即ち、カチオン樹脂インク組成物が液状態の時、
アルカリ可溶性の着色剤と水溶性カチオン樹脂は、水溶
性の有機溶剤により安定的に溶解している。一方、記録
紙上では、水溶性カチオン樹脂が、セルロース繊維と強
固に親和する。更に、インク組成物の記録紙中への浸透
に伴い有機溶剤が分離して溶解力が減少した結果、水溶
性カチオン樹脂と着色剤とが強固に親和する。このよう
に、セルロース繊維と着色剤が水溶性カチオン樹脂を仲
立ちとして強固に親和することにより、印刷物に耐水性
が発現する。
【0070】また、本発明のカチオン樹脂インク組成物
は、前記成分が溶解して存在していること、及び前記一
般式(I)、前記一般式(II)の繰り返し単位を含む水
溶性カチオン樹脂には着色剤に対するアタック性が認め
られないことから、インク組成物の吐出安定性、及び長
期保存性に優れている。
【0071】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。特に断らないかぎり、%は重量%である。また、以
下の実施例及び比較例で調製したインク組成物の評価
を、下記の方法で評価した。
【0072】<評価方法> インク組成物の環境安定性評価 実施例及び比較例で調製したインク組成物をサンプルビ
ンに入れ、これを(A)60℃で一週間放置、(B)−
30℃で一週間放置、(C)(A)と(B)を繰り返す
ことを1サイクルとした実験を10サイクル繰り返す、
という3種類の実験を行い、それぞれインク組成物の状
態を目視で観察した。観察結果の基準を以下に示す。 ◎:析出や変色等の変化がない。 ○:析出があるが、室温になった時点で溶解する。 △:やや、析出及び/あるいは変色している。 ×;析出及び/あるいは変色が著しい。
【0073】インク組成物の乾燥目詰まり評価 インクジェット記録装置(商品名:カラープリンタMJ
−5000C、セイコーエプソン株式会社製)のヘッド
に充填し印刷して、全ノズルがインクを吐出することを
確認した後、ヘッドにキャップをせずに40℃・25%
RHの条件下で2週間放置した。その後、ヘッドのクリ
ーニング操作を行なって、普通紙のゼロックス−P(商
品名、富士ゼロックス株式会社製)上に印刷した。そし
て、飛行曲がり・インクを吐出しないという吐出不良が
生じなくなるまでのクリーニング回数で、インクの乾燥
目詰まり評価を行なった。観察結果の基準を以下に示
す。 ◎:0〜3回のクリーニング操作で初期と同等に吐出。 ○:4〜6回のクリーニング操作で初期と同等に吐出。 △:7〜10回のクリーニング操作で初期と同等に吐
出。 ×:11回以上行なっても吐出不良が改善しない。
【0074】印刷評価 (1)インクジェット記録装置 前述のカラープリンタMJ−5000Cを用いた。この
ヘッドに実施例及び比較例で調製したインク組成物を充
填し、実験に供した。
【0075】(2)耐水性 A4サイズの普通紙ゼロックス−P上に、3.5cm
(非印刷部分)おきに1.5cm幅で、実施例及び比較
例で調製したインク組成物のフルベタ印刷を行った。印
刷物を1時間自然放置した後に、水500mlに1時間
浸漬した。浸漬後、24時間自然乾燥して、非印刷部分
へのインク移り濃度及び印刷部分のインク残りを目視で
評価した。評価の基準を以下に示す。 ○:非印刷部分はほとんど着色しない。印刷部分にも変
化はない。 △:非印刷部分にインクの付着がある。 ×:非印刷部分にインクの付着が目立つ。印刷部分が濃
度低下している。
【0076】(3)ブリード 耐水性評価と同様の方法で、実施例及び比較例中のカラ
ーインク組成物をフルベタ印刷し、その上に同時に黒イ
ンク組成物を印刷して、黒インク組成物の滲み具合を目
視観察した。 ◎;紙上とカラーインク組成物印刷部分上との違いが認
められない。 ○:カラーインク組成物印刷部分上でほとんど滲みが認
められない。 △:カラーインク組成物印刷部分上でやや滲む。 ×:カラーインク組成物印刷部分上で滲みが目立つ。
【0077】<実施例1> ジアリルジメチルアミン塩
酸塩の重合体の合成:63.2wt%のジアリルジメチ
ルアミン塩酸塩水溶液1277.5gに、触媒として、
アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩を5.6g加
えて50℃で48時間重合させた。重合終了後この反応
溶液をアセトンに滴下して樹脂を沈殿させ、ガラスフィ
ルターでろ過後減圧乾燥することにより、808.6g
のジアリルジメチルアミン塩酸塩の重合体を得た。ポリ
エチレングリコールを標準にしたゲルパーミネーション
クロマトグラフィによる分子量は、約40,000であ
った。
【0078】<実施例2> ジアリルメチルアミン塩酸
塩の重合体の合成:ジアリルメチルアミン5モル(55
6g)に35%塩酸水溶液を520.9g加えて、10
76.9gのジアリルメチルアミン塩酸塩水溶液を得
た。これに触媒として、ペルオキソ二硫酸アンモニウム
を8.5g加えて60℃で36時間重合させた。重合終
了後この反応溶液をアセトンに滴下して樹脂を沈殿さ
せ、ガラスフィルターでろ過後減圧乾燥することによ
り、738.3gのジアリルメチルアミン塩酸塩の重合
体を得た。ポリエチレングリコールを標準にしたゲルパ
ーミネーションクロマトグラフィによる分子量は、約2
0,000であった。
【0079】<実施例3> ジアリルアミン塩酸塩の重
合体の合成:ジアリルアミン2モル(194.4g)に
35%塩酸水溶液を208.3g加えて、402.7g
のジアリルアミン塩酸塩水溶液を得た。これに触媒とし
て、ペルオキソ二硫酸アンモニウムを36g加えて70
℃で24時間重合させた。重合終了後この反応溶液をア
セトンに滴下して樹脂を沈殿させ、ガラスフィルターで
ろ過後減圧乾燥することにより、267.3gのジアリ
ルアミン塩酸塩の重合体を得た。ポリエチレングリコー
ルを標準にしたゲルパーミネーションクロマトグラフィ
による分子量は、約1,500であった。
【0080】<実施例4> ジアリルジメチルアミン塩
酸塩の重合体の脱塩:実施例1で調整したジアリルジメ
チルアミン塩酸塩の重合体を、あらかじめ水酸化ナトリ
ウムでイオン交換したイオン交換樹脂(商品名:IRA
900、オルガノ社製)を用いて脱塩した。
【0081】<実施例5> ジアリルメチルアミン塩酸
塩の重合体の脱塩:実施例2で調整したジアリルメチル
アミン塩酸塩の重合体を、あらかじめ水酸化ナトリウム
でイオン交換したイオン交換樹脂(商品名:IRA90
0、オルガノ社製)を用いて脱塩した。
【0082】<実施例6> ジアリルアミン塩酸塩の重
合体の脱塩:実施例3で調整したジアリルアミン塩酸塩
の重合体を、あらかじめ水酸化ナトリウムでイオン交換
したイオン交換樹脂(商品名:IRA900、オルガノ
社製)を用いて脱塩した。
【0083】以上述べた方法と組成により、種々の重量
平均分子量及びタイプの異なる水溶性カチオン樹脂を得
た。
【0084】<実施例7> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.アッシドイエロー23:2g (水溶性カチオン樹脂) 実施例1で合成したジアリルジメチルアミン塩酸塩の重
合体:0.5g (水溶性の有機溶剤) トリエチレングリコールモノメチルエーテル:10g N−メチル−2−ピロリジノン:20g (ノニオン性界面活性剤) アセチレングリコール(商品名:サーフィノール46
5、エアー プロダクツアンド ケミカルス製):0.
8g (水) 超純水:66.7g まず、超純水にC.I.アシッドイエロー23、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2
−ピロリジノン、アセチレングリコールを加えて攪拌混
合し、水溶液を調製した。ここへ実施例1で合成したジ
アリルジメチルアミン塩酸塩の重合体を攪拌しつつ徐々
に滴下して加えて攪拌混合した。ここへさらに水酸化カ
リウム50%水溶液を滴下して混合物のpHを11.5
に調整して、さらに室温で2時間攪拌混合した後、5μ
mのメンブランフィルターを用いて加圧濾過して、イエ
ローカチオン樹脂インク組成物1を調製した。また、ア
ルカリ可溶性の着色剤としてC.I.アシッドレッド1
3を2g用いた他は、先ほど述べたのと同様な組成と方
法でマゼンタカチオン樹脂インク組成物1を調製した。
更に、アルカリ可溶性の着色剤としてC.I.アシッド
ブルー9を2g用いた他は、先ほど述べたのと同様な組
成と方法でシアンカチオン樹脂インク組成物1を調製し
た。
【0085】<実施例8> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.ダイレクトイエロー144:3.6g (水溶性カチオン樹脂) 実施例2で合成したジアリルメチルアミン塩酸塩の重合
体:1g (水溶性の有機溶剤) グリセリン:10g ジエチレングリコールモノブチルエーテル:10g イミダゾール:15g (ノニオン性界面活性剤) アセチレングリコール(商品名:サーフィノール46
5、エアー プロダクツアンド ケミカルス製):0.
8g (水) 超純水:59.6g まず、超純水にC.I.ダイレクトイエロー144、グ
リセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
イミダゾール、アセチレングリコールを加えて攪拌混合
し、水溶液を調製した。ここへ実施例2で合成したジア
リルメチルアミン塩酸塩の重合体を攪拌しつつ徐々に滴
下して加えた。ここへさらに水酸化カリウム50%水溶
液を滴下して混合物のpHをpH9.5に調整して、室
温で2時間攪拌混合した後、5μmのメンブランフィル
ターを用いて加圧濾過して、イエローカチオン樹脂イン
ク組成物2を調製した。また、アルカリ可溶性の着色剤
としてC.I.ダイレクトレッド24を3.6g用いた
他は、先ほど述べたのと同様な組成と方法でマゼンタカ
チオン樹脂インク組成物2を調製した。更に、アルカリ
可溶性の着色剤としてC.I.ダイレクトブルー199
を3.6g用いた他は、先ほど述べたのと同様な組成と
方法でシアンカチオン樹脂インク組成物2を調製した。
【0086】<実施例9> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.フードイエロー4:1.5g (水溶性カチオン樹脂) 実施例3で合成したジアリルアミン塩酸塩の重合体:3
g (水溶性の有機溶剤) γ−ブチロラクトン:10g プロピレングリコール:10g (水) 超純水:75.5g まず、超純水にC.I.フードイエロー4、γ−ブチロ
ラクトン、プロピレングリコールを加えて攪拌混合し、
水溶液を調製した。ここへ実施例3で合成したジアリル
アミン塩酸塩の重合体を攪拌しつつ徐々に滴下して加え
てpHを5.5にして、室温で2時間攪拌混合した後、
5μmのメンブランフィルターを用いて加圧濾過して、
イエローカチオン樹脂インク組成物3を調製した。ま
た、アルカリ可溶性の着色剤としてC.I.フードレッ
ド14を1.5g用いた他は、先ほど述べたのと同様な
組成と方法でマゼンタカチオン樹脂インク組成物3を調
製した。また、アルカリ可溶性の着色剤としてC.I.
フードブルー2を1.5g用いた他は、先ほど述べたの
と同様な組成と方法でシアンカチオン樹脂インク組成物
3を調製した。更に、アルカリ可溶性の着色剤として
C.I.フードブラック2を1.5g用いた他は、先ほ
ど述べたのと同様な組成と方法でブラックカチオン樹脂
インク組成物1を調製した。
【0087】<実施例10> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.アッシドイエロー23:2g (水溶性カチオン樹脂) 実施例4で合成したジアリルジメチルアミン塩酸塩の重
合体の脱塩物:0.5g (水溶性の有機溶剤) トリエチレングリコールモノメチルエーテル:10g N−メチル−2−ピロリジノン:20g (ノニオン性界面活性剤) アセチレングリコール(商品名:サーフィノール46
5、エアー プロダクツアンド ケミカルス製):0.
8g (水) 超純水:66.7g まず、超純水にC.I.アシッドイエロー23、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2
−ピロリジノン、アセチレングリコールを加えて攪拌混
合し、水溶液を調製した。ここへ実施例4で合成したジ
アリルジメチルアミン塩酸塩の重合体の脱塩物を攪拌し
つつ徐々に滴下して加えて室温で2時間攪拌混合した。
次に、5μmのメンブランフィルターを用いて加圧濾過
して、イエローカチオン樹脂インク組成物4を調製し
た。インクpHは11.7であった。また、アルカリ可
溶性の着色剤としてC.I.アシッドレッド13を2g
用いた他は、先ほど述べたのと同様な組成と方法でマゼ
ンタカチオン樹脂インク組成物4を調製した。更に、ア
ルカリ可溶性の着色剤としてC.I.アシッドブルー9
を2g用いた他は、先ほど述べたのと同様な組成と方法
でシアンカチオン樹脂インク組成物4を調製した。
【0088】<実施例11> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.ダイレクトイエロー144:3.6g (水溶性カチオン樹脂) 実施例5で合成したジアリルメチルアミン塩酸塩の重合
体の脱塩物:1g (水溶性の有機溶剤) グリセリン:10g ジエチレングリコールモノブチルエーテル:10g イミダゾール:15g (ノニオン性界面活性剤) アセチレングリコール(商品名:サーフィノール46
5、エアー プロダクツアンド ケミカルス製):0.
8g (水) 超純水:59.6g まず、超純水にC.I.ダイレクトイエロー144、グ
リセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
イミダゾール、アセチレングリコールを加えて攪拌混合
し、水溶液を調製した。ここへ実施例5で合成したジア
リルメチルアミン塩酸塩の重合体の脱塩物を攪拌しつつ
徐々に滴下して加えた。ここへさらに濃塩酸水溶液を滴
下して混合物のpHをpH9.5に調整して、室温で2
時間攪拌混合した後、5μmのメンブランフィルターを
用いて加圧濾過して、イエローカチオン樹脂インク組成
物5を調製した。また、アルカリ可溶性の着色剤として
C.I.ダイレクトレッド24を3.6g用いた他は、
先ほど述べたのと同様な組成と方法でマゼンタカチオン
樹脂インク組成物5を調製した。更に、アルカリ可溶性
の着色剤としてC.I.ダイレクトブルー199を3.
6g用いた他は、先ほど述べたのと同様な組成と方法で
シアンカチオン樹脂インク組成物5を調製した。
【0089】<実施例12> (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.フードイエロー4:1.5g (水溶性カチオン樹脂) 実施例6で合成したジアリルアミン塩酸塩の重合体の脱
塩物:3g (水溶性の有機溶剤) γ−ブチロラクトン:10g プロピレングリコール:10g (水) 超純水:75.5g まず、超純水にC.I.フードイエロー4、γ−ブチロ
ラクトン、プロピレングリコールを加えて攪拌混合し、
水溶液を調製した。ここへ実施例6で合成したジアリル
アミン塩酸塩の重合体の脱塩物を攪拌しつつ徐々に滴下
して加えた。ここへさらに濃塩酸水溶液を滴下して混合
物のpHをpH8.7に調整して、室温で2時間攪拌混
合した後、5μmのメンブランフィルターを用いて加圧
濾過して、イエローカチオン樹脂インク組成物6を調製
した。。また、アルカリ可溶性の着色剤としてC.I.
フードレッド14を1.5g用いた他は、先ほど述べた
のと同様な組成と方法でマゼンタカチオン樹脂インク組
成物6を調製した。また、アルカリ可溶性の着色剤とし
てC.I.フードブルー2を1.5g用いた他は、先ほ
ど述べたのと同様な組成と方法でシアンカチオン樹脂イ
ンク組成物6を調製した。更に、アルカリ可溶性の着色
剤としてC.I.フードブラック2を1.5g用いた他
は、先ほど述べたのと同様な組成と方法でブラックカチ
オン樹脂インク組成物2を調製した。
【0090】<実施例13> アニオン樹脂インク組成
物の調製: (アルカリ可溶性の着色剤) C.I.ダイレクトブラック17:6g (アニオン樹脂) スチレン−アクリル酸共重合体(商品名:ジョンクリル
679、Mw:7,000、酸価:200、ジョンソン
ポリマー株式会社製):1g (塩基) トリエタノールアミン:1g 水酸化ナトリウム:0.2g (水溶性の有機溶剤) グリセリン:10g 2−ピロリジノン:2g (水) 超純水:79.8g まず超純水にトリエタノールアミンと水酸化ナトリウム
を溶解させて、そこへスチレン−アクリル酸共重合体を
加え、70℃に加熱しながら撹拌して完全に溶解させ
た。ここへC.I.ダイレクトブラック17、グリセリ
ン及び2−ピロリジノンを添加して1時間撹拌混合し
た。そして5μmのメンブランフィルターを用いて加圧
濾過して、ブラックアニオン樹脂インク組成物を調製し
た。また、アルカリ可溶性の着色剤としてC.I.ダイ
レクトイエロー111を6g用いた他は、先ほど述べた
のと同様な組成と方法でイエローアニオン樹脂インク組
成物を調製した。また、アルカリ可溶性の着色剤として
C.I.ダイレクトレッド220を6g用いた他は、先
ほど述べたのと同様な組成と方法でマゼンタアニオン樹
脂インク組成物を調製した。更に、アルカリ可溶性の着
色剤としてC.I.ダイレクトブルー168を6g用い
た他は、先ほど述べたのと同様な組成と方法でシアンア
ニオン樹脂インク組成物を調製した。
【0091】<実施例14> 樹脂分散顔料インク組成
物の調製: (顔料) ファーネスブラック(C.I.ピグメントブラック
7):3g (樹脂分散剤) スチレン−アクリル酸共重合体(商品名:ジョンクリル
679、Mw:7,000、酸価:200、ジョンソン
ポリマー株式会社製):0.6g (水溶性有機溶剤) 2−プロパノール:0.06g グリセリン:11g 2−ピロリジノン:2g (塩基) トリエタノールアミン:1.31g 水酸化カリウム:0.1g (水) 超純水:81.93g まずスチレン−アクリル酸共重合体、トリエタノールア
ミン、2−プロパノール及び超純水を混合し、70℃に
加熱して完全に溶解させた。ここへファーネスブラック
を添加し、プレミキシングを約30分間行なった後、ア
イガーミル(アイガージャパン社製)を用いて、ビーズ
充填率70%、メディア径0.7mmの条件で、顔料の
平均粒子径が100nmになるまで分散を行なった。分
散後、ここへグリセリン、2−ピロリジノン、水酸化カ
リウムを添加し、メカニカルスターラーを用いて1時間
撹拌混合した。そして5μmのメンブランフィルターを
用いて加圧濾過して、樹脂分散顔料インク組成物を調製
した。
【0092】<実施例15> アニオン分散顔料インク
組成物の調製: (顔料) 酸化型カーボンブラック(商品名:マイクロジェットC
W−1、オリエント化学製):8g (水溶性有機溶剤) グリセリン:10g トリエチレングリコールモノブチルエーテル:10g (ノニオン性界面活性剤) アセチレングリコール(商品名:サーフィノール46
5、エアー プロダクツアンド ケミカルス製):1g (水) 超純水:71g まず超純水に酸性基処理カーボンブラックを加えて攪拌
混合し、分散液を得た。ここへグリセリン、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、アセチレングリコー
ルを加えて2時間室温で攪拌混合した後、5μmのメン
ブランフィルターを用いて加圧濾過して、平均粒径が7
5nmであるアニオン分散顔料インク組成物を調製し
た。
【0093】<実施例16>実施例7で調製したイエロ
ー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物1と
実施例13で調製したブラックアニオン樹脂インク組成
物とを用いて、先ほど述べた評価を行った。この組み合
わせで印刷すると、カチオン樹脂インク組成物に浸透促
進作用を持つトリエチレングリコールモノメチルエーテ
ルを用いたために、印刷物の乾燥時間が速くなって印刷
時間の短縮が図れるという効果があった。
【0094】<実施例17>実施例8で調製したイエロ
ー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物2と
実施例14で調製した樹脂分散顔料インク組成物とを用
いて、先ほど述べた評価を行った。この組み合わせで印
刷すると、カチオン樹脂インク組成物に浸透促進作用を
持つジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた
ために、印刷物の乾燥時間が速くなって印刷時間の短縮
が図れるという効果があった。
【0095】<実施例18>実施例9で調製したイエロ
ー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物3と
実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物と
を用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0096】<実施例19>実施例10で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物4
と実施例13で調製したブラックアニオン樹脂インク組
成物とを用いて、先ほど述べた評価を行った。この組み
合わせで印刷すると、カチオン樹脂インク組成物に浸透
促進作用を持つトリエチレングリコールモノメチルエー
テルを用いたために、印刷物の乾燥時間が速くなって印
刷時間の短縮が図れるという効果があった。
【0097】<実施例20>実施例11で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物5
と実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物
とを用いて、先ほど述べた評価を行った。この組み合わ
せで印刷すると、カチオン樹脂インク組成物に浸透促進
作用を持つジエチレングリコールモノブチルエーテルを
用いたために、印刷物の乾燥時間が速くなって印刷時間
の短縮が図れるという効果があった。
【0098】<実施例21>実施例12で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物6
と実施例14で調製した樹脂分散顔料インク組成物とを
用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0099】<実施例22>実施例7で調製したイエロ
ーのカチオン樹脂インク組成物1、実施例9で調製した
マゼンタのカチオン樹脂インク組成物3、実施例12で
調製したシアンのカチオン樹脂インク組成物6と実施例
15で調製した樹脂分散顔料インク組成物とを用いて、
先ほど述べた評価を行った。
【0100】<実施例23>実施例13で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのアニオン樹脂インク組成物と
実施例9で調製したブラックカチオン樹脂インク組成物
1とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0101】<実施例24>実施例13で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのアニオン樹脂インク組成物と
実施例12で調製したブラックカチオン樹脂インク組成
物2とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0102】<実施例25>濃塩酸の代りに塩酸塩タイ
プのポリアリルアミン(商品名:ダンフィックス72
3、分子量:1,000、樹脂含有量35%、日東紡績
株式会社製)を2g、超純水の添加量を48.6gとし
た他は、実施例11と同様な組成と方法で、pH10.
2のイエローカチオン樹脂インク組成物7、マゼンタカ
チオン樹脂インク組成物7及びシアンカチオン樹脂イン
ク組成物7を調製した。
【0103】<実施例26>実施例25で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物7
と実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物
とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0104】<実施例27>実施例1で合成したジアリ
ルジメチルアミノ塩酸塩の重合体の代わりに、市販品で
あるPAS−H−5L(商品名、分子量:約40、00
0 、日東紡績株式会社製)を用い、実施例7と同様な
組成と方法で、pH10.8のイエローカチオン樹脂イ
ンク組成物8、マゼンタカチオン樹脂インク組成物8及
びシアンカチオン樹脂インク組成物8を調製した。
【0105】<実施例28>実施例27で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物8
と実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物
とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0106】<実施例29>実施例2で合成したジアリ
ルメチルアミノ塩酸塩の重合体の代わりに、市販品であ
るPAS−M−1(商品名、分子量:約20、000
、日東紡績株式会社製)を用い、実施例8と同様な組
成と方法で、pH10.8のイエローカチオン樹脂イン
ク組成物9、マゼンタカチオン樹脂インク組成物9及び
シアンカチオン樹脂インク組成物9を調製した。
【0107】<実施例30>実施例29で調製したイエ
ロー、マゼンタ、シアンのカチオン樹脂インク組成物9
と実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物
とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0108】<比較例1>実施例2で合成したジアリル
メチルアミン塩酸塩の重合体を用いずに、超純水を5
9.6g用いた他は、実施例8と同様な組成と方法を用
いて、イエローインク組成物10、マゼンタインク組成
物10及びシアンインク組成物10を調製した。これら
のインク組成物と実施例15で調製したアニオン分散顔
料インク組成物とを用いて、先ほど述べた評価を行っ
た。
【0109】<比較例2>実施例6で合成したジアリル
アミン塩酸塩の重合体の脱塩物の代りに、ポリエチレン
イミン(商品名:エポミンSP−012、分子量:1,
200、株式会社日本触媒製)を用いた他は、実施例1
2と同様な組成と方法で、pHが9.0であるイエロー
インク組成物11、マゼンタインク組成物11及びシア
ンインク組成物11を調製した。これらのインク組成物
と実施例15で調製したアニオン分散顔料インク組成物
とを用いて、先ほど述べた評価を行った。
【0110】以上述べた実施例及び比較例で調製したイ
ンク組成物を上述の評価方法で評価した。そのうち、
インク組成物の環境安定性評価及びインク組成物の乾
燥目詰まり評価の結果を表1に、印刷評価の結果を表
2に示す。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
用水性インク組成物は、長期保存に対する安定性に優
れ、しかも任意の紙に記録された画像の耐水性も優れて
いる。また、本発明の印刷方法は、カチオン樹脂インク
組成物とアニオン樹脂インク組成物、あるいは樹脂分散
顔料インク組成物、あるいはアニオン分散顔料インク組
成物と組み合わせることにより、ブリードを低減させ、
印刷品位を向上させる。更に、本発明により得られるイ
ンクジェット用水性インク組成物は、インクジェット記
録方式を用いたプリンター、複写機、またはファクシミ
リ等に広く応用することが可能である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、アルカリ可溶性の着色剤、
    下記一般式(I)で表される繰り返し単位を含む水溶性
    カチオン樹脂、水よりも蒸気圧の小さい水溶性の有機溶
    剤及び水とを含むことを特徴とするインクジェット用水
    性インク組成物。 【化1】 (式中、 R1、R2は、同じであるか又は異なり、水素
    原子又は炭素数1〜3のアルキル基あるいはヒドロキシ
    アルキル基であり、Xは無機アニオンあるいは有機アニ
    オンである)
  2. 【請求項2】 少なくとも、アルカリ可溶性の着色剤、
    下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む水溶性
    カチオン樹脂、水よりも蒸気圧の小さい水溶性の有機溶
    剤及び水とを含むことを特徴とするインクジェット用水
    性インク組成物。 【化2】 (式中、R3は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル
    基あるいはヒドロキシアルキル基である)
  3. 【請求項3】 前記有機溶剤において、水溶性の樹脂溶
    剤を少なくとも1種類含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  4. 【請求項4】 水溶性カチオン樹脂の重量平均分子量が
    前記一般式(II)で表される繰り返し単位の状態で、3
    00〜20,000であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一項に記載のインクジェット用水性インク
    組成物。
  5. 【請求項5】 塩基を更に含むことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット用水性イ
    ンク組成物。
  6. 【請求項6】 pHが5〜11.5の範囲であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインク
    ジェット用水性インク組成物。
  7. 【請求項7】 炭素数1〜8の多価アルコールを更に含
    むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載
    のインクジェット用水性インク組成物。
  8. 【請求項8】 ジエチレングリコールアルキルエーテル
    又はプロピレングリコールアルキルエーテルを更に含む
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の
    インクジェット用水性インク組成物。
  9. 【請求項9】 前記一般式(I)及び前記一般式(II)
    で表される繰り返し単位を含まない水溶性カチオン樹脂
    を更に含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一
    項に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  10. 【請求項10】 少なくとも、アニオン樹脂、塩基、ア
    ルカリ可溶性の着色剤及び水とを含む水性ブラックイン
    ク組成物と、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性
    イエローインク組成物、請求項1〜9のいずれか一項に
    記載の水性マゼンタインク組成物、請求項1〜9のいず
    れか一項に記載の水性シアンインク組成物を組み合わせ
    ることを特徴とする印刷方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも、アニオン樹脂、塩基、ア
    ルカリ可溶性の着色剤及び水とを含む水性イエローイン
    ク、マゼンタインク、シアンインク組成物と、請求項1
    〜9のいずれか一項に記載の水性ブラックインク組成物
    を組み合わせることを特徴とする印刷方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも、顔料、アニオン樹脂、塩
    基及び水とを含む水性ブラックインク組成物と、請求項
    1〜9のいずれか一項に記載の水性イエローインク組成
    物、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性マゼンタ
    インク組成物、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水
    性シアンインク組成物を組み合わせることを特徴とする
    印刷方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも、顔料、アニオン樹脂、塩
    基及び水とを含む水性イエローインク、マゼンタイン
    ク、シアンインク組成物と、請求項1〜9のいずれか一
    項に記載の水性ブラックインク組成物とを組み合わせる
    ことを特徴とする印刷方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも、アニオン性基を表面に持
    つ顔料及び水とを含む水性インク組成物と、請求項1〜
    9のいずれか一項に記載の水性イエローインク組成物、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性マゼンタイン
    ク組成物、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性シ
    アンインク組成物を組み合わせることを特徴とする印刷
    方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも、アニオン性基を表面に持
    つ顔料及び水とを含む水性イエローインク、マゼンタイ
    ンク、シアンインク組成物と、請求項1〜9のいずれか
    一項に記載の水性ブラックインク組成物とを組み合わせ
    ることを特徴とする印刷方法。
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