JP2000345093A - 水系顔料分散液及び水系顔料インクの製造方法及びこれを用いた記録装置、記録物 - Google Patents

水系顔料分散液及び水系顔料インクの製造方法及びこれを用いた記録装置、記録物

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JP2000345093A
JP2000345093A JP11161294A JP16129499A JP2000345093A JP 2000345093 A JP2000345093 A JP 2000345093A JP 11161294 A JP11161294 A JP 11161294A JP 16129499 A JP16129499 A JP 16129499A JP 2000345093 A JP2000345093 A JP 2000345093A
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ink
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water
dispersion
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Masaaki Itano
雅明 板野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度条件変化によらず物性の変化及び/又は
多量の凝集異物を発生することのない分散安定な、イン
クジェットプリンタ用に好適な水系顔料分散液及び水系
顔料インクを提供する。 【解決手段】 少なくとも顔料と酸価が90以下のアル
カリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔料分散液
及び水系顔料インクを加熱処理することにより、分散安
定な水系顔料分散液及び水系顔料インクを得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法及び装置用の水系顔料インク及びその製造方法、
並びに前記水系顔料インクの原料である水系顔料分散液
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタ用インク
の着色剤として染料が用いられているが、耐光性や耐水
性等堅牢性に劣るという課題がある。これらの課題を解
決するため堅牢性に優れる顔料の利用について多々検討
されている。
【0003】しかし、顔料は染料と異なり水不溶性であ
るため、顔料を水中に微粒子状で安定に分散することが
重要であるが、この分散は必ずしも簡単ではない。
【0004】特に、顔料分散系に対する温度条件が変化
すると分散剤の顔料への吸着平衡がくずれ、これが顔料
粒子同士の相互作用に影響を及ぼし、長期の保存におい
て物性の変化及び/又は多量の凝集異物を発生すること
が多々ある。
【0005】インクジェットプリンタ用インクにとっ
て、こうした物性変化(特に、粘度の変化)及び/又は
多量の凝集異物の発生は致命的である。これらは、イン
クジェットヘッドにおける特性の変化及び/又は吐出ノ
ズルの目詰まりを起こすため、適正な印字が不可能とな
ってしまうからである。
【0006】これまで、凝集異物の対策として、例え
ば、特開平3−64376号公報では顔料インクを50
℃で100〜500時間加熱処理することにより、長期
保存下にて発生する凝集異物を予め取り除く方法が提案
されている。しかし、顔料インク分散系をこれほどの長
時間にわたって加熱すると分散系自体の劣化をも促進し
てしまうため、凝集異物を取り除くことができても、顔
料インクの全体的な物性変化(すなわち、劣化)を招い
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
課題を解決するものであり、温度条件の変化によらず物
性の変化及び/又は多量の凝集異物を発生することのな
い分散安定な、インクジェットプリンタ用に好適な水系
顔料分散液及び水系顔料インクを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の欠点
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、或る特定の水
系顔料分散液(又はそのような水系顔料分散液を使用し
て調製した水系顔料インク)を加熱処理すると、劣化を
伴わずに、温度条件変化に対して安定な水系顔料分散液
及び水系顔料インクを得ることができることを見出し
た。
【0009】本発明は、少なくとも顔料と酸価が90以
下のアルカリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔
料分散液を加熱処理することを特徴とする、水系顔料分
散液の製造方法に関する。
【0010】前記の水系顔料分散液の製造方法の好まし
い態様においては、前記加熱処理を65〜75℃の温度
で20〜50時間行う。
【0011】更に、本発明は、少なくとも顔料と酸価が
90以下のアルカリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する
水系顔料分散液を加熱処理してなることを特徴とする、
水系顔料分散液にも関する。
【0012】前記の水系顔料分散液の好ましい態様にお
いては、前記加熱処理が65〜75℃の温度で20〜5
0時間の処理である。
【0013】更にまた、本発明は、少なくとも顔料と酸
価が90以下のアルカリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有
する水系顔料インクを加熱処理することを特徴とする、
水系顔料インクの製造方法に関する。
【0014】前記の水系顔料インクの製造方法の好まし
い態様においては、前記加熱処理を65〜75℃の温度
で20〜50時間行う。
【0015】更にまた、本発明は、少なくとも顔料と酸
価が90以下のアルカリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有
する水系顔料インクを加熱処理してなることを特徴とす
る、水系顔料インクにも関する。
【0016】前記の水系顔料インクの好ましい態様にお
いては、前記加熱処理が65〜75℃の温度で20〜5
0時間の処理である。
【0017】更にまた、本発明は、インクの液滴を記録
媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方法で
あって、前記インクとして、前記の本発明による水系顔
料インクを用いることを特徴とする、インクジェット記
録方法にも関する。
【0018】更にまた、本発明は、前記の本発明による
水系顔料インクを用いる前記インクジェット記録方法に
よって記録された、記録媒体にも関する。
【0019】更にまた、本発明は、インクの液滴を記録
媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録装置で
あって、前記インクとして、前記の本発明による水系顔
料インクを用いることを特徴とする、記録装置にも関す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明による水系顔料分散液は、
少なくとも顔料と酸価が90以下のアルカリ可溶型樹脂
分散剤と水とを含有する。
【0021】本発明においては、顔料として、インクジ
ェット記録方法に通常使用されている任意の無機顔料及
び/又は有機顔料を用いることができる。無機顔料とし
ては、例えば、酸化チタン及び酸化鉄に加え、コンタク
ト法、ファーネスト法、又はサーマル法などの公知の方
法によって製造されたカーボンブラックを利用すること
ができる。また、有機顔料としては、例えば、アゾ顔料
(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、又はキ
レートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フ
タロシアニン顔料、ベリレン顔料、ベリノン顔料、アン
トラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔
料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、又はキ
ノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性
染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔
料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを利用するこ
とができる。
【0022】特に具体例としては、イエロー顔料とし
て、C.I.ピグメントイエロー74、109、11
0、138、マゼンタ顔料として、C.I.ピグメント
レッド122、202、209、シアン顔料として、
C.I.ピグメントブルー15:3、60、ブラック顔
料として、C.I.ピグメントブラック7、オレンジ顔
料として、C.I.ピグメントオレンジ36、43、グ
リーン顔料として、C.I.ピグメントグリーン7、3
6等を用いることができる。
【0023】上記顔料のインク中における濃度は、0.
1〜10重量%が好ましい。
【0024】顔料の粒径は、累積平均径が好ましくは2
0nm〜250nmであり、より好ましくは50nm〜
200nmである。
【0025】分散剤としては、前記のとおり、酸価が9
0以下のアルカリ可溶型樹脂分散剤を用いる。ここで、
「酸価」とは、アルカリ可溶型樹脂分散剤中に含まれる
遊離脂肪酸1gを中和するのに必要な水酸化カリウムの
mg数をいう。本発明で用いるアルカリ可溶型樹脂分散
剤の酸価は、好ましくは70以下、より好ましくは60
以下である。酸価が90を越えるアルカリ可溶型樹脂分
散剤を用いると、加熱処理時に分散破壊を起こすことが
ある。
【0026】アルカリ可溶型樹脂分散剤は、アルカリ性
条件下で水溶性を示す任意の樹脂分散剤を意味する。本
発明で用いることのできるアルカリ可溶型樹脂分散剤と
しては、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共
重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ア
クリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体などの
アクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチ
レン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸
アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−
メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−
メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエス
テル共重合体などのスチレン−アクリル酸樹脂;スチレ
ン−マレイン酸;スチレン−無水マレイン酸を挙げるこ
とができる。これらの共重合体の重量平均分子量は、好
ましくは3,000〜30,000、より好ましくは
5,000〜15,000である。
【0027】また、分散剤として好ましい界面活性剤の
例としては、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸
塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルス
ルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥
珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステ
ル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類などの陰イオン
界面活性剤;脂肪酸アミン塩、第四アンモニウム塩、ス
ルホニウム塩、ホスホニウムなどのカチオン界面活性
剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエ
ステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエス
テル類などのノニオン性界面活性剤などを挙げることが
できる。
【0028】これらの分散剤の添加量は、顔料1重量%
に対して、好ましくは0.06〜3重量%の範囲、より
好ましくは0.125〜3重量%の範囲である。
【0029】本発明による水系顔料分散液は、例えば、
以下の方法によって調製することができる。
【0030】最初に、顔料と界面活性剤との比率を決定
する。それは、顔料と水との混合物をビーズミルにて分
散しながら、界面活性剤を10%程度の濃度で含む水溶
液を徐々に添加して、粒径が小さくなると同時に最も粘
度の低くなった比率に決定する。なお、ビーズミルで分
散する場合に、泡の発生を抑制するために少量の消泡剤
を添加するのが好ましい。
【0031】顔料と界面活性剤の比率を決定した後、顔
料と界面活性剤と水との混合物を分散機で分散する。分
散機としては、例えば、微細オリフィス内で超高速に加
速して顔料同士を衝突させ分散するナノマイザー(ナノ
マイザー株式会社製)等を使用することができる。こう
して得られた分散液に、前記のアルカリ可溶型樹脂分散
剤を当量の中和剤(例えば、アルカノールアミン)で中
和した水溶液を加え、約20〜40時間にわたり室温
(25℃)付近にて撹拌する。顔料とアルカリ可溶型樹
脂分散剤との比率(アルカリ可溶型樹脂分散剤/顔料)
は、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは15〜
25重量%であることができる。こうして得られた水系
顔料分散液を加熱処理することにより、優れた分散安定
性を有する本発明の水系顔料分散液を得ることができ
る。
【0032】加熱処理の加熱温度は、好ましくは65〜
75℃、より好ましくは68〜72℃であり、加熱時間
は、好ましくは20〜50時間、より好ましくは25〜
35時間である。加熱温度が65℃よりも低いと安定化
が不充分となることがあり、75℃を越えると、分散破
壊を起こすことがある。また、加熱時間が20時間未満
であると安定化が不充分となることがあり、50時間を
越えると、分散破壊を起こすことがある。
【0033】こうして得られた本発明による水系顔料分
散液に、後記インク組成分(例えば、湿潤剤、界面活性
剤、pH調整剤、防腐/防カビ剤等)を加え、1〜3時
間にわたり、20〜30℃にて撹拌することにより、本
発明による水系顔料インクを得ることができる。
【0034】本発明のインク組成分としては、その湿潤
剤を含んでなるのが好ましい。湿潤剤の好ましい例とし
ては、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチ
レングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チ
オグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、尿素、
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられ、特
にエチレンオキサイド基を有するものが好ましく、ジエ
チレングリコールが最も好ましい。更に、これらの湿潤
剤に加えて、低沸点有機溶剤を更に添加するのが好まし
い。低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert
−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどが
挙げられる。特に一価アルコールが好ましい。
【0035】これらの湿潤剤の添加量はインクの0.5
〜40重量%、好ましくは2〜20重量%の範囲が適当
である。また、低沸点有機溶剤の添加量はインクの0.
5〜10重量%、好ましくは1.5〜6重量%の範囲が
適当である。
【0036】本発明のインクは、界面活性剤を含むこと
ができる。好ましい界面活性剤の例としては、アニオン
性界面活性剤(例えばドデシルベンゼルスルホン酸ナト
リウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、
ノニオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミドなど)を挙げることができ、これらを単独又は
二種以上を混合して用いることができる。また、アセチ
レングリコール〔オレフィンY、並びにサーフィノール
82、104、440、465、485、及びTG(い
ずれもAir Productsand Chemic
als Inc.製)〕系界面活性剤を用いることも可
能である。
【0037】また、本発明においては、水系顔料分散液
に対して前記の加熱処理を実施しない未加熱処理水系顔
料分散液を用いて、前記インク組成分を加え、1〜3時
間にわたり、20〜30℃にて撹拌することにより、水
系顔料インクを調製し、その後で、前記本発明水系顔料
分散液と同様の加熱処理を行うことにより、本発明の水
系顔料インクを得ることができる。すなわち、前記の未
加熱処理水系顔料インクに対する加熱処理の加熱温度
は、好ましくは65〜75℃、より好ましくは68〜7
2℃であり、加熱時間は、好ましくは20〜50時間、
より好ましくは25〜35時間である。
【0038】前記加熱処理を実施した水系顔料分散液か
ら水系顔料インクとする場合、あるいは未加熱処理水系
顔料分散液を用いて調製した水系顔料インクに対して前
記加熱処理を実施した水系顔料インクの場合のいずれに
おいても、水系顔料インクの調製後に、金属フィルタ
ー、メンブレンフィルター等を用いた減圧/加圧濾過や
遠心分離機による遠心濾過を行い、粗大粒子、異物(ほ
こり・ごみ)等を除去するのが好ましい。
【0039】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。以下の実施例において、%は、特に断らない限り、
重量%である。
【0040】(実施例1) 《水系顔料分散液の調製》以下の組成分を用いた。
【0041】 カーボンブラックMA7(三菱化成株式会社製) 20% ポリオキシエチレンアセチルエーテル(日光ケミカルズ製) 5% 消泡剤(サーフィノール440 1%水溶液 Air Products a nd Chemicals Inc.製) 30% 純水 45% 上記の各配合成分を撹拌下で混合した後、ナノマイザー
にて分散した。次に、アルカリ可溶型樹脂分散剤〔スチ
レン−アクリル酸共重合体(酸価=60)〕を当量のト
リエタノールアミンで純水に20%濃度で溶解した水溶
液を、前記の分散液に、アルカリ可溶型樹脂分散剤の濃
度が15%になる量で加え、30時間室温(25℃)に
て撹拌した後、70℃の温度で20時間加熱処理し、遠
心分離機による遠心濾過を行って粗大粒子やごみを除去
して、水系顔料分散液を得た。
【0042】(実施例2) 《水系顔料インクの調製》実施例1で調製した未加熱処
理水系顔料分散液を用い、以下に記載のその他のインク
組成分を加えた。
【0043】 その他のインク組成分: グリセリン 20% トリエタノールアミン 0.5% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 10% オルフィンE1010(日信化学株式会社製) 1% ベンゾトリアゾール 0.05% 純水 48.45% 実施例1で調製した未加熱処理水系顔料分散液に、上記
のその他のインク組成分を加え、1時間程度室温(25
℃)にて撹拌した後、そのインクを70℃の温度で20
時間加熱処理し、5μmのメンブランフィルターで加圧
濾過を行い粗大粒子やごみを除去して、水系顔料インク
を得た。
【0044】(実施例3〜8及び比較例1〜4)下記の
表1及び表2に記載の組成分を用い、その他実施例3〜
8及び比較例1〜4の水系顔料分散液、水系顔料インク
を上記実施例1及び2に準じて得た。なお、下記の表1
及び表2には、実施例1及び2も併せて記載した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】(水系顔料分散液及び水系顔料インク評
価)上記各水系顔料分散液及び水系顔料インクについ
て、以下の評価を行った。
【0048】(1)保存安定性 各水系顔料分散液及び水系顔料インクを加温条件下(6
0℃)にて6日間放置した後の粘度変化を以下の3段階
で評価し、その結果を表3に示す。
【0049】放置前の粘度(20℃)との変化量につい
て以下の基準にて判断した。 A:粘度変化量0.2mPa・s未満。 B:粘度変化量0.2mPa・s以上0.5mPa・s
未満。 C:粘度変化量0.5mPa・s以上。
【0050】(2)吐出安定性 各水系インクを加温条件(60℃)下にて6日間放置し
た後の吐出安定性、及び室温(25℃)下で6ヶ月放置
した後の吐出安定性を評価し、その結果を表3に示す。
【0051】表1の水系顔料分散液については、表2の
インク組成分を加え、その後の加熱処理はなしで、実施
例2に準じて得た水系顔料インクについて評価を行っ
た。
【0052】評価機としてMJ8000C〔セイコーエ
プソン(株)製〕を用い、そのインクカートリッジに上
記各インクを充填し、実際に印字操作を行った。印字操
作は、キャラクターとグラフィックが混在するパターン
をA4紙に連続1000枚印字するものである。
【0053】評価判断として、その印字の間での曲がり
や抜けの発生を観察し、それが発生する毎にクリーニン
グ操作を行って回復させ、そのクリーニング回数をもっ
て吐出安定性を判断した。評価判断は以下の基準とし
た。 評価A:曲がり及び抜け回復クリーニング回数2回以
内。 評価B:曲がり及び抜け回復クリーニング回数3回以
上。 評価C:曲がり及び抜け回復せず(多量の凝集異物発
生)。
【0054】以上の評価結果は表3に示されるとおりで
あった。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、特定の水系顔料分散液
(又はその特定の水系顔料分散液から調製した特定の水
系顔料インク)を加熱処理することにより、劣化を伴わ
ずに、温度条件変化に対して安定な水系顔料分散液及び
水系顔料インクを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA02 BA53 BA55 BA60 4J037 AA02 AA15 AA22 AA30 CB28 CC16 CC17 DD05 DD24 EE08 EE25 EE28 EE43 EE47 FF15 FF22 FF25 4J039 AD03 AD08 AD09 AD10 AD11 AD14 BA04 BA13 BA35 BA37 BC17 BC39 BC60 BE01 BE22 CA06 DA02 EA15 EA16 EA17 EA19 EA20 EA21 EA41 EA44 GA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料と酸価が90以下のアル
    カリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔料分散液
    を加熱処理することを特徴とする、水系顔料分散液の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱処理を65〜75℃の温度で2
    0〜50時間行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも顔料と酸価が90以下のアル
    カリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔料分散液
    を加熱処理してなることを特徴とする、水系顔料分散
    液。
  4. 【請求項4】 前記加熱処理が65〜75℃の温度で2
    0〜50時間の処理である、請求項3に記載の水系顔料
    分散液。
  5. 【請求項5】 少なくとも顔料と酸価が90以下のアル
    カリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔料インク
    を加熱処理することを特徴とする、水系顔料インクの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱処理を65〜75℃の温度で2
    0〜50時間行う、請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも顔料と酸価が90以下のアル
    カリ可溶型樹脂分散剤と水とを含有する水系顔料インク
    を加熱処理してなることを特徴とする、水系顔料イン
    ク。
  8. 【請求項8】 前記加熱処理が65〜75℃の温度で2
    0〜50時間の処理である、請求項7に記載の水系顔料
    インク。
  9. 【請求項9】 インクの液滴を記録媒体に付着させて記
    録を行うインクジェット記録方法であって、前記インク
    として、請求項3又は7に記載の水系顔料分散液又は水
    系顔料インクを用いることを特徴とする、インクジェッ
    ト記録方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の記録方法によって記
    録された、記録物。
  11. 【請求項11】 インクの液滴を記録媒体に付着させて
    記録を行うインクジェット記録装置であって、前記イン
    クとして、請求項3又は7に記載のインクを用いること
    を特徴とする、記録装置。
JP11161294A 1999-06-08 1999-06-08 水系顔料分散液及び水系顔料インクの製造方法及びこれを用いた記録装置、記録物 Withdrawn JP2000345093A (ja)

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