JPH08334859A - 透明磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

透明磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材料

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JPH08334859A
JPH08334859A JP13924995A JP13924995A JPH08334859A JP H08334859 A JPH08334859 A JP H08334859A JP 13924995 A JP13924995 A JP 13924995A JP 13924995 A JP13924995 A JP 13924995A JP H08334859 A JPH08334859 A JP H08334859A
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polyester
acid
recording layer
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JP13924995A
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English (en)
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Isamu Michihashi
勇 道端
Kimio Ozawa
公雄 小沢
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料に必要な透明性に優れ、かつ、磁気
ヘッドの耐摩耗性にも優れ、さらに耐傷性にも優れた透
明磁気記録層を有する感光材料の提供。 【構成】 支持体上の一方の側にハロゲン化銀乳剤層を
有し、もう一方の側に透明磁気記録層を有するハロゲン
化銀写真感光材料において、結晶構造が(κ、χ、η、
ρ、β、θ、δ、γ)の中から選ばれる少なくとも1つ
のAl23を透明磁気記録層に含有していることを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料により達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に透明な磁気記
録層を有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に
感光材料ともいう)に、例えば、感光材料の種類、製造
番号、メーカー名、乳剤 No.などの感光材料に関する各
種の情報、例えば、撮影日・時、絞り、露出時間、照明
の条件、使用フィルター、天候、撮影枠の大きさ、撮影
機の機種、アナモフィックレンズの使用などのカメラ撮
影時の各種の情報、例えば、プリント枚数、フィルター
の選択、顧客の色の好み、トリミング枠の大きさなどの
プリント時に必要な各種の情報、例えば、プリント枚
数、フィルターの選択、顧客の色の好み、トリミング枠
の大きさなどのプリント時に得られた各種の情報、その
他顧客情報などを入力しておくことは、管理の上から
も、また、プリント品質の向上、プリント作業の効率化
の上からも望まれてきた。
【0003】そこで、磁気記録方式は記録/再生が容易
であることから、感光材料へ上記各種の情報を入力する
ために磁気記録方式を使用することが研究され、各種技
術が提案されている。例えば、感光材料のバック面に、
磁化性粒子の量、サイズなどを選択して必要な透明性を
得た透明磁気記録層を設けることが、米国持許3,78
2,947号、同4,279,945号、同4,30
2,523号などに記載されている。
【0004】これらの磁気記録層を設けることによっ
て、従来困難であった上記各種の情報を写真感光材料中
に記録することが可能となり、さらに、音声や画像信号
をも記録できるという将来性を有している。
【0005】しかしながら、透明磁気記録層の付いたハ
ロゲン化銀写真感光材料は磁気ヘッドで擦られるため、
いままでの感光材料になかった強い耐傷性が要求され
る。また、磁気のヘッドで擦られる透明磁気記録層を通
して、焼付や映写などされることもあるので、従来の磁
気記録媒体に要求されるよりも高度な耐傷性が要求され
る。しかしながら、今までの透明磁性層では耐傷性が弱
く、問題であった。
【0006】耐傷性を向上させる手段として、透明磁気
記録層へのα−アルミナの添加が考えられるが、この方
法では感光材料に必要とされる透明性を悪化させる。さ
らに透明磁気記録層が磁気ヘッドを削ってしまい、磁気
ヘッドの寿命を短くする、所謂磁気ヘッドの摩耗の問題
もあることが本発明者等の検討で明らかとなった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の課題は、感光材料に必要な透明性に優
れ、かつ、磁気ヘッドの耐摩耗性にも優れ、さらに耐傷
性にも優れた透明磁気記録層を有する感光材料を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、支
持体上の一方の側にハロゲン化銀乳剤層を有し、もう一
方の側に透明磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光
材料において、結晶構造が(κ、χ、η、ρ、β、θ、
δ、γ)の中から選ばれる少なくとも1つのAl23
透明磁気記録層に含有していることを特徴とするハロゲ
ン化銀写真感光材料により達成される。
【0009】尚、上記、Al23の中心粒子径が1〜2
00nmであり、Al23の含有量が50〜500mg
/m2であることが好ましい態様である。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明における透明磁気記録層とは、具体
的には磁気記録層の光学濃度の最大値が1.5以下であ
る磁気記録層を指す。本発明における光学濃度とは、光
学濃度計PDA−65(コニカ(株)製)を用い、フィ
ルターのB、G、Rを通して測定した光学濃度Db、D
g、Drのことを指す。この中の最大値をDmaxとす
る。本発明の磁気記録層の光学濃度の最大値Dmax
は、1.5以下あれば良いが、写真画像への影響を考慮
すると小さいことが好ましく、好ましくは0.8以下、
特に好ましくは0.3以下である。
【0012】本発明において、支持体としては各種のも
のが使用できる。使用できる支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの
ポリエステルのフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、セルロースジアセテートフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオレフィ
ンフィルムなどを挙げることができる。
【0013】支持体がポリエステルフィルムの場合、ポ
リエステルフィルムを構成するポリエステルは、特に限
定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール
成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポ
リエステルであることが好ましい。
【0014】主要な構成成分のジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−6ナ
フタレンジカルボン酸、2−7ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエー
テルジフェニル酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、
ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケト
ンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸などを
挙げることができる。また、ジオール成分としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチ
レングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノー
ルフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノ
ン、シクロヘキサンジオールなどを挙げることができ
る。これらを主要な構成成分とするポリエステルの中で
も透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカ
ルボン酸成分として、テレフタル酸及び/又は2−6ナ
フタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレン
グリコール及び/又は1−4シクロヘキサンジメタノー
ルを主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。中
でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2−
6ナフタレート、テレフタル酸及び2−6ナフタレンジ
カルボン酸とエチレングリコールからなるポリエステル
及びこれらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な
構成成分とするポリエステルが好ましい。ポリエステル
に対してエチレンテレフタレートユニット及び/又はエ
チレン2−6ナフタレートユニットが70重量%以上含
有していると、透明性、機械的強度、寸法安定性などに
高度に優れたフィルムが得られる。
【0015】ポリエステルフィルムを構成するポリエス
テルは、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、さら
に他の共重合成分が共重合されていてもよいし、他のポ
リエステルが混合されていてもよい。これらの例として
は、先に挙げたジカルボン酸成分やジオール成分、また
はポリエステルを挙げることができる。
【0016】ポリエステルフィルムを構成するポリエス
テルは、少なくとも一つの親水性基をもつ化合物を少な
くとも一種共重合することで、適度な吸水性が得られ、
後述する加熱処理の際、フィルムに適度な水分を含ませ
ることが容易になるので好ましい。
【0017】少なくとも一つの親水性基をもつ化合物の
親水性基としては、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホ
ン酸、カルボン酸あるいはその塩、ポリオキシアルキレ
ン基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミ
ノ基、スルホンアミド基、ジスルホンアミド基、ウレイ
ド基、ウレタン基、アルキルスルホニル基、アルコキシ
スルホニル基などを挙げることができるが、この中でス
ルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸ある
いはその塩、ポリオキシアルキレン基、ジスルホンアミ
ド基が好ましい。
【0018】親水性基をもつ化合物としては、スルホネ
ート基を有する芳香族ジカルボン酸またはそのエステル
形成性誘導体、ポリオキシアルキレン基を有するジカル
ボン酸またはそのエステル形成性誘導体、ポリオキシア
ルキレン基を有するジオールなどが挙げられる。中でも
ポリエステルの重合反応性やフィルムの透明性の点で、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムス
ルホテレフタル酸、4−ナトリウムスルホフタル酸、4
−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン酸
及びこれらのナトリウムを他の金属、(例えばカリウ
ム、リチウムなど)やアンモニウム塩、ホスホニウム塩
などで置換した化合物またはそのエステル形成性誘導
体、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリ
コール共重合体及びこれらの両端のヒドロキシ基を酸化
するなどしてカルボキシル基とした化合物などが好まし
い。
【0019】これら親水性基をもつ化合物は、一種でも
よいし二種以上を併用してもよい。特にポリエステルに
スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸成分と、ポ
リオキシアルキレン基を有する化合物成分の両方が共重
合されていると、フィルムの吸水性が一層向上するので
好ましい。
【0020】スルホネート基を有する芳香族ジカルボン
酸成分の共重合割合としては、ポリエステルを構成する
二官能性ジカルボン酸を基準として、0.5〜10モル
%が好ましい。
【0021】ポリオキシアルキレン基を有する化合物成
分の数平均分子量は300〜20000が好ましく、さ
らに600〜10000、特に1000〜5000の範
囲にあるものが好ましい。共重合割合としては、反応生
成物のポリエステルに対して0.5〜15重量%である
ことが好ましい。
【0022】スルホネート基を有する芳香族ジカルボン
酸成分の共重合割合、ポリオキシアルキレン基を有する
化合物成分の数平均分子量及び共重合割合がこの範囲に
あるとフィルムの透明性、機械的強度を損なうこと無く
吸水性を向上することができる。
【0023】また、フィルムの耐熱性を向上する目的の
場合は、ビスフェノール系化合物、ナフタレン環又はシ
クロヘキサン環を有する化合物を共重合することができ
る。これらの共重合割合としては、ポリエステルを構成
する二官能性ジカルボン酸を基準として、3〜20モル
%が好ましい。
【0024】本発明に用いられるポリエステルには、酸
化防止剤が含有されていてもよい。特にポリエステル
が、ポリオキシアルキレン基を有する化合物を含む場合
に効果が顕著となる。含有させる酸化防止剤はその種類
につき特に限定はなく、各種の酸化防止剤を使用するこ
とができるが、例えばヒンダードフェノール系化合物、
ホスファイト系化合物、チオエーテル系化合物などの酸
化防止剤を挙げることができる。中でも透明性の点でヒ
ンダードフェノール系化合物の酸化防止剤が好ましい。
【0025】酸化防止剤の含有量は、通常、ポリエステ
ルに対して0.01〜2重量%、好ましくは0.1〜
1.5重量%である。酸化防止剤の含有量が少ないと、
写真感光材料の未露光部分の濃度が高くなるいわゆるか
ぶり現象が生じやすくなり、多すぎるとフィルムのヘー
ズが高くなり透明性に劣る場合がある。なお、これらの
酸化防止剤は一種を単独で使用してもよいし、二種以上
を組み合わせて使用してもよい。
【0026】本発明に用いられるポリエステルには、ラ
イトパイピング現象を防止する目的で、染料を含有させ
ることが好ましい。このような目的で配合される染料と
しては、その種類に特に限定があるわけではないが、フ
ィルムの製造上、耐熱性に優れていることが必要であ
り、アントラキノン系やペリレン系の染料が挙げられ
る。また、色調としては、一般の感光材料に見られるよ
うにグレー染色が好ましい。これらの染料としては、B
ayer社製のMACROLEXシリーズ、住友化学株
式会社製のSUMIPLASTシリーズ、三菱化成株式
会社製のDlareslnシリーズなどの中から一種単
独で、もしくは二種以上の染料を必要な色調となるよう
に混合して用いることができる。この際、フィルムの分
光透過率を400〜700nmの波長範囲で60%以上
85%以下とし、さらに600〜700nmの波長範囲
で分光透過率の最大と最小の差が10%以内とするよう
に染料を用いることが、ライトパイピング現象を防止
し、かつ良好な写真プリントを得る上で好ましい。
【0027】本発明のポリエステルフィルムには、必要
に応じて易滑性を付与することもできる。易滑性付与手
段としては、特に限定はないが、ポリエステルに不活性
無機粒子を添加する外部粒子添加方法、ポリエステルの
合成時に添加する触媒を析出させる内部粒子析出方法、
あるいは界面活性剤などをフィルム裏面に塗布する方法
などが一般的である。これらの中でも、析出する粒子を
比較的小さくコントロールできる内部粒子析出方法が、
フィルムの透明性を損なうことなく易滑性を付与できる
ので好ましい。触媒としては、公知の各種触媒が使用で
きるが、特にCa、Mnを使用すると高い透明性が得ら
れるので好ましい。これらの触媒は一種でもよいし、二
種を併用してもよい。
【0028】本発明のポリエステルフィルムは異種のポ
リエステルからなる多層構成であってもよい。例えば、
上述したポリエステルからなる層をA層、上述した他の
ポリエステルからなる層をB層あるいはC層とした場
合、A層とB層とからなる二層構成でもよいし、A層/
B層/A層、A層/B層/C層、B層/A層/B層又は
B層/A層/C層などの三層構成でもよい。さらに四層
以上の構成ももちろん可能であるが、製造設備が複雑に
なるので実用上あまり好ましくない。A層の厚みは、ポ
リエステルフィルムの全体の厚みに対し、20%以上の
厚みであることが好ましく、さらに30〜70%の厚み
であることが好ましい。この場合、A層の厚みとは、A
層が一層だけの時はその層の厚みであり、A層が二層以
上の時はそれらの厚みを足し合わせた値である。また、
B層あるいはC層の厚さは5〜60μm、さらに10〜
50μmが好ましい。各層の厚みが上記の範囲にあるこ
とにより、透明性、機械的強度、寸法安定性に優れ、さ
らに吸水性があるので、ひいては巻きぐせ回復性にも優
れるポリエステルフィルムを得ることができる。
【0029】B層あるいはC層を構成するポリエステル
は、透明性、機械的強度、寸法安定性などの優れたポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステルまたは共重
合ポリエステル層を積層することで、フィルム全体の透
明性、機械的強度、寸法安定性などを向上することがで
きる。
【0030】さらに、本発明のポリエステルフィルムが
層構成を有する場合は、上記の酸化防止、ライトパイピ
ング防止、易滑性などの機能付与、または上記以外の各
種添加剤の添加は、表面層のみに行えばよいので、フィ
ルムの透明性を高く維持できる。
【0031】本発明のポリエステルフィルムの原料のポ
リエステルの合成方法は、特に限定があるわけではな
く、従来公知のポリエステルの製造方法に従って製造で
きる。例えば、ジカルボン酸成分をジオール成分と直接
エステル化反応させる直接エステル化法、初めにジカル
ボン酸成分としてジアルキルエステルを用いて、これと
ジオール成分とでエステル交換反応反応させ、これを減
圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去することによ
り重合させるエステル交換法を用いることができる。こ
の際、必要に応じてエステル交換触媒あるいは重合反応
触媒を用い、あるいは耐熱安定剤を添加することができ
る。また、合成時の各過程で着色防止剤、酸化防止剤、
結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、紫
外線吸収剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止
剤、pH調整剤、染料、顔料などを添加させてもよい。
【0032】本発明のポリエステルフィルムの厚みは特
に限定がある訳ではない。その使用目的に応じて必要な
強度を有する用に設定すればよい。特にポリエステルフ
ィルムがカラーネガ用写真感光材料に用いられる場合
は、20μm以上、特に40μm以上であることが好ま
しい。また、医用や印刷用写真感光材料に用いられる場
合は、50μm以上、特に60μm以上であることが好
ましい。
【0033】固有粘度の異なる同種または異種のポリエ
ステルを積層する方法では、その固有粘度の差は0.0
2〜0.5(dl/g)であることが好ましく、また、
両外層の厚みを変化させる方法では、両外層の厚みをそ
れぞれd1/d2とすると、1.1≦d1/d2≦10、さ
らには2≦d1/d2≦5とすることがフィルムの延伸な
ど製造上の観点から、好ましい。
【0034】なお、固有粘度は、以下のようにして求め
る。フィルムあるいはペレットを、フェノールと1,
1,2,2−テトラクロロエタンの混合溶媒(重量比6
0/40)に溶かし、濃度0.2g/dl、0.6g/
dl、1.0g/dlの溶液を作製し、ウベローデ型粘
度計により、20℃で、それぞれの濃度(C)における
相対粘度増分ηSP(高分子溶液の粘度ηの溶媒粘度ηS
からの増分η−ηSのηSとの比ηSP:ηSP=(η−
ηS)/ηS)を求める。次いで、ηSP/CをCに対して
プロットし、最小二乗法により得られた直線を濃度C=
0に補外して、濃度C=0におけるηSP/Cを求める。
固有粘度[η]はこのηSP/C(C=0)である。単位
はdl/gで示される。
【0035】ポリエステルフィルムのTgは、60℃以
上が好ましく、さらに70℃以上150℃以下が好まし
い。Tgは示差走査熱量計で測定することによって求め
られる。Tgがこの範囲にあることで、現像処理機の乾
燥工程でのフィルムが変形がなく、現像処理後の巻きぐ
せカールの小さい感光材料が得られる。
【0036】また、ポリエステルからなる写真用支持体
の巻きぐせを低減する目的で、特開昭51−16358
号、特開平6−35118号などに記載されている方法
を好ましく用いることができる。
【0037】即ち、50℃以上、ガラス転移点以下の温
度で、0.1〜1500時間熱処理する方法である。
【0038】この熱処理は、50℃以上の高温で行うた
め、乳剤塗布後に行うと、乳剤層の性能を低下させる原
因となり易い。従って乳剤層塗布前に行うことが望まし
い。
【0039】本発明の支持体にはマット剤、帯電防止
剤、滑剤、界面活性剤、安定剤、分散剤、可塑剤、紫外
線吸収剤、導電性物質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性
付与剤、増粘剤、酸化防止剤などを添加することができ
る。
【0040】本発明の感光材料は、黒白用の感光材料、
カラーネガ用の感光材料、カラーペーパー用の感光材
料、カラーリバーサル用の感光材料、映画用の感光材
料、X線感光材料、印刷用の感光材料、マイクロ写真用
の感光材料などいずれの用途の感光材料であってもよ
い。
【0041】磁気記録層に用いる疎水性結合剤としては
熱可塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、その
他の反応型樹脂であって、単独又は混合して使用するこ
とができる。
【0042】上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、酢酸ビニルとビニルアルコールの共重合体、部分加
水分解した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニ
トリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重
合体あるいは共重合体、ニトロセルロース、セルロース
アセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチ
レート樹脂などのセルロース誘導体、マレイン酸及び/
又はアクリル酸の共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、塩素化ポリ
エチレン、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−ス
チレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−
スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステルポリ
ウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカ
ーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
エーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル樹脂
などのゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂な
どを挙げることができる。
【0043】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40〜18
0℃、好ましくは30〜150℃であるものであり、重
量平均分子量は5,000〜300,000であるもの
が好ましく、さらに好ましくは、重量平均分子量が1
0,000〜200,000のものである。
【0044】放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線な
どの放射線によって硬化させる樹脂で、無水マレイン酸
タイプ、ウレタンアクリルタイプ、エーテルアクリルタ
イプ、エポキシアクリルタイプのものが挙げられる。
【0045】また、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂
としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン系硬化型樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコー
ン系硬化型樹脂などが挙げられる。
【0046】上記列挙の疎水性結合剤は、その分子中に
極性基を有していてもよい。極性基としてはエポキシ
基、−COOM、−OH、−N(R1)R2、−NR
3X、−SO3M、−OSO3M、−PO32、−OPO3
M(Mはそれぞれ水素、アルカリ金属、アンモニウム
を、Xはアミン塩を形成する酸を、Rはそれぞれ水素、
アルキル基を表す。)が挙げられる。
【0047】硬膜剤は、通常、樹脂固形分に対して0.
01〜60重量%用いられ、好ましくは0.05〜50
重量%である。
【0048】本発明の磁気記録媒体は、上記成分を有機
溶媒を用いて分散、混練し、非磁性支持体に塗布し、必
要に応じて配向した後に乾燥して得られる。乾燥後、必
要により平面処理を施してもよい。
【0049】本発明の分散、混練、塗布の際に使用する
溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イ
ソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピ
ル、乳酸エチル、酢酸グリコール、モノエチルエーテル
等のエステル系;エーテル、グルコールジメチルエーテ
ル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなどの
グリコールエーテル系;ベンゼントルエン、キシレン、
クレゾール、クロルベンゼン、スチレンなどのタール系
(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エチレンク
ロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロル
ヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素、N,
N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン、等のものを
使用できる。
【0050】分散の方法には特に制限はなく、また各成
分の添加順序などを適宜設定することができる。磁性塗
料の調製には通常の混練機、例えば二本ロールミル、三
本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、
サンドグラインダー、Szegvari(ツエグバリ)
アトライター、高速インペラー、分散機、高速ストーン
ミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミ
キサー、リボシブレンダー、コニーダー、インテンシプ
ミキサー、タンブラー、ブレンダー、デイスパーサー、
ホモジナイザー、単軸スクリュー押し出し機、二軸スク
リュー押し出し機及び超音波分散機などを用いることが
できる。
【0051】支持体上に磁気記録層を設ける方法として
は、エクストルージョンコータ、エアードクターコー
タ、ブレードコータ、エアーナイフコータ、スクイズコ
ータなどのコータを用いる方法、含侵コート法、リバー
スロールコート法、トランスファーロールコート法、グ
ラビアコート法、キスコート法、キャストコート法、ス
プレイコート法などが利用できる。多条のストライプ塗
布を行うには、これらの塗布コータを多連にすればよ
い。ストライプ塗布の具体的な方法としては、例えば、
特開昭48−25503号、同48−25504号、同
48−98803号、同50−138037号、同52
−15533号、同51−3208号、同51−623
9号、同51−65606号、同51−140703
号、特公昭29−4221号、米国特許3,062,1
81号、同3,227,165号の記載を参考にするこ
とができる。
【0052】これら磁気記録層を支持体上に強固に接着
させるために、支持体に下塗り層を設けてもよく、ま
た、支持体を薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、
火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、
活性プラズマ処理、レーザー処理、濃酸処理、オゾン酸
化処理などの表面活性化処理をしてもよい。またさら
に、これら表面活性化処理をした後に下塗り層を設けて
もよい。下塗り層は水系ラテックス系のものが好まし
い。
【0053】本発明の透明磁性体層に用いられる強磁性
微粉末としては、強磁性酸化鉄微粉末、Coドープの強
磁性酸化鉄微粉末、強磁性二酸化クロム微粉末、強磁性
金属粉末、強磁性合金粉末、バリウムフェライトなどが
使用できる。
【0054】強磁性合金粉末の例としては、金属分が7
5wt%以上であり、金属分の80wt%以上が少なく
とも一種類の強磁性金属あるいは合金(Fe、Co、N
i、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Fe
−Niなど)であり、該金属分の20wt%以下で他の
成分(Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、
Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、S
b、B、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、
P、La、Ce、Pr、Nd、Te、Biなど)を含む
ものをあげることができる。また、上記強磁性金属分が
少量の水、水酸化物または酸化物を含むものであっても
よい。
【0055】これらの強磁性粉末の製法は既知であり、
本発明で用いられる強磁性粉末についても公知の方法に
したがって製造することができる。
【0056】強磁性粉末の形状、サイズは特に制限なく
広く用いることができる。形状としては針状、米粒状、
球状、立方体状、板状等何れでもよいが針状、板状が電
磁変換特性上好ましい。結晶子サイズ、比表面積も特に
制限はないが、結晶子サイズで400Å以下、BET値
で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特に
好ましい。強磁性粉末のpH、表面処理は特に制限はな
く用いる事ができる(チタン、硅素、アルミニウム等の
元素を含む物質で表面処理されていてもよいし、カルボ
ン酸、スルホン酸、硫酸エステル、ホスホン酸、燐酸エ
ステル、ベンゾトリアゾール等の含チッ素複素環をもつ
吸着性化合物の様な有機化合物で処理されていてもよ
い)。好ましいpHの範囲は5〜10である。強磁性酸
化鉄微粉末の場合、2価の鉄/3価の鉄の比に特に制限
されることなく用いることができる。これらの磁気記録
層については、特開昭47−32812号、同53−1
09604号に記載されている。
【0057】強磁性粉末のHcは、特に限定されること
なく用いることができる。好ましくは400〜2000
Oeである。
【0058】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、強磁性粉末1重量部に対して1〜20
重量部用いるのが好ましい。さらに好ましくは、磁性体
粉末1重量部に対して2〜15重量部である。また、溶
剤は塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0059】磁気記録層を設けた後に、この層の上をカ
レンダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS
/N比を向上させることも可能である。この場合、カレ
ンダリング処理を施した後に、支持体の反対側にハロゲ
ン化銀写真感光層を塗布することが好ましい。
【0060】帯電防止剤としては、金属酸化物の微粒子
が好ましい。金属酸化物の例としては、Nb25 +Xのよ
うな酸素過剰な酸化物、RhO2 -X、Ir23 -Xなどの
酸素欠損酸化物、あるいはNi(OH)Xのような不定
比水素化物、HfO2、ThO2、ZrO2、CeO2、Z
nO、TiO2、SnO2、Al23、In23、SiO
2、MgO、BaO、MoO2、V25等、或いはこれら
の複合酸化物が好ましく、特にZnO、TiO2及びS
nO2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えば
ZnOに対してAl、In等の添加、TiO2に対して
はNb、Ta等の添加、またSnO2に対してはSb、
Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異
種原子の添加量は0.01mol%〜25mol%の範
囲が好ましいが、0.1mol%〜15mol%の範囲
が特に好ましい。また、これらの導電性を有する金属酸
化物粉体の体積抵抗率は107Ωcm以下特に105Ωc
m以下であることが好ましい。また、前記金属酸化物の
微粒子が水溶液中に混合されたゾルであってもよい。
【0061】この他に非磁性微粒子ではないが、アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系及びグリシドール系な
どのノニオン系界面活性剤;高級アルキルアミン類、第
4級アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環化合物
の塩類、ホスホニウム又はスルホニウム類などのカチオ
ン系界面活性剤;カルボン類、リン類、硫酸エステル
基、リン酸エステル基などの酸性基を含むアニオン系界
面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノア
ルコールの硫酸またはリン酸エステル類などの両性界面
活性剤等をあげることができる。これらの界面活性剤
は、ポリマーの置換基として含まれていてもよい。
【0062】本発明では一般的なマット剤を使用しても
よい。マット剤の添加される層の結合剤100に対して
1〜400重量部の範囲で添加することができる。以下
にマット剤の具体例を示すが、これに限定されるもので
はない。
【0063】
【化1】
【0064】
【化2】
【0065】又、平均粒径0.01μm〜3.0μmの
ワックスを最上層の結合剤中に含有させてもよい。ワッ
クスを含む層は、透明磁気記録層が設けられている側の
最上層であり、最上層以外の層にワックスが添加されて
いてもよい。このときのワックスは平均粒子径などの制
限はなく使用できるが、最上層に添加できるワックスを
使用した方がより好ましい。
【0066】最上層が保護層であっても、磁性層であっ
ても良いが、コスト面から最上層が磁性層である方が好
ましい。最上層が保護層の場合は、保護層の厚さは0.
1μm以上、特に0.5μm以上が好ましく、3μm以
下が好ましい。
【0067】本発明で使用されるワックスの種類は特に
限定なく使用することができる。具体的な例として、カ
ルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワッ
クス、木ろう、みつろう、モンタンワックス、オゾケラ
イト、セレシン、パラフィンワックス、フィッシャー・
トロシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリシロキ
サンなどのシリコーンオイル、フッ素系潤滑剤、高級脂
肪酸、高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0068】ワックスは溶剤で溶解するが、水エマルジ
ョンなどにして磁気記録層乾燥後にオーバーコート塗布
することが好ましい。ワックス量は10〜30mg/m
2が好ましい。
【0069】本発明に使用されるアルミナ(Al23
は結晶構造がκ、χ、η、ρ、β、θ、δ、γのアルミ
ナで、単独あるいは複数の結晶構造のアルミナを混合し
て使用してもよい。上記の結晶構造をもつアルミナはα
−アルミナに比べてモース硬度が低いために磁気ヘッド
の耐摩耗性に優れている。
【0070】好ましいアルミナの結晶構造はκ、χ、
η、ρ、β、θ、δで特に好ましいアルミナの結晶構造
はβ、θである。添加されるアルミナの平均粒子径は1
〜200nmが好ましい。1nmより小さいと耐傷性が
悪化し、200nmより大きいと透明性が悪化する。1
0〜100nmがより好ましい。
【0071】平均粒子径は電子顕微鏡で観察されたアル
ミナ粒子の100個以上の直径あるいは長軸長を平均し
て平均粒子径とした。
【0072】添加されるアルミナの量は10〜500m
g/m2が好ましい。10mg/m2より少ないとアルミ
ナの効果が発揮されず、耐傷性が悪い。500mg/m
2より多いと透明性が悪化し、ヘッドの摩耗性も悪化す
る。50〜100mg/m2が特に好ましい。
【0073】κ、χ、η、ρ、β、θ、δ、γのアルミ
ナの製造法は一般的に知られている方法で構わない。例
えば水酸化アルミニウムを1000℃以上で脱水、焼成
することでアルミナを得ることができる。この時の温
度、時間をコントロールすることで結晶構造や平均粒子
径の異なるアルミナを得ることができる。
【0074】
【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例を述べる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0075】実施例1 〈支持体1の作成〉支持体用のポリエステル樹脂とし
て、2,6ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量
部、エチレングリコール60重量部にエステル交換触媒
として酢酸カルシウムの水和物0.1重量部を添加し、
常法によりエステル交換反応を行った。得られた生成物
に三酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチル
エステル0.03重量部を添加した。ついで徐々に昇
温、減圧にし、290℃、0.5mmHgで重合を行
い、固有粘度0.60のポリエチレン2−6ナフタレー
トを得た。
【0076】これを用いて、150℃で真空乾燥した
後、300℃でTダイから層状に溶融押し出し、50℃
の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させ、冷却固化
させ、未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール
式縦延伸機を用いて、135℃で縦方向に3.3倍に延
伸した。
【0077】得られた1軸延伸フィルムをテンター式横
延伸機を用いて、第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍
率の50%延伸し、さらに第2延伸ゾーンで155℃で
総横延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで1
00℃で2秒間熱処理し、さらに第1熱固定ゾーンで2
00℃5秒間熱固定し、第2熱固定ゾーンで240℃1
5秒間熱固定した。次いで横方向に5%弛緩処理しなが
ら室温まで30秒間かけて徐冷して、厚さ80μmの2
軸延伸フィルムを得、これを支持体1とした。
【0078】1−1)下引塗布層の塗設 この支持体1の両面に8W/(m2・min)のコロナ
放電処理を施し、共重合ポリエステルの薄い方の外側に
下記下引塗布液U−1、U−2を各々0.8μm、0.
1μmの乾燥膜厚となるように塗布し、他方の面に下記
下引塗布液U−3を乾燥膜厚0.8μmとなるように塗
布して、帯電防止機能を持つ下引き層形成済みの支持体
を作成した。
【0079】 (下引塗布液U−1) ブチルアクリレート/t−ブチルアクリレート/スチレン/ 2−ヒドロキシアクリレートの共重合体ラテックス液 (重畳構成比;30:20:25:25,固形分30%) 270g 化合物(A−1) 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.8g これらを水で混合希釈して1lに仕上げた。
【0080】 (下引塗布液U−2) ゼラチン 10g 化合物(A−1) 0.2g 化合物(A−2) 0.2g 化合物(A−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g これらを水で混合希釈して1リットルに仕上げた。
【0081】 (下引塗布液U−3) ポリエステルラテックス液(固形分30%) 223g 酸化スズ微粉末(平均粒径0.05μm)「SN100P」石原産業製 107g これらを混合分散し、水/イソプロパノールの3/1混合液1000gを加え た。
【0082】使用した化合物A−1〜A−3の構造を下
記に示す。
【0083】
【化3】
【0084】1−2)磁気記録層の塗設 前記下引処理ベースの下引層U−3塗設上に下記組成の
磁性塗料M−1を精密エクストルージョンコーターを用
い、乾燥膜厚0.8μmとなるように塗布し、90℃に
て5分間乾燥を行った。
【0085】 (磁性塗料M−1) コバルト含有ガンマ酸化鉄 5重量部 平均長軸長 0.8μm Fe2+/Fe32=0.2、Hc=600 Oe ジアセチルセルロース樹脂 70重量部 CA394−60S(イーストマンケミカル[株]製) アセトン 540重量部 シクロヘキサノン 135重量部 アルミナ 表1に記載 これらをディソルバーで混和し、その後サンドミルで分
散し、磁性塗料とした。
【0086】〈ワックスオーバーコート層の塗設〉磁気
記録層塗布、乾燥後にワックス量が15mg/m2にな
るように下記ワックス液を塗布、乾燥した。
【0087】 (ワックス液) カルナウバワックスエマルジョン 1重量部 (カルナウバワックス36wt%含有 加藤洋行[株]製) 水 200重量部 メタノール 180重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 20重量部 以上を撹拌し、ワックス液とした。
【0088】〈熱処理〉ワックスオーバーコート層を塗
布乾燥した後に直径30cmのステンレス巻芯に、磁気
記録層を巻内にして巻き、110℃で6時間熱処理を行
った。
【0089】1−3)感光材層の塗設 磁気記録層を有する面と逆の面、即ち前記下引層U−2
の上に25W/(m2・min)のコロナ放電処理を施
した後、特願平4−267697号記載実施例−1の乳
剤層構成よりなる多層カラー感光材料を作成し、感光材
料を作成した。
【0090】該多層乳剤層において、m2当たり、ゼラ
チン13.7g、平均粒径0.3〜0.4μm及び0.
7〜0.8μmのハロゲン化銀粒子はそれぞれ2.3
g、油滴量2.8gであり、膜厚27μmである。
【0091】〈現像処理〉作製したフィルムベース,写
真感光材料を以下に示す処理過程及び以下に示す組成の
処理液で現像処理を行った。
【0092】 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。
【0093】 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ) −2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0リットル pH 10.0 漂白液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0リットル pH 6.0 定着液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム(70%) 175.0mg 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0リットル pH 6.6 安定液 ホルマリン(40%) 2.0mg ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3g 水を加えて 1.0リットル 以上のようにして得られた試料について下記の評価を行
った。
【0094】〔耐傷性〕現像処理前の試料を表面性測定
機HEIDONトライギアタイプ14DRを用いてステ
ンレス鋼球(10mmφ)を50gの荷重をかけ、10
cm/secの速度で、摺動を100往復繰り返した。
その後の傷つきの程度を下記に示すように判定した。
【0095】5:傷つきなし 4:かすかな摺動跡がある 3:摺動跡がある 2:摺動跡があり、焼付や映写した時に画質に影響があ
った 1:傷つきがある 0:膜はがれがある 3以上であれば焼付や映写などに影響なく実用上問題の
ないレベルである。
【0096】〔濁度〕三菱化成工業[株]製のSEP−
pT−501D型を用い乳剤層をつける前の濁度を測定
した。20ppm以下ならば製品として問題ないレベル
で、値が小さいほど良好である。
【0097】〔ヘッド摩耗率〕ヴィッカース硬度計を用
いて新品のヘッドのスペーシングラインのどちらかの側
に0.1mm以下の圧痕をつけ、下記の条件でフィルム
を走行させる。フィルムの走行前後の圧痕の長さを測定
し、ヘッドの摩耗量を算出する。ヘッドの摩耗量から下
記の式でヘッドの摩耗率を計算した。
【0098】ヘッド摩耗率=ヘッドの摩耗量(nm)/
フィルム走行長(m) ヘッド:パーマロイオーディオヘッド、 ヘッド荷重:
100g フィルムスピード:10m/min ヘッド摩耗率は数字が小さい程良好であり、20nm/
m以下ならば製品として問題ないレベルである。
【0099】以上の評価結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】表1の結果から本発明の試料は濁度、耐傷
性、ヘッド摩耗率のいずれについても良好であることが
わかる。
【0102】
【発明の効果】本発明により、感光材料に必要な透明性
に優れ、かつ、磁気ヘッドの耐摩耗性にも優れ、さらに
耐傷性にも優れた透明磁気記録層を有する感光材料を提
供することができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の一方の側にハロゲン化銀乳剤
    層を有し、もう一方の側に透明磁気記録層を有するハロ
    ゲン化銀写真感光材料において、結晶構造が(κ、χ、
    η、ρ、β、θ、δ、γ)の中から選ばれる少なくとも
    1つのAl23を透明磁気記録層に含有していることを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 前記、Al23の平均粒子径が1〜20
    0nmであることを特徴とする請求項1記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 前記Al23の含有量が50〜500m
    g/m2であることを特徴とする請求項1記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
JP13924995A 1995-06-06 1995-06-06 透明磁気記録層を有するハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH08334859A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020105307A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、印刷物、及び積層体

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JP2020105307A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス、印刷物、及び積層体

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