JP3409217B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3409217B2 JP31539393A JP31539393A JP3409217B2 JP 3409217 B2 JP3409217 B2 JP 3409217B2 JP 31539393 A JP31539393 A JP 31539393A JP 31539393 A JP31539393 A JP 31539393A JP 3409217 B2 JP3409217 B2 JP 3409217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に透明な磁気記
録層を有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料(以下
感材と略す)は、カメラ撮影時の各種の情報(例えば、
撮影時、天候、拡大比、プリント枚数など)を入力する
ことはほとんど不可能であり、僅かに光学的に撮影時を
入力できるのみであった。また、プリント時においても
感材自身への情報入力は全く不可能であり、高速かつコ
ストダウンへの大きな障害となっている。感材への各種
の情報を入力することは、今後のカメラの操作性アップ
及び簡便化を進める上で非常に重要な手段である。その
情報入力手段として磁気記録方法は任意に入出力が出来
ること又安価であることから重要であり従来から研究さ
れてきた。例えば、磁気記録層に含有される磁性粒子の
量、サイズ等の適切な選択によって、撮影時感材に必要
な透明性を有する磁気記録層を透明な支持体を有する感
材のバック層に設けることは、米国特許第3,782,947
号、同4,279,945号、同4,302,523号等に記載されてい
る。又、この磁気記録層への信号入力方式が世界公開90
-4205号、同90-04212号等に開示されている。
【0003】これらの磁気記録層の付与及び入出力方に
よって従来困難であった各種情報を感材中に取り込むこ
とが可能となり、例えば撮影の日時、天候、照明条件、
縮小/拡大比等の撮影時の条件、再プリント枚数、ズー
ムしたい箇所、メッセージなどの現像、プリント時の条
件等を感材の磁気記録層に入出力できるようになった。
更に又、テレビ/ビデオ映像へ感材から直接出力して画
像とする場合の信号入出力手段としても応用できるとい
う将来性を有するものである。
【0004】また、感材は一般に電気絶縁性を有する支
持体としてプラスチックフィルムが用いられ、この支持
体と写真感光材料層からなっているいわゆる複合材料で
あるので、感材の製造工程中並びに使用時に、同種又は
異種物質の表面と接触摩擦又は剥離の際に帯電しやす
い。そして、帯電により蓄積された静電電荷は多くの障
害を引き起こす。したがって、感材には帯電防止のため
の導電性層が必要である。
【0005】そこで、透明磁性層と帯電防止層との重層
が必要になるが、特開昭51-119204号、同昭52-51908
号、同昭53-16604号等に開示されているように支持体上
に1層づつ塗布液を塗布・乾燥する事により重層を形成
するウェットオンドライ重層塗布技術では塗布・乾燥等
の工程を繰り返すため生産性が悪いことや、最上層の薄
膜化が難しいなどの問題がある。
【0006】一方、スロットを有するスライドコート方
式が写真感光材料の塗布方式として知られているが、磁
気記録媒体を製造する場合には塗布液が凝集しやすい有
機溶媒分散液であり、乾き易い、高速塗布適正がない等
の理由で有機溶媒分散液の塗布には適さない。
【0007】また、特開昭48-99803号、同昭61-111168
号、同昭62-124631号等に開示されているような支持体
上に下層が湿潤状態のままで上層を塗布する事により重
層を形成するウェットオンウェット重層塗布技術でも、
従来の磁気記録媒体の塗布液が高濃度高粘度であるため
に感材に適するような透明性を実現する程度の薄膜化は
不可能であった。更に、そのような薄膜が塗設出来たと
しても、膜強度及び接着性は著しく悪かった。
【0008】そこで、感材用の透明な磁気記録層(以下
透明磁性層と略す)として写真性能を悪化させないよう
な塗膜の透明性を得るために塗膜中の強磁性粉量を減ら
すことが考えられる。しかしながら、そのために透明磁
性塗料の物性は使用するバインダーによって大きく左右
され、塗膜もバインダー膜に近い物性になり、多くの問
題が出てきた。
【0009】例えば磁気テープや磁気ディスクは、強磁
性粒子がバインダーによって分散、接着され一種のスポ
ンジ状になって塗膜を形成している。そのため磁気ヘッ
ドに対する耐傷性はかなり強い。一方、透明磁性層は使
用するバインダーの強度がそのまま塗膜の強度につなが
り、磁気ヘッドに対する耐傷性は従来の磁気テープや磁
気ディスクに比べて弱くなる傾向にある。したがって、
耐傷性を改善するための工夫が必要だが、このとき困難
な問題なのが透明性を悪くしたりベースもしくはベース
と透明磁性層との間に設けた下引き層との接着性を損な
わないことである。
【0010】また、磁気テープの製造においては、感度
を上昇させSN比を良好にする手段として強磁性粒子を
非磁性支持体の移送方向にそろえ、磁性塗膜の角型比
(飽和磁化Bmで残留磁化Brを除した値)を増大させる必
要がある。したがって従来より磁気テープ等を製造する
場合には、塗布液が乾燥中に永久磁石もしくはソレノイ
ド等により非磁性支持体の移送方向の磁界を作用させ
て、強磁性粒子の磁化容易軸方向を前記移送方向へそろ
える(配向させる)方法がとられている。
【0011】透明磁性層の場合も、少ない強磁性粒子で
高い出力を出すためには強磁性粒子の配向が必須と考え
られるが、透明磁性層用の塗料は一般の磁性塗料が擬塑
性であるのと違いニュートニアンに近いため塗布が可能
な粘度に調整したときには塗布後の非磁性支持体上での
塗料粘度が低く、一度かかった配向が戻りやすい。つま
り、非常に配向がかかりにくい問題がある。
【0012】又、帯電防止層を塗設するとき重要なこと
は、現像、定着、水洗という処理の前でも後でも帯電防
止特性が良好であることである。
【0013】そして、帯電防止を施したことによりフィ
ルムの表面強度を弱くしたり、透明性を悪くしたりしな
いことである。特開昭56-92535号、同61-174542号によ
れば、裏塗り層とベースの間に導電性ポリマーによる帯
電防止層を設け、この層を通して帯電防止性を高め、か
つこの層と裏塗り層の接着性を向上させるためアジリジ
ン硬膜剤を用いることが記載されている。しかしなが
ら、アジリジン硬膜剤は皮膚をカブレさせ、安全衛生上
好ましくなく、更にベースと裏塗り層との間に導電性ポ
リマーによる帯電防止層を設けているために裏塗り層と
の接着が充分ではなく、かつ乾燥性が悪いという欠点を
有していた。更にイオン伝導型であるこれらのポリマー
は、低湿の雰囲気下でこそ帯電防止特性が効力を発揮し
なくてはならない事を考えると、不利であると言わざる
を得ない。
【0014】一方、特開昭55-47663号、同55-47664号、
同55-182613号、同56-161301号によれば導電性微粒子と
して結晶性金属酸化物をゼラチン中に含有させることに
より帯電防止性を高めることが記載されている。しかし
ながら、帯電防止層は導電性を出すためにパーコレーシ
ョン転移が起こるだけの導電性微粒子を含有しなければ
ならない。そのため帯電防止層には若干の濁りや着色が
出てしまい写真性能の面ではあまり好ましくない。
【0015】また導電性層が厚くなったときには乾燥ゾ
ーンでの吹き故障と呼ばれる故障や塗膜内での対流現象
によって起こる故障により著しく表面の平滑さが損なわ
れたり、帯電防止層の膜強度が弱くなり層中で剥離を起
こして膜付き性能が劣化するなどの問題が生じる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第1に
写真感光材料において卓越した透明性を有しておりかつ
その磁気記録性能が高い磁気記録層を有し、更に良好な
帯電防止性を持ったハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることにある。
【0017】第2に膜付き性能に優れたハロゲン化銀写
真感光材料を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
構成〜の何れかにより達成される。
【0019】少なくとも、支持体上一方側に設けられ
ている1層以上のハロゲン化銀乳剤層と、該支持体上の
もう一方側に設けられている1層以上の帯電防止層及び
1層以上の透明磁気記録層とを有する写真感光材料にお
いて、該透明磁性層におけるバインダーと強磁性粉との
比が100:1〜1:1であり、フィルムの1m2当たりの
残留磁化量が3×10-2emu以上かつフィルムからハロゲ
ン化銀乳剤層を除いた物の436nmの波長光における光学
濃度が1.5以下であって、前記透明磁性層と前記帯電防
止層との界面に0.01〜1.0μmの厚みの混合域が存在する
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0020】前記透明磁気記録層の乾燥膜厚が1.0μm
以下であり、及び/または帯電防止層の乾燥膜厚が1.0
μm以下であることを特徴とする記載のハロゲン化銀
写真感光材料。
【0021】前記帯電防止層に用いられる導電性材料
が、少なくとも1種以上の金属酸化物であることを特徴
とするまたは記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0022】前記帯電防止層及び前記透明磁気記録層
がエクストリュージョン型コーターを用いて同時重層塗
布した物であることを特徴とする,または記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0023】前記帯電防止層及び前記透明磁気記録層
がエクストリュージョン型コーターを用いて逐次重層塗
布した物であることを特徴とする,または記載の
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0024】前記透明磁気記録層が未乾燥中に磁界を
作用させたものであることを特徴とする,,,
または記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0025】すなわち、本発明者等は重層塗布の方法と
透明磁性層・帯電防止層各層の乾燥膜厚によって本発明
の目的を達成し得たものである。
【0026】まず上層である透明磁性層の溶媒が下層の
帯電防止層の塗膜を溶解させる様な溶媒を用いたときの
ウェットオンドライ塗布、若しくはエクストリュージョ
ン型コーターを用いてウェットオンウェットの重層塗布
を行うことにより、透明磁性層と帯電防止層との界面に
0.01〜1.0μmの混合域ができて、膜付きが非常に良くな
ることが判った。そして、透明磁性層の乾燥膜厚を1.0
μm以下にしたときに膜付きが著しく改善されることも
見いだした。
【0027】さらに透明磁性層1.0μm以下及び/又は帯
電防止層1.0μm以下にすることにより出力の高い媒体を
製造することが出来た。
【0028】又、帯電防止層についてはその乾燥膜厚を
1.0μm以下にすることにより帯電防止層の透明性、膜強
度、乾燥中の諸故障が改善されることを見い出した。
【0029】そして、透明磁性層と帯電防止層の薄膜化
はエクストリュージョン型コーターを用いたウェットオ
ンウェットの重層塗布により初めて達成できたものであ
る。
【0030】尚、本発明においてウェットオンウェット
の同時重層塗布とは、特開平5-192627号の第3図に記載
されているようなコーターを1つ用いて、2つ以上の塗
布液を実質的に1回で塗布することを言う。またウェッ
トオンウェットの逐次重層塗布とは特開平3-162号の第
2図に記載されているようなコーターを2つ以上用い
て、2つ以上の塗布液を順次、前段で塗布した塗布層が
湿潤状態にあるうちに、次段の塗布液を塗布することを
言う。
【0031】以下に本発明を詳細に説明する。
【0032】まず混合域だが、前記透明磁性層と前記帯
電防止層との間の混合域が0.01μm未満では、混合域の
長所である前記透明磁性層と前記帯電防止層との接着性
を改善する事が出来ず好ましくない。
【0033】一方、混合域が1.0μmを越えると前記透明
磁性層の表面が粗れて濁度が上がったり、帯電防止層の
導電性能を損なわれたりして好ましくない。
【0034】そこで混合域の厚み制御が必要であるが、
これは例えば以下のような方法を挙げることができる。
【0035】1)帯電防止層を塗布・乾燥した後、帯電
防止層に用いているバインダーを任意の深さで溶解でき
るような溶剤を透明磁性塗料の溶媒に用い、前記透明磁
性塗料を塗布する事に依って混合域を形成,制御する方
法。
【0036】2)帯電防止層が湿潤状態にあるうちに透
明磁性層が塗布されるウェットオンウェットの同時重層
塗布または逐次重層塗布に於いて、透明磁性塗料を塗布
する際の剪断力をコーター形状やベースの搬送速度,塗
布の粘度等により制御し、混合域を形成,制御する方
法。
【0037】3)帯電防止層が湿潤状態にあるうちに透
明磁性層が塗布されるウェットオンウェットの同時重層
塗布または逐次重層塗布に於いて、帯電防止層と透明磁
性層のそれぞれの塗料の粘度を低くする事により両層の
乾燥時に対流を起こらせて混合域を形成,制御する方
法。
【0038】4)透明磁性層用塗料と帯電防止層用塗料
とを混合した物を予め作成しておき、透明磁性層用塗料
と混合塗料,帯電防止層用塗料の3液を同時もしくは逐
次重層塗布を行い混合域を形成,制御する方法。
【0039】尚、本発明における透明とは、具体的には
磁気記録層の光学濃度の最大値が1.5以下である場合を
指す。本発明における光学濃度とは光学濃度計PDA-65を
用い、436nmの波長光で測定した光学濃度のことを指
す。本発明の磁気記録層の光学濃度は、1.5以下であれ
ば良いが、写真画像への影響を考慮すると小さいことが
好ましく、好ましくは0.8以下、特に好ましくは0.3以下
である。
【0040】次に本発明に使用される透明磁性層につい
て述べる。
【0041】本発明の透明磁性層に用いられる磁性体微
粉末としては、金属磁性体粉末、酸化鉄磁性体粉末、Co
ドープ酸化鉄磁性体粉末、二酸化クロム磁性体粉末、バ
リュウムフェライト磁性体粉末などが使用できる。
【0042】これらの磁性体粉末の製法は既知であり、
本発明で用いられる磁性体粉末についても公知の方法に
したがって製造することができる。
【0043】磁性体粉末の形状・サイズは特に制限なく
広く用いることができる。形状としては針状、米粒状、
球状、立方体状、板状などいずれの形状を有するもので
あってもよいが、針状、板状であることが電磁変換特性
上好ましい。結晶子サイズ、比表面積ともにとくに制限
はない。磁性体粉末は表面処理されたものであってもよ
い。例えば、チタン、珪素、アルミニウムなどの元素を
含む物質で表面処理されたものでもよいし、カルボン
酸、スルホン酸、硫酸エステル、ホスホン酸、燐酸エス
テル、ベンゾトリアゾールなどの含チッ素複素環をもつ
吸着性化合物のような有機化合物で処理されていてもよ
い。磁性体粉末のpHもとくに制限はないが、5〜10の
範囲にあるのが好ましい。
【0044】金属磁性体粉末としては、例えば、金属分
が75重量%以上であり、金属分の80重量%以上が強磁性
金属あるいは合金(Fe、Co、Ni、Fe-Co、Fe-Ni、Co-N
i、Co-Fe-Niなど)であり、20重量%以下で他の成分(A
l、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、B、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、P
b、P、La、Ce、Pr、Nd、Te、Biなど)を含むものが挙
げられる。また、上記強磁性金属分が少量の水酸化物、
または酸化物を含むものであってもよい。
【0045】酸化鉄磁性体及びCoドープ酸化鉄磁性体の
酸化鉄としては、例えば、γ-酸化鉄が挙げられる。こ
れら酸化鉄中において2価の鉄/3価の鉄の比は特に制
限されることはないが、3価の鉄イオン1モルに対して
2価の鉄イオンを0.05モル以上含有するものが好まし
い。さらに好ましくは0.15モル以上、特に好ましくは0.
2モル以上である。
【0046】これらの磁気記録層については、特開昭47
-32812号公報、同53-109604号公報に記載されている。
【0047】磁性体粒子のサイズについては、そのサイ
ズと透明性との間に相関があることが「テレビジョン」
第20巻、第2号「超微粒子半透明磁気記録体の特性とそ
の応用」に記載されている。例えば、γ-Fe2O3の針状粉
末においては粒子サイズを小さくすると光透過率が向上
する。
【0048】米国特許第2,950,971号明細書には、バイ
ンダー中に分散された磁性酸化鉄からなる磁気層が赤外
線を透過させることが記載されており、米国特許第4,27
9,945号明細書には、磁気層中における磁性体粒子の濃
度が比較的多い場合にも粒子サイズを小さくすると波長
632.8nmのヘリウム・ネオンレーザー光の透過性がよく
なることが記載されている。
【0049】しかしながら、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料の画像形成領域に磁気記録層を設ける場合、赤色
領域だけでなく、緑色領域、青色領域の光透過率も高く
なければならない。
【0050】赤色領域、緑色領域、青色領域の光透過率
を高くするためには、磁性体粒子の粒径を小さくすると
共に、磁性体粒子の塗設量も制限される。
【0051】磁性体粒子は、ある程度以上に粒径を小さ
くすると必要な磁気特性が得られなくなる。したがっ
て、磁性体粉末の粒径は必要な磁気特性が得られる範囲
で小さくすることが好ましい。また、磁性体粒子の塗設
量も、ある程度以上に少なくすると必要な磁気特性が得
られなくなるので、必要な磁気特性が得られる範囲で少
なくすることが好ましい。
【0052】実用的には、磁性体粉末の塗設量は0.001
〜3g/m2であり、より好ましくは0.01〜1g/m2であ
り、特に好ましくは0.2g/m2以下である。
【0053】透明磁性層に用いる結合剤としては、従
来、磁気記録媒体用の結合剤として使用されている公知
の熱可塑性樹脂、放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、そ
の他の反応型樹脂およびこれらの混合物を使用すること
ができる。
【0054】上記熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル-
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニルとビ
ニルアルコールの共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデ
ン共重合体、塩化ビニル-アクリロニトリル共重合体、
エチレン-ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリ塩化
ビニル、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-酢酸
ビニル共重合体などのビニル系重合体あるいは共重合
体、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオ
ネート、セルロースアセテートブチレート樹脂などのセ
ルロース誘導体、マレイン酸および/またはアクリル酸
の共重合体、アクリロニトリル-スチレン共重合体、塩
素化ポリエチレン、アクリロニトリル-塩素化ポリエチ
レン-スチレン共重合体、メチルメタクリレート-ブタジ
エン-スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリビニルア
セタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステ
ルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、
ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アミン樹脂、
スチレン-ブタジエン樹脂、ブタジエン-アクリロニトリ
ル樹脂などのゴム系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系
樹脂などを挙げることができる。
【0055】上記熱可塑性樹脂は、Tgが−40〜180℃、
好ましくは60〜150℃であるものであり、重量平均分子
量は5,000〜300,000であるものが好ましく、さらに好ま
しくは、重量平均分子量が10,000〜200,000のものであ
る。
【0056】放射線硬化性樹脂とは、電子線、紫外線な
どの放射線によって硬化させる樹脂で、無水マレイン酸
タイプ、ウレタンアクリルタイプ、エーテルアクリルタ
イプ、エポキシアクリルタイプのものなどが挙げられ
る。
【0057】また、熱硬化性樹脂、その他の反応型樹脂
としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン系硬化型樹脂、尿素樹脂、アルキッド
樹脂、シリコーン系硬化型樹脂などが挙げられる。
【0058】上記列挙の結合剤は、その分子中に極性基
を有していてもよい。極性基としてはエポキシ基、−CO
OM、−OH、−NR2、−NR3X、−SO3M、−OSO3M、−PO
3M2、−OPO3M(Mはそれぞれ水素、アルカリ金属、アン
モニウムを、Xは4級アンモニウム塩を形成する対イオ
ンを、Rはそれぞれ水素、アルキル基を表す)などが挙
げられる。
【0059】また、本発明の透明磁性層の結合剤には親
水性バインダーも使用することができる。
【0060】本発明に使用できる親水性バインダーとし
ては、例えば、リサーチ・ディスクロージャーNo.1764
3、26頁、および同No.18716、651頁に記載されている水
溶性ポリマー、セルロースエーテル、ラテックスポリマ
ー、水溶性ポリエステルを挙げることができる。
【0061】水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラ
チン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、澱
粉、ボリビニールアルコール、アクリル酸系共重合体、
無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、セルロースエ
ーテルとしては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロースなどが挙げられ、ラテックスポリ
マーとしては、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニリデン
系共重合体、アクリル酸エステル系共重合体、酢酸ビニ
ル系共重合体、ブタジエン系共重合体などのラテックス
が挙げられる。この中でも最も好ましいものはゼラチン
である。
【0062】ゼラチンは、無変性のものであっても、変
性されたものであってもよい。また、その一部をコロイ
ド状アルブミン、カゼイン、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導
体、寒天、アルギン酸ソーダ、デンプン誘導体、デキス
トランなどの糖誘導体、合成親水性コロイド、例えば、
ポリビニルアルコール、ポリN-ビニルピロリドン、アク
リル酸系共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれらの
誘導体、部分加水分解物、ゼラチン誘導体などで置き換
えたものでもよい。
【0063】ゼラチンを含む親水性バインダーは硬膜す
るのが好ましい。使用できる硬膜剤としては、例えば、
ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒ
ド系化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジオンの如
きケトン化合物類、ビス(2-クロロエチル尿素)、2-ヒド
ロキシ-4,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジン、米国特許第3,
288,775号明細書、同2,732,303号明細書、英国特許第97
4,723号明細書、同1,167,207号明細書などに記載されて
いる反応性のハロゲンを有する化合物類、ジビニルスル
ホン、5-アセチル-1,3-ジアクリロイルヘキサヒドロ-1,
3,5-トリアジン、米国特許第3,635,718号明細書、同3,2
32,763号明細書、英国特許第994,869号明細書などに記
載されている反応性のオレフィンを持つ化合物類、N-ヒ
ドロキシメチルフタルイミド、米国特許第2,732,316号
明細書、同2,586,168号明細書などに記載されているN-
メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書など
に記載されているイソシアナート類、米国特許第3,017,
280号明細書、同2,983,611号明細書などに記載されてい
るアジリジン化合物類、米国特許第2,725,294号明細
書、同2,725,295号明細書などに記載されている酸誘導
体類、米国特許第3,091,537号明細書などに記載されて
いるエポキシ化合物類、ムコクロル酸のようなハロゲン
カルボキシアルデヒド類を挙げることができる。また、
無機系硬膜剤を使用することもでき、無機系硬膜剤とし
ては、クロム明バン、硫酸ジルコニウムなどが挙げら
れ、特公昭56-12853号公報、同58-32699号公報、ベルギ
ー特許第825,726号明細書、特開昭60-225148号公報、同
51-126125号公報、特公昭58-50699号公報、特開昭52-54
427号公報、米国特許3,321,313号明細書などに記載され
ているカルボキシル基活性型硬膜剤なども挙げることが
できる。
【0064】硬膜剤は、通常、乾操ゼラチンに対して0.
01〜30重量%用いられ、好ましくは0.05〜20重量%であ
る。
【0065】透明磁性層の結合剤は、有機系溶剤を用い
て使用できるものが好ましい。
【0066】磁性体粉末は、必要に応じ溶剤を用いて結
合剤中に分散され、塗布液が形成される。磁性体粉末の
分散にはボールミル、ホモミキサー、サンドミルなどを
用いることができる。この場合、磁性体粒子を破損する
ことなく、できるだけ磁性体微粒子一個一個をバラバラ
にして分散することが好ましい。
【0067】光学的に透明な磁気記録層を形成する場合
には、結合剤は、磁性体粉末1重量部に対して1〜100
重量部用いるのが好ましい。さらに好ましくは、磁性体
粉末1重量部に対して2〜30重量部である。また、溶剤
は塗布が容易に行えるような量で用いられる。
【0068】潤滑剤としては、ポリシロキサンなどのシ
リコーンオイル、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエ
チレンなどのプラスチック微粉末、高級脂肪酸、高級脂
肪酸エステル、フルオロカーボン類などが挙げられる。
これらは、単独あるいは混合して用いることができる。
これらの添加量は結合剤100重量部に対し、0.2〜20重量
部の範囲で用いることができる。
【0069】研磨剤としては、モ一ス硬度が5以上、好
ましくは6以上の非磁性無機粉末が挙げられ、具体的に
は、酸化物アルミニウム(α-アルミナ、γ-アルミナ、
コランダムなど)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化鉄(α-
Fe2O3)、二酸化珪素、二酸化チタンなどの酸化物、炭
化珪素、炭化チタンなどの炭化物、ダイアモンドなどの
微粉末を挙げることができる。これらの平均粒径は、0.
05〜1.0μmが好ましく、磁性体粉末100重量部に対して
0.5〜200重量部の範囲で添加することができる。
【0070】磁気記録層を設けた後に、層の上をカレン
ダリング処理して平滑性を向上させ、磁気出力のS/N
比を向上することも可能である。この場合、カレンダリ
ング処理を施した後に、ハロゲン化銀写真感光層を塗布
することが好ましい。
【0071】次に本発明に使用される帯電防止剤につい
て説明する。
【0072】本発明の帯電防止層の導電性は、現像処理
前及び後の電気抵抗率が1012Ω/cm(25℃、10%RH)
以下であることが特徴であり、その手段として以下の態
様が好ましい。
【0073】好ましくは使用される導電性材料は金属酸
化物粒子であり、酸素欠陥を含むもの及び用いられる金
属酸化物に対してドナーを形成する異種原子を少量含む
もの等は一般的にいって導電性が高いので特に好まし
く、特に後者はハロゲン化銀乳剤にカブリを与えないの
で特に好ましい。金属酸化物の例としてZnO、TiO2、SnO
2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO3、V2O5等、あ
るいはこれらの複合酸化物が良く、特にZnO、TiO2及びS
nO2が好ましい。異種原子を含む例としては、例えばZnO
に対してはAl、In等の添加、SnO2に対してはSb、Nb、ハ
ロゲン元素等の添加、またTiO2に対してはNb、Ta等の添
加が効果的である。これら異種原子の添加量は0.01〜30
mol%の範囲が好ましいが、0.1〜10mol%であれば特に
好ましい。更に又、微粒子分散性、透明性改良のため
に、微粒子作成時にケイ素化合物を添加してもよい。
【0074】本発明の金属酸化物微粒子は導電性を有し
ており、その体積抵抗率は107Ωcm以下、特に105Ωcm以
下である。
【0075】ここで言う体積抵抗率の値に関しては、大
きな単結晶の得られる酸化物の場合には、単結晶の体積
固有抵抗の値を意味し、大きな単結晶の得られない場合
は、粉体を成形して得られた焼結体の体積固有抵抗を意
味する。これらの値が未知の場合には、粉体の状態で一
定圧力をかけて得られた成形体の体積固有抵抗を102
除した値を採用する。一定圧力については、特に限定を
しないが、好ましくは10kg/cm2以上の圧力が良く、さ
らに好ましくは、100kg/cm2以上の圧力をかけて成形し
た材料の体積固有抵抗を102で除した値を採用する。一
般に粉体にかけられた圧力とその成形体の体積固有抵抗
に関しては、圧力が高くなると、体積固有抵抗が低くな
る傾向にある。しかし、静水圧加圧装置で3t/cm2
等方圧をかけた場合でも、単結晶で得られる体積固有抵
抗値よりも低い値は得られず、100倍程度高い値とな
る。ゆえに、粉体の状態で一定圧力をかけて得られた成
形体の体積固有抵抗を102で除した値を採用する。
【0076】これらの酸化物については特開昭56-14343
1号、同56-120519号、同58-62647号などに記載されてい
る。
【0077】更に又、特公昭59-6235号に記載の如く、
他の結晶性金属酸化物粒子あるいは繊維状物(例えば酸
化チタン)の上記の金属酸化物を付着させた導電性素材
を使用してもよい。
【0078】利用できる粒子サイズは1μm以下が好ま
しいが、0.5μm以下であると分散後の安定性が良く使用
し易い。また光散乱性をできるだけ小さくする為に、0.
3μm以下の導電性粒子を利用すると透明な感光材料を形
成することが可能となり大変好ましい。
【0079】又、導電性材料が針状あるいは繊維状の場
合はその長さは30μm以下で直径が1μm以下が好まし
く、特に好ましいのは長さが10μm以下で直径0.3μm以
下であり長さ/直径比が3以上である。
【0080】粒子サイズに関しては、沈降法,レーザー
回折法などによる粒度分布計の測定により求められた平
均粒子径を採用するのが好ましいが、電子顕微鏡写真に
より、粒子径を決定しても良い。電子顕微鏡を用いた場
合には、視野内において粒子の最も短い径を採用する。
【0081】本発明の無機金属酸化物は、バインダーと
共に塗布されることが好ましい。バインダーとしては、
特に限定されないが、前述の透明磁性層に用いられるバ
インダー、すなわち、ゼラチン,ポリビニルアルコール
などの親水性バインダーでもよいし、ポリ塩化ビニル,
ポリ酢酸ビニル,ニトロセルロース,ポリウレタンなど
の熱可塑性樹脂などを有機溶媒で使ってもよいし、更に
これらを水分散体の形体で用いてもよい。
【0082】又、これらの金属酸化物は球形状のものと
繊維状のものを混合して使用しても良い。
【0083】本発明の金属酸化物の含有量は、0.0005〜
1g/m2であり、より好ましくは0.0009〜0.5g/m2
特に好ましくは0.0012〜0.3g/m2である。
【0084】又、本発明の効果を阻害しない範囲で本発
明の金属酸化物からなる層中に耐熱剤、耐候剤、無機粒
子、水溶性樹脂、エマルジョン等をマット化、膜質改良
のために添加しても良く、磁気記録性を付与するために
磁性耐微粉末を添加しても良い。
【0085】例えば、本発明の金属酸化物からなる層中
に無機微粒子を添加してもよい。添加する無機微粒子の
例としては、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、ア
ルミナゾル、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウ
ム等を挙げることができる。微粒子は、平均粒径0.01〜
10μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μm、塗布剤
中の固形分に対して重量比で0.05〜10部が好ましく、特
に好ましいのは0.1〜5部である。
【0086】又、本発明の塗布剤中には各種の有機又は
無機の硬化剤を添加しても良い。これらの硬化剤は低分
子化合物でも高分子化合物でも良く、これらは単独で使
用しても、組み合わせて使用してもよい。前述の磁性体
層に用いられる硬化剤も用いられる。
【0087】低分子硬化剤としては、例えば、ティー・
エイチ・ジェームス(T.H.James)による「ザ・セオリ
ー・ツウー・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The
Theory of the Photgraphic Process)」、第4版、77
〜88頁に記載されている低分子硬化剤が使用され、その
中でもビニルスルホン酸、アジリジン基、エポキシ基、
トリアジン環を有するものが好ましく、特に特開昭53-4
1221号、特開昭60-225143号に記載されている低分子化
合物が好ましい。
【0088】高分子硬化剤とは、好ましくはゼラチン等
の親水性コロイドと反対する基を同一分子内に少なくと
も2個以上有する、分子量2000以上の化合物であり、ゼ
ラチン等の親水性コロイドと反応する基としては、例え
ば、アルデヒド基、エポキシ基、活性ハライド(ジクロ
ロトリアジン、クロロメチルスチリル基、クロロエチル
スルホニル基等)、活性ビニル基、活性エステル基等が
挙げられる。
【0089】本発明に用いられる高分子硬化剤として
は、例えばジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイン、米国
特許第3,396,029号、記載のアクロレイン共重合体のよ
うなアルデヒド基を有するポリマー、米国特許第3,623,
878号記載のエポキシ基を有するポリマー、リサーチ・
ディスクロージャー誌17333(1978)等に記載されている
ジクロロトリアジン基を有するポリマー、特開昭56-668
41号に記載されている活性エステル基を有するポリマ
ー、特開昭56-142524号、米国特許第4,161,407号、特開
昭54-65033号、リサーチ・ディスクロージャー誌16725
(1978)等に記載されている活性ビニル基、あるいはその
前駆体となる基を有するポリマーが好ましく、特に特開
昭56-142524号に記載されている様な長いスペーサーに
よって活性ビニル基、あるいはその前駆体となる基がポ
リマー主鎖に結合されているものが好ましい。
【0090】導電性材料としては、金属酸化物粒子以外
にも、導電性ポリマー等が使用できる。
【0091】導電性ポリマーは、特に限定されず、アニ
オン性,カチオン性,両性及びノニオン性のいずれでも
良いが、その中でも好ましいのは、アニオン性,カチオ
ン性である。より好ましいのは、アニオン性では、スル
ホン酸系,カルボン酸系、カチオン性では、3級アミン
系,4級アンモニウム系のポリマー又はラテックスであ
る。
【0092】これらの導電性ポリマーは、例えば特公昭
52-25251号、特開昭51-29923号、特公昭60-48024号記載
のアニオン性ポリマー又はラテックス、特公昭57-18176
号、同57-56059号、同58-56856号、米国特許第4,118,23
1号などに記載のカチオン性ポリマー又はラテックスを
挙げることができる。
【0093】以下に、これらの導電性ポリマー又はラテ
ックスについて具体例を記すがこれに限定されるもので
はない。
【0094】
【化1】
【0095】
【化2】
【0096】
【化3】
【0097】
【化4】
【0098】これら導電性ポリマーは、それらを単独で
も使用することができるが、他のバインダーを併用し塗
布することができる。さらにまた、これらのバインダー
と共に硬化剤も利用できる。
【0099】本発明の導電性ポリマーの含有量は好まし
くは0.005〜5g/m2であり、より好ましくは0.01〜3
g/m2、さらに好ましくは0.02〜1g/m2である。
【0100】バインダーを併用する場合、導電性ポリマ
ー又はラテックスとバインダーの比は、重量比で99:1
から10:90が好ましく、80:20から20:80がさらに好ま
しく、70:30から30:70が特に好ましい。
【0101】これら帯電防止層又は透明磁性層を支持体
上に強固に接着させるために、支持体に下塗り層を設け
てもよく、また、支持体を薬品処理、機械的処理、コロ
ナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロ
ー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理 濃酸処
理、オゾン酸化処理などの表面活性化処理をしてもよ
い。またさらに、これら表面活性化処理をした後に下塗
り層を設けてもよい。
【0102】本発明における支持体上に透明磁性層及び
帯電防止層を設ける塗布方式は、特に限定するものでは
ないが、ロールコート、グラビアコート、エクストルー
ジョンコート、スライドビードコート、カーテンコー
ト、さらにこれらにドクターを併用させた方式等、液物
性、塗布量、塗布速度に対応して、任意に選択しうる
が、好ましくはエクストルージョンコートである。
【0103】透明磁性層及び帯電防止層の厚みは特に限
定はないが、0.05〜5μmが好ましく、より好ましくは
0.1〜1μmである。
【0104】帯電防止層を形成する塗布液には、帯電防
止層に、磁気記録性の付与、潤滑性の付与、接着防止、
摩擦・磨粍特性向上などの機能を持たせるために、磁性
体微粉末、潤滑剤など種々の添加剤を添加することがで
きる。また、塗布液には他に、例えば、帯電防止層に柔
軟性を与えるために可塑剤を、塗布液中での帯電防止剤
の分散を助けるために分散剤を、磁気ヘッドの目づまり
を防止するために研磨剤を添加することができる。
【0105】また、透明磁性層を形成する塗布液にも、
透明磁性層に、潤滑性の付与、帯電防止、接着防止、摩
擦・磨粍特性向上などの機能を持たせるために、潤滑
剤、帯電防止剤など種々の添加剤を添加することができ
る。また、塗布液には他に、例えば、透明磁性層に柔軟
性を与えるために可塑剤を、塗布液中での磁性体の分散
を助けるために分散剤を、磁気ヘッドの目づまりを防止
するために研磨剤を添加することができる。上記潤滑性
の付与、帯電防止、接着防止、摩擦・磨粍特性向上、磁
気ヘッドの目づまりの防止などの機能は、透明磁性層及
び帯電防止層とは別にこれらの機能性層を設けて付与さ
せてもよい。必要に応じて最外層に保護層を設けて耐傷
性を向上させてもよい。
【0106】また、本発明の層構成は、透明磁性層と帯
電防止層が隣接していればよく、その塗設順序は特に限
定されたものではない。好ましくは、帯電防止層と透明
磁性層がこの順序で支持体上に塗設されたものである。
【0107】また、支持体上に設けるバック層は、上記
指定の性質を保持する二層を含む限り、全体として三層
以上あっても良い。
【0108】本発明において、支持体としては各種のも
のが使用できる。使用できる支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの
ポリエステルのフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、セルロースジアセテートフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオレフィ
ンフィルム、ピロメリット酸あるいはその無水物とジア
ミンの反応などで得られるポリイミドのフィルム、ポリ
エチレンラミネート紙などを挙げることができる。
【0109】ポリエステル支持体としては、特に限定さ
れないが、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸とエチ
レングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジ
オールなどのアルキレングリコール類との縮合ポリマ
ー、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン-2,6-ジナフタレート、ポリプロピレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなど、あるいはこれら
の共重合体が挙げられる。
【0110】特に、現像処理後の巻きぐせ回復性から特
開平1-244446号公報、同1-291248号公報、同1-298350号
公報、同2-89045号公報、同2-93641号公報、同2-181749
号公報、同2-214852号公報及び同2-291135号公報などに
示されるような、含水率の高いポリエステルを用いるこ
とが好ましい。
【0111】これらポリエステルは極性基、その他の置
換基を有していてもよい。
【0112】本発明における支持体としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ま
しい。
【0113】上記ポリエステルは、フィルム支持体の機
械的強度、寸法安定性などを満足させるために面積比で
4〜16倍の範囲で延伸を行うことが好ましい。
【0114】本発明の支持体にはマット剤、帯電防止
剤、滑剤、界面活性剤、安定剤、分散剤、可塑剤、紫外
線吸収剤、導電性物質、粘着性付与剤、軟化剤、流動性
付与剤、増粘剤、酸化防止剤などを添加するとができ
る。
【0115】支持体は、最小濃度部の色味のニュートラ
ル化、写真乳剤層を塗設したフィルムに光がエッジから
入射した時に起こるライトパイピング現象(ふちかぶ
り)の防止、ハレーション防止などの目的で染料を含有
させることができる。
【0116】使用する染料の種類は特に限定されない
が、支持体としてポリエステルフィルムを用いる場合、
製膜工程上、耐熱性に優れたものが好ましく、例えば、
アンスラキノン系化学染料などが挙げられる。また、色
調としては、ライトパイピング防止を目的とする場合、
一般の感光材料に見られるようにグレー染色が好まし
い。染料は1種類もしくは2種類以上の染料を混合して
用いてもよい。三菱化成株式会社製 Diaresin、Bayer社
製 MACROLEXなどの染料を単独又は適宜混合して用いる
ことで目標を達成することが可能である。
【0117】本発明の磁気記録層を有する写真感光材料
は、黒白用の感光材料、カラーネガ用の感光材料、カラ
ーペーパー用の感光材料、カラーリバーサル用の感光材
料、映画用の感光材料、X線感光材料、印刷用の感光材
料、マイクロ写真用の感光材料などいずれの感光材料で
あってもよい。
【0118】ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀としては
任意のものを使用することができ、例えば、臭化銀、沃
化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭
化銀のいずれであってもよく、求められる性能によって
適宜選択されるが、高感度が得られる点では臭化銀、沃
臭化銀が好ましい。
【0119】使用するハロゲン化銀写真乳剤に含まれる
ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面に形成される
ような粒子であってもよく、また主として粒子内部に形
成されるような粒子でもよい。
【0120】ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶形を持つものでもよいし、
球状や板状のような変則的な結晶形を持つものでもよ
い。これらの粒子において、(100)面と(111)面の比
率は任意のものが使用できる。又、これら結晶形の複合
形を持つものでもよく、様々な結晶形の粒子が混合され
てもよいが、好ましくは、二つの対向する平行な双晶面
を有する双晶ハロゲン化銀粒子である。
【0121】双晶とは、一つの粒子内に一つ以上の双晶
面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の分
類はクラインとモイザーによる報文ホトグラフィッシェ
・コレスポンデンツ〔Photographishe Korrespondenz〕
99巻,99頁、同100巻,57頁に詳しく述ベられている。
【0122】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
を用いる場合には、平板状粒子の厚みに対する直径の比
(アスペクト比ともいう)の平均値は5未満が好ましい
が、より好ましくは1.1以上4.5未満、特に好ましくは1.
2以上4未満である。この平均値は、全平板状粒子の厚
みに対する直径の比を平均することにより得られる。
【0123】ハロゲン化銀粒子の直径は、該ハロゲン化
銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン化銀粒子と
同じ投影面積を有する円の直径)で示されるが、0.1〜
5.0μmが好ましく、より好ましくは0.2〜4.0μm、特に
好ましくは0.3〜3.0μmである。
【0124】ハロゲン化銀写真乳剤は、粒子サイズ分布
の広い多分散乳剤、粒子サイズ分布の狭い単分散乳剤な
ど任意のものが用いられるが、単分散乳剤であることが
好ましい。
【0125】ここで単分散ハロゲン化銀乳剤としては、
平均粒径rを中心に±20%の粒径範囲内に含まれるハロ
ゲン化銀重量が、全ハロゲン化銀粒子重量の60%以上で
あるものが好ましく、より好ましくは70%以上、更に好
ましくは80%以上である。
【0126】ここに、平均粒径rは、粒径riを有する粒
子の頻度niとri3との積ni×ri3が最大となるときの粒径
riと定義する。
【0127】ここでいう粒径riとは、ハロゲン化銀粒子
のハロゲン化銀粒子の投影像を同面積の円像に換算した
時の直径である。
【0128】粒径riは、例えば該粒子を電子顕微鏡で1
〜7万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直径
又は投影時の面積を実測することによって得ることがで
きる(測定粒子個数は無差別に1,000個以上あることと
する)。
【0129】本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤
は、
【0130】
【数1】
【0131】によって分布の広さを定義したとき、分布
の広さが20%以下のものであり、更に好ましくは15%以
下のものである。
【0132】ここに平均粒径及び標準偏差は上記定義し
た粒径riから求めるものとする。
【0133】本発明において、ハロゲン化銀として沃臭
化銀を用いる場合、その沃化銀の含有量は、ハロゲン化
銀粒子全体での平均沃化銀含有率として、4モル%以
上、15モル%以下であることが好ましく、より好ましく
は、5モル%以上、12モル%以下であり、特に好ましく
は、6モル%以上、10モル%以下である。
【0134】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、沃化銀が内部に集中している、いわゆるコ
ア/シェル型粒子であることが望ましい。
【0135】該コア/シェル型粒子は、核となるコア
と、該コアを被覆するシェルとから構成される粒子であ
り、シェルは1層あるいはそれ以上の層によって形成さ
れる。コアとシェルとの沃化銀含有率は、それぞれ異な
ることが好ましく、特にコア部の沃化銀含有率を最高に
して形成されるのが好ましい。
【0136】上記コアの沃化銀含有率は10モル%以上で
あることが好ましいが、20モル%以上のものがより好ま
しく、更に好ましくは、25モル%以上である。又、上記
シェルの中で最も外側にあるシェル、つまり通常最表面
層を形成するシェルの沃化銀含有率は、5モル%以下が
好ましいが、より好ましくは0〜2モル%である。コア
の占める割合は粒子全体の体積の2〜60%とするのが望
ましく、5〜50%が更に好ましい。
【0137】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、反応容器に予めゼラチン等の保護コロイド
を含む水溶液及び種粒子を存在させ、必要に応じて銀イ
オン、ハロゲンイオンあるいはハロゲン化銀微粒子を供
給して種粒子を結晶成長させて得ることができる。ここ
で、種粒子は当該分野でよく知られているシングル・ジ
ェット法、コントロールド・ダブルジェット法により調
製することができる。種粒子のハロゲン組成は任意であ
り、臭化銀、沃化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩
沃化銀、塩沃臭化銀のいずれであってもよいが、臭化
銀、沃臭化銀が好ましい。
【0138】ハロゲン化銀乳剤の調製に種粒子を用いる
場合、この種粒子は立方体、八面体、十四面体のよう規
則的な結晶形を持つものでもよいし、球状や板状のよう
な変則的な結晶形を持つものでもよい。これらの粒子に
おいて、(100)面と(111)面の比率は任意のものが使
用できる。又、これら結晶形の複合形を持つものでもよ
く、様々な結晶形の粒子が混合されてもよいが、特願平
2-408178号出願明細書記載の単分散性球型種粒子を用い
ることが好ましい。
【0139】ハロゲン化銀写真乳剤は、酸性法、中性
法、アンモニア法のいずれの方法でも製造することがで
きる。
【0140】ハロゲン化銀写真乳剤の製造においては、
ハライドイオンと銀イオンを同時に混合しても、いずれ
か一方が存在する中に、他方を混合してもよい。また、
ハロゲン化銀結晶の臨界成長速度を考慮しつつ、ハライ
ドイオンと銀イオンを混合釜内のpH、pAgをコントロー
ルしつつ遂次又は同時に添加することにより、成長させ
てもよい。ハロゲン化銀形成の任意の工程でコンバージ
ョン法を用いて、粒子のハロゲン化銀組成を変化させて
もよい。また、ハライドイオンと銀イオンとをハロゲン
化銀微粒子として混合釜内に供給してもよい。
【0141】ハロゲン化銀写真乳剤の製造においては、
アンモニア、チオエーテル、チオ尿素などの公知のハロ
ゲン化銀溶剤を存在させることができる。
【0142】ハロゲン化銀写真乳剤に含まれるハロゲン
化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/又は成長させる
過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イ
リジウム塩(錯塩を含む)、ロジウム塩(錯塩を含む)
及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を
用いて金属イオンを添加し、粒子内部及び/又は粒子表
面にこれらの金属元素を含有させることができ、また適
当な還元的雰囲気におくことにより、粒子内部及び/又
は粒子表面に還元増感核を付与できる。
【0143】ハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲン化銀粒
子の成長の終了後に不要な可溶性塩類を除去してもよい
し、あるいは含有させたままでもよい。該塩類を除去す
る場合には、リサーチ・ディスクロジャー(Research D
isclosure、以下RDと略す)No.17643号II項に記載の
方法に基づいて行うことができる。
【0144】本発明に係るハロゲン化銀写真乳剤の製造
において、上記以外の条件については、特開昭61-6643
号公報、同61-14630号公報、同61-112142号公報、同62-
157024号公報、同62-18556号公報、同63-92942号公報、
同63-151618号公報、同63-163451号公報、同63-220238
号公報及び同63-311244号公報などによる公知の方法を
参考にして、最適な条件を選択することができる。
【0145】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成、化学熟
成及び分光増感を行うことができる。このような工程で
使用される添加剤は、RDNo.17643、同No.18716及び同
No.308119(それぞれ、以下RD17643、RD18716及びRD308
119と略す)に記載されている。表1に記載箇所を示
す。
【0146】
【表1】
【0147】本発明の写真感光材料がカラー写真感光材
料である場合、使用することができる写真用添加剤は上
記RDに記載されている。表2にその関連のある記載箇
所を示す。
【0148】
【表2】
【0149】硬膜剤は、乾操ゼラチンに対して1〜20重
量%用いられ、好ましくは2〜10重量%である。
【0150】また、本発明の写真感光材料がカラー写真
感光材料である場合、種々のカプラーを使用することが
でき、その具体例は下記RD17643及びRD308119に記載さ
れている。表3にその関連ある記載箇所を示す。
【0151】
【表3】
【0152】また、これら添加剤は、RD308119 1007頁
XIV項に記載されている分散法などにより、写真感光層
に添加することができる。
【0153】カラー写真感光材料には、前述のRD308119
VII−K項に記載されているフィルター層や中間層など
の補助層を設けることができる。
【0154】カラー写真感光材料を構成する場合、前述
のRD308119 VII−K項に記載されている順層、逆層、ユ
ニット構成などの様々な層構成をとることができる。
【0155】支持体に、例えば、感光性ハロゲン化銀乳
剤層、フィルター層、導電性層を強固に接着させるため
に、支持体に下塗り層を設けてもよく、また、支持体を
薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫
外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ
処理、レーザー処理 濃酸処理、オゾン酸化処理などの
表面活性化処理をしてもよい。またさらに、これら表面
活性化処理をした後に下塗り層を設け、この上に写真乳
剤層等を塗布してもよい。
【0156】この発明のハロゲン化銀写真感光材料を現
像処理するには、例えばT.H.ジェームズ著、セオリイ
オブ ザ ホトグラフィック プロセス第4版(The Theor
y ofThe Photografic Process Forth Edition)第291
頁〜第334頁およびジャーナルオブ ザ アメリカン ケミ
カル ソサエティ(JournaI of the American Chemical
Society)第73巻、第3,100頁(1951)に記載されてい
る、それ自体公知の現像剤を使用することができる。ま
た、カラー写真感光材料は前述のRD17643 28〜29頁、R
D18716 615頁及びRD308119 XIXに記載された通常の方
法によって、現像処理することができる。
【0157】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を例証する
が、その前に、支持体の作成及び使用した塗料液の組成
及び作成方法、そして塗布方法を示す。
【0158】〈支持体の作成〉支持体用のポリエステル
樹脂として、 P−1:市販のポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.65) P−2:テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレング
リコール64重量部にエステル交換触媒として酢酸カルシ
ウムの水和物0.1重量部を添加し、常法によりエステル
交換反応を行った。得られた生成物に5-ナトリウムスル
ホ-ジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル酸(略称;SI
P)のエチレングリコール溶液(濃度35重量%)28重量
部(5モル%/全エステル結合),ポリエチレングリコ
ール(略称:PEG)(数平均分子量:4,000)11重量
部(8.5重量%/反応生成物の全重量),三酸化アンチ
モン0.05重量部、リン酸トリメチルエステル0.13重量
部,酸化防止剤としてイルガノックス1010(CIBA-GEIGY
社製)を生成物ポリマーに対して1重量%になるように
添加した。次いで徐々に昇温,減圧にし、280℃、0.5mm
Hgで重合を行い、共重合ポリエステルを得た。(固有粘
度0.55) P−1及びP−2を各々150℃で真空乾燥した後、3台
の押出機のうち2台をP−2用に用い285℃で溶融押出
し、3層の膜厚比が、P−2:P−1:P−2=1:
2:3になるようにTダイ内で層状に接合し、冷却ドラ
ム上で急冷固化させ、積層未延伸フィルムを得た。この
時、各素材の押出量を調整し各層の厚さをコントロール
した。次いで85℃で縦延伸(3.4倍)後、更に温度95℃
にて横延伸(3.4倍)した後、210℃で熱固定を行い、膜
厚90μの二軸延伸フィルムを得た。
【0159】〈透明磁性層用塗料〉 (MG−A) ニトロセルロース(BTH1/2 旭化成(株)製) 50重量部 ポリウレタン(UR8200 東洋紡績(株)製) 20重量部 シクロヘキサノン 75重量部 メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部 Co被着γ-Fe2O3(ZX3000M チタン鉱業(株)製) 3重量部 上記組成で高速ディスパー等の混合機を使用して予備混
合を行い、平均粒径1.0mmのジルコニヤビーズを使用し
てサンドミルにて分散を行い粘度60cpsの塗料を作成し
た。尚、粘度測定にはロトビスコ粘度計(ハーケ社製)
を使用した。
【0160】(MG−B)シクロヘキサノンを125重量
部、メチルエチルケトンを250重量部、トルエンを250重
量部に増やした以外はMG−Aと同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は20cpsであった。
【0161】(MG−C)シクロヘキサンを50重量部,
メチルエチルケトンを100重量部、トルエンを100重量部
に減じた以外はMG−Aと同様にして作成した。尚、こ
の塗料の粘度は100cpsであった。
【0162】(MG−D)Co被着γ-Fe2O3を12重量部に
増やした以外はすべてMG−Aと同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は55cpsであった。
【0163】(MG−E)Co被着γ-Fe2O3を6重量部に
増やした以外はすべてMG−Aと同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は57cpsであった。
【0164】(MG−F)Co被着γ-Fe2O3を2重量部に
減じた以外はすべてMG−Aと同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は60cpsであった。
【0165】〈帯電防止層用塗料〉 (ANS−1) ポリエステル(バイロン28SS 東洋紡績(株)製) 170重量部 結晶性酸化錫(SN100-P 石原産業(株)製) 100重量部 シクロヘキサノン 70重量部 メチルエチルケトン 80重量部 トルエン 80重量部 上記組成で高速ディスパー等の混合機を使用して予備混
合を行い、平均粒径1.0mmのジルコニヤビーズを使用し
てサンドミルにて分散を行い粘度10cpsの塗料を作成し
た。尚、粘度測定にはロトビスコ粘度計(ハーケ社製)
を使用した。
【0166】(ANS−2)結晶性酸化錫を針状酸化チ
タン(HJ−1 石原産業(株)製)に置き換えた以外は
ANS−1と同様にして作成した。尚、この塗料の粘度
は15cpsであった。
【0167】(ANS−3)シクロヘキサノンを50重量
部、メチルエチルケトンを40重量部、トルエンを40重量
部に減じた以外はANS−1と同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は40cpsであった。
【0168】(ANS−4)シクロヘキサノンを40重量
部、メチルエチルケトンを20重量部、トルエンを20重量
部に減じた以外はANS−1と同様にして作成した。
尚、この塗料の粘度は60cpsであった。
【0169】〈WAX塗料〉 カルナウバWAX(加藤洋行(株)製) 0.5重量部 トルエン 700重量部 以上をウォーターバス中で約70℃に加熱撹拌し、カルナ
ウバWAXを溶解してWAX塗料を作成した。
【0170】〈塗布方法〉 (ウェットオンウェット同時重層塗布)作成した塗布液
を特開平5-192627号の第3図に記載のコーターを使用
し、塗布を行った。その際、スパンが500mmの2本のサ
ポートロール間でほぼ中間の位置にコーターを設置し、
コーターの巾は660mm搬送時のテンションは20kg巾、配
向には電磁石を使用して6000ガウスの磁場配向を約2秒
間行い、これを乾燥した。
【0171】(ウェットオンウェット逐次重層塗布)第
1層目の塗料を特開平3-162号の第2図に記載のコータ
ーを使用して、塗布を行った後第2層目の塗料を特開平
3-153号の第3図に記載のコーターを用いて塗布した。
第1層目から第2層目を塗布する迄の時間的間隔は0.5
秒であった。その際、スパンが500mmの2本のサポート
ロール間でほぼ中間の位置にそれぞれのコーターを設置
し、コーターの巾は660mm搬送時のテンションは20kg
巾、配向には電磁石を使用して6000ガウスの磁場配向を
約2秒間行い、これを乾燥した。
【0172】(ウェットオンドライ重層塗布)第1層目
の塗料を特開平3-162号の第2図に記載のコーターを使
用して、塗布を行い乾燥させた後、第2層目の塗料を第
1層目の塗布に用いたコーターと同様なコーターを用い
て塗布した。その際、スパンが500mmの2本のサポート
ロール間でほぼ中間の位置にそれぞれのコーターを設置
し、コーターの巾は660mm搬送時のテンションは20kg
巾、配向には電磁石を使用して6000ガウスの磁場配向を
約2秒間行い、これを乾燥した。
【0173】以上の塗料や塗布方法を用いて表4に示す
組合せによって帯電防止層と透明磁性層をこの順序で支
持体上に塗設し、次いで、WAX塗料を塗布、乾燥を行
って実施例と比較例のバック層を作成した。
【0174】次いで、上記で作成した支持体のバック層
を形成した面と反対側の面に、コロナ放電処理をした後
に、下記の写真構成層を順次形成して多層カラー写真感
光材料の試料を作成した。
【0175】なお、以下に示した写真構成層における数
量の表示は、特に記載のない限り1m2当りの量で示した
ものである。またハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算
して示した。
【0176】 〈写真構成層〉 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.20g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層(R−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.4g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.3g 増感色素(S−1) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50g シアンカプラー(C−2) 0.13g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g DIR化合物(D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層(R−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm)(平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−1) 1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層(G−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.6g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.2g 増感色素(S−4) 6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17g マゼンタカプラー(M−2) 0.43g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層(G−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm)(平均ヨウド含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−6) 1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.30g マゼンタカプラー(M−2) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1g 添加剤(HS−1) 0.07g 添加剤(HS−2) 0.07g 添加剤(SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 1.0g 第9層;低感度青感性乳剤層(B−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均ヨウド含有量2.0モル%) 0.25g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均ヨウド含有量8.0モル%) 0.25g 増感色素(S−9) 5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6g イエローカプラー(Y−2) 0.32g DIR化合物(D−1) 0.003g DIR化合物(D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.3g 第10層;高感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm)(平均ヨウド含有量8.5モル%) 0.5g 増感色素(S−10) 3×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11) 1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g イエローカプラー(Y−2) 0.10g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 1.0g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀(平均粒径 0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 添加剤(HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07g 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07g ゼラチン 0.8g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物A 0.04g 化合物B 0.004g ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02g メチルメタアクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸 =3:3:4(重量比)の共重合体(平均粒径3μm) 0.13g ゼラチン 1.0g −沃臭化銀乳剤の調製− 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調整し
た。
【0177】平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒子
(沃臭化銀含有率2モル%)を種結晶として、沃臭化銀
乳剤をダブルジェット法により調製した。
【0178】下記組成の溶液(G−1)を温度70℃、pA
g7.8、pH7.0に保ち、よく撹拌しながら0.34モル相当の
種乳剤を添加した。
【0179】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、下記組成の溶液(H−1)と下記組成の溶液(S−
1)とを1:1の流量比を保ちながら、加速された流量
(終了時の流量が初期流量の3.6倍)で86分をかけて添
加した。
【0180】(外部高沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg10.1、pH6.0に保ちながら、(H−2)と(S
−2)とを1:1の流量比で加速された流量(終了時の
流量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加した。
【0181】粒子形成中のpAgとpHとは、臭化カリウム
水溶液と56%酢酸水溶液とを用いて制御した。粒子形成
後に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を
施し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH
及びpAgをそれぞれ5.8及び8.0に調製した。
【0182】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、分布
の広さが12.4%、沃化銀含有率8.5モル%の八面体沃臭
化銀粒子を含む単分散乳剤であった。
【0183】 〈G−1〉溶液 オセインゼラチン 100.0g 下記化合物の−1の10重量%エタノール溶液 25.0ミリリットル 28%アンモニア水溶液 440.0ミリリットル 56%酢酸水溶液 660.0ミリリットル 水で仕上げる 5000.0ミリリットル 化合物−1:ポリイソプロピレンオキシ・ポリエチレンオキシ・ジこはく酸ナ トリウム 〈H−1〉溶液 オセインゼラチン 82.4g 臭化カリウム 151.6g 沃化カリウム 90.6g 水で仕上げる 1030.5ミリリットル 〈S−1〉溶液 硝酸銀 309.2g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 1030.5ミリリットル 〈H−2〉溶液 オセインゼラチン 302.1g 臭化カリウム 770.0g 沃化カリウム 33.2g 水で仕上げる 3776.8ミリリットル 〈S−2〉溶液 硝酸銀 1133.0g 28%アンモニア水溶液 当量 水で仕上げる 3776.8ミリリットル 第10層以外に使用される沃臭化銀乳剤についても、同様
の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pAg、pH、流量、
添加時間及びハライド組成を変化させて、平均粒径及び
沃臭化銀含有率が異なる前記各乳剤を調製した。
【0184】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シェ
ル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリウ
ム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下で
最適な化学熟成を施し、増感色素、4-ヒドロキシ-6-メ
チル-1,3,3a,7-テトラザインデン、1-フェニル-5-メル
カプトテトラゾールを加えた。
【0185】尚、上述の感光材料は、さらに化合物SU
−1、SU−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、
安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2(重
量平均分子量10,000のもの及び1,100,000のもの)、染
料AI−1、AI−2及び化合物DI−1(9.4mg/
m2)を含有する。
【0186】
【化5】
【0187】
【化6】
【0188】
【化7】
【0189】
【化8】
【0190】
【化9】
【0191】
【化10】
【0192】
【化11】
【0193】
【化12】
【0194】
【化13】
【0195】以上の試料について、下記評価方法で評価
した結果を表4に示した。
【0196】〈評価方法〉 〈混合層の膜厚測定〉試料の断面を23℃,20%RHの条
件下で電子顕微鏡を用いて撮影し、透明磁性層と帯電防
止層との界面を観察して、混合域の有無ならびに混合域
の厚みを測定した。
【0197】〈塗布条件範囲〉塗布時において、スパン
が500mmの2本のサポートロール間でほぼ中間の位置に
先端部を設定し、ヘッドをそのロールで支持されたベー
スに接着する位置を0とした時のベース側に押し込まれ
た長さをXとし、先端部を中心に回転した時の上層側の
スリットの延長線と上記2本のサポートロールの中心を
結ぶ線との交点により作られた角度をαとして、長手及
び幅手方向に均一な塗布が可能な範囲を測定した。当然
の事ながら塗布の可能な範囲が広いことが安定した塗布
を行う上で重要であるため、その塗布可能範囲を面積で
以下のように評価した。
【0198】Aランクは300(mm・角度)以上でBラン
クは100(mm・角度)以上300(mm・角度)未満、Cラン
クは100(mm・角度)未満とし、塗布が不可能だったも
のをNGとした。
【0199】尚、ウェットオンウェット逐次重層塗布及
びウェットオンドライ重層塗布に於いては2つの塗布条
件範囲が出るが、悪い方をそのサンプルの塗布条件範囲
として評価した。
【0200】〈磁気記録装置による出力の測定〉パトロ
ーネに詰められたフィルムに、米国特許第5,021,820号
明細書に開示されたフォーマットの磁気記録再生装置を
用いて磁気情報を記録した後、磁気記録再生装置に再度
かけて記録した磁気情報を再生し、その出力を測定し
た。尚、比較例1を標準としてそれぞれの出力を表し
た。
【0201】〈膜付き性試験〉試料を、38℃に温調した
カラー写真感光材料用現像液に3分間浸漬した後、試料
のバック層面にキリ状の鋭利な先端で碁盤の目状に傷を
付けて、その面をこすり、バック層膜の残存率を以下の
基準で評価した。
【0202】A:1%未満 B:1%以上10%未満 C:10%以上20%未満 D:20%以上50%未満 E:50%以上100%未満 A〜Cランクであれば実用上問題ないレベルである。
【0203】〈光学濃度〉測定は試料に写真構成層を塗
布する前に行い、コニカ(株)製サクラ濃度計PDA−65
を用い、ブルー光を透過する干渉フィルタを用いて、特
定の波長の光を塗膜に垂直に入射させ、該塗膜による光
の吸収を算出した。
【0204】〈濁度〉測定は試料に写真構成層を塗布す
る前に行い、三菱化成工業(株)製のSEP−PT−501
D型を用い濁度を測定した。
【0205】〈表面比抵抗〉川口電機(株)製テラオーム
メーターVE−30を用い、印加電圧100V,23℃,20%R
Hの条件下で透明磁性層側の表面を測定した。
【0206】
【表4】
【0207】表4から以下のことがわかる。
【0208】混合域厚が0.01μm未満の時に膜付き性
能が悪い 混合域厚が1.0μm以上の時に濁度が高い 透明磁性層及び/又は帯電防止層が1.0μm以下の時に
濁度が低く、膜付き性能が良好である ウェットオンドライ塗布方法では透明磁性層及び帯電
防止層を0.5μm以下に塗布することが困難であり、又、
濁度が高い 透明磁性層と帯電防止層の総膜厚が薄いものが出力が
高い 配向をかけた方が配向なしよりも出力が高い
【0209】
【発明の効果】本発明によれば、第1に写真感光材料に
おいて卓越した透明性を有しておりかつその磁気記録性
能が高い磁気記録層を有し、更に良好な帯電防止性を持
ったハロゲン化銀写真感光材料を提供することができ
る。
【0210】第2に膜付き性能に優れたハロゲン化銀写
真感光材料を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03C 1/85 G03C 1/85 (56)参考文献 特開 平4−328741(JP,A) 特開 平5−81652(JP,A) 特開 平4−35764(JP,A) 特開 昭63−164022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/00 B05D 1/26 B05D 1/34 G03C 1/74 G03C 1/76 502 G03C 1/85

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、支持体上一方側に設けられ
    ている1層以上のハロゲン化銀乳剤層と、該支持体上の
    もう一方側に設けられている1層以上の帯電防止層及び
    1層以上の透明磁気記録層とを有する写真感光材料にお
    いて、該透明磁性層におけるバインダーと強磁性粉との
    比が100:1〜1:1であり、フィルムの1m2当たりの
    残留磁化量が3×10-2emu以上かつフィルムからハロゲ
    ン化銀乳剤層を除いた物の436nmの波長光における光学
    濃度が1.5以下であって、前記透明磁性層と前記帯電防
    止層との界面に0.01〜1.0μmの厚みの混合域が存在する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 前記透明磁気記録層の乾燥膜厚が1.0μm
    以下であり、及び/または帯電防止層の乾燥膜厚が1.0
    μm以下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】 前記帯電防止層に用いられる導電性材料
    が、少なくとも1種以上の金属酸化物であることを特徴
    とする請求項1または2記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  4. 【請求項4】 前記帯電防止層及び前記透明磁気記録層
    がエクストリュージョン型コーターを用いて同時重層塗
    布した物であることを特徴とする請求項1,2または3
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】 前記帯電防止層及び前記透明磁気記録層
    がエクストリュージョン型コーターを用いて逐次重層塗
    布した物であることを特徴とする請求項1,2または3
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 前記透明磁気記録層が未乾燥中に磁界を
    作用させたものであることを特徴とする請求項1,2,
    3,4または5記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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