JPH10124849A - 架橋性水分散ラテックスを含有する磁気記録媒体 - Google Patents

架橋性水分散ラテックスを含有する磁気記録媒体

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JPH10124849A
JPH10124849A JP9199482A JP19948297A JPH10124849A JP H10124849 A JPH10124849 A JP H10124849A JP 9199482 A JP9199482 A JP 9199482A JP 19948297 A JP19948297 A JP 19948297A JP H10124849 A JPH10124849 A JP H10124849A
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JP9199482A
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Hirokazu Koyama
博和 小山
Toshiaki Shibue
俊明 渋江
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤系の磁気記録層を設けても透明性、接着
性、導電性が劣化しない水系の接着層、導電層をもった
磁気記録媒体の提供。 【解決手段】 ポリエステル支持体上に有機溶剤で塗設
される磁気記録層を少なくとも一層有する磁気記録媒体
において、内部架橋された水分散ラテックス粒子を含有
する層を少なくとも一層有することを特徴とする磁気記
録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体に関す
る。詳しくは、溶剤系の磁気記録層を設けても透明性、
接着性、導電性が劣化しない水系の接着層、導電層をも
った磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル支持体上に溶剤系の磁気記
録層を設ける場合、その接着層(以下下引層とも言う)
や導電層として溶剤系の加工をなされることが多い。ま
た、作業環境及び防爆設備が不要であるとの観点から、
これらの接着層や導電層に水溶性又は水分散性樹脂を用
いることが望まれる。水溶性或いは水分散性樹脂として
はポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系
共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合
体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体などを
あげることができる。こうした技術は、例えば水系のポ
リエステルについては特開平3−249640号に、ビ
ニリデン共重合体については特開平3−109545号
や特開平4−184431号等に開示されている。
【0003】しかしながら、こうした水系の接着層や導
電層を設けたところに溶剤系の磁気記録層を設けると、
透明性、接着性、導電性などの劣化を生じることがあっ
た。これらの改善としては、架橋剤の利用が考えられる
が、架橋剤による架橋だけでは十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
よりなされたものであり、その目的は、溶剤系の磁気記
録層を設けても透明性、接着性、導電性が劣化しない水
系の接着層、導電層をもった磁気記録媒体を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0006】(1) ポリエステル支持体上に有機溶剤
で塗設される磁気記録層を少なくとも一層有する磁気記
録媒体において、内部架橋された水分散ラテックス粒子
を含有する層を少なくとも一層有することを特徴とする
磁気記録媒体。
【0007】(2) 内部架橋された水分散ラテックス
粒子を含有する層が支持体に隣接する層であることを特
徴とする前記1記載の磁気記録媒体。
【0008】(3) 内部架橋された水分散ラテックス
粒子を含有する層が導電性を有する層であることを特徴
とする前記1又は2記載の磁気記録媒体。
【0009】(4) 内部架橋された水分散ラテックス
粒子の内部架橋がジビニルベンゼン又はメチレンビスア
クリルアミドによる架橋であることを特徴とする前記
1、2又は3記載の磁気記録媒体。
【0010】以下に本発明について詳述する。本発明の
内部架橋された水分散ラテックスとは、2つ以上の反応
性基を有するモノマーを含有させて重合した水分散ラテ
ックスのことである。2つ以上の反応性基を有するモノ
マーとしてはとくに限定はされないが、メチレンビスア
クリルアミド又はジビニルベンゼンが好ましい。また、
接着性、耐傷性などの、その他の塗膜物性の観点から、
他のモノマーを併用することが好ましく、併用するモノ
マーとしては、例えばスチレン、スチレン誘導体、アク
リル酸、メタクリル酸、アルキルアクリレート、アルキ
ルメタクリレート、オレフィン誘導体、ハロゲン化エチ
レン誘導体、ビニルエステル誘導体、アクリロニトリ
ル、塩化ビニリデン等をあげることができる。なお、2
つ以上の反応性基をもったモノマーは少なくとも2モル
%含有されるのが好ましく、特に5モル%以上が好まし
い。また、合成の安定性から50モル%以下が好まし
く、5モル%以上30モル%以下がより好ましい。
【0011】本発明の接着層、導電性層は磁性層を設け
る逆の側に設ける場合でも、フィルムを巻き取った際
の、磁性層の残溶媒の影響を防止できるため有効である
が、特に、支持体と磁性層の間にくる層に適用した場合
が最も有効である。
【0012】本発明の導電性層に含まれる導電性材料は
特に制限はないが、金属酸化物を主成分とすることが好
ましい。
【0013】金属酸化物の例としては、Nb25+xのよ
うな酸素過剰な酸化物、RhO2-x、Ir23-x等の酸
素欠損酸化物、或いはNi(OH)xのような不定比水
酸化物、HfO2、ThO2、ZrO2、CeO2、Zn
O、TiO2、SnO2、Al23、In23、Si
2、MgO、BaO、MoO2、V25等、或はこれら
の複合酸化物が好ましく、特にZnO、TiO2及びS
nO2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えば
ZnOに対してはAl、In等の添加、TiO2に対し
てはNb、Ta等の添加、又SnO2に対しては、S
b、Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これ
ら異種原子の添加量は0.01mol%〜25mol%
の範囲が好ましいが、0.1mol%〜15mol%の
範囲が特に好ましい。
【0014】金属酸化物の粒子サイズは特に制限はない
が、1次粒子の大きさが10μm以下が好ましく、更に
好ましくは5μm以下、特に1μm以下が好ましい。
【0015】粒子サイズに関しては、沈降法、レーザー
回折法などによる粒度分布計の測定により求められた平
均粒子径を採用するのが好ましいが、電子顕微鏡写真よ
り粒子径を決定してもよい。しかし電子顕微鏡を採用し
た場合には、視野内において高次構造を形成している場
合には、高次構造の単位で計測する。
【0016】金属酸化物粒子のバインダーに対する添加
量は特に制限はないが、50vol%以下が好ましく、
更に好ましくは40vol%以下、更には30vol%
以下が好適である。
【0017】また、これらの金属酸化物粒子の体積抵抗
率は1010Ωcm以下好ましくは107Ωcm特に105
Ωcm以下であることが好ましい。
【0018】体積抵抗率の値に関しては、大きな単結晶
の得られる酸化物の場合には、単結晶の体積固有抵抗の
値を意味し、大きな単結晶の得られない場合は、粉体を
成形して得られた焼結体の体積固有抵抗を意味する。こ
れらの値が未知の場合には、粉体の状態で一定圧力をか
けて得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値
を採用する。一定圧力については、特に制限をしない
が、好ましくは10kg/cm2以上の圧力が良く、更
に好ましくは、100kg/cm2以上の圧力をかけて
成形した材料の体積固有抵抗を102で除した値を採用
する。一般に粉体にかけられた圧力とその成形体の体積
固有抵抗に関しては、圧力が高くなると、体積固有抵抗
が低くなる傾向にある。しかし、静水圧加圧装置で3t
/cm2の等方圧をかけた場合でも、単結晶で得られる
体積固有抵抗値よりも低い値は得られず、100倍程度
高い値となる。ゆえに、粉体の状態で一定圧力をかけて
得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値を採
用する。
【0019】本発明の接着層、導電性層は硬膜剤を併用
しても良い。使用できる硬膜剤としては、アルデヒド系
化合物類、ケトン化合物類、反応性のハロゲンを有する
化合物類、反応性のオレフィンを持つ化合物類、N−ヒ
ドロキシメチルフタルイミド、N−メチロール化合物、
イソシアナート類、アジリジン化合物類、酸誘導体類、
エポキシ化合物類、ハロゲンカルボキシアルデヒド類及
び無機化合物系硬膜剤を挙げることができる。
【0020】次に、磁気記録層について説明する。本発
明の磁気記録層に用いられる磁性体微粉末としては、金
属磁性体粉末、酸化鉄磁性体粉末、Coドープ酸化鉄磁
性体粉末、二酸化クロム磁性体粉末、バリウムフェライ
ト磁性体粉末などが使用できる。これらの磁性体粉末の
製法は既知であり、本発明で用いられる磁性体粉末につ
いても公知の方法に従って製造することができる。
【0021】磁性体粉末の形状・サイズは特に制限はな
く、広く用いることができる。形状としては針状、米粒
状、球状、立方体状、板状など何れの形状を有するもの
であってもよいが、針状、板状であることが電磁変換特
性上好ましい。結晶子サイズ、比表面積ともにとくに制
限はない。磁性体粉末は表面処理されたものであっても
よい。例えば、チタン、珪素、アルミニウムなどの元素
を含む物質で表面処理されたものでもよいし、カルボン
酸、スルホン酸、硫酸エステル、ホスホン酸、燐酸エス
テル、ベンゾトリアゾールなどの含チッ素複素環をもつ
吸着性化合物のような有機化合物で処理されていてもよ
い。磁性体粉末のpHも特に制限はないが、5〜10の
範囲にあるのが好ましい。
【0022】実用的には、磁性体粉末の塗設量は0.0
01〜3g/m2であり、より好ましくは0.01〜1
g/m2である。
【0023】本発明の磁気記録層に使用する有機溶剤と
しては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、テ
トラヒドロフラン等のケトン系;メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサノー
ルなどのアルコール系:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル
系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコー
ルジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、
ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレンなどの
タール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エ
チレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレ
ンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水
素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン等を
挙げることができ、これらを単独又は2種以上を混合し
て使用することができる。
【0024】磁気記録層に用いるバインダーとしては、
従来、磁気記録媒体用として使用されている公知の熱可
塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その他の
反応型樹脂及びこれらの混合物を使用することができ
る。
【0025】熱可塑性樹脂は、ガラス転移点Tgが−4
0℃〜150℃、好ましくは60℃〜120℃であるも
のであり、重量平均分子量は10,000〜300,0
00であるものが好ましく、更に好ましくは、重量平均
分子量が50,000〜200,000のものである。
【0026】本発明における磁気記録層のバインダーは
セルロースエステルを主成分とすることが好ましく、具
体的には、セルロースジアセテート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート
等のセルロースアセテート系;硝酸セルロース;硫酸セ
ルロース、及びそれらの混合エステル等があり、好まし
くはセルロースジアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、特に
はセルロースジアセテートである。
【0027】バインダーは硬膜しても良い。使用できる
硬膜剤としては、アルデヒド系化合物類、ケトン化合物
類、反応性のハロゲンを有する化合物類、反応性のオレ
フィンを持つ化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイ
ミド、N−メチロール化合物、イソシアナート類、アジ
リジン化合物類、酸誘導体類、エポキシ化合物類、ハロ
ゲンカルボキシアルデヒド類及び無機化系硬膜剤を挙げ
ることができる。
【0028】硬膜剤は、通常、バインダーに対して0.
01〜30重量%用いられ、好ましくは0.05〜20
重量%である。
【0029】磁性体粉末は、必要に応じ溶剤を用いて結
合剤中に分散され、塗布液が形成される。磁性体粉末の
分散にはボールミル、ホモミキサー、サンドミルなどを
用いることができる。この場合、磁性体粒子を破損する
ことなく、できるだけ磁性体粒子一個一個をバラバラに
して分散することが好ましい。
【0030】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、磁性体粉末1重量部に対して1〜20
重量部用いるのが好ましい。更には好ましくは、磁性体
粉末1重量部に対して2〜15重量部である。また、溶
剤は塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0031】磁気記録層の厚みは、0.1〜10μmが
好ましく、より好ましくは0.2〜5μm、更に好まし
くは0.5〜3μmである。
【0032】磁気記録層を形成する塗布液には、磁気記
録層に、潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨
粍特性向上などの機能を持たせるために、潤滑剤、帯電
防止剤など種々の添加剤を添加することができる。ま
た、塗布液には他に、例えば、磁気記録層に柔軟性を与
えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散を助け
るために分散剤を、磁気ヘッドの目づまりを防止するた
めの研磨剤を添加することができる。
【0033】必要に応じて磁気記録層に隣接する最外層
に保護層を設けて耐傷性を向上させても良い。耐傷性の
付与のためには、一般的に滑り剤として知られる化合物
を用いることができるが、好ましくは高級脂肪酸エステ
ルが挙げられる。また、磁気記録層をストライプ状に設
ける場合、この上に磁性体を含有しない透明なポリマー
層を設けて、磁気記録層による段差をなくしても良い。
この場合、この透明なポリマー層に上記の各種の機能を
持たせてもよい。
【0034】次に、本発明に係るポリエステル支持体に
ついて説明する。
【0035】本発明の支持体はジカルボン酸成分とジオ
ール成分を主要な構成成分とするポリエステルである。
【0036】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニル
ケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸な
どを挙げることができる。また、ジオール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、9,
9−ビス(4,4′−ジ−β−ヒドロキシエチル)フル
オレン、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオールなどを挙
げることができる。これらを主要な構成成分とするポリ
エステルの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性など
の点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸及び
/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分
として、エチレングリコール及び/又は1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエス
テルが好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テレフタル
酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリ
コールからなるポリエステル及びこれらのポリエステル
の二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステ
ルが好ましい。ポリエステルに対してエチレンテレフタ
レートユニット及び/又はエチレン−2,6−ナフタレ
ートユニットが70重量%以上含有されていると、透明
性、機械的強度、寸法安定性などに高度に優れたフィル
ムが得られる。
【0037】本発明に係るポリエステルフィルムを構成
するポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で
あれば、更に他の共重合成分が共重合されていても良い
し、他のポリエステルが混合されていても良い。これら
の例としては、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール
成分、又はポリエステルを挙げることができる。
【0038】本発明のポリエステルフィルムの厚みは特
に限定がある訳ではないが、20〜125μm、特に4
0〜90μmであることが好ましい。
【0039】本発明のポリエステルフィルムのガラス転
移点Tgは、60℃以上が好ましく、更に70℃以上1
50℃以下が好ましい。Tgは示差走査熱量計で測定す
ることによって求められる。Tgがこの範囲にあること
で、現像処理機の乾燥工程でのフィルムが変形がなく、
現像処理後の巻きぐせカールの小さい感光材料が得られ
る。
【0040】次に、本発明のポリエステルフィルムの製
造方法について説明するが、特に限定される訳ではな
い。
【0041】未延伸シートを得る方法及び縦方向に一軸
延伸する方法は、従来公知の方法で行うことができる。
例えば、原料のポリエステルをペレット状に成型し、熱
風乾燥又は真空乾燥した後、溶融押出し、Tダイよりシ
ート状に押出して、静電印加法などにより冷却ドラムに
密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得る。次い
で、得られた未延伸シートを複数のロール群及び/又は
赤外線ヒーターなどの加熱装置を介してポリエステルの
TgからTg+100℃の範囲内に加熱し、一段又は多
段縦延伸する方法である。延伸倍率は、通常2.5倍〜
6倍の範囲で、続く横延伸が可能な範囲とする必要があ
る。
【0042】上記の様にして得られた縦方向に一軸延伸
されたポリエステルフィルムを、Tg〜Tm(融点)−
20℃の温度範囲内で、横延伸し、次いで熱固定する。
横延伸倍率は通常3〜6倍であり、また、縦、横延伸倍
率の比は、得られた二軸延伸フィルムの物性を測定し、
好ましい特性を有するように適宜調整する。一般には巾
方向と長手方向の物性をバランスさせることが好ましい
が、使用目的に応じて変化させても良い。この時、2つ
以上に分割された延伸領域で温度差を1〜50℃の範囲
で順次昇温しながら横延伸すると巾方向の物性の分布が
低減でき好ましい。更に横延伸後、フィルムを、その最
終横延伸温度以下でTg−40℃以上の範囲に0.01
〜5分間保持すると巾方向の物性の分布が更に低減でき
好ましい。
【0043】熱固定は、その最終横延伸温度より高温
で、Tm−20℃以下の温度範囲内で通常0.5〜30
0秒間熱固定する。この際、2つ以上に分割された領域
で温度差を1〜100℃の範囲で順次昇温しながら熱固
定することが好ましい。
【0044】熱固定されたフィルムは通常Tg以下まで
冷却され、フィルム両端のクリップ把持部分をカットし
巻き取られる。この際、最終熱固定温度以下、Tg以上
の温度範囲内で、巾方向及び/又は長手方向に0.1〜
10%弛緩処理することが好ましい。また、冷却は、最
終熱固定温度からTgまでを、毎秒100℃以下の冷却
速度で徐冷することが好ましい。
【0045】これら熱固定条件、冷却、弛緩処理条件の
より最適な条件は、フィルムを構成するポリエステルに
より異なるので、得られた二軸延伸フィルムの物性を測
定し、好ましい特性を有するように適宜調整することに
より決定すればよい。
【0046】ポリエステルフィルムについては、巻癖を
低減するため種々の方法がとられる。例えば特開昭51
−16358号に記載されている様に、ポリエステルフ
ィルムのガラス転移点Tgを30℃乃至5℃下回る温度
で熱処理する方法がある。又、特開平1−131550
号には、逐次2軸延伸工程において、縦延伸と横延伸の
間でフィルム表裏に温度勾配をつけることで結晶性、配
向性の差を持たせて永久カールをつける方法が記載され
ている。又、製品として巻き取るときにカールと逆向き
に巻き取り製品貯蔵時につく経時カールと相殺する方法
や、延伸時に温度差を持たせて製膜したポリエステルフ
ィルムをガラス転移点以下50℃以上の温度で熱処理す
る方法も知られている。熱処理で効果的に巻癖が付きに
くくなる支持体は、ガラス転移点が90℃以上200℃
以下のポリエステルである。これは、この熱処理の効果
がガラス転移点を越える温度にさらされると消失するた
め、一般ユーザーが使用する際にさらされる最も高温
(夏季の車中の温度、80℃を越える場合もある。)を
基準として、90℃以上のガラス転移点を有することが
必要だからである。又、透明性を有しガラス転移点20
0℃を越える汎用ポリエステルフィルムは今のところ存
在しない。このようなポリエステルとして特に好ましい
ものはポリエチレンナフタレートを主成分とする支持体
である。該支持体は、ポリエチレンテレフタレート若し
くはその共重合物からなるフィルム又はこれらを原料と
する組成物からなるフィルムである。該支持体は、2軸
延伸後、熱固定処理して用いるのが好ましく、必要によ
り熱弛緩させてもよい。
【0047】この場合、熱処理は、50℃以上、ガラス
転移点温度以下の温度で0.1時間以上1500時間以
下行うことが必要である。このうち特に好ましい熱処理
方法は、例えば、ポリエチレンナフタレートの場合はT
gが約120℃であり、従って119℃以下の温度で
0.2〜72時間熱処理することが好ましく、更に好ま
しいのは115℃以下で24時間程度熱処理することで
ある。特に短時間で熱処理をするために、Tg以上に一
度昇温し、Tg近辺で徐々に冷却することが非常に効率
的で好ましい。ポリエチレンナフタレートの場合、一例
として、一度130℃以上200℃の間の温度に保った
後125℃まで冷却し、その後100℃まで40分間で
徐冷することで熱処理時間を著しく短縮できる。このよ
うな熱処理を行った支持体を示差熱分析計で測定する
と、Tg近傍に吸熱ピークが出現し、この吸熱ピークが
大きいほど巻癖は付きにくい。又、100mcal/g
以上、更には200mcal/g以上となるように熱処
理するのが好ましい。
【0048】また、本発明に係るポリエステルフィルム
支持体は、その表面が疎水性であるため通常はこれらの
下引層のみならず、各種表面処理を予め行うことによっ
てその接着性を補っている。このような表面処理とは、
コロナ放電処理、火陥処理、紫外線処理、高周波処理、
グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理など
の表面活性化処理の他、レゾルシン、フェノール類、ア
ルカリ、アミン、トリクロル酢酸などの薬品でエッチン
グ処理する方法が挙げられる。
【0049】表面活性化処理のうち、コロナ放電処理
は、最もよく知られている方法であり、従来公知の何れ
の方法、例えば特公昭48−5043号、同47−51
905号、特開昭47−28067号、同49−837
69号、同51−41770号、同51−131576
号等に開示された方法により達成することができる。
【0050】放電周波数は50Hz〜5000kHz、
好ましくは5kHz〜数100kHzが適当である。放
電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ被
処理物にピンホールが生じ、好ましくない。また周波数
が高すぎると、インピーダンスマッチングのための特別
な装置が必要となり、装置の価格が大となり、好ましく
ない。被処理物の処理強度に関しては、通常のポリエス
テル、ポリオレフィン等のプラスチックフィルムの濡れ
性改良のためには、0.001KV・A・分/m2〜5
KV・A・分/m2、好ましくは0.01KV・A・分
/m2〜1KV・A・分/m2、が適当である。電極と誘
電体ロールのギャップクリアランスは0.5〜2.5m
m、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。
【0051】多くの場合、最も効果的な表面処理である
グロー放電処理は、従来知られている何れの方法、例え
ば特公昭35−7578号、同36−10336号、同
45−22004号、同45−22005号、同45−
24040号、同46−43480号、米国特許3,0
57,792号、同3,057,795号、同3,17
9,482号、同3,288,638号、同3,30
9,299号、同3,424,735号、同3,46
2,335号、同3,475,307号、同3,76
1,299号、英国特許997,093号、特開昭53
−129262号等を用いることができる。グロー放電
処理条件は、一般に圧力は0.005〜20Torr、
好ましくは0.02〜2Torrが適当である。圧力が
低すぎると表面処理効果が低下し、また圧力が高すぎる
と過大電流が流れ、スパークが起こりやすく、危険でも
あるし、被処理物を破壊する恐れもある。放電は、真空
タンク中で1対以上の空間を置いて配置された金属板或
いは金属棒間に高電圧を印加することにより生じる。こ
の電圧は、雰囲気気体の組成、圧力により色々な値をと
り得るものであるが、通常上記圧力範囲内では、500
〜5000Vの間で安定な定常グロー放電が起こる。接
着性を向上せしめるのに特に好適な電圧範囲は、200
0〜4000Vである。また、放電周波数として、従来
技術に見られるように、直流から数1000MHz、好
ましくは50Hz〜20MHzが適当である。放電処理
強度に関しては、所望の接着性能が得られることから
0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2、好
ましくは0.15KV・A・分/m2〜1KV・A・分
/m2、が適当である。
【0052】近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
(以下、単に感光材料ともいう)は、撮影(画像露光)
後の現像処理や印画紙へのプリントをより効率よく高精
度で行うために、撮影条件の情報等をハロゲン化銀カラ
ー感光材料に記録しておいて有効利用しようとする提案
がある。
【0053】米国特許4,947,196号及び国際公
開特許90/04254号には、写真フィルムの裏面に
磁気記録を可能とする磁性体粒子を含有した磁性層を有
するロール状フィルム及び磁気ヘッドを有する撮影用カ
メラが開示されている。上記改良技術によれば、磁性層
に感光材料の種類やメーカー等の識別情報、撮影時の条
件に係わる情報、顧客に関する情報、プリント条件に係
わる情報、プリント焼き増しの条件に係わる情報などを
フィルム上で磁気的に入/出力することにより、プリン
ト品質の向上、プリント作業の効率化、ラボ事務処理の
効率化等をはかることが可能となる。
【0054】即ち、支持体の一方の側に磁気記録媒体
を、他方の側に写真構成層を設けて磁気情報と光学的画
像情報を併せ持った画期的な記録媒体と言える。本発明
においても、磁気記録層を設けた、反対側の面に写真構
成層を設けてもよい。
【0055】写真構成層を設けた場合、用いられるハロ
ゲン化銀乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー
(RD)No.17643、22〜23頁(1978年
12月)“I.乳剤製造(Emulsion prep
ara−tion andtypes)”及び同(R
D)No.18716、648頁、グラフキデ著『写真
の物理と化学』ポールモンテル社刊(P.Glafki
des,Chemicet Phisique Pho
tographique,Paul Montel,1
967)、ダフィン著『写真乳剤化学』フォーカルプレ
ス社刊(G.F.Duffin,Photograph
ic Emulsion Chemistry,Foc
al Press 1966)、ゼリクマンら著『写真
乳剤製造と塗布』フォーカルプレス社刊(V.L.Ze
likman et al,Making and C
oating Photographic Emuls
ion,Focal Press,1964)などに記
載された方法を用いて調製することができる。
【0056】乳剤は米国特許3,574,628号明細
書、同3,665,394号明細書及び英国特許1,4
13,748号明細書に記載された単分散乳剤も好まし
い。
【0057】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことができる。このような工程で
使用される添加剤は、RDNo.17643,同No.
18716及び同No.308119(それぞれ、以下
RD17643、RD18716及びRD308119
と略す)に記載されている。
【0058】写真感光材料がカラー写真感光材料である
場合、使用することができる写真用添加剤も上記RDに
記載されている。また、種々のカプラーを使用すること
ができ、その具体例もRD17643及びRD3081
19に記載されている。
【0059】また、これら添加剤は、RD308119
1007頁 XIV項に記載されている分散法などによ
り、写真感光層に添加することができる。
【0060】カラー写真感光材料には、前述のRD30
8119 VII−K項に記載されているフィルター層や
中間層などの補助層を設けることができる。
【0061】カラー写真感光材料を構成する場合、前述
のRD308119 VII−K項に記載されている順
層、逆層、ユニット構成などの様々な層構成をとること
ができる。
【0062】ハロゲン化銀写真感光材料を現像処理する
には、例えばT.H.ジェームズ著、セオリイ オブ
ザ ホトグラフィック プロセス第4版(The Th
eory of The Photografic P
rocess ForthEdition)第291頁
〜第334頁及びジャーナル オブ ザ アメリカン
ケミカル ソサエティ(Journal of the
AmericanChemical Societ
y)第73巻、第3,100頁(1951)に記載され
ている、それ自体公知の現像剤を使用することができ
る。また、カラー写真感光材料は前述のRD17643
28〜29頁,RD18716 615頁及びRD3
08119 XIXに記載された通常の方法によって、現
像処理することができる。
【0063】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0064】実施例1 《支持体の作成》2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チル 100重量部、エチレングリコール 60重量部
にエステル交換触媒として酢酸カルシウム水和物 0.
1重量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行
った。得られた生成物に、三酸化アンチモン 0.05
重量部、リン酸トリメチルエステル 0.03重量部を
添加した。次いで徐々に昇温、減圧にし、290℃、
0.05mmHgの条件で重合を行ない固有粘度0.6
0のポリエチレン−2,6−ナフタレートを得た。
【0065】これを、150℃で8時間真空乾燥した
後、300℃でTダイから層状に溶融押出し、50℃の
冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化さ
せ、未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール式
縦延伸機を用いて、135℃で縦方向に3.3倍延伸し
た。
【0066】得られた一軸延伸フィルムをテンター式横
延伸機を用いて、第一延伸ゾーン145℃で総横延伸倍
率の50%延伸し、更に第二延伸ゾーン155℃で総横
延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで、10
0℃で2秒間熱処理し、更に第一熱固定ゾーン200℃
で5秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン240℃で15秒
間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しながら
室温まで30秒かけて徐冷して、厚さ85μmのポリエ
チレンナフタレートフィルムを得た。
【0067】これをステンレス製のコアに巻き付け、1
10℃で48時間熱処理して支持体を作成した。
【0068】この支持体の片面に12W/m2/min
のコロナ放電処理を施し、下引塗布液B−1〜B−6の
何れかを乾燥膜厚0.4μmになるように塗設し、その
上に12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、導
電性層塗布液A−1〜A−3の何れかを乾燥膜厚0.4
μmになるように塗設した。
【0069】各層はそれぞれ塗布後90℃で10秒間乾
燥し、2層塗布後引き続いて110℃で2分間熱処理を
行った後、50℃で30秒間冷却処理を行った。
【0070】次に、導電性層を設けた上に下記磁気記録
塗布液M−1を乾燥膜厚0.8μmになるように塗布
し、その上に滑り層O−1を乾燥膜厚0.02μmにな
るように塗布した。各層はそれぞれ塗布後80℃で10
秒間乾燥し、2層塗布後引き続いて110℃で2分間熱
処理を行った。こうして、表1に示す内容のサンプル1
01〜108を作製した。
【0071】 〈下引塗布液B−1〉 ブチルアクリレート30重量%,t−ブチルアクリレート20重量%, スチレン25重量%,及び2−ヒドロキシエチルアクリレート 25重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−2〉 ブチルアクリレート25重量%、t−ブチルアクリレート15重量%、 スチレン20重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量%、 メチレンビスアクリルアミド20重量%の共重合ラテックス (固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−3〉 ブチルアクリレート29重量%、t−ブチルアクリレート17重量%、 スチレン22重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート22重量%、 ジビニルベンゼン10重量%の共重合ラテックス(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−4〉 塩化ビニリデン78重量%、アクリロニトリル15重量%、 アクリル酸7重量%の共重合ラテックス(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−5〉 塩化ビニリデン71重量%、アクリロニトリル12重量%、 アクリル酸7重量%、メチレンビスアクリルアミド10重量%の 共重合ラテックス(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈下引塗布液B−6〉 塩化ビニリデン68重量%、アクリロニトリル10重量%、 アクリル酸7重量%、ジビニルベンゼン15重量%の共重合ラテックス (固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 1.0g 水で仕上げる 1000ml 〈導電層塗布液A−1〉 塩化ビニリデン78重量%、アクリロニトリル15重量%、 アクリル酸7重量%の共重合ラテックス(固形分30%) 55g 酸化スズ−酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μm) 44g 化合物(UL−1) 0.4g 水で仕上げる 1000ml 〈導電層塗布液A−2〉 塩化ビニリデン71重量%、アクリロニトリル12重量%、 アクリル酸7重量%、メチレンビスアクリルアミド10重量%の 共重合ラテックス(固形分30%) 55g 酸化スズ−酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μm) 44g 化合物(UL−1) 0.4g 水で仕上げる 1000ml 〈導電層塗布液A−3〉 塩化ビニリデン68重量%、アクリロニトリル10重量%、 アクリル酸7重量%、ジビニルベンゼン15重量%の共重合ラテックス (固形分30%) 55g 酸化スズ−酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μm) 44g 化合物(UL−1) 0.4g 水で仕上げる 1000ml 〈磁気記録層塗布液M−1〉ジアセチルセルロース82
g、Co被着γ−Fe23(長軸0.8μm、Fe2+
Fe3+=0.2、Hc=600エルステッド)6.6g
及びα−アルミナ(平均粒径0.5μm)4g、アセト
ン990g及びシクロヘキサノン110gを混合し、デ
ィゾルバーで1時間混和し、その後サンドミルで2時間
分散して塗布液とした。
【0072】 〈滑り層塗布液O−1〉 カルナウバワックス 7g トルエン 700g メチルエチルケトン 300g
【0073】
【化1】
【0074】得られたサンプルの透明性、接着性、導電
性を以下の方法で評価し、結果を表1に示す。
【0075】透明性 三菱化成工業(株)製 ポイック積分球式濁度計SEP
−PT−501Dにて磁気記録層を設けた側から光を入
射し、その濁度を測定した。
【0076】接着性 23℃、80%RHの環境下でサンプルを12時間放
置。その後、同じ環境下で、サンプル表面にカミソリで
45度の角度で切れ目をいれ、この上に粘着テープをは
りつけて180度方向にすばやく引き剥す。そのハクリ
状態を以下の3段階で評価した。
【0077】 A:未ハクリ部分が90%以上 B:未ハクリ部分が60%以上 C:未ハクリ部分が60%以下。
【0078】導電性 23℃、55%RHの環境下でサンプルを12時間放
置。その後、同じ環境下で、川口電機(株)製テラオー
ムメーターモデルVE−30を用いて、その表面比抵抗
を測定した。
【0079】
【表1】
【0080】この結果から、本発明の接着層、導電性層
を設けたサンプルは透明性、接着性、導電性の劣化が抑
えられていることがわかる。
【0081】実施例2 実施例1で導電性層塗布後、この支持体の反対側の面に
12W/m2/minのコロナ放電処理を施し、導電性
層を塗設した側の下引塗布液と同じ下引塗布液を乾燥膜
厚0.4μmになるように塗設し、その上に12W/m
2/minのコロナ放電処理を施し、下記、下引塗布液
B−7を乾燥膜厚が0.02μmになるように塗設し
た。
【0082】その後、実施例1と同様に導電性層を設け
た側に磁気記録層、滑り層を設けた後、コアに巻き取っ
た状態で23度55%RHで1週間放置した後、B−7
層上に、市販されているコニカ(株)製カラーネガフィ
ルム コニカカラーLV400と同一の写真乳剤層を設
け、表2に示す内容のサンプル201〜206を作製し
た。
【0083】 〈下引塗布液B−7〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1000ml
【0084】
【化2】
【0085】得られたサンプルの乳剤層側、磁気記録層
側の現像前後の接着性を実施例1と同様の方法で評価し
た。なお、各サンプルの現像処理は以下のように行い、
結果を表2に示す。
【0086】 〈現像処理〉 1. カラー現像 ・・・・ 3分15秒 38.0±0.1℃ 2. 漂 白 ・・・・ 6分30秒 38.0±3.0℃ 3. 水 洗 ・・・・ 3分15秒 24〜41℃ 4. 定 着 ・・・・ 6分30秒 38.0±3.0℃ 5. 水 洗 ・・・・ 3分15秒 24〜41℃ 6. 安 定 ・・・・ 3分15秒 38.0±3.0℃ 7. 乾 燥 ・・・・ 50℃以下 各工程に用いる処理液組成を以下に示す。
【0087】 〈発色現像液〉 4−アミノ・3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1リットルとする(pH=10.1) 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH
6.0に調整する。
【0088】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH6.0に
調整する。
【0089】 〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1リットルとする。
【0090】
【表2】
【0091】この結果から、本発明の接着層、導電性層
を設けたサンプルは乳剤層を設けた場合もその現像前後
とも接着性の劣化が抑えられていることがわかる。
【0092】
【発明の効果】本発明により、溶剤系の磁気記録層を設
けても透明性、接着性、導電性が劣化しない水系の接着
層、導電層をもった磁気記録媒体を得た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル支持体上に有機溶剤で塗設
    される磁気記録層を少なくとも一層有する磁気記録媒体
    において、内部架橋された水分散ラテックス粒子を含有
    する層を少なくとも一層有することを特徴とする磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 内部架橋された水分散ラテックス粒子を
    含有する層が支持体に隣接する層であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 内部架橋された水分散ラテックス粒子を
    含有する層が導電性を有する層であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 内部架橋された水分散ラテックス粒子の
    内部架橋がジビニルベンゼン又はメチレンビスアクリル
    アミドによる架橋であることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の磁気記録媒体。
JP9199482A 1996-08-30 1997-07-25 架橋性水分散ラテックスを含有する磁気記録媒体 Pending JPH10124849A (ja)

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