JPH0728198A - 写真感光材料包装体 - Google Patents

写真感光材料包装体

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JPH0728198A
JPH0728198A JP5175560A JP17556093A JPH0728198A JP H0728198 A JPH0728198 A JP H0728198A JP 5175560 A JP5175560 A JP 5175560A JP 17556093 A JP17556093 A JP 17556093A JP H0728198 A JPH0728198 A JP H0728198A
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JP
Japan
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layer
film
sensitive material
photographic light
cartridge
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JP5175560A
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English (en)
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Masato Takada
昌人 高田
Takatoshi Yajima
孝敏 矢島
Hideyuki Kobayashi
英幸 小林
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Priority to US08/269,196 priority patent/US5453349A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型カメラを得るために、カートリッジの小
型化にともない、カートリッジ内の空隙率が減少した場
合でも、巻ぐせがつきにくく、巻ぐせ解消性に優れた写
真感光材料包装体を提供する。 【構成】 スプール、該スプールに一端を係止して該ス
プールにロール状に巻かれた写真感光材料及びカートリ
ッジ本体から成る写真感光材料包装体において、下記の
式で表されるカートリッジ内部の空隙率Vが0.25以下で
あり、かつ前記写真感光材料の支持体が、ポリエステル
からなる層が2層以上積層されている多層フィルムであ
ることを特徴とする写真感光材料包装体。 V=(B−A)/B 〔式中A=(フィルムの巻き断面積) =(フィルムの厚さ)×(フィルムの長さ) B=(カートリッジ内部の断面積) =(カートリッジ胴体断面積)−(スプール断面積)〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真感光材料包装体に関
し、更に詳しくは小型の写真感光材料包装体であって、
カートリッジ内の空隙率が低下した場合においても、経
時でのカートリッジ内保存による巻ぐせが改良され、巻
ぐせ解消性にも優れた写真感光材料包装体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在、小型カメラが一般市場において汎
用されている。この小型カメラを携帯に便利なようにそ
の手軽さを考慮すると、小型カメラは今よりも一層小型
化することが望まれる。通常、写真フィルムは、ロール
状に巻かれてカートリッジ(パトローネ)内に収納され
て、小型カメラ内に装填される。このカートリッジを更
に小型化し、カメラ内の収納スペースをコンパクト化す
ることが、カメラの小型化を追求するのに最も有効な手
段である。
【0003】ところがカートリッジを小型化すると、写
真感光材料をカートリッジ内に密に収納するために、写
真感光材料の体積に対する容器内の空隙の比率が減少
し、写真感光材料の巻ぐせがつき易くなるという欠点を
有している。巻ぐせが大きくなると、スプライサー処理
機内等でフィルムの目詰まりや折れの問題点が発生す
る。また、現像処理後も巻ぐせが十分に解消されず取扱
い性が悪くなるという問題点も発生する。
【0004】一方、小型カメラ化のための写真感光材料
用支持体として、ポリエステル支持体に親水性をもたせ
る方法、例えば特開平2-120857号公報及び特開平1-2444
46号には親水化による巻ぐせ解消性改良技術が、また特
開平4-250446号には親水化されたポリエステルを用いた
パトローネシステムが示されている。しかしながらこれ
らの方法でも、カートリッジ内の空隙率が減少した場合
には、不十分であり、巻ぐせが大きくなり、現像後の巻
ぐせ解消性も悪くなることがわかった。
【0005】このように、写真感光材料包装体の小型化
にともない、カートリッジ内の空隙率が減少した場合で
も、巻ぐせ、巻ぐせ解消性に優れた写真感光材料包装体
が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記課題を
解決するためになされたものであり、その目的は、小型
カメラを得るために、カートリッジの小型化にともな
い、カートリッジ内の空隙率が減少した場合でも、巻ぐ
せがつきにくく、巻ぐせ解消性に優れた写真感光材料包
装体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
構成〜の何れかにより達成される。
【0008】スプール、該スプールに一端を係止して
該スプールにロール状に巻かれた写真感光材料及びカー
トリッジ本体から成る写真感光材料包装体において、下
記の式で表されるカートリッジ内部の空隙率Vが0.25以
下であり、かつ前記写真感光材料の支持体が、ポリエス
テルからなる層が2層以上積層されている多層フィルム
であることを特徴とする写真感光材料包装体。
【0009】V=(B−A)/B 〔式中A=(フィルムの巻き断面積) =(フィルムの厚さ)×(フィルムの長さ) B=(カートリッジ内部の断面積) =(カートリッジ胴体断面積)−(スプール断面積)〕 ポリエステル層の少なくとも一層が共重合成分とし
て、金属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸
と、ポリアルキレングリコール類及び/または飽和脂肪
族ジカルボン酸とを含有してなる前記に記載の写真感
光材料包装体。
【0010】多層フィルム支持体の巾手方向における
カール度が23℃,55%RH環境下で−5〜−351/mであ
る前記〜のいずれかに記載の写真感光材料包装体。
【0011】多層フィルムの厚みを二等分する位置を
中心として、その両側の積層構造が互いに非対称である
前記〜のいずれかに記載の写真感光材料包装体。
【0012】多層フィルムが3層からなる積層フィル
ムであって、中央の層の両側に位置する二層のポリエス
テル層の厚みをそれぞれdA,dBとしたときに、1.1
≦dA/dB≦5なる関係を満たしてなる前記〜の
いずれかに記載の写真感光材料包装体。
【0013】以下、本発明について詳述する。
【0014】−−カートリッジ−− 本発明の写真感光材料包装体において、カートリッジ
は、現在広く使用されている、写真感光材料の先端があ
らかじめカートリッジの外部に出ているシステムのもの
でもよく、あるいは、米国特許第4,834,306号、第4,84
6,418号、第4,832,275号等に記載されているような、写
真感光材料の先端があらかじめカートリッジ内部にあ
り、写真感光材料が巻かれているスプールを、巻き方向
と逆の方向に回転させて写真感光材料をカートリッジ外
部に送り出すシステム等、カートリッジが写真感光材料
を全体的に包装するシステムであれば、いずれの写真感
光材料包装体システムでもよい。
【0015】写真感光材料が収納されているカートリッ
ジ内部において、自由空間である空隙は、式(1)で示
される空隙率Vで表す。
【0016】 V=(B−A)/B (1) ここで、Aはフィルムの巻き断面積、Bはカートッリジ
内部の断面積で、それぞれ以下のように定義される。
【0017】 A=(フィルムの厚さ)×(フィルムの長さ) B=(カートリッジの胴体断面積)−(スプール断面
積) 単位は例えばmmで統一する。寸法の測定はいずれも23
℃,55%RHで行う。
【0018】フィルムの厚さは、写真感光材料の総膜厚
をいい、支持体や乳剤層、バッキング層などすべての構
成物の厚さの総和であり、接触式膜厚計(例えば、ANRI
TSU社製 ELECTRONIC MICROMETER等)で任意の10点の厚
さを測定し平均することで求められる。
【0019】フィルムの長さは、カートリッジ内に収納
されている部分の長さをいう。フィルムの末端がスプー
ルに差し込まれている場合は、スプールの差し込み口を
一方の末端とする。
【0020】カートリッジの胴体断面積はカートリッジ
の上端や下端でなくフィルムが収納されている部分の断
面における、カートリッジの内側の断面積を意味する。
カートリッジの内側にフィルムの位置を制御する目的や
スベリをよくする目的で設けた突起物(リブ)がある場
合にはその突起物の内側の断面積を採用する。
【0021】スプールの断面積は、スプールのフィルム
が巻かれている部分の断面積を表す。
【0022】空隙率Vの値は0<V≦0.25であるが、0.
04≦V≦0.22であることがより好ましく、0.08≦V≦0.
19であることが最も好ましい。
【0023】カメラの小型化のためには、カートリッジ
の断面積は、370mm2以下が好ましく、より好ましくは28
5mm2以下である。また、スプルール断面積は、95mm2
下が好ましく、より好ましくは80mm2以下である。カー
トリッジのフィルム引き出し口の遮光方法は任意であ
る。従来のように「テレンプ」と呼ばれるフェルト状の
遮光部材を設けてもよく、また、あらかじめフィルムの
先端がカートリッジ内に収納されているシステムの場合
は、フィルム引き出し口を開閉可能に形成して必要時以
外は閉じた状態に保っておくようにしてもよい。
【0024】本発明の写真感光材料包装体は、密封容器
内に保存されることが一般的である。
【0025】密封容器としては、内蔵される写真感光材
料を外界から隔離できるものであれば、いずれのものも
使用できる。ここで隔離とは、外界の空気と容器内の空
気とが実質的に流通しない状態をいう。従って、上記条
件を満たす容器であれば材質および形状等にかかわらず
密封容器として使用し得る。例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル等の透湿性の低い樹脂か
ら形成される蓋付の容器を挙げることができる。また、
カートリッジ自身に密封性をもたせて密封容器として用
いることもできる。写真感光材料の先端があらかじめカ
ートリッジ内部に収納されているシステムの場合は、カ
ートリッジ自身は密封性を有していなくとも、該カート
リッジを防湿性のフィルム等(ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニルフィルム等)で減圧シールした
ものを密封容器とすることもできる。
【0026】本発明の包装体に内蔵される写真感光材料
は、透明支持体と該支持体上に塗設された少なくとも一
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層ならびにバック層よりな
る。
【0027】−−写真用支持体−− 本発明の写真用支持体は、ポリエステル層及び/又は共
重合ポリエステル層を有する。
【0028】−−ポリエステル−− ポリエステル層を形成する素材としてのポリエステルと
しては、ジカルボン酸とジオールとの繰り返し単位を主
構成成分とするものを言い、好ましくは芳香族二塩基酸
とグリコールとの繰り返し単位を主構成成分とするポリ
エステルを挙げることができる。
【0029】前記二塩基酸としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあ
り、ジオールもしくはグリコールとしては、例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメ
タノール、ジエチレングリコール、p-キシレングリコー
ルなどがある。なかでもテレフタル酸とエチレングリコ
ールとを主構成成分とするポリエチレンテレフタレート
と2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールを
主構成成分とするポリエチレン-2,6-ナフタレートが好
ましい。
【0030】また、ポリエステル本来の優れた性質を損
なわない範囲で、これらの主たる繰り返し単位が85モル
%以上、好ましくは90モル%以上の共重合体であっても
良いし、他のポリマーがブレンドされていても良い。
【0031】好ましいポリエステルの固有粘度として
は、特に限定されないが、積層フィルム作製時の延伸性
の観点から、0.45〜0.80が好ましく、特に0.55〜0.70が
好ましい。
【0032】−−共重合ポリエステル−− 共重合ポリエステル層を形成するのに用いられる共重合
ポリエステルとしては、金属スルホネート基を有する芳
香族ジカルボン酸を共重合成分とし、ジカルボン酸とジ
オールとの繰り返し単位を主構成成分とし、好ましくは
芳香族二塩基酸とグリコールを主構成成分とする共重合
ポリエステルを挙げることができる。更に又、この発明
においては、共重合ポリエステルとして、前記共重合ポ
リエステルと前記ポリエステルとのブレンド物をも挙げ
ることができる。
【0033】前記二塩基酸としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸類などがあ
り、グリコールとしては、例えばエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジエチ
レングリコール、p-キシレングリコールなどがある。共
重合ポリエステルとしては、なかでもテレフタル酸とエ
チレングリコールを主構成成分とする共重合ポリエチレ
ンテレフタレートと2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチ
レングリコールを主構成成分とする共重合ポリエチレン
-2,6-ナフタレートが好ましい。
【0034】また、共重合ポリエステルの好ましい固有
粘度としては、特に限定されないが、積層フィルム作製
時の延伸性の観点から、0.35〜0.75が好ましく、特に0.
45〜0.65が好ましい。
【0035】共重合ポリエステルにおける共重合成分と
しての金属スルホネート基を含有する芳香族ジカルボン
酸は、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、2-ナトリウム
スルホテレフタル酸、4-ナトリウムスルホテレフタル
酸、4-ナトリウムスルホ-2,6-ナフタレンジカルボン酸
もしくは下記化1で示されるエステル形成性誘導体、及
びこれらのナトリウムを他の金属例えばカリウム、リチ
ウムなどで置換した化合物を挙げることができる。
【0036】
【化1】
【0037】前記共重合ポリエステルは、本発明の効果
を損なわない範囲で共重合成分として、ポリアルキレン
グリコール類及び/又は飽和脂肪族ジカルボン酸を含有
しているのが好ましい。
【0038】前記ポリアルキレングリコール類として
は、ポリエチレングリコール,ポリテトラメチレングリ
コールやその誘導体などが用いられるが、このうち
(a)式で示されるポリエチレングリコールが好まし
く、分子量は特に限定されないが300〜20000が好まし
く、更に好ましくは600〜10000、特に1000〜5000のもの
が好ましく用いられる。
【0039】 H(O−CH2CH2)n−OH (a) また、ポリアルキレングリコール類としては、ポリエチ
レングリコールの末端-Hを-CH2COOR(R:Hまたは炭素
数1〜10のアルキル基、n:正の整数)に置換した
(b)式で示されるようなポリエチレンオキシジカルボ
ン酸や、(c)式で示されるようなポリエーテルジカル
ボン酸(R′:炭素数2〜10のアルキレン基、n:正の
整数)などを用いても同様の効果が得られる。
【0040】 ROOCCH2−(O−CH2CH2)n−OCH2COOR (b) ROOCCH2−(O−R′)n−OCH2COOR (c) (b),(c)式で示される化合物についても分子量は
特に限定されないが、300〜20000が好ましく、更に好ま
しくは600〜10000、特に1000〜5000のものが好ましく用
いられる。
【0041】飽和脂肪族ジカルボン酸としては、例えば
そのエステル形成誘導体が好ましく、アジピン酸、セバ
シン酸のエステルであるアジピン酸ジメチル、セバシン
酸ジメチルなどが用いられる。好ましくはアジピン酸ジ
メチルである。
【0042】本発明に用いられる共重合ポリエステルに
は、本発明の効果を阻害しない範囲で、更に他の成分が
共重合されていても良いし、他のポリマーがブレンドさ
れていてもかまわない。
【0043】 −−ポリエステル及び共重合ポリエステルの製造−− 本発明に用いられるポリエステル及び共重合ポリエステ
ルはともに、重合段階でリン酸、亜リン酸およびそれら
のエステルならびに無機粒子(シリカ、カオリン、炭酸
カルシウム、リン酸カルシウム、二酸化チタンなど)が
含まれていてもよいし、重合後ポリマーに無機粒子など
がブレンドされていてもよい。さらに重合段階、重合後
のいずれかの段階で適宜に顔料、紫外線吸収剤、酸化防
止剤などを添加してもかまわない。
【0044】共重合ポリエステルを得るには、酸成分と
グリコール成分とをエステル交換した後に、前述の共重
合成分を添加し、溶融重合を行っても良いし、又、共重
合成分をエステル交換する前に添加し、エステル交換し
た後に溶融重合を行っても良いし、または溶融重合で得
られたポリマーを固相重合するなど公知の合成方法を採
用することができる。
【0045】このエステル交換時に用いる触媒として
は、マンガン、カルシウム、亜鉛、コバルト等の金属の
酢酸塩、脂肪酸塩、炭酸塩等を挙げることができる。こ
れらの中でも、酢酸マンガン、酢酸カルシウムの水和物
が好ましく、さらにはこれらを混合したものが好まし
い。前記エステル交換時及び/又は重合時に反応を阻害
したりポリマーを着色したりしない範囲で水酸化物や脂
肪族カルボン酸の金属塩、第四級アンモニウム塩などを
添加することも有効であり、中でも水酸化ナトリウム、
酢酸ナトリウム、テトラエチルヒドロキシアンモニウム
などが好ましく、特に酢酸ナトリウムが好ましい。
【0046】本発明のフィルムを形成するためのポリエ
ステル又は共重合ポリエステルには、種々の添加剤を含
有せしめることができる。たとえば、写真乳剤層を塗設
した写真用支持体のエッジから光が入射したときに起こ
るライトパイピング現象(ふちかぶり)を防止する目的
で、該ポリエステルあるいは共重合ポリエステルに染料
を添加することもできる。この染料につき、その種類は
特に限定されないが、フィルム製膜工程上、耐熱性に優
れたものが好ましく、例えば、アンスラキノン系化学染
料などが挙げられる。また、フィルム色調としては、一
般の感光材料に見られるようにグレー染色が好ましく、
1種類もしくは2種類以上の染料を混合して用いても良
い。
【0047】−フィルムの層構成− 本発明のフィルムは、前記したようにポリエステル層及
び/または共重合ポリエステル層を含有すると共に、層
構造としては、これらのいずれかが二層、三層、四層な
どのように任意の数の層が積層された積層構造である。
なお、本発明のフィルムを構成する「層」は、厚み2ミ
クロン以上であるものに限り、厚み2ミクロン未満の、
例えば下引層などは、フィルムを構成する「層」とはみ
なさない。
【0048】前記ポリエステルフィルム支持体は、リン
酸、亜リン酸およびそれらのエステル、並びに、シリ
カ、カオリン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二
酸化チタン等の無機粒子、マット剤、帯電防止剤、滑
剤、界面活性剤、安定剤、分散剤、可塑剤、UV吸収
剤、導電性物質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性付与
剤、増粘剤、酸化防止剤等の種々の添加剤を含有するこ
とができる。
【0049】さらに、前記ポリエステルフィルム支持体
は、ハロゲン化銀乳剤層等の写真乳剤層を塗設した支持
体のエッジから光が入射したときに起こるライトパイピ
ング現象(ふちかぶり)を防止する目的で、染料を含有
することが好ましい。このような目的で配合される染料
としては、その種類に特に限定があるわけではないが、
フィルムの製膜工程上、耐熱性に優れた染料が好まし
く、例えばアンスラキノン系化学染料などを挙げること
ができる。
【0050】また、ポリエステルフィルム支持体の色調
としては、一般の感光材料に見られるようにグレー染色
が好ましく、一種類もしくは二種類以上の染料を混合し
て用いることもできる。これらの染料として、住友化学
(株)製のSUMIPLAST、三菱化成(株)製のDiaresin、Bayer
社製のMACROLEX等の染料を単独で、あるいは適宜に混合
して用いることができる。
【0051】この発明のポリエステルフィルム支持体の
製造方法としては、溶融重合、または溶融重合で得られ
たポリマーを固相重合するなどの公知の合成方法により
製造することができる。
【0052】この発明のポリエステルフィルム支持体
は、例えば前記ポリエステル及び/又は共重合ポリエス
テルを十分に乾燥した後に、260〜330℃の温度範囲に制
御された押出機、フィルターおよび口金などを通じてシ
ート状に溶融押出し、溶融ポリマーを回転する冷却ドラ
ム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得る。その後に、
その未延伸フィルムを縦方向および横方向に二軸延伸
し、熱固定することにより製造することができる。
【0053】フィルムを二軸延伸する方法としては、例
えば、次の(A)〜(C)の方法を挙げることができ
る。
【0054】(A)未延伸フィルムをまず縦方向に延伸
し、次いで横方向に延伸する方法 (B)未延伸フィルムをまず横方向に延伸し、次いで縦
方向に延伸する方法 (C)未延伸フィルムを1段または多段で縦方向に延伸
した後、再度縦方向に延伸し、次いで横方向に延伸する
方法 前記延伸は、ポリエステルフィルム支持体の機械的強
度、寸法安定性等を満足させるために、面積比で4〜16
倍の範囲で行なわれることが好ましい。
【0055】この発明のポリエステルフィルム支持体
は、前記のような手法により形成され共押出法ないしラ
ミネート法により他の材質のフィルムないしシートと前
記手法により形成されたフィルムないしシートとの積層
された重層構造である。得られたポリエステルフィルム
支持体は、特にロール状にして用いられる写真フィルム
の支持体として好適である。
【0056】ポリエステルフィルム支持体の厚みとして
は、特に限定されず、用途により任意のものが使用でき
るが、好ましくは125μm以下であり、さらに好ましくは
50〜115μmであり、更に好ましくは65〜100μmである。
【0057】次に、本発明のポリエステルフィルム支持
体のカールについて説明すると次のとおりである。支持
体のカールとは、支持体自体が有するカール(湾曲)の
ことをいい、その程度を、1/R表示(単位1/m)に
て表す。このRは、カールしたフィルムの曲率半径を表
し、単位はm(メートル)である。また、乳剤側にカー
ルしている場合を+(プラス)、バック層側にカールし
ている場合を−(マイナス)で表示する。
【0058】本発明において、支持体のカールはバック
層側に巾方向に凹状にカールしていることが好ましく、
更に好ましくは、1/R表示にて−5〜−35(1/m)
の範囲である。
【0059】本発明のポリエステルフィルム支持体に、
あらかじめ巾方向のカールを設ける方法としては、二層
構成の場合は、好ましくは該フィルムを形成する二層は
ポリエステル層からなることが好ましく、厚みは同じで
あっても異なってもよいが、更に好ましくは該積層フィ
ルムの上下層のポリエステル種が主構成成分もしくは、
主構成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分
量が異なることが好ましい。例えば、特に限定されない
がポリエステル層と共重合ポリエステル層、共重合ポリ
エステル層と共重合ポリエステル層とからなっていても
よい。共重合成分としては金属スルホネート基を有する
芳香族ジカルボン酸を含有することが好ましく、更に、
ポリアルキレングリコール及び/又は飽和脂肪族ジカル
ボン酸を含有することが好ましい。この場合、用いられ
る共重合ポリエステル中の共重合成分としては、金属ス
ルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を全エステル
結合に対して2〜7モル%含有して、さらに共重合成分
としてポリアルキレングリコール類および/又は飽和脂
肪族ジカルボン酸を該共重合成分の全重量に対して3〜
10重量%含有することが特に好ましい。二層からなる場
合はこれら上記項目を適宜調節することによって、該積
層フィルムに巾方向のカールを付与することができる。
【0060】三層構成の場合は外層二層はポリエステル
層からなることが好ましいが、本発明の効果を損なわな
ければ中央の層はポリエステル層であっても、他の素
材、特に限定されないがポリカーボネート、ポリエーテ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフタルアミド、ポリ
フタルイミドなどであってもよい。好ましくは三層全て
がポリエステル層からなることが好ましい。層構成とし
て好ましくは、外層の厚みは異なることが好ましく、外
層のそれぞれの層の厚みを厚いほうからdA,dBとした
場合、好ましくは、その比dA/dBは、とくに限定され
ないが、1.1≦dA/dB≦5、好ましくは 1.3≦dA/d
B≦3である。又、三層構成の場合は、外層の厚みは同
じであっても異なってもよいが、該積層フィルムの外層
である上下層のポリエステル種が主構成成分もしくは、
主構成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分
量が異なる、さらには固有粘度が異なることが好まし
い。この場合、用いられる共重合ポリエステル中の共重
合成分としては、金属スルホネート基を有する芳香族ジ
カルボン酸を全エステル結合に対して2〜7モル%含有
して、さらに共重合成分としてポリアルキレングリコー
ル類および/又は飽和脂肪族ジカルボン酸を該共重合成
分の全重量に対して3〜10重量%含有することが特に好
ましい。三層からなる場合はこれら上記の項目を適宜調
節することによって、該積層フィルムに巾方向のカール
を付与することができる。固有粘度の差ΔIVが0.02〜0.
5、好ましくは0.05〜0.4、特に好ましくは0.1〜0.3であ
る。
【0061】また、前述の二層、三層を含め、かつ四層
以上の構成の場合は、本発明の該フィルムに巾手カール
を付与する為に必要なことは、該フィルムの全厚みを半
分に分割する面に対して、その面の上下で層構成が非対
称であれば巾手カールを付与することができる。
【0062】ここでいう非対称とは特に限定されない
が、例えばポリエステル層または他の素材からなる層の
構成順序、ポリエステル層または他の素材からなる層の
厚さ、半分に分割する面の上下でのポリエステル種の主
構成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分量
が異なるとか、さらには固有粘度が異なることも含まれ
る。
【0063】これら積層フィルムの非対称性を測定する
方法としては、各種分析機器を用いて行うことができ、
特に限定されないが、層構成についてはフィルムの断面
を顕微鏡観察、顕微鏡写真を撮影することができる。ま
た、該フィルムを顕微鏡観察を行いながら、各層を削り
取るか、フィルムを半分に分割する面まで、それぞれ上
下から削り取り上下の層それぞれの分析対象物を得て、
加水分解をおこない液体クロマトグラフィーとかNMR
とかの各種測定装置で測定してもよいし、分析対象物を
溶媒に溶解後にNMR、GPC(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー)等、固有粘度を測定してもよい
し、分析対象物をそのまま粉末でX線分光機器、もしく
はKBr等に混ぜてIR(赤外分光機器)等の測定をす
ることができ、結果として絶対量、もしくはそれに相当
する測定結果のピークの位置、強度の違い等でも非対称
性を測定することができる。
【0064】本発明のフィルムは、二層の積層構成から
なる場合には、ポリエステル層と共重合ポリエステル層
の場合は通常共重合ポリエステル層側が凹面の巾方向の
カールを有するし、共重合ポリエステル層同士の場合は
膜厚、組成量を適宜調節することで巾方向のカールを調
節することができる。三層構成の場合には、外層に共重
合ポリエステル層の場合には通常は前述のdA側が凹面
の巾方向のカールを付与することができるし、内層に共
重合ポリエステル層、外層にポリエステル層の場合に
は、通常dB側が凹面の巾手カールを付与することがで
きる。また、本発明のフィルムは二層、三層、四層以上
であっても、これらに限定されるわけでなく、適宜本発
明の前述の層構成、膜厚、共重合成分量等の前述の項目
を適宜調節して巾手カールを付与することができる。
【0065】−ハロゲン化銀乳剤層− ハロゲン化銀乳剤層は、ハロゲン化銀およびその他の成
分を含有するハロゲン化銀乳剤を、ポリエステルフィル
ム支持体の一方または両方の面における表面に、直接ま
たは間接的に種々の方法により塗設することにより形成
することができる。
【0066】なお、前記ハロゲン化銀乳剤はポリエステ
ルフィルム支持体上に直接に塗設されるか、あるいは他
の層例えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド
層を介して塗設されることができ、さらにハロゲン化銀
乳剤層の上には、保護層としての親水性コロイド層を塗
設しても良い。また、ハロゲン化銀乳剤層は、異なる感
度、例えば高感度および低感度の各ハロゲン化銀乳剤層
に分けて塗設しても良い。この場合、各ハロゲン化銀乳
剤層の間に、中間層を設けても良い。すなわち、必要に
応じて親水性コロイドからなる中間層を設けても良い。
また、ハロゲン化銀乳剤層と保護層との間に、中間層、
保護層、アンチハレーション層、バック層などの非感光
性親水性コロイド層を設けても良い。
【0067】ハロゲン化銀乳剤に使用するハロゲン化銀
としては、任意の組成のものを使用することができる。
例えば、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀もし
くは沃臭化銀等を挙げることができる。
【0068】また、このハロゲン化銀乳剤は、バインダ
ー、増感色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜
剤等のその他の成分を含有することができる。
【0069】前記ハロゲン化銀乳剤層を塗設する方法と
しては、ディップコート、エアーナイフコート、カーテ
ンコート、エクストルージョンコート等種々の方法を用
いて、一層づつまたは多層同時に塗布することができ
る。
【0070】親水性コロイドの乳剤層における含有量と
しては0.5〜30g/m2である。
【0071】−バック層− バック層は、ゼラチンとその他の成分とを含有するバッ
ク層用塗料を、ポリエステルフィルム支持体のハロゲン
化銀乳剤層が形成されている面とは反対側の面に、単数
または複数の層に塗設することにより、形成することが
できる。
【0072】なお、この発明においては、前記バック層
における最外層にフッ素系アニオン性界面活性剤とフッ
素系カチオン性界面活性剤とを含有してもよい。
【0073】前記ゼラチンとしては、石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、また、ゼ
ラチンの加水分解や酵素分解物その他のゼラチンから誘
導されるゼラチンも用いることができる。
【0074】この発明におけるバック層は、更にその他
の成分として、親水性コロイド、マット剤、滑り剤、界
面活性剤、硬膜剤、染料、増粘剤、ポリマーラテックス
等のそれ自体公知の化合物を含有することができる。
【0075】前記親水性コロイドとしては、ゼラチンと
同様の性質を有するような化合物、例えば、天然または
合成の親水性ポリマーを挙げることができる。親水性コ
ロイドのバック層における含有量としては特に限定され
ないが、好ましくは0.1〜15g/m2である。
【0076】前記マット剤、滑り剤、界面活性剤、硬膜
剤については、例えば、リサーチディスクロージャー
(Research Disclosure),17643号(1978)における、
XVI項、XII項、XI項およびX項にそれぞれ記載され
ている化合物を使用することができる。
【0077】この発明におけるバック層の厚みとして
は、フィルム全体の厚み、逆カール防止、カールバラン
ス等を考慮して、通常、0.5〜15μmであり、好ましくは
2〜10μmである。また、バック層は2種以上で形成さ
れていてもよい。
【0078】また本発明のバック層に磁気記録層を設け
ることもできる。磁気記録層に用いられる磁性体微粉末
としては、金属磁性粉末、酸化鉄磁性粉末、Coドープ酸
化鉄磁性体粉末、二酸化クロム磁性体粉末、バリュウム
フェライト磁性体粉末などが使用できる。
【0079】これらの磁性体粉末の製法は既知であり、
本発明で用いられる磁性体粉末についても公知の方法に
したがって製造することができる。
【0080】磁性体粉末の形状・サイズは特に制限はな
く、広く用いることができる。形状としては針状,米粒
状,球状,立方体状,板状などいずれの形状を有するも
のであってもよいが、針状,板状であることが電磁変換
特性上好ましい。結晶子サイズ,比表面積ともにとくに
制限はない。磁性体粉末は表面処理されたものであって
もよい。例えば、チタン,珪素,アルミニウムなどの元
素を含む物質で表面処理されたものでもよいし、カルボ
ン酸,スルホン酸,硫酸エステル,ホスホン酸,燐酸エ
ステル,ベンゾトリアゾールなどの含チッ素複素環をも
つ吸着性化合物のような有機化合物で処理されていても
よい。磁性体粉末のpHもとくに制限はないが、5〜10
の範囲にあるのが好ましい。
【0081】金属磁性体粉末としては、例えば、金属分
が75重量%以上であり、金属分の80重量%以上が強磁性
金属あるいは合金(Fe,Co,Ni,Fe-Co,Fe-Ni,Co-N
i,Co-Fe-Niなど)であり、20重量%以下で他の成分(A
l,Si,S,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Cu,Zn,Y,Mo,R
h,Pd,Ag,Sn,Sb,B,Ba,Ta,W,Re,Au,Hg,P
b,P,La,Ce,Pr,Nd,Te,Biなど)を含むものが挙
げられる。また、上記強磁性金属分が少量の水酸化物、
または酸化物を含むものであってもよい。
【0082】酸化鉄磁性体粉末としては、例えばγ-酸
化鉄が挙げられる。酸化鉄中において2価の鉄/3価の
鉄の比は特に制限されることなく用いることができる。
【0083】これらの磁気記録層については、特開昭47
-32812号公報、同53-109604号公報に記載されている。
【0084】磁性体粒子のサイズについては、そのサイ
ズと透明性との間に相関があることが「テレビジョン」
第20巻、第2号「超微粒子半透明磁気記録媒体の特性と
その応用」に記載されている。例えば、γ-Fe2O3の針状
粉末においては粒子サイズを小さくすると光透過率が向
上する。
【0085】米国特許第2,950,971号明細書には、バイ
ンダー中に分散された磁性酸化鉄からなる磁気層が赤外
線を透過させることが記載されており、米国特許第4,27
9,945号明細書には、磁気層中における磁性体粒子の濃
度が比較的多い場合にも粒子サイズを小さくすると波長
632.8nmのヘリウム・ネオンレーザー光の透過性がよく
なることが記載されている。
【0086】しかしながら、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の画像形成領域に磁気記録層を設ける場合、赤色
領域だけでなく、緑色領域,青色領域の光透過率も高く
なければならない。
【0087】赤色領域,緑色領域,青色領域の光透過率
を高くするためには、磁性体粒子の粒径を小さくすると
共に、磁性体粒子の塗設量も制限される。
【0088】磁性体粒子は、ある程度以上に粒径を小さ
くすると必要な磁気特性が得られなくなる。したがっ
て、磁性体粉末の粒径は必要な磁気特性が得られる範囲
で小さくすることが好ましい。また、磁性体粒子の塗設
量も、ある程度以上に少なくすると必要な磁気特性が得
られなくなるので、必要な磁気特性が得られる範囲で少
なくすることが好ましい。
【0089】実用的には、磁性体粉末の塗設量は0.001
〜3g/m2であり、より好ましくは0.01〜1g/m2であ
る。
【0090】磁気記録層に用いる結合剤としては、従
来、磁気記録媒体用の結合剤として使用されている公知
の熱可塑性樹脂,放射線硬化性樹脂,熱硬化性樹脂,そ
の他の反応型樹脂およびこれらの混合物を使用すること
ができる。
【0091】上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル-
酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル樹脂,酢酸ビニルとビ
ニルアルコールの共重合体,塩化ビニル-塩化ビニリデ
ン共重合体,塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体,
エチレン-ビニルアルコール共重合体,塩素化ポリ塩化
ビニル,エチレン-塩化ビニル共重合体,エチレン-酢酸
ビニル共重合体などのビニル系重合体あるいは共重合
体,ニトロセルロース,セルロースアセテートプロピオ
ネート,セルロースアセテートブチレート樹脂などのセ
ルロース誘導体,マレイン酸および/またはアクリル酸
共重合体,アクリロニトリル-スチレン共重合体,塩素
化ポリエチレン,アクリロニトリル-塩素化ポリエチレ
ン-スチレン共重合体,メチルメタクリレート-ブタジエ
ン-スチレン共重合体,アクリル樹脂,ポリビニルアセ
タール樹脂,ポリビニルブチラール樹脂,ポリエステル
ポリウレタン樹脂,ポリエーテルポリウレタン樹脂,ポ
リカーボネートポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,
ポリエーテル樹脂,ポリアミド樹脂,アミノ樹脂,スチ
レン-ブタジエン樹脂,ブタジエン-アクリロニトリル樹
脂などのゴム系樹脂,シリコーン系樹脂,フッ素系樹脂
などを挙げることができる。
【0092】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40℃〜150
℃、好ましくは60℃〜120℃であるものであり、重量平
均分子量は10,000〜300,000であるものが好ましく、さ
らに好ましくは、重量平均分子量が50,000〜200,000の
ものである。
【0093】放射線硬化性樹脂とは、電子線,紫外線な
どの放射線によって硬化させる樹脂で、無水マレイン酸
タイプ,ウレタンアクリルタイプ,エーテルアクリルタ
イプ,エポキシアクリルタイプのものが挙げられる。
【0094】また、熱硬化性樹脂,その他の反応型樹脂
としては、フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレタ
ン系硬化型樹脂,尿素樹脂,アルキッド樹脂,シリコー
ン系硬化型樹脂などが挙げられる。
【0095】上記列挙の結合剤は、その分子中に極性基
を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−CO
OM,−OH,−NR2,−NR3X,−SO3M,−OSO3M,−PO
3M2,−OPO3M(Mはそれぞれ水素,アルカリ金属,アン
モニウムを、Xはアミン塩を形成する酸を、Rはそれぞ
れ水素、アルキル基を表わす)が挙げられる。
【0096】また、本発明の磁気記録層の結合剤には親
水性バインダーも使用することができる。
【0097】本発明に使用できる親水性バインダーとし
ては、例えばリサーチ・ディスクロージャーNo.17643、
26頁および同No.18716、651頁に記載されている水溶性
ポリマー,セルロースエーテル,ラテックスポリマー,
水溶性ポリエステルを挙げることができる。
【0098】水溶性ポリマーとしては、ゼラチン,ゼラ
チン誘導体,カゼイン,寒天,アルギン酸ソーダ,澱
粉,ポリビニールアルコール,アクリル酸系共重合体,
無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、セルロースエ
ーテルとしては、カルボキシメチルセルロース,ヒドロ
キシエチルセルロースなどが挙げられ、ラテックスポリ
マーとしては、塩化ビニル系共重合体,塩化ビニリデン
系共重合体,アクリル酸エステル系共重合体,酢酸ビニ
ル系共重合体,ブタジエン系共重合体などのラテックス
が挙げられる。この中でも最も好ましいものはゼラチン
である。
【0099】ゼラチンは、無変性のものであっても、変
性されたものであってもよい。また、その一部をコロイ
ド状アルブミン,カゼイン,カルボキシメチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導
体,寒天,アルギン酸ソーダ,デンプン誘導体,デキス
トランなどの糖誘導体,合成親水性コロイド、例えば、
ポリビニルアルコール,ポリN-ビニルピロリドン,アク
リル酸共重合体,ポリアクリルアミドまたはこれらの誘
導体,部分加水分解物,ゼラチン誘導体などで置き換え
たものでもよい。
【0100】ゼラチンを含む親水性バインターは硬膜す
るのが好ましい。使用できる硬膜剤としては、例えば、
ホルムアルデヒド,グルタルアルデヒドの如きアルデヒ
ド系化合物類,ジアセチル,シクロペンタンジオンの如
きケトン化合物類,ビス(2−クロロエチル尿素),2-
ヒドロキシ-4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン,米国特許
第3,288,775号明細書,同2,732,303号明細書,英国特許
第974,723号明細書,同1,167,207号明細書などに記載さ
れている反応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニル
スルホン,5-アセチル-1,3-ジアクリロイルヘキサヒド
ロ-1,3,5-トリアジン、米国特許第3,635,718号明細書,
同3,232,763号明細書,英国特許第994,869号明細書など
に記載されている反応性のオレフィンを持つ化合物類、
N-ヒドロキシメチルフタルイミド、米国特許第2,732,31
6号明細書,同2,586,168号明細書などに記載されている
N-メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書な
どに記載されているイソシアナート類、米国特許第3,01
7,280号明細書,同2,983,611号明細書などに記載されて
いるアジリジン化合物類、米国特許第2,725,294号明細
書,同2,725,295号明細書などに記載されている酸誘導
体類、米国特許第3,091,537号明細書などに記載されて
いるエポキシ化合物類,ムコクロル酸のようなハロゲン
カルボキシアルデヒド類を挙げることができる。また、
無機化系硬膜剤を使用することもでき、無機化系硬膜剤
としては、クロム明バン,硫酸ジルコニウムが挙げら
れ、また、特公昭56-12853号公報,同58-32699号公報,
ベルギー特許第825,726号,特開昭60-225148号公報,特
開昭51-126125号公報,特公昭58-50699号公報,特開昭5
2-54427号公報,米国特許3,321,313号明細書などに記載
されているカルボキシル基活性型硬膜剤なども挙げるこ
とができる。
【0101】硬膜剤は、通常、乾燥ゼラチンに対して0.
01〜30重量%用いられ、好ましくは0.05〜20重量%であ
る。
【0102】磁性体粉末は、必要に応じ溶剤を用いて結
合剤中に分散され、塗布液が形成される。磁性体粉末の
分散にはボールミル,ホモミキサー,サンドミルなどを
用いることができる。この場合、磁性体粒子を破損する
ことなく、できるだけ磁性体粒子一個一個をバラバラに
して分散することが好ましい。
【0103】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、磁性体粉末1重量部に対して1〜20重
量部用いるのが好ましい。さらには好ましくは、磁性体
粉末1重量部に対して2〜15重量部である。また、溶剤
は塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0104】支持体上に磁気記録層を設ける方法として
は、エアードクターコート,ブレードコート,エアーナ
イフコート,スクイズコート,含侵コート,リバースロ
ールコート,トランスファーロールコート,グラビアコ
ート,キスコート,キャストコート,スプレイコートな
どが利用できる。多条のストライプ塗布を行うには、こ
れらの塗布ヘッドを多連にすればよい。ストライプ塗布
の具体的な方法としては、例えば、特開昭48-25503号公
報,同48-25504号公報,同48-98803号公報,同50-13803
7号公報,同52-15533号公報,同51-3208号公報,同51-6
239号公報,同51-65606号公報,同51-140703号公報,特
公昭29-4221号公報,米国特許第3,062,181号明細書,同
3,227,165号明細書の記載を参考にすることができる。
【0105】これら磁気記録層を支持体上に強固に接着
させるために、支持体に下塗り層を設けてもよく、ま
た、支持体を薬品処理,機械的処理,コロナ放電処理,
火炎処理,紫外線処理,高周波処理,グロー放電処理,
活性プラズマ処理,レーザー処理,濃酸処理,オゾン酸
化処理などの表面活性化処理をしてもよい。またさら
に、これら表面活性化処理をした後に下塗り層を設けて
もよい。
【0106】磁気記録層の厚みは、0.1〜10μmが好まし
く、より好ましくは0.2〜5μm、さらに好ましくは0.5
〜3μmである。
【0107】磁気記録層を形成する塗布液には、磁気記
録層に、潤滑性の付与,帯電防止,接着防止,摩擦・磨
粍特性向上などの機能を持たせるために、潤滑剤,帯電
防止剤など種々の添加剤を添加することができる。ま
た、塗布液には他に、例えば、磁気記録層に柔軟性を与
えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散を助け
るために分散剤を、磁気ヘッドの目づまりを防止するた
めの研磨剤を添加することができる。
【0108】潤滑剤としては、ポリシロキサンなどのシ
リコーンオイル,ポリエチレン,ポリテトラフルオロエ
チレンなどのプラスチック微粉末,高級脂肪酸,高級脂
肪酸エステル,フルオロカーボン類が挙げられる。これ
らは、単独あるいは混合して用いることができる。これ
らの添加量は結合剤100重量部に対し、0.2〜20重量部の
範囲で用いることができる。
【0109】研磨剤としては、モース硬度が5以上、好
ましくは6以上の非磁性無機粉末が挙げられ、具体的に
は酸化物アルミニウム(α-アルミナ,γ-アルミナ,コ
ランダムなど),酸化クロム(Cr2O3),酸化鉄(α-Fe
2O3),二酸化珪素,二酸化チタンなどの酸化物,炭化珪
素,炭化チタンなどの炭化物,ダイアモンドなどの微粉
末を挙げることができる。これらの平均粒径は、0.05〜
1.0μmが好ましく、磁性体粉末100に対して0.5〜20重量
部の範囲で添加することができる。
【0110】必要に応じて磁気記録層の隣接層に他の層
との接着を補なう層を設けたり、磁気記録層に隣接する
保護層を設けて耐傷性を向上させても良い。
【0111】耐傷性の付与のためには、一般的に滑り剤
として知られる化合物を用いることができるが、好まし
くは高級脂肪酸エステルが挙げられる。また、磁気記録
層をストライプ状に設ける場合、この上に磁性体を含有
しない透明なポリマー層を設けて、磁気記録層による段
差をなくしても良い。この場合、この透明なポリマー層
に上記の各種の機能を持たせてもよい。
【0112】−ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理− この発明に係るハロゲン化銀写真感光材料を現像処理す
るには、例えばT.H.ジェームズ著、セオリィー オブ ザ
フォトグラフィック プロセス 第4版(TheTheory of
The Photographic Process, Fourth Edition)第291頁
〜第334頁およびジャーナル オブ ザ アメリカン ケミ
カル ソサエティ(Journal of the American Chemical
Society)第73巻の第3,100頁(1951)に記載されてい
る、それ自体公知の現像剤を使用することができる。
【0113】
【実施例】以下に、この発明の実施例を詳細に記述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0114】(実施例1) A.ポリエステルフィルム支持体の製造 (支持体1の作成)テレフタル酸ジメチル 100重量部、
エチレングリコール64重量部、およびエステル交換触媒
として酢酸カルシウムの水和物 0.1重量部を添加して、
常法によりエステル交換反応を行った。
【0115】得られた生成物に、5-ナトリウムスルホ−
ジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル酸(略号;SI
P)のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)28重量
部、およびポリエチレングリコール(略号;PEG)
(数平均分子量:3000)8.1重量部を添加し、次いで、
三酸化アンチモン0.05重量部、リン酸トリメチルエステ
ル0.13重量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010
(CIBA-GEIGY社製)0.2重量部および水酸化ナトリウム
0.02重量部を添加した。次いで徐々に昇温、減圧にし、
280℃、0.5mmHgの条件で重合を行ない固有粘度0.55の
共重合ポリエステルM1を得た。
【0116】前記共重合ポリエステル(M1)を、150℃
で真空乾燥した後に、押出機を用いて、285℃で溶融押
出し、冷却ドラム上で急冷固化させてポリエステル未延
伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムを、85℃で
タテ方向に3.5倍延伸し、さらに95℃でヨコ方向に3.5倍
延伸した後に、210℃で熱固定して厚み90μmのポリエス
テルフィルム支持体1を得た。
【0117】(支持体2の作成)前記共重合ポリエステ
ル(M1)と、ポリエステル層として用いる写真用のポ
リエチレンテレフタレート(P)(固有粘度:0.65)と
を用いて、以下のようにして写真用支持体を得た。
【0118】共重合ポリエステル(M1)およびポリエ
チレンテレフタレート(P)を、各々150℃で真空乾燥
した後に、3台の押出機を用いて、285℃で溶融押出
し、支持体の乳剤層塗設側から、共重合ポリエステル
(M1)/ポリエチレンテレフタレート(P)/共重合
ポリエステル(M1)の厚さの比率が表2に示す層構成
となるようにTダイス内で層状に接合し、冷却ドラム上
で急冷固化させてポリエステル積層未延伸フィルムを作
成した。この積層未延伸フィルムを、85℃でタテ方向に
3.5倍延伸し、さらに95℃でヨコ方向に3.5倍延伸した後
に、210℃で熱固定して厚み90μmのポリエステルフィル
ム支持体2を得た。
【0119】B.感光材料の作成 前記ポリエステルフィルム支持体1〜5の両面に、8W
/(m2・min)のコロナ放電処理を施し、一方の面に下
記下引塗布液B−3を乾燥膜厚が0.8μmになるように塗
布して下引層B−3を形成し、またこの支持体の他方の
面に下記下引塗布液B−4を乾燥膜厚が0.8μmになるよ
うに塗布して下引層B−4を形成した。
【0120】 <下引塗布液B−3> ブチルアクリレート30重量%、t-ブチルアクリレート20重量%、スチレン25重 量%、および2-ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体ラテックス 液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1000ml <下引塗布液B−4> ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%およびグリシジルアクリレー ト40重量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1000ml 更に、下引層B−3および下引層B−4の上に8W/
(m2・min)のコロナ放電を施し、下引層B−3の上に
は、下記塗布液B−5を乾燥膜厚が0.1μmになるように
塗布して下引層B−5を形成し、下引層B−4の上に
は、下記塗布液B−6を乾燥膜厚が0.8μmになるように
塗布して帯電防止機能を持つ下引層B−6を形成した。
【0121】 <塗布液B−5> ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1000ml <塗布液B−6> 水溶性導電性ポリマー(UL−4) 60g 化合物(UL−5)を成分とするラテックス液(固形分20%) 80g 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤(UL−6) 12g ポリエチレングリコール(重量平均分子量600) 6g 水で仕上げる 1000ml 使用した化合物(UL−1〜6)の構造は、まとめて後
掲する。
【0122】前記下引層B−5の上に25W/(m2・mi
n)のコロナ放電を施し、又、下引層B−6の上に8W
/(m2・min)のコロナ放電を施した。さらに下記の乳
剤層等を前記下引き層B−5の表面に、および下記のバ
ック層を下引き層B−6の表面に、順次に形成してハロ
ゲン化銀写真感光材料を作成した。なお、ハロゲン化銀
写真感光材料の全体の厚みは122μであった。
【0123】以下に<バック層>、および<乳剤層>の
処方を示す。なお、以下の<バック層>および<乳剤層
>における数量の表示は、m2当たりの量を示す。
【0124】 <バック層> 第1層; ゼラチン 4.5g ナトリウム-ジ-(-2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 1.0g トリポリ燐酸ナトリウム 76mg クエン酸 16mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 49mg ビニルスルホン型硬膜剤 23mg 第2層(最外層); ゼラチン 1.5g ポリマービーズ (平均粒子径:3μm、ポリメチルメタアクリレート) 24mg ナトリウム-ジ-(-2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 15mg カルボキシアルキルデキストラン硫酸エステル 12mg ビニルスルホン型硬膜剤 30mg フッ素系アニオン界面活性剤(化合物FA−1)およびフッ系カチオン界面活 性剤(化合物FK−1)の混合物(モル比1:1) 20mg 化合物(化合物A) 250mg <乳剤層> 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15g UV吸収剤(UV−1) 0.20g 化合物(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.4g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.3g 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50g シアンカプラー(C−2) 0.13g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g DIR化合物(D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.6g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.2g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17g マゼンタカプラー(M−2) 0.43g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm、平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.30g マゼンタカプラー(M−2) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1g 添加剤(HS−1) 0.07g 添加剤(HS−2) 0.07g 添加剤(SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 1.0g 第9層;低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm、平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.25g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm、平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.25g 増感色素(S−9) 5.8 ×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6g イエローカプラー(Y−2) 0.32g DIR化合物(D−1) 0.003g DIR化合物(D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.3g 第10層;高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm、平均ヨウド含有量8.5モル%) 0.5g 増感色素(S−10) 3 ×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g イエローカプラー(Y−2) 0.10g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 2.0g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 添加剤(HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07g 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07g ゼラチン 0.8g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物(化合物A) 0.04g 化合物(化合物B) 0.004g ポリメチルメタアクリレート(平均粒径:3μm) 0.02g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径:3μm) 0.13g ゼラチン 0.7g ―沃臭化銀乳剤の調製― 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調整し
た。
【0125】平均粒径が0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃化銀含有率2mol%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。
【0126】下記組成の溶液<G−1>を温度70℃、pA
g7.8、pH7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の
種乳剤を添加した。
【0127】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、下記組成の溶液<H−1>と下記組成の溶液<S−
1>とを1:1の流量比を保ちながら、加速された流量
(終了時の流量が初期流量の 3.6倍)で86分をかけて添
加した。
【0128】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、<H−2>と<S
−2>とを1:1の流量比で加速された流量(終了時の
流量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0129】粒子形成中のpAgとpHとは、臭化カリウム
水溶液と56%酢酸水溶液とを用いて制御した。粒子形成
後に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を
施し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH
およびpAgをそれぞれ5.8および8.06に調製した。
【0130】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.5mol%の八面体沃臭化
銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0131】 <G−1>溶液 オセインゼラチン 100.0g 下記化合物−Iの10重量%メタノール溶液 25.0ml 28%アンモニア水溶液 440.0ml 56%酢酸水溶液 660.0ml 水で仕上げる 5000.0ml *化合物−I:ポリプロピレンオキシ・ポリエチレンオ
キシ・ジ琥珀酸・ナトリウム <H−1>溶液 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.6g 水で仕上げる 1030.5ml <S−1>溶液 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ml <H−2>溶液 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ml <S−2>溶液 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ml 第10層以外の乳剤層に使用される沃臭化銀乳剤について
も、同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pAg、p
H、流量、添加時間、およびハライド組成を変化させ
て、平均粒径および沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を
調製した。
【0132】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シェ
ル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸およびチオシアン酸アンモニウムの存在下
にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロキシ-6
-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン、1-フェニル-5-メ
ルカプトテトラゾールを加えた。
【0133】なお、上述の感光材料は、さらに、化合物
Su−1、Su−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−
2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2
(重量平均分子量10,000のもの及び 1,100,000のも
の)、染料AI−1,AI−2および化合物DI−1
(9.4mg/m2)を含有する。
【0134】
【化2】
【0135】
【化3】
【0136】
【化4】
【0137】
【化5】
【0138】
【化6】
【0139】
【化7】
【0140】
【化8】
【0141】
【化9】
【0142】
【化10】
【0143】
【化11】
【0144】
【化12】
【0145】(支持体3〜5)支持体2の作成におい
て、共重合ポリエステル/ポリエチレンテレフタレート
/共重合ポリエステルの厚さの比率を表2に示す層構成
となるようにした以外は、支持体2の作成と同様にして
支持体3〜5を得た。
【0146】なお、ハロゲン化銀写真感光材料の全体の
厚みは120μであった。
【0147】C.写真感光材料包装体の作成 支持体1〜5に〈バック層〉、および〈乳剤層〉を塗設
し形成したハロゲン化銀写真感光材料を35mm巾にスリッ
トし、118cmに裁断して表1に示すサイズのカートリッ
ジに全長巻きこんで空隙率の異なる写真感光材料包装体
試料001〜025を作成した。カートリッジは、Aタイプが
現行相当サイズ、B〜Eタイプが小型化サイズである。
【0148】
【表1】
【0149】(評価方法)以上のように作成した写真感
光材料包装体試料001〜025について以下に記載したよう
な評価を行い、これらの結果を表2に示した。
【0150】《支持体の巾手のカール度評価法》試料か
らフィルムを取り出し、乳剤層とバック層をパンクレア
チン、または次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いて剥離
後、フィルムの巾手方向に35mm、長手方向に2〜3mmの
幅でサンプルを切断した。23℃,55RH%の環境下(24hr
調湿後)で巾方向のカール度を測定し支持体のカール度
とした。カール度は曲率半径の逆数で表した(単位1/
m)。また、符号は、乳剤層側にカールしている場合を
+(プラス)、バック層側にカールしている場合を−
(マイナス)で表示した。
【0151】支持体のカール度は、支持体製膜直後、な
らびに、乳剤層とバック層の塗布の前後においていずれ
も変わらなかった。
【0152】《巻ぐせカール度》試料を23℃,55%RHの
条件下で1日かけて調湿した後に、55℃,20%RHの条件
下で4時間かけて熱処理を行った。その後に、23℃,55
%RHの雰囲気下で1時間かけて放冷した後に、カートリ
ッジからフィルムを取り出し、巻芯部、中央部、巻外部
それぞれ10cmずつ切断し、1分経過後に巻ぐせカール度
を測定した。カール度は曲率半径の逆数で表した(単位
1/m)。また、符号は、乳剤層側にカールしている場
合を+(プラス)、バック層側にカールしている場合を
−(マイナス)で表示した。
【0153】《スプライサー適性・巻ぐせ解消性》試料
を23℃,55%RHの条件下で1日かけて調湿した後に、55
℃,20%RHの条件下で4時間かけて熱処理を行った。そ
の後に、23℃,55%RHの雰囲気下で1時間かけて放冷し
た後に、フィルムスプライサー処理機(PS-35-2:ノー
リツ鋼機(株))でつないだ後に、フィルム自動現像処理
機(NCV60:ノーリツ鋼機(株))で通常の現像処理をし
た。
【0154】−−スプライサー適性−− 次の3段階で評価した。実用上、フィルムスプライサー
処理機内でのフィルムの目詰まり、折れは絶対に発生し
てはならず、○以上のグレードが必要である。
【0155】◎:目詰まり、折れの発生なし ○:目詰まり、折れの発生なし、フィルムの先端がやや
入りにくい ×:目詰まり、折れの発生あり −−巻ぐせ解消性−− 現像処理後に23℃,55%RHの雰囲気下で、フィルムの巻
外をつかんで吊るし、1日間かけて調湿した。自然に垂
らしたときの巻芯に相当する先端から12cmの部分の長さ
を測定し元の長さに対する割合を求め、次の3段階で評
価した。
【0156】写真フィルムの性能上、○のグレード以上
が好ましい。
【0157】◎:70%以上 ○:50%〜70% ×:50%未満
【0158】
【表2】
【0159】表2から明らかなように、本発明の試料は
比較の試料に比べ、巻ぐせが改良され、スプライサー適
性に優れ、また、巻ぐせ解消性にも優れていることがわ
かる。なかでも、写真用支持体が非対称に積層されたポ
リエステル多層フィルムであり、支持体がバック層側に
カール度を有している場合がより優れていることがわか
る。
【0160】Aサイズのカートリッジ(現行タイプ)を
使用した場合、すなわち空隙率が0.25より大きい場合は
巻ぐせ、巻ぐせ解消性には優れているもののカメラの小
型化には不適当である。
【0161】本発明は、カメラの小型化に適したカート
リッジB〜Dを使用した場合、すなわち空隙率が0.25以
下の場合においても巻ぐせ、巻ぐせ解消性に優れてお
り、よってカメラの小型化の達成が可能である。
【0162】(実施例2) A.ポリエステルフィルム支持体の製造 (支持体6の作成)テレフタル酸ジメチル100重量部、
エチレングリコール70重量部、5-ナトリウムスルホイソ
フタル酸ジメチル10重量部およびアジピン酸ジメチル10
重量部に、酢酸カルシウム0.1重量部および三酸化アン
チモン0.03重量部を添加し、常法によりエステル交換反
応を行った。得られた生成物にリン酸トリメチルエステ
ル0.05重量部を添加し、次いで徐々に昇温、減圧にし、
280℃、0.5mmHgの条件で重合を行い、固有粘度0.55の共
重合ポリエステル(M2)を得た。
【0163】この共重合ポリエステル(M2)を、150℃
で真空乾燥した後に、280℃で溶融押出し、冷却ドラム
上で急冷固化させて未延伸フィルムを作成した。この未
延伸フィルムを、90℃でタテ方向に3.5倍延伸し、さら
に95℃でヨコ方向に3.7倍延伸した後に、200℃で熱固定
して厚み90μのポリエステルフィルム支持体6を得た。
【0164】(支持体7の作成)支持体3の作成におい
て、共重合ポリエステルM1をM2にかえた以外は支持体
3の作成と同様にして支持体7を得た。
【0165】(支持体8の作成)支持体7の作成におい
て、ポリエチレンテレフタレート層を、共重合ポリエス
テル(M2)30重量%、ポリエチレンテレフタレート
(P)70重量%からなるポリエステル層(P+M2)と
なるようにした以外は支持体7の作成と同様にして支持
体8を得た。
【0166】B.感光材料の作成 バック層の第1層と第2層を下記の〈MC−1〉,〈O
C−1〉に変えた以外は、実施例1と同様にして、ハロ
ゲン化銀写真感光材料を作成した。
【0167】〈MC−1〉下記の成分を一緒にディゾル
バーで混和し、その後サンドミルで分散し、分散液とし
た。MC−1を乾燥硬膜2μmになるように塗布した。
【0168】 ニトロセルロース 35重量部 ポリウレタン樹脂 35重量部 ラウリル酸 1重量部 オレイン酸 1重量部 ブチルステアレート 1重量部 シクロヘキサノン 75重量部 メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部 Co被着γ-のFe2O3(長軸0.2μm、短軸0.02μm、Hc=650エルステッド) 5重量部 〈OC−1〉MC−1の上に下記塗布液を10ml/m2にな
るように塗布した。
【0169】 カルナバワックス 1g トルエン 700ml メチルエチルケトン 300ml なお、ハロゲン化銀写真感光材料の全体の厚みは120μ
であった。
【0170】C.感光材料包装体の作成 実施例1と同様にして、ハロゲン化銀写真感光材料をA
〜Eタイプのカートリッジに巻きこんで写真感光材料包
装体026〜040を作成した。
【0171】実施例1の方法で、巻きぐせカール、スプ
ライサー適性、巻ぐせ解消性の評価を行った。その結果
を表3に示す。
【0172】
【表3】
【0173】表3から明らかなように、本発明の試料は
比較の試料に比べ、巻ぐせが改良され、スプライサー適
性に優れ、また、巻ぐせ解消性にも優れていることがわ
かる。
【0174】(実施例3) A.ポリエステルフィルム支持体の製造 (支持体9の作成)支持体6の作成において、5-ナトリ
ウムスルホイソフタル酸ジメチル10重量部のかわりに3-
5-ジ(メチルオキシカルボニル)フェニルホスホン酸ジナ
トリウム10重量部を用いた他は同様にして共重合ポリエ
ステル(M3)を得た。
【0175】更に、支持体6の作成と同様にして厚さ90
μの支持体9を作成した。
【0176】(支持体10の作成)ポリエチレンテレフタ
レート(P)と共重合ポリエステル(M3)とを、2台
の押出機を用いて、支持体の乳剤層塗設側から、ポリエ
チレンテレフタレート/共重合ポリエステル(M3)の
厚さの比率が表4となるようにして、支持体6と同条件
で支持体10を作成した。
【0177】B.感光材料の作成 実施例2と同様にして、支持体9〜10に乳剤層ならびに
バック層,〈MC−1〉,〈OC−1〉を塗設して、ハ
ロゲン化銀写真感光材料を作成した。
【0178】C.感光材料包装体の作成 実施例1と同様にして、ハロゲン化銀写真感光材料をA
〜Eタイプのカートリッジに巻きこんで写真感光材料包
装体041〜050を作成した。
【0179】実施例1の方法で、巻きぐせカール、スプ
ライサー適性、巻ぐせ解消性の評価を行った。その結果
を表4に示す。
【0180】
【表4】
【0181】表4から明らかなように、本発明の試料は
比較の試料に比べ、巻ぐせが改良され、スプライサー適
性に優れ、また、巻ぐせ解消性にも優れていることがわ
かる。
【0182】
【発明の効果】この発明によると、写真感光材料包装体
において、特に、写真感光材料包装体の小型化にともな
い、カートリッジ内の空隙率が低下した場合において
も、経時でのカートリッジ内保存による巻ぐせが改良さ
れ、巻ぐせ解消性にも優れた写真感光材料包装体を提供
することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール、該スプールに一端を係止して
    該スプールにロール状に巻かれた写真感光材料及びカー
    トリッジ本体から成る写真感光材料包装体において、下
    記の式で表されるカートリッジ内部の空隙率Vが0.25以
    下であり、かつ前記写真感光材料の支持体が、ポリエス
    テルからなる層が2層以上積層されている多層フィルム
    であることを特徴とする写真感光材料包装体。 V=(B−A)/B 〔式中A=(フィルムの巻き断面積) =(フィルムの厚さ)×(フィルムの長さ) B=(カートリッジ内部の断面積) =(カートリッジ胴体断面積)−(スプール断面積)〕
  2. 【請求項2】 ポリエステル層の少なくとも一層が共重
    合成分として、金属スルホネート基を有する芳香族ジカ
    ルボン酸と、ポリアルキレングリコール類及び/または
    飽和脂肪族ジカルボン酸とを含有してなる前記請求項1
    に記載の写真感光材料包装体。
  3. 【請求項3】 多層フィルム支持体の巾手方向における
    カール度が23℃,55%RH環境下で−5〜−351/mであ
    る前記請求項1〜2のいずれかに記載の写真感光材料包
    装体。
  4. 【請求項4】 多層フィルムの厚みを二等分する位置を
    中心として、その両側の積層構造が互いに非対称である
    前記請求項1〜3のいずれかに記載の写真感光材料包装
    体。
  5. 【請求項5】 多層フィルムが3層からなる積層フィル
    ムであって、中央の層の両側に位置する二層のポリエス
    テル層の厚みをそれぞれdA,dBとしたときに、 1.1≦dA/dB≦5なる関係を満たしてなる前記請求
    項1〜4のいずれかに記載の写真感光材料包装体。
JP5175560A 1993-07-15 1993-07-15 写真感光材料包装体 Pending JPH0728198A (ja)

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